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JPH06270380A - 水なし平版製版方法 - Google Patents

水なし平版製版方法

Info

Publication number
JPH06270380A
JPH06270380A JP5061766A JP6176693A JPH06270380A JP H06270380 A JPH06270380 A JP H06270380A JP 5061766 A JP5061766 A JP 5061766A JP 6176693 A JP6176693 A JP 6176693A JP H06270380 A JPH06270380 A JP H06270380A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
printing
making
ink
head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5061766A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Nishikawa
正治 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP5061766A priority Critical patent/JPH06270380A/ja
Publication of JPH06270380A publication Critical patent/JPH06270380A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C2210/00Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
    • B41C2210/16Waterless working, i.e. ink repelling exposed (imaged) or non-exposed (non-imaged) areas, not requiring fountain solution or water, e.g. dry lithography or driography

Landscapes

  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、水なし平版として適するようなイン
ク反発性に勝れた版材を適用する事ができる水なし平版
製版方法を提供する。 【構成】ラスター画信号形成工程12により印刷情報を
製版用ラスター画信号として形成し、この製版用ラスタ
ー画信号に基いて駆動信号形成工程13で液滴噴射駆動
信号を形成し、この液滴噴射駆動信号に基づいて液滴噴
射工程により印刷インキ反発性の表面処理加工した平版
用版材11に対しその硬化により親油性を示す紫外線硬
化樹脂液15をパターン状に噴射し、その後に、紫外線
照射工程16により平版用版材表面の紫外線硬化樹脂液
によって形成されたパターンに紫外線を照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク反発性となる表
面上に親油性となる液滴をパターン状に噴射する水なし
平版製版装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インキ反発性の背景の中に、親油
性のパターンを形成して作られるオフセット印刷版は水
なし平版製版として知られている。
【0003】通常のオフセット印刷では、印刷工程の中
で背景画像部にインクが付着しない様に湿し水と呼ばれ
る水分を版面に補給するが、この水分量の多少で印刷濃
度が変動し、又インキをエマルジョン化してしまう等好
ましくない影響を与える。
【0004】これに対して上述の水なしオフセット印刷
は、版材そのものだけで十分なインキ反発性があり、上
記のような湿し水の悪影響が生じることがないので、印
刷の品質安定化と、印刷装置および調整の簡略化などの
為にその実用化が強く望まれている。
【0005】図18は、印刷工学便覧(技報堂出版)P
494に記載されている水なし平版の構造と製版プロセ
ス例を示す図である。ここで、図18(a)は、版材1
の断面構造を示している。図において、2は基板で、
0.1〜0.3mmのアルミニウム板やプラスチックシ
ート、紙等で作られている。そして、この基板2の上に
感光層3を数ミクロンの厚さに設け、その上に数ミクロ
ンのシリコンゴム層4を設け、その表面をカバーフィル
ム5によって保護している。
【0006】図18(b)は、このような版材1を用い
た露光工程を示すもので、印刷するパターンを焼付けた
ポジフィルム6を版材1に密着させ、フィルム6側から
均一に紫外線7を照射する。この紫外線7による露光時
に、フィルム6の透光部を通過した光が感光層3に作用
して、感光層3に接しているシリコンゴム層4と感光層
3の接着力を強化させる。
【0007】図18(c)は、現像工程を示すもので、
フィルム6及びカバーフィルム5を除去し、版面を現像
液8で湿らせる。すると未層光部のシリコンゴム層4は
膨潤して感光層3からうき上ってしまい、弱い外力によ
って除去されてしまうが、露光部では感光層3に対して
シリコンゴム層4が強く接着しているので、シリコンゴ
ム層4はそのまま残る。
【0008】その結果、図18(d)に示す様に、非画
線部9ではインキ反発性のシリコンゴムが表面にあり、
画線部10ではインキ受容性の感光層が露出した刷版が
得られる。
【0009】そして、図18(e)に示す印刷時には、
ローラーによって版の全面にインキを接触させるが、シ
リコンゴム部分ではインキははじかれ、感光材の画線部
に於てのみインキ11が付着し、このインキ11が直接
又はオフセット胴を介して紙の上に転写されて平版印刷
が行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかして、このような
水なし平版の構成に於ては、特殊な相互作用をするシリ
コンゴム層4と感光層3が必要であり、このために、そ
の分だけ版材が複雑高価なものとなる。また、相互の材
質に制約を受ける為にシリコンゴム層4として十分にイ
ンキ反発性の高いものを適用する事が難しいとともに、
感光層3についても感光度を高める事に制約を生ずるこ
ととなり、製版が容易で、特性の勝れた版を作る場合の
障害となってしまう。
【0011】また、製版工程に於ては紫外線7によるパ
ターン状の露光を必要とする為にパターン焼付けしたポ
ジフィルムが必要となり、この為に大型のフィルム作成
装置を必要とするだけでなく、多量の処理液も必要と
し、さらに作業の仕掛時間も長くかかってしまう。
【0012】そして、図18(c)に示す現像工程は、
湿式の処理工程であるために専用の設備が必要となる。
また、デジタル化された画像データ信号からダイレクト
に刷版を作成したいという要望を満すものとしても程遠
い。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、水なし平版として適するようなインク反発性に勝れ
た版材を適用する事ができる水なし平版製版方法を提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、印刷情報を製
版用ラスター画信号として形成するラスター画信号形成
工程と、この工程により形成される製版用ラスター画信
号に基いて液滴噴射駆動信号を形成する駆動信号形成工
程と、この工程で形成される液滴噴射駆動信号に基づい
て印刷インキ反発性の表面処理加工した平版用版材に対
しその硬化により親油性を示す紫外線硬化樹脂液をパタ
ーン状に噴射する液滴噴射工程と、前記平版用版材表面
に紫外線硬化樹脂液によって形成されたパターンに紫外
線を照射する紫外線照射工程からなっている。
【0015】
【作用】この結果、本発明によれば、製版用ラスター画
信号から直接版材上に、フィルムを介在させる事なし
に、またウェットな処理工程を経由する事なく、親油パ
ターンを作成して刷版とする事ができる。また、パター
ンを作成する液滴が紫外線硬化液であるから、紫外線照
射により重合硬化させる事によってインキ反発性の版材
面と強く接着させる事ができ、これによりインキ反発性
の高い版材を用いる事ができ、しかも形成されたパター
ンは耐刷性に勝れたものが得られる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従い説明す
る。 (第1実施例)図1は、第1実施例の平版製版方法の工
程説明図を示している。この場合、図に示すように、最
初に印刷インキ反発性の表面処理加工した平版用版材1
1を用意する。
【0017】そして、製版用ラスター画信号形成工程1
2によりページレイアウトされ1枚の版面に組まれた印
刷パターン信号をラスター画信号の形で形成する。この
信号は、ヘッドドライブ信号形成の工程13に送られ、
液滴噴射ヘッドを動作させる為のヘッドドライブ信号と
して変換される。そして、液滴噴射工程14において、
液滴噴射ヘッドより液滴が製版用ラスター画信号形成工
程12で作られたドライブ信号に応動してパターン状に
噴射される。この時、液滴噴射ヘッドの液滴噴射には、
その硬化により親油性を示す紫外線硬化液15が適用さ
れる。
【0018】かくして、平版用版材11のインク反発性
の表面には、製版画信号に応じたパターン状の紫外線硬
化液の噴射により所定の印刷パターンが形成されること
になる。
【0019】そして、最後に、UV光照射工程16によ
り紫外線硬化インクで作られたパターンに対して紫外線
を照射し、インクを重合硬化させ強固なパターンを版材
11上に形成して平版刷版を完成する。次に、このよう
な工程に適用される機材、資材について説明する。
【0020】まず、実施例に適用される印刷インキ反発
性の表面処理加工した平版用版材11について説明す
る。図2は、版材11の断面構造を示すもので、111
がベースシート、112がインキ反発性表面処理層を示
している。
【0021】ベースシート111は、紙、プラスチック
シート,アルミニウム板等の各種の素材で作られ、厚さ
0.1〜0.3ミリメートル程度のものが好適である。
また、インキ反発性表面処理層112としてはフッ素系
樹脂のコーティングあるいは、ポリオルガノシロキサン
化合物のコーティング層の形成によって作られる。ポリ
オルガノシロキサンのコーティング層の形成について
は、例えば次の様にして行う。
【0022】ジメチルポリシロキサンに、重合触媒とし
てビニルトリアセトキシシラン,ジブチル錫ジアセテー
ト等を添加し、溶剤を加えてベースシート111上に塗
布する。そして、溶剤気化後の乾燥膜厚が5ミクロン前
後となる様に塗布量を調整し、室内放置して重合を進め
る。
【0023】あるいは未硬化のシリコンゴム液として市
販されている線状ポリシロキサン(例えば、ジェネラル
エレクトリック社RTV118、RTV108等)をヘ
プタン中に溶解した液を塗布し、溶剤気化後に50〜8
0℃の炉中で10〜20分放置して重合させる。
【0024】あるいは上記線状ジオルガノシロキサンの
溶液に対し、重合促進触媒として錫,亜鉛,他多価金属
の有機カルボン酸塩を加え、塗布乾燥後に加熱重合させ
る。塗布量は乾燥重量にて20g/m2 を目途とする。
次に、紫外線硬化樹脂液15について説明する。
【0025】液滴噴射ヘッドから紫外線硬化液を噴射す
る例として工業用インクジェットプリンタがある。本願
に於ても工業用インクジェットプリンタに適用される紫
外線硬化インクを流用する事ができる。但し本願の用途
は目視画像を作る事を目的としていないので顔料又は塗
料等の着色成分の混合比を減らし、又工業用の用途で一
般に要求される速乾性も必要ないので溶剤の種類をかえ
て、溶液の粘度が変化しにくい様に処方変更する事が好
ましい。代表的な処方として、下記のものがある。 顔料又は染料 適当量 増感材(アミノ化合物又はケトン類等) 2〜15(重量比) オリゴマープレポリマー(E.A,アクリルウレタン等) 20〜50( 〃 ) 反応性モノマ(PETA、TMPTA等) 10〜20( 〃 ) 添加剤 (安定剤、界面活性剤等) 0.1〜5( 〃 ) 有機溶剤 適当量 次に、各工程の詳細について説明する。
【0026】まず、製版用ラスター画信号形成工程12
に付いて述べると、この製版用ラスター画信号形成工程
12はパーソナルコンピュータ、ワークステーション等
による画信号処理を中心にした工程である。この場合、
元となる画像としては、スキャナーによって読取られた
ラスター画信号、コンピュータグラフィクスによって作
られたパターン画信号、あるいは文字編集によって指定
されたコードを照合してフォントのパターンを編集して
作られたラスター画信号等がある。そして、これらの画
信号はページ上の指定された位置にはめ込まれて編集さ
れたものとなる。この場合、階調画像は印刷に適す様に
網点を形成する2値の信号に変換され、また、カラー画
信号は、印刷インキの色のニゴリを除去する為のマスキ
ング処理等が加えられる。
【0027】ひとつの版面上に複数の頁を収容する場合
は、製本時の工程によって指定される頁の順序、向きに
従ってページの割付けを行った信号が作られる。これら
は総てコンピュータを利用した作業として進められる。
【0028】また、別の方法として上記の各部分毎の写
真や文字を1枚のシートの上に貼り合わせて作られた版
下をスキャナーで読取り製版用ラスター画信号とする事
もできる。なお、画像領域の外側に各色の印刷位置合わ
せ用のマークや印刷濃度の測定調整の為のパターン等を
合成して製版用の信号とする。
【0029】次に、液滴噴射工程14では、その適用さ
れる噴射ヘッドとして後に詳述する荷電制御型と呼ばれ
る方式のものが好適である。この場合、液滴噴射工程1
4では、図3に示すように液滴噴射ヘッド141と版材
11を相対的に移動させて走査を行いながら、工程13
で形成されたヘッドドライブ信号に従って液滴を噴射す
る結果、未硬化の紫外線硬化樹脂液によるパターン14
2を形成するようになる。
【0030】そして、次のUV光照射工程16に移り、
版材11上の未硬化パターン142へ向け、図4に示す
ように紫外線光源161を用いて紫外線照射を行い、紫
外線硬化液を重合硬化させて親油性印刷パターン143
を得るようにする。
【0031】このパターン143は単純に溶剤に溶解し
たインク中の固型分が残って固って作られたパターンと
は異り、硬化時に版材面とパターンとが接着する作用が
発生し、強固でかつ版材面に強く接着された耐刷力のあ
るパターンとなる。
【0032】なお、ここでの紫外線光源161からの紫
外線照射はパターン形成終了後に一括して行う事もでき
るし、パターンの形成が終了した部位からパターンを作
る動作と並行して硬化させる事も可能である。
【0033】したがって、このようにすれば製版用画信
号から直接的に版材11上にフィルムを介在させる事な
しに、またウェットな処理工程を経由する事なく、親油
パターンを作成して刷版とすることがができるようにな
る。この場合、パターンを作成する液滴が紫外線硬化液
であるから、紫外線照射によって重合硬化させることに
よって、通常であれば接着力を生じない表面でもインキ
反発性の版材面とパターンを強く接着させる事ができ、
平版印刷版の画線部としてきわめて適したものとなる。
これにより、インキ反発性の高い版材を用いる事がで
き、形成されたパターンも耐刷性に勝れたものが得られ
るようになる。
【0034】なお、紫外線硬化液は硬化後には親油性と
なる事が必要であるが、ポリオルガノシロキサンやフル
オルカーボンの様な特別に非粘着性の化合物を用いない
限り、通常のインキ又は接着剤の処法に準ずれば親油性
のパターンが得られる。
【0035】そして、こうして得られた平版印刷版は、
適用可能な印刷として直接版面を紙面と接触させる直か
刷り平版(ダイレクト方式)やオフセット印刷などがあ
るが、いずれの場合も非画像部ではローラーから供給さ
れるインキを反発し、画線部でインキを保持するように
なり、最終的に、画線部に保持されたインキを紙面へ転
写することで印刷が行われる。 (第2実施例)
【0036】上述の第1実施例では、インキ反発性の表
面に画線部を形成するパターンを強固に接着させるとい
う相反する要求を満す為に、未硬化状態の紫外線硬化液
滴でパターンを作り、その後に紫外光を照射して重合硬
化させるようにしている。
【0037】しかし、さらに強固な接着力を得る為に
は、インキ反発性の表面を作るオルガノシロキサンも未
硬化状態の時に紫外硬化インキを噴射し、パターン形成
後に両者を硬化させるようにした方がよい。図5は、第
2実施例の平版製版方法の工程説明図を示している。
【0038】図5では、上述した図1と同一部分には同
符号を付している。この場合、符号17で示す印刷イン
キ反発性の平版用版材は、インキ反発性表面処理層に未
硬化状態の加熱重合型オルガノポリシロキサンをコーテ
ィングしたものを用いている。具体的には、図6に示す
ように、線状ポリシロキサンあるいは粗くクロスリンク
したポリシロキサンに重合の為の触媒を添加したインキ
反発性表面処理層172をベースシート171上に塗布
し、その後溶剤を気化させた状態としておく。より好ま
しくは表面に大気を遮断する為の保護カバーフィルムを
かぶせておいて、製版直前にカバーフィルムを外すよう
にすればよい。
【0039】そして、液滴噴射工程14において、版材
17の未硬化の表面へ紫外線硬化インクを噴射してパタ
ーン形成し、UV光照射工程16によりパターンに対し
て紫外線照射を行う。
【0040】次いで、加熱工程18に進んで、版全体を
加熱しオルガノシロキサンを重合硬化させる。図6は加
熱の工程を示しており、版全体を加熱用のランプ181
により加熱している様子を示している。なお、加熱と紫
外線照射は、いずれの工程を先に行ってもよく、また同
時に行ってもよい。
【0041】このような加熱工程18による重合硬化
は、版材17のインキ反発性表面処理層172と印刷パ
ターン部分の境界部分の分子が重合する時に、相手側の
分子を部分的に取込んだり、又両者の分子が相互に入り
組んだ状態で硬化する、いわゆる「アンカーリング」効
果が発生して強固な接着性が得られる。
【0042】したがって、このようにすれば加熱重合型
の未硬化オルガノポリシロキサン化合物をコーティング
した平版版材17上に紫外線硬化樹脂液15をパターン
状に噴射し、紫外線硬化樹脂液パターンに紫外線照射に
よって硬化させ、オルガノポリシロキサンは加熱硬化さ
せるようにするが、さらに加熱工程18での加熱により
加熱硬化させることで非画像部に於て強いインク反発性
表面が得られると共に、画像部に於ては未硬化状態のオ
ルガノポリシロキサン及び紫外線硬化樹脂を接触させた
状態から硬化させる為にきわめて強い接着力が得られ、
非画像部のインキ反発性に勝れかつ耐刷力のある平版を
作成する事ができる。 (第3実施例)
【0043】上述の第2実施例では、未硬化状態の紫外
線硬化型オルガノシロキサン化合物を塗布した版材を用
い、パターン形成後にオルガノシロキサンを重合硬化さ
せるようにしている。
【0044】この場合、パターンを形成する液滴も紫外
線硬化液であり、これを硬化させる光源も必要であるこ
とから、この光源を用いてオルガノシロキサンも硬化さ
せる事ができる。また、紫外線硬化型であるから版材作
成後に自然放置で硬化が進行してしまうとい事もなく版
材の保存寿命を長くする事ができる。図7は、第3実施
例の平版製版方法の工程説明図を示している。
【0045】図7では、上述した図1と同一部分には同
符号を付している。この場合、符号19で示す印刷イン
キ反発性の平版用版材は、図8に示すようにベースシー
ト191上に紫外線重合型の未硬化オルガノシロキサン
化合物のインキ反発性表面処理層192をコーティング
している。ここでの紫外線硬化型のオルガノシロキサン
化合物は、特公昭49−39200号公報に開示されて
いる。具体的にはケイ素原子に結合しているヒドロキシ
ル基を少くとも1個有するオルガノポリシロキサン系化
合物と、
【0046】
【化1】 で表わされる不飽和化合物を反応させて作られるもので
ある。
【0047】この様にして作られた化合物をベース・シ
ート191上に所定の厚さでコーティングしたものを版
材19とし、液滴噴射工程14において、紫外線硬化液
滴にてパターン形成した後にUV光照射工程20より紫
外光を照射してパターン及びインキ反発層を重合硬化さ
せる。この場合、図8は、UV光照射工程20の紫外光
による硬化の工程を示すが、ここでの光源201は、パ
ターン硬化の為のものを共用するようにしている。
【0048】ここで、パターンのみを硬化させる場合
は、その照射領域をパターン形成領域に限定する事がで
きるが、上述の場合はインクと接する可能性のある版材
19の全領域を照射しなければならない。
【0049】したがって、このようにすれば、紫外線硬
化型の未硬化オルガノポリシロキサンをコーティングし
た平版版材19上に親油性紫外線硬化樹脂液15をパタ
ーン状に噴射した後に紫外線照射するようになるが、平
版版材19の非画像部に於てインク反発性に勝れ、画像
部に於てはパターンと版材の接着力が強くて耐刷力が大
きな刷版が得られるようになる。しかも、共通の紫外光
源によって版材と印刷パターンの硬化を行う事ができる
ので経済的にも有利にできる。 (第4実施例)次に、液滴噴射ヘッドから平版版材面へ
向けてパターン状に液滴を噴射して製版を行う為の製版
装置の構成について説明する。
【0050】通常、製版に於ては製版の内容が間違いな
いかどうか、製版に先立って、あるいは印刷を行う前に
事前にチェックする校正の工程があり、種々のプリンタ
等がこの目的に供せられている。
【0051】しかしながら印刷とプリンタによるプリン
トでは画像の作成手段が異る為に仕上りの不一致が著し
く、仕上り状態を正しく予測する事が困難であった。又
製版装置と校正装置は別の装置である為に設置の為に広
い面積が必要であり、又装置の価格も高価なものであっ
た。
【0052】そこで、第4実施例では、平版版材上に液
滴噴射ヘッドを用いて親油性のパターンを形成する平版
製版装置に於て、印刷インキ反発性表面となる様表面加
工された平版版材及びインクジェット記録紙を外周面支
持し、主走査回転するドラムと、固化した後に親油性と
なる液を適用し製版画信号に応答して液滴を版材面へ噴
射する液滴噴射ヘッドAと、有色のジェットインクを適
用し製版画信号に応答してインクジェット記録紙面へイ
ンクを噴射するインクジェットプリントヘッドBと、上
記ヘッドA及びBをドラムの軸に沿う方行へ移動させる
副走査手段と、ページレイアウトされた製版画信号を送
出する回路と、ヘッドA又はヘッドBを選択的に駆動す
る様製版画信号の送出先をおよび又はヘッドドライブ回
路の動作及び休止を切替える指令手段により構成されて
いる。
【0053】このような構成によれば、製版の為の走査
機構及び画信号処理回路と、校正用プリントの為の走査
機構及び画信号処理回路の大部分を共用する事ができ、
装置のコンパクト、低価格化を実現する事ができ、又校
正プリントの内容と製版結果とをきわめて近い仕上りと
する事ができる。図9および図10は、第4実施例の概
略構成を示すものである。
【0054】図において、901は製版用液滴噴射ヘッ
ドA、902はインクジェットプリントヘッドBで、こ
れらヘッドA901、ヘッドB902は、移動走査台9
03、904にそれぞれ支持されている。
【0055】905は主走査ドラムで、このドラム90
5は、平版版材906と、インクジェット記録紙907
を巻回保持できるようになっており、また、主走査モー
ター908の回転によって主走査回転を行うようにして
いる。
【0056】ヘッドA901およびヘッドB902は、
ドラム905に対向するように配置され、それぞれの移
動走査台903、904はガイドレール909、リード
スクリュー910によってドラム905の軸と平行な方
向に副走査可能にしている。この場合の副走査は、リー
ドスクリュー910を副走査モータ911が回転させる
ことで行われる。なお、ヘッドA901およびヘッドB
902は、それぞれ版材906、記録紙907に対向す
る位置をとるように離間配置されている。
【0057】912は、製版するパターン信号を受信
し、あるいはパターン信号を形成する製版画信号回路
で、この製版画信号回路912は、ラスター画信号とし
て信号を出力する。そして、このラスター信号を受けて
ヘッドAドライブ回路913、又はヘッドBドライブ回
路914が動作してヘッドA901およびヘッドB90
2を駆動するようにしている。915は副走査モータド
ライバー、916は主走査モータドライバーである。
【0058】そして、これらドライブ回路913〜91
6に対するメカニカルな動作制御、パターン信号の流れ
とタイミングの制御を連動させるように制御回路917
による制御が行われる。図11は、第4実施例に適用す
るに好適な製版液滴の噴射及びインクジェットプリント
の為のヘッド及び関連部材の配置を示している。
【0059】図に於て、1101はノズルで、約10ミ
クロン程度の内径を有している。1102はピエゾ振動
子で、その電極に高周波電圧が電源1103から加えら
れている。1104は帯電用電極で、パターン信号源1
105すなわち図9に示すヘッドドライバー回路91
3、914からの出力が与えられ、液滴の電荷を制御す
るようにしている。1106、1107は偏向電極で、
一方を接地し、他方にバイアス電圧を電源1108から
印加している。
【0060】1109はガータであり、偏向電極で偏向
した液滴を捕集する。また、捕集された液は容器111
0へ回収され、加圧ポンプ1111で再びノズル110
2へ圧送される。なお目づまり防止の為に回収液は再使
用しない場合もある。
【0061】しかして、ノズル1101から糸引き状に
噴出する液はピエゾ振動子1102の振動によって滴状
に分断される。そして、この分断の瞬間に電極1104
にパターン信号源1105から電圧が印加されていれば
液滴な静電誘導によって帯電し、電極が接地電位であれ
ば液滴は帯電しない。非帯電の液滴は偏向されずに直進
し、平版版材面に付着して印刷画線部を形成し、又イン
クの場合には記録紙面に付着して画像を作る。
【0062】この場合、ノズル1101として10ミク
ロン程度の内径のものを使用すると、製版液滴又はイン
クは15ミクロン程度のドットを形成し、ヘッドの信号
応答速度は1MHzと高速である。従って、きわめて高
精細な印刷パターン又はプリント画像を高速で作成する
事ができる。
【0063】再び、図9および図10に戻って、ドラム
905には版材906と記録紙907を巻回保持してい
るが、これらに対応するヘッドA901には製版用の液
を適用し、他方のヘッドB902にはインクジェットプ
リントの為のインクを適用している。
【0064】そして、これら製版およびプリントの為の
信号は製版画信号回路912から出力され、ヘッドAド
ライブ回路913、ヘッドBドライブ回路914にそれ
ぞれ供給される。そして、いずれか一方のヘッドを動作
させる指令は制御回路917により出力される。
【0065】ヘッドA901およびヘッドB902から
噴射される製版液滴又はインクは、ドラム905が主走
査回転する事によって、それぞれ版材906、記録紙9
07上に1本の走査ラインとして形成され、副走査モー
ター911の回転による副走査方向の送りによって面状
に走査領域が広げられていく。
【0066】したがって、このようにすれば、平版版材
906への製版液の噴射と、記録紙907へのジェット
インクを噴射は、同じ信号源からの信号で動作し、主走
査および副走査の送りの機構も同じものが用いられるの
で、製版906の結果と記録紙907へのプリントの結
果はきわめて良く一致し、校正の目的に良く合うプリン
トが得られる。つまり、第4実施例の装置によれば、製
版装置と校正用プリント装置を兼ねており、画信号回路
と走査機構が共用されているので、各別体で作る場合に
比べてコンパクトで低価格の装置とする事ができる。ま
た、走査及び画信号処理回路の多くの部分を共用して、
平版製版を行う前に記録紙上に製版パターンと同じパタ
ーンをプリントして校正の為に用いるようにしているの
で、製版ミスを事前に防止する事もできる。 (第5実施例)製版と校正用プリントの作成が可能な装
置の場合、製版に先立って校正用プリントを作成するの
で、同時に製版と校正プリントを作成する必要はない。
【0067】そこで、第5実施例では、上述の第4実施
例に対して、主走査ドラム上の略同一個所に平版版材又
はインクジェット記録紙を選択的に取付けられるように
構成している。
【0068】このような構成によれば、主走査ドラムの
寸法やヘッドの副走査送り機構部の寸法が小さくなっ
て、各単独に製版を行う装置やプリント装置並の大きさ
の装置となり、しかも製版用途と校正プリント用途に兼
用する事ができる。図12は、第5実施例の概略構成を
示すものである。
【0069】図において、1201は主走査ドラムで、
この主走査ドラム1201は、平版版材1202と記録
紙1203を巻回保持する保持手段を有しているが、こ
れら平版版材1202と記録紙1203を同時に保持で
きないようになっている。
【0070】1204は移動走査台で、この移動走査台
1204には、製版液滴噴射ヘッド1205と、インク
ジェットプリントヘッド1206を隣接させて保持して
いる。また、移動走査台1204は、ガイドレール12
07とリードスクリュー1208によって支持され、副
走査方向に移動可能となっている。
【0071】製版液滴噴射ヘッド1205およびインク
ジェットプリントヘッド1206は、それぞれヘッドA
ドライブ回路1209及びヘッドBドライブ回路121
0によってドライブされ、共に同じ製版画信号回路12
11からの信号に従った印刷パターン及び校正プリント
を作成するようになっている。
【0072】なお、制御回路1212は製版液滴噴射ヘ
ッド1205またはインクジェットプリントヘッド12
06のいずれか一方を動作させる指令を出力するように
している。
【0073】この場合、製版液滴噴射ヘッド1205ま
たはインクジェットプリントヘッド1206は隣接配置
したとしても副走査方向の書出し位置が異ってくる。そ
こで、主走査ドラム1201上の版材1202及び記録
紙1203の取付け位置を図に示すようにずらせて配置
しておけば、特別な頭出しの為の制御を行わなくとも適
正位置に製版あるいはプリントアウトする事ができる。
【0074】したがって、このようにすれば、主走査ド
ラム1201上の平版版材1202と記録紙1203
を、ほとんど同じ位置に巻回されるから、主走査ドラム
1201の長さはあまり大きくならない。これに対応し
て製版液滴噴射ヘッド1205またはインクジェットプ
リントヘッド1206も隣接してひとつの移動走査台1
204に乗せる事ができるので、ガイドレール1207
等の長さもドラムの長さと略等しくでき、全体の構成は
第4実施例の装置と比べてさらにコンパクトなものとな
る。つまり、第5実施例の装置によれば、平版版材及び
記録紙を支持する部分が共用化される為に装置が極めて
コンパクト化できることになる。 (第6実施例)
【0075】ところで、上述の第5実施例のようなコン
パクトな構成とすると、操作上で問題が生じる。例え
ば、版材も記録紙もドラム上の略同一位置に巻回されて
いるので、その種別の判断を誤ると、版材の上にプリン
トインクを噴射したり、記録紙の上に製版液滴を噴射し
たりしてしまう。
【0076】そこで、第6実施例では、第4実施例に対
して、ドラム上に装着した平版版材シートおよびインク
ジェット記録紙を検知して判別信号を発生する手段と、
ヘッドA,Bの選択指令および又はヘッドとシート種別
との整合の判定する手段を設けるように構成している。
【0077】このような構成によれば、主走査ドラム上
に装着されたシートの種別を自動的に判別し、動作させ
るヘッドとの一致、不一致を判別したり、ヘッドを自動
的に指定して動作させる事ができる。図13は第6実施
例の概略構成を示すものである。
【0078】図13は、図12と同一部分には同符号を
付している。そして、図12と異なる部分として、平版
版材センサー1301及び記録紙センサー1302と判
別回路1303を加えてある。
【0079】この場合、センサー1301、1302
は、例えばフォトセンサーを使用し、主走査ドラム12
01、版材1202及び記録紙1203のそれぞれの反
射率を変えておく。
【0080】これにより、各主走査ドラム1201、版
材1202及び記録紙1203の表面からの反射光を検
知したセンサー1301、1302からの出力を、判別
回路1303で処理する事によってドラム上のシートの
有無及びシートの種別を判別する事ができる。
【0081】そして、この判別の結果を制御回路121
2に与えることで、制御回路1212にヘッドの選択が
先に指定されている場合はその適否を判定させる事がで
き、不一致の場合にはアラームを発生したり装置の動作
を停止させたり、指定を変更する。あるいは制御回路1
212が指示待ち状態の時は判別回路1303からの信
号でヘッドを自動選択させるようにもできる。なお、図
13ではセンサーを2個用いたが、平版版材と記録紙の
反射率や透過率の差を利用してひとつのセンサーで検知
する事も可能である。
【0082】したがって、このようにすれば主走査ドラ
ム1201上に保持される平版版材1202と記録紙1
203と、動作させるヘッドの選択の不一致を事前に知
ることができるので、平版版材1202と記録紙120
3に対する製版液滴の噴射とインクの噴射の組合わせの
ミスを未然に防止する事ができる。 (第7実施例)
【0083】カラー印刷の為の色分解刷版の為の校正の
場合には、校正用プリンタとしては4色の重ね合わせプ
リントが必要であり、製版の為には各色毎の製版が必要
となる。
【0084】そこで、第7実施例では、第6実施例のイ
ンクジェットプリントヘッドを、黒,シアン,マゼン
タ,イエローの各色のインクを噴射する複数のヘッドに
よって構成している。図14は、第7実施例の概略構成
を示している。
【0085】図において、1401は主走査ドラム、1
402及び1403は平版版材又はインクジェット記録
紙である。1404は製版用液滴噴射ヘッドで、140
5A,1405B,1405C,1405Dはカラープ
リントの為の各色のインクを適用したインクジェットプ
リントヘッドである。そして、1406は移動走査台、
1407はガイドレール、1408はリードスクリュー
であり、これ等の部材によって、主副走査機構が構成さ
れる。
【0086】また、1409はヘッドAのドライブ回路
である。さらに1410A,1410B,1410C,
1410Dはカラープリントヘッドの各色のドライブ回
路で、これらは1410Aは黒、1410Bはシアン、
1410Cはマゼンタ、1410Dはイエローのヘッド
に対応するようにしている。
【0087】そして、1412は色分解版の各色の画信
号を形成または受信する色分解版画信号回路で、この信
号は製版画信号分配回路1411を介してドライブ回路
1409、ドライブ回路1410A,1410B,14
10C,1410Dに分配される。そして、これらの制
御は制御回路1413によって行われる。
【0088】しかして、校正の為のフルカラープリント
を行う場合には、ドラム1401上には記録紙1403
を巻回する。そして制御回路1413の指令によって製
版画信号分配回路は黒,シアン,マゼンタ,イエローの
各版の画信号を、1410A,1410B,1410
C,1410Dで示すカラーインクジェットプリントヘ
ッドドライバーへ分配する。なお、この時に各色のヘッ
ドのノズル位置が副走査方向にずれて配置されている分
だけ、各色の画信号のタイミングを調整して送出される
ものとする。
【0089】一方、校正の為の単色プリントを行う場合
には、ドラム1401上には記録紙1403を巻回する
が、色分解版画信号は指定されたひとつの色の信号が分
配回路1411の制御によって指定されたドライブ回路
へ送出される。
【0090】平版製版の場合、色分解版画信号の選択さ
れたひとつがヘッドAドライブ回路1409に送り込ま
れ、ドラム1401上に巻回した平版版材1402に向
けて製版液の噴射を行う。
【0091】したがって、このようにすれば、製版用の
ヘッド1404と、カラープリントの為の各色のインキ
を適用したヘッド1405A〜1405Dと、色分解画
信号回路1412および製版画信号分配回路1411を
設けることにより校正の為のフルカラープリント、単色
プリント及び平版製版を自在に行う事ができ、しかも各
色を重ね合わせたフルカラー画像の状態で校正プリント
を得る事ができると共に、同じ信号からの製版を行う事
ができ、校正と製版の一致度を高める事ができる。 (第8実施例)
【0092】平版の製版と校正用のプリントを同一装置
で行う利点は、製版と校正の画質が良く一致する点にあ
る。しかしながらカラー印刷の校正の場合、印刷インキ
の分光特性と、プリンタのインクの分光特性が一致しな
い事による色再現の差が生じ、校正を不正確にする原因
となっている。
【0093】そこで、第8実施例では、第7実施例の装
置に対して製版用色分解版画信号を形成又は受信する色
分解版画信号回路と、カラープリント用色分解画信号を
形成又は受信するカラープリント用色分解画信号回路と
を設けるようにしている。
【0094】このような構成によれば、印刷インキによ
るカラー印刷の結果得られる色再現と同じ又はそれに近
い色再現が得られるように、印刷インキの色とカラープ
リンタのインクの色の相異を補正したプリント信号が作
り出され、プリント色を補正することができる。図15
は第8実施例の概略構成を示している。図15は、図1
4と同一部分には同符号を付している。そして、図14
と異なる部分として、プリント用色分解信号回路150
1を設けている。
【0095】このプリント用色分解信号回路1501
は、プリンタ用のインクの色材の分光特性が印刷インク
の分光特性と異るにより、印刷画像の色に対してプリン
トの色が一致しない部分を補正する様に、プリント画信
号に色補正演算を加えて、プリント用色分解信号を形成
するか、又はその様にして作られた信号を受信するもの
である。
【0096】校正用のフルカラープリントを作成する場
合、プリント用色分解信号回路1501からの信号を画
信号分配回路1411によって各色のヘッドドライブ回
路へ分配してプリントを作成する。又平版の製版を行う
場合には色分解版画信号回路1412からの信号を、画
信号分配回路1411を介してヘッドAドライブ回路1
409へ送り込み、ヘッド1404を駆動してドラム1
401上に巻回した版材1402上へ製版液滴を噴射す
る。
【0097】したがって、このようにすれば、製版装置
と校正用プリント装置として共通の走査機構及び画信号
処理部分を備えると共に、印刷及びプリント用のインキ
の分光特性差を補正する画信号処理系を介して校正用プ
リントを得る様にした為に印刷結果にきわめて近い校正
用プリントが得られる様になる。つまり、第8実施例の
装置によれば印刷用インキと、カラーインクジェットプ
リント用のインキとの色の差が補正されることから、校
正用カラープリントの品質を印刷の仕上りの色と一層良
く一致させる事ができる。 (第9実施例)
【0098】次に、平版製版の高速化の為の装置構成に
ついて説明する。液滴を噴射して印刷パターンを形成す
る製版装置の場合、ヘッドの応答速度に限界があって、
その限界速度でヘッドを動作させると、製版時間は版の
面積に比例して長くなってしまう。カラー印刷版の様に
ひとつの印刷に4枚の版が必要な用途に対しては製版時
間の短縮は重要な要求となる。
【0099】そこで、第9実施例では、平版版材上に液
滴噴射ヘッドを用いて親油性のパターンを作成する平版
製版装置に於て、印刷インキ反発性となる様表面加工さ
れた平版版材を、外周面上の軸方向に複数枚保持し、主
走査回転するドラムと、固化した後に親油性となる液を
適用し、製版画信号に応答して版材面へ液滴を噴射し、
上記複数枚の版材と対応する位置に配置した複数個の液
滴噴射ヘッドと、各液滴噴射ヘッドをドラム軸に沿う方
向へ移動させる副走査手段と、各液滴噴射ヘッドを駆動
する複数のドラム回路と、上記ドライブ回路へ異った製
版画信号を送り込む製版画信号回路により構成してい
る。
【0100】このような構成によれば、版材を支持する
ドラムや回転駆動手段、液滴噴射ヘッドの副走査移動機
構等を共用、共通のものとして用い、複数枚の製版を同
時進行的に行う事ができ、装置をあまり大型、高価なも
のとせずに製版に要する時間を短縮させる事ができる。
図16は第9実施例の概略構成を示している。
【0101】図において、1601は主走査ドラムで、
平版版材1602と1603を巻回保持している。16
04と1605は製版液を噴射するヘッドであり、ま
た、1606と1607はそのヘッドを支持して副走査
方向へ移動させる移動走査台である。
【0102】移動走査台1606と1607はガイドレ
ール1608とリードスクリュー1609によってドラ
ム1601の軸に平行な方向に移動するようになってい
る。また、1610はドラム1601を回転させる主走
査モーター、1611はリードスクリュー1609を回
転させる副走査モーターである。
【0103】1612は、ヘッド1604を駆動するヘ
ッドAドライブ回路で、製版用画信号回路A1614か
らの信号に応答して動作し、また1613はヘッド16
05を駆動するヘッドBドライブ回路で、製版用画信号
回路B1415からの信号に応答して動作するようにし
ている。1618は制御回路で、副走査モータドライブ
回路1616、主走査モータドライブ回路1617等の
走査手段や上記の各画信号回路の動作の制御を行う。
【0104】しかして、製版用画信号回路1614と1
615から色分解版の為の各色の画信号等異った内容の
信号を送出すると、異った版を同時進行的に製版する事
ができ、例えば色分解用の製版等を短時間で進める事が
できる。また、製版用画信号回路1614と1615か
ら同じ内容の画信号を送出すれば、同じ版を複数枚同時
進行的に作る事ができ、殖版を効率良く行う事ができ
る。
【0105】したがって、このようにすれば同一装置で
同時進行的に複数の版を製版できる様になるので、カラ
ー製版の様に1回の印刷に複数枚の版を必要とする場面
の製版効率を高める事ができる。 (第10実施例)上述の第9実施例では、、走査機構の
主要部分を共用して複数枚の製版を同時進行的に実行可
能な装置を実現している。
【0106】ところで、校正用のプリントを作成する場
合にもプリント時間を短縮する事は重要であり、特にプ
リントの枚数が数枚から十数枚程度は必要となる場合は
多く、1枚のプリント作成であれば問題にならないプリ
ント時間であっても、全数のプリント作成には長時間を
要してしまう。
【0107】そこで、第10実施例では、インクジェッ
ト記録紙を保持して主走査回転するドラムと、ドラムに
対向して配置され、プリント用インクを噴射するプリン
トヘッドと、プリントヘッドをドラム軸方向に移動させ
る副走査手段と、プリントヘッドを駆動するドライブ回
路とから成るインクジェットプリンタに於て、インクジ
ェット記録紙を複数枚、ドラムの軸方向に保持する事が
できるドラムと、上記ドラム上の複数枚の記録紙保持位
置に対応する位置に配置した複数個のインクジェットプ
リントヘッドと、各プリントヘッドを同時にドラム軸に
沿う方向へ移動させる副走査手段と、各プリントヘッド
に同一の画信号を供給して駆動する、画信号回路及びド
ライブ回路を設けるように構成している。
【0108】このように構成すれば、主走査ドラムとそ
の走査手段、副走査移動機構等を共用して複数枚のプリ
ントを同時に作成する事が可能となり、装置が大型化
し、高価になるのを防止できる。図17は、第10実施
例の概略構成を示している。
【0109】図において、1701は主走査ドラムで、
その軸方向に複数枚のインクジェット記録紙1702,
1703を保持出来る様に作られていて、図示しない主
走査モーターの回転力を受けて主走査回転するようにし
ている。1704と1705は各カラープリントヘッド
で、シアン,マゼンタ,イエロー,黒の各色のインクを
適用したプリントヘッドを1体化したユニットである。
1706と1707は移動走査台で、主走査ドラム17
01に対向させて支持され、かつドラム軸方向に分散配
置される記録紙位置と整合する様離間配置されている。
1708と1709は移動走査台を支持、搬送するガイ
ドレール及びリードスクリューで、リードスクリュー1
709は図示しない副走査モーターに連結されている。
【0110】1710と1711は各プリントヘッドユ
ニットを駆動するドライブ回路で、各色のプリントヘッ
ド1704、1705を各独立して移動できる様な構成
になっている。そして1712はプリント用色分解画信
号回路で、シアン,マゼンタ,イエロー,黒の各色のプ
リント画信号を送出する。
【0111】このようにすると、共通のプリント画信号
回路1712からの信号が、複数のプリントヘッドドラ
イブ回路に送り込まれ、複数のプリントヘッドを同時に
駆動し、複数枚の校正用プリントを同時に作成するよう
になる。これにより、主走査ドラムとその走査手段、副
走査移動機構等を共用して複数枚のプリントを同時に作
成する事が可能となり、装置が大型化し、高価になる事
が防がれる。
【0112】したがって、このようにすると、通常、校
正の目的の為には複数のシートへ同一パターンをプリン
トアウトする事が望まれるが、その為に長い時間を必要
としていたが、第10実施例によれば、走査手段や画信
号回路を共用して、装置が複雑大型化する事を防止しな
がら複数枚のプリントを効率よく作成する装置が実現で
きる。
【0113】
【発明の効果】本発明によれば、フィルムを介在させる
事なしに、また製版の為の中間フィルムを作成する事な
くして製版用ラスター画信号からダイレクトに直接版材
上に親油パターンを作成して製版をする簡略化された水
なし製版が実現できる。この場合、ウェットな処理プロ
セスを介在させずに水なし平版製版を行う事もできる。
また、パターンを作成する液滴が紫外線硬化液であるか
ら、紫外線照射により重合硬化させる事によってインキ
反発性の版材面と強く接着させる事ができ、これによイ
ンキ反発性の高い版材を用いる事ができ、しかも、これ
ら簡単な安価な資材を用いることで地汚れの発生しにく
い、形成されたパターンも耐刷性に勝れたものが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の平版製版方法の工程を説
明する図。
【図2】版材の断面構造を示す図。
【図3】液滴噴射工程を説明する図。
【図4】UV光照射工程を説明する図。
【図5】本発明の第2実施例の平版製版方法の工程を説
明する図。
【図6】液滴噴射工程を説明する図。
【図7】本発明の第3実施例の平版製版方法の工程を説
明する図。
【図8】UV光照射工程を説明する図。
【図9】本発明の第4実施例の概略構成を示す図。
【図10】本発明の第4実施例の概略構成を示す図。
【図11】第4実施例に適用する製版液滴の噴射、イン
クジェットプリントの為のヘッド及び関連部材の配置を
示す図。
【図12】本発明の第5実施例の概略構成を示す図。
【図13】本発明の第6実施例の概略構成を示す図。
【図14】本発明の第7実施例の概略構成を示す図。
【図15】本発明の第8実施例の概略構成を示す図。
【図16】本発明の第9実施例の概略構成を示す図。
【図17】本発明の第10実施例の概略構成を示す図。
【図18】従来の水なし平版の構造と製版プロセス例を
示す図。
【符号の説明】
11…平版用版材、12…製版用ラスター画信号形成工
程、13…ヘッドドライブ信号形成工程、14…液滴噴
射工程、15…紫外線硬化液、16、20…UV光照射
工程、17、19…平版用版材、18…加熱工程、90
1…製版用液滴噴射ヘッドA、902…インクジェット
プリントヘッドB、903、904…移動走査台、90
5…ドラム、906…平版版材、907…インクジェッ
ト記録紙、908…主走査モーター、909…ガイドレ
ール、910…リードスクリュー、911…副走査モー
タ、912…製版画信号回路、913…ヘッドAドライ
ブ回路、914…ヘッドBドライブ回路、915…副走
査モータドライバー、916…主走査モータドライバ
ー、917…制御回路、1101…ノズル、1102…
ピエゾ振動子、1103…電源、1104…帯電用電
極、1105…パターン信号源、1106、1107…
偏向電極、1108…電源、1109…ガータ、111
0…容器、1111…加圧ポンプ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷情報を製版用ラスター画信号として
    形成するラスター画信号形成工程と、 この工程により形成される製版用ラスター画信号に基い
    て液滴噴射駆動信号を形成する駆動信号形成工程と、 この工程で形成される液滴噴射駆動信号に基づいて印刷
    インキ反発性の表面処理加工した平版用版材に対しその
    硬化により親油性を示す紫外線硬化樹脂液をパターン状
    に噴射する液滴噴射工程と、 前記平版用版材表面に紫外線硬化樹脂液によって形成さ
    れたパターンに紫外線を照射する紫外線照射工程とを具
    備したことを特徴とする水なし平版製版方法。
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