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JPH06266107A - ポジ型感光性組成物 - Google Patents

ポジ型感光性組成物

Info

Publication number
JPH06266107A
JPH06266107A JP5049258A JP4925893A JPH06266107A JP H06266107 A JPH06266107 A JP H06266107A JP 5049258 A JP5049258 A JP 5049258A JP 4925893 A JP4925893 A JP 4925893A JP H06266107 A JPH06266107 A JP H06266107A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
acid
compound
decomposable
groups
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5049258A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Aoso
利明 青合
Tsukasa Yamanaka
司 山中
Tadayoshi Kokubo
忠嘉 小久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP5049258A priority Critical patent/JPH06266107A/ja
Publication of JPH06266107A publication Critical patent/JPH06266107A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 露光後のベークによる膜収縮及び現像時の膜
減りが少なく、良好なプロファイルと高解像力を有する
ポジ型感光性組成物を提供する。 【構成】 ポジ型感光性組成物が、(a)水不溶でアルカ
リ水溶液に可溶な樹脂、(b)活性光線または放射線の照
射により酸を発生する化合物、及び(c)酸により分解し
得る基を有し、アルカリ現像液中での溶解度が酸の作用
により増大する、分子量3,000以下の低分子酸分解
性溶解阻止化合物、を含有し、該化合物(c)が、酸で分
解し得る基を少なくとも3個有し、該酸分解性基間の距
離が最も離れた位置において、酸分解性基を除く結合原
子を9個以上経由する化合物であり、該酸分解性基を含
む基少なくとも3個が、同一の飽和炭素原子を元に分枝
していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷板やIC等の
半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の
製造、更にその他のフォトファブリケーション工程に使
用されるポジ型感光性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポジ型フォトレジスト組成物としては、
一般にアルカリ可溶性樹脂と感光物としてのナフトキノ
ンジアジド化合物とを含む組成物が用いられている。例
えば、「ノボラック型フェノール樹脂/ナフトキノンジ
アジド置換化合物」として米国特許第3,666,473号、米
国特許第4,115,128号及び米国特許第4,173,470号等に、
また最も典型的な組成物として「クレゾール−ホルムア
ルデヒドより成るノボラック樹脂/トリヒドロキシベン
ゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸
エステル」の例がトンプソン「イントロダクション・ト
ゥー・マイクロリソグラフィー」(L.F.Thompson「Intr
oduction to Microlithography」)(ACS出版、N
o.2 19号、p112〜121)に記載されてい
る。このような基本的にノボラック樹脂とキノンジアジ
ド化合物から成るポジ型フォトレジストは、ノボラック
樹脂がプラズマエッチングに対して高い耐性を与え、ナ
フトキノンジアジド化合物は溶解阻止剤として作用す
る。そして、ナフトキノンジアジドは光照射を受けると
カルボン酸を生じることにより溶解阻止能を失い、ノボ
ラック樹脂のアルカリ溶解度を高めるという特性を持
つ。
【0003】これまで、かかる観点からノボラック樹脂
とナフトキノンジアジド系感光物を含有する数多くのポ
ジ型フォトレジストが開発、実用化され、0.8μm〜
2μm程度までの線幅加工に於いては十分な成果をおさ
めてきた。しかし、集積回路はその集積度を益々高めて
おり、超LSIなどの半導体基板の製造に於いてはハー
フミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が
必要とされるようになってきた。この必要な解像力を達
成するためにフォトリソグラフィーに用いられる露光装
置の使用波長は益々短波化し、今では、遠紫外光やエキ
シマレーザー光(XeCl、KrF、ArFなど)が検
討されるまでになってきている。従来のノボラックとナ
フトキノンジアジド化合物から成るレジストを遠紫外光
やエキシマレーザー光を用いたリソグラフィーのパター
ン形成に用いると、ノボラック及びナフトキノンジアジ
ドの遠紫外領域に於ける吸収が強いために光がレジスト
底部まで到達しにくくなり、低感度でテーパーのついた
パターンしか得られない。
【0004】このような問題を解決する手段の一つが、
米国特許第4,491,628号、欧州特許第249,139号等に記載
されている化学増幅系レジスト組成物である。化学増幅
系ポジ型レジスト組成物は、遠紫外光などの放射線の照
射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反
応によって、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に
対する溶解性を変化させパターンを基板上に形成させる
パターン形成材料である。
【0005】このような例として、光分解により酸を発
生する化合物と、アセタールまたはO,N−アセタール
化合物との組合せ(特開昭48−89003号)、オル
トエステル又はアミドアセタール化合物との組合せ(特
開昭51−120714号)、主鎖にアセタール又はケ
タール基を有するポリマーとの組合せ(特開昭53−1
33429号)、エノールエーテル化合物との組合せ
(特開昭55−12995号)、N−アシルイミノ炭酸
化合物化合物との組合せ(特開昭55−126236
号)、主鎖にオルトエステル基を有するポリマーとの組
合せ(特開昭56−17345号)、第3級アルキルエ
ステル化合物との組合せ(特開昭60−3625号)、
シリルエステル化合物との組合せ(特開昭60−102
47号)、及びシリルエーテル化合物との組合せ(特開
昭60−37549号、特開昭60−121446号)
等を挙げることができる。これらは原理的に量子収率が
1を越えるため、高い感光性を示す。
【0006】同様に、室温経時下では安定であるが、酸
存在下加熱することにより分解し、アルカリ可溶化する
系として、例えば、特開昭59−45439号、特開昭
60−3625号、特開昭62−229242号、特開
昭63−27829号、特開昭63−36240号、特
開昭63−250642号、Polym.Eng.Sce.,23巻、101
2頁(1983);ACS.Sym.242巻、11頁(1984);Semicond
uctor World 1987年、11月号、91頁;Macromolecules,2
1巻、1475頁(1988);SPIE,920巻、42頁(1988)等に
記載されている露光により酸を発生する化合物と、第3
級又は2級炭素(例えばt-ブチル、2-シクロヘキセニ
ル)のエステル又は炭酸エステル化合物との組合せ系が
挙げられる。これらの系も高感度を有し、且つ、ナフト
キノンジアジド/ノボラツク樹脂系と比べて、Deep-UV
領域での吸収が小さいことから、前記の光源短波長化に
有効な系となり得る。
【0007】上記ポジ型化学増幅レジストは、アルカリ
可溶性樹脂、放射線露光によつて酸を発生する化合物
(光酸発生剤)、及び酸分解性基を有するアルカリ可溶
性樹脂に対する溶解阻止化合物から成る3成分系と、酸
との反応により分解しアルカリ可溶となる基を有する樹
脂と光酸発生剤からなる2成分系に大別できる。2成分
系の場合、樹脂中の酸分解基の含量が多くなるため、露
光後のベークによりレジスト膜が収縮するという問題が
あつた。一方、3成分系では、アルカリ可溶性樹脂に対
する溶解阻止性が不十分であるため、現像時の膜減りが
大きく、レジストプロフアイルを著しく劣化させるとい
う問題があつた。しかし、3成分系は、素材選択の幅が
大きいことから有望な系であり、この系に用いられる溶
解阻止性の優れた酸分解性化合物の開発が望まれてい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、露光後のベークによる膜収縮及び現像時の膜減りが
少なく、良好なプロファイルと高解像力を有するポジ型
感光性組成物を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記諸特
性に留意し鋭意検討した結果、本発明の目的が、アルカ
リ可溶性樹脂、光酸発生剤、及び酸分解性基を有する溶
解阻止化合物から成るポジ型化学増幅系において、溶解
阻止化合物として以下に示す要件を満たす低分子酸分解
性溶解阻止化合物を用いることで達成されることを見い
だし、本発明に到達した。即ち、本発明は、(a)水不溶
でアルカリ水溶液に可溶な樹脂、(b)活性光線または放
射線の照射により酸を発生する化合物、及び(c)酸によ
り分解し得る基を有し、アルカリ現像液中での溶解度が
酸の作用により増大する、分子量3,000以下の低分
子酸分解性溶解阻止化合物、を含有するポジ型感光性組
成物において、該化合物(c)が、酸で分解し得る基を少
なくとも3個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた
位置において、酸分解性基を除く結合原子を9個以上経
由する化合物であり、該酸分解性基を含む基少なくとも
3個が、同一の飽和炭素原子を元に分枝していることを
特徴とするポジ型感光性組成物を提供するものである。
【0010】本発明の3成分系ポジ型感光性組成物は、
基本的には、酸分解性溶解抑制剤、アルカリ可溶性樹脂
及び光酸発生剤から成る。酸分解性溶解抑制剤は、アル
カリ可溶性樹脂のアルカリへの溶解性を抑制し、露光を
受けると発生する酸により酸分解性基が脱保護され、逆
に樹脂のアルカリへの溶解性を促進する作用を有する。
特開昭63-27829号及び特開平3-198059号にナフタレン、
ビフェニル及びジフェニルシクロアルカンを骨格化合物
とする溶解抑制化合物が開示されているが、アルカリ可
溶性樹脂に対する溶解阻止性が小さく、プロファイル及
び解像力の点で不十分である。以下、本発明に使用する
化合物について詳細に説明する。
【0011】(A)酸分解性溶解阻止化合物(本発明
(c)の化合物) 本発明(c)に使用される酸分解性溶解阻止化合物は、
その構造中に酸で分解し得る基を少なくとも3個有し、
該酸分解性基間の距離が最も離れた位置において、酸分
解性基を除く結合原子を少なくとも9個、好ましくは少
なくとも10個、更に好ましくは少なくとも11個経由
する化合物である。又、上記結合原子の好ましい上限は
50個、更に好ましくは30個である。本発明におい
て、酸分解性溶解阻止化合物が、酸分解性基を3個以
上、好ましくは4個以上有する場合、該酸分解性基が互
いにある一定の距離以上離れていると、アルカリ可溶性
樹脂に対する溶解阻止性が著しく向上する。なお、本発
明における酸分解性基間の距離は、酸分解性基を除く、
経由結合原子数で示される。例えば、以下の化合物
(1),(2)の場合、酸分解性基間の距離は、各々結
合原子4個であり、化合物(3)では結合原子12個で
ある。
【0012】
【化1】
【0013】また、本発明の酸分解性溶解阻止化合物
は、1つのベンゼン環上に1個の酸分解性基を有する骨
格から構成される化合物であり、該酸分解性基を含む基
少なくとも3個が、同一の飽和炭素(いわゆるSP3
成軌道を有する炭素)を元に分枝する化合物である。こ
の場合、分解性溶解阻止化合物の構造が空間的に大きく
広がり、アルカリ可溶性樹脂に対する溶解阻止性が大き
く向上する。本発明の酸分解性溶解阻止化合物の分子量
は3,000以下であり、好ましくは500〜3,00
0、更に好ましくは1,000〜2,500である。
【0014】本発明の好ましい実施態様においては、酸
により分解し得る基−COO−A0,−O−B0基を含む
基としては、−R0−COO−A0、又は−Ar−O−B
0で示される基が挙げられる。ここでA0は、−C
(R01)(R02)(R03)、−Si(R01)(R02
(R0 3)もしくは−C(R04)(R05)−O−R06基を
示す。B0は、A0又は−CO− O−A0基を示す。
01、R02、R03、R04及びR05は、それぞれ同一でも
相異していても良く、水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を示し、R
06はアルキル基もしくはアリール基を示す。但し、R01
〜R03の内少なくとも2つは水素原子以外の基であり、
又、R01〜R03、及びR04〜R06の内の2つの基が結合
して環を形成してもよい。R0は置換基を有していても
良い2価以上の脂肪族もしくは芳香族炭化水素基を示
し、−Ar−は単環もしくは多環の置換基を有していて
も良い2価以上の芳香族基を示す。
【0015】ここで、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好まし
く、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な
炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基とし
てはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の
様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基とし
てはフエニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル
基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜1
4個のものが好ましい。また、置換基としては水酸基、
ハロゲン原子(フツ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ
基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキシ基・エトキ
シ基・ヒドロキシエトキシ基・プロポキシ基・ヒドロキ
シプロポキシ基・n−ブトキシ基・イソブトキシ基・s
ec−ブトキシ基・t−ブトキシ基等のアルコキシ基、
メトキシカルボニル基・エトキシカルボニル基等のアル
コキシカルボニル基、ベンジル基・フエネチル基・クミ
ル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル
基・アセチル基・ブチリル基・ベンゾイル基・シアナミ
ル基・バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等の
アシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基・
プロペニルオキシ基・アリルオキシ基・ブテニルオキシ
基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノ
キシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等の
アリールオキシカルボニル基を挙げることができる。
【0016】好ましくは、シリルエーテル基、クミルエ
ステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテ
ル基、エノールエーテル基、エノールエステル基、第3
級のアルキルエーテル基、第3級のアルキルエステル
基、第3級のアルキルカーボネート基等である。更に好
ましくは、第3級アルキルエステル基、第3級アルキル
カーボネート基、クミルエステル基、テトラヒドロピラ
ニルエーテル基である。
【0017】より具体的には、一般式[I]〜[VII
I]で表される化合物が挙げられる。
【0018】
【化2】
【0019】
【化3】
【0020】ここで、 R1,R2,R3,R4,R5,R6:同一でも異なっていて
も良く、水素原子、−R0−COO−A0もしくはB
0基、 R7〜R11,R13〜R23:同一でも異なっても良く、水
素原子,水酸基,アルキル基,アルコキシ基,アシル
基,アシロキシ基,アリール基,アリールオキシ基,ア
ラルキル基,アラルキルオキシ基,ハロゲン原子,ニト
ロ基,カルボキシル基もしくはシアノ基、R12 単結
合,アルキレン基,もしくは
【0021】
【化4】
【0022】R24〜R27:同一でも異なっていても良
く、水素原子,水酸基,ハロゲン原子,ニトロ基,シア
ノ基,カルボニル基,アルキル基,アルコキシ基,アル
コキシカルボニル基,アラルキル基,アラルキルオキシ
基,アシル基,アシロキシ基,アルケニル基,アルケニ
ルオキシ基,アリール基,アリールオキシ基,もしくは
アリールオキシカルボニル基、但し、各4個の同一記号
の置換基は同一の基でなくても良い、 R28,R30:同一でも異なっても良く、単結合,アルキ
レン基,−O−,−S−,−CO−,もしくはカルボキ
シル基、 R29:水素原子,アルキル基,アルコキシ基,アシル
基,アシロキシ基,アリール基,ニトロ基,水酸基,シ
アノ基,もしくはカルボキシル基、但し、水酸基の水素
が−R0−COO−A0もしくはB0基で置換されていて
もよい、 Y:−CO−,もしくは−SO2−、 a〜l:0もしくは1〜4の整数、但し、2以上の時
は()内の基は同一または異なっていてもよい、 m,n,o,p,q:0もしくは1〜3の整数、但し、m,n,p,qの
うち少なくとも1つは1以上、 を表す。
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】好ましい化合物骨格の具体例を以下に示
す。
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】
【化17】
【0037】化合物(1)〜(30)中のRは、水素原
子、
【0038】
【化18】
【0039】を表す。但し、少なくとも3個は水素原子
以外の基であり、各置換基Rは同一の基でなくても良
い。
【0040】本発明(c)に用いられる化合物の添加量
は、感光性組成物の全重量(溶媒を除く)を基準として
3〜50重量%であり、好ましくは5〜35重量%の範
囲である。
【0041】 (B)アルカリ可溶性樹脂(本発明(a)の化合物) 本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、例え
ばノボラック樹脂、水素化ノボラツク樹脂、アセトン−
ピロガロール樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ハロゲン
もしくはアルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ヒドロ
キシスチレン−N−置換マレイミド共重合体、ポリヒド
ロキシスチレンの一部O−アルキル化物もしくはO−ア
シル化物、スチレン−無水マレイン酸共重合体、カルボ
キシル基含有メタクリル系樹脂及びその誘導体を挙げる
ことができるが、これらに限定されるものではない。特
に好ましいアルカリ可溶性樹脂はノボラック樹脂及びポ
リヒドロキシスチレンである。該ノボラック樹脂は所定
のモノマーを主成分として、酸性触媒の存在下、アルデ
ヒド類と付加縮合させることにより得られる。
【0042】所定のモノマーとしては、フェノール、m
−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のク
レゾール類、2,5−キシレノール、3,5−キシレノ
ール、3,4−キシレノール、2,3−キシレノール等
のキシレノール類、m−エチルフェノール、p−エチル
フェノール、o−エチルフェノール、p−t−ブチルフ
ェノール、p−オクチルフエノール、2,3,5−トリ
メチルフェノール等のアルキルフェノール類、p−メト
キシフェノール、m−メトキシフェノール、3,5−ジ
メトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノ
ール、m−エトキシフェノール、p−エトキシフェノー
ル、m−プロポキシフェノール、p−プロポキシフェノ
ール、m−ブトキシフェノール、p−ブトキシフェノー
ル等のアルコキシフェノール類、2−メチル−4−イソ
プロピルフェノール等のビスアルキルフェノール類、m
−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−クロ
ロフェノール、ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノー
ルA、フェニルフェノール、レゾルシノール、ナフトー
ル等のヒドロキシ芳香化合物を単独もしくは2種類以上
混合して使用することができるが、これらに限定される
ものではない。
【0043】アルデヒド類としては、例えばホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセト
アルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フ
ェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアル
デヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロ
キシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、
m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデ
ヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズ
アルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチル
ベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−
メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒ
ド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラール、
クロロアセトアルデヒド及びこれらのアセタール体、例
えばクロロアセトアルデヒドジエチルアセタール等を使
用することができるが、これらの中で、ホルムアルデヒ
ドを使用するのが好ましい。これらのアルデヒド類は、
単独でもしくは2種類以上組み合わせて用いられる。酸
性触媒としては塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸等を
使用することができる。
【0044】こうして得られたノボラック樹脂の重量平
均分子量は、1,000〜30,000の範囲であるこ
とが好ましい。1,000未満では未露光部の現像後の
膜減りが大きく、30,000を越えると現像速度が小
さくなってしまう。特に好適なのは2,000〜20,
000の範囲である。ここで、重量平均分子量はゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算
値をもって定義される。
【0045】本発明に於けるこれらのアルカリ可溶性樹
脂は2種類以上混合して使用しても良い。アルカリ可溶
性樹脂の使用量は、感光性組成物の全重量(溶媒を除
く)を基準として、50〜97重量%、好ましくは60
〜90重量%である。
【0046】(C)活性光線又は放射線の照射により酸
を発生する化合物(本発明(b)の化合物) 本発明で使用される活性光線または放射線の照射により
分解して酸を発生する化合物としては、光カチオン重合
の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消
色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用さ
れている公知の光により酸を発生する化合物およびそれ
らの混合物を適宜に選択して使用することができる。た
とえば S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(197
4)、T.S.Bal etal,Polymer,21,423(1980)等に記載のジ
アゾニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056
号、同 Re 27,992号、特願平3-140,140号等に記載のア
ンモニウム塩、D.C.Necker etal,Macromolecules,17,24
68(1984)、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing AS
IA,p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055号、同
4,069,056号等に記載のホスホニウム塩、J.V.Crivello
etal,Macromorecules,10(6),1307(1977)、Chem.&Eng.Ne
ws,Nov.28,p31(1988)、欧州特許第104,143号、米国特許
第339,049号、同第410,201号、特開平2-150,848号、特
開平2-296,514号等に記載のヨードニウム塩、J.V.Crive
llo etal,Polymer J.17,73(1985)、J.V.Crivello eta
l.J.Org.Chem.,43,3055(1978)、W.R.Watt etal,J.Polym
er Sci.,Polymer Chem.Ed.,22,1789(1984)、J.V.Crivel
lo etal,Polymer Bull.,14,279(1985)、J.V.Crivello e
tal,Macromorecules,14(5),1141(1981)、J.V.Crivello
etal,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed.,17,2877(197
9)、欧州特許第370,693 号、同3,902,114号同233,567
号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933,377
号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同4,76
0,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、獨国特許第
2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号等に記載
のスルホニウム塩、J.V.Crivello etal,Macromorecule
s,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello etal,J.PolymerSc
i.,Polymer Chem.Ed., 17,1047(1979)等に記載のセレノ
ニウム塩、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing AS
IA,p478 Tokyo,Oct(1988)等に記載のアルソニウム塩等
のオニウム塩、米国特許第3,905,815号、特公昭46-4605
号、特開昭48-36281号、特開昭55-32070号、特開昭60-2
39736号、特開昭61-169835号、特開昭61-169837号、特
開昭62-58241号、特開昭62-212401号、特開昭63-70243
号、特開昭63-298339号等に記載の有機ハロゲン化合
物、K.Meier etal,J.Rad.Curing,13(4),26(1986)、T.P.
Gill etal,Inorg.Chem.,19,3007(1980)、D.Astruc,Ac
c.Chem.Res.,19(12),377(1896)、特開平2-161445号等に
記載の有機金属/有機ハロゲン化物、S.Hayase etal,
J.Polymer Sci.,25,753(1987)、E.Reichmanis etal,J.Ph
olymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,23,1(1985)、Q.Q.Zhu et
al,J.Photochem.,36,85,39,317(1987)、B.Amit etal,Tet
rahedron Lett.,(24)2205(1973)、D.H.R.Barton etal,J.
Chem Soc.,3571(1965)、P.M.Collins etal,J.Chem.SoC.,
Perkin I,1695(1975)、M.Rudinstein etal,Tetrahedron
Lett.,(17),1445(1975)、J.W.Walker etalJ.Am.Chem.So
c.,110,7170(1988)、S.C.Busman etal,J.Imaging Techno
l.,11(4),191(1985)、H.M.Houlihan etal,Macormolecule
s,21,2001(1988)、P.M.Collins etal,J.Chem.Soc.,Chem.
Commun.,532(1972)、S.Hayase etal,Macromolecules,18,
1799(1985)、E.Reichmanis etal,J.Electrochem.Soc.,So
lid State Sci.Technol.,130(6)、F.M.Houlihan etal,Ma
cromolcules,21,2001(1988)、 欧州特許第0290,750号、
同046,083号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343
号、 米国特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60
-198538号、特開昭53-133022号等に記載の0−ニトロベ
ンジル型保護基を有する光酸発生剤、M.TUNOOKA etal,
Polymer Preprints Japan,35(8)、G.Berner etal,J.Rad.
Curing,13(4)、W.J.Mijs etal,Coating Technol.,55(69
7),45(1983),Akzo、H.Adachi etal,Polymer Preprints,
Japan,37(3)、欧州特許第0199,672号、同84515号、同19
9,672号、同044,115号、同0101,122号、米国特許第4,61
8,564号、同4,371,605号、同4,431,774号、特開昭64-18
143 号、特開平2-245756号、特願平3-140109号等に記載
のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスル
ホン酸を発生する化合物、特開昭61-166544号等に記 載
のジスルホン化合物を挙げることができる。
【0047】また、これらの光により酸を発生する基、
あるいは化合物をポリマーの主鎖または 側鎖に導入し
た化合物、たとえば、M.E.Woodhouse etal,J.Am.Chem.
Soc.,104,5586(1982)、S.P.Pappas etal,J.Imaging Sc
i.,30(5),218(1986)、S.Kondoetal,Makromol.Chem.,Rap
id Commun.,9,625(1988)、Y.Yamadaetal,Makromol.Che
m.,152,153,163(1972)、J.V.Crivello etal,J.PolymerS
ci.,Polymer Chem.Ed.,17,3845(1979)、米国特許第3,84
9,137号、獨国特許第3914407、特開昭63-26653号、 特
開昭55-164824号、特開昭62-69263号、特開昭63-146038
、特開昭63-163452号、特開昭62-153853号、特開昭63-
146029号等に記載の化合物を用いることができる。
【0048】さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(198
0)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、
D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国
特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光
により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0049】上記活性光線または放射線の照射により分
解して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用いられ
るものについて以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体または一般式(PA
G2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0050】
【化19】
【0051】式中、R1は置換もしくは未置換のアリー
ル基、アルケニル基、R2は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、アルキル基、−CY3をしめ
す。Y は塩素原子または臭素原子を示す。具体的には
以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定され
るものではない。
【0052】
【化20】
【0053】
【化21】
【0054】
【化22】
【0055】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、または一般式(PAG4)で表され
るスルホニウム塩。
【0056】
【化23】
【0057】ここで式Ar1、Ar2は各々独立に置換も
しくは未置換のアリール基を示す。好ましい置換基とし
ては、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、ヒロドキシ基、メルカ
プト基およびハロゲン原子が挙げられる。
【0058】R3,R4,R5は各々独立に、置換もしく
は未置換のアルキル基、アリール基を示す。好ましくは
炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜8のアルキル
基およびそれらの置換誘導体である。好ましい置換基と
しては、アリール基に対しては炭素数1〜8のアルコキ
シ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、カルボキ
シル基、ヒロドキシ基およびハロゲン原子であり、アル
キル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、カルボ
キシル基、アルコシキカルボニル基である。
【0059】Z-は対アニオンを示し、例えばBF4 -
AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、ClO4 -
CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニ
オン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、ナ
フタレン−1−スルホ ン酸アニオン等の縮合多核芳香
族スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸アニ
オン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるが
これらに限定されるものではない。
【0060】またR3,R4,R5のうちの2つおよびA
1、Ar2はそれぞれの単結合または置換基を介して結
合してもよい。
【0061】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0062】
【化24】
【0063】
【化25】
【0064】
【化26】
【0065】
【化27】
【0066】
【化28】
【0067】
【化29】
【0068】
【化30】
【0069】
【化31】
【0070】
【化32】
【0071】
【化33】
【0072】
【化34】
【0073】
【化35】
【0074】一般式 (PAG3)、(PAG4)で示
される上記オニウム塩は公知であり、たと え ばJ.W.Kn
apczyk etal,J.Am.Chem.Soc.,91,145(1969)、A.L.Mayco
k etal, J.Org.Chem.,35,2532,(1970)、E.Goethas etal
,Bull.Soc.Chem.Belg.,73,546,(1964) 、H.M.Leiceste
r、J.Ame.Chem.Soc.,51,3587(1929)、J.V.Crivello eta
l,J.Polym.Chem.Ed.,18,2677(1980) 、米国特許第2,80
7,648 号および同4,247,473号、特開 昭53-101,331号等
に記載の方法により合成することができる。
【0075】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体または一般式(PAG6)で表される
イミノスルホネート誘導体。
【0076】
【化36】
【0077】式中Ar3、Ar4は各々独立に置換もしく
は未置換のアリール基を示す。R6は置換もしくは未置
換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もしくは
未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基
を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0078】
【化37】
【0079】
【化38】
【0080】
【化39】
【0081】
【化40】
【0082】
【化41】
【0083】これらの活性光線または放射線の照射によ
り分解して酸を発生する化合物の添加量は、感光性組成
物の全重量(塗布溶媒を除く)を基準として通常0.0
01〜40重量%の範囲で用いられ、好ましくは0.0
1〜20重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%の範
囲で使用される。
【0084】本発明の感光性組成物には必要に応じて、
更に染料、顔料、可塑剤、界面活性剤、光増感剤及び現
像液に対する溶解性を促進させるフエノール性OH基を
2個以上有する化合物などを含有させることができる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具
体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#1
03、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オ
イルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラ
ックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−5
05(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタ
ルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレッ
ト(CI42535)、ローダミンB(CI45170
B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレ
ンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
【0085】さらに、下記に挙げるような分光増感剤を
添加し、使用する光酸発生剤が吸収を持たない遠紫外よ
り長波長領域に増感させることで、本発明の感光性組成
物をiまたはg線に感度を持たせることができる。好適
な分光増感剤としては、具体的にはベンゾフェノン、
p,p’−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、p,
p’−テトラエチルエチルアミノベンゾフェノン、2−
クロロチオキサントン、アントロン、9−エトキシアン
トラセン、アントラセン、ピレン、ペリレン、フェノチ
アジン、ベンジル、アクリジンオレンジ、ベンゾフラビ
ン、セトフラビン−T、9,10−ジフェニルアントラ
セン、9−フルオレノン、アセトフェノン、フェナント
レン、2−ニトロフルオレン、5−ニトロアセナフテ
ン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、
N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−ニトロアニリ
ン、、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミ
ン、ピクラミド、アントラキノン、2−エチルアントラ
キノン、2−tert−ブチルアントラキノン1,2−ベン
ズアンスラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,
9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセトン、1,2−
ナフトキノン、3,3’−カルボニル−ビス(5,7−
ジメトキシカルボニルクマリン)及びコロネン等である
がこれらに限定されるものではない。
【0086】本発明の感光性組成物は、上記各成分を溶
解する溶媒に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用
する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキ
サノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチ
ロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳
酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、
エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピル
ビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロ
リドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶
媒を単独あるいは混合して使用する。
【0087】上記溶媒に界面活性剤を加えることもでき
る。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキ
シエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル
類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、
ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリ
オキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシ
エチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー
類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミ
テート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノ
オレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタント
リステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン
ソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビ
タントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフト
ップEF301,EF303,EF352(新秋田化成
(株)製)、メガファックF171,F173 (大日
本インキ(株)製)、フロラ−ドFC430,FC43
1(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG71
0,サーフロンS−382,SC101,SC102,
SC103,SC104,SC105,SC106(旭
硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロ
キサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)や
アクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合ポリフ
ローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業
(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性
剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分100重量部
当たり、通常、2重量部以下、好ましくは1重量部以下
である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよい
し、また、いくつかの組み合わせで添加することもでき
る。
【0088】上記感光性組成物を精密集積回路素子の製
造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリ
コン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法
により塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを
行い現像することにより良好なレジストパターンを得る
ことができる。
【0089】本発明の感光性組成物の現像液としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア
水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルア
ミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチ
ルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチル
ジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノール
アミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン
類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエ
チルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム
塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカ
リ性水溶液を使用することができる。これらのアルカリ
類の濃度は規定濃度で0.001〜1N、好ましくは
0.01〜0.5N、更に好ましくは0.03〜0.3
Nの範囲で使用される。更に、上記アルカリ性水溶液に
アルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用するこ
ともできる。以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明の内容がこれにより限定されるもので
はない。
【0090】
【実施例】
〔溶解阻止剤化合物の合成例−1〕1,3,3,5-テトラキス(4'-ヒ
ト゛ロキシフェニル)ヘ゜ンタン 22.0g をテトラヒト゛ロフラン400ml に溶解し
た。この溶液に窒素雰囲気下でtert-フ゛トキシカリウム 22.5g
を加え、室 温にて10分間攪拌後、シ゛-tert-フ゛チルシ゛カーホ
゛ネート 45.8g を加えた。室温下、3時間反応させ、反応
液を氷水に注ぎ、生成物を酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル層を更に水洗浄し、乾燥させた後溶媒を留去し
た。得られた結晶性の固体を再結晶後(ジエチルエーテ
ル)、乾燥させ、化合物例(27:Rは全てt−BOC
基)25.6g を得た。
【0091】〔溶解阻止剤化合物の合成例−2〕1,3,3,
5-テトラキス(4'-ヒト゛ロキシフェニル)ヘ゜ンタン 22.0g をシ゛エチルエーテル400ml
に溶解した。この溶液に窒素雰囲気下で3,4-シ゛ヒト゛ロ-2H
-ヒ゜ラン50.5g、触媒量の塩酸を加え、リフラツクス下24
時間反応させた。反応終了後、少量の水酸化ナトリウム
を加え濾過した。濾液の溶媒を留去し、得られた生成物
をカラムクロマトグラフイーで精製し、乾燥させ、化合
物例(27:Rは総てTHP基)を得た。
【0092】〔溶解阻止剤化合物の合成例−3〕1,3,3,
5-テトラキス(4'-ヒト゛ロキシフェニル)ヘ゜ンタン 22.0g (0.050モル) のN,
N−ジメチルアセトアミド200ml溶液に、炭酸カリ
ウム33.2g(0.24モル)、更にブロモ酢酸t−
ブチル42.9g(0.22モル)を添加し、120℃
にて7時間撹拌した。その後反応混合物を水1.5lに
投入し、酢酸エチルにて抽出した。硫酸マグネシウムに
て乾燥後、抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフイー
(担体:シリカゲル,展開溶媒:酢酸エチル/n−ヘキ
サン=3/7(体積比))にて精製した結果白色粉体3
9gを得た。NMRにより、これが化合物例(27:R
は総て−CH2COOC49 t基)であることを確認し
た。
【0093】〔溶解阻止剤化合物の合成例−4〕1−
[α−メチル−α−(4'−ヒドロキシフェニル)エチ
ル]−4−[α',α'−ビス(4"−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]ベンゼン42.4g(0.10モル)を
N,N−ジメチルアセトアミド300mlに溶解し、こ
れに炭酸カリウム49.5g(0.35モル)、及びブ
ロモ酢酸クミルエステル84.8g(0.33モル)を
添加した。その後、120℃にて7時間撹拌した。反応
混合物をイオン交換水2lに投入し、酢酸にて中和した
後、酢酸エチルにて抽出した。酢酸エチル抽出液を濃縮
し、合成例[3]と同様に精製し、化合物例(8:Rは
総て−CH2COOC(CH3265基)70gを得
た。
【0094】〔溶解阻止剤化合物の合成例−5〕α,α,
α',α',α",α"−ヘキサキス(4−ヒドロキシフエニ
ル)−1,3,5−トリエチルベンゼン14.3g(0.
020モル)のN,N−ジメチルアセトアミド120m
l溶液に、炭酸カリウム21.2g(0.15モル)、
更にブロモ酢酸t−ブチル27.1g(0.14モル)
を添加し、120℃にて7時間撹拌した。その後、反応
混合物を水1.5lに投入し、酢酸エチルにて抽出し
た。硫酸マグネシウムにて乾燥後、抽出液を濃縮し、カ
ラムクロマトグラフイー(担体:シリカゲル、展開溶
媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=2/8(体積比))にて
精製した結果、淡黄色粉体24gを得た。NMRによ
り、これが化合物例(29:Rは総て−CH2−COO
−C49 t基)であることを確認した。
【0095】〔溶解阻止剤化合物の合成例−6〕1,3,3,
5-テトラキス(4'-ヒト゛ロキシフェニル)ヘ゜ンタン 22.0g (0.050モル) をテト
ラヒドロフラン(THF)400mlに溶解した。この
溶液に窒素雰囲気下でt−ブトキシカリウム16.8g
(0.15モル)を加え、室温にて10分間撹拌後、ジ
−t−ブチルジカーボネート32.7g(0.15モ
ル)を加えた。室温下、3時間反応させ、反応液を氷水
に注ぎ、生成物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル抽
出液を濃縮し、カラムクロマトグラフイー(担体:シリ
カゲル、展開溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5
(体積比))にて分別精製した結果、化合物例(27:3
個のRはt−BOC基、1個のRは水素原子)18gを
得た。
【0096】〔溶解阻止剤化合物の合成例−7〕1,3,3,
5-テトラキス(4'-ヒト゛ロキシフェニル)ヘ゜ンタン 44.1g (0.10モル) をジメ
チルアセトアミド250mlに溶解し、これに炭酸カリ
ウム41.5g(0.30モル)、及びブロモ酢酸t−
ブチル58.5g(0.30モル)を添加した。その
後、120℃にて5時間撹拌した。反応混合物をイオン
交換水2lに投入し、酢酸にて中和した後、酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチル抽出液を濃縮し、カラムクロマ
トグラフイー(担体:シリカゲル、展開溶媒:酢酸エチ
ル/n−ヘキサン=1/5(体積比))にて分別精製した
結果、化合物例(27:3個のRは−CH2−COO−
49 t基、1個のRは水素原子)35gを得た。
【0097】〔ノボラック樹脂の合成例〕m−クレゾー
ル40g、p−クレゾール60g、37%ホルマリン水
溶液49g及びシュウ酸0.13gを3つ口フラスコに
仕込み、攪拌しながら100℃まで昇温し15時間反応
させた。その後温度を200℃まで上げ、徐々に5mm
Hgまで減圧して、水、未反応のモノマー、ホルムアル
デヒド、シュウ酸等を除去した。次いで溶融したアルカ
リ可溶ノボラック樹脂(NOV.3)を室温に戻して回
収した。得られたノボラック樹脂(NOV.3)は重量
平均分子量7100(ポリスチレン換算)であった。
【0098】同様にして、モノマー組成を変えた以下の
ノボラック樹脂を合成した。 NOV.1 m−クレゾール/p−クレゾール=60/40, Mw=12,000 NOV.2 m−クレゾール/p−クレゾール=50/50, Mw=8,700 NOV.4 m−クレゾール/p−クレゾール/3,5−キシレノール =25/50/28, Mw=5,200 NOV.5 m−クレゾール/2,3,5−トリメチルフェノール =55/57, Mw=5,800
【0099】上記で得られたノボラック樹脂(NOV.
3)20gをメタノール60gに完全に溶解した後、こ
れに水30gを攪拌しながら徐々に加えて樹脂分を沈澱
させた。上層をデカンテーションにより除去して沈澱し
た樹脂分を回収し、40℃に加熱して減圧下で24時間
乾燥させてアルカリ可溶性ノボラック樹脂(NOV.
6)を得た。重量平均分子量は8000(ポリスチレン
換算)であった。
【0100】m−クレゾール85g、p−クレゾール1
5g、37%ホルマリン水溶液53gを3つ口フラスコ
に仕込み、110℃の油浴で加熱しながら良く攪拌し、
酢酸亜鉛二水和物を2.4g加えて5時間加熱攪拌を行
った。次いで、同じクレゾール混合物100gとホルマ
リン水溶液47gを続けて同じフラスコに仕込み更に加
熱攪拌を1時間継続した後、温度を80℃に下げシュウ
酸0.2gを添加した。再び、油浴の温度を110℃に
保ち、還流状態で15時間反応させた。その後内容物を
1%の塩酸を含む水にあけエチルセルソルブアセテート
で反応生成物を抽出した。次いでこれを真空蒸留器に移
し、温度を200℃に上げ脱水し、更に2〜3mmHg
の減圧下で2時間蒸留を行って残留モノマーを除いた。
フラスコから溶融ポリマーを回収し、目的のノボラック
樹脂(NOV.7,Mw=7,500)を得た。
【0101】実施例1〜18 上記合成例で示した本発明の化合物を用いレジストを調
製した。そのときの処方を表1に示す。
【0102】比較例1,2 米国特許第4,491,628号明細書に記載された方法に従っ
て、t−ブトキシカルボニルオキシスチレンポリマーと
t−ブトキシカルボニルオキシ−α−メチルスチレンポ
リマーを合成し、2成分系ポジ型レジストを調製した。
そのときの処方を表1に示す。
【0103】比較例3,4,5 欧州特許第249,139号明細書に記載されている化合物ジ
−t−ブチルテレフタレート,4−t−ブトキシ−p−
ビフェニル,t−ブチル−2−ナフチルカーボネートを
溶解阻止剤として3成分系ポジ型レジストを調製した。
そのときの処方を表1に示す。
【0104】
【表1】
【0105】表1において使用した略号は下記の内容を
表す。
【0106】<ポリマー> NOV.1-7 ノボラック樹脂 PVP p-ヒト゛ロキシスチレンホ゜リマー(重量平均分子量9,600) TBOCS t-フ゛トキシカルホ゛ニルオキシスチレンホ゜リマー(数平均分子量2
1,600) TBAMS t-フ゛トキシカルホ゛ニルオキシ-α-メチルスチレンホ゜リマー(数平均
分子量46,900)
【0107】<溶解阻止剤> DTBTP シ゛-t-フ゛チルテレフタレート TBPBP 4-t-フ゛トキシ-p-ヒ゛フェニル TBNC t-フ゛チル-2-ナフチルカーホ゛ネート
【0108】<溶解阻止剤中酸分解性基>
【0109】
【化42】
【0110】[感光性組成物の調製と評価]表1に示す
各素材をジグライム6gに溶解し、0.2μmのフィル
ターで濾過してレジスト溶液を作成した。このレジスト
溶液を、3000rpmの回転数のスピンコーターを利
用して、シリコンウエハー上に塗布し、110℃60秒
間真空吸着型のホットプレートで乾燥して、膜厚1.0
μmのレジスト膜を得た。このレジスト膜に、248n
mKrFエキシマレーザーステツパー(NA=0.4
2)を用いて露光を行った。露光後90℃の真空吸着型
ホットプレートで60秒間加熱を行い、ただちに2.3
8%(実施例14,16については1.19%)テトラ
メチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水
溶液で60秒間浸漬し、30秒間水でリンスして乾燥し
た。このようにして得られたシリコンウエハー上のパタ
ーンを走査型電子顕微鏡で観察し、レジストのプロファ
イルを評価した。その結果を表2に示す。
【0111】感度は0.70μmのマスクパターンを再
現する露光量の逆数をもって定義し、比較例1の感度の
相対値で示した。膜収縮は露光部の露光,ベーク前後の
膜厚の比の百分率で表した。解像力は0.70μmのマ
スクパターンを再現する露光量における限界解像力を表
す。表2の結果から本発明のレジストは、露光後のベー
クによる膜収縮も少なく、良好なプロファイルと高い解
像力を有していることがわかる。
【0112】
【表2】
【0113】
【発明の効果】本発明の化学増幅型のポジ型感光性組成
物は、露光後のベークによる膜収縮及び現像後の膜減り
が少なく、良好なプロファイルと高解像力を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)水不溶でアルカリ水溶液に可溶な
    樹脂、(b)活性光線または放射線の照射により酸を発
    生する化合物、及び(c)酸により分解し得る基を有
    し、アルカリ現像液中での溶解度が酸の作用により増大
    する、分子量3,000以下の低分子酸分解性溶解阻止
    化合物、を含有するポジ型感光性組成物において、該化
    合物(c)が、酸で分解し得る基を少なくとも3個有
    し、該酸分解性基間の距離が最も離れた位置において、
    酸分解性基を除く結合原子を9個以上経由する化合物で
    あり、該酸分解性基を含む基少なくとも3個が、同一の
    飽和炭素原子を元に分枝していることを特徴とするポジ
    型感光性組成物。
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