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JPH0624154A - 熱転写印刷用被転写体 - Google Patents

熱転写印刷用被転写体

Info

Publication number
JPH0624154A
JPH0624154A JP4180666A JP18066692A JPH0624154A JP H0624154 A JPH0624154 A JP H0624154A JP 4180666 A JP4180666 A JP 4180666A JP 18066692 A JP18066692 A JP 18066692A JP H0624154 A JPH0624154 A JP H0624154A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
thermal transfer
density
printing
transfer printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4180666A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Hoshikawa
潤 星川
Kazuhiko Sakata
和彦 坂田
Kiyotaka Iiyama
清高 飯山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ICI Japan Ltd
Original Assignee
ICI Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ICI Japan Ltd filed Critical ICI Japan Ltd
Priority to JP4180666A priority Critical patent/JPH0624154A/ja
Publication of JPH0624154A publication Critical patent/JPH0624154A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 基材上の少なくとも片面に染料受容層8を設
けた熱転写印刷用被転写体において、該基材が少なくと
も3層からなり、その染料受容層と接する層が白色プラ
スチック2からなり、中間層が密度0.5〜0.8の発
泡ポリオレフィンからなり、他方の表面層が該発泡ポリ
オレフィンよりも密度の大きい有機材料からなることを
特徴とする熱転写印刷用被転写体。 【効果】 熱転写印刷用被転写体のクッション性が高め
られ、かつ適度の剛性を持ち、画像濃度が大きい、印刷
ムラやかすれの無い、特に画像の中央部と端部の画像ム
ラの無い、カールが生じにくい、また白色度の大きい、
充分な光沢を持つ、高級感のあるもので、異なる機構を
持つプリンターでも共通して用いることのできる汎用性
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一種または二種以上の
染料を担持させた熱転写インキシートから熱的刺激に応
じて移行される染料を定着する染料受容層を有する熱転
写印刷用被転写体に関するもので、更に詳しくは、新規
な構造を有するシート状の熱転写印刷用被転写体で、転
写ムラのない、高い白色度を持つ、かつ転写後のカール
をほとんど生じさせない、高品位の画像が得られる熱転
写用被転写体を提供するものである。
【0002】
【従来技術】熱転写により画像を形成する方法として、
熱溶融転写印刷方式と熱拡散転写印刷方式が知られてい
る。本発明における熱転写印刷とは、後者の熱拡散転写
印刷方式を指し、一種または二種以上の熱拡散性染料を
担持させた熱転写インキシートから、熱拡散性染料を任
意の場所で任意の熱的刺激量に応じて熱転写印刷用被転
写体の染料受容層に移行させる方法である。より具体的
には、バインダー中に熱拡散染料を溶解または分散させ
たインキよりなるインキ層を有する熱転写インキシート
のインキ層と染料受容層を有する熱転写用被転写体の染
料受容層とが接した状態で、サーマルヘッド、光、レー
ザー、その他の加熱手段を用いて、任意の場所の熱拡散
性染料を、任意の量だけ熱転写用被転写体に移行させ
て、画像を形成する方法を指し、天然色写真調の画像
は、同様の要領で種々の色調のインキ層で順次印刷する
ことにより得られるものである。
【0003】この熱転写印刷方式は、プリンターが小型
で、保守点検も容易であり、ランニングコストも経済的
であるという特徴を持ち、ビデオ、コンピューター、電
子スチルカメラ等の画像印刷方式として、近年活発に各
種製品が開発されている。
【0004】従来の熱転写用被転写体の一例として、基
材として合成紙を用い、その表面に飽和ポリエステル樹
脂等からなる染料受容層を設けたものが知られている
(特許公報、特開昭59−142189号)。しかしな
がら、上記基材は発泡ポリプロピレン等の耐熱性の低い
ものであり、熱転写印刷時の加熱による熱が合成紙に伝
わり歪みが生じ、印刷後の熱転写用被転写体にカールが
生じる問題があった。
【0005】また従来の熱転写印刷用被転写体の別の例
として、芯材として紙を用いその両側に発泡ポリオレフ
ィンフィルム等の合成紙を積層したものを基材として用
いたものも知られている(特許公報、特開昭62−19
8497号)。しかしながら、この基材は白色度が不十
分で、追加の白色層を必要とし、かつ発泡ポリオレフィ
ンフィルム及び紙の表面平滑性が低いので、得られる熱
転写用被転写体の表面に微小な凹凸を不規則に生じ、得
られた印刷画像は光沢が少なく、高級感が乏しいという
問題があった。
【0006】さらに従来の熱転写印刷用被転写体の別の
例として、上質紙にポリエチレン等をコーティングした
ものを基材として用いたものも知られている(特許公
報、特開昭60−236794号)。しかしながらこの
基材は剛性が大きすぎ、よってクッション性が小さす
ぎ、プリンターでの印刷時にサーマルヘッドとの接触面
積が小さくなってしまうため、熱伝導が不充分となり熱
転写効率が落ち、得られる画像の濃度が不充分であるば
かりでなく、熱転写インキシートと熱転写印刷用被転写
体との接触圧(熱転写インキシートおよび熱転写印刷用
被転写体に印加する圧力)も低く、画像にかすれが生じ
ることがあった。
【0007】また従来の熱転写印刷用被転写体の別の例
として、白色ポリエステルフィルムおよび該フィルムよ
り高い柔軟性を有する下地シート(合成紙、紙)、さら
に下地フィルムを積層した構成を持つ熱転写印刷用被転
写体も知られている(特許公報、特開平2−26368
9号)。これはクッション性は向上しており、充分な画
像濃度が得られるが、プリンターの種類によっては、例
えばサーマルヘッドの中央部と周辺部で接触圧が異なる
機構を持つものもあり、このようなプリンターを用いて
転写印刷した場合には、画像に、特にその端部に、若干
のかすれを生じる場合が見られ、必ずしも満足できるも
のではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
技術が持っていた問題点を解決し、クッション性を高
め、白色度の大きい、充分な光沢を持つ、高級感のある
熱転写印刷用被転写体を提供し、印刷後の画像濃度が大
きい、印刷ムラやかすれの無い、特に画像の中央部と端
部の画像ムラの無い、カールが生じにくい、異なる機構
を持つプリンターでも共通して用いることのできる熱転
写印刷用被転写体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するためになされたもので、基材上の少なくとも片
面に染料受容層を設けた熱転写印刷用被転写体におい
て、該基材が少なくとも3層からなり、その染料受容層
と接する層が白色プラスチックからなり、中間層が密度
0.5〜0.8の発泡ポリオレフィンからなり、他方の
表面層が該発泡ポリオレフィンよりも密度の大きい有機
材料からなる熱転写印刷用被転写体である。
【0010】また本発明は、前記中間層の発泡ポリオレ
フィンの厚みが20μm〜200μmである熱転写印刷
用被転写体である。
【0011】さらに本発明は、前記染料受容層と接する
層の白色プラスチックの密度が1.1〜2.0であり、
その白色度が90%以上である熱転写印刷用被転写体で
ある。
【0012】以下に、好ましい実施態様をあげて、図面
を用いて本発明を更に詳しく説明する。
【0013】図1は本発明の熱転写印刷用被転写体の基
本的構造を示すもので、熱転写印刷用被転写体1は、白
色プラスチックフィルムからなる層2、発泡ポリオレフ
ィンフィルムからなる層3、発泡ポリオレフィンよりも
密度の大きい有機材料からなる層4、およびこれらを接
着する接着層5、6から構成される基材7の片面に染料
受容層8を設けたものである。
【0014】本発明の基材の中間層を構成する発泡ポリ
オレフィンとは、ポリオレフィンに無機充填剤、発泡剤
などを含有させ微細気泡を層内に含有させたシート状素
材で、発泡ポリエチレンフィルム、発泡ポリプロピレン
フィルムなどの任意のものを用いることができるが、柔
軟性及び強度の点から発泡ポリプロピレンフィルムが好
ましい。
【0015】本発明において発泡ポリオレフィンの層3
は、サーマルヘッドで熱転写インキシートと熱転写印刷
用被転写体とを加圧する場合にクッション的機能を果た
し、密度0.5〜0.8のものである。この密度を持つ
発泡ポリオレフィンより剛性の高い、密度の大きいもの
からなる2層によって挟持させた構造を持つ基材を用い
た熱転写印刷用被転写体は、サーマルヘッド及び送りロ
ーラー間が不均一な接触圧のもとで印刷を行った場合で
も均一な画像濃度を得ることができ、画像ムラやかすれ
を防止する効果を有すると共に、美麗な光沢を持ち、カ
ールしにくく平面性の良いものとなる。
【0016】中間層の発泡ポリオレフィンの密度が大き
すぎる場合は、上記の不均一な接触圧を修正することが
できず、転写画像濃度が不均一となる場合が多くなる。
また、この密度が小さすぎると、100μm以下の薄い
厚みの中間層の発泡ポリオレフィンの層の作製及び積層
加工が困難となる。
【0017】中間層の発泡ポリオレフィンの層の厚み
は、柔軟性、強度、必要なクッション性および経済性の
点から20μm〜200μmがよく、より好ましくは3
0μm〜100μmがよい。
【0018】本発明で用いられる染料受容層と接する層
の白色プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンお
よびポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステ
ル、ポリスチレン、ナイロン、アクリル、ポリカーボネ
ートなどのフィルムに硫酸バリウム、酸化チタンなどの
無機物粒子を含有させて白色化したものが挙げられ、密
度が1.1以上で2.0以下であるものが剛性が適当
で、その白色度が90%以上のものが、画像の鮮明さ、
良好なコントラストを得るために好ましい。なかでも、
白色ポリエステルフィルムは、耐熱性、白色度の高級
感、適度な剛性によるカール防止効果、価格などの面か
ら好ましいものである。
【0019】染料受容層と接する層の白色プラスチック
からなる層の厚みは、白色度、剛性、価格などの点から
10〜200μmが好ましく、更に25〜75μmが、
下の中間層の発泡ポリオレフィンの層のクッション性を
妨げず、基材としての平滑性、剛性の点からより好まし
い。
【0020】また、本発明の中間層の発泡ポリオレフィ
ンよりも密度の大きい有機材料からなる層4は、加工時
や印刷後のカールを防止する機能を持つ。この層を構成
するものとしては、プラスチックを主成分とするフィル
ム(以下、単にプラスチックフィルムという。)あるい
はセルロース繊維紙が挙げられ、更にこれらのプラスチ
ックフィルムとセルロース繊維紙を積層したものも使用
することができるが、プラスチックフィルムを用いるこ
とがカール防止のため好ましく、更に染料受容層と接す
る層の白色プラスチックと熱収縮特性が類似しているも
のがより好ましい。具体的には、ポリエチレンおよびポ
リプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリ
スチレン、ナイロン、アクリル、メタクリル、ポリ塩化
ビニル、ポリカーボネートなどのフィルムが挙げられ
る。また、これらが白色化剤(無機充填剤、白色顔料な
ど)を含む場合は、基材の白色度を更に向上させる場合
もある。この層の厚みは、剛性及び価格の点などから3
0μm〜200μmが好ましい。
【0021】本発明を構成する各層を接着する接着層5
及び6は、従来公知の接着剤からなる層で、具体的に接
着剤としては、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エス
テル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹
脂、ポリスチレンアクリル酸エステル樹脂、ビニルトル
エンアクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイ
ロン樹脂、尿素樹脂、エポシキ樹脂などが挙げられる。
【0022】これら接着剤には必要に応じてシリカ、炭
酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛などの体質顔料を
含有させることができる。
【0023】各層の接着は、上記の接着剤をエアーナイ
フコーティング法、リバースロールコーティング法、グ
ラビアコーティング法、ワイヤーバーコーティング法な
どのコーティング法によりシート状素材に塗布し、乾燥
後、被転写体を構成する別の各層とともに圧力ローラ間
を通過させて行うことができる。
【0024】染料受容層8は、熱転写インキシートから
熱的刺激量に応じて移行してくる熱拡散性染料を受容す
るものであり、基材の片面に設けられる。染料受容層の
素材としては、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エス
テル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹
脂、スチレンアクリル酸エステル樹脂、ビニルトルエン
アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン
樹脂、尿素樹脂、ポリカプロラクタム樹脂、スチレン樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重
合体、ポリアクリロニトリルなどの合成樹脂を、単独も
しくは混合物、あるいはこれらの共重合体で使用でき
る。
【0025】熱転写インキシートとの離型性を向上させ
るために、必要に応じて染料受容層中に固形ワックス
類、フッ素系や燐酸エステル系の界面活性剤、シリコー
ンオイルなどの離型剤を含有させることができる。ま
た、染料受容層には、転写された染料の耐光性を向上さ
せるための紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添加しても
よい。
【0026】また、染料受容層と基材との間には、透明
中間層を設けても良く、透明中間層には染料受容層の密
着性向上効果、耐電防止効果、染料のにじみを防止する
ための染料拡散防止効果などの機能を持たせることがで
きる。
【0027】本発明の熱転写印刷用被転写体は、さらに
基材の染料受容層と反対側の面に背面樹脂層を設けるこ
とができる。この背面樹脂層は、カール防止の補強的役
割の他、耐電防止剤を添加して耐電防止効果、滑剤を添
加して滑性効果、クレー、炭酸カルシウム、シリカ、酸
化チタンなどの充填剤を添加して筆記性向上効果などの
機能を付与することができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて、更に詳細
に本発明を説明するが、本発明はこれらによって限定さ
れるものではない。なお、文中、部又は%とあるのは特
に断りのない限り重量基準であり、また無単位の数値比
で示す場合は重量比である。
【0029】また、熱転写印刷用被転写体の評価は、以
下に示す方法で行った。
【0030】(白色度)東京電色社製カラーアナライザ
ーを用いて、熱転写用被転写体の白色度、色相を測定し
た。
【0031】(転写画像濃度)画像信号レベルを0〜2
54の間で9段階に変化させて、熱転写インキシートと
熱転写印刷用被転写体をセットしたプリンター(日立製
作所製熱転写プリンターVY200)に入力し、これら
のレベルに対応させてサーマルヘッドを加熱し、得られ
た転写画像の最大色濃度をサクラ濃度計PDA85で測
定した。
【0032】(カール)画像信号レベルを0(黒レベ
ル)として、熱転写インキシートと熱転写印刷用被転写
体をセットしたプリンター(日立製作所製熱転写プリン
ターVY200)に入力し印刷を行い、得られた熱転写
印刷用被転写体を、カール面を上にして平滑な台の上に
置き、4隅の跳ね上がり高さを測定し、平均値を求め
た。なお、(−)は染料受容層を内側にしたカールを示
し、(+)は染料受容層を外側にしたカールを示す。
【0033】(転写の均一性)印刷済の被転写画像につ
いて、目視で均一性を判断した。
【0034】(総合評価)熱転写印刷用被転写体として
の評価結果が良好であったものを○で、問題があったも
のを×で示した。
【0035】
【実施例1】白色ポリエステルフィルム(ICI社製メ
リネックス(登録商標)329、厚み50μm、密度
1.62)を染料受容層に接する素材層とし、これにウ
レタン接着剤(東洋モートン社製アドコート(登録商
標)AD308、主剤:硬化剤:酢酸エチル=1:1:
5)をバーコーターを用いて塗布、110°Cで3分間
乾燥した(乾燥後塗布量3g/m2 )。この上に発泡ポ
リオレフィンフィルム(東洋紡社製トヨパール(登録商
標)SS−P4256、厚み50μm、密度0.65)
を置き、温度80°Cの熱ローラーを通過して接着し
た。次いで、別のメリネックス329に、同様にウレタ
ン接着剤を塗布、乾燥し、この接着した発泡ポリオレフ
ィンフィルムの別の面の上に置き、同様に熱ローラーを
通して接着した。得られた基材を、1週間放置、熟成
し、接着剤を硬化させて使用した。
【0036】この基材の片面に、下記の染料受容層組成
物をワイヤーバーコーターを用いて塗布し、乾燥させ
(乾燥後塗布量4g/m2 )、次いでA6サイズに切断
し、本発明の熱転写印刷用被転写体を得た。
【0037】得られた熱転写印刷用被転写体の白色度は
95.2%と高く、色相も無彩色に近い好ましいもので
あった。また適度な剛性及び柔軟性を有していた。
【0038】 染料受容層組成物 ポリエステル樹脂(東洋紡社製バイロン(登録商標)200)10.0部 変性シリコーン(信越化学社製KF393) 0.1部 硬化剤(モンサント社製モダキュア(登録商標)) 0.5部 紫外線吸収剤(チバガイギー社製チヌビン(登録商標)900)0.1部 溶剤(トルエン:メチルエチルケトン=3:2) 49.3部 一方、ポリエステルフィルム(東レ社製ルミラー(登録
商標)、厚み6μm)の片面に滑剤としてシリコーンオ
イルを用いてスリップ層を形成した。次に、下記のイン
キ組成物をスリップ層とは反対側の面に塗布し、乾燥さ
せ、厚み1μmのインキ層を形成して熱転写インキシー
トを得た。
【0039】 インキ組成物 染料(ICI社製DISPERSOL RED(登録商標)B−2B) 4.0部 エチルセルロース(ハーキュレス社製) 4.4部 溶剤(テトラヒドロフラン) 100.0部 これらの熱転写印刷用被転写体と熱転写インキシートを
用いて、熱転写プリンター(日立製作所製VY200)
を使用して印刷テストを行った。
【0040】結果は第1表に示しているが、均一性が高
く、かすれの無い高級感のある画像が得られた。また印
刷後のカールも小さいものであった。
【0041】
【比較例1】実施例1で用いた発泡ポリオレフィンフィ
ルムを密度0.82の王子油化社製ユポ(登録商標)F
RP(厚み60μm)に変えた他は、実施例1と同様に
して、比較用の熱転写印刷用被転写体を得た。これを用
い、実施例1と同様に印刷テストを行った。
【0042】得られた画像は、画像周辺部にかすれを生
じることがあり、実施例1に比べて劣るものであった。
【0043】
【比較例2】実施例1で用いた染料受容層に接する白色
ポリエステルフィルムを透明ポリエステルフィルム(I
CI社製メリネックスS、厚み50μm、密度1.3
4)に変えた他は、実施例1と同様にして、比較用の熱
転写印刷用被転写体を得た。これを用い、実施例1は同
様に印刷テストを行った。
【0044】得られた熱転写印刷用被転写体の白色度は
88.2%と実施例1の熱転写印刷用被転写体より低
く、得られた画像の鮮明さも劣るものであった。
【0045】
【比較例3】基材の染料受容層と反対側の素材層メリネ
ックス329の積層を省略した他は、実施例1と同様に
して、比較用の熱転写印刷用被転写体を得た。このもの
は、染料受容層乾燥工程で、発泡ポリオレフィンフィル
ムの収縮により著しいカールを発生した。これを用い、
実施例1と同様に印刷テストを行ったが、紙送り不良が
多発した。
【0046】
【比較例4】基材の白色ポリエステルフィルムを厚み1
25μmのメリネックス329単体に変えた他は、実施
例1と同様にして、比較用の熱転写印刷用被転写体を得
た。これを用い、実施例1と同様に印刷テストを行っ
た。
【0047】得られた画像は、画像周辺部にかすれがあ
り、実施例1に比べて劣るものであった。
【0048】
【比較例5】基材を上質コート紙(大王製紙社製OKコ
ート、80g/m2 )の両面に厚み10μmのポリエチ
レン(三井石油化学社製ミラソンM−10P(登録商
標))を180°Cで溶融塗布したものに変えた他は、
実施例1と同様にして、比較用の熱転写印刷用被転写体
を得た。これを用い、実施例1と同様に印刷テストを行
った。
【0049】得られた画像は、画像周辺部にかすれがあ
り、実施例1に比べて劣るものであった。
【0050】
【比較例6】上質コート紙(大王製紙社製OKコート、
44g/m2 )の両面に、発泡ポリオレフィンフィルム
(東洋紡社製トヨパール(登録商標)SS−P425
5、厚み35μm、密度0.64)を接着した。接着剤
は東洋モートン社製アドコートAD308を用い、主
剤:硬化剤:酢酸エチルを1:1:5で混合したもの
を、乾燥後厚み4μmとなるようにこの発泡ポリオレフ
ィンフィルムに塗布し、乾燥後上質コート紙の両面に接
着しこれを基材とした。以下、実施例1と同様にして、
比較用の熱転写印刷用被転写体を得た。これを用い、実
施例1と同様に印刷テストを行った。
【0051】得られた熱転写印刷用被転写体の白色度は
88%と低く、また表面に微小な凹凸が不規則にあるも
のであり、得られた画像も、光沢が不足して、高級感に
乏しいものであった。
【0052】
【実施例2】実施例1の白色ポリエステルフィルムを東
レ社製白色ポリエステルフィルムE20(厚み50μ
m、密度1.41)に変えた他は、実施例1と同様にし
て、発泡ポリオレフィンフィルムの層が白色ポリエステ
ルフィルムの層に挟持された基材からなる本発明の熱転
写印刷用被転写体を得た。これを用い、実施例1と同様
に印刷テストを行った。
【0053】結果は第1表に示しているが、実施例1と
同様に、均一性が高く、かすれの無い画像が得られた。
また印刷後のカールも小さいものであった。
【0054】
【実施例3】発泡ポリオレフィンフィルムの染料受容層
と反対側の白色ポリエステルフィルムメリネックス32
9を透明ポリエステルフィルムのICI社製メリネック
スS(厚み50μm、密度1.34)に変えた他は、実
施例1と同様にして、本発明の熱転写印刷用被転写体を
得た。これを用い、実施例1と同様に印刷テストを行っ
た。
【0055】結果は第1表に示しているが、白色度はわ
ずかに下がったが、得られた画像は実施例1と同様に、
均一性が高く、かすれの無い実用価値のあるものであっ
た。また印刷後のカールも小さいものであった。
【0056】
【実施例4】透明ポリエステルフィルムのICI社製メ
リネックスSを透明ポリブロピレンフィルムの東洋紡社
製パイレンOT(登録商標)(厚み40μm)に変えた
他は、実施例3と同様にして、本発明の熱転写印刷用被
転写体を得た。これを用い、実施例1と同様に印刷テス
トを行った。
【0057】結果は第1表に示しているが、実施例1と
同様に、均一性が高く、かすれの無い画像が得られた。
また印刷後のカールも小さいものであった。
【0058】
【実施例5】実施例1の白色ポリエステルフィルムメリ
ネックス329を厚み75μmに変えた他は、実施例1
と同様にして、発泡ポリオレフィンフィルムの層が白色
ポリエステルフィルムの層に挟持された基材からなる本
発明の熱転写印刷用被転写体を得た。これを用い、実施
例1と同様に印刷テストを行った。
【0059】結果は第1表に示しているが、実施例1と
同様に、均一性が高く、かすれの無い画像が得られた。
また印刷後のカールも小さいものであった。
【0060】
【実施例6】実施例1の白色ポリエステルフィルムメリ
ネックス329を厚み23μmに変えた他は、実施例1
と同様にして、発泡ポリオレフィンフィルムの層が白色
ポリエステルフィルムの層に挟持された基材からなる本
発明の熱転写印刷用被転写体を得た。これを用い、実施
例1と同様に印刷テストを行った。
【0061】結果は第1表に示しているが、実施例1と
同様に、均一性が高く、かすれの無い画像が得られた。
また印刷後のカールも小さいものであった。
【0062】
【実施例7】実施例1の発泡ポリオレフィンフィルムを
東洋紡社製トヨパールSS−P4255、厚み35μ
m、密度0.65)に変えた他は、実施例1と同様にし
て、本発明の熱転写印刷用被転写体を得た。これを用
い、実施例1と同様に印刷テストを行った。
【0063】結果は第1表に示しているが、実施例1と
同様に、均一性が高く、かすれの無い画像が得られた。
また印刷後のカールも小さいものであった。
【0064】
【実施例8】実施例1の発泡ポリオレフィンフィルムを
三井東圧社製サニパール#100、厚み100μm、密
度0.60)に変えた他は、実施例1と同様にして、本
発明の熱転写印刷用被転写体を得た。これを用い、実施
例1と同様に印刷テストを行った。
【0065】結果は第1表に示しているが、実施例1と
同様に、均一性が高く、かすれの無い画像が得られた。
また印刷後のカールも小さいものであった。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の熱転写印刷
用被転写体は、基材上の少なくとも片面に染料受容層を
設けた熱転写印刷用被転写体において、該基材が少なく
とも3層からなり、その染料受容層と接する層が白色プ
ラスチックからなり、中間層が密度0.5〜0.8の発
泡ポリオレフィンからなり、他方の表面層が該発泡ポリ
オレフィンよりも密度の大きい有機材料からなるので、
熱転写印刷用被転写体のクッション性が高められ、かつ
適度の剛性を持ち、画像濃度が大きい、印刷ムラやかす
れの無い、特に画像の中央部と端部の画像ムラの無い、
カールが生じにくい、また白色度の大きい、充分な光沢
を持つ、高級感のあるもので、異なる機構を持つプリン
ターでも共通して用いることのできる汎用性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写印刷用被転写体の基本的構造を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 …熱転写印刷用被転写体 2 …白色プラスチック層 3 …発泡ポリオレフィンの層 4 …発泡ポリオレフィンよりも密度の大きい有機材
料からなる層 5、6…接着層 7 …基材 8 …染料受容層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上の少なくとも片面に染料受容層を
    設けた熱転写印刷用被転写体において、該基材が少なく
    とも3層からなり、その染料受容層と接する層が白色プ
    ラスチックからなり、中間層が密度0.5〜0.8の発
    泡ポリオレフィンからなり、他方の表面層が該発泡ポリ
    オレフィンよりも密度の大きい有機材料からなることを
    特徴とする熱転写印刷用被転写体。
  2. 【請求項2】 中間層の発泡ポリオレフィンの厚みが2
    0μm〜200μmであることを特徴とする請求項1に
    記載の熱転写印刷用被転写体。
  3. 【請求項3】 染料受容層と接する層の白色プラスチッ
    クの密度が1.1〜2.0であり、その白色度が90%
    以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の熱転写印刷用被転写体。
JP4180666A 1992-07-08 1992-07-08 熱転写印刷用被転写体 Pending JPH0624154A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9441542B2 (en) 2011-09-20 2016-09-13 General Electric Company Ultrasonic water atomization system for gas turbine inlet cooling and wet compression

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