JPH0616745Y2 - 綿状複合体 - Google Patents
綿状複合体Info
- Publication number
- JPH0616745Y2 JPH0616745Y2 JP1987085708U JP8570887U JPH0616745Y2 JP H0616745 Y2 JPH0616745 Y2 JP H0616745Y2 JP 1987085708 U JP1987085708 U JP 1987085708U JP 8570887 U JP8570887 U JP 8570887U JP H0616745 Y2 JPH0616745 Y2 JP H0616745Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- cotton
- sheet
- urethane resin
- soft urethane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Laminated Bodies (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (1)産業上の利用分野 此の考案は、衣料、手袋、帽子、寝具ふとん、袋物等の
中詰の用途に用いる綿状複合体に関する。
中詰の用途に用いる綿状複合体に関する。
(2)従来技術と問題点 短繊維ウエッブのような綿状シートを繊維製品の中詰材
料として用いると、使用中に、当初の中詰位置からズレ
を生じることが多い為、柔軟性のあるフイルム、又は、
シートを綿状シートに接合して、フイルム/綿状物から
なる複合材として、用いることは、従来から試みられて
きた。しかし保温性と透湿性の両方を両立させること
は、フイルム/綿状物からなる複合材では、満足すべき
ものはなかった。
料として用いると、使用中に、当初の中詰位置からズレ
を生じることが多い為、柔軟性のあるフイルム、又は、
シートを綿状シートに接合して、フイルム/綿状物から
なる複合材として、用いることは、従来から試みられて
きた。しかし保温性と透湿性の両方を両立させること
は、フイルム/綿状物からなる複合材では、満足すべき
ものはなかった。
(3)問題点を解決するための手段及び作用 上記の綿状シートは、見掛け密度:3x10-3〜50x
10-3g/cm3、目付重量:15〜200g/m2、引張
り強度:0.1〜2kg/3cm幅、という軽量嵩高、微抵
抗性である。 従って、フイルムとして、柔軟性の点か
ら、ポリエチレンのフイルムを採用した試みもあるが、
ポリエチレンの低張力時の伸びでは、不足であって綿状
物とは適合せず、又透湿性を賦与するという課題は、解
決されなかった。
10-3g/cm3、目付重量:15〜200g/m2、引張
り強度:0.1〜2kg/3cm幅、という軽量嵩高、微抵
抗性である。 従って、フイルムとして、柔軟性の点か
ら、ポリエチレンのフイルムを採用した試みもあるが、
ポリエチレンの低張力時の伸びでは、不足であって綿状
物とは適合せず、又透湿性を賦与するという課題は、解
決されなかった。
本考案者らは、種々研究の結果、フイルムを手に持っ
て、軽く引伸す場合で、400%以上の伸びがあり、且
つ500g/m2/24hr以上の透湿性を保有する為に
は、溶液から溶媒を蒸発させて、該溶液中に予め存在さ
せた高分子物質からフイルムを形成させる方法(以下、
このフイルム形成法を乾式製膜法という)でつくること
が適当であろうとの考えから、探究し次ぎに詳述する軟
質ウレタンの皮膜が、上記の綿状物と複合接着させるフ
イルムとして適当であることを発見した。
て、軽く引伸す場合で、400%以上の伸びがあり、且
つ500g/m2/24hr以上の透湿性を保有する為に
は、溶液から溶媒を蒸発させて、該溶液中に予め存在さ
せた高分子物質からフイルムを形成させる方法(以下、
このフイルム形成法を乾式製膜法という)でつくること
が適当であろうとの考えから、探究し次ぎに詳述する軟
質ウレタンの皮膜が、上記の綿状物と複合接着させるフ
イルムとして適当であることを発見した。
此の考案に、好適なウレタン系樹脂としては、グルタミ
ン酸、アラニン、アスパラギン酸などのアミノ酸のポリ
マーであるポリアミノ酸と、ジカルボン酸及びグリコー
ルから生成される低重合エステルにジイソシアネートを
反応させて得られるアミノ酸−ウレタン共重合体;ポリ
エチレンオキサイドを含み、ジイソシアネートとジオー
ルとの反応生成物であるポリエーテル系ウレタン;ポリ
ジアルキルシロキサン成分を含むシロキサン変性のポリ
エーテル系ウレタンがある。
ン酸、アラニン、アスパラギン酸などのアミノ酸のポリ
マーであるポリアミノ酸と、ジカルボン酸及びグリコー
ルから生成される低重合エステルにジイソシアネートを
反応させて得られるアミノ酸−ウレタン共重合体;ポリ
エチレンオキサイドを含み、ジイソシアネートとジオー
ルとの反応生成物であるポリエーテル系ウレタン;ポリ
ジアルキルシロキサン成分を含むシロキサン変性のポリ
エーテル系ウレタンがある。
(4)考案の要約 従って、この考案に使用するウレタンフイルムは、前記
のウレタン樹脂溶液(以下、塗料という)を、例えば、
離型紙の上に流延し、溶媒を蒸発除去してフイルムを作
り、即ち乾式製膜法でフィルムを作り、複合体にするに
は、フィルムを綿状シートに転写する転写法が採用でき
る。
のウレタン樹脂溶液(以下、塗料という)を、例えば、
離型紙の上に流延し、溶媒を蒸発除去してフイルムを作
り、即ち乾式製膜法でフィルムを作り、複合体にするに
は、フィルムを綿状シートに転写する転写法が採用でき
る。
ウレタンフイルムの厚さは、通常3乃至40μ、好まし
くは、5乃至20μでよい。また、必要に応じて着色
剤、充填剤などの他の成分を混合することが出来る。
くは、5乃至20μでよい。また、必要に応じて着色
剤、充填剤などの他の成分を混合することが出来る。
又、フイルムと綿状シートとの接着を向上する為、中間
に接着層を、フィルムと同系統のウレタン樹脂を用いて
設ける。
に接着層を、フィルムと同系統のウレタン樹脂を用いて
設ける。
即ち、綿状シート/接着剤/フイルムの構成にするに
は、離型紙上に接着剤/フイルムを作る。
は、離型紙上に接着剤/フイルムを作る。
この場合の条件としては、フイルム用塗料の付量は、3
0乃至200g/m2、粘度は1000乃至10000c
ps/20℃が好ましい。接着剤塗料の付量は、10乃
至200g/m2、粘度は1000乃至10000cps
/20℃が望ましい。
0乃至200g/m2、粘度は1000乃至10000c
ps/20℃が好ましい。接着剤塗料の付量は、10乃
至200g/m2、粘度は1000乃至10000cps
/20℃が望ましい。
接着剤/フイルムの2重フイルムを作る条件の概要を記
述すると、離型紙上に先ずフイルム用塗料を塗布し、乾
燥し、次いでこのフイルムの上に接着用塗料を塗布し、
乾燥または未乾燥の状態で綿状シートを圧着する。乾燥
温度は、通常60乃至130℃が好ましい。
述すると、離型紙上に先ずフイルム用塗料を塗布し、乾
燥し、次いでこのフイルムの上に接着用塗料を塗布し、
乾燥または未乾燥の状態で綿状シートを圧着する。乾燥
温度は、通常60乃至130℃が好ましい。
(5)実施例及び比較例 実施例−1 フイルム塗料として、ポリエーテル系ウレタン(米国、
ソーラテック ラボラトリーズ製、商品各BION−I
I UN1139、粘度40000cps/20℃、濃
度25%)100部を、ジメチルフォルムアミド35部
で希釈して粘度4000cps/20℃にしたものを、
離型紙上に付量60g/m2塗布し、100℃で乾燥し
て、厚さ15μのフイルムを得た。次いで、接着用塗料
として、ポリエーテル系架橋性ウレタン(セイコー化成
(株)ラックスキン UD102、粘度40000cp
s/20℃、濃度50%)100部、架橋剤10部、促
進剤2部、トルエン40部からなり、その粘度を500
0cps/20℃にしたものを、フイルム上に付量70
g/m2塗布し、80℃で乾燥して、厚さ20μの接着剤
層を得た。そして、その上にポリエステル繊維の綿状シ
ート(見掛け密度6x10-3g/cm3、目付35g/
m2、引っ張り強度0.5kg/3cm)を圧着した。そして
60℃x24時間の熟成の後に離型後を剥離して、綿状
シート/ウレタンフイルムの複合体を得た。
ソーラテック ラボラトリーズ製、商品各BION−I
I UN1139、粘度40000cps/20℃、濃
度25%)100部を、ジメチルフォルムアミド35部
で希釈して粘度4000cps/20℃にしたものを、
離型紙上に付量60g/m2塗布し、100℃で乾燥し
て、厚さ15μのフイルムを得た。次いで、接着用塗料
として、ポリエーテル系架橋性ウレタン(セイコー化成
(株)ラックスキン UD102、粘度40000cp
s/20℃、濃度50%)100部、架橋剤10部、促
進剤2部、トルエン40部からなり、その粘度を500
0cps/20℃にしたものを、フイルム上に付量70
g/m2塗布し、80℃で乾燥して、厚さ20μの接着剤
層を得た。そして、その上にポリエステル繊維の綿状シ
ート(見掛け密度6x10-3g/cm3、目付35g/
m2、引っ張り強度0.5kg/3cm)を圧着した。そして
60℃x24時間の熟成の後に離型後を剥離して、綿状
シート/ウレタンフイルムの複合体を得た。
実施例−2 実施例−1で用いたフイルム用塗料を更にジメチルフォ
ルムアミドで希釈して粘度2000cps/20℃にし
たものを離型紙上に付量50g/m2で塗布し、乾燥して
厚さ10μのフイルムを得た。次いで、同じ実施例−1
で用いた接着剤塗料をフイルム上に点状に付量20g/
m2で塗布し、その上に、ポリエステル繊維からなる綿状
シート(見掛の密度15x10-3g/cm3、目付40g
/m2、引っ張り強度0.7kg/3cm)を圧着し、熟成、
剥離して複合体を得た。
ルムアミドで希釈して粘度2000cps/20℃にし
たものを離型紙上に付量50g/m2で塗布し、乾燥して
厚さ10μのフイルムを得た。次いで、同じ実施例−1
で用いた接着剤塗料をフイルム上に点状に付量20g/
m2で塗布し、その上に、ポリエステル繊維からなる綿状
シート(見掛の密度15x10-3g/cm3、目付40g
/m2、引っ張り強度0.7kg/3cm)を圧着し、熟成、
剥離して複合体を得た。
実施例−3 実施例ー1と同様の操作で、離型紙上にフイルム/接着
剤2重層を形成した後、その上にポリエステル繊維から
なり片面にアルミ蒸着をした綿状シート(見掛の密度5
x10-3g/cm3、目付60g/m2、引っ張り強度1.
5kg/3cm)を、アルミ蒸着面を外側にして張り合せ
た。室温で48時間の熟成の後、離型紙を剥離して複合
体を得た。
剤2重層を形成した後、その上にポリエステル繊維から
なり片面にアルミ蒸着をした綿状シート(見掛の密度5
x10-3g/cm3、目付60g/m2、引っ張り強度1.
5kg/3cm)を、アルミ蒸着面を外側にして張り合せ
た。室温で48時間の熟成の後、離型紙を剥離して複合
体を得た。
比較例 フイルムとして厚さ15μのポリエチレンを用いて、そ
の上に接着剤としてエステル樹脂のメチルエチルケトン
溶液(濃度30%)を50g/m2で塗布し、80℃乾燥
後、実施例−3と同様にして、アルミ蒸着した綿状シー
トを貼り合わせて複合体を得た。
の上に接着剤としてエステル樹脂のメチルエチルケトン
溶液(濃度30%)を50g/m2で塗布し、80℃乾燥
後、実施例−3と同様にして、アルミ蒸着した綿状シー
トを貼り合わせて複合体を得た。
次ぎに上記の実施例及び比較例で得た結果等を表で示
す。尚、試験方法及び単位は、次ぎの通り。
す。尚、試験方法及び単位は、次ぎの通り。
透湿性:JIS−Z−0208, g/m2/24hr 耐水度:JIS−L−1092(A)に準ずる。
mm. 厚さ:ミクロン(μ) 目付重量:g/m2(JIS−L−1006) 見掛け密度:x10-3g/cm3 (JIS−L−1001) 引張り強度:kg/30cm (JIS−K−6722) (6)考案の効果 この考案の複合体では、特殊なウレタン樹脂フイルムと
綿状シートを接合したものであるから、綿状シートの耐
水度と保温断熱性を高めると共に透湿性を付与し、衣料
の中詰剤として、用いる場合の発汗による“蒸れ”の不
快感をなくす。
綿状シートを接合したものであるから、綿状シートの耐
水度と保温断熱性を高めると共に透湿性を付与し、衣料
の中詰剤として、用いる場合の発汗による“蒸れ”の不
快感をなくす。
本案複合体は、極めて柔軟であるので、綿状シートの柔
らかさを損なうことなく、適度の風合を保ち、裁断縫製
の作業における取扱も改良される。
らかさを損なうことなく、適度の風合を保ち、裁断縫製
の作業における取扱も改良される。
第1図は、この考案にかかる複合体の断面を示す。尚、
1はウレタンフイルム、2はウレタン接着剤層、3は綿
状シートである。
1はウレタンフイルム、2はウレタン接着剤層、3は綿
状シートである。
Claims (3)
- 【請求項1】綿状シートと軟質ウレタン樹脂フィルムの
貼り合せを包含する綿状複合体からなり、 該綿状シートは、見掛け密度3x10-3〜50x10-3
g/cm3、目付重量15〜200g/m2、引張り強度
0.1〜2kg/3cm幅であり、 該軟質ウレタン樹脂フィルムは、接着剤層を含む2重層
であり、且つその溶液から乾式製膜法でつくられて、フ
ィルムの伸びが400%以上で透湿性があり、 綿状複合体として、透湿性が500g/m2/24hr以上
を有することを特徴とする繊維製品の中詰材。 - 【請求項2】前記綿状シートは、ポリエステル短繊維ウ
エッブであることを特徴とする登録請求の範囲第1項記
載の綿状複合体を包含する繊維製品の中詰材。 - 【請求項3】前記綿状シートは、その片面には金属蒸着
がなされており、前記軟質ウレタン樹脂フイルムは、そ
の他面に貼り合わされていることを特徴とする登録請求
の範囲第1項記載の綿状複合体を包含する繊維製品の中
詰材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987085708U JPH0616745Y2 (ja) | 1987-06-01 | 1987-06-01 | 綿状複合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987085708U JPH0616745Y2 (ja) | 1987-06-01 | 1987-06-01 | 綿状複合体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63194720U JPS63194720U (ja) | 1988-12-15 |
JPH0616745Y2 true JPH0616745Y2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=30941357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987085708U Expired - Lifetime JPH0616745Y2 (ja) | 1987-06-01 | 1987-06-01 | 綿状複合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0616745Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58166036A (ja) * | 1982-03-26 | 1983-10-01 | セ−レン株式会社 | 貼り合せ布帛の製造法 |
JPS58203175A (ja) * | 1982-05-21 | 1983-11-26 | 凸版印刷株式会社 | 通気性のある防水素材の製造方法 |
JPS5953786A (ja) * | 1982-09-17 | 1984-03-28 | カネボウ株式会社 | 透湿性防水布 |
-
1987
- 1987-06-01 JP JP1987085708U patent/JPH0616745Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63194720U (ja) | 1988-12-15 |
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