JPH0577383B2 - - Google Patents
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- JPH0577383B2 JPH0577383B2 JP63117484A JP11748488A JPH0577383B2 JP H0577383 B2 JPH0577383 B2 JP H0577383B2 JP 63117484 A JP63117484 A JP 63117484A JP 11748488 A JP11748488 A JP 11748488A JP H0577383 B2 JPH0577383 B2 JP H0577383B2
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Landscapes
- Edible Oils And Fats (AREA)
- Seasonings (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は水中油型乳化食品に係り、詳しくは新
規な、可塑性のある水中油型乳化食品に関するも
のである。 〔従来の技術〕 マヨネーズや比較的粘度の高い乳化型サラダド
レツシングなどの可塑性のある水中油型乳化食品
は、従来より一般的に、水相原料と油相原料とを
予え例えばミキサーなどで粗く乳化した後コロイ
ドミル、ホモゲナイザーなどで再度処理して油滴
粒子を微細化して可塑性の性状のものとして製造
している。 〔発明が解決しようとする課題〕 ところで、このようにして製造した水中油型乳
化食品は、食した際舌にまつわりつくような感じ
があり、概して食感は重いものである。それ故他
方、食した際フワーツと融けてゆくような軽い食
感の水中油型乳化食品に対する要望も高まつてい
る。 ところが、このような軽い食感の水中油型乳化
食品は、単に油滴粒子を平均的に粗くして粘度を
下げただけでは舌にまつわりつく食感はなくなつ
てもベシヤーツとした水つぽい食感のものにな
り、従来満足しうるものは得られていなかつた。 よつて、本発明は、可塑性のある水中油型乳化
食品であつてしかも食した際フワーツと融けてゆ
くような軽い食感のものを提供することを目的と
する。 〔課題を解決するための手段〕 上記の目的を達成した本発明は、油滴粒径の対
数値を横軸にとり、その粒径に対応する油滴の体
積を縦軸にとつた油滴の粒度分布曲線が少なくと
も2つの極大値を有する曲線で表わされるもので
あることを特徴とする可塑性のある水中油型乳化
食品を提供するものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明において「水中油型乳化食品」とは、水
相中に油相が粒子状に分散した状態にある食品を
意味し、「可塑性のある」とは、外力を加えて変
形させたとき変形された形態が保たれる性質があ
ることを意味する。一般的には、水中油型乳化食
品において油滴の粒径が2〜8μ程度に小さくさ
れたものは粘度が高くなつて可塑性を有するよう
になる。可塑性のある水中油型乳化食品の典型的
な例としてはマヨネーズ、あるいは比較的粘度の
高い乳化型サラダドレツシングなどが挙げられ
る。 本発明の水中油型乳化食品は、上記したような
可塑性のある水中油型乳化食品であつて、その上
油滴粒径の対数値を横軸にとり、その粒径に対応
する油滴の体積を縦軸にとつた油滴の粒度分布曲
線が少なくとも2つの極大値を有する曲線で表わ
されるものである。ここにおける意味での粒度分
布曲線は、例えばコールターカウンター(米国の
コールターカウンター・エレクトロニクス社製)
などを用いて描くことができる。尚、本発明にお
いて「曲線」は、厳密な意味での曲線ではなく普
通には折れ線とみるものまで含めた意味で用いて
いる。従つて、上記のコールターカウンターを用
いる場合、水中油型乳化食品中の油滴を粒径によ
り段階的に区切る際ある区切り部の粒径の対数値
とその隣りの区切り部の粒径の対数値との差が一
定の大きさとなるように粒径を区切り、各隣り合
う区切り範囲内に納まる粒径の油滴の体積(割
合)が縦軸で示され、全体として段階状に描か
れ、その段階の各中点を線で順次結んでいつた場
合に折れ線となるが(添付の第1図および第2図
参照)、このようなものまでも本発明でいう曲線
に含まれると解すべきである。 従来の水中油型乳化食品は、可塑性のあるもの
に限らず、上記の粒度分布曲線は一般に正規分布
ないしポアソン分布型で、即ち横軸のほぼ中央に
縦軸の最大値があつてその値から両側に離れるに
従つて縦軸の値がだんだん小さくなつてゆくよう
な曲線で表わされるものである。言換えるなら
ば、極大値が1つしかない曲線で表わされるもの
である。 これに対して、本発明の水中油型乳化食品は少
なくとも2つの極大値を有する曲線で表わされる
ものである。いずれの極大の形ともその極大値の
大小等にかかわらず極大値から両側に離れるに従
つて縦軸の値がだんだん小さくなつてゆくような
曲線で表わされるものである。本発明の課題を水
中油型乳化食品の油滴粒子の粒度分布の点に着目
して鋭意研究を重ねた結果、本発明者は漸くにし
てこのような粒度分布曲線で表わされしかも可塑
性のある水中油型乳化食品は、食した際フワーツ
と融けてゆくような軽い食感のものであることを
見出した。 本発明によれば粒度分布曲線が2〜4つの極大
値を有する曲線で表わされるものが一般的である
が、本発明の食品の製造のし易さの観点から、2
つの極大値を有する場合のものがより一般的であ
る。従つて、2つの極大値を有し、しかも両極大
値の差がほとんどないか、あつても小さい方の極
大値(油滴体積%)が大きい方の極大値の1/2未
満にならないものが好ましい。両極大値の差があ
まり大きいと極大値が1つしかない曲線で表わさ
れる従来の水中油型乳化食品の食感に近いものと
なる。 極大値を2つ有する本発明の好ましい場合をよ
り具体的に示すと、小さい方の極大値に対応する
油滴粒径がほぼ2〜4μで、粒子が大きい方の極
大値に対応する油滴粒径がほぼ6〜10μであり、
両極大値間の粒径差がほぼ3〜6μ程度のものが
挙げられる。両極大値間の粒径差があまり大きく
なると最終製品は可塑性に乏しいものとなるか、
または可塑性はあつても所望する食感とはほど遠
いものとなる。またその粒径差があまり小さくな
ると実質上極大値が1つの場合と差がつき難く、
従来の水中油型乳化食品の食感に近いものとな
る。 このような本発明の水中油型乳化食品は、典型
的には以下に示すような方法によつて製造され
る。尚、本発明において%は特記しない限り重量
%を意味する。 油相原料(例えば、サラダ油)50〜80%と水相
原料(乳化剤を含む)50〜20%とをミキサーで水
中油型に粗く乳化して、例えばコールターカウン
ターを用いて油滴の粒度分布曲線を描いた場合そ
の最大値に対応する油滴粒径がほぼ6〜10μとな
るようにし、次いでその予備乳化物の約半分量を
コロイドミルに通して、上記と同様にして粒度分
布曲線を描いた場合その最大値に対応する油滴粒
径がほぼ2〜4μ程度となるまで油滴粒子を微細
化し、その後このコロイドミルを通したものを通
してない上記の残りの予備乳化物と軽く撹拌混合
し、所期の水中油型乳化食品を製造する。 また、別の方法として、上記の方法と同様にし
てミキサーで粗く乳化して得られた予備乳化物を
半分量ずつ、クリアランス条件を変えて並列して
配置した2台のコロイドミルに同時に通して、一
方のコロイドミルを通したものを、例えば上記の
方法に準じて粒度分布曲線を描いた場合その最大
値に対応する油滴粒度がほぼ2〜4μ程度となる
ようにし、同様に他方のコロイドミルを通したも
のをほぼ6〜10μとなるようにして、その後これ
らを合わせて別途用意したミキサーで軽く混合
し、所期の水中油型乳化食品を製造する。 本発明の水中油型乳化食品は上記したような方
法によつて好ましく製造されうるが、これらの方
法に限定されるものではない。尚、上記の方法に
おいては装置の簡便さの観点から前者の方法が好
ましい。 〔作用〕 本発明の水中油型乳化食品は、例えばコールタ
ーカウンターを用いて描いた油滴の粒度分布曲線
が少なくとも2つの極大値を有する曲線で表わさ
れるものであることから、粒径が大きいものと小
さいものとの油滴粒子のバラツキ具合が食品全体
として可塑性を有するものの粒子が動き易くなり
食した人の口融け感をよくし、舌にまつわりつく
ような感じを与えないように作用するのではない
かと考えられる。 〔実施例〕 本発明を以下の実施例および比較例でもつて更
に詳しく説明する。 実施例1〜2および比較例1〜3 下記の第1表で示した配合割合の原料を用いて
水中油型乳化食品を以下の手順で製造した。 油相原料と水相原料とをミキサーで水中油型に
粗く乳化し、次いでこうして得られた予備乳化物
の全部あるいは一部をコロイドミルに通して油滴
粒子を微細化し、予備乳化物の全部コロイドミル
処理に対したものはそのまま製品とし(比較例
品)他方予備乳化物の一部をコロイドミル処理に
付したものは残部の未処理の予備乳化物と軽く撹
拌混合して本発明の水中油型乳化食品とした(実
施例品)。尚、上記の方法において製造条件(即
ち、ミキサーの操作条件およびコロイドミルの操
作条件)は以下の第2表に示した通りに設定し、
本発明の実施例1〜2および比較例1〜3を実施
した。 こうして得られた各製品に関して、コールター
カウンターを用いて測定した各製品の油滴粒度分
布は第2表に示した通りであり、これら測定値に
基づいて油滴粒径の対数値を横軸にとり、その粒
径に対応する油滴の体積(%)を縦軸にとつた油
滴の粒度分布曲線を描いてみると、本発明の実施
例品はいずれも極大値を2つ有する曲線で表わさ
れるのに対し比較例品は1つの最大値を有する曲
線で表わされることが理解される。尚、参考まで
に実施例品1および比較例品1の油滴の粒度分布
曲線をそれぞれ第1図および第2図として示す。 次いで各製品の性状を粘度、可塑性の有無、お
よび食感の観点から試験をし、その結果も第2表
に示した。 第1表 原 料 配合割合(%) 油相原料: 大豆サラダ油 75.0 水相原料: 食酢(酸度5%のモルト酢) 9.0 全卵液 12.0 食 塩 1.5 辛子粉 1.0 グルタミン酸ソーダ 0.5 清 水 残量 合 計 100.0%
規な、可塑性のある水中油型乳化食品に関するも
のである。 〔従来の技術〕 マヨネーズや比較的粘度の高い乳化型サラダド
レツシングなどの可塑性のある水中油型乳化食品
は、従来より一般的に、水相原料と油相原料とを
予え例えばミキサーなどで粗く乳化した後コロイ
ドミル、ホモゲナイザーなどで再度処理して油滴
粒子を微細化して可塑性の性状のものとして製造
している。 〔発明が解決しようとする課題〕 ところで、このようにして製造した水中油型乳
化食品は、食した際舌にまつわりつくような感じ
があり、概して食感は重いものである。それ故他
方、食した際フワーツと融けてゆくような軽い食
感の水中油型乳化食品に対する要望も高まつてい
る。 ところが、このような軽い食感の水中油型乳化
食品は、単に油滴粒子を平均的に粗くして粘度を
下げただけでは舌にまつわりつく食感はなくなつ
てもベシヤーツとした水つぽい食感のものにな
り、従来満足しうるものは得られていなかつた。 よつて、本発明は、可塑性のある水中油型乳化
食品であつてしかも食した際フワーツと融けてゆ
くような軽い食感のものを提供することを目的と
する。 〔課題を解決するための手段〕 上記の目的を達成した本発明は、油滴粒径の対
数値を横軸にとり、その粒径に対応する油滴の体
積を縦軸にとつた油滴の粒度分布曲線が少なくと
も2つの極大値を有する曲線で表わされるもので
あることを特徴とする可塑性のある水中油型乳化
食品を提供するものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明において「水中油型乳化食品」とは、水
相中に油相が粒子状に分散した状態にある食品を
意味し、「可塑性のある」とは、外力を加えて変
形させたとき変形された形態が保たれる性質があ
ることを意味する。一般的には、水中油型乳化食
品において油滴の粒径が2〜8μ程度に小さくさ
れたものは粘度が高くなつて可塑性を有するよう
になる。可塑性のある水中油型乳化食品の典型的
な例としてはマヨネーズ、あるいは比較的粘度の
高い乳化型サラダドレツシングなどが挙げられ
る。 本発明の水中油型乳化食品は、上記したような
可塑性のある水中油型乳化食品であつて、その上
油滴粒径の対数値を横軸にとり、その粒径に対応
する油滴の体積を縦軸にとつた油滴の粒度分布曲
線が少なくとも2つの極大値を有する曲線で表わ
されるものである。ここにおける意味での粒度分
布曲線は、例えばコールターカウンター(米国の
コールターカウンター・エレクトロニクス社製)
などを用いて描くことができる。尚、本発明にお
いて「曲線」は、厳密な意味での曲線ではなく普
通には折れ線とみるものまで含めた意味で用いて
いる。従つて、上記のコールターカウンターを用
いる場合、水中油型乳化食品中の油滴を粒径によ
り段階的に区切る際ある区切り部の粒径の対数値
とその隣りの区切り部の粒径の対数値との差が一
定の大きさとなるように粒径を区切り、各隣り合
う区切り範囲内に納まる粒径の油滴の体積(割
合)が縦軸で示され、全体として段階状に描か
れ、その段階の各中点を線で順次結んでいつた場
合に折れ線となるが(添付の第1図および第2図
参照)、このようなものまでも本発明でいう曲線
に含まれると解すべきである。 従来の水中油型乳化食品は、可塑性のあるもの
に限らず、上記の粒度分布曲線は一般に正規分布
ないしポアソン分布型で、即ち横軸のほぼ中央に
縦軸の最大値があつてその値から両側に離れるに
従つて縦軸の値がだんだん小さくなつてゆくよう
な曲線で表わされるものである。言換えるなら
ば、極大値が1つしかない曲線で表わされるもの
である。 これに対して、本発明の水中油型乳化食品は少
なくとも2つの極大値を有する曲線で表わされる
ものである。いずれの極大の形ともその極大値の
大小等にかかわらず極大値から両側に離れるに従
つて縦軸の値がだんだん小さくなつてゆくような
曲線で表わされるものである。本発明の課題を水
中油型乳化食品の油滴粒子の粒度分布の点に着目
して鋭意研究を重ねた結果、本発明者は漸くにし
てこのような粒度分布曲線で表わされしかも可塑
性のある水中油型乳化食品は、食した際フワーツ
と融けてゆくような軽い食感のものであることを
見出した。 本発明によれば粒度分布曲線が2〜4つの極大
値を有する曲線で表わされるものが一般的である
が、本発明の食品の製造のし易さの観点から、2
つの極大値を有する場合のものがより一般的であ
る。従つて、2つの極大値を有し、しかも両極大
値の差がほとんどないか、あつても小さい方の極
大値(油滴体積%)が大きい方の極大値の1/2未
満にならないものが好ましい。両極大値の差があ
まり大きいと極大値が1つしかない曲線で表わさ
れる従来の水中油型乳化食品の食感に近いものと
なる。 極大値を2つ有する本発明の好ましい場合をよ
り具体的に示すと、小さい方の極大値に対応する
油滴粒径がほぼ2〜4μで、粒子が大きい方の極
大値に対応する油滴粒径がほぼ6〜10μであり、
両極大値間の粒径差がほぼ3〜6μ程度のものが
挙げられる。両極大値間の粒径差があまり大きく
なると最終製品は可塑性に乏しいものとなるか、
または可塑性はあつても所望する食感とはほど遠
いものとなる。またその粒径差があまり小さくな
ると実質上極大値が1つの場合と差がつき難く、
従来の水中油型乳化食品の食感に近いものとな
る。 このような本発明の水中油型乳化食品は、典型
的には以下に示すような方法によつて製造され
る。尚、本発明において%は特記しない限り重量
%を意味する。 油相原料(例えば、サラダ油)50〜80%と水相
原料(乳化剤を含む)50〜20%とをミキサーで水
中油型に粗く乳化して、例えばコールターカウン
ターを用いて油滴の粒度分布曲線を描いた場合そ
の最大値に対応する油滴粒径がほぼ6〜10μとな
るようにし、次いでその予備乳化物の約半分量を
コロイドミルに通して、上記と同様にして粒度分
布曲線を描いた場合その最大値に対応する油滴粒
径がほぼ2〜4μ程度となるまで油滴粒子を微細
化し、その後このコロイドミルを通したものを通
してない上記の残りの予備乳化物と軽く撹拌混合
し、所期の水中油型乳化食品を製造する。 また、別の方法として、上記の方法と同様にし
てミキサーで粗く乳化して得られた予備乳化物を
半分量ずつ、クリアランス条件を変えて並列して
配置した2台のコロイドミルに同時に通して、一
方のコロイドミルを通したものを、例えば上記の
方法に準じて粒度分布曲線を描いた場合その最大
値に対応する油滴粒度がほぼ2〜4μ程度となる
ようにし、同様に他方のコロイドミルを通したも
のをほぼ6〜10μとなるようにして、その後これ
らを合わせて別途用意したミキサーで軽く混合
し、所期の水中油型乳化食品を製造する。 本発明の水中油型乳化食品は上記したような方
法によつて好ましく製造されうるが、これらの方
法に限定されるものではない。尚、上記の方法に
おいては装置の簡便さの観点から前者の方法が好
ましい。 〔作用〕 本発明の水中油型乳化食品は、例えばコールタ
ーカウンターを用いて描いた油滴の粒度分布曲線
が少なくとも2つの極大値を有する曲線で表わさ
れるものであることから、粒径が大きいものと小
さいものとの油滴粒子のバラツキ具合が食品全体
として可塑性を有するものの粒子が動き易くなり
食した人の口融け感をよくし、舌にまつわりつく
ような感じを与えないように作用するのではない
かと考えられる。 〔実施例〕 本発明を以下の実施例および比較例でもつて更
に詳しく説明する。 実施例1〜2および比較例1〜3 下記の第1表で示した配合割合の原料を用いて
水中油型乳化食品を以下の手順で製造した。 油相原料と水相原料とをミキサーで水中油型に
粗く乳化し、次いでこうして得られた予備乳化物
の全部あるいは一部をコロイドミルに通して油滴
粒子を微細化し、予備乳化物の全部コロイドミル
処理に対したものはそのまま製品とし(比較例
品)他方予備乳化物の一部をコロイドミル処理に
付したものは残部の未処理の予備乳化物と軽く撹
拌混合して本発明の水中油型乳化食品とした(実
施例品)。尚、上記の方法において製造条件(即
ち、ミキサーの操作条件およびコロイドミルの操
作条件)は以下の第2表に示した通りに設定し、
本発明の実施例1〜2および比較例1〜3を実施
した。 こうして得られた各製品に関して、コールター
カウンターを用いて測定した各製品の油滴粒度分
布は第2表に示した通りであり、これら測定値に
基づいて油滴粒径の対数値を横軸にとり、その粒
径に対応する油滴の体積(%)を縦軸にとつた油
滴の粒度分布曲線を描いてみると、本発明の実施
例品はいずれも極大値を2つ有する曲線で表わさ
れるのに対し比較例品は1つの最大値を有する曲
線で表わされることが理解される。尚、参考まで
に実施例品1および比較例品1の油滴の粒度分布
曲線をそれぞれ第1図および第2図として示す。 次いで各製品の性状を粘度、可塑性の有無、お
よび食感の観点から試験をし、その結果も第2表
に示した。 第1表 原 料 配合割合(%) 油相原料: 大豆サラダ油 75.0 水相原料: 食酢(酸度5%のモルト酢) 9.0 全卵液 12.0 食 塩 1.5 辛子粉 1.0 グルタミン酸ソーダ 0.5 清 水 残量 合 計 100.0%
【表】
本発明の水中油型乳化食品は、可塑性を保持す
る一方食した際フワーツと融けてゆくような軽い
食感のものであるため、従来の食感の重い、舌に
まつわりつくような感じの水中油型乳化食品を好
ましく思つていなかつた消費者に全く新規な水中
油型乳化食品を提供しうるという利点がある。
る一方食した際フワーツと融けてゆくような軽い
食感のものであるため、従来の食感の重い、舌に
まつわりつくような感じの水中油型乳化食品を好
ましく思つていなかつた消費者に全く新規な水中
油型乳化食品を提供しうるという利点がある。
第1図は実施例品1の、および第2図は比較例
品1の油滴の粒度分布曲線をそれぞれ示す。尚、
いずれの図においても横軸には各対数値に対応す
る油滴の粒径(単位:μ)が記載されており、ま
た両図ともある粒径範囲にある油滴が油滴全体の
何%を占めるかを示している。
品1の油滴の粒度分布曲線をそれぞれ示す。尚、
いずれの図においても横軸には各対数値に対応す
る油滴の粒径(単位:μ)が記載されており、ま
た両図ともある粒径範囲にある油滴が油滴全体の
何%を占めるかを示している。
Claims (1)
- 1 油滴粒径の対数値を横軸にとり、その粒径に
対応する油滴の体積を縦軸にとつた油滴の粒度分
布曲線が少なくとも2つの極大値を有する曲線で
表わされるものであることを特徴とする可塑性の
ある水中油型乳化食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63117484A JPH01289465A (ja) | 1988-05-14 | 1988-05-14 | 水中油型乳化食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63117484A JPH01289465A (ja) | 1988-05-14 | 1988-05-14 | 水中油型乳化食品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH01289465A JPH01289465A (ja) | 1989-11-21 |
JPH0577383B2 true JPH0577383B2 (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=14712851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63117484A Granted JPH01289465A (ja) | 1988-05-14 | 1988-05-14 | 水中油型乳化食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH01289465A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020195372A (ja) * | 2019-05-31 | 2020-12-10 | キユーピー株式会社 | 乳化調味料及びサラダ |
Families Citing this family (2)
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JP4535977B2 (ja) * | 2005-09-22 | 2010-09-01 | ミヨシ油脂株式会社 | 食用起泡剤 |
JP6498500B2 (ja) * | 2015-04-09 | 2019-04-10 | キユーピー株式会社 | 水中油型乳化食品およびこれを用いた調理パン |
-
1988
- 1988-05-14 JP JP63117484A patent/JPH01289465A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020195372A (ja) * | 2019-05-31 | 2020-12-10 | キユーピー株式会社 | 乳化調味料及びサラダ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH01289465A (ja) | 1989-11-21 |
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