JPH0532576A - ビスフエノールaの製造方法 - Google Patents
ビスフエノールaの製造方法Info
- Publication number
- JPH0532576A JPH0532576A JP3187625A JP18762591A JPH0532576A JP H0532576 A JPH0532576 A JP H0532576A JP 3187625 A JP3187625 A JP 3187625A JP 18762591 A JP18762591 A JP 18762591A JP H0532576 A JPH0532576 A JP H0532576A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bpa
- acetone
- reaction
- acid
- selectivity
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンを、塩化水素のような腐食性の強い触媒を用い
ず、生成する水の影響をほとんど受けることなく、高収
率、高選択率で製造する。 【構成】 アセトンとフェノールとを、ヘテロポリ酸ま
たはその塩及びメルカプト基を有する有機化合物の存在
下に反応させることにより、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)を製造す
る。
ロパンを、塩化水素のような腐食性の強い触媒を用い
ず、生成する水の影響をほとんど受けることなく、高収
率、高選択率で製造する。 【構成】 アセトンとフェノールとを、ヘテロポリ酸ま
たはその塩及びメルカプト基を有する有機化合物の存在
下に反応させることにより、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)を製造す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アセトンとフェノール
(以下PLと略記する)とを反応させて、ビスフェノー
ルA(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、以下4,4’−BPAと略記する)を製造する方法
に関する。4,4’−BPAは、ポリカーボネート、ポ
リエステル、エポキシ樹脂や感熱紙用顕色剤の中間原料
などとして有用な化合物である。
(以下PLと略記する)とを反応させて、ビスフェノー
ルA(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、以下4,4’−BPAと略記する)を製造する方法
に関する。4,4’−BPAは、ポリカーボネート、ポ
リエステル、エポキシ樹脂や感熱紙用顕色剤の中間原料
などとして有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】4,4’−BPAは通常、PLとアセト
ンとを酸性縮合剤の存在下で反応させることにより合成
され、助触媒としてメチルメルカプタンなどのイオウ化
合物を添加する場合がある。酸性触媒としては、通常塩
化水素が用いられているが、腐食性が大きいため、実際
の製造に当たっては高価な材質を用いた反応装置が必要
であり、さらに反応混合物から触媒を除去するための精
製工程が必要であるなどの問題点があった。
ンとを酸性縮合剤の存在下で反応させることにより合成
され、助触媒としてメチルメルカプタンなどのイオウ化
合物を添加する場合がある。酸性触媒としては、通常塩
化水素が用いられているが、腐食性が大きいため、実際
の製造に当たっては高価な材質を用いた反応装置が必要
であり、さらに反応混合物から触媒を除去するための精
製工程が必要であるなどの問題点があった。
【0003】また、酸性イオン交換樹脂を触媒として用
いる方法(特開昭36−23334号公報)は、反応で
生成する水によって活性が低下するという欠点があり、
水を除去しながら反応を行う方法も検討されているが
(特開昭61−78741号公報)、イオン交換樹脂
は、樹脂の寿命が短く、コストが高いという問題点があ
った。
いる方法(特開昭36−23334号公報)は、反応で
生成する水によって活性が低下するという欠点があり、
水を除去しながら反応を行う方法も検討されているが
(特開昭61−78741号公報)、イオン交換樹脂
は、樹脂の寿命が短く、コストが高いという問題点があ
った。
【0004】一方、特開平2−45439号公報には、
PL類とケトンをヘテロポリ酸を酸性縮合剤として用い
るビスフェノール類を製造する方法が開示されている
が、例えば、PLとアセトンとの反応において、ヘテロ
ポリ酸中の結晶水が多い場合には、60℃、4時間でア
セトン転化率2.5%、収率2.0%と非常に反応が遅
くなるという欠点があり、水が生成する本反応では工業
的製造触媒とは言いがたかった。
PL類とケトンをヘテロポリ酸を酸性縮合剤として用い
るビスフェノール類を製造する方法が開示されている
が、例えば、PLとアセトンとの反応において、ヘテロ
ポリ酸中の結晶水が多い場合には、60℃、4時間でア
セトン転化率2.5%、収率2.0%と非常に反応が遅
くなるという欠点があり、水が生成する本反応では工業
的製造触媒とは言いがたかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、PLとアセ
トンから4,4’−BPAを製造する際に、反応器に特
殊な材質を用いる事なく、短時間で高選択率、高収率で
4,4’−BPAを製造する方法を提供することを目的
とする。
トンから4,4’−BPAを製造する際に、反応器に特
殊な材質を用いる事なく、短時間で高選択率、高収率で
4,4’−BPAを製造する方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アセトン
とPLとを、ヘテロポリ酸及びメルカプト基を有する有
機化合物の存在下に反応させることにより、腐食性の塩
化水素を使用することなく、反応で生成する水の影響を
受けにくく、短時間で位置選択率良く高収率で4,4’
−BPAを製造する方法を見い出した。また、ヘテロポ
リ酸塩を用いると、通常のヘテロポリ酸に比べ表面積が
大きくなり活性が上がるため、さらに短時間で反応が進
む事を見い出し本発明に至った。
とPLとを、ヘテロポリ酸及びメルカプト基を有する有
機化合物の存在下に反応させることにより、腐食性の塩
化水素を使用することなく、反応で生成する水の影響を
受けにくく、短時間で位置選択率良く高収率で4,4’
−BPAを製造する方法を見い出した。また、ヘテロポ
リ酸塩を用いると、通常のヘテロポリ酸に比べ表面積が
大きくなり活性が上がるため、さらに短時間で反応が進
む事を見い出し本発明に至った。
【0007】すなわち本発明は、アセトンとPLとを反
応させて4,4’−BPAを製造する方法において、ヘ
テロポリ酸またはその塩及びメルカプト基を有する有機
化合物の存在下に反応させることを特徴とする4,4’
−BPAの製造方法である。 (アセトン)本発明で用いるアセトンは、蒸留精製した
ものに限らず、キュメン法フェノールプロセスにおける
蒸留塔底液から得られる粗アセトン等でも使用可能であ
る。 (ヘテロポリ酸またはヘテロポリ酸塩)本発明において
用いるヘテロポリ酸は、モリブデン、タングステン、バ
ナジウムから選ばれた少なくとも1種の酸化物とリン、
ケイ素、ヒ素及びゲルマニウムから選ばれたオキシ酸が
縮合した構造で、後者に対する前者の原子比が2.5〜
12である。これらのヘテロポリ酸としては、例えばリ
ンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンモリブドタ
ングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンモリブド
タングストバナジン酸、リンタングストバナジン酸、リ
ンモリブドニオブ酸、ケイタングステン酸、ケイモリブ
デン酸、ケイモリブドタングステン酸、ケイモリブドタ
ングストバナジン酸、ゲルマニウムタングステン酸、ヒ
素モリブデン酸、ヒ素タングステン酸などが挙げられ
る。
応させて4,4’−BPAを製造する方法において、ヘ
テロポリ酸またはその塩及びメルカプト基を有する有機
化合物の存在下に反応させることを特徴とする4,4’
−BPAの製造方法である。 (アセトン)本発明で用いるアセトンは、蒸留精製した
ものに限らず、キュメン法フェノールプロセスにおける
蒸留塔底液から得られる粗アセトン等でも使用可能であ
る。 (ヘテロポリ酸またはヘテロポリ酸塩)本発明において
用いるヘテロポリ酸は、モリブデン、タングステン、バ
ナジウムから選ばれた少なくとも1種の酸化物とリン、
ケイ素、ヒ素及びゲルマニウムから選ばれたオキシ酸が
縮合した構造で、後者に対する前者の原子比が2.5〜
12である。これらのヘテロポリ酸としては、例えばリ
ンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンモリブドタ
ングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンモリブド
タングストバナジン酸、リンタングストバナジン酸、リ
ンモリブドニオブ酸、ケイタングステン酸、ケイモリブ
デン酸、ケイモリブドタングステン酸、ケイモリブドタ
ングストバナジン酸、ゲルマニウムタングステン酸、ヒ
素モリブデン酸、ヒ素タングステン酸などが挙げられ
る。
【0008】またこれらのヘテロポリ酸のナトリウム、
カリウム、セシウムなどのアルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩も用いる事ができ、その中でも特にセシウム塩が有
効である。これらのヘテロポリ酸またはヘテロポリ酸塩
はそのまま用いることができるが、活性炭、アルミナ、
シリカ−アルミナ、ケイソウ土などの担体に担持したも
のを用いてもよい。
カリウム、セシウムなどのアルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩も用いる事ができ、その中でも特にセシウム塩が有
効である。これらのヘテロポリ酸またはヘテロポリ酸塩
はそのまま用いることができるが、活性炭、アルミナ、
シリカ−アルミナ、ケイソウ土などの担体に担持したも
のを用いてもよい。
【0009】ヘテロポリ酸またはヘテロポリ酸塩の使用
量は、アセトン1モルに対し好ましくは0.01〜0.
5モル、特に好ましくは0.05〜0.3モルの範囲で
ある。 (メルカプト基を有する有機化合物)メルカプト基を有
する有機化合物としては、具体的にはエチルメルカプタ
ン、プロピルメルカプタン、ブチルメルカプタンなどの
アルキルメルカプタン類;メルカプトプロピオン酸、メ
ルカプト酢酸などのメルカプトカルボン酸類;メルカプ
トエタノール、メルカプトブタノールなどのメルカプト
アルコール類;メルカプトピリジン、メルカプトニコチ
ン酸、メルカプトピリジノオキサイド、メルカプトピリ
ジノールなどのメルカプトピリジン類;チオフェノー
ル、チオクレゾールなどのチオフェノール類などが挙げ
られるが、アルキルメルカプタン類やメルカプトカルボ
ン酸類が特に好ましい。
量は、アセトン1モルに対し好ましくは0.01〜0.
5モル、特に好ましくは0.05〜0.3モルの範囲で
ある。 (メルカプト基を有する有機化合物)メルカプト基を有
する有機化合物としては、具体的にはエチルメルカプタ
ン、プロピルメルカプタン、ブチルメルカプタンなどの
アルキルメルカプタン類;メルカプトプロピオン酸、メ
ルカプト酢酸などのメルカプトカルボン酸類;メルカプ
トエタノール、メルカプトブタノールなどのメルカプト
アルコール類;メルカプトピリジン、メルカプトニコチ
ン酸、メルカプトピリジノオキサイド、メルカプトピリ
ジノールなどのメルカプトピリジン類;チオフェノー
ル、チオクレゾールなどのチオフェノール類などが挙げ
られるが、アルキルメルカプタン類やメルカプトカルボ
ン酸類が特に好ましい。
【0010】メルカプト基を有する有機化合物の使用量
はアセトンに対し、好ましくは0.1〜50重量%、特
に好ましくは0.5〜30重量%である。 (反応条件)PLの使用量はアセトン1モルに対して2
モル以上であるが、好ましくは3〜20モルである。P
Lの使用量が2モル以下だと、反応が遅い上に目的とす
る4,4’−BPAの他に、2−(2−ヒドロキシフェ
ニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以
下2,4’−BPAと略記する)などの副生物が多くな
るので好ましくなく、また20モル以上使用すると反応
速度が向上するが、未反応PLの回収量が増大し生産性
が低下するので実用的でない。
はアセトンに対し、好ましくは0.1〜50重量%、特
に好ましくは0.5〜30重量%である。 (反応条件)PLの使用量はアセトン1モルに対して2
モル以上であるが、好ましくは3〜20モルである。P
Lの使用量が2モル以下だと、反応が遅い上に目的とす
る4,4’−BPAの他に、2−(2−ヒドロキシフェ
ニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以
下2,4’−BPAと略記する)などの副生物が多くな
るので好ましくなく、また20モル以上使用すると反応
速度が向上するが、未反応PLの回収量が増大し生産性
が低下するので実用的でない。
【0011】反応温度は30−150℃、好ましくは4
0−120℃である。反応時間は触媒量、反応温度にも
よるが、通常は2−12時間である。
0−120℃である。反応時間は触媒量、反応温度にも
よるが、通常は2−12時間である。
【0012】
【発明の効果】本発明の方法によれば、塩化水素のよう
な腐食性の強い触媒を用いず、また生成する水の影響を
ほとんど受けることなく、短時間で4,4’−BPAを
高収率、高選択率で製造することができる。
な腐食性の強い触媒を用いず、また生成する水の影響を
ほとんど受けることなく、短時間で4,4’−BPAを
高収率、高選択率で製造することができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、文中の転化率、収率及び
選択率は次式によって定義され、4,4’−BPA等の
定量は高速液体クロマトグラフィーで、アセトンとフェ
ノールの定量はガスクロマトグラフィーで行った。
らに具体的に説明する。なお、文中の転化率、収率及び
選択率は次式によって定義され、4,4’−BPA等の
定量は高速液体クロマトグラフィーで、アセトンとフェ
ノールの定量はガスクロマトグラフィーで行った。
【0014】
【数1】 アセトン転化率(%) =(反応したアセトン量(モル)÷仕込みアセトン量(モル))×100
【0015】
【数2】 4,4’−BPA収率(%) =(生成した4,4’−BPA量(モル)÷仕込みアセトン量(モル)) ×100
【0016】
【数3】 4,4’−BPA選択率(%) =(4,4’−BPA収率(%)÷アセトン転化率(%))×100
【0017】
【数4】 4,4’−BPA位置選択率(%) ={4,4’−BPA(モル) ÷(4,4′−BPA+2,4′−BPA(モル))}×100 (実施例1)温度計、還流冷却器及び攪拌器を備えた1
00ml三つ口フラスコに、フェノール30.1g(3
20mmol)、アセトン1.85g(32.0mmo
l)及びブチルメルカプタン0.14gを仕込み、10
0℃で減圧乾燥し結晶水を1分子当たり6分子としたケ
イタングステン酸(H4 SiW12O40・6H2 O)9.
2g(3.2mmol)を加え、60℃で6時間反応さ
せた。その結果、アセトンの転化率は94.7%、4,
4’−BPAの収率は93.1%、4,4’−BPA選
択率は98.3%、4,4’−BPA位置選択率は9
8.5%であった。 (実施例2)ヘテロポリ酸として、1個のプロトンをセ
シウムで置換し、100℃で減圧乾燥し結晶水をヘテロ
ポリ酸1分子当たり7分子としたリンタングステン酸セ
シウム塩9.6g(3.2mmol)を用いたこと以外
は実施例1と全く同じ方法で反応を行なった。その結
果、アセトンの転化率は100%、4,4’−BPAの
収率は97.2%、4,4’−BPA選択率は97.2
%、4,4’−BPA位置選択率は97.3%であっ
た。 (実施例3)ヘテロポリ酸として、市販のケイタングス
テン酸9.0g(2.7mmol)を減圧乾燥せずにそ
のまま用いたこと以外は実施例1と全く同じ方法で反応
を行なった。その結果、アセトンの転化率は98.8
%、4,4’−BPAの収率は86.0%、4,4’−
BPA選択率は87.0%、4,4’−BPA位置選択
率は95.7%であった。 (比較例1)ブチルメルカプタンを添加せず、触媒の減
圧乾燥を行わなかった以外は、実施例1と同様な条件で
反応を行った。その結果、アセトンの転化率は65.8
%、4,4’−BPAの収率は36.4%、4,4’−
BPA選択率は55.3%、4,4’−BPA位置選択
率は89.5%であった。 (比較例2)ブチルメルカプタンを添加せず、4時間反
応を行ったこと以外は、実施例1と同様な条件で反応を
行った。アセトンの転化率は11.2%、4,4’−B
PAの収率は9.5%、4,4’−BPA選択率は8
4.8%、4,4’−BPA位置選択率は85.7%で
あった。 (比較例3)ヘテロポリ酸の代わりに80℃、5時間真
空乾燥した強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーリスト1
5、ローム&ハース社製)を0.3g用いたこと以外
は、実施例1と同様の条件で反応を行った。アセトンの
転化率は47.9%、4,4’−BPAの収率は46.
2%、4,4’−BPA選択率は96.5%、4,4’
−BPA位置選択率は98.9%であった。
00ml三つ口フラスコに、フェノール30.1g(3
20mmol)、アセトン1.85g(32.0mmo
l)及びブチルメルカプタン0.14gを仕込み、10
0℃で減圧乾燥し結晶水を1分子当たり6分子としたケ
イタングステン酸(H4 SiW12O40・6H2 O)9.
2g(3.2mmol)を加え、60℃で6時間反応さ
せた。その結果、アセトンの転化率は94.7%、4,
4’−BPAの収率は93.1%、4,4’−BPA選
択率は98.3%、4,4’−BPA位置選択率は9
8.5%であった。 (実施例2)ヘテロポリ酸として、1個のプロトンをセ
シウムで置換し、100℃で減圧乾燥し結晶水をヘテロ
ポリ酸1分子当たり7分子としたリンタングステン酸セ
シウム塩9.6g(3.2mmol)を用いたこと以外
は実施例1と全く同じ方法で反応を行なった。その結
果、アセトンの転化率は100%、4,4’−BPAの
収率は97.2%、4,4’−BPA選択率は97.2
%、4,4’−BPA位置選択率は97.3%であっ
た。 (実施例3)ヘテロポリ酸として、市販のケイタングス
テン酸9.0g(2.7mmol)を減圧乾燥せずにそ
のまま用いたこと以外は実施例1と全く同じ方法で反応
を行なった。その結果、アセトンの転化率は98.8
%、4,4’−BPAの収率は86.0%、4,4’−
BPA選択率は87.0%、4,4’−BPA位置選択
率は95.7%であった。 (比較例1)ブチルメルカプタンを添加せず、触媒の減
圧乾燥を行わなかった以外は、実施例1と同様な条件で
反応を行った。その結果、アセトンの転化率は65.8
%、4,4’−BPAの収率は36.4%、4,4’−
BPA選択率は55.3%、4,4’−BPA位置選択
率は89.5%であった。 (比較例2)ブチルメルカプタンを添加せず、4時間反
応を行ったこと以外は、実施例1と同様な条件で反応を
行った。アセトンの転化率は11.2%、4,4’−B
PAの収率は9.5%、4,4’−BPA選択率は8
4.8%、4,4’−BPA位置選択率は85.7%で
あった。 (比較例3)ヘテロポリ酸の代わりに80℃、5時間真
空乾燥した強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーリスト1
5、ローム&ハース社製)を0.3g用いたこと以外
は、実施例1と同様の条件で反応を行った。アセトンの
転化率は47.9%、4,4’−BPAの収率は46.
2%、4,4’−BPA選択率は96.5%、4,4’
−BPA位置選択率は98.9%であった。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 アセトンとフェノールとを反応させてビ
スフェノールAを製造する方法において、ヘテロポリ酸
またはヘテロポリ酸塩及びメルカプト基を有する有機化
合物の存在下に反応させることを特徴とするビスフェノ
ールAの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3187625A JP3003294B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | ビスフェノールaの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3187625A JP3003294B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | ビスフェノールaの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532576A true JPH0532576A (ja) | 1993-02-09 |
JP3003294B2 JP3003294B2 (ja) | 2000-01-24 |
Family
ID=16209387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3187625A Expired - Fee Related JP3003294B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | ビスフェノールaの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3003294B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007023016A (ja) * | 2005-06-16 | 2007-02-01 | Taoka Chem Co Ltd | フルオレン誘導体の製造方法 |
JP2010248164A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-11-04 | Taoka Chem Co Ltd | 環状炭化水素誘導体の製造方法 |
JP2019085399A (ja) * | 2017-11-02 | 2019-06-06 | 三菱ケミカル株式会社 | ビスフェノール化合物の製造方法 |
-
1991
- 1991-07-26 JP JP3187625A patent/JP3003294B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007023016A (ja) * | 2005-06-16 | 2007-02-01 | Taoka Chem Co Ltd | フルオレン誘導体の製造方法 |
JP4671231B2 (ja) * | 2005-06-16 | 2011-04-13 | 田岡化学工業株式会社 | フルオレン誘導体の製造方法 |
JP2010248164A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-11-04 | Taoka Chem Co Ltd | 環状炭化水素誘導体の製造方法 |
JP2019085399A (ja) * | 2017-11-02 | 2019-06-06 | 三菱ケミカル株式会社 | ビスフェノール化合物の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3003294B2 (ja) | 2000-01-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3394089A (en) | Ion exchange catalyst for the preparation of bisphenols | |
JP4723105B2 (ja) | ビスフェノールaの製造方法 | |
EP0313165B1 (en) | A process for isomerizing the by-products of the bis-phenol synthesis | |
JP4671231B2 (ja) | フルオレン誘導体の製造方法 | |
JP2002205966A (ja) | ビスフェノールaの製造方法 | |
US3470239A (en) | Process for preparing methacrylic acid and its esters from isobutane | |
AU731025B2 (en) | Catalytic hydrolysis of alkylene oxides | |
JPH0632756A (ja) | ビス(ヒドロキシフェニル)メタン類の製造方法 | |
JP3003294B2 (ja) | ビスフェノールaの製造方法 | |
JP5240934B2 (ja) | 環状炭化水素誘導体の製造方法 | |
JPH11152248A (ja) | 不飽和カルボン酸エステルの製造方法 | |
US20030212299A1 (en) | Process for producing bisphenol A | |
JP2008031139A (ja) | ビスフェノール類の製造方法 | |
JP2008120791A (ja) | ビスフェノール類の製造方法 | |
JPH0245439A (ja) | ビスフエノールの製造方法 | |
JP2002316962A (ja) | ビスフェノールaの製造方法 | |
RU2337753C1 (ru) | Модифицированная ионообменная смола и способ получения бисфенолов | |
JP3858384B2 (ja) | イオン交換樹脂及びこれを用いるビスフェノール類の製造方法 | |
JPH04145039A (ja) | 4,4’―(1―フェニルエチリデン)ビスフェノールの製造方法 | |
JP2014201551A (ja) | アントロン誘導体の製造方法 | |
JP4029017B2 (ja) | ビスフェノール化合物の製造方法 | |
JP4586504B2 (ja) | 芳香族エステル化合物の製造方法 | |
JPH05279297A (ja) | 脂肪族カルボン酸エステルの製造方法 | |
US5113020A (en) | Process for producing p-halogenobenzophenone derivatives | |
EP0251092B1 (en) | Process for the synthesis of 2,2-dialkoxy-propanes |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |