JPH0526775A - クラツチの試験装置 - Google Patents
クラツチの試験装置Info
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- JPH0526775A JPH0526775A JP3186736A JP18673691A JPH0526775A JP H0526775 A JPH0526775 A JP H0526775A JP 3186736 A JP3186736 A JP 3186736A JP 18673691 A JP18673691 A JP 18673691A JP H0526775 A JPH0526775 A JP H0526775A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 実際の使用状況に対応した試験を実施して、
通常の使用時を前提とするクラッチの特性を得る。 【構成】 変速クラッチCの入力側に接続された入力側
ダイナミック用モータ4と、出力側に接続されたフライ
ホイール21と、前記変速クラッチCを断接操作する油
圧式の断接アクチュエータ50と、入力側ダイナミック
用モータ4にて変速クラッチCの入力側を回転駆動し、
断接アクチュエータ50にて変速クラッチCを接続し
て、前記フライホイール21と共に変速クラッチCの出
力側を増速させるCPUとを具備するため、変速クラッ
チCの入出力は実際の稼働時と同様に回転変化し、断接
アクチュエータ50には車載時と同様の遠心油圧が発生
し、クラッチ接続時の伝達トルク、或いはフェーシング
の磨耗や剥離状態等を車載時と同様に再現することが可
能となる。
通常の使用時を前提とするクラッチの特性を得る。 【構成】 変速クラッチCの入力側に接続された入力側
ダイナミック用モータ4と、出力側に接続されたフライ
ホイール21と、前記変速クラッチCを断接操作する油
圧式の断接アクチュエータ50と、入力側ダイナミック
用モータ4にて変速クラッチCの入力側を回転駆動し、
断接アクチュエータ50にて変速クラッチCを接続し
て、前記フライホイール21と共に変速クラッチCの出
力側を増速させるCPUとを具備するため、変速クラッ
チCの入出力は実際の稼働時と同様に回転変化し、断接
アクチュエータ50には車載時と同様の遠心油圧が発生
し、クラッチ接続時の伝達トルク、或いはフェーシング
の磨耗や剥離状態等を車載時と同様に再現することが可
能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクラッチの試験装置に関
するもので、例えば、車輌用自動変速機に内装された変
速クラッチ等を試験する装置に関するものであり、乾式
または湿式クラッチの各種試験に使用できるものであ
る。
するもので、例えば、車輌用自動変速機に内装された変
速クラッチ等を試験する装置に関するものであり、乾式
または湿式クラッチの各種試験に使用できるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のクラッチの試験装置とし
て、図21に示す車輌用自動変速機に用いられる変速ク
ラッチの試験装置を挙げることができる。なお、この変
速クラッチは、公知のように、遊星歯車機構と共に自動
変速機に内装され、その接続及び遮断(以下、単に『断
接』という)動作により遊星歯車機構の係合状態を切り
換えて、変速機を変速させるものである。
て、図21に示す車輌用自動変速機に用いられる変速ク
ラッチの試験装置を挙げることができる。なお、この変
速クラッチは、公知のように、遊星歯車機構と共に自動
変速機に内装され、その接続及び遮断(以下、単に『断
接』という)動作により遊星歯車機構の係合状態を切り
換えて、変速機を変速させるものである。
【0003】図21はこの従来のクラッチの試験装置の
概略構成を示す正面図である。
概略構成を示す正面図である。
【0004】図に示すように、試験装置の基台201上
の中央には軸受部材202が設置され、その軸受部材2
02の右側には変速クラッチCを収容した治具ヘッド2
03が固定されている。また、基台201上の左側には
駆動モータ204が設置され、その駆動モータ204の
出力軸204aはフライホイール205を介して入力シ
ャフト206の一端が連結されている。入力シャフト2
06は前記軸受部材202に回転可能に支持され、その
入力シャフト206の他端は、前記治具ヘッド203内
で変速クラッチCの入力側であるクラッチドラム207
に連結されている。基台201の右端には規制部材20
8が立設され、この規制部材208は出力シャフト20
9を介して変速クラッチCの出力側であるクラッチハブ
210に連結され、そのクラッチハブ210の回転を規
制している。
の中央には軸受部材202が設置され、その軸受部材2
02の右側には変速クラッチCを収容した治具ヘッド2
03が固定されている。また、基台201上の左側には
駆動モータ204が設置され、その駆動モータ204の
出力軸204aはフライホイール205を介して入力シ
ャフト206の一端が連結されている。入力シャフト2
06は前記軸受部材202に回転可能に支持され、その
入力シャフト206の他端は、前記治具ヘッド203内
で変速クラッチCの入力側であるクラッチドラム207
に連結されている。基台201の右端には規制部材20
8が立設され、この規制部材208は出力シャフト20
9を介して変速クラッチCの出力側であるクラッチハブ
210に連結され、そのクラッチハブ210の回転を規
制している。
【0005】前記変速クラッチCのクラッチドラム20
7内にはクラッチピストン211が軸心方向に移動可能
に配設され、クラッチドラム207内のクラッチピスト
ン211にて区画された箇所を油圧室212としてい
る。また、前記クラッチハブ210にはクラッチディス
ク213が支持され、このクラッチディスク213は前
記クラッチピストン211と相対向している。なお、公
知のように、クラッチディスク213は、リング状の芯
金213bにフェーシング213aを貼着して構成さ
れ、このフェーシング213aにより摩擦力を発生する
ようになっている。
7内にはクラッチピストン211が軸心方向に移動可能
に配設され、クラッチドラム207内のクラッチピスト
ン211にて区画された箇所を油圧室212としてい
る。また、前記クラッチハブ210にはクラッチディス
ク213が支持され、このクラッチディスク213は前
記クラッチピストン211と相対向している。なお、公
知のように、クラッチディスク213は、リング状の芯
金213bにフェーシング213aを貼着して構成さ
れ、このフェーシング213aにより摩擦力を発生する
ようになっている。
【0006】また、前記油圧室201aには図示しない
油圧回路が接続され、その油圧回路から油圧室201a
内に導入されるオートマチック・トランスミッション・
フルード(以下、単に『ATF』という)の油圧によ
り、クラッチピストン211が移動されてクラッチディ
スク213を圧着または解除し、その結果、変速クラッ
チCが断接操作されるようになっている。
油圧回路が接続され、その油圧回路から油圧室201a
内に導入されるオートマチック・トランスミッション・
フルード(以下、単に『ATF』という)の油圧によ
り、クラッチピストン211が移動されてクラッチディ
スク213を圧着または解除し、その結果、変速クラッ
チCが断接操作されるようになっている。
【0007】次に、上記のように構成された従来のクラ
ッチの試験装置の動作を説明する。
ッチの試験装置の動作を説明する。
【0008】試験に際して、まず、油圧回路にて変速ク
ラッチCを遮断し、駆動モータ204にてフライホイー
ル205と共に変速クラッチCのクラッチドラム207
を特定方向に、例えば、3000rpm を目標回転数とし
て定速度制御する。次いで、油圧回路にて変速クラッチ
Cの接続を開始すると、その入力側であるクラッチドラ
ム207の回転数がスリップを伴って次第に減少し、最
終的に0となってクラッチCが完全に接続される。以
後、同様にクラッチCの接続と遮断を繰り返し、その繰
返回数が、例えば、15000回に達すると、試験を終
了する。
ラッチCを遮断し、駆動モータ204にてフライホイー
ル205と共に変速クラッチCのクラッチドラム207
を特定方向に、例えば、3000rpm を目標回転数とし
て定速度制御する。次いで、油圧回路にて変速クラッチ
Cの接続を開始すると、その入力側であるクラッチドラ
ム207の回転数がスリップを伴って次第に減少し、最
終的に0となってクラッチCが完全に接続される。以
後、同様にクラッチCの接続と遮断を繰り返し、その繰
返回数が、例えば、15000回に達すると、試験を終
了する。
【0009】そして、試験中においては、変速クラッチ
Cを接続する毎に、トルクメータにて伝達トルクの推移
(クラッチ接続開始から遮断までの間に、その入力側と
出力側との間で伝達されるトルクの推移)を検出し、そ
の伝達トルクの推移が試験の進行に伴ってどのように変
化するかのデータを採取している。また、試験終了後に
おいては、クラッチCのフェーシング213aに生じた
磨耗や剥離状態等を観察し、その観察結果や前記した伝
達トルクのデータに基づいて、フェーシング213aの
耐久性や材質の適正等を判定している。
Cを接続する毎に、トルクメータにて伝達トルクの推移
(クラッチ接続開始から遮断までの間に、その入力側と
出力側との間で伝達されるトルクの推移)を検出し、そ
の伝達トルクの推移が試験の進行に伴ってどのように変
化するかのデータを採取している。また、試験終了後に
おいては、クラッチCのフェーシング213aに生じた
磨耗や剥離状態等を観察し、その観察結果や前記した伝
達トルクのデータに基づいて、フェーシング213aの
耐久性や材質の適正等を判定している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のクラッチの試験
装置は、上記のように回転を規制した変速クラッチCの
出力側により回転中の入力側を強制的に停止させること
で、クラッチCに負荷を加えるように構成されている。
しかしながら、車両の自動変速機に実際に組み込んだと
きの変速クラッチCは、公知のように、出力側の回転が
規制されてはおらず、クラッチ接続により、その出力側
が入力側の回転数まで引き上げられる現象が生じてい
る。このように、実際の車載時と試験時とでは変速クラ
ッチCの入出力の回転変化が異なり、その入力側に着目
すれば、車載時にはほぼ3000rpmに維持されるのに
対し、試験時では3000rpm から0まで低下すること
になる。したがって、入力側の油圧室212内に遠心力
により発生する油圧(以下、単に『遠心油圧』という)
も、車載時にクラッチ接続開始から終了までほぼ一定値
に保たれるにも拘わらず、試験時では入力側の回転数低
下に伴い次第に低下することになり、この遠心油圧の相
違により、変速クラッチCの接続圧も車載時と試験時と
では異なってしまう。
装置は、上記のように回転を規制した変速クラッチCの
出力側により回転中の入力側を強制的に停止させること
で、クラッチCに負荷を加えるように構成されている。
しかしながら、車両の自動変速機に実際に組み込んだと
きの変速クラッチCは、公知のように、出力側の回転が
規制されてはおらず、クラッチ接続により、その出力側
が入力側の回転数まで引き上げられる現象が生じてい
る。このように、実際の車載時と試験時とでは変速クラ
ッチCの入出力の回転変化が異なり、その入力側に着目
すれば、車載時にはほぼ3000rpmに維持されるのに
対し、試験時では3000rpm から0まで低下すること
になる。したがって、入力側の油圧室212内に遠心力
により発生する油圧(以下、単に『遠心油圧』という)
も、車載時にクラッチ接続開始から終了までほぼ一定値
に保たれるにも拘わらず、試験時では入力側の回転数低
下に伴い次第に低下することになり、この遠心油圧の相
違により、変速クラッチCの接続圧も車載時と試験時と
では異なってしまう。
【0011】故に、前記したように、試験中に採取され
る伝達トルクの推移や、試験後にフェーシング213a
に生じた磨耗や剥離状態等も、実際の車載時とは相違し
てしまい、的確な判定を行なうことができないという課
題を残していた。
る伝達トルクの推移や、試験後にフェーシング213a
に生じた磨耗や剥離状態等も、実際の車載時とは相違し
てしまい、的確な判定を行なうことができないという課
題を残していた。
【0012】そこで、本発明は実際の使用状況に対応し
た試験を実施でき、通常の使用時を前提とするクラッチ
の特性を得ることができるクラッチの試験装置の提供を
課題とするものである。
た試験を実施でき、通常の使用時を前提とするクラッチ
の特性を得ることができるクラッチの試験装置の提供を
課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
クラッチの試験装置は、クラッチの一側に接続された回
転駆動手段と、前記クラッチの他側に接続された慣性体
と、前記クラッチを断接操作する油圧式の断接駆動手段
と、回転駆動手段にてクラッチの一側を回転駆動し、断
接駆動手段にてクラッチを接続して、前記慣性体と共に
クラッチの他側を増速させる試験制御手段とを設けたも
のである。
クラッチの試験装置は、クラッチの一側に接続された回
転駆動手段と、前記クラッチの他側に接続された慣性体
と、前記クラッチを断接操作する油圧式の断接駆動手段
と、回転駆動手段にてクラッチの一側を回転駆動し、断
接駆動手段にてクラッチを接続して、前記慣性体と共に
クラッチの他側を増速させる試験制御手段とを設けたも
のである。
【0014】請求項2の発明にかかるクラッチの試験装
置は、クラッチの一側に接続された回転駆動手段と、前
記クラッチの他側に接続された制動手段と、前記クラッ
チを断接操作する油圧式の断接駆動手段と、回転駆動手
段にてクラッチの一側を回転駆動するとともに、制動手
段にてクラッチの他側に制動を加え、断接駆動手段にて
クラッチを接続して、前記制動手段の制動に抗してクラ
ッチの他側を増速させる試験制御手段とを設けたもので
ある。
置は、クラッチの一側に接続された回転駆動手段と、前
記クラッチの他側に接続された制動手段と、前記クラッ
チを断接操作する油圧式の断接駆動手段と、回転駆動手
段にてクラッチの一側を回転駆動するとともに、制動手
段にてクラッチの他側に制動を加え、断接駆動手段にて
クラッチを接続して、前記制動手段の制動に抗してクラ
ッチの他側を増速させる試験制御手段とを設けたもので
ある。
【0015】
【作用】請求項1の発明においては、クラッチの一側が
回転駆動手段にて所定回転数に保持され、この状態で断
接駆動手段にてクラッチが接続されると、その他側は慣
性体と共に増速され、このようにクラッチの入出力が実
際の稼働時と同様に回転変化するため、断接駆動手段に
は実際の稼働時と同様の遠心油圧が発生する。
回転駆動手段にて所定回転数に保持され、この状態で断
接駆動手段にてクラッチが接続されると、その他側は慣
性体と共に増速され、このようにクラッチの入出力が実
際の稼働時と同様に回転変化するため、断接駆動手段に
は実際の稼働時と同様の遠心油圧が発生する。
【0016】請求項2の発明においては、クラッチの一
側が回転駆動手段にて所定回転数に保持されるととも
に、クラッチの他側に制動手段による所定量の制動が加
えられ、この状態で断接駆動手段にてクラッチが接続さ
れると、その他側は制動手段の制動に抗して増速され、
このようにクラッチの入出力が実際の稼働時と同様に回
転変化するため、断接駆動手段には実際の稼働時と同様
の遠心油圧が発生する。
側が回転駆動手段にて所定回転数に保持されるととも
に、クラッチの他側に制動手段による所定量の制動が加
えられ、この状態で断接駆動手段にてクラッチが接続さ
れると、その他側は制動手段の制動に抗して増速され、
このようにクラッチの入出力が実際の稼働時と同様に回
転変化するため、断接駆動手段には実際の稼働時と同様
の遠心油圧が発生する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例のクラッチの試験装置
を説明する。
を説明する。
【0018】〈第一実施例〉図2は本発明の第一実施例
であるクラッチの試験装置の全体構成を示す正面図、図
3は本発明の第一実施例であるクラッチの試験装置の全
体構成を示す平面図である。なお、この実施例の試験装
置は、車輌用の自動変速機に内装された変速クラッチを
試験するためのものである。公知のように、この変速ク
ラッチは湿式クラッチであり、遊星歯車機構と共に自動
変速機に内装されて、その断接動作により遊星歯車機構
の係合状態を切り換えて、変速機を変速させるようにな
っている。また、この試験装置にて実施される試験内容
としては、遮断状態の変速クラッチの入出力に回転差を
与えて接続するダイナミック試験と、接続状態の変速ク
ラッチの入出力間にトルクを加えて滑りを発生させるス
タティック試験とに大別できる。そして、本実施例の試
験装置の特徴的な箇所は、ダイナミック試験を実施する
構成にあるため、この箇所を重点的に説明する。
であるクラッチの試験装置の全体構成を示す正面図、図
3は本発明の第一実施例であるクラッチの試験装置の全
体構成を示す平面図である。なお、この実施例の試験装
置は、車輌用の自動変速機に内装された変速クラッチを
試験するためのものである。公知のように、この変速ク
ラッチは湿式クラッチであり、遊星歯車機構と共に自動
変速機に内装されて、その断接動作により遊星歯車機構
の係合状態を切り換えて、変速機を変速させるようにな
っている。また、この試験装置にて実施される試験内容
としては、遮断状態の変速クラッチの入出力に回転差を
与えて接続するダイナミック試験と、接続状態の変速ク
ラッチの入出力間にトルクを加えて滑りを発生させるス
タティック試験とに大別できる。そして、本実施例の試
験装置の特徴的な箇所は、ダイナミック試験を実施する
構成にあるため、この箇所を重点的に説明する。
【0019】《全体構成》図に示すように、前記変速ク
ラッチCは治具ヘッドHに内装された状態で試験装置に
設置され、試験装置は、その治具ヘッドHを中心とし
て、左方の入力側機構部1と右方の出力側機構部2に分
かれている。まず、入力側機構部1の概略的な構成を説
明すると、試験装置の基台3上の左端には回転駆動手段
としての入力側ダイナミック用モータ4が設置され、そ
の出力軸4aはカップリング5を介して入力側ギアボッ
クス6の入力軸6aに接続されている。入力側ギアボッ
クス6の出力軸6bはスタティック用モータ7が接続さ
れるとともに、入力側トルクメータ8と入力側軸受9を
介して前記治具ヘッドHの一側に接続されている。
ラッチCは治具ヘッドHに内装された状態で試験装置に
設置され、試験装置は、その治具ヘッドHを中心とし
て、左方の入力側機構部1と右方の出力側機構部2に分
かれている。まず、入力側機構部1の概略的な構成を説
明すると、試験装置の基台3上の左端には回転駆動手段
としての入力側ダイナミック用モータ4が設置され、そ
の出力軸4aはカップリング5を介して入力側ギアボッ
クス6の入力軸6aに接続されている。入力側ギアボッ
クス6の出力軸6bはスタティック用モータ7が接続さ
れるとともに、入力側トルクメータ8と入力側軸受9を
介して前記治具ヘッドHの一側に接続されている。
【0020】また、出力側機構部2もほぼ同様の構成で
あり、基台3上の右端には出力側ダイナミック用モータ
10が設置され、その出力軸10aはカップリング11
を介して出力側ギアボックス12の入力軸12aに接続
されている。出力側ギアボックス12の出力軸12bは
ロック用モータ13が接続されるとともに、出力側トル
クメータ14、出力側固定軸受15、トーションシャフ
ト17及び出力側可動軸受18を介して前記治具ヘッド
Hの他側に接続されている。
あり、基台3上の右端には出力側ダイナミック用モータ
10が設置され、その出力軸10aはカップリング11
を介して出力側ギアボックス12の入力軸12aに接続
されている。出力側ギアボックス12の出力軸12bは
ロック用モータ13が接続されるとともに、出力側トル
クメータ14、出力側固定軸受15、トーションシャフ
ト17及び出力側可動軸受18を介して前記治具ヘッド
Hの他側に接続されている。
【0021】なお、前記入力側ダイナミック用モータ4
及び出力側ダイナミック用モータ10は、ダイナミック
試験に用いられるものであり、前記スタティック用モー
タ7及びロック用モータ13はスタティック試験に用い
られるものである。そこで、以下、このスタティック試
験用のスタティック用モータ7及びロック用モータ13
の説明は省略する。
及び出力側ダイナミック用モータ10は、ダイナミック
試験に用いられるものであり、前記スタティック用モー
タ7及びロック用モータ13はスタティック試験に用い
られるものである。そこで、以下、このスタティック試
験用のスタティック用モータ7及びロック用モータ13
の説明は省略する。
【0022】《入力側機構部》以上が試験装置の全体構
成であり、次に、前記入力側機構部1における入力側ギ
アボックス6の構成を詳述する。
成であり、次に、前記入力側機構部1における入力側ギ
アボックス6の構成を詳述する。
【0023】〈入力側ギアボックス〉図4は本発明の第
一実施例であるクラッチの試験装置の入力側ギアボック
スの内部構造を示す平断面図である。
一実施例であるクラッチの試験装置の入力側ギアボック
スの内部構造を示す平断面図である。
【0024】図に示すように、前記入力側ギアボックス
6内には、前記入力軸6aと出力軸6bが相互に平行に
配設され、両軸6a,6bはそれぞれベアリング19,
20にて回転可能に支持されている。そして、前記した
ように、入力軸6aの左端は入力側ダイナミック用モー
タ4に接続され、出力軸6bの右端はトルクメータ8
(図2に示す)に接続されている。また、出力軸6bの
左端はギアボックス6外に突出して、慣性体としてのフ
ライホイール21が着脱可能に固定され、このフライホ
イール21は慣性重量の異なる別のフライホイールと交
換できるようになっている。
6内には、前記入力軸6aと出力軸6bが相互に平行に
配設され、両軸6a,6bはそれぞれベアリング19,
20にて回転可能に支持されている。そして、前記した
ように、入力軸6aの左端は入力側ダイナミック用モー
タ4に接続され、出力軸6bの右端はトルクメータ8
(図2に示す)に接続されている。また、出力軸6bの
左端はギアボックス6外に突出して、慣性体としてのフ
ライホイール21が着脱可能に固定され、このフライホ
イール21は慣性重量の異なる別のフライホイールと交
換できるようになっている。
【0025】前記入力軸6aには大径駆動歯車22と小
径駆動歯車23が固着され、両歯車22,23が入力側
ダイナミック用モータ4にて回転駆動されるようになっ
ている。また、前記出力軸6bには小径被動歯車24と
大径被動歯車25がベアリング26,27にて回転可
能、かつ軸心方向に移動不能に支持され、小径被動歯車
24は前記大径駆動歯車22と噛合し、大径被動歯車2
5は前記小径駆動歯車23と噛合している。そして、入
力軸6aの回転に伴い、両被動歯車24,25は出力軸
6b上でそれぞれ空転し、その小径被動歯車24の空転
速度は入力軸6aの回転数より増速され、大径被動歯車
25の空転速度は入力軸6aより減速されることにな
る。
径駆動歯車23が固着され、両歯車22,23が入力側
ダイナミック用モータ4にて回転駆動されるようになっ
ている。また、前記出力軸6bには小径被動歯車24と
大径被動歯車25がベアリング26,27にて回転可
能、かつ軸心方向に移動不能に支持され、小径被動歯車
24は前記大径駆動歯車22と噛合し、大径被動歯車2
5は前記小径駆動歯車23と噛合している。そして、入
力軸6aの回転に伴い、両被動歯車24,25は出力軸
6b上でそれぞれ空転し、その小径被動歯車24の空転
速度は入力軸6aの回転数より増速され、大径被動歯車
25の空転速度は入力軸6aより減速されることにな
る。
【0026】前記出力軸6bの両被動歯車24,25間
にはスプライン28が形成され、このスプライン28の
箇所には噛合クラッチ29が相対回転不能、かつ軸心方
向に移動可能に嵌め込まれている。噛合クラッチ29に
は、ピン30を中心として回動可能な操作レバー31の
一端が連結され、この操作レバー31の他端は変速用シ
リンダ32のピストンロッド32aに連結されている。
そして、変速用シリンダ32のピストンロッド32aの
出没動作に応じて操作レバー31が回動すると、噛合ク
ラッチ29が出力軸6b上を移動して、両被動歯車2
4,25のいずれにも係合しない中立位置、左方に移動
して小径被動歯車24と係合する増速位置、及び右方に
移動して大径被動歯車25と係合する減速位置の3位置
間を切換動作する。
にはスプライン28が形成され、このスプライン28の
箇所には噛合クラッチ29が相対回転不能、かつ軸心方
向に移動可能に嵌め込まれている。噛合クラッチ29に
は、ピン30を中心として回動可能な操作レバー31の
一端が連結され、この操作レバー31の他端は変速用シ
リンダ32のピストンロッド32aに連結されている。
そして、変速用シリンダ32のピストンロッド32aの
出没動作に応じて操作レバー31が回動すると、噛合ク
ラッチ29が出力軸6b上を移動して、両被動歯車2
4,25のいずれにも係合しない中立位置、左方に移動
して小径被動歯車24と係合する増速位置、及び右方に
移動して大径被動歯車25と係合する減速位置の3位置
間を切換動作する。
【0027】したがって、前記出力軸6bは、中立位置
においては入力側ダイナミック用モータ4からの動力が
遮断され、また、増速位置においては入力側ダイナミッ
ク用モータ4の回転数より増速回転されて、トルクは逆
に減少し、減速位置においては入力側ダイナミック用モ
ータ4の回転数より減速回転されて、トルクは逆に増大
することになる。なお、実際の試験では、出力軸6bの
回転数を変更することより、そのトルクを加減して試験
内容に適合させるのを目的として切換操作を行なってい
る。また、操作レバー31の近接位置には一対のギア位
置検出センサ33が配置され、両検出センサ33は、噛
合クラッチ29が増速位置または減速位置にあるとき
に、操作レバー31にてオン操作されるようになってい
る。
においては入力側ダイナミック用モータ4からの動力が
遮断され、また、増速位置においては入力側ダイナミッ
ク用モータ4の回転数より増速回転されて、トルクは逆
に減少し、減速位置においては入力側ダイナミック用モ
ータ4の回転数より減速回転されて、トルクは逆に増大
することになる。なお、実際の試験では、出力軸6bの
回転数を変更することより、そのトルクを加減して試験
内容に適合させるのを目的として切換操作を行なってい
る。また、操作レバー31の近接位置には一対のギア位
置検出センサ33が配置され、両検出センサ33は、噛
合クラッチ29が増速位置または減速位置にあるとき
に、操作レバー31にてオン操作されるようになってい
る。
【0028】〈入力側トルクメータ、入力側軸受〉次い
で、前記入力側機構部1における入力側トルクメータ8
及び入力側軸受9の構成を詳述する。
で、前記入力側機構部1における入力側トルクメータ8
及び入力側軸受9の構成を詳述する。
【0029】図5は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置の入力側トルクメータ及び入力側軸受を示す
正面図、図6は本発明の第一実施例であるクラッチの試
験装置の治具ヘッドの支持構造を示す正面図である。
の試験装置の入力側トルクメータ及び入力側軸受を示す
正面図、図6は本発明の第一実施例であるクラッチの試
験装置の治具ヘッドの支持構造を示す正面図である。
【0030】図に示すように、前記入力側ギアボックス
6の出力軸6bには鍔状のクラッチ爪34を備えた伝達
シャフト35が連結され、この伝達シャフト35の右端
にはフランジ35aが一体形成されている。フランジ3
5aには前記入力側トルクメータ8の入力フランジ8a
がボルト36で連結され、この入力側トルクメータ8は
基台3に立設された支持座37上に固定されている。ま
た、入力側トルクメータ8の出力フランジ8bは、入力
側シャフト38の左端に設けられた入力フランジ38a
にボルト39で連結され、この入力側シャフト38は前
記入力側軸受9に多数のベアリング41で回転可能に支
持されている。入力側軸受9は支持座40上に設置さ
れ、この支持座40は、基台3上に着脱可能に固定され
た補助基台73上に設けられている。
6の出力軸6bには鍔状のクラッチ爪34を備えた伝達
シャフト35が連結され、この伝達シャフト35の右端
にはフランジ35aが一体形成されている。フランジ3
5aには前記入力側トルクメータ8の入力フランジ8a
がボルト36で連結され、この入力側トルクメータ8は
基台3に立設された支持座37上に固定されている。ま
た、入力側トルクメータ8の出力フランジ8bは、入力
側シャフト38の左端に設けられた入力フランジ38a
にボルト39で連結され、この入力側シャフト38は前
記入力側軸受9に多数のベアリング41で回転可能に支
持されている。入力側軸受9は支持座40上に設置さ
れ、この支持座40は、基台3上に着脱可能に固定され
た補助基台73上に設けられている。
【0031】前記入力側軸受9の右側には、治具ヘッド
Hの左側部カバー42がボルト42aにて固定され、こ
の左側部カバー42は入力側軸受9と連続する筒状をな
し、その右端が鍔状に形成されている。また、前記入力
側シャフト38の右端には出力フランジ38bが一体形
成され、その出力フランジ38bには、アタッチメント
部材43がインロー嵌合して、図示しないボルトで固定
されている。このアタッチメント部材43の中央にはス
プライン孔43aが形成され、このスプライン孔43a
内には、スプラインが形成されたインプットシャフト4
4の先端が相対回転不能に嵌挿されている。前記左側部
カバー42の右側面にはオイルポンプカバー45が固定
され、そのオイルポンプカバー45の中央に形成された
回動孔45a内には前記インプットシャフト44の基端
が回転可能に保持されている。また、インプットシャフ
ト44の基端には右方に開口するクラッチドラム46が
固着され、そのクラッチドラム46内にはリング状のク
ラッチピストン47が軸心方向に移動可能に配設されて
いる。クラッチピストン47は戻りばね48にて常に左
方に付勢され、このクラッチピストン47によりクラッ
チドラム46内には油圧室49が形成されている。
Hの左側部カバー42がボルト42aにて固定され、こ
の左側部カバー42は入力側軸受9と連続する筒状をな
し、その右端が鍔状に形成されている。また、前記入力
側シャフト38の右端には出力フランジ38bが一体形
成され、その出力フランジ38bには、アタッチメント
部材43がインロー嵌合して、図示しないボルトで固定
されている。このアタッチメント部材43の中央にはス
プライン孔43aが形成され、このスプライン孔43a
内には、スプラインが形成されたインプットシャフト4
4の先端が相対回転不能に嵌挿されている。前記左側部
カバー42の右側面にはオイルポンプカバー45が固定
され、そのオイルポンプカバー45の中央に形成された
回動孔45a内には前記インプットシャフト44の基端
が回転可能に保持されている。また、インプットシャフ
ト44の基端には右方に開口するクラッチドラム46が
固着され、そのクラッチドラム46内にはリング状のク
ラッチピストン47が軸心方向に移動可能に配設されて
いる。クラッチピストン47は戻りばね48にて常に左
方に付勢され、このクラッチピストン47によりクラッ
チドラム46内には油圧室49が形成されている。
【0032】このインプットシャフト44、クラッチド
ラム46及びクラッチピストン47は、前記した変速ク
ラッチCの入力側を構成するものであり、実際のクラッ
チCの部品が使用されている。そして、入力側ギアボッ
クス6が増速位置または減速位置にあるときに、入力側
ダイナミック用モータ4が回転すると、その回転力はギ
アボックス6の出力軸6a、伝達シャフト35、入力側
トルクメータ8及び入力側シャフト38を介してインプ
ットシャフト44に伝達され、その結果、車載時と同様
に、インプットシャフト44と共にクラッチドラム4
6、クラッチピストン47等の部材が回転駆動される。
ラム46及びクラッチピストン47は、前記した変速ク
ラッチCの入力側を構成するものであり、実際のクラッ
チCの部品が使用されている。そして、入力側ギアボッ
クス6が増速位置または減速位置にあるときに、入力側
ダイナミック用モータ4が回転すると、その回転力はギ
アボックス6の出力軸6a、伝達シャフト35、入力側
トルクメータ8及び入力側シャフト38を介してインプ
ットシャフト44に伝達され、その結果、車載時と同様
に、インプットシャフト44と共にクラッチドラム4
6、クラッチピストン47等の部材が回転駆動される。
【0033】なお、本実施例では、前記クラッチドラム
46及びクラッチピストン47により断接駆動手段とし
ての油圧式の断接アクチュエータ50が構成され、後述
するように、この断接アクチュエータ50の動作により
変速クラッチCが断接操作される。そして、前記したよ
うにクラッチドラム46及びクラッチピストン47が実
際のクラッチCの部品であることから、この断接アクチ
ュエータ50は本来、変速クラッチCに備えられた既存
の機構であることになる。
46及びクラッチピストン47により断接駆動手段とし
ての油圧式の断接アクチュエータ50が構成され、後述
するように、この断接アクチュエータ50の動作により
変速クラッチCが断接操作される。そして、前記したよ
うにクラッチドラム46及びクラッチピストン47が実
際のクラッチCの部品であることから、この断接アクチ
ュエータ50は本来、変速クラッチCに備えられた既存
の機構であることになる。
【0034】《出力側機構部》以上が入力側機構部1の
全体構成であり、次に、前記出力側機構部2の構成を詳
述する。前記したように、この出力側機構部2の構成
は、入力側機構部1の構成とほぼ同一であり、特に、出
力側機構部2の出力側ダイナミック用モータ10、出力
側ギアボックス12、出力側トルクメータ14は、入力
側機構部1の入力側ダイナミック用モータ4、入力側ギ
アボックス6、入力側トルクメータ8と完全に同一構成
である。したがって、この同一箇所の説明は省略し、相
違点である出力側固定軸受15、トーションシャフト1
7及び出力側可動軸受18の構成を順次説明する。
全体構成であり、次に、前記出力側機構部2の構成を詳
述する。前記したように、この出力側機構部2の構成
は、入力側機構部1の構成とほぼ同一であり、特に、出
力側機構部2の出力側ダイナミック用モータ10、出力
側ギアボックス12、出力側トルクメータ14は、入力
側機構部1の入力側ダイナミック用モータ4、入力側ギ
アボックス6、入力側トルクメータ8と完全に同一構成
である。したがって、この同一箇所の説明は省略し、相
違点である出力側固定軸受15、トーションシャフト1
7及び出力側可動軸受18の構成を順次説明する。
【0035】〈出力側固定軸受、トーションシャフト〉
まず、出力側機構部2における出力側固定軸受15、ト
ーションシャフト17の構成を詳述する。
まず、出力側機構部2における出力側固定軸受15、ト
ーションシャフト17の構成を詳述する。
【0036】図7は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置のトーションシャフトの取付構造を示す正面
図、図8は本発明の第一実施例であるクラッチの試験装
置のトーションシャフトの取付構造を示す平面図であ
る。
の試験装置のトーションシャフトの取付構造を示す正面
図、図8は本発明の第一実施例であるクラッチの試験装
置のトーションシャフトの取付構造を示す平面図であ
る。
【0037】図2、図7、図8に示すように、出力側固
定軸受15は基台3に立設された支持座68上に設置さ
れ、その出力側固定軸受15に回転可能に支持された出
力側固定シャフト69の右端は、前記出力側トルクメー
タ14に連結されている。出力側固定シャフト69の左
端は出力フランジ70が設けられ、この出力フランジ7
0にボルト71で連結されたジョイント部材72内に
は、前記トーションシャフト17の右端が挿入・固定さ
れている。
定軸受15は基台3に立設された支持座68上に設置さ
れ、その出力側固定軸受15に回転可能に支持された出
力側固定シャフト69の右端は、前記出力側トルクメー
タ14に連結されている。出力側固定シャフト69の左
端は出力フランジ70が設けられ、この出力フランジ7
0にボルト71で連結されたジョイント部材72内に
は、前記トーションシャフト17の右端が挿入・固定さ
れている。
【0038】図6乃至図8に示すように、前記補助基台
73上にはスライドベース74が配設され、このスライ
ドベース74は図示しないガイドレールに案内されて左
右方向に移動し得るようになっている。スライドベース
74には左方に開口する一対のガイド溝75が形成さ
れ、両ガイド溝75内において、補助基台73からは一
対のガイドピン76がそれぞれ立設され、各ガイドピン
76はガイド溝75内より上方に突出して鍔部76aが
形成されている。このガイドピン76の鍔部76aとス
ライドベース74の上面との間には、エアの供給により
上下方向に伸縮可能なエアクランプ77と圧縮ばね78
が介装され、スライドベース74は圧縮ばね78の付勢
力により常に補助基台73に圧着されている。そして、
エアクランプ77の伸長時には、圧縮ばね78の付勢力
が高められてスライドベース74は補助基台73上で移
動不能に固定され、また、エアクランプ77の縮小時に
は、圧縮ばね78の付勢力が低められてスライドベース
74は補助基台73上で移動可能となる。
73上にはスライドベース74が配設され、このスライ
ドベース74は図示しないガイドレールに案内されて左
右方向に移動し得るようになっている。スライドベース
74には左方に開口する一対のガイド溝75が形成さ
れ、両ガイド溝75内において、補助基台73からは一
対のガイドピン76がそれぞれ立設され、各ガイドピン
76はガイド溝75内より上方に突出して鍔部76aが
形成されている。このガイドピン76の鍔部76aとス
ライドベース74の上面との間には、エアの供給により
上下方向に伸縮可能なエアクランプ77と圧縮ばね78
が介装され、スライドベース74は圧縮ばね78の付勢
力により常に補助基台73に圧着されている。そして、
エアクランプ77の伸長時には、圧縮ばね78の付勢力
が高められてスライドベース74は補助基台73上で移
動不能に固定され、また、エアクランプ77の縮小時に
は、圧縮ばね78の付勢力が低められてスライドベース
74は補助基台73上で移動可能となる。
【0039】前記スライドベース74上には支持座79
が立設され、その支持座79上には前記出力側可動軸受
18が設置されている。出力側可動軸受18には出力側
可動シャフト80がベアリング81で回転可能に支持さ
れ、その出力側可動シャフト80の右端には入力フラン
ジ82が設けられている。入力フランジ82にはボルト
83にて筒状のジョイント部材84が連結され、そのジ
ョイント部材84内には前記トーションシャフト17の
左端が挿入されて、キー85にて軸心方向に移動可能
に、かつ相対回転不能に連結されている。
が立設され、その支持座79上には前記出力側可動軸受
18が設置されている。出力側可動軸受18には出力側
可動シャフト80がベアリング81で回転可能に支持さ
れ、その出力側可動シャフト80の右端には入力フラン
ジ82が設けられている。入力フランジ82にはボルト
83にて筒状のジョイント部材84が連結され、そのジ
ョイント部材84内には前記トーションシャフト17の
左端が挿入されて、キー85にて軸心方向に移動可能
に、かつ相対回転不能に連結されている。
【0040】図7に示すように、前記補助基台73上の
右端には軸受ブラケット86が立設され、その軸受ブラ
ケット86の左側面には軸受プレート87がボルト88
で固定されている。軸受プレート87に内蔵されたベア
リング89には、送りねじ90の右端が回転可能、かつ
軸心方向に移動不能に支持され、その送りねじ90の右
端は、軸受ブラケット86に形成された貫通孔86aを
経て右方に突出し、ハンドル91が装着されている。ま
た、前記出力側可動軸受18を支持する支持座79に
は、一対のリブ92,93が左右に配置され、その右側
のリブ92に設けられた螺合部材94内には、前記送り
ねじ90の左端が螺入している。なお、95は送りねじ
90の左端との干渉を避けるために左側のリブ93に形
成された逃げ孔である。
右端には軸受ブラケット86が立設され、その軸受ブラ
ケット86の左側面には軸受プレート87がボルト88
で固定されている。軸受プレート87に内蔵されたベア
リング89には、送りねじ90の右端が回転可能、かつ
軸心方向に移動不能に支持され、その送りねじ90の右
端は、軸受ブラケット86に形成された貫通孔86aを
経て右方に突出し、ハンドル91が装着されている。ま
た、前記出力側可動軸受18を支持する支持座79に
は、一対のリブ92,93が左右に配置され、その右側
のリブ92に設けられた螺合部材94内には、前記送り
ねじ90の左端が螺入している。なお、95は送りねじ
90の左端との干渉を避けるために左側のリブ93に形
成された逃げ孔である。
【0041】そして、ハンドル91にて送りねじ90が
回転操作されると、その操作方向に応じてスライドベー
ス74と共に出力側可動軸受18が左右に移動し、前記
入力側軸受9との相対距離が変更される。したがって、
試験装置に全長の異なる治具ヘッドHを設置する際に
は、その治具ヘッドHの全長に合わせて両軸受9,18
間の相対距離を調整するだけで設置可能となる。また、
この出力側可動軸受18の移動に伴い、トーションシャ
フト17の左端はジョイント部材84内から出没して、
その位置変位を吸収する。
回転操作されると、その操作方向に応じてスライドベー
ス74と共に出力側可動軸受18が左右に移動し、前記
入力側軸受9との相対距離が変更される。したがって、
試験装置に全長の異なる治具ヘッドHを設置する際に
は、その治具ヘッドHの全長に合わせて両軸受9,18
間の相対距離を調整するだけで設置可能となる。また、
この出力側可動軸受18の移動に伴い、トーションシャ
フト17の左端はジョイント部材84内から出没して、
その位置変位を吸収する。
【0042】なお、前記トーションシャフト17は試験
装置に対して着脱可能に構成され、剛性の異なる種々の
トーションシャフト17を選択的に設置することで、ク
ラッチ接続時に車載時と同様のジャダーを積極的に発生
させるものであるが、発明の要旨とは直接関係がないた
め、詳細な説明は省略する。
装置に対して着脱可能に構成され、剛性の異なる種々の
トーションシャフト17を選択的に設置することで、ク
ラッチ接続時に車載時と同様のジャダーを積極的に発生
させるものであるが、発明の要旨とは直接関係がないた
め、詳細な説明は省略する。
【0043】〈出力側可動軸受〉更に、出力側機構部2
における出力側可動軸受18の構成を詳述する。
における出力側可動軸受18の構成を詳述する。
【0044】図6に示すように、前記出力側可動軸受1
8の左側には、治具ヘッドHの右側部カバー96がボル
ト96aにて固定され、この右側部カバー96は出力側
可動軸受18と連続する筒状をなし、その左端は鍔状に
形成されている。右側部カバー96と前記左側部カバー
42の鍔状の箇所には筒状カバー97が外嵌され、これ
らのカバー42,96,97により、内部に空間を有す
る治具ヘッドHが構成されている。治具ヘッドH内にお
いて、前記出力側可動シャフト80の左端には円盤状の
アタッチメント部材98を介してクラッチハブ99が嵌
合・固定され、このクラッチハブ99の左側は前記イン
プットシャフト44の基端に相対回転可能に嵌入してい
る。また、このクラッチハブ99の外周は、多板構造の
クラッチディスク100を介して前記クラッチドラム4
6の内周と係合している。
8の左側には、治具ヘッドHの右側部カバー96がボル
ト96aにて固定され、この右側部カバー96は出力側
可動軸受18と連続する筒状をなし、その左端は鍔状に
形成されている。右側部カバー96と前記左側部カバー
42の鍔状の箇所には筒状カバー97が外嵌され、これ
らのカバー42,96,97により、内部に空間を有す
る治具ヘッドHが構成されている。治具ヘッドH内にお
いて、前記出力側可動シャフト80の左端には円盤状の
アタッチメント部材98を介してクラッチハブ99が嵌
合・固定され、このクラッチハブ99の左側は前記イン
プットシャフト44の基端に相対回転可能に嵌入してい
る。また、このクラッチハブ99の外周は、多板構造の
クラッチディスク100を介して前記クラッチドラム4
6の内周と係合している。
【0045】このクラッチハブ99は前記した変速クラ
ッチCの出力側を構成するものであり、クラッチディス
ク100と共に実際のクラッチCの部品が使用されてい
る。そして、出力側ギアボックス12が増速位置または
減速位置にあるときに、出力側ダイナミック用モータ1
0が回転すると、その回転力はギアボックス12の出力
軸12a、伝達シャフト35、出力側トルクメータ14
及び出力側固定シャフト69、トーションシャフト17
及び出力側可動シャフト80を介してクラッチハブ99
に伝達され、その結果、車載時と同様に、このクラッチ
ハブ99が回転駆動される。
ッチCの出力側を構成するものであり、クラッチディス
ク100と共に実際のクラッチCの部品が使用されてい
る。そして、出力側ギアボックス12が増速位置または
減速位置にあるときに、出力側ダイナミック用モータ1
0が回転すると、その回転力はギアボックス12の出力
軸12a、伝達シャフト35、出力側トルクメータ14
及び出力側固定シャフト69、トーションシャフト17
及び出力側可動シャフト80を介してクラッチハブ99
に伝達され、その結果、車載時と同様に、このクラッチ
ハブ99が回転駆動される。
【0046】また、この変速クラッチCの断接状態は、
車載時と同様に前記油圧室49内の圧力に応じて切り換
えられる。即ち、油圧室49内の圧力が高められると、
クラッチピストン47が右方に移動してクラッチディス
ク100を圧着し、変速クラッチCが接続され、また、
油圧室49内の圧力が低められると、クラッチピストン
47が戻りばね48の付勢力で左方に移動してクラッチ
ディスク100の圧着を解除し、変速クラッチCは遮断
される。
車載時と同様に前記油圧室49内の圧力に応じて切り換
えられる。即ち、油圧室49内の圧力が高められると、
クラッチピストン47が右方に移動してクラッチディス
ク100を圧着し、変速クラッチCが接続され、また、
油圧室49内の圧力が低められると、クラッチピストン
47が戻りばね48の付勢力で左方に移動してクラッチ
ディスク100の圧着を解除し、変速クラッチCは遮断
される。
【0047】《制御盤》次に、本実施例の試験装置に備
えられた制御盤の構成を詳述する。
えられた制御盤の構成を詳述する。
【0048】図9は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置の制御盤を示す正面図である。
の試験装置の制御盤を示す正面図である。
【0049】図に示すように、制御盤111には液晶表
示板112が設置され、その液晶表示板112の下側に
は、試験に先立ってその試験条件の設定を開始するため
の設定開始スイッチ113、その設定時において、試験
条件を順次指定するためのモード切換スイッチ114、
前記液晶表示板112の表示に基づいて各試験条件の設
定値を入力するためのテンキー115、試験を開始する
ための試験開始スイッチ116、及び試験の終了を表示
する終了ランプ117が設けられている。
示板112が設置され、その液晶表示板112の下側に
は、試験に先立ってその試験条件の設定を開始するため
の設定開始スイッチ113、その設定時において、試験
条件を順次指定するためのモード切換スイッチ114、
前記液晶表示板112の表示に基づいて各試験条件の設
定値を入力するためのテンキー115、試験を開始する
ための試験開始スイッチ116、及び試験の終了を表示
する終了ランプ117が設けられている。
【0050】《油圧回路》更に、本実施例のクラッチの
試験装置の油圧回路を説明する。
試験装置の油圧回路を説明する。
【0051】図1は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置の油圧回路図である。
の試験装置の油圧回路図である。
【0052】図に示すように、この油圧回路はクラッチ
断接用油圧回路121と保温用油圧回路122とから構
成されている。クラッチ断接用油圧回路121の油タン
ク123内にはATFが貯留されるとともに、ヒータ1
24が設けられ、その油タンク123にはモータ125
で駆動される油圧ポンプ126が接続されている。油圧
ポンプ126の吐出側には油温センサ127、逆止弁1
28、圧力調整弁129及び可変絞り弁130を介して
サーボ式の4ポート2位置切換弁131が接続されてい
る。切換弁131の吐出側の一方のクラッチ断接用接続
口131aは、前記治具ヘッドH内に収容された変速ク
ラッチCに接続され、また、他方のクラッチ断接用接続
口131bは、この変速クラッチCの試験では用いられ
ていない。
断接用油圧回路121と保温用油圧回路122とから構
成されている。クラッチ断接用油圧回路121の油タン
ク123内にはATFが貯留されるとともに、ヒータ1
24が設けられ、その油タンク123にはモータ125
で駆動される油圧ポンプ126が接続されている。油圧
ポンプ126の吐出側には油温センサ127、逆止弁1
28、圧力調整弁129及び可変絞り弁130を介して
サーボ式の4ポート2位置切換弁131が接続されてい
る。切換弁131の吐出側の一方のクラッチ断接用接続
口131aは、前記治具ヘッドH内に収容された変速ク
ラッチCに接続され、また、他方のクラッチ断接用接続
口131bは、この変速クラッチCの試験では用いられ
ていない。
【0053】そして、試験時においては、前記ヒータ1
24にて油タンク123内のATFが加温され、そのA
TFが切換弁131の切換動作に応じてクラッチ断接用
接続口131aから変速クラッチCの油圧室49に供給
され、その結果、変速クラッチCは、前記したように断
接動作を実行する。
24にて油タンク123内のATFが加温され、そのA
TFが切換弁131の切換動作に応じてクラッチ断接用
接続口131aから変速クラッチCの油圧室49に供給
され、その結果、変速クラッチCは、前記したように断
接動作を実行する。
【0054】また、保温用油圧回路122の油タンク1
33には、前記クラッチ断接用油圧回路121と同様に
ATFが貯留され、その油タンク133にはモータ13
4で駆動される油圧ポンプ135が接続されている。油
圧ポンプ135の吐出側には逆止弁136、圧力調整弁
137、可変絞り弁138及びヒータ139が接続さ
れ、このヒータ139の吐出側の保温用接続口139a
は前記治具ヘッドH内に接続されている。また、この治
具ヘッドH内には油温センサ140が配設されている。
33には、前記クラッチ断接用油圧回路121と同様に
ATFが貯留され、その油タンク133にはモータ13
4で駆動される油圧ポンプ135が接続されている。油
圧ポンプ135の吐出側には逆止弁136、圧力調整弁
137、可変絞り弁138及びヒータ139が接続さ
れ、このヒータ139の吐出側の保温用接続口139a
は前記治具ヘッドH内に接続されている。また、この治
具ヘッドH内には油温センサ140が配設されている。
【0055】そして、試験時においては、油タンク13
3のATFがヒータ139にて加温された後に治具ヘッ
ドH内に導入され、そのATFにて内部の変速クラッチ
Cが実際に車両に搭載されているときの温度に保持され
る。なお、このときのヒータ139は前記油温センサ1
40の検出に基づいて制御される。
3のATFがヒータ139にて加温された後に治具ヘッ
ドH内に導入され、そのATFにて内部の変速クラッチ
Cが実際に車両に搭載されているときの温度に保持され
る。なお、このときのヒータ139は前記油温センサ1
40の検出に基づいて制御される。
【0056】《電気回路》次に、本実施例のクラッチの
試験装置の電気的構成を説明する。
試験装置の電気的構成を説明する。
【0057】図10及び図11は本発明の第一実施例で
あるクラッチの試験装置の電気的構成を示すブロック図
である。
あるクラッチの試験装置の電気的構成を示すブロック図
である。
【0058】図に示すように、前記制御盤111に内装
された試験制御手段としての中央処理装置141(以
下、単に『CPU』という)の入力側には、前記入力側
機構部1及び出力側機構部2のギア位置検出センサ33
(それぞれ1つのみ図示)が接続されるとともに、前記
入力側ダイナミック用モータ4の回転数を検出する回転
数センサ142が接続されている。また、CPU141
の入力側には、前記制御盤111の設定開始スイッチ1
13、モード切換スイッチ114、テンキー115及び
試験開始スイッチ116が接続されるとともに、前記ク
ラッチ断接用油圧回路121と保温用油圧回路122の
油温センサ127,140が接続されている。
された試験制御手段としての中央処理装置141(以
下、単に『CPU』という)の入力側には、前記入力側
機構部1及び出力側機構部2のギア位置検出センサ33
(それぞれ1つのみ図示)が接続されるとともに、前記
入力側ダイナミック用モータ4の回転数を検出する回転
数センサ142が接続されている。また、CPU141
の入力側には、前記制御盤111の設定開始スイッチ1
13、モード切換スイッチ114、テンキー115及び
試験開始スイッチ116が接続されるとともに、前記ク
ラッチ断接用油圧回路121と保温用油圧回路122の
油温センサ127,140が接続されている。
【0059】一方、CPU141の出力側には、前記入
力側機構部1の入力側ダイナミック用モータ4と前記変
速用シリンダ32を制御する変速用シリンダ制御弁14
3とが駆動回路145,146を介して接続されるとと
もに、前記出力側機構部2の出力側ダイナミック用モー
タ10と変速用シリンダ制御弁143とが駆動回路14
7,148を介して接続されている。また、CPU14
1の出力側には、前記制御盤111の液晶表示板112
と終了ランプ117が駆動回路149,150を介して
接続されるとともに、前記クラッチ断接用油圧回路12
1のヒータ124、モータ125及び切換弁131と、
保温用油圧回路122のモータ134及びヒータ139
とが駆動回路151〜155を介して接続されている。
力側機構部1の入力側ダイナミック用モータ4と前記変
速用シリンダ32を制御する変速用シリンダ制御弁14
3とが駆動回路145,146を介して接続されるとと
もに、前記出力側機構部2の出力側ダイナミック用モー
タ10と変速用シリンダ制御弁143とが駆動回路14
7,148を介して接続されている。また、CPU14
1の出力側には、前記制御盤111の液晶表示板112
と終了ランプ117が駆動回路149,150を介して
接続されるとともに、前記クラッチ断接用油圧回路12
1のヒータ124、モータ125及び切換弁131と、
保温用油圧回路122のモータ134及びヒータ139
とが駆動回路151〜155を介して接続されている。
【0060】更に、CPU141にはリードオンリメモ
リ160(以下、単に『ROM』という)及びランダム
アクセスメモリ161(以下、単に『RAM』という)
が接続され、ROM160にはこの試験装置に一連の試
験動作を実行させるためのプログラムや前記液晶表示板
112に表示動作を行なわせるためのプログラム等の各
種プログラムが記憶され、CPU141はこれらのプロ
グラムに従って動作するようになっている。また、RA
M161はCPU141が実行する処理データを一時的
に記憶するようになっている。
リ160(以下、単に『ROM』という)及びランダム
アクセスメモリ161(以下、単に『RAM』という)
が接続され、ROM160にはこの試験装置に一連の試
験動作を実行させるためのプログラムや前記液晶表示板
112に表示動作を行なわせるためのプログラム等の各
種プログラムが記憶され、CPU141はこれらのプロ
グラムに従って動作するようになっている。また、RA
M161はCPU141が実行する処理データを一時的
に記憶するようになっている。
【0061】次に、上記のように構成された本実施例の
クラッチの試験装置により変速クラッチCのダイナミッ
ク試験を実施する場合について説明する。
クラッチの試験装置により変速クラッチCのダイナミッ
ク試験を実施する場合について説明する。
【0062】《メインルーチン》図12は本発明の第一
実施例であるクラッチの試験装置におけるCPUが実行
するメインルーチンを示すフローチャートである。
実施例であるクラッチの試験装置におけるCPUが実行
するメインルーチンを示すフローチャートである。
【0063】まず、ダイナミック試験の概要を説明する
と、治具ヘッドHの変速クラッチCは、入力側を回転駆
動されるとともに、出力側を停止した状態で完全に接続
される。そして、この一連の動作を所定サイクル繰り返
した後に、試験が終了する。
と、治具ヘッドHの変速クラッチCは、入力側を回転駆
動されるとともに、出力側を停止した状態で完全に接続
される。そして、この一連の動作を所定サイクル繰り返
した後に、試験が終了する。
【0064】ここで、試験のための諸条件を説明する
と、試験中における前記クラッチ断接用油圧回路121
のヒータ124の設定温度をTe1 とし、同じく、前記
保温用油圧回路122のヒータ139の設定温度をTe
2 とする。また、クラッチ接続前の入力側の回転数を駆
動回転数Reとする。更に、クラッチCの接続を開始す
る接続開始時間をTm1 、接続後に制動を開始する制動
開始時間をTm2 、最終的な1サイクルに要する所要時
間をTm3 とし、試験中に繰り返されるサイクル数をN
とする。
と、試験中における前記クラッチ断接用油圧回路121
のヒータ124の設定温度をTe1 とし、同じく、前記
保温用油圧回路122のヒータ139の設定温度をTe
2 とする。また、クラッチ接続前の入力側の回転数を駆
動回転数Reとする。更に、クラッチCの接続を開始す
る接続開始時間をTm1 、接続後に制動を開始する制動
開始時間をTm2 、最終的な1サイクルに要する所要時
間をTm3 とし、試験中に繰り返されるサイクル数をN
とする。
【0065】図12のメインルーチンは、図示しない電
源スイッチの投入と同時に動作する。
源スイッチの投入と同時に動作する。
【0066】今、設定開始スイッチ113及び試験開始
スイッチ116が共に操作されていないとき、CPU1
41はステップS1で初期化し、全フラグ及び使用する
メモリをクリアし、ステップS2で設定開始スイッチ1
13が操作されていないことからステップS3に移行
し、このステップS3で試験開始スイッチ116が操作
されていないことから、前記ステップS2に戻る。した
がって、この場合には、設定完了フラグがクリア状態に
保持されるとともに、試験や試験条件の設定処理は実施
されないことになる。
スイッチ116が共に操作されていないとき、CPU1
41はステップS1で初期化し、全フラグ及び使用する
メモリをクリアし、ステップS2で設定開始スイッチ1
13が操作されていないことからステップS3に移行
し、このステップS3で試験開始スイッチ116が操作
されていないことから、前記ステップS2に戻る。した
がって、この場合には、設定完了フラグがクリア状態に
保持されるとともに、試験や試験条件の設定処理は実施
されないことになる。
【0067】また、前述した状態から試験開始スイッチ
116が操作されると、ステップS3からステップS4
に移行し、このステップS4で設定完了フラグがセット
されていないことから、前記ステップS2に戻る。即
ち、この時点では、未だ試験条件の設定が行なわれてい
ないため、試験開始スイッチ116が操作されても、試
験は実施されないことになる。
116が操作されると、ステップS3からステップS4
に移行し、このステップS4で設定完了フラグがセット
されていないことから、前記ステップS2に戻る。即
ち、この時点では、未だ試験条件の設定が行なわれてい
ないため、試験開始スイッチ116が操作されても、試
験は実施されないことになる。
【0068】更に、前述した状態から設定開始スイッチ
113が操作されると、ステップS2からステップS5
に移行して試験条件を設定し、ステップS6で設定完了
フラグをセットして前記ステップS2に戻る。そして、
その後に試験開始スイッチ116が操作されると、ステ
ップS3からステップS4に移行し、すでに設定完了フ
ラグがセットされている、つまり試験条件が設定されて
いることから、ステップS7に移行して試験を実行す
る。そして、試験を終了した後、ステップS8で前記終
了ランプ117を点灯させて試験終了を作業者に報知
し、前記ステップS2に戻り、繰返しこのルーチンを実
行する。
113が操作されると、ステップS2からステップS5
に移行して試験条件を設定し、ステップS6で設定完了
フラグをセットして前記ステップS2に戻る。そして、
その後に試験開始スイッチ116が操作されると、ステ
ップS3からステップS4に移行し、すでに設定完了フ
ラグがセットされている、つまり試験条件が設定されて
いることから、ステップS7に移行して試験を実行す
る。そして、試験を終了した後、ステップS8で前記終
了ランプ117を点灯させて試験終了を作業者に報知
し、前記ステップS2に戻り、繰返しこのルーチンを実
行する。
【0069】《設定処理》次に、前述したメインルーチ
ンのステップS5で実行される試験条件の設定処理の詳
細を説明する。
ンのステップS5で実行される試験条件の設定処理の詳
細を説明する。
【0070】図13及び図14は本発明の第一実施例で
あるクラッチの試験装置におけるCPUが実行する設定
処理ルーチンの詳細を示すフローチャート、図15は本
発明の第一実施例であるクラッチの試験装置における液
晶表示板の表示を示す説明図である。
あるクラッチの試験装置におけるCPUが実行する設定
処理ルーチンの詳細を示すフローチャート、図15は本
発明の第一実施例であるクラッチの試験装置における液
晶表示板の表示を示す説明図である。
【0071】試験条件の設定処理ルーチンがコールされ
ると、CPU141はステップS11で、図9に示すよ
うに、液晶表示板112に「ヒータ設定温度Te1 を入
力して下さい」とのメッセージを表示する。作業者はそ
のメッセージに応答して、ステップS12でテンキー1
15で設定温度Te1 を入力し、ステップS13でモー
ド切換スイッチ114を押圧操作する。そして、CPU
141はステップS14に移行し、図15に示すよう
に、液晶表示板112に「ヒータ設定温度Te2を入力
して下さい」とのメッセージを表示し、それに応答して
ステップS15で作業者にて設定温度Te2 が入力さ
れ、ステップS16でモード切換スイッチ114が押圧
操作されると、ステップS17に移行する。次いで、ス
テップS17で液晶表示板112に「駆動回転数Reを
入力して下さい」とのメッセージを表示し、それに応答
してステップS18で作業者にて駆動回転数Reが入力
され、ステップS19でモード切換スイッチ114が押
圧操作されると、ステップS20に移行する。ここで、
ヒータ設定温度Te1 ,Te2 として共に120℃が、
駆動回転数Reとして3000rpm が入力されたものと
する。
ると、CPU141はステップS11で、図9に示すよ
うに、液晶表示板112に「ヒータ設定温度Te1 を入
力して下さい」とのメッセージを表示する。作業者はそ
のメッセージに応答して、ステップS12でテンキー1
15で設定温度Te1 を入力し、ステップS13でモー
ド切換スイッチ114を押圧操作する。そして、CPU
141はステップS14に移行し、図15に示すよう
に、液晶表示板112に「ヒータ設定温度Te2を入力
して下さい」とのメッセージを表示し、それに応答して
ステップS15で作業者にて設定温度Te2 が入力さ
れ、ステップS16でモード切換スイッチ114が押圧
操作されると、ステップS17に移行する。次いで、ス
テップS17で液晶表示板112に「駆動回転数Reを
入力して下さい」とのメッセージを表示し、それに応答
してステップS18で作業者にて駆動回転数Reが入力
され、ステップS19でモード切換スイッチ114が押
圧操作されると、ステップS20に移行する。ここで、
ヒータ設定温度Te1 ,Te2 として共に120℃が、
駆動回転数Reとして3000rpm が入力されたものと
する。
【0072】更に、ステップS20で液晶表示板112
に「接続開始時間Tm1 を入力して下さい」とのメッセ
ージを表示し、それに応答してステップS21で作業者
にて接続開始時間Tm1 が入力され、ステップS22で
モード切換スイッチ114が押圧操作されると、ステッ
プS23に移行する。次いで、ステップS23で液晶表
示板112に「制動開始時間Tm2 を入力して下さい」
とのメッセージを表示し、それに応答してステップS2
4で作業者にて制動開始時間Tm2 が入力され、ステッ
プS25でモード切換スイッチ114が押圧操作される
とステップS26に移行する。そして、ステップS26
で液晶表示板112に「所要時間Tm3を入力して下さ
い」とのメッセージを表示し、それに応答してステップ
S27で作業者にて所要時間Tm3 が入力され、ステッ
プS28でモード切換スイッチ114が押圧操作される
とステップS29に移行する。ここで接続開始時間Tm
1として15sec が、制動開始時間Tm2 として20sec
が、所要時間Tm3 として80sec が入力されたもの
とする。
に「接続開始時間Tm1 を入力して下さい」とのメッセ
ージを表示し、それに応答してステップS21で作業者
にて接続開始時間Tm1 が入力され、ステップS22で
モード切換スイッチ114が押圧操作されると、ステッ
プS23に移行する。次いで、ステップS23で液晶表
示板112に「制動開始時間Tm2 を入力して下さい」
とのメッセージを表示し、それに応答してステップS2
4で作業者にて制動開始時間Tm2 が入力され、ステッ
プS25でモード切換スイッチ114が押圧操作される
とステップS26に移行する。そして、ステップS26
で液晶表示板112に「所要時間Tm3を入力して下さ
い」とのメッセージを表示し、それに応答してステップ
S27で作業者にて所要時間Tm3 が入力され、ステッ
プS28でモード切換スイッチ114が押圧操作される
とステップS29に移行する。ここで接続開始時間Tm
1として15sec が、制動開始時間Tm2 として20sec
が、所要時間Tm3 として80sec が入力されたもの
とする。
【0073】次いで、ステップS29で液晶表示板11
2に「サイクル数Nを入力して下さい」とのメッセージ
を表示し、それに応答してステップS30で作業者にて
サイクル数Nが入力され、ステップS31でモード切換
スイッチ114が押圧操作されると、前記ステップS1
1に戻る。ここで、サイクル数Nとして15000回が
入力されたものとする。なお、以上の入力データは全て
前記RAM161に格納される。
2に「サイクル数Nを入力して下さい」とのメッセージ
を表示し、それに応答してステップS30で作業者にて
サイクル数Nが入力され、ステップS31でモード切換
スイッチ114が押圧操作されると、前記ステップS1
1に戻る。ここで、サイクル数Nとして15000回が
入力されたものとする。なお、以上の入力データは全て
前記RAM161に格納される。
【0074】《試験実行処理》次に、前述したメインル
ーチンのステップS7で実行される試験の実行処理の詳
細を説明する。
ーチンのステップS7で実行される試験の実行処理の詳
細を説明する。
【0075】図16及び図17は本発明の第一実施例で
あるクラッチの試験装置におけるCPUが実行する試験
実行処理ルーチンの詳細を示すフローチャート、図18
は本発明の第一実施例であるクラッチの試験装置におけ
るCPUが実行する油温制御ルーチンの詳細を示すフロ
ーチャート、図19は本発明の第一実施例であるクラッ
チの試験装置の試験時のタイムチャートである。
あるクラッチの試験装置におけるCPUが実行する試験
実行処理ルーチンの詳細を示すフローチャート、図18
は本発明の第一実施例であるクラッチの試験装置におけ
るCPUが実行する油温制御ルーチンの詳細を示すフロ
ーチャート、図19は本発明の第一実施例であるクラッ
チの試験装置の試験時のタイムチャートである。
【0076】図16及び図17に示すように、前記ステ
ップS7で試験実行処理ルーチンがコールされると、C
PU34はステップS41でカウンタnをクリアし、ス
テップS42でクラッチ断接用油圧回路121の油温制
御を実行し、ステップS43で保温用油圧回路122の
油温制御を実行する。
ップS7で試験実行処理ルーチンがコールされると、C
PU34はステップS41でカウンタnをクリアし、ス
テップS42でクラッチ断接用油圧回路121の油温制
御を実行し、ステップS43で保温用油圧回路122の
油温制御を実行する。
【0077】前記ステップS42で油温制御ルーチンが
コールされると、図18に示すように、ステップS61
で実際のクラッチ断接用油圧回路121の油温センサ1
27にて検出されたATFの温度が、前記ステップS6
1で設定温度Te1 として設定された120℃以上であ
るか否かを判定し、120℃以上であるときにはステッ
プS62でヒータ124をオフ状態に保ち、120℃未
満であるときにはステップS63でヒータ124をオン
状態に保つ。したがって、このルーチンのステップS6
1乃至ステップS63の処理によりヒータ124がオン
・オフ制御されて、クラッチ断接用油圧回路121のA
TFの温度が設定温度Te1 である120℃程度に保持
されることになる。また、詳細は説明しないが、前記ス
テップS43の油温制御ルーチンも同様の制御内容であ
り、保温用油圧回路122のATFの温度が設定温度T
e2 である120℃程度に保持されることになる。
コールされると、図18に示すように、ステップS61
で実際のクラッチ断接用油圧回路121の油温センサ1
27にて検出されたATFの温度が、前記ステップS6
1で設定温度Te1 として設定された120℃以上であ
るか否かを判定し、120℃以上であるときにはステッ
プS62でヒータ124をオフ状態に保ち、120℃未
満であるときにはステップS63でヒータ124をオン
状態に保つ。したがって、このルーチンのステップS6
1乃至ステップS63の処理によりヒータ124がオン
・オフ制御されて、クラッチ断接用油圧回路121のA
TFの温度が設定温度Te1 である120℃程度に保持
されることになる。また、詳細は説明しないが、前記ス
テップS43の油温制御ルーチンも同様の制御内容であ
り、保温用油圧回路122のATFの温度が設定温度T
e2 である120℃程度に保持されることになる。
【0078】その結果、試験中の変速クラッチCは、保
温用油圧回路122から治具ヘッドH内に供給されるA
TF、及びクラッチ断接時にクラッチ断接用油圧回路1
21から供給されるATFにより常時120℃程度、つ
まり実際の車載時と同様の温度に保温される。
温用油圧回路122から治具ヘッドH内に供給されるA
TF、及びクラッチ断接時にクラッチ断接用油圧回路1
21から供給されるATFにより常時120℃程度、つ
まり実際の車載時と同様の温度に保温される。
【0079】その後、図16及び図17に示すように、
ステップS44でカウンタnが前記ステップS30でサ
イクル数Nとして設定された15000に達したか否か
を判定し、未だ達していないためステップS45に移行
する。そして、このステップS45で前記クラッチ断接
用油圧回路121の切換弁131を切換動作させ、油圧
ポンプ126から変速クラッチCへのATFの供給を中
止する。その結果、変速クラッチCの油圧室49内の圧
力が低下し、断接アクチュエータ50のクラッチピスト
ン47が戻りばね48の付勢力で左方に移動し、クラッ
チディスク100の圧着を解除する。よって、図19に
示すように、変速クラッチCは遮断状態に保持される。
ステップS44でカウンタnが前記ステップS30でサ
イクル数Nとして設定された15000に達したか否か
を判定し、未だ達していないためステップS45に移行
する。そして、このステップS45で前記クラッチ断接
用油圧回路121の切換弁131を切換動作させ、油圧
ポンプ126から変速クラッチCへのATFの供給を中
止する。その結果、変速クラッチCの油圧室49内の圧
力が低下し、断接アクチュエータ50のクラッチピスト
ン47が戻りばね48の付勢力で左方に移動し、クラッ
チディスク100の圧着を解除する。よって、図19に
示すように、変速クラッチCは遮断状態に保持される。
【0080】次いで、ステップS46で前記変速用シリ
ンダ制御弁143にて変速用シリンダ32を切換動作さ
せて、入力側ギアボックス6を増速位置に切り換え、ス
テップS47で前記ギア位置検出センサ33からの検出
値に基づいて増速位置への切換が完了したと判定する
と、ステップS48に移行する。更に、ステップS48
で出力側ギアボックス12を中立位置に切り換え、ステ
ップS49で切換完了と判定すると、ステップS50に
移行する。そして、このステップS50で前記入力側ダ
イナミック用モータ4を特定方向に回転駆動すると、変
速クラッチCの入力側が入力側機構部1のフライホイー
ル21と共に回転を開始し、一方、出力側はクラッチ遮
断により駆動力を伝達されないため、出力側機構部2の
フライホイール21と共に停止状態を維持する(図19
のポイントa)。
ンダ制御弁143にて変速用シリンダ32を切換動作さ
せて、入力側ギアボックス6を増速位置に切り換え、ス
テップS47で前記ギア位置検出センサ33からの検出
値に基づいて増速位置への切換が完了したと判定する
と、ステップS48に移行する。更に、ステップS48
で出力側ギアボックス12を中立位置に切り換え、ステ
ップS49で切換完了と判定すると、ステップS50に
移行する。そして、このステップS50で前記入力側ダ
イナミック用モータ4を特定方向に回転駆動すると、変
速クラッチCの入力側が入力側機構部1のフライホイー
ル21と共に回転を開始し、一方、出力側はクラッチ遮
断により駆動力を伝達されないため、出力側機構部2の
フライホイール21と共に停止状態を維持する(図19
のポイントa)。
【0081】そして、ステップS51で前記入力側機構
部1の回転数センサ142の検出値に基づいて、変速ク
ラッチCの入力側の回転数が前記ステップS18で駆動
回転数Reとして設定された3000rpm に達したか否
かを判定する。なお、前記したように、入力側ダイナミ
ック用モータ4の回転は入力側ギアボックス6にて増速
されているため、CPU141は出力側ギアボックス6
の増速比により回転数センサ142の検出値を補正し
て、実際の変速クラッチCの入力側の回転数を演算して
いる。
部1の回転数センサ142の検出値に基づいて、変速ク
ラッチCの入力側の回転数が前記ステップS18で駆動
回転数Reとして設定された3000rpm に達したか否
かを判定する。なお、前記したように、入力側ダイナミ
ック用モータ4の回転は入力側ギアボックス6にて増速
されているため、CPU141は出力側ギアボックス6
の増速比により回転数センサ142の検出値を補正し
て、実際の変速クラッチCの入力側の回転数を演算して
いる。
【0082】前記ステップS51で変速クラッチCの入
力側の回転数が3000rpm に到達したと判定すると
(図19のポイントb)、ステップS52でこの300
0rpmを目標回転数として入力側ダイナミック用モータ
4の回転数を定速度制御する。つまり、この時点で、変
速クラッチCの入力側と出力側との間には3000rpm
の回転差が発生していることになる。そして、ステップ
S53で、入力側ダイナミック用モータ4の回転を開始
してからステップS21で接続開始時間Tm1 として設
定された15sec が経過したと判定すると(図19のポ
イントc及びポイントd)、ステップS54で前記クラ
ッチ断接用油圧回路121の切換弁131を切換動作さ
せ、油圧ポンプ126からのATFを変速クラッチCに
供給する。
力側の回転数が3000rpm に到達したと判定すると
(図19のポイントb)、ステップS52でこの300
0rpmを目標回転数として入力側ダイナミック用モータ
4の回転数を定速度制御する。つまり、この時点で、変
速クラッチCの入力側と出力側との間には3000rpm
の回転差が発生していることになる。そして、ステップ
S53で、入力側ダイナミック用モータ4の回転を開始
してからステップS21で接続開始時間Tm1 として設
定された15sec が経過したと判定すると(図19のポ
イントc及びポイントd)、ステップS54で前記クラ
ッチ断接用油圧回路121の切換弁131を切換動作さ
せ、油圧ポンプ126からのATFを変速クラッチCに
供給する。
【0083】その結果、油圧室49内の圧力が上昇し、
断接アクチュエータ50のクラッチピストン47にてク
ラッチディスク100が圧着されて、図19に示すよう
に、変速クラッチCは接続状態に切り換えられ、その入
力側の駆動力により、停止状態の出力側が出力側機構2
のフライホイール21と共に急激に増速される。なお、
このとき変速クラッチCの入力側は、出力側の負荷によ
り若干回転が低下する。そして、クラッチ接続完了時の
入力側と出力側は、例えば2700rpm 程度の同一回転
数となり(図19のポイントe)、その後、定速度制御
された入力側ダイナミック用モータ4の駆動力により、
入出力の回転数が次第に増加して3000rpm に保持さ
れる(図19のポイントf)。
断接アクチュエータ50のクラッチピストン47にてク
ラッチディスク100が圧着されて、図19に示すよう
に、変速クラッチCは接続状態に切り換えられ、その入
力側の駆動力により、停止状態の出力側が出力側機構2
のフライホイール21と共に急激に増速される。なお、
このとき変速クラッチCの入力側は、出力側の負荷によ
り若干回転が低下する。そして、クラッチ接続完了時の
入力側と出力側は、例えば2700rpm 程度の同一回転
数となり(図19のポイントe)、その後、定速度制御
された入力側ダイナミック用モータ4の駆動力により、
入出力の回転数が次第に増加して3000rpm に保持さ
れる(図19のポイントf)。
【0084】このように、変速クラッチCの接続時に
は、駆動中の入力側により、フライホイール21と共に
停止状態の出力側が増速され、その増速時のフライホイ
ール21の慣性力が変速クラッチCに負荷として加えら
れることになる。そして、このときの変速クラッチCの
入出力の回転数は、実際の車載時と同様であり、その入
力側の回転数に着目すると、出力側の回転数を引き上げ
るときに僅かに低下するだけで、ほぼ一定の回転数を維
持する。したがって、このクラッチ接続時に入力側の油
圧室49に発生する遠心油圧も、車載時と同様にほぼ一
定値に保たれることになる。
は、駆動中の入力側により、フライホイール21と共に
停止状態の出力側が増速され、その増速時のフライホイ
ール21の慣性力が変速クラッチCに負荷として加えら
れることになる。そして、このときの変速クラッチCの
入出力の回転数は、実際の車載時と同様であり、その入
力側の回転数に着目すると、出力側の回転数を引き上げ
るときに僅かに低下するだけで、ほぼ一定の回転数を維
持する。したがって、このクラッチ接続時に入力側の油
圧室49に発生する遠心油圧も、車載時と同様にほぼ一
定値に保たれることになる。
【0085】更に、CPU141はステップS55で、
入力側ダイナミック用モータ4の回転を開始してから前
記ステップS24で制動開始時間Tm2 として設定され
た20sec が経過したと判定すると(図19のポイント
g)、ステップS56で入力側ダイナミック用モータ4
のトルクを負側に転じて制動を実行する。したがって、
変速クラッチCの入出力の回転数は急激に減少して最終
的に0となり(図19のポイントh)、ステップS57
で入力側ダイナミック用モータ4の回転を開始してから
所要時間Tm3 として設定された80sec が経過したと
判定すると、ステップS58でカウンタnを「+1」イ
ンクリメントして、前記ステップS42に戻る。
入力側ダイナミック用モータ4の回転を開始してから前
記ステップS24で制動開始時間Tm2 として設定され
た20sec が経過したと判定すると(図19のポイント
g)、ステップS56で入力側ダイナミック用モータ4
のトルクを負側に転じて制動を実行する。したがって、
変速クラッチCの入出力の回転数は急激に減少して最終
的に0となり(図19のポイントh)、ステップS57
で入力側ダイナミック用モータ4の回転を開始してから
所要時間Tm3 として設定された80sec が経過したと
判定すると、ステップS58でカウンタnを「+1」イ
ンクリメントして、前記ステップS42に戻る。
【0086】以上の処理により1サイクルが終了し、変
速クラッチCは、入力側を駆動するとともに出力側を停
止させた状態で、フライホイール21の慣性力を消費し
ながら接続されたことになる。そして、接続時におい
て、変速クラッチCの入力側から出力側に伝達されるト
ルクは、図19に示すように推移し、その伝達トルクは
前記トルクメータ8,14にて検出されて、ディスプレ
イ表示やプリントアウト等の種々の形態で採取される。
速クラッチCは、入力側を駆動するとともに出力側を停
止させた状態で、フライホイール21の慣性力を消費し
ながら接続されたことになる。そして、接続時におい
て、変速クラッチCの入力側から出力側に伝達されるト
ルクは、図19に示すように推移し、その伝達トルクは
前記トルクメータ8,14にて検出されて、ディスプレ
イ表示やプリントアウト等の種々の形態で採取される。
【0087】一方、CPU141は前記ステップS42
及びステップS43で油温制御を実行し、ステップS4
4でカウンタnが未だ1であり、サイクル数Nとして設
定された15000に達していないため、再びステップ
S45以降の処理を繰り返す。そして、この一連のサイ
クルを15000回繰り返し、ステップS44でカウン
タnがサイクル数Nに達すると、試験が終了したとし
て、図12に示すステップS8で終了ランプ117を点
灯させてステップS2に戻る。
及びステップS43で油温制御を実行し、ステップS4
4でカウンタnが未だ1であり、サイクル数Nとして設
定された15000に達していないため、再びステップ
S45以降の処理を繰り返す。そして、この一連のサイ
クルを15000回繰り返し、ステップS44でカウン
タnがサイクル数Nに達すると、試験が終了したとし
て、図12に示すステップS8で終了ランプ117を点
灯させてステップS2に戻る。
【0088】なお、前記した試験では、ヒータ設定温度
Te1 ,Te2として120℃が、駆動回転数Reとし
て3000rpm がそれぞれ設定され、接続開始時間Tm
1 として15sec が、制動開始時間Tm2 として20se
c が、所要時間Tm3 として80sec が、サイクル数N
として15000回がそれぞれ設定されたが、これらの
各設定値は変速クラッチCの仕様に応じて任意に設定可
能である。
Te1 ,Te2として120℃が、駆動回転数Reとし
て3000rpm がそれぞれ設定され、接続開始時間Tm
1 として15sec が、制動開始時間Tm2 として20se
c が、所要時間Tm3 として80sec が、サイクル数N
として15000回がそれぞれ設定されたが、これらの
各設定値は変速クラッチCの仕様に応じて任意に設定可
能である。
【0089】また、前記駆動回転数Reは正負いずれの
設定も可能であり、通常の試験では、変速クラッチCの
入力側の回転方向が実際のエンジンの駆動方向と一致す
るように、駆動回転数Reの極性を設定するが、その極
性を逆転させて、クラッチCの入力側を車載時とは逆方
向に回転駆動することもできる。そして、このように入
力側を逆方向に回転させたときでも、その入力側の油圧
室49に車載時と同様の遠心油圧を発生させることがで
きる。
設定も可能であり、通常の試験では、変速クラッチCの
入力側の回転方向が実際のエンジンの駆動方向と一致す
るように、駆動回転数Reの極性を設定するが、その極
性を逆転させて、クラッチCの入力側を車載時とは逆方
向に回転駆動することもできる。そして、このように入
力側を逆方向に回転させたときでも、その入力側の油圧
室49に車載時と同様の遠心油圧を発生させることがで
きる。
【0090】このように上記第一実施例のクラッチの試
験装置は、変速クラッチCの入力側に接続された入力側
ダイナミック用モータ4と、前記変速クラッチCの出力
側に接続された出力側機構部2のフライホイール21
と、前記変速クラッチCの入力側のクラッチドラム46
及びクラッチピストン47より構成されて、前記変速ク
ラッチCを断接操作する油圧式の断接アクチュエータ5
0と、前記断接アクチュエータ50にて変速クラッチC
を遮断するとともに、前記入力側ダイナミック用モータ
4にて変速クラッチCの入力側を駆動回転数Reで回転
駆動し、前記断接アクチュエータ50にて変速クラッチ
Cを接続して、前記フライホイール21と共に変速クラ
ッチCの出力側を増速させるCPU141とを具備して
いる。
験装置は、変速クラッチCの入力側に接続された入力側
ダイナミック用モータ4と、前記変速クラッチCの出力
側に接続された出力側機構部2のフライホイール21
と、前記変速クラッチCの入力側のクラッチドラム46
及びクラッチピストン47より構成されて、前記変速ク
ラッチCを断接操作する油圧式の断接アクチュエータ5
0と、前記断接アクチュエータ50にて変速クラッチC
を遮断するとともに、前記入力側ダイナミック用モータ
4にて変速クラッチCの入力側を駆動回転数Reで回転
駆動し、前記断接アクチュエータ50にて変速クラッチ
Cを接続して、前記フライホイール21と共に変速クラ
ッチCの出力側を増速させるCPU141とを具備して
いる。
【0091】したがって、クラッチ接続時においては、
その出力側の回転数が入力側によって引き上げられるだ
けで、入力側自体は車載時と同じくほぼ一定の回転数を
維持する。その結果、入力側の断接アクチュエータ50
の油圧室49に発生する遠心油圧も、車載時と同様にほ
ぼ一定値に保たれることになり、試験時に、車載時と同
様の接続圧で変速クラッチCを接続することができる。
その出力側の回転数が入力側によって引き上げられるだ
けで、入力側自体は車載時と同じくほぼ一定の回転数を
維持する。その結果、入力側の断接アクチュエータ50
の油圧室49に発生する遠心油圧も、車載時と同様にほ
ぼ一定値に保たれることになり、試験時に、車載時と同
様の接続圧で変速クラッチCを接続することができる。
【0092】故に、クラッチ接続時の伝達トルク、或い
は試験後にクラッチディスク100のフェーシングに生
じる磨耗や剥離状態等を、車載時と同様に再現すること
ができ、それらのデータに基づいてフェーシングの耐久
性や材質の適正等を的確に判定することができる。
は試験後にクラッチディスク100のフェーシングに生
じる磨耗や剥離状態等を、車載時と同様に再現すること
ができ、それらのデータに基づいてフェーシングの耐久
性や材質の適正等を的確に判定することができる。
【0093】なお、前記したように、試験時には変速ク
ラッチCの入力側のみならず、出力側の回転数も実際の
車載時と同様に変化するため、その出力側に断接アクチ
ュエータ50が設けられた変速クラッチCを試験する場
合でも、車載時と同様の遠心油圧を発生させて、的確な
判定を行なうことができる。
ラッチCの入力側のみならず、出力側の回転数も実際の
車載時と同様に変化するため、その出力側に断接アクチ
ュエータ50が設けられた変速クラッチCを試験する場
合でも、車載時と同様の遠心油圧を発生させて、的確な
判定を行なうことができる。
【0094】〈第二実施例〉図20は本発明の第二実施
例であるクラッチの試験装置の油圧回路図である。な
お、このクラッチの試験装置は、前記第一実施例の試験
装置とほとんど同一構成であり、相違点は出力側機構部
2にある。そこで、特に、図20に基づいてこの相違点
を重点的に説明する。
例であるクラッチの試験装置の油圧回路図である。な
お、このクラッチの試験装置は、前記第一実施例の試験
装置とほとんど同一構成であり、相違点は出力側機構部
2にある。そこで、特に、図20に基づいてこの相違点
を重点的に説明する。
【0095】試験装置の出力側機構部2には制動手段と
してのブレーキ171が設けられ、このブレーキ171
のロータ172は、前記出力側トルクメータ14、出力
側固定軸受15、トーションシャフト17及び出力側可
動軸受18を介して変速クラッチCの出力側に連結され
ている。また、このロータ172にはキャリパ173が
設けられ、図示しない制動用油圧回路からキャリパ17
3に作動油が導入されると、ロータ172を介して変速
クラッチCの出力側に制動力が加えられるようになって
いる。
してのブレーキ171が設けられ、このブレーキ171
のロータ172は、前記出力側トルクメータ14、出力
側固定軸受15、トーションシャフト17及び出力側可
動軸受18を介して変速クラッチCの出力側に連結され
ている。また、このロータ172にはキャリパ173が
設けられ、図示しない制動用油圧回路からキャリパ17
3に作動油が導入されると、ロータ172を介して変速
クラッチCの出力側に制動力が加えられるようになって
いる。
【0096】以上のように構成された試験装置にて変速
クラッチCの試験を実施する場合には、その出力側に前
記ブレーキ171にて所定量の制動力が継続して加えら
れる。そして、変速クラッチCは、前記第一実施例と同
様に、入力側が駆動回転数Reで回転し、出力側が停止
した状態で接続され、その結果、変速クラッチCの出力
側は前記したブレーキ171による制動に抗して急激に
増速されて、その制動力が接続時のクラッチCに加えら
れる。つまり、この第二実施例では、第一実施例のフラ
イホイール21の慣性力に代えて、ブレーキ171の制
動力を利用してクラッチCに負荷を加えている。
クラッチCの試験を実施する場合には、その出力側に前
記ブレーキ171にて所定量の制動力が継続して加えら
れる。そして、変速クラッチCは、前記第一実施例と同
様に、入力側が駆動回転数Reで回転し、出力側が停止
した状態で接続され、その結果、変速クラッチCの出力
側は前記したブレーキ171による制動に抗して急激に
増速されて、その制動力が接続時のクラッチCに加えら
れる。つまり、この第二実施例では、第一実施例のフラ
イホイール21の慣性力に代えて、ブレーキ171の制
動力を利用してクラッチCに負荷を加えている。
【0097】このように上記第二実施例のクラッチの試
験装置は、変速クラッチCの入力側に接続された入力側
ダイナミック用モータ4と、前記変速クラッチCの出力
側に接続されたブレーキ171と、前記変速クラッチC
の入力側のクラッチドラム46及びクラッチピストン4
7より構成されて、前記変速クラッチCを断接操作する
油圧式の断接アクチュエータ50と、前記断接アクチュ
エータ50にて変速クラッチCを遮断し、前記入力側ダ
イナミック用モータ4にて変速クラッチCの入力側を駆
動回転数Reで回転駆動するとともに、前記ブレーキ1
71にてクラッチCの出力側に所定量の制動を加え、前
記断接アクチュエータ50にて変速クラッチCを接続し
て、前記ブレーキ171の制動に抗して変速クラッチC
の出力側を増速させるCPU141とを具備している。
験装置は、変速クラッチCの入力側に接続された入力側
ダイナミック用モータ4と、前記変速クラッチCの出力
側に接続されたブレーキ171と、前記変速クラッチC
の入力側のクラッチドラム46及びクラッチピストン4
7より構成されて、前記変速クラッチCを断接操作する
油圧式の断接アクチュエータ50と、前記断接アクチュ
エータ50にて変速クラッチCを遮断し、前記入力側ダ
イナミック用モータ4にて変速クラッチCの入力側を駆
動回転数Reで回転駆動するとともに、前記ブレーキ1
71にてクラッチCの出力側に所定量の制動を加え、前
記断接アクチュエータ50にて変速クラッチCを接続し
て、前記ブレーキ171の制動に抗して変速クラッチC
の出力側を増速させるCPU141とを具備している。
【0098】したがって、クラッチ接続時においては、
変速クラッチCの入力側が車載時と同じくほぼ一定の回
転数を維持するため、その入力側の断接アクチュエータ
50の油圧室49に車載時と同様の遠心油圧を発生させ
ることができる。故に、クラッチ接続時の伝達トルク、
或いは試験後にクラッチディスク100のフェーシング
に生じる磨耗や剥離状態等を、車載時と同様に再現する
ことができ、それらのデータに基づいてフェーシングの
耐久性や材質の適正等を的確に判定することができる。
変速クラッチCの入力側が車載時と同じくほぼ一定の回
転数を維持するため、その入力側の断接アクチュエータ
50の油圧室49に車載時と同様の遠心油圧を発生させ
ることができる。故に、クラッチ接続時の伝達トルク、
或いは試験後にクラッチディスク100のフェーシング
に生じる磨耗や剥離状態等を、車載時と同様に再現する
ことができ、それらのデータに基づいてフェーシングの
耐久性や材質の適正等を的確に判定することができる。
【0099】ところで、上記実施例は、車輌用自動変速
機の湿式の変速クラッチCを試験する試験装置として具
体化したが、本発明を実施する場合には、これに限定さ
れるものではなく、クラッチの試験を行なう試験装置で
あれば、クラッチの種別は限定されない。したがって、
例えば、手動変速機の乾式クラッチ、或いは工業用のク
ラッチ等の試験を行なう試験装置に具体化することも可
能である。
機の湿式の変速クラッチCを試験する試験装置として具
体化したが、本発明を実施する場合には、これに限定さ
れるものではなく、クラッチの試験を行なう試験装置で
あれば、クラッチの種別は限定されない。したがって、
例えば、手動変速機の乾式クラッチ、或いは工業用のク
ラッチ等の試験を行なう試験装置に具体化することも可
能である。
【0100】また、上記実施例の回転駆動手段は、入力
側ダイナミック用モータ4として構成されているが、本
発明を実施する場合には、これに限定されるものではな
く、変速クラッチCの入力側を回転駆動可能なものであ
ればよい。したがって、例えば、この回転駆動手段を油
圧モータとして構成してもよい。
側ダイナミック用モータ4として構成されているが、本
発明を実施する場合には、これに限定されるものではな
く、変速クラッチCの入力側を回転駆動可能なものであ
ればよい。したがって、例えば、この回転駆動手段を油
圧モータとして構成してもよい。
【0101】更に、上記実施例の断接駆動手段は、変速
クラッチCに備えられた既存の油圧式の断接アクチュエ
ータ50として構成されているが、本発明を実施する場
合には、これに限定されるものではなく、変速クラッチ
Cを断接操作可能であり、かつ、遠心油圧の影響を受け
る油圧式のものであればよい。したがって、例えば、前
記断接アクチュエータ50を利用せず、治具ヘッドH内
に油圧式の断接アクチュエータを設けて、そのアクチュ
エータにて変速クラッチCを断接操作するように構成し
てもよい。
クラッチCに備えられた既存の油圧式の断接アクチュエ
ータ50として構成されているが、本発明を実施する場
合には、これに限定されるものではなく、変速クラッチ
Cを断接操作可能であり、かつ、遠心油圧の影響を受け
る油圧式のものであればよい。したがって、例えば、前
記断接アクチュエータ50を利用せず、治具ヘッドH内
に油圧式の断接アクチュエータを設けて、そのアクチュ
エータにて変速クラッチCを断接操作するように構成し
てもよい。
【0102】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明のクラッ
チの試験装置は、クラッチの一側に接続された回転駆動
手段と、前記クラッチの他側に接続された慣性体と、前
記クラッチを断接操作する油圧式の断接駆動手段と、回
転駆動手段にてクラッチの一側を回転駆動し、断接駆動
手段にてクラッチを接続して、前記慣性体と共にクラッ
チの他側を増速させる試験制御手段とを具備するため、
クラッチの一側が回転駆動手段にて所定回転数に保持さ
れ、この状態で断接駆動手段にてクラッチが接続される
と、その他側は慣性体と共に増速され、このようにクラ
ッチの入出力が実際の稼働時と同様に回転変化するた
め、断接駆動手段には実際の稼働時と同様の遠心油圧が
発生し、クラッチ接続時の伝達トルク、或いはフェーシ
ングの磨耗や剥離状態等を車載時と同様に再現すること
ができ、クラッチのフェーシングの耐久性や材質の適正
等を的確に判定することができる。
チの試験装置は、クラッチの一側に接続された回転駆動
手段と、前記クラッチの他側に接続された慣性体と、前
記クラッチを断接操作する油圧式の断接駆動手段と、回
転駆動手段にてクラッチの一側を回転駆動し、断接駆動
手段にてクラッチを接続して、前記慣性体と共にクラッ
チの他側を増速させる試験制御手段とを具備するため、
クラッチの一側が回転駆動手段にて所定回転数に保持さ
れ、この状態で断接駆動手段にてクラッチが接続される
と、その他側は慣性体と共に増速され、このようにクラ
ッチの入出力が実際の稼働時と同様に回転変化するた
め、断接駆動手段には実際の稼働時と同様の遠心油圧が
発生し、クラッチ接続時の伝達トルク、或いはフェーシ
ングの磨耗や剥離状態等を車載時と同様に再現すること
ができ、クラッチのフェーシングの耐久性や材質の適正
等を的確に判定することができる。
【0103】請求項2の発明のクラッチの試験装置は、
クラッチの一側に接続された回転駆動手段と、前記クラ
ッチの他側に接続された制動手段と、前記クラッチを断
接操作する油圧式の断接駆動手段と、回転駆動手段にて
クラッチの一側を回転駆動するとともに、制動手段にて
クラッチの他側に制動を加え、断接駆動手段にてクラッ
チを接続して、前記制動手段の制動に抗してクラッチの
他側を増速させる試験制御手段とを具備するため、クラ
ッチの一側が回転駆動手段にて所定回転数に保持される
とともに、クラッチの他側に制動手段による所定量の制
動が加えられ、この状態で断接駆動手段にてクラッチが
接続されると、その他側は制動に抗して増速され、この
ようにクラッチの入出力が実際の稼働時と同様に回転変
化するため、断接駆動手段には実際の稼働時と同様の遠
心油圧が発生し、クラッチ接続時の伝達トルク、或いは
フェーシングの磨耗や剥離状態等を車載時と同様に再現
することができ、クラッチのフェーシングの耐久性や材
質の適正等を的確に判定することができる。
クラッチの一側に接続された回転駆動手段と、前記クラ
ッチの他側に接続された制動手段と、前記クラッチを断
接操作する油圧式の断接駆動手段と、回転駆動手段にて
クラッチの一側を回転駆動するとともに、制動手段にて
クラッチの他側に制動を加え、断接駆動手段にてクラッ
チを接続して、前記制動手段の制動に抗してクラッチの
他側を増速させる試験制御手段とを具備するため、クラ
ッチの一側が回転駆動手段にて所定回転数に保持される
とともに、クラッチの他側に制動手段による所定量の制
動が加えられ、この状態で断接駆動手段にてクラッチが
接続されると、その他側は制動に抗して増速され、この
ようにクラッチの入出力が実際の稼働時と同様に回転変
化するため、断接駆動手段には実際の稼働時と同様の遠
心油圧が発生し、クラッチ接続時の伝達トルク、或いは
フェーシングの磨耗や剥離状態等を車載時と同様に再現
することができ、クラッチのフェーシングの耐久性や材
質の適正等を的確に判定することができる。
【図1】図1は本発明の第一実施例であるクラッチの試
験装置の油圧回路図である。
験装置の油圧回路図である。
【図2】図2は本発明の第一実施例であるクラッチの試
験装置の全体構成を示す正面図である。
験装置の全体構成を示す正面図である。
【図3】図3は本発明の第一実施例であるクラッチの試
験装置の全体構成を示す平面図である。
験装置の全体構成を示す平面図である。
【図4】図4は本発明の第一実施例であるクラッチの試
験装置の入力側ギアボックスの内部構造を示す平断面図
である。
験装置の入力側ギアボックスの内部構造を示す平断面図
である。
【図5】図5は本発明の第一実施例であるクラッチの試
験装置の入力側トルクメータ及び入力側軸受を示す正面
図である。
験装置の入力側トルクメータ及び入力側軸受を示す正面
図である。
【図6】図6は本発明の第一実施例であるクラッチの試
験装置の治具ヘッドの支持構造を示す正面図である。
験装置の治具ヘッドの支持構造を示す正面図である。
【図7】図7は本発明の第一実施例であるクラッチの試
験装置のトーションシャフトの取付構造を示す正面図で
ある。
験装置のトーションシャフトの取付構造を示す正面図で
ある。
【図8】図8は本発明の第一実施例であるクラッチの試
験装置のトーションシャフトの取付構造を示す平面図で
ある。
験装置のトーションシャフトの取付構造を示す平面図で
ある。
【図9】図9は本発明の第一実施例であるクラッチの試
験装置の制御盤を示す正面図である。
験装置の制御盤を示す正面図である。
【図10】図10は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置の電気的構成を示すブロック図である。
の試験装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図11】図11は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置の他の電気的構成を示すブロック図である。
の試験装置の他の電気的構成を示すブロック図である。
【図12】図12は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置におけるCPUが実行するメインルーチンを
示すフローチャートである。
の試験装置におけるCPUが実行するメインルーチンを
示すフローチャートである。
【図13】図13は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置におけるCPUが実行する設定処理ルーチン
の詳細を示すフローチャートである。
の試験装置におけるCPUが実行する設定処理ルーチン
の詳細を示すフローチャートである。
【図14】図14は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置におけるCPUが実行する設定処理ルーチン
の他の詳細を示すフローチャートである。
の試験装置におけるCPUが実行する設定処理ルーチン
の他の詳細を示すフローチャートである。
【図15】図15は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置における液晶表示板の表示を示す説明図であ
る。
の試験装置における液晶表示板の表示を示す説明図であ
る。
【図16】図16は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置におけるCPUが実行する試験実行処理ルー
チンの詳細を示すフローチャートである。
の試験装置におけるCPUが実行する試験実行処理ルー
チンの詳細を示すフローチャートである。
【図17】図17は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置におけるCPUが実行する試験実行処理ルー
チンの他の詳細を示すフローチャートである。
の試験装置におけるCPUが実行する試験実行処理ルー
チンの他の詳細を示すフローチャートである。
【図18】図18は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置におけるCPUが実行する油温制御ルーチン
の詳細を示すフローチャートである。
の試験装置におけるCPUが実行する油温制御ルーチン
の詳細を示すフローチャートである。
【図19】図19は本発明の第一実施例であるクラッチ
の試験装置の試験時のタイムチャートである。
の試験装置の試験時のタイムチャートである。
【図20】図20は本発明の第二実施例であるクラッチ
の試験装置の油圧回路図である。
の試験装置の油圧回路図である。
【図21】図21は従来のクラッチの試験装置の概略構
成を示す正面図である。
成を示す正面図である。
【符号の説明】
4 入力側ダイナミック用モータ(回転駆動手
段) 21 フライホイール(慣性体) 50 断接アクチュエータ(断接駆動手段) 141 CPU(試験制御手段) 171 ブレーキ(制動手段) C 変速クラッチ
段) 21 フライホイール(慣性体) 50 断接アクチュエータ(断接駆動手段) 141 CPU(試験制御手段) 171 ブレーキ(制動手段) C 変速クラッチ
Claims (2)
- 【請求項1】 クラッチの一側に接続された回転駆動手
段と、 前記クラッチの他側に接続された慣性体と、 前記クラッチを断接操作する油圧式の断接駆動手段と、 前記断接駆動手段にてクラッチを遮断するとともに、前
記回転駆動手段にてクラッチの一側を所定回転数で回転
駆動し、前記断接駆動手段にてクラッチを接続して、前
記慣性体と共にクラッチの他側を増速させる試験制御手
段とを具備することを特徴とするクラッチの試験装置。 - 【請求項2】 クラッチの一側に接続された回転駆動手
段と、 前記クラッチの他側に接続された制動手段と、 前記クラッチを断接操作する油圧式の断接駆動手段と、 前記断接駆動手段にてクラッチを遮断し、前記回転駆動
手段にてクラッチの一側を所定回転数で回転駆動すると
ともに、前記制動手段にてクラッチの他側に所定量の制
動を加え、前記断接駆動手段にてクラッチを接続して、
前記制動手段の制動に抗してクラッチの他側を増速させ
る試験制御手段とを具備することを特徴とするクラッチ
の試験装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3186736A JPH0526775A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | クラツチの試験装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3186736A JPH0526775A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | クラツチの試験装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0526775A true JPH0526775A (ja) | 1993-02-02 |
Family
ID=16193753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3186736A Pending JPH0526775A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | クラツチの試験装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0526775A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102797769A (zh) * | 2012-08-23 | 2012-11-28 | 浙江吉利汽车研究院有限公司杭州分公司 | 用于台架试验的离合器控制装置 |
JP2016205969A (ja) * | 2015-04-21 | 2016-12-08 | トヨタ自動車株式会社 | 係合機構評価装置 |
CN107478186A (zh) * | 2017-08-14 | 2017-12-15 | 广西汽车集团有限公司 | 制动钳检测装置 |
CN113109045A (zh) * | 2021-03-11 | 2021-07-13 | 东风商用车有限公司 | 一种助力器总成的耐久试验方法 |
-
1991
- 1991-07-26 JP JP3186736A patent/JPH0526775A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN107478186B (zh) * | 2017-08-14 | 2023-09-12 | 广西汽车集团有限公司 | 制动钳检测装置 |
CN113109045A (zh) * | 2021-03-11 | 2021-07-13 | 东风商用车有限公司 | 一种助力器总成的耐久试验方法 |
CN113109045B (zh) * | 2021-03-11 | 2024-01-05 | 东风商用车有限公司 | 一种助力器总成的耐久试验方法 |
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