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JPH05190889A - 光半導体装置 - Google Patents

光半導体装置

Info

Publication number
JPH05190889A
JPH05190889A JP4002061A JP206192A JPH05190889A JP H05190889 A JPH05190889 A JP H05190889A JP 4002061 A JP4002061 A JP 4002061A JP 206192 A JP206192 A JP 206192A JP H05190889 A JPH05190889 A JP H05190889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
electric field
superlattice
field relaxation
apd
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4002061A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Hanatani
昌一 花谷
Hitoshi Nakamura
均 中村
Shigehisa Tanaka
滋久 田中
Yasunobu Matsuoka
康信 松岡
Koji Ishida
宏司 石田
Chiaki Nozu
千秋 野津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Device Engineering Co Ltd, Hitachi Ltd, Hitachi Consumer Electronics Co Ltd filed Critical Hitachi Device Engineering Co Ltd
Priority to JP4002061A priority Critical patent/JPH05190889A/ja
Publication of JPH05190889A publication Critical patent/JPH05190889A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】Gb/s帯光ファイバ伝送システム、光信号処
理システム等に用いる低暗電流、高速応答の超格子AP
Dを提供する。 【構成】超格子増倍層4と光吸収層の間に二元化合物半
導体の電界緩和層5を挿入し、且つ超格子増倍層4の障
壁層14と電界緩和層5でヘテロ界面を形成する。 【効果】Kセル温度調整のための結晶成長中断後、電界
緩和層のクリーニングが可能になるので、高品質なAP
D用結晶が得られ、その結果低暗電流、高速なAPDを
歩留まり良く作製できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバ伝送システ
ム、光信号処理システム等において、光信号を電気信号
に変換する光半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年急速な普及が進む大容量光ファイバ
伝送システムにおいて、光受信部で光電変換する受光素
子には受信感度向上のために素子自体に増倍作用のある
なだれ降伏ホトダイオード(Avalanche Photodiode、以
下APDと略す)が一般に用いられる。この光ファイバ
伝送システム大容量化の研究開発は10Gb/s領域にまで及
び、これに伴いAPDの高性能(高速・低雑音)化が求め
られ、InP系を材料とするInGaAs/InP-APDに替わり、
超格子構造を用いた、いわゆる所謂超格子APDの研究
開発が活発になっている。
【0003】超格子APDは超格子ヘテロ界面のエネル
ギー差を利用し、キャリアの一方例えば電子の衝突イオ
ン化を選択的に起こし高効率な増倍作用を得るもので、
これにより従来のバルク結晶材料では得られなかった高
速・低雑音特性が期待できるものである。花谷等は(花
谷その他’表面光入射型SAM構造InAlAs/InGaAs超格
子APD'1991年電子情報通信学会春季全国大C−18
7)、InAlAs/InGaAs超格子構造を増倍層に適用した超格
子APDを試作し、増倍率2で遮断周波数9GHzの高速
特性を得ている。
【0004】図3にこの従来例の超格子APDの素子断
面構造図を示す。従来例は以下の手法により作製され
る。すなわち、APD17は、分子線エピタキシー法
(Molecular Beam Epitaxy : 以下MBE法と略す)に
よりn+-InP基板2上にSiドープn+-InAlAs層3(不純物
濃度2×1018/cm3,厚み0.7μm)、ノンドープInA
lAs/InGaAs超格子増倍層4(障壁層厚=10nm、井戸層
厚=5nm、33周期)、p-InAlAs電界緩和層16(不純
物濃度〜1×1017/cm3,厚み0.2μm)、p--InGaAs
光吸収層6(不純物濃度5×1015/cm3,厚み1.0μ
m)、Beドープp+-InAlAs層7(不純物濃度2×1018/
cm3,厚み1.0μm)、p+-InGaAsコンタクト層8(不
純物濃度6×1019/cm3,厚み0.2μm)、を順次連
続成長させた後、Br系エッチング液でメサエッチする。
次にポリイミド膜9を図のように設け、素子の絶縁保護
化と平面化を行い、Au/Zn/Niオーミック性p電極10
と、基板裏面にAu/Ge/Niオーミック性n電極11を設け
ることによりAPD17が形成される。電極10、11
を介して逆バイアス状態に印加したAPD1は、入射光
信号13をInGaAs光吸収層6で電気信号に変換し、これ
により生成された電子をInAlAs/InGaAs超格子増倍層4
に注入し、前述のように電子の選択的な高効率増倍作用
により高速特性を得た(1991年電子情報通信学会春季全
国大会C−187, pp4-204)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
図3に示したように、結晶成長過程において高濃度にBe
ドープ(〜1×1017/cm3)しp型導電型にしたInAl
As電界緩和層を成長した後、連続して極低濃度のBeドー
プ(5×1015/cm3)した同一導電型のp型InGaAs光
吸収層を形成する。通常ドーピング濃度の調整は、ドー
パントが入ったKセルの温度調整により行う。したがっ
てこのように不純物濃度差が2桁近くないしはそれ以上
ある場合、セルの温度調整には少なくとも10分以上は
必要となる。この間、結晶成長は中断しなければならな
いため、MBE成長室内の残留不純物(例えばO2やM
g)が、成長中の結晶界面(この場合、InAlAs電界緩和
層)に吸着・蓄積する。この吸着した残留不純物は基板
温度を上げAsガスによりクリーニングし,基板表面の数
原子層程度を蒸発させることで除去できる。しかし従来
例のようにクリーニングをかける結晶がInAlAsのように
3元層の場合、組成により即ち、InAsとAlAsとでは蒸発
温度や蒸発し易さが異なり特にInAsのAsが蒸発しやすい
ため、クリーニングをかけると却ってAs欠陥を起こし結
晶品質の劣化を招く。このため、従来例ではInAlAs電界
緩和層のクリーニングを行わないでセルの温度が下がる
のを待って引き続きInGaAs光吸収層を形成する。したが
って、残留不純物による結晶品質の低下が起こり、暗電
流の増加、特性バラツキ、歩留まり低下等の問題があ
る。
【0006】本発明の目的は上記従来技術の問題点であ
る残留不純物による結晶品質の低下を解決する構造を提
案することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は電界緩和層を
InAlAs層やInGaAs層と格子整合可能な2元層即ちInP層
で形成することと、超格子増倍層のInP電界緩和層側の
終端をInAlAs層にすることとにより達成される。即ち、
InP電界緩和層ではInAlAs層と異なり、2元であるためP
2ガスによるクリーニングが可能となるため、本InP電界
緩和層を成長し、前述のドーピング用Kセルの温度を所
定に調整した後、上記のP2ガスによるクリーニングを行
い、成長中断中にInP電界緩和層上に吸着蓄積した不純
物を除去し、その上に高品質InGaAs光吸収層を形成する
ことができる。一方、InP電界緩和層と超格子増倍層の
井戸層であるInGaAs層とでヘテロ界面を形成するとInP
層とInGaAs層の価電子帯エネルギー差が0.4eVあるた
め、有効質量の重いホールがInGaAs層からInP層へ走行
するする際、このヘテロ界面でパイルアップが顕著にな
り、高速応答の劣化要因となる。そこで、超格子増倍層
側を障壁層のInAlAs層にして、InP電界緩和層とヘテロ
界面を形成することにより価電子帯エネルギー差を0.2e
Vまで下げることができ、パイルアップの問題を回避す
ることができる。価電子帯エネルギー差が0.2eVではパ
イルアップの高速応答への影響は10GHz程度までは無視
できることが実験的に調べられ明らかになっている。し
たがって、以上述べた手段により高速応答特性への影響
はなく、前述のような残留不純物による結晶品質の低下
が引き起こす暗電流の増加、特性バラツキ、歩留まり低
下等の問題がなくなる。
【0008】
【作用】本発明の方法では、電界緩和層を2元化合物半
導体のInP結晶で形成し、Kセル温度調整のための結晶
成長中断後の本電界緩和層のクリーニングを行うことが
できるので、高品質な超格子APD用結晶が得られる。
InP層は現在普及しつつあるガスソースMBE法により
容易に実現可能である。超格子増倍層の終端をInAlAs層
にして本電界緩和層のヘテロ界面をInAlAs層とInP層に
することは結晶成長プログラム上で容易に可能である。
したがって、低暗電流で高速応答可能な良好な特性を持
つ超格子APDが得られ、且つその歩留まり向上も実現
できる。
【0009】
【実施例】以下、図1に示す本発明の一実施例を説明す
る。第1図は本発明の超格子APDの構造断面図であ
る。本素子1の製法にはガスソースを用いたMBE法を
用いた。成長温度、砒素圧、燐圧はそれぞれ500℃、
1×10−5Torr、0.8×10−5Torrとした。n+-InP
基板2(不純物濃度2×1018/cm3、厚み400μ
m)上に成長する半導体層は基板に対し0.02%以内
の精度で格子整合させた。
【0010】成長手順は以下のとおりである。まず、n+
-InP基板2上にSiドープn+-InAlAs層3(不純物濃度2
×1018/cm3,厚み0.7μm)、ノンドープInAlAs
/InGaAs超格子増倍層4(障壁層厚=10nm、井戸層厚
=5nm、33周期)、p-InP電界緩和層5(不純物濃度〜
2×1017/cm3,厚み0.2μm)を順次連続成長させ
た。
【0011】この時、図2に示すように超格子増倍層4
の成長終端層を井戸層のInGaAs層15ではなく、障壁層
のInAlAs層14にして超格子増倍層4とInP電界緩和層
5のヘテロ界面をInAlAs/InPで形成した。
【0012】pドープ用Kセルの温度調整の間、一時結
晶成長を中断し、基板温度を550℃以上に上げた後、
P2ガスによりp-InP電界緩和層5の表面をクリーニング
し、次にp--InGaAs光吸収層6(不純物濃度3×1015/
cm3,厚み1.2μm)、Beドープp+-InAlAs層7(不
純物濃度2×1018/cm3,厚み1.0μm)、p+-InG
aAsコンタクト層8(不純物濃度6×1019/cm3,厚
み0.2μm)を連続成長し超格子APD用半導体積層
構造を形成した。メサエッチングには重クロム酸系のウ
ェットエッチングを用い、受光径30μmφとした。ポ
リイミド膜9を図1のように設け、素子の絶縁保護化、
平面化、寄生容量低減化を行った。p電極10には電子
ビームを用いた真空蒸着法により形成したTi/Au、n電
極11には抵抗線加熱方式の真空蒸着法によりAuGe/Ni/
Auを用いた。更に光入射部となるp側にSiNx反射防止膜
11を設け、半導体表面での反射による量子効率の低下
を防止した。
【0013】次に本素子の特性について述べる。図4は
本素子と従来例の電圧−電流特性を示す。図からわかる
ように本素子の降伏電圧は54V,増倍率10のバイア
ス電圧印加での暗電流は0.1μAであるのに対し、従
来例では暗電流が1桁以上の4μAと大きい。また、最
大増倍率に関しては、本素子が約50あるのに対し、従
来例では約30と小さい。これらは電界緩和層をInP層
に換え、クリーニングを行ったことにより高品質な超格
子APD用結晶が得られ、このために特性の向上が得ら
れたことを示す。本素子のウエハ内の特性バラツキは従
来の1/3程度、歩留まりも2倍以上になった。
【0014】波長1.55μmでの量子効率は約70
%、雑音測定より求めたイオン化率比は超格子構造の効
果が十分出て約10であった。本素子の高速応答特性は
増倍率10で約11GHzの3dB帯域幅を持ち、超格
子増倍層と電界緩和層のヘテロ界面でのホールのパイル
アップによる高速応答劣化は見られなかった。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、超格子増倍層と光吸収
層との間に挿入する電界緩和層をInP層で形成し、且つ
超格子増倍層と電界緩和層のヘテロ界面をInAlAs/InPで
形成することにより、ドーピング用Kセル温度調整中、
結晶成長を中断しても本電界緩和層のクリーニングを行
うことができるので高品質な超格子APD用結晶が得ら
れ、超格子増倍層と電界緩和層のヘテロ界面でのホール
パイルアップをなくすことができるため、低暗電流で且
つ高速応答可能な良好な特性を持つ超格子APDが得ら
れる。又、結晶の品質向上により素子の特性バラツキ、
歩留まり低下等の問題が大きく低減され、コスト低減が
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による光半導体素子の断面
図。
【図2】図1に示した一実施例の部分拡大断面図。
【図3】従来例の光半導体素子の断面図。
【図4】本発明と従来例を比較して示す電圧−電流特性
図。
【符号の説明】
2…n+−InP基板、3…n+−InAlAs層、4
…InAlAs/InGaAs超格子増倍層、5…p−
InP電界緩和層、6…p−−InGaAs光吸収層、
7…p+−InAlAs層、8…p+−InGaAsコ
ンタクト層、9…ポリイミド層、10…n電極、11…
p電極、12…反射防止膜、13…入力光信号、14…
InAlAs障壁層、15…InGaAs井戸層、16
…InAlAs電界緩和層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 滋久 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 松岡 康信 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 石田 宏司 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 野津 千秋 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板、前記半導体基板上に格子整合
    する化合物半導体を積層して光吸収層、増倍層を構成要
    素とし、前記増倍層を超格子構造で形成する光半導体受
    光装置において、前記光吸収層と前記超格子増倍層の間
    に二元化合物半導体による電界緩和層を挿入し、前記超
    格子増倍層と前記電界緩和層の界面を前記超格子増倍層
    の障壁層と前記電界緩和層で形成することを特徴とする
    光半導体装置。
  2. 【請求項2】前記半導体基板をInP基板、前記超格子増
    倍層の障壁層をInAlAs層、前記電界緩和層をInP層とす
    ることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置。
  3. 【請求項3】請求項1,2に記載の光半導体装置におい
    て、超格子増倍層の井戸層をInGaAs層とすることを特徴
    とする光半導体装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2,3に記載の光半導体装置を
    使用することを特徴とする光フロントエンド、光受信シ
    ステム。
JP4002061A 1992-01-09 1992-01-09 光半導体装置 Pending JPH05190889A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0675549A1 (en) * 1994-03-22 1995-10-04 Nec Corporation Superlattice avalanche photodiode
JP2008135667A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Hamamatsu Photonics Kk 半導体装置

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