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JPH05132256A - エレベーター制御装置とその遠隔監視システム - Google Patents

エレベーター制御装置とその遠隔監視システム

Info

Publication number
JPH05132256A
JPH05132256A JP31741291A JP31741291A JPH05132256A JP H05132256 A JPH05132256 A JP H05132256A JP 31741291 A JP31741291 A JP 31741291A JP 31741291 A JP31741291 A JP 31741291A JP H05132256 A JPH05132256 A JP H05132256A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abnormality
microcomputer
elevator control
program
elevator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31741291A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Yoneda
健治 米田
Hiroaki Yamaji
宏昭 山児
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP31741291A priority Critical patent/JPH05132256A/ja
Publication of JPH05132256A publication Critical patent/JPH05132256A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
  • Indicating And Signalling Devices For Elevators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイコンの異常時における原因究明を容易に
かつその原因を遠方から診断するエレベーター制御装置
とその遠隔監視システムを提供する。 【構成】 マイコンを備えるエレベーター制御装置にお
いて、エレベーター制御を実行するプログラムと、前記
マイクロコンピュータの状態を診断する診断プログラム
と、少なくとも前記エレベーター制御プログラムの実行
状態の異常を検出し、異常指令を出力する異常検出手段
を有し、前記異常検出手段から異常指令が出力すると、
前記エレベーター制御プログラムの実行を阻止し、前記
診断プログラムのみを動作させ、前記マイクロコンピュ
ータの状態を診断する。また、保守センターへの異常発
報要求手段を有し、故障発報時に、異常要因の異常診断
データを送信し、さらに、保守センターからの故障診断
要求通信に応えるデータを作成する返信データ作成手段
を備え、異常要因の異常診断データを返信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベーター制御装置
に係り、特に、マイクロコンピュータによるエレベータ
ー制御において、マイクロコンピュータの異常診断を行
うエレベーター制御装置とその遠隔監視システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭54−151202号に示
されている様に、ハードウェア、または、特開昭56−
75355号に示されている様に、ソフトウェアに異常
が発生すると、一般にエレベーター制御装置の機能を停
止させていた。また、特開昭61−18686号と特開
昭61−148565号に示されている様に、一過性の
異常の場合にはシステムを停止させることなく、所定回
数は再起動させることにより、システムの信頼性の向上
を図る方法が採られていた。また、特開昭62ー887
91号に示されている様に、異常時にこれを検知して、
再起動指令をかけ、エレベーターの運転を続行すること
が記載されている。近年は、特開平2−13808号及
び特開昭60−23274号に示されている様に、エレ
ベーター保守会社による集中保守の為の監視センターと
エレベーター制御装置の故障を診断する監視端末装置を
電話回線を介して接続し、故障発生の発報及び地震発生
に伴う点検要求の発報を行う遠隔監視システムが普及し
始めている。このシステムでは、特開平2−13808
1号に示されている様に、エレベーター制御の運転履歴
や運転状態より故障診断を行い、異常検出時に発報する
構成が提案されている。一方、特開昭57ー16434
4号、特開昭61ー68645号に示されている様に、
コンピータの障害時に、再試行制御をかけ、機能の再復
帰を図ることが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、エレベーター制御装置を構成するマイクロ
コンピュータ(以下、マイコンと略称する)に異常が発
生した際に、その具体的現象及び原因を遠方から診断す
る方法に関しては触れられておらず、単にエレベーター
との通信が出来ないことを判定し、保守の監視センター
へエレベーター制御装置の故障発生を発報する構成とし
ていた。このため、故障診断を行う監視端末装置を必要
とするだけだなく、マイコンに関する異常発生の時に、
監視センター側では故障の要因が判らないという、問題
点があつた。即ち、マイコンのハード不良の要因、例え
ば、プログラムを格納したリードオンリーメモリ(以
下、ROMと略称する)の書き変わり不良か、ランダム
アクセスメモリ(以下、RAMと略称する)のデータ保
持不良かあるいはICメモリカ−ドなどの拡張RAM回
路や各種の入出力回路とのリードライト(以下、R/W
と略称する)アクセス不良などを原因とするものか、な
どについて、その状態を遠方から知ることができなかっ
た。また、マイコンのソフト不良の発生状況と要因、例
えば、特定状態(最上階のかご内人数過剰など通常なか
なか発生しない状態)の時のみ処理異常、即ち、マイク
ロプロセッサの異常例外処理(オペコードエラー、ゼロ
デバイド、アドレスエラー)の発生またはウオッチドッ
グタイマー(以下、WDTと略称する)動作によるリス
タートなどの異常が発生し、プログラム実行不能となる
ソフトバグによりマイコンがダウンしたのか、プログラ
ム実行時間の過大によるソフトウオッチドッグタイマー
(以下、SWDTと略称する)動作か、重要データが異
常な値となり、エレベーター制御のプログラム処理を継
続不能と判断したのかなど、いかなる原因により再起動
不能となっているかについて、不良発生したエレベータ
ーの機械室まで出向いて行かなければ分からない、とい
う欠点があった。また、エレベーター制御マイコンの電
源を一回OFF後に、マイコンに原因調査用のアナライ
ザなどを接続し、電源を再投入し、異常現象の再現を待
つ必要があった。例えば、群管理制御マイコンにおいて
は、ホ−ル呼びが多数登録され、長待ちホ−ル呼び発生
時に再割当てを行う方法は、一般的に知られているが、
このプログラムに通常は生じない特殊な不良があり、数
日に一度の割合でマイコンがダウンする場合には、原因
をつかみ、対策が完了するまでに長期間を要する、とい
う問題点があった。
【0004】本発明の目的は、マイコンの異常時におけ
る原因究明を容易にかつその原因を遠方から診断するエ
レベーター制御装置とその遠隔監視システムを提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、 マイクロ
コンピュータを備え、複数階床を走行するエレベーター
制御装置において、エレベーター制御を実行するプログ
ラムと、前記マイクロコンピュータの状態を診断する診
断プログラムと、少なくとも前記エレベーター制御プロ
グラムの実行状態の異常を検出し、異常指令を出力する
異常検出手段を有し、前記異常検出手段から異常指令が
出力すると、前記エレベーター制御プログラムの実行を
阻止し、前記診断プログラムのみを動作させ、前記マイ
クロコンピュータの状態を診断することにより、また、
保守センターへの異常発報要求手段を有し、故障発報時
に、マイクロコンピュータの異常の有無と異常要因の異
常診断データを送信すること、保守センターからの故障
診断要求通信に応えるデータを作成する返信データ作成
手段を備え、マイクロコンピュータの異常の有無と異常
要因の異常診断データを返信することにより、達成され
る。
【0006】
【作用】上記の構成を採ることにより、マイコンによる
エレベーター制御プログラム実行中に異常が発生する
と、エレベーター制御プログラムの実行を停止し、保守
・診断機能を司るマイクロコンピュータの状態を診断す
る診断プログラムのみを実行し、異常要因の確認をエレ
ベーター機械室や遠方の監視センターから行い、また、
遠方の監視センターへ故障とその要因を自動発報を行う
ことができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図4と
表1ないし表11を用いて説明する。図1は、本発明の
一実施例を示すシステム構成図である。本システムは、
エレベーター機械室1内に設置の群管理制御盤40とエ
レベーター1号機制御盤10、エレベーター2号機制御
盤20及びエレベーター3号機制御盤30と監視センタ
ー用伝送端末装置50、ビル内の管理人室に設置のエレ
ベーターの監視盤3、それにこれら装置間を接続するバ
ス型伝送路4、エレベーター保守会社に設置の監視セン
ター2より構成する。群管理制御盤40には、群管理制
御1マイコン41とその電源装置412と伝送局41
1、群管理制御2マイコン42とその電源装置422と
伝送局421を内蔵する。公衆電話回線29を介して監
視センターとの通信を行う監視センター用伝送端末装置
50は、伝送局51と通信ポート52とから構成する。
1号機制御盤10は、図2にその詳細を示す。内容は後
述する。尚、図示しないが、号機制御盤内には、情報案
内制御装置、乗りかご駆動の制御装置、安全確認リレー
とその入出力装置などが組込まれている。ここで、バス
型伝送路4は、マイコン41と伝送局411が正常なら
群管理制御1マイコン41が伝送の管理を行い、もし、
異常が発生すると、これを群管理制御2マイコン42が
検出し、伝送の管理を行う。ここでは、説明の都合上、
エレベーター3台の群管理システムを表記したが、これ
に関係なく、本発明は、1台以上のエレベーター号機制
御盤について実施できる。
【0008】エレベーター1号機制御盤10の一部とマ
イコン11の一具体的実施例を、図2のマイコン構成を
用いて、説明する。図2において、図1と同一の記号を
付したものは同一の装置であり、マイコン11の関連回
路は、電源装置13、制御盤内の制御機器などの入力回
路14と出力回路15、荷重、温度、位置偏差の検出な
らびに速度指令出力用のA/D入出回路16、群管理制
御盤と伝送する伝送局121とDPRAM(デュアルポ
ートラム)123、かごとホールのI/O端末装置と伝
送する伝送局122とDPRAM124、保守点検用の
表示器19Dとキースイッチ19Kとから成るアナンシ
ェター用の入出力回路19、コンソール60との通信回
路18とから構成する。マイコン11は、マイクロプロ
セッサ113が制御するデータバス、アドレスバス、コ
ントロールバスからなるマイコンバス117により前記
各回路と接続し、マイコン内部にはWDT(ウオッチ・
ドッグ・タイマー)111、リセット回路112、タイ
マー116、ROM114、RAM115、点検プログ
ラムのみ起動させる点検SW118とから構成する。W
DT111は、マイクロプロセッサ113からの特定の
被チェック信号が所定範囲の周期ごとに実行されるかを
監視する回路であり、異常と判定すると、リセット回路
112、DPRAM123と124、出力回路15の各
リセット端子にリセット指令を与える。従って、マイク
ロプロセッサ113に異常が発生すると、前記被チェッ
ク信号が停止または異常な間隔で出力する様になり、W
DT111が動作し、出力回路15がリセットし、前述
の安全確認リレーをOFFしエレベーターを非常停止さ
せる。また、DPRAM123と124を介して伝送局
121と122をリセットし、伝送機能を完全に停止さ
せると共に、受信データをクリアーする。これにより伝
送局122からの伝送によるかごとホ−ルへの送信を停
止し、案内やドアの開閉制御などを確実に停止する。ま
た、伝送局121からの伝送によるバス型伝送路4への
異常なデータ出力を完全に防止する。この様に、マイク
ロプロセッサ113に異常が発生すると、伝送局121
からバス型伝送路4への伝送が停止する。この伝送停止
により、マイコン42は群管理制御1のマイコン41の
故障を判定し、バックアップ運転系に自ら切り換え、シ
ステムダウンを防止する。以上、1号機制御のマイコン
11を例にマイコンの構成例と基本動作について説明し
たが、他のマイコンも同様に構成する。なお、必要に応
じて、マイコンバス117へバッテリーにより停電時に
も記憶を保持するICカードや時計用LSIを接続する
ことができる。また、伝送局の入出力部に光素子やパル
ストランスを使うことにより、電気的に他のマイコンと
完全に絶縁分離し、1つのマイコンを1枚のフリーサイ
ズボードに実装置できる。これにより、コモンモードノ
イズによる耐ノイズ性の向上と、相互マイコン動作確認
のための信号回路を不要とでき、信頼性向上を図ること
ができる。また、個別に電源装置を設けられる盤内の実
装位置が自在に決定できる。または、いずれかの号機制
御盤内に組み入れることが可能となる。この様にして、
群管理制御システムの信頼性とエレベーターの安全性を
高めることができる。
【0009】図3による本発明の動作説明に先立って、
号機制御マイコン11を例にソフトウエアの構成を説明
する。表1に、制御システムエラーコード一覧を示す。
No.1ないしNo.6は、マイクロプロセッサ113
が持つエラー検出機能であり、その他は、表2、表1
0、表11に示すエレベーター制御プログラムと異常診
断プログラムならびに図3のシステムプログラムにより
個別に作成した判定処理により作成するエラーコードで
ある。
【0010】
【表1】
【0011】表2は、号機制御のプログラム管理スペッ
クの一実施例を示す。ここでは、4つの実行優先レベル
(0*、1*、2*、3*)ごとに、個別に、任意に設
定できる4つの起動周期(10ms、50ms、0.5
s、5s)スペックを設定し、それぞれについて最大8
つのプログラムのアドレスをスペックとして登録する。
なお、タスクNo.17にはWDTが動作しないように
信号を所定周期幅毎に出力する。
【0012】
【表2】
【0013】表3から表5は、この表2に対応して設定
するタスク・マスク・スペックであり、”1”がセット
されているビットに対応する表2のプログラムは、起動
しなくするためのスペックである。マスク・レベル3の
時は表3のスペックを使用する。マスク・レベル4の時
は表4のスペックを使用し、高速走行時に必要であり、
タスクNo.12による最寄り階帰着制御では、不必要
なプログラムの起動を阻止する様にタスク・マスク・フ
ラグ・テーブルをセットする。マスク・レベル8の時は
表5のスペックを使用し、全てのレベルが正常に動作し
ていることを示す。
【0014】
【表3】
【表4】
【表5】
【0015】表6は、リスタート時に一度だけ設定する
起動スペックの事例を示し、表7は、前記した表2に示
したタスクレベル別に設定する起動周期ごとに、各タス
クレベル別に起動するタスクを指定するタスク起動スペ
ックである。
【0016】
【表6】
【表7】
【0017】表8は、号機制御用のタスク・マスク・レ
ベルの設定例を示し、リスタート回数などにより判定し
たタスク・マスク・レベルに応じてマスク・レベル3、
レベル4、レベル8におけるマスクスペックの設定例を
それぞれ表3ないし表5に示す。
【0018】
【表8】
【0019】図3は、マクロコンピュータ11、21、
31内のマイクロプロセッサ113等において共通して
使用するシステムプログラムの全体フローチャートであ
り、ここでは、1号機制御盤を例に、以下、動作を詳細
に説明する。表2に示した各タスクのプログラムとその
管理スペック(起動周期ならびに各プログラムの起動開
始アドレス、必要に応じてソフトウオッチドッグタイマ
ー時限)ならびに表3ないし表7に示すタスクプログラ
ムを起動制御するために必要なスペック等と共に、図3
のシステムプログラムをROM114に格納する。ま
た、RAM115の内部は、図4のテーブル配置図T1
15に示すように区分して使用する。特に、異常要因記
録テーブルT115Bの内容を図5に示す。このプログ
ラムは、電源装置13が所定の電圧に達したことをリセ
ット回路112により検出し、マイクロプロセッサ11
3がリスタートを掛けられたときは、ステップS2より
起動する。ステップS90において、点検SW118の
無操作を判定し、ステップS4において、買電の停電か
ら復帰した事によるリスタートかを停電判定コードテー
ブルにセットした特定コード、例えば、$AAAAが保
持されているかにより判定する。停電のために保持され
ていないときは、ステップS6において、異常要因記録
テーブル、リスタート・カウンター、システム切換指示
テーブル等の診断用テーブル(図4)をクリアする等の
イニシャル処理を行う。なお、ここでは、5秒以上の長
時間停電から復帰した際は、RAM115の記憶内容が
消失し、$0000や$FFFFの様に変化するので、
ステップS6において、前記の$AAAAをセットし、
ステップS4においてこれを判定している。しかし、こ
の方法に限定するものでなく、例えば、電源装置13の
出力電源が無くとも動作する停電記憶メモリを備える時
計を設け、停電前の時刻記憶値と復電時の時計の時刻と
の差より判定する方法でもよい。ステップS12におい
て、図4に示す様に、タスク・マスク・フラグ・テーブ
ルなどシステムプログラムにおいて使用するテーブルの
イニシャルクリアーを行い、リスタート回数カウンター
をカウントアップする。ステップS13において、今ま
でに異常処理をした表1に示す内容やリスタート回数等
より表8(群管理では表9)に示す判定条件により、異
常レベル判定を行い、表3から表5に一部の例を示すタ
スク・マスクのスペックを選択し、図4に示すタスク・
マスク・フラグテーブルにセットする。ステップS14
において、10ms毎にタイマー割り込みを掛ける様
に、タイマー116をイニシャル処理し、保守用コンソ
ールとの伝送仕様を通信回路18へセットする。また、
伝送局121の動作モードに対応した仕様データをDP
RAM123へセットするなど、システム診断に必要な
ハードウエアーのイニシャル処理をする。したがって、
システム診断に必要の無いエレベーター制御用テーブル
のテーブルクリアーやかごとホールとの入出力をする伝
送局122のイニシャル処理は、ここでは実行しない。
このように構成する事により、万一、DPRAM124
やRAM115一部を構成する拡張エリア(RAMカー
ドやICメモリカ−ド)のアクセス異常が発生し、イニ
シャルが完了し無くなるのを未然に防止できる。つぎ
に、ステップS15において、表6に示すイニシャルタ
スク起動スペックを図4に示すタスク起動要求フラグテ
ーブルへセットし、ステップS20において、各プログ
ラムをタスクレベルの高い順に起動するタスク実行管理
制御部により、起動を行う。実行中のプログラムは、図
4に示すタスク実行中フラグテーブルにより管理する。
また、タスクレベル別にプログラムの実行時間をSWD
T用カウンタテーブルを用いて測定し、タスクNo.1
7のWDTプログラム部により、表2の起動周期の1か
ら10倍を超過しないかを監視し、超過時はトラップを
発行し、ステップS7の例外処理ベクタからステップS
8の異常要因記録プログラムにより、トラップ番号と処
理時間がオーバしたタスクレベルと実行フラグテーブル
の内容ならびに発生日時データを図5に示す異常要因記
録テーブルに記録する。表2を拡張し、判定時間値を設
定し、実行時間の超過を判定する事もできる。全ての処
理を実行すると、ステップS21において、スタックの
再セットと割り込みマスク解除の処理を行い、ステップ
S22において、タイマー116からの割り込みを待ち
ながら負荷率を測定するためのアイドルカウンターID
LEのカウントを行う。
【0020】また、タイマー116から10ms定期割
り込みを受ける度に、ステップS30より割り込み起動
し、ステップS31において、タイマーからの割り込み
であることを判定し、ステップS33において、表7に
示す号機制御用の定期起動スペックにより与えられた周
期で各タスクに対応した起動要求テーブル(図4)に起
動要求を立てる。しかし、前記したタスク・マスク・フ
ラグテーブルのセットされているタスクの起動は、阻止
する様にプログラムする。一方、ステップS31におい
ては、その他の割り込み要因を判定し、ステップS34
において、点検SW118が操作されており、常時有効
とするコンソール60などからの割り込みかについて判
定し、ステップS36において、指定アドレスからのデ
ータのライトとデータリードの実行処理を行い、ステッ
プS37において、割り込み前の処理プログラムに戻る
ためのRTI(リターンインタラプト)命令を実行す
る。通常は点検SW118がオフしているので、ステッ
プS35において、停電検出、位置検出など通信割り込
みなどの割り込み要因に対応した表2のNo.01やN
o.03やNo.04などのタスクの起動要求処理を行
い、タスク・マスク・フラグテーブルにマスク・フラグ
が無ければ、図4のタスク起動要求フラグテーブルの対
応ビットに”1”をセットする。例えば、タスクNo.
24のいたずら呼びキャンセルのプログラムに、特定の
状態(例えば、かご呼び登録数が32を越えた)におい
て異常となるプログラム不良、例えば、未定義の命令語
の実行の不良があると、マイクロプロセッサの例外処理
が発生し、表1に示すエラーコード2を図5に示す異常
要因記録テーブルに記録する。また、タスクNo.04
のモータや機械室の温度、かご内加重等のアナログ値を
取り込む処理において、A/D入力回路部16にアクセ
ス不良となるハード不良があると、表1のエラーコード
1をステップS8において記録し、ステップS12から
の再度のリスタートに変わる。さらに、リスタート回数
が表8に示すように10回以上になると、ステップS1
3においてタスク・マスク・レベル4と判定し、表4に
示すタスク・マスクスペックをタスク・マスク・フラグ
テーブルへセットする。その後は、マイコンDOWNを
起こすタスクNo.04が起動され無くなるので、タス
クNo.12の継続的実行により、最寄り階帰着制御を
実行し、かご内の乗客を最寄り階で下ろした後に、休止
する。このように、システムプログラムを構成すること
により、エレベーター制御プログラムに異常が生じて
も、かごない缶詰を極力少なくすることができる。即
ち、異常レベルに対応する制御プログラムの実行を阻止
し、他の範囲のプログラムを継続して実行することによ
り、機能停止範囲を縮減できる。
【0021】また、不幸にもステップS20のタスク実
行管理制御部に関するプログラムまたはハードに不良が
発生すると、以上に説明した動作ができなくなる。その
ような最悪の状態に至ったときは、図2の点検SW11
8を操作し、これをステップS89またはステップS9
0並びにステップS34において判定し、ステップS9
1からステップS94による点検専用のプログラムのみ
を起動する。 ステップS91においてはコンソール6
0からの通信(ステップS30、S31、S34、S3
6、S37による)を可能とするイニシャルを行う。こ
れによりプログラムの書き変わり部の点検や復旧、ない
しは、正しいプログラムの書込みを行い、プログラム格
納の電気的書込みができるIC(EEPROM)がハン
ダずけされているプリント板の再利用を可能とする。ま
た場合によっては、マイコンハードが故障したときに、
バッテリバックアップされたメモリIC(CRAM)や
EEPROMに格納されている調整データや学習データ
を読み出すことにより、新しいマイコンプリント板によ
るシステムの復旧が容易にできる効果がある。
【0022】次に、図1と表9から表11を用いて、群
管理制御システムの動作を説明する。表9は、群管理制
御のタスク・マスク・レベルを示し、表8の号機制御用
のタスク・マスク・レベルの設定例に対応する。表9に
示すように、群管理マイコンは3種類の動作モードを持
っており、それぞれの動作モードにおけるシステム異常
時に要求される機能にもとずいて、各タスクレベルごと
の実行停止判定を設定している。即ち、群管理制御マイ
コン41による運転系の動作モードでは、レベル4から
6までを同一の判定値とし、異常時には群管理制御マイ
コン42に切り替えた方がよく、逆にマイコン42によ
るバックアップ運転系のモードではマスクレベルの4か
ら6を段階的に管理する必要がある。また、マスクレベ
ル7と8は当初より実行プログラムがない。マイコン4
2が知能系として動作するモードにおいては、マスクレ
ベル4から6のプログラムを必要としないので、その分
レベル7と8における判定値を大きくした。
【0023】
【表9】
【0024】群管理制御は、その性質より安全性の配慮
はあまり必要がない。一方、制御プログラムは膨大な量
であり、且つ、複雑な機能であり、その処理周期が極め
て長い。従って、全てのプログラムについて色々なデー
タの組み合わせについて、確実な動作を事前にチェック
することは不可能に近い。場合によっては納入後数年を
経過し、交通需要が増え、且つ、1台が保守運転中の場
合に初めて異常が発生する可能性もある。この様な状況
が発生したとき、群管理システムの完全な停止を防止
し、機能低下の状態で、如何にサービスを持続するかが
重要である。また、再現性のない異常の発生が十分に考
えられるため、異常発生の日時とその要因を記録ないし
は監視センターへ発報するなどして、原因の究明と早期
の再発防止策を施す必要がある。
【0025】表10は、通常は群管理制御1のマイコン
41において実行する運転系のプログラム管理スペック
であり、表11は、群管理制御2専用の知能系のプログ
ラム管理スペックを示す。尚、ここで、マイコン41に
異常が10回以上発生すると、タスクNO.04の制御
用データ伝送など群管理制御を全て停止する。これに対
し、通常は表11のプログラム管理スペックにより、知
能系として動作するマイコン42は、リトライ2回以上
でシミュレーションなどの学習制御を停止し、4回以上
で学習運転のスペック作成を停止する。更に、運転系が
異常のため、機能停止しているとき、マイコン42は運
転系として動作するが、この時は表9に示すように、リ
トライ回数が6回から10回までは段階的に機能制限を
しながらも、ホール呼びサービス等の群管理制御と制御
用データ伝送を継続する。これを越える回数の異常が発
生すると、制御用データ伝送を停止し、表10のタスク
NO.15他の診断データ伝送のみを行う。また、表2
の号機制御のタスクNO.23により、群管理制御の停
止を検出し、予め号機別に設定した特定階へのホ−ル呼
び寄せサービスとかご呼び登録サービスを継続する。
【0026】
【表10】
【表11】
【0027】群管理制御1では、表9のマスク・レベル
の設定思想に基づいて、図3のステップS13のタスク
・マスク・レベル判定において、リトライ回数が2回未
満であれば、一過性のノイズや瞬停と見なし、全ての機
能を生かす再起動を行う。リトライ回数が2回以上と判
定すると、表10のタスクレベル3*に登録の学習制御
のタスクの起動を阻止するタスク・マスクを行う。異常
が短期間に10回以上発生すると、診断用のタスクN
O.01、07、15、16のみを実行し、タスクN
O.04の制御用データ伝送などのタスクをマスクす
る。これにより、バス型伝送路4の伝送が停止する。こ
れを群管理制御2のタスクNO.13を検出し、表11
の知能系としての動作モードから運転系のバックアップ
動作モードに切り換えて、ホ−ル呼び割り当てなどの制
御を行う。これにより、マイコン41によるレベル4と
5の機能低下による運転に代わって、マイコン42をバ
ックアップ運転系に切り変える事により、タスク・マス
ク・レベル6の機能によるサービス制御ができる。切換
の方法は、タスクNo.13によりトラップを発行し、
図3のステップS7の例外処理ベクターにより、図3の
システムプログラムを起動し、ステップS8において異
常要因記録テーブルへ表1のエラーコ−ド14と切換日
時を含めて記録する。ステップS13と14により、エ
ラーコード14の記録を確認し、第2のプログラム管理
スペックによる動作モードでシステムを立ち上げる。ま
た、一度の異常であっても、タスクNO.15により、
監視センター2へ異常の発生とその要因データの発報要
求する。この要求は伝送局411よりバス型伝送路4を
通って伝送局51を経由し、通信ポート52により監視
センター2へ通信する。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、マイコンによるエレベ
ーター制御プログラム実行中に異常が発生すると、エレ
ベーター制御プログラムの実行を停止し、保守・診断機
能を司るプログラムのみを継続し、実行する構成にした
ので、コンソールや監視センター機能により、異常要因
の確認を行うことができる。また、遠方の監視センター
へ故障とその要因の発報を行うので、マイコン関係の異
常状態とその原因を早期に、確実に把握でき、不稼動と
なる対策時間の大幅な短縮を図ることができる。また、
一過性の異常に対しては、正常復帰させるために、異常
発生回数または発生頻度が所定値以下であれば、その原
因を診断するに必要なデータを記録または後でエレベー
ター制御プログラムを再起動させる構成としたので、エ
レベータ−制御を再開後に、異常の原因究明が容易とな
り、異常の再発防止策を検討できる。更に、システムD
OWNの範囲を縮減するために、異常レベルとエレベー
ター制御プログラムを複数のレベルに分類し、異常レベ
ルに対応する制御プログラムの実行を阻止するように構
成したので、マイコンの異常の発生したレベルに対応し
た範囲のエレベーター制御プログラムのみを停止し、他
の範囲のプログラムを継続して実行することにより、機
能停止範囲を縮減できる。これにより、特に、エレベー
ター制御の完全停止によるかご内缶詰めやホール呼びの
完全無効による高層ビル機能のマヒ状態の発生確率を大
幅に縮減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すエレベーター遠隔監視
システム図を示す。
【図2】本発明に用いるマイコンの構成例を示す。
【図3】本発明の動作を説明するシステムプログラムの
全体フローチャートを示す。
【図4】マイコンが使用するテーブル配置図を示す。
【図5】診断用異常要因記録テーブルの具体的な実施例
を示す。
【符号の説明】
1 エレベーター機械室 2 監視センター 3 監視盤 4 バス型伝送路 10 1号機制御盤 20 2号機制御盤 30 3号機制御盤 40 群管理制御盤 50 伝送端末装置 60 コンソール

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロコンピュータを備え、複数階床
    を走行するエレベーター制御装置において、エレベータ
    ー制御を実行するプログラムと、前記マイクロコンピュ
    ータの状態を診断する診断プログラムと、少なくとも前
    記エレベーター制御プログラムの実行状態の異常を検出
    し、異常指令を出力する異常検出手段と、この異常を遠
    方へ伝える異常発報要求手段を有し、前記異常検出手段
    から異常指令が出力すると、前記エレベーター制御プロ
    グラムの実行を阻止し、前記診断プログラムのみを動作
    させ、前記異常発報要求手段により前記マイクロコンピ
    ュータの異常診断データを送信するすることを特徴とす
    るエレベーター制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、異常検出手段は、プ
    ログラムの実行状態の異常の発生回数を計数し、所定回
    数または所定頻度以上に達すると、異常指令を出力する
    ことを特徴とするエレベーター制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、異常発生回数のカウ
    ント値は、エレベーター制御プログラムによる一連の制
    御処理の最大周期より長周期で経過するとき、この経過
    毎に1減ずることを特徴とするエレベ−タ−制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3にお
    いて、異常検出手段は、マイクロコンピュータの処理を
    するマイクロプロセッサの異常例外処理(オペコードエ
    ラー、ゼロデバイド、アドレスエラー)の発生またはウ
    オッチドッグタイマー動作によるリスタートの発生によ
    り動作するプログラム内に、少なくとも異常を診断する
    データを記憶または送信要求する処理を組み込むことを
    特徴とするエレベーター制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、エレベーター制御装
    置は、複数のマイクロコンピュータを具備し、前記マイ
    クロコンピュータにはエレベーター制御用伝送手段と診
    断用伝送手段を備え、異常指令出力時にエレベーター制
    御用伝送を停止し、これを他のマイクロコンピュータに
    より検出し、故障したマイクロコンピュータが担ってい
    たブロック機能を正常動作している他のマイクロコンピ
    ュータが代行または兼務することを特徴とするエレベ−
    タ−制御装置。
  6. 【請求項6】 マイクロコンピュータを備え、複数階床
    を走行するエレベーター制御装置において、エレベータ
    ー制御を実行するエレベーター制御プログラムと、少な
    くとも前記エレベーター制御プログラムの実行状態の異
    常を検出し、少なくとも異常レベルを含む異常指令を出
    力する異常検出手段と、前記異常検出手段に異常レベル
    を判断するための信号を記憶する手段と、前記エレベー
    ター制御プログラムをその制御機能により複数のレベル
    に分類する手段を有し、前記エレベーター制御プログラ
    ムの実行に異常が発生し、出力された前記異常指令の異
    常レベルが上記異常レベルに対応する制御プログラムの
    実行を阻止し、マイクロコンピュータの異常の発生した
    レベルに対応した範囲のエレベーターの制御機能のみを
    停止し、他の範囲の制御機能の実行を継続することを特
    徴とするエレベ−タ−制御装置。
  7. 【請求項7】 マイクロコンピュータを備え、複数階床
    を走行するエレベーター制御装置において、エレベータ
    ー制御を実行するプログラムと、前記マイクロコンピュ
    ータの状態を診断する診断プログラムと、少なくとも前
    記エレベーター制御プログラムの実行状態の異常を検出
    し、異常指令を出力する異常検出手段と、保守センター
    への異常発報要求手段を有し、前記異常信号出力時に前
    記保守センターへ故障発報し、異常の発生を伝えること
    を特徴とするエレベ−タ−制御装置の遠隔監視システ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項7において、故障発報時に、マイ
    クロコンピュータの異常の有無と異常要因の異常診断デ
    ータを送信することを特徴とするエレベ−タ−制御装置
    の遠隔監視システム。
  9. 【請求項9】 請求項7において、診断プログラムに
    は、保守センターからの故障診断要求通信に応えるデー
    タを作成する返信データ作成手段を備え、マイクロコン
    ピュータの異常の有無と異常要因の異常診断データを返
    信することを特徴とするエレベ−タ−制御装置の遠隔監
    視システム。
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