JPH05117361A - 紫外線硬化型オリゴマー及びこれを含む樹脂液組成物 - Google Patents
紫外線硬化型オリゴマー及びこれを含む樹脂液組成物Info
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- JPH05117361A JPH05117361A JP3284913A JP28491391A JPH05117361A JP H05117361 A JPH05117361 A JP H05117361A JP 3284913 A JP3284913 A JP 3284913A JP 28491391 A JP28491391 A JP 28491391A JP H05117361 A JPH05117361 A JP H05117361A
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- meth
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 樹脂液組成物に紫外線を照射して硬化させる
際に、悪臭の発生を防止し、光重合開始剤の重量比を減
らしつつ樹脂液組成物の硬化を充分に進行させることが
できるようにすることである。 【構成】 紫外線を照射するとラジカルを生ずる4-(2-
ヒドロキシエトキシ) フエニル-(2-ヒドロキシ-2- プロ
ピル) ケトン (光重合開始剤) と、重合性のアクリロイ
ル基又はメタアクリロイル基を有するアルコールやグリ
コールを少なくとも含む水酸基含有化合物と、多価イソ
シアナート化合物とを縮合させてなる紫外線硬化型オリ
ゴマーを提供する。アクリロイル基又はメタアクリロイ
ル基を有するアルコールやグリコール以外に、アクリロ
イル基やメタアクリロイル基を有さないアルコールやグ
リコールも併用できる。
際に、悪臭の発生を防止し、光重合開始剤の重量比を減
らしつつ樹脂液組成物の硬化を充分に進行させることが
できるようにすることである。 【構成】 紫外線を照射するとラジカルを生ずる4-(2-
ヒドロキシエトキシ) フエニル-(2-ヒドロキシ-2- プロ
ピル) ケトン (光重合開始剤) と、重合性のアクリロイ
ル基又はメタアクリロイル基を有するアルコールやグリ
コールを少なくとも含む水酸基含有化合物と、多価イソ
シアナート化合物とを縮合させてなる紫外線硬化型オリ
ゴマーを提供する。アクリロイル基又はメタアクリロイ
ル基を有するアルコールやグリコール以外に、アクリロ
イル基やメタアクリロイル基を有さないアルコールやグ
リコールも併用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線硬化型オリゴマ
ー及びこれを含む樹脂液組成物に関するものである。
ー及びこれを含む樹脂液組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コーティング剤、印刷インキ等
は、有機溶剤に溶解、分散させて塗布し、乾燥させるの
が一般的であった。しかし、最近、有機溶剤による環境
破壊、作業環境の悪化が見直され、また、有機溶剤の乾
燥を省略して生産性向上と省エネルギーとを達成するた
めに、溶剤を含まない紫外線硬化型の合成樹脂液が注目
されるようになった。これは、コーティング剤、印刷イ
ンキ、フォトレジスト剤、接着剤、フレキソ版材、透明
型注型剤等として利用されるようになってきた。
は、有機溶剤に溶解、分散させて塗布し、乾燥させるの
が一般的であった。しかし、最近、有機溶剤による環境
破壊、作業環境の悪化が見直され、また、有機溶剤の乾
燥を省略して生産性向上と省エネルギーとを達成するた
めに、溶剤を含まない紫外線硬化型の合成樹脂液が注目
されるようになった。これは、コーティング剤、印刷イ
ンキ、フォトレジスト剤、接着剤、フレキソ版材、透明
型注型剤等として利用されるようになってきた。
【0003】こうした合成樹脂液においては、一般に、
揮発性の低い光重合性モノマー又は光重合性モノマーと
光重合性オリゴマーとの混合物に、用途に応じて顔料、
染料、充填剤等を添加し、更に光エネルギーによって分
離してラジカルを生ずる光重合開始剤を配合したもので
あった。こうした光重合開始剤としては、アセトフエノ
ン系、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、チオキサント
ン系等がある。光重合性オリゴマーは、一分子中に1基
ないし数基のラジカル重合しうるビニル基などの官能基
や、オニウム塩により開環重合しうるエポキシ基を有す
る化合物であった。
揮発性の低い光重合性モノマー又は光重合性モノマーと
光重合性オリゴマーとの混合物に、用途に応じて顔料、
染料、充填剤等を添加し、更に光エネルギーによって分
離してラジカルを生ずる光重合開始剤を配合したもので
あった。こうした光重合開始剤としては、アセトフエノ
ン系、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、チオキサント
ン系等がある。光重合性オリゴマーは、一分子中に1基
ないし数基のラジカル重合しうるビニル基などの官能基
や、オニウム塩により開環重合しうるエポキシ基を有す
る化合物であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した光重合開始剤
自体は、結晶であって無臭である。しかし、ラジカル反
応の過程で、その光分解生成物が悪臭を発することが多
く、屋内や、食品色材用としては使用できない場合があ
る。また、合成樹脂液を、コーティング剤、印刷用イン
キなどに配合し、大気下で使用し、これに紫外線を照射
して重合させ、硬化させる場合がある。この場合、酸素
によりラジカルがトラップされ、塗膜の硬化が不充分に
なりうる。これを防止するためには、無酸素下でのラジ
カル重合の際の10〜100倍、即ち、全配合量の3〜
10重量%と、高価な光重合開始剤を大量に使用しなけ
ればならず、経済的負担が大きいなどの欠点があった。
自体は、結晶であって無臭である。しかし、ラジカル反
応の過程で、その光分解生成物が悪臭を発することが多
く、屋内や、食品色材用としては使用できない場合があ
る。また、合成樹脂液を、コーティング剤、印刷用イン
キなどに配合し、大気下で使用し、これに紫外線を照射
して重合させ、硬化させる場合がある。この場合、酸素
によりラジカルがトラップされ、塗膜の硬化が不充分に
なりうる。これを防止するためには、無酸素下でのラジ
カル重合の際の10〜100倍、即ち、全配合量の3〜
10重量%と、高価な光重合開始剤を大量に使用しなけ
ればならず、経済的負担が大きいなどの欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、4-(2- ヒドロ
キシエトキシ) フエニル-(2-ヒドロキシ-2- プロピル)
ケトンと、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有
する水酸基含有化合物を少なくとも含む水酸基含有化合
物と、多価イソシアナート化合物とを縮合させてなる紫
外線硬化型オリゴマーに係るものである。
キシエトキシ) フエニル-(2-ヒドロキシ-2- プロピル)
ケトンと、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有
する水酸基含有化合物を少なくとも含む水酸基含有化合
物と、多価イソシアナート化合物とを縮合させてなる紫
外線硬化型オリゴマーに係るものである。
【0006】また、本発明は、上記の紫外線硬化型オリ
ゴマーと、このオリゴマーに対して共重合しうる化合物
とを含む樹脂液組成物に係るものである。
ゴマーと、このオリゴマーに対して共重合しうる化合物
とを含む樹脂液組成物に係るものである。
【0007】まず、本発明の構成について順次解説す
る。4-(2- ヒドロキシエトキシ) フエニル-(2-ヒドロキ
シ-2- プロピル) ケトンの構造式を示す。 HO-C(CH3)2-CO-C6H5-O-CH2CH2OH
る。4-(2- ヒドロキシエトキシ) フエニル-(2-ヒドロキ
シ-2- プロピル) ケトンの構造式を示す。 HO-C(CH3)2-CO-C6H5-O-CH2CH2OH
【0008】アクリロイル基又はメタアクリロイル基を
有する水酸基含有化合物を例示する。ただし、以下の表
記で(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタ
アクリレートのことを示す。 (メタ)アクリロイル基を有するアルコール:2-ヒドロ
キシエチル (メタ) アクリレート, 2-ヒドロキシプロピ
ル (メタ)アクリレート, 4-ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート, ポリエチレングリコールモノ(メタ) ア
クリレート, ポリプロピレングリコールモノ(メタ) ア
クリレート, ポリブチレングルコールモノ (メタ) アク
リレート, 1,6-ヘキサンジオールモノ(メタ) アクリレ
ート, ポリエチレングリコール- ポリプロピレングリコ
ールブロック共重合体のモノ(メタ) アクリレート, ポ
リカプロラクトン変性モノ(メタ) アクリレート, トリ
メチロールプロパンジ(メタ) アクリレート, ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート。 (メタ)アクリロイル基を有するグリコール:トリメチ
ロールプロパン、グリセリンのモノ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート。
有する水酸基含有化合物を例示する。ただし、以下の表
記で(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタ
アクリレートのことを示す。 (メタ)アクリロイル基を有するアルコール:2-ヒドロ
キシエチル (メタ) アクリレート, 2-ヒドロキシプロピ
ル (メタ)アクリレート, 4-ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート, ポリエチレングリコールモノ(メタ) ア
クリレート, ポリプロピレングリコールモノ(メタ) ア
クリレート, ポリブチレングルコールモノ (メタ) アク
リレート, 1,6-ヘキサンジオールモノ(メタ) アクリレ
ート, ポリエチレングリコール- ポリプロピレングリコ
ールブロック共重合体のモノ(メタ) アクリレート, ポ
リカプロラクトン変性モノ(メタ) アクリレート, トリ
メチロールプロパンジ(メタ) アクリレート, ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート。 (メタ)アクリロイル基を有するグリコール:トリメチ
ロールプロパン、グリセリンのモノ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート。
【0009】アクリロイル基又はメタアクリロイル基を
有するアルコールやグリコールを、水酸基含有化合物と
して単独で用いることもできる。しかし、上記のアルコ
ールやグリコール以外に、アクリロイル基もメタアクリ
ロイル基も有さない水酸基含有化合物も併用することが
できる。こうした水酸基含有化合物としては、アルコー
ルとグリコールが代表的である。以下に例示する。
有するアルコールやグリコールを、水酸基含有化合物と
して単独で用いることもできる。しかし、上記のアルコ
ールやグリコール以外に、アクリロイル基もメタアクリ
ロイル基も有さない水酸基含有化合物も併用することが
できる。こうした水酸基含有化合物としては、アルコー
ルとグリコールが代表的である。以下に例示する。
【0010】アルコール: メタノール,エタノール,
n−プロパノール,n−ブタノール,アミルアルコー
ル,n−ヘキサノール,n−オクタノール,ラウリルア
ルコール,ステアリルアルコール,ベンジルアルコー
ル,メチルセロソルブ,メトキシポリエチレングリコー
ル,エトキシポリエチレングリコール,フェノキシポリ
エチレングリコール,ポリオキシエチレンラウリルエー
テル,ポリオキシエチレンオクチルエーテル,ポリオキ
シエチレンセチルエーテル、ポリエチレングリコール/
ポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコール型
のブロックポリマーのモノアルキルエーテル又はフェノ
キシエーテル、グリコール酸、グリシドール。
n−プロパノール,n−ブタノール,アミルアルコー
ル,n−ヘキサノール,n−オクタノール,ラウリルア
ルコール,ステアリルアルコール,ベンジルアルコー
ル,メチルセロソルブ,メトキシポリエチレングリコー
ル,エトキシポリエチレングリコール,フェノキシポリ
エチレングリコール,ポリオキシエチレンラウリルエー
テル,ポリオキシエチレンオクチルエーテル,ポリオキ
シエチレンセチルエーテル、ポリエチレングリコール/
ポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコール型
のブロックポリマーのモノアルキルエーテル又はフェノ
キシエーテル、グリコール酸、グリシドール。
【0011】グリコール: エチレングリコール,プロ
ピレングリコール,ブチレングリコール,ヘキシレング
リコール,ジオキサングリコール,スピログリコール,
シクロヘキサンジメタノール,ポリエチレングリコー
ル,ポリプロピレングリコール,ポリブチレングリコー
ル,ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコー
ル/ポリエチレングリコール型ブロックポリマー,ポリ
カプロラクトングリコール,ポリカーボネートグリコー
ル,ポリエステルグリコール。 その他の水酸基含有化合物: 水酸基を両末端に有する
液状ポリブタジエン、水酸基を両末端に有する液状エチ
レンプロピレンゴム等。
ピレングリコール,ブチレングリコール,ヘキシレング
リコール,ジオキサングリコール,スピログリコール,
シクロヘキサンジメタノール,ポリエチレングリコー
ル,ポリプロピレングリコール,ポリブチレングリコー
ル,ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコー
ル/ポリエチレングリコール型ブロックポリマー,ポリ
カプロラクトングリコール,ポリカーボネートグリコー
ル,ポリエステルグリコール。 その他の水酸基含有化合物: 水酸基を両末端に有する
液状ポリブタジエン、水酸基を両末端に有する液状エチ
レンプロピレンゴム等。
【0012】次に、多価イソシアナート化合物を例示す
る。これは、代表的には、2価、3価又は4価のもので
ある。 トリレンジイソシアナート,イソホロンジイソシアナー
ト,キシリレンジイソシアナート,ヘキサメチレンジイ
ソシアナート,ジフェニルメタンジイソシアナート,メ
チレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)などのジ
イソシアナート、およびこれらジイソシアナート類のト
リイソシアヌレート,エチレングリコール,ブタンジオ
ール,ネオペンチルグリコール,ペンタエリスリトール
(メタ)アクリレート等のジオール1モルとジイソシア
ナート2モルとの付加化合物、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン等のトリオール化合物1モルとジイソシ
アナート化合物3モルとの付加化合物、ペンタエリスリ
トールとジイソシアナート化合物4モルとの付加化合
物。
る。これは、代表的には、2価、3価又は4価のもので
ある。 トリレンジイソシアナート,イソホロンジイソシアナー
ト,キシリレンジイソシアナート,ヘキサメチレンジイ
ソシアナート,ジフェニルメタンジイソシアナート,メ
チレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)などのジ
イソシアナート、およびこれらジイソシアナート類のト
リイソシアヌレート,エチレングリコール,ブタンジオ
ール,ネオペンチルグリコール,ペンタエリスリトール
(メタ)アクリレート等のジオール1モルとジイソシア
ナート2モルとの付加化合物、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン等のトリオール化合物1モルとジイソシ
アナート化合物3モルとの付加化合物、ペンタエリスリ
トールとジイソシアナート化合物4モルとの付加化合
物。
【0013】採用する水酸基含有化合物の種類、多価イ
ソシアナートの種類に応じて、本発明の紫外線硬化型オ
リゴマーの構造式は幾つかに分かれる。
ソシアナートの種類に応じて、本発明の紫外線硬化型オ
リゴマーの構造式は幾つかに分かれる。
【0014】
【化1】A−(D−G)n −D−K ----- (1) Aは、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有する
アルコールの水酸基を除いた残基を示す。Dは、ジイソ
シアナート化合物のイソシアナート基を除いた残基を示
す。Gは、グリコール化合物の水酸基を除いた残基を示
す。nは、0〜50の整数を示す。 Kは、HO-C(CH3)2CO C6H5OCH2CH2- 基を示す。また、結合線(−)は、ウレタン結合を示
す。
アルコールの水酸基を除いた残基を示す。Dは、ジイソ
シアナート化合物のイソシアナート基を除いた残基を示
す。Gは、グリコール化合物の水酸基を除いた残基を示
す。nは、0〜50の整数を示す。 Kは、HO-C(CH3)2CO C6H5OCH2CH2- 基を示す。また、結合線(−)は、ウレタン結合を示
す。
【0015】(1)式においては、多価イソシアナート
化合物としてジイシアナートを用い、アクリロイル基も
メタアクリロイル基も有しない水酸基含有化合物とし
て、グリコール化合物を用いた。ただし、n=0の場合
は、グリコール化合物も用いていない。この点は、以下
においても同じである。
化合物としてジイシアナートを用い、アクリロイル基も
メタアクリロイル基も有しない水酸基含有化合物とし
て、グリコール化合物を用いた。ただし、n=0の場合
は、グリコール化合物も用いていない。この点は、以下
においても同じである。
【0016】
【化2】 Kは、HO-C(CH3)2CO C6H5OCH2CH2- Gは、グリコール化合物の水酸基を除いた残基を示す。
nは、0〜50の整数を示す。Tは、イソシアナート基
を3個有する化合物のイソシアナートを除いた残基であ
る。p1 ,p2 ,p3 は、アルコールの水酸基を除いた
残基である。ただし、p1 ,p2 ,p3 のうち少なくと
も一つは、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有
するアルコールでなければならない。また、p1 ,
p2 ,p3 は互いに同じであってもよく、異なっていて
もよい。
nは、0〜50の整数を示す。Tは、イソシアナート基
を3個有する化合物のイソシアナートを除いた残基であ
る。p1 ,p2 ,p3 は、アルコールの水酸基を除いた
残基である。ただし、p1 ,p2 ,p3 のうち少なくと
も一つは、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有
するアルコールでなければならない。また、p1 ,
p2 ,p3 は互いに同じであってもよく、異なっていて
もよい。
【0017】
【化3】 Tは、イソシアナート基を3個有する化合物のイソシア
ナートを除いた残基である。 Kは、HO-C(CH3)2CO C6H5OCH2CH2- Gは、グリコール化合物の水酸基を除いた残基を示す。
nは、0〜50の整数を示す。p4 ,p5 は、アルコー
ルの水酸基を除いた残基である。ただし、p4 ,p5 の
うち少なくとも一つは、アクリロイル基又はメタアクリ
ロイル基を有するアルコールでなければならない。ま
た、p4 ,p5 は、互いに同じであってもよく、異なっ
ていてもよい。
ナートを除いた残基である。 Kは、HO-C(CH3)2CO C6H5OCH2CH2- Gは、グリコール化合物の水酸基を除いた残基を示す。
nは、0〜50の整数を示す。p4 ,p5 は、アルコー
ルの水酸基を除いた残基である。ただし、p4 ,p5 の
うち少なくとも一つは、アクリロイル基又はメタアクリ
ロイル基を有するアルコールでなければならない。ま
た、p4 ,p5 は、互いに同じであってもよく、異なっ
ていてもよい。
【0018】
【化4】 Qは、イソシアナート基を4個有する化合物のイソシア
ナートを除いた残基である。p6 ,p7 ,p8 ,p9 ,
p10 は、アルコールの水酸基を除いた残基である。た
だし、p6 ,p7 ,p8 ,p9 ,p10のうち少なくとも
一つは、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有す
るアルコールでなければならない。
ナートを除いた残基である。p6 ,p7 ,p8 ,p9 ,
p10 は、アルコールの水酸基を除いた残基である。た
だし、p6 ,p7 ,p8 ,p9 ,p10のうち少なくとも
一つは、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有す
るアルコールでなければならない。
【0019】
【化5】 K,Q,G,nは上記と同じである。p11, p12,
p13, p14は、アルコールの水酸基を除いた残基であ
る。ただし、p11, p12, p13,p14のうち少なくとも
一つは、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有す
るアルコールでなければならない。
p13, p14は、アルコールの水酸基を除いた残基であ
る。ただし、p11, p12, p13,p14のうち少なくとも
一つは、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有す
るアルコールでなければならない。
【0020】
【化6】 p15, p16, p17, p18は、アルコールの水酸基を除い
た残基である。ただし、p15, p16, p17, p18のうち
少なくとも一つは、アクリロイル基又はメタアクリロイ
ル基を有するアルコールでなければならない。
た残基である。ただし、p15, p16, p17, p18のうち
少なくとも一つは、アクリロイル基又はメタアクリロイ
ル基を有するアルコールでなければならない。
【0021】
【化7】 K−(D−G1 −D−G2)n −D−G1 −D−K ----- (7) G1 は、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有す
るグリコールを示す。G2 は、アクリロイル基もメタア
クリロイル基も有さないグリコールを示す。K、D、n
は、上記と同じである。
るグリコールを示す。G2 は、アクリロイル基もメタア
クリロイル基も有さないグリコールを示す。K、D、n
は、上記と同じである。
【0022】本発明の紫外線硬化型オリゴマーに対して
共重合しうる化合物を、以下に例示する。 C1 〜C6 のアルキル(メタ)アクリレート、2-エチル
ヘキシル (メタ) アクリレート, シクロヘキシル (メ
タ) アクリレート, ラウリル (メタ) アクリレート, 2-
ヒドロキシエチル (メタ) アクリレート, 2-ヒドロキシ
プロピル (メタ)アクリレート, セルソルブ (メタ) ア
クリレート類, (アルキル) フエニル (メタ) アクリレ
ート, ( メタ) アクリロイルモルホリン, 2-フエノキシ
エチル (メタ) アクリレート, イソボルニル (メタ) ア
クリレート, N-ビニルピロリドン,スチレン, ビニルト
ルエン, エチレンジ (メタ) アクリレート, ジエチレン
グリコールジ (メタ) アクリレート, 1, 6- ヘキサンジ
オールジ (メタ) アクリレート, トリメチロールプロパ
ンジまたはトリ (メタ) アクリレート, ペンタエリスリ
トールトリまたはテトラ (メタ) アクリレートなどのモ
ノマー類。ポリエチレングルコールジ (メタ) アクリレ
ート,ポリプロピレングリコールジ (メタ) アクリレー
ト,ポリブチレングリコールジ (メタ) アクリレート,
ポリカプロラクトン系ジ (メタ) アクリレート, エポキ
シ系 (メタ) アクリレート, ウレタン系(メタ) アクリ
レートなどのモノ又はポリ (メタ) アクリレートオリゴ
マー。
共重合しうる化合物を、以下に例示する。 C1 〜C6 のアルキル(メタ)アクリレート、2-エチル
ヘキシル (メタ) アクリレート, シクロヘキシル (メ
タ) アクリレート, ラウリル (メタ) アクリレート, 2-
ヒドロキシエチル (メタ) アクリレート, 2-ヒドロキシ
プロピル (メタ)アクリレート, セルソルブ (メタ) ア
クリレート類, (アルキル) フエニル (メタ) アクリレ
ート, ( メタ) アクリロイルモルホリン, 2-フエノキシ
エチル (メタ) アクリレート, イソボルニル (メタ) ア
クリレート, N-ビニルピロリドン,スチレン, ビニルト
ルエン, エチレンジ (メタ) アクリレート, ジエチレン
グリコールジ (メタ) アクリレート, 1, 6- ヘキサンジ
オールジ (メタ) アクリレート, トリメチロールプロパ
ンジまたはトリ (メタ) アクリレート, ペンタエリスリ
トールトリまたはテトラ (メタ) アクリレートなどのモ
ノマー類。ポリエチレングルコールジ (メタ) アクリレ
ート,ポリプロピレングリコールジ (メタ) アクリレー
ト,ポリブチレングリコールジ (メタ) アクリレート,
ポリカプロラクトン系ジ (メタ) アクリレート, エポキ
シ系 (メタ) アクリレート, ウレタン系(メタ) アクリ
レートなどのモノ又はポリ (メタ) アクリレートオリゴ
マー。
【0023】
【作用】本発明者は、紫外線によってラジカルを生じさ
せる4-(2- ヒドロキシエトキシ) フエニル-(2-ヒドロキ
シ-2- プロピル) ケトンを、重合性のオリゴマー中に化
学結合させることによって、悪臭の原因となる光重合開
始剤分解成分を硬化ポリマー中に閉じ込めることに成功
した。
せる4-(2- ヒドロキシエトキシ) フエニル-(2-ヒドロキ
シ-2- プロピル) ケトンを、重合性のオリゴマー中に化
学結合させることによって、悪臭の原因となる光重合開
始剤分解成分を硬化ポリマー中に閉じ込めることに成功
した。
【0024】即ち、従来は、ラジカルを生成する光重合
開始剤を、光重合性モノマー等の中に溶解させていた。
そして、光重合開始剤が開裂してラジカルを発生する
と、このラジカルが光重合性モノマーと反応して重合さ
せる。しかし、この過程で、重合体末端に付加しない光
重合開始剤分解物である低分子量の揮発性化合物が生成
するのが避けられない。このような揮発性の生成物が、
悪臭の原因となっていた。
開始剤を、光重合性モノマー等の中に溶解させていた。
そして、光重合開始剤が開裂してラジカルを発生する
と、このラジカルが光重合性モノマーと反応して重合さ
せる。しかし、この過程で、重合体末端に付加しない光
重合開始剤分解物である低分子量の揮発性化合物が生成
するのが避けられない。このような揮発性の生成物が、
悪臭の原因となっていた。
【0025】これに対し、本発明では、ラジカルを発生
させる部分が重合性オリゴマーに結合されている。従っ
て、光重合開始剤の部分が分解しても、この部分が、重
合反応の過程で重合体中に閉じ込められる。このため、
従来のように揮発性の低分子化合物の生成が少なく、悪
臭が発生しにくくなる。
させる部分が重合性オリゴマーに結合されている。従っ
て、光重合開始剤の部分が分解しても、この部分が、重
合反応の過程で重合体中に閉じ込められる。このため、
従来のように揮発性の低分子化合物の生成が少なく、悪
臭が発生しにくくなる。
【0026】しかも、ラジカルを発生する光重合開始剤
部分が、重合性基(アクリロイル基又はメタアクリロイ
ル基) を有するオリゴマーに化合結合しているので、開
始剤効率が非常によい。従って、例えば塗膜の硬化速度
を大きくできるし、厚膜も効率的に硬化させることがで
きるし、またラジカルを発生する光重合開始剤部分のモ
ル数を従来より少なくしても、樹脂液組成物を充分に硬
化させることができる。
部分が、重合性基(アクリロイル基又はメタアクリロイ
ル基) を有するオリゴマーに化合結合しているので、開
始剤効率が非常によい。従って、例えば塗膜の硬化速度
を大きくできるし、厚膜も効率的に硬化させることがで
きるし、またラジカルを発生する光重合開始剤部分のモ
ル数を従来より少なくしても、樹脂液組成物を充分に硬
化させることができる。
【0027】また、本発明の樹脂液組成物をコーティン
グ組成物、印刷インキ等として用いた場合には、オフセ
ット密着性に優れた効果を示した。これは、低分子量の
光重合開始剤を用いた場合と異なり、光重合開始剤部分
がバルキーな重合体中に残るので、硬化収縮が相対的に
少なくなるためと考えられる。
グ組成物、印刷インキ等として用いた場合には、オフセ
ット密着性に優れた効果を示した。これは、低分子量の
光重合開始剤を用いた場合と異なり、光重合開始剤部分
がバルキーな重合体中に残るので、硬化収縮が相対的に
少なくなるためと考えられる。
【0028】紫外線硬化型オリゴマー中に縮合される
「アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有するアル
コール」や、このオリゴマーと共重合する化合物とし
て、2個以上のアクリロイル基又はメタアクリロイル基
を有するものを用いると、重合反応の際に、分子鎖が分
岐して枝分かれして他の分子鎖と結合し、網状化する。
この場合には、硬化後の重合体の硬度が一層大きくな
り、その耐摩耗性、耐スクラッチ性が上がる。
「アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有するアル
コール」や、このオリゴマーと共重合する化合物とし
て、2個以上のアクリロイル基又はメタアクリロイル基
を有するものを用いると、重合反応の際に、分子鎖が分
岐して枝分かれして他の分子鎖と結合し、網状化する。
この場合には、硬化後の重合体の硬度が一層大きくな
り、その耐摩耗性、耐スクラッチ性が上がる。
【0029】前記の各構造式において、nが50を越え
ると、常温で固形となって希釈液状モノマーに溶けにく
くなったり、溶解後の粘度が極めて高くなるので、塗布
や印刷がしにくくなる。
ると、常温で固形となって希釈液状モノマーに溶けにく
くなったり、溶解後の粘度が極めて高くなるので、塗布
や印刷がしにくくなる。
【0030】
(実施例1)還流冷却器と攪拌機をとりつけたフラスコ
に、酢酸エチル450gと4-(2- ヒドロキシエトキシ)
フエニル-(2-ヒドロキシ-2- プロピル) ケトンK-OH 0.1
モル(22.43g)及びジブチル錫ジラウレート0.5gを投入
し、50℃に昇温した後、トリレンジイソシアナートD(NC
O)2 0.1 モル(17.4g) を徐々に添加し、50℃で2時間反
応させた。次に、2-ヒドロキシエチルアクリレートA-OH
0.1モル(11.6g) とメトキシフェノール 0.2g とを投入
し、温度を60℃に昇温して4時間反応させ、赤外吸収ス
ペクトルでイソシアナート基が残っていない事を確かめ
て冷却した。こうして、前記(1) 式でn=0の場合に対
応する紫外線硬化型オリゴマーを合成した。 A−D−K
に、酢酸エチル450gと4-(2- ヒドロキシエトキシ)
フエニル-(2-ヒドロキシ-2- プロピル) ケトンK-OH 0.1
モル(22.43g)及びジブチル錫ジラウレート0.5gを投入
し、50℃に昇温した後、トリレンジイソシアナートD(NC
O)2 0.1 モル(17.4g) を徐々に添加し、50℃で2時間反
応させた。次に、2-ヒドロキシエチルアクリレートA-OH
0.1モル(11.6g) とメトキシフェノール 0.2g とを投入
し、温度を60℃に昇温して4時間反応させ、赤外吸収ス
ペクトルでイソシアナート基が残っていない事を確かめ
て冷却した。こうして、前記(1) 式でn=0の場合に対
応する紫外線硬化型オリゴマーを合成した。 A−D−K
【0031】この反応液を全量ロータリーエバポレータ
に移し、ここにN-ビニルピロリドン51.4g を添加した
後、50℃温水で加熱しながら水流ポンプで減圧し、溶媒
である酢酸エチルを溜去し、粘稠な樹脂液を得た。次
に、この粘稠な樹脂液10重量部(上記オリゴマー5重
量部とN-ビニルピロリドン5重量部とからなる。)と、
1.6-ヘキサンジオールジアクリレート40重量部とを混
合し、樹脂液組成物を得た。次いで、アルキッド系黒色
インキが塗工された塗工紙上に、上記の樹脂液組成物を
バーコーターで厚さ7μm に塗布し、この塗工紙をベル
トに乗せた。ベルトから15cmのところに高圧水銀灯
(360W/cm)を設置し、ベルトを5m/分の速度
で動かし、塗工紙に紫外線を照射させた。この結果、塗
工面は充分に硬化し、表面タックはなく、塗工面が光沢
が優れ、臭いもなかった。
に移し、ここにN-ビニルピロリドン51.4g を添加した
後、50℃温水で加熱しながら水流ポンプで減圧し、溶媒
である酢酸エチルを溜去し、粘稠な樹脂液を得た。次
に、この粘稠な樹脂液10重量部(上記オリゴマー5重
量部とN-ビニルピロリドン5重量部とからなる。)と、
1.6-ヘキサンジオールジアクリレート40重量部とを混
合し、樹脂液組成物を得た。次いで、アルキッド系黒色
インキが塗工された塗工紙上に、上記の樹脂液組成物を
バーコーターで厚さ7μm に塗布し、この塗工紙をベル
トに乗せた。ベルトから15cmのところに高圧水銀灯
(360W/cm)を設置し、ベルトを5m/分の速度
で動かし、塗工紙に紫外線を照射させた。この結果、塗
工面は充分に硬化し、表面タックはなく、塗工面が光沢
が優れ、臭いもなかった。
【0032】(実施例2)酢酸エチル452gとネオペ
ンチルグリコール G(OH)20.5モル(52g) を反応器フラス
コに仕込み、50℃に昇温した後、トリレンジイソシアナ
ート D(NCO)21モル(174g)を徐々に滴下して2時間反応
させた。次にネオペンチルグリコールG(OH)2 0.5 モル
(52g) とトリエチレンジアミン 1 gを加え60℃で2時
間反応させた後、2-ヒドロキシエチルアクリレートA-0H
0.1モル(11.6 g)と4-(2- ヒドロキシエトキシ) フエニ
ル-(2-ヒドロキシ-2- プロピル) ケトン K-OH 0.1 モル
(22.4g) とメトキシフエノール 0.2g とを同時に投じて
更に3時間反応させ、イソシアナート基の赤外吸収スペ
クトルがなくなった事を確認して冷却した。これによ
り、前記(1) 式に相当するオリゴマーの40%液を得
た。
ンチルグリコール G(OH)20.5モル(52g) を反応器フラス
コに仕込み、50℃に昇温した後、トリレンジイソシアナ
ート D(NCO)21モル(174g)を徐々に滴下して2時間反応
させた。次にネオペンチルグリコールG(OH)2 0.5 モル
(52g) とトリエチレンジアミン 1 gを加え60℃で2時
間反応させた後、2-ヒドロキシエチルアクリレートA-0H
0.1モル(11.6 g)と4-(2- ヒドロキシエトキシ) フエニ
ル-(2-ヒドロキシ-2- プロピル) ケトン K-OH 0.1 モル
(22.4g) とメトキシフエノール 0.2g とを同時に投じて
更に3時間反応させ、イソシアナート基の赤外吸収スペ
クトルがなくなった事を確認して冷却した。これによ
り、前記(1) 式に相当するオリゴマーの40%液を得
た。
【0033】このオリゴマー液10重量に、ヘキサメチ
レンジアクリレート3重量部及びフェノキシエチルアク
リレート3重量部を混合し、樹脂液組成物を得た。次い
で、アルキッド系黒色インキが塗工された塗工紙上に、
上記の樹脂液組成物をバーコーターで厚さ7μm に塗布
し、10分間静置した。次いで、この塗工紙をベルトに
乗せた。ベルトから15cmの所に高圧水銀灯(120
W/cm)を設置し、ベルトを6m/分の速度で動か
し、塗工紙に紫外線を照射した。この結果、塗工面は充
分に硬化し、良好なクリヤコート膜が得られた。このク
リヤコート膜は、非常に優れた光沢、耐傷性を有してお
り、かつ無臭であった。
レンジアクリレート3重量部及びフェノキシエチルアク
リレート3重量部を混合し、樹脂液組成物を得た。次い
で、アルキッド系黒色インキが塗工された塗工紙上に、
上記の樹脂液組成物をバーコーターで厚さ7μm に塗布
し、10分間静置した。次いで、この塗工紙をベルトに
乗せた。ベルトから15cmの所に高圧水銀灯(120
W/cm)を設置し、ベルトを6m/分の速度で動か
し、塗工紙に紫外線を照射した。この結果、塗工面は充
分に硬化し、良好なクリヤコート膜が得られた。このク
リヤコート膜は、非常に優れた光沢、耐傷性を有してお
り、かつ無臭であった。
【0034】(実施例3)トリメチロールプロパン1モ
ルとイソホロンジイソシアナート3モルとのアダクト体
T(NCO)3 (三菱化成製マイテック215A)0.1モルとジブチ
ル錫ジラウレート0.44g 、メトキシフェノール 0.22g、
酢酸エチル 598g とをフラスコに仕込んだ後、4-(2- ヒ
ドロキシエトキシ) フエニル(2- ヒドロキシプロピル)
ケトン K-OH 22.4g(0.1 モル) を酢酸エチル450gに溶か
した液を徐々に添加しながら、55℃に昇温し、そのまま
3時間反応させた。
ルとイソホロンジイソシアナート3モルとのアダクト体
T(NCO)3 (三菱化成製マイテック215A)0.1モルとジブチ
ル錫ジラウレート0.44g 、メトキシフェノール 0.22g、
酢酸エチル 598g とをフラスコに仕込んだ後、4-(2- ヒ
ドロキシエトキシ) フエニル(2- ヒドロキシプロピル)
ケトン K-OH 22.4g(0.1 モル) を酢酸エチル450gに溶か
した液を徐々に添加しながら、55℃に昇温し、そのまま
3時間反応させた。
【0035】次にカプロラクトン変性ヒドロキシエチル
アクリレート(総研化学製FA−3,p1-OH, p3-OH)
0.2モルを50gの酢酸エチルに溶かして添加し、60
℃で5時間反応させ、イソシアナート基の赤外吸収スペ
クトルが消失したことを確認して反応を終了させた。こ
うして、前記(2) 式において、n=0の場合に相当する
オリゴマーを得た。 p1 −T(p3 )−K
アクリレート(総研化学製FA−3,p1-OH, p3-OH)
0.2モルを50gの酢酸エチルに溶かして添加し、60
℃で5時間反応させ、イソシアナート基の赤外吸収スペ
クトルが消失したことを確認して反応を終了させた。こ
うして、前記(2) 式において、n=0の場合に相当する
オリゴマーを得た。 p1 −T(p3 )−K
【0036】このオリゴマー1重量部と1.6-ヘキサンジ
オールジアクリレート10重量部とを混合し、エバポレ
ータで酢酸エチルを留去してモノマー置換し、樹脂液組
成物を得た。これをポリカーボネート樹脂板上に流延
し、この樹脂板をベルトに載せた。ベルトから15cm
の所に高圧水銀灯(360W/cm)を設置し、ベルト
を3m/分の速度で動かし、塗工紙に紫外線を照射し
た。この結果、表面タックが全くなく、透明度が高く、
柔軟で耐磨耗性が高く、臭いのない厚膜(厚さ約1m
m)が得られた。
オールジアクリレート10重量部とを混合し、エバポレ
ータで酢酸エチルを留去してモノマー置換し、樹脂液組
成物を得た。これをポリカーボネート樹脂板上に流延
し、この樹脂板をベルトに載せた。ベルトから15cm
の所に高圧水銀灯(360W/cm)を設置し、ベルト
を3m/分の速度で動かし、塗工紙に紫外線を照射し
た。この結果、表面タックが全くなく、透明度が高く、
柔軟で耐磨耗性が高く、臭いのない厚膜(厚さ約1m
m)が得られた。
【0037】(実施例4)前記の式(7) において、n=
5に相当するオリゴマーを製造した。ペンタエリスリト
ールジアクリレート(G1 OH)0.06 モル、イソホロンジイ
ソシアナートD(NCO)2 0.12モル、メトキシフエノール
0.1g 及び酢酸エチル100g をフラスコに入れ、50℃で
2時間反応させた。これにより、下記構造の物を得た。 G1 −(D(NCO))2
5に相当するオリゴマーを製造した。ペンタエリスリト
ールジアクリレート(G1 OH)0.06 モル、イソホロンジイ
ソシアナートD(NCO)2 0.12モル、メトキシフエノール
0.1g 及び酢酸エチル100g をフラスコに入れ、50℃で
2時間反応させた。これにより、下記構造の物を得た。 G1 −(D(NCO))2
【0038】次いで、ポリテトラメチレングリコール(G
2(OH)2、分子量 650)0.05 モル、ジブチル錫ジラウレー
ト0.05g及び酢酸エチル30gを更に添加し、60℃で
3時間反応させた。次いで、4-(2- ヒドロキシエトキ
シ) フエニル-(2-ヒドロキシプロピル) ケトン K-OH 0.
02モルを、10gの酢酸エチルと共に更に流し込み、3
時間反応させた。 K−(D−G1 −D−G2 )5 −D−G1 −D−K G1 はペンタエリスリトールジアクリレートの水酸基を
除いた残基、Dはイソホロンジイソシアナートのイソシ
アナートを除いた残基、G2はポリテトラメチレングリ
コールの水酸基を除いた残基である。
2(OH)2、分子量 650)0.05 モル、ジブチル錫ジラウレー
ト0.05g及び酢酸エチル30gを更に添加し、60℃で
3時間反応させた。次いで、4-(2- ヒドロキシエトキ
シ) フエニル-(2-ヒドロキシプロピル) ケトン K-OH 0.
02モルを、10gの酢酸エチルと共に更に流し込み、3
時間反応させた。 K−(D−G1 −D−G2 )5 −D−G1 −D−K G1 はペンタエリスリトールジアクリレートの水酸基を
除いた残基、Dはイソホロンジイソシアナートのイソシ
アナートを除いた残基、G2はポリテトラメチレングリ
コールの水酸基を除いた残基である。
【0039】次いでこのオリゴマーを実施例3と同様に
モノマー置換して樹脂液組成物を得、かつ紫外線照射を
行った。この結果、表面タックが全くなく、透明度が高
く、柔軟で耐摩耗性が高く、臭いのない厚膜が得られ
た。
モノマー置換して樹脂液組成物を得、かつ紫外線照射を
行った。この結果、表面タックが全くなく、透明度が高
く、柔軟で耐摩耗性が高く、臭いのない厚膜が得られ
た。
【0040】(比較例)光重合開始剤フエニル-(2-ヒド
ロキシ-2-プロピル) ケトン1重量部と、1.6-ヘキサン
ジオールジアクリレート10重量部とを混合し、樹脂液組
成物を得た。そして、アルキッド系黒色インキが塗工さ
れた塗工紙上に、上記の樹脂液組成物を厚さ7μm に塗
布した。そして、実施例1と同じ条件で、塗膜に紫外線
を照射した。
ロキシ-2-プロピル) ケトン1重量部と、1.6-ヘキサン
ジオールジアクリレート10重量部とを混合し、樹脂液組
成物を得た。そして、アルキッド系黒色インキが塗工さ
れた塗工紙上に、上記の樹脂液組成物を厚さ7μm に塗
布した。そして、実施例1と同じ条件で、塗膜に紫外線
を照射した。
【0041】この結果、塗工面にタックが残り、塗工面
が充分に硬化せず、臭いも強かった。しかも、本比較例
では、光重合開始剤の重量比が大きい。これに対し、実
施例1では、本発明のオリゴマー(光重合開始剤部分を
備える)の量が5重量部であり、1.6-ヘキサンジオール
ジアクリレートが40重量部である。このように、本発
明によれば、光重合開始剤の重量やモル数が少なくと
も、空気中で塗工面を充分に硬化させることができるの
で、非常に効率がよい。これにより、特に高価な光重合
開始剤を大量に使わなくともよいので、コストを低減で
きる。
が充分に硬化せず、臭いも強かった。しかも、本比較例
では、光重合開始剤の重量比が大きい。これに対し、実
施例1では、本発明のオリゴマー(光重合開始剤部分を
備える)の量が5重量部であり、1.6-ヘキサンジオール
ジアクリレートが40重量部である。このように、本発
明によれば、光重合開始剤の重量やモル数が少なくと
も、空気中で塗工面を充分に硬化させることができるの
で、非常に効率がよい。これにより、特に高価な光重合
開始剤を大量に使わなくともよいので、コストを低減で
きる。
【0042】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、樹脂液組成物を硬化させる際に悪臭が発生しにく
く、光重合開始剤の効率が高く、紫外線硬化時の硬化収
縮が少なくなる。
ば、樹脂液組成物を硬化させる際に悪臭が発生しにく
く、光重合開始剤の効率が高く、紫外線硬化時の硬化収
縮が少なくなる。
Claims (2)
- 【請求項1】 4-(2- ヒドロキシエトキシ) フエニル-
(2-ヒドロキシ-2- プロピル) ケトンと、アクリロイル
基又はメタアクリロイル基を有する水酸基含有化合物を
少なくとも含む水酸基含有化合物と、多価イソシアナー
ト化合物とを縮合させてなる紫外線硬化型オリゴマー。 - 【請求項2】 請求項1 記載の紫外線硬化型オリゴマー
と、この紫外線硬化型オリゴマーに対して共重合しうる
化合物とを含む、樹脂液組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3284913A JPH05117361A (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 紫外線硬化型オリゴマー及びこれを含む樹脂液組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3284913A JPH05117361A (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 紫外線硬化型オリゴマー及びこれを含む樹脂液組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05117361A true JPH05117361A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=17684678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3284913A Pending JPH05117361A (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 紫外線硬化型オリゴマー及びこれを含む樹脂液組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05117361A (ja) |
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-
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- 1991-10-30 JP JP3284913A patent/JPH05117361A/ja active Pending
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