JPH0480257B2 - - Google Patents
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- JPH0480257B2 JPH0480257B2 JP18257784A JP18257784A JPH0480257B2 JP H0480257 B2 JPH0480257 B2 JP H0480257B2 JP 18257784 A JP18257784 A JP 18257784A JP 18257784 A JP18257784 A JP 18257784A JP H0480257 B2 JPH0480257 B2 JP H0480257B2
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- Japan
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- wheel drive
- drive shaft
- carrier
- gear
- rear wheel
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- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 2
- 230000009194 climbing Effects 0.000 description 2
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
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- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
- Retarders (AREA)
Description
[発明の技術分野]
この発明は、自動車の4輪駆動装置の為に用い
られるセンターデフ装置に関する。 [発明の技術的背景及びその問題点] 一般に、4輪駆動車ではタイトコーナー等での
スムーズなコーナリングを実現するために、ある
いは急坂の登板時や高速直進時の効率的な駆動等
のために運転者の切換え操作等によつて前輪駆動
トルクと後輪駆動トルクとのトルク分配比を運転
状況に合せて自在に切換えることができる装置が
望まれていた。 ところが、従来の動力分配装置としては例えば
特開昭53−522号のようなものが提案されている
が、前後輪の回転数を変えることなくトルク分配
比だけを変えるようにしたものは未だ見られてい
ない。 [発明の目的] この発明は、このような従来の問題に鑑みてな
されたものであつて、前後輪の回転数は変えるこ
となくトルク分配比だけを変更することができる
センターデフ装置を提供するものである。 [発明の構成] この発明は、回転自在に支持され前輪駆動軸側
及び後輪駆動軸側に噛合すると共に両者の差動を
許す差動歯車を有するセンターデフ装置におい
て、径の異なる複数の差動歯車と、前記前輪駆動
軸側及び後輪駆動軸側の少なくともいずれか一方
と前記いずれかの差動歯車との噛合経路を選択的
に切換える切換手段とを有してなるセンターデフ
装置である。 [発明の実施例] 以下、この発明の実施例を図に基いて詳説す
る。第1図は遊星歯車機構を用いたセンターデフ
装置の一実施例を示している。キヤリア1には、
クラツチ、トランスミツシヨン等を経てエンジン
の回転を受ける入力部2が設けられている。また
このキヤリア1には一つの中間軸としてのキヤリ
ア環3が設けられている。キヤリア1内には複数
の差動歯車として小径遊星歯車4と大径遊星歯車
5とがそれぞれ支軸6,7によつて支持されてお
り、同時にこれらの各遊星歯車4,5と噛み合う
キヤリア1に対し摺動自在な内歯歯車8が設けら
れている。 キヤリア環3内にはさらに他の中間軸として小
径環9と大径環10とが同軸に嵌め込まれてい
る。そしてこれら小径環9は大径遊星歯車5と、
大径環10は小径遊星歯車4と噛み合わされてい
る。 第1出力軸としての前輪駆動軸11は大径環1
0の前方に同軸上に設けられている。また第2出
力軸としての後輪駆動軸12はキヤリア1の後部
に挿入されており、第2係合手段としての出力歯
車13を前記内歯歯車8に噛み合わせてある。 前記駆動軸11、大径環10、小径環9、キヤ
リア環3のそれぞれのスプライン部A,B,C,
Dは同径に形成されており、前後方向に揃えられ
ている。そしてこれらの各スプライン部A,B,
C,Dの外周部には切換手段としてのクラツチス
リーブ14が係合させてある。 上記構成の動力分配装置の動作について次に説
明する。切換手段としてのクラツチスリーブ14
はスプライン部A,B,C,DにおいてA−
B、A−C、A−C−DB−Dの4つの状
態に切換え結合することができる。 A−B この場合には、入力部2に対するエンジンか
らの回転力によつてキヤリア1が回転される
と、その回転力は支軸7によつて支持された大
径遊星歯車5を介してそのまま内歯歯車8と出
力歯車13との噛み合わせによつて第2出力軸
としての後輪駆動軸12に出力される。また第
1出力としての前輪駆動軸11については、キ
ヤリア1の回転力が支軸7によつて支持された
大径遊星歯車5を介して小径環9に伝達され、
スプライン部A,Bの結合によつて前輪駆動軸
11に出力されるのである。 A−C この場合には、後輪駆動軸12については上
記の場合と同じ経路で出力がなされる。一方、
前輪駆動軸11については、キヤリア1の回転
力が支軸6によつて支持された小径遊星歯車4
を介して大径環10に伝達され、この大径環1
0のスプライン部Cから前輪駆動軸11に出力
されるのである。 A−C−D この場合には、スプライン部C,Dが一体に
結合されているために、キヤリア1に与えられ
る回転力はそのまま前、後輪駆動軸11,12
に出力される直結駆動状態となる。尚、A−B
−Dを連結した場合でも同様である。 B−D この場合にはスプライン部B,Dのみが一体
に結合されているため、トルク伝達は全て後輪
駆動軸12に行なう。尚、C−Dを連結した場
合でも同様である。 したがつて、上記4つの場合のトルク分配比に
ついては次の表のようになる。
られるセンターデフ装置に関する。 [発明の技術的背景及びその問題点] 一般に、4輪駆動車ではタイトコーナー等での
スムーズなコーナリングを実現するために、ある
いは急坂の登板時や高速直進時の効率的な駆動等
のために運転者の切換え操作等によつて前輪駆動
トルクと後輪駆動トルクとのトルク分配比を運転
状況に合せて自在に切換えることができる装置が
望まれていた。 ところが、従来の動力分配装置としては例えば
特開昭53−522号のようなものが提案されている
が、前後輪の回転数を変えることなくトルク分配
比だけを変えるようにしたものは未だ見られてい
ない。 [発明の目的] この発明は、このような従来の問題に鑑みてな
されたものであつて、前後輪の回転数は変えるこ
となくトルク分配比だけを変更することができる
センターデフ装置を提供するものである。 [発明の構成] この発明は、回転自在に支持され前輪駆動軸側
及び後輪駆動軸側に噛合すると共に両者の差動を
許す差動歯車を有するセンターデフ装置におい
て、径の異なる複数の差動歯車と、前記前輪駆動
軸側及び後輪駆動軸側の少なくともいずれか一方
と前記いずれかの差動歯車との噛合経路を選択的
に切換える切換手段とを有してなるセンターデフ
装置である。 [発明の実施例] 以下、この発明の実施例を図に基いて詳説す
る。第1図は遊星歯車機構を用いたセンターデフ
装置の一実施例を示している。キヤリア1には、
クラツチ、トランスミツシヨン等を経てエンジン
の回転を受ける入力部2が設けられている。また
このキヤリア1には一つの中間軸としてのキヤリ
ア環3が設けられている。キヤリア1内には複数
の差動歯車として小径遊星歯車4と大径遊星歯車
5とがそれぞれ支軸6,7によつて支持されてお
り、同時にこれらの各遊星歯車4,5と噛み合う
キヤリア1に対し摺動自在な内歯歯車8が設けら
れている。 キヤリア環3内にはさらに他の中間軸として小
径環9と大径環10とが同軸に嵌め込まれてい
る。そしてこれら小径環9は大径遊星歯車5と、
大径環10は小径遊星歯車4と噛み合わされてい
る。 第1出力軸としての前輪駆動軸11は大径環1
0の前方に同軸上に設けられている。また第2出
力軸としての後輪駆動軸12はキヤリア1の後部
に挿入されており、第2係合手段としての出力歯
車13を前記内歯歯車8に噛み合わせてある。 前記駆動軸11、大径環10、小径環9、キヤ
リア環3のそれぞれのスプライン部A,B,C,
Dは同径に形成されており、前後方向に揃えられ
ている。そしてこれらの各スプライン部A,B,
C,Dの外周部には切換手段としてのクラツチス
リーブ14が係合させてある。 上記構成の動力分配装置の動作について次に説
明する。切換手段としてのクラツチスリーブ14
はスプライン部A,B,C,DにおいてA−
B、A−C、A−C−DB−Dの4つの状
態に切換え結合することができる。 A−B この場合には、入力部2に対するエンジンか
らの回転力によつてキヤリア1が回転される
と、その回転力は支軸7によつて支持された大
径遊星歯車5を介してそのまま内歯歯車8と出
力歯車13との噛み合わせによつて第2出力軸
としての後輪駆動軸12に出力される。また第
1出力としての前輪駆動軸11については、キ
ヤリア1の回転力が支軸7によつて支持された
大径遊星歯車5を介して小径環9に伝達され、
スプライン部A,Bの結合によつて前輪駆動軸
11に出力されるのである。 A−C この場合には、後輪駆動軸12については上
記の場合と同じ経路で出力がなされる。一方、
前輪駆動軸11については、キヤリア1の回転
力が支軸6によつて支持された小径遊星歯車4
を介して大径環10に伝達され、この大径環1
0のスプライン部Cから前輪駆動軸11に出力
されるのである。 A−C−D この場合には、スプライン部C,Dが一体に
結合されているために、キヤリア1に与えられ
る回転力はそのまま前、後輪駆動軸11,12
に出力される直結駆動状態となる。尚、A−B
−Dを連結した場合でも同様である。 B−D この場合にはスプライン部B,Dのみが一体
に結合されているため、トルク伝達は全て後輪
駆動軸12に行なう。尚、C−Dを連結した場
合でも同様である。 したがつて、上記4つの場合のトルク分配比に
ついては次の表のようになる。
【表】
第2図はこの発明の他の実施例を示している。
この第2図に示した実施例の特徴とするところ
は、差動歯車として段付遊星歯車15を用いたと
ころにある。そしてこの段付遊星歯車15の小歯
車15aは大径環10と噛み合い、大歯車15b
は小径環9と噛み合うようにしてある。そして他
の構成部材は第1実施例と同一の符号を付した部
分は同様の構成、作用を持つものである。 したがつて、この実施例にあつても上記第1実
施例と同様に、A−B、A−C、A−C−
D、B−Dの4つの切り換え結合を行なうこと
ができる。その場合の各トルクの分配比は第2表
のようになる。なお、この第2表においてA−
Cの場合に動力R0r2/R2r1となるのは、段付遊星
歯車15においてはその大歯車15bが内歯歯車
8と噛み合つており、大径環10は段付遊星歯車
15の小歯車15aと噛み合つており、この段付
遊星歯車15においてもトルク分配がなされるた
めである。
この第2図に示した実施例の特徴とするところ
は、差動歯車として段付遊星歯車15を用いたと
ころにある。そしてこの段付遊星歯車15の小歯
車15aは大径環10と噛み合い、大歯車15b
は小径環9と噛み合うようにしてある。そして他
の構成部材は第1実施例と同一の符号を付した部
分は同様の構成、作用を持つものである。 したがつて、この実施例にあつても上記第1実
施例と同様に、A−B、A−C、A−C−
D、B−Dの4つの切り換え結合を行なうこと
ができる。その場合の各トルクの分配比は第2表
のようになる。なお、この第2表においてA−
Cの場合に動力R0r2/R2r1となるのは、段付遊星
歯車15においてはその大歯車15bが内歯歯車
8と噛み合つており、大径環10は段付遊星歯車
15の小歯車15aと噛み合つており、この段付
遊星歯車15においてもトルク分配がなされるた
めである。
【表】
第3図はさらに他の実施例を示している。この
実施例においても第1図に示した実施例と同様に
遊星歯車機構を利用しており、第1実施例と同一
の符号を付して示した部分は同一の構成、作用を
備えるものである。この実施例において特徴とす
るところは、第1実施例では支軸6,7それぞれ
に異なつた種類の小径遊星歯車4、大径遊星歯車
5を支持した構成に変えて、一方の支軸6に小遊
星歯車16、大遊星歯車17の双方を支持させた
ところにある。また内歯歯車18はこれらの小遊
星歯車16、大遊星歯車17と噛み合うようにそ
れぞれ一体的な小内歯歯車18a、大内歯歯車1
8bを備えてる。そして後輪駆動軸12の出力歯
車13は大内歯歯車18bと噛み合うようにして
ある。 そこで、図示していないクラツチスリーブによ
つてA−B、A−C及びA−C,DB−
Dの切換えをなす時、前輪駆動軸11と後輪駆動
軸12に対するトルク分配比は第3表のようにな
る。
実施例においても第1図に示した実施例と同様に
遊星歯車機構を利用しており、第1実施例と同一
の符号を付して示した部分は同一の構成、作用を
備えるものである。この実施例において特徴とす
るところは、第1実施例では支軸6,7それぞれ
に異なつた種類の小径遊星歯車4、大径遊星歯車
5を支持した構成に変えて、一方の支軸6に小遊
星歯車16、大遊星歯車17の双方を支持させた
ところにある。また内歯歯車18はこれらの小遊
星歯車16、大遊星歯車17と噛み合うようにそ
れぞれ一体的な小内歯歯車18a、大内歯歯車1
8bを備えてる。そして後輪駆動軸12の出力歯
車13は大内歯歯車18bと噛み合うようにして
ある。 そこで、図示していないクラツチスリーブによ
つてA−B、A−C及びA−C,DB−
Dの切換えをなす時、前輪駆動軸11と後輪駆動
軸12に対するトルク分配比は第3表のようにな
る。
【表】
上記各実施例の遊星歯車機構に変えてかさ歯車
機構を用いた実施例が第4図に示されている。こ
の実施例においては、キヤリア21の外周部に入
力部22が設けられており、エンジンの回転力は
この入力部22を介してキヤリア21に伝達され
る。複数の差動歯車としての段付かさ歯車23が
キヤリア21内でキヤリア21に対して軸心回り
に相対回転可能の支軸24を介して支持されてい
る。この支軸24の中央回転部25は第1出力軸
としての後輪駆動軸26のスプライン部27と係
合している。 さらにキヤリア21にはキヤリア環28が形成
されており、このキヤリア環28内に同軸上に小
径環29、大径環30が嵌め込まれている。これ
ら小径環29、大径環30はともにキヤリア21
内において、前記段付きかさ歯車23の小径部2
3b、大径部23aとそれぞれ噛み合う小径かさ
歯車32、大径かさ歯車31にスプライン係合さ
れている。またこれらキヤリア環28、小径環2
9、大径環30はそれぞれその端部にスプライン
部A,B,Cを備えており、クラツチスリーブ3
3のスライドによつてキヤリア環28のスプライ
ン部Cに対して小径環29のスプライン部Aと大
径環30のスプライン部Bとの間で選択的な切換
え結合がなされるようになつている。 第2出力軸としての前輪駆動軸34の端部には
出力かさ歯車35が設けられており、この出力か
さ歯車35が第2係合手段としても作用する前記
段付かさ歯車23の大径部23bと噛み合わされ
ている。 上記かさ歯車機構を利用したセンターデフ装置
の動作について次に説明する。 エンジンからの回転力は入力部22を介してキ
ヤリア21に伝達される。キヤリア21の回転力
は、キヤリア環28を小径環29または大径環3
0に切換え結合させることにより、前、後輪駆動
軸26,34に伝達される。この時の切換え結合
はクラツチスリーブ33のスライド操作によつて
なされるが、その組み合せはB−C、A−
C、A−B−Cの3つである。 B−C この場合には、キヤリア21の回転力は大径
環30の大径かさ歯車31を介して段付かさ歯
車23の小径部23aに伝達され、支軸24を
介して後輪駆動軸26を回転させる。同時に、
この段付かさ歯車23の大径部23bと噛み合
つている出力かさ歯車35を介して後輪駆動軸
34にも伝達される。 A−C この場合には、キヤリア21の回転はスプラ
イン部A,Cの結合により小径環29に伝達さ
れ、小径かさ歯車32から段付かさ歯車23の
大径部23bに伝えられ、支軸24を介して後
輪駆動軸26に伝えられる。そして段付かさ歯
車23はさらに出力かさ歯車35と噛み合わさ
れているため、前輪駆動軸34にも伝えられ、
後輪駆動軸26と同一の回転数で回転すること
になる。 A−B−C この場合には、キヤリア21に後輪駆動軸2
6と前輪駆動軸34がともに固定された直結駆
動状態となる。 上記各場合の後輪駆動軸26と前輪駆動軸34
に対するトルク分配比は第4表に示すとおりであ
る。
機構を用いた実施例が第4図に示されている。こ
の実施例においては、キヤリア21の外周部に入
力部22が設けられており、エンジンの回転力は
この入力部22を介してキヤリア21に伝達され
る。複数の差動歯車としての段付かさ歯車23が
キヤリア21内でキヤリア21に対して軸心回り
に相対回転可能の支軸24を介して支持されてい
る。この支軸24の中央回転部25は第1出力軸
としての後輪駆動軸26のスプライン部27と係
合している。 さらにキヤリア21にはキヤリア環28が形成
されており、このキヤリア環28内に同軸上に小
径環29、大径環30が嵌め込まれている。これ
ら小径環29、大径環30はともにキヤリア21
内において、前記段付きかさ歯車23の小径部2
3b、大径部23aとそれぞれ噛み合う小径かさ
歯車32、大径かさ歯車31にスプライン係合さ
れている。またこれらキヤリア環28、小径環2
9、大径環30はそれぞれその端部にスプライン
部A,B,Cを備えており、クラツチスリーブ3
3のスライドによつてキヤリア環28のスプライ
ン部Cに対して小径環29のスプライン部Aと大
径環30のスプライン部Bとの間で選択的な切換
え結合がなされるようになつている。 第2出力軸としての前輪駆動軸34の端部には
出力かさ歯車35が設けられており、この出力か
さ歯車35が第2係合手段としても作用する前記
段付かさ歯車23の大径部23bと噛み合わされ
ている。 上記かさ歯車機構を利用したセンターデフ装置
の動作について次に説明する。 エンジンからの回転力は入力部22を介してキ
ヤリア21に伝達される。キヤリア21の回転力
は、キヤリア環28を小径環29または大径環3
0に切換え結合させることにより、前、後輪駆動
軸26,34に伝達される。この時の切換え結合
はクラツチスリーブ33のスライド操作によつて
なされるが、その組み合せはB−C、A−
C、A−B−Cの3つである。 B−C この場合には、キヤリア21の回転力は大径
環30の大径かさ歯車31を介して段付かさ歯
車23の小径部23aに伝達され、支軸24を
介して後輪駆動軸26を回転させる。同時に、
この段付かさ歯車23の大径部23bと噛み合
つている出力かさ歯車35を介して後輪駆動軸
34にも伝達される。 A−C この場合には、キヤリア21の回転はスプラ
イン部A,Cの結合により小径環29に伝達さ
れ、小径かさ歯車32から段付かさ歯車23の
大径部23bに伝えられ、支軸24を介して後
輪駆動軸26に伝えられる。そして段付かさ歯
車23はさらに出力かさ歯車35と噛み合わさ
れているため、前輪駆動軸34にも伝えられ、
後輪駆動軸26と同一の回転数で回転すること
になる。 A−B−C この場合には、キヤリア21に後輪駆動軸2
6と前輪駆動軸34がともに固定された直結駆
動状態となる。 上記各場合の後輪駆動軸26と前輪駆動軸34
に対するトルク分配比は第4表に示すとおりであ
る。
【表】
第5図は遊星歯車機構を用いたセンターデフ装
置のさらに他の実施例を示しており、キヤリア4
1は第2出力軸としての前輪駆動軸に伝達する出
力ギヤ42とキヤリア環43とを備えている。ま
たこのキヤリア環43内には大径環44と小径環
45とが嵌め込まれており、この大径環44と小
径環45はともにアーム46の支軸47に支持さ
れた複数の差動歯車としての段付遊星歯車49と
係合されている。段付遊星歯車49の大歯車49
aには大径環44が、また小歯車49bには小径
環45がそれぞれ係合されている。さらに段付遊
星歯車49の小歯車49bには第1出力軸として
の後輪駆動軸50の内歯歯車部51が係合されて
いる。上記アーム46はその中央回転部がエンジ
ンからの回転力を受ける入力部52にスプライン
係合されている。 またキヤリア環43、大径環44、小径環45
のスプライン部A,B,Cには前記各実施例と同
様にクラツチスリーブ53が選択的に係合するよ
うになされている。 この実施例の動作を次に説明する。この実施例
においてもクラツチスリーブ53のスライドによ
りB−C、A−C、A−B−C、A−B
の4つの結合状態の切換えが可能である。 B−C 入力軸52からアーム46から遊星歯車49
の大歯車49aを介して大径環44に伝達され
て、B−C結合により前輪駆動軸42に出力さ
れる。一方第1出力軸としての後輪駆動軸50
へは、段付遊星歯車49の小歯車49bと噛み
合つている内歯歯車部51を介して後輪駆動軸
50に出力される。 A−C この場合には、第2出力軸へ出力するキヤリ
ア41に対して、入力軸52、段付遊星歯車4
9の小歯車49b、小径環45、スプラインA
そしてスプラインCを介して回転力が伝えられ
る。そしてこの小歯車49bの回転力はそのま
ま内歯歯車部51に伝えられて第2出力軸とし
ての後輪駆動軸50に出力される。 A−B−C この場合には、大径環44と小径環45が完
全に固定されるため遊星歯車49が自転するこ
とはなく、直結駆動状態になる。 A−B この場合、全て、後輪駆動軸に伝達される。 上記各場合のトルク分配比は第5表のようにな
る。
置のさらに他の実施例を示しており、キヤリア4
1は第2出力軸としての前輪駆動軸に伝達する出
力ギヤ42とキヤリア環43とを備えている。ま
たこのキヤリア環43内には大径環44と小径環
45とが嵌め込まれており、この大径環44と小
径環45はともにアーム46の支軸47に支持さ
れた複数の差動歯車としての段付遊星歯車49と
係合されている。段付遊星歯車49の大歯車49
aには大径環44が、また小歯車49bには小径
環45がそれぞれ係合されている。さらに段付遊
星歯車49の小歯車49bには第1出力軸として
の後輪駆動軸50の内歯歯車部51が係合されて
いる。上記アーム46はその中央回転部がエンジ
ンからの回転力を受ける入力部52にスプライン
係合されている。 またキヤリア環43、大径環44、小径環45
のスプライン部A,B,Cには前記各実施例と同
様にクラツチスリーブ53が選択的に係合するよ
うになされている。 この実施例の動作を次に説明する。この実施例
においてもクラツチスリーブ53のスライドによ
りB−C、A−C、A−B−C、A−B
の4つの結合状態の切換えが可能である。 B−C 入力軸52からアーム46から遊星歯車49
の大歯車49aを介して大径環44に伝達され
て、B−C結合により前輪駆動軸42に出力さ
れる。一方第1出力軸としての後輪駆動軸50
へは、段付遊星歯車49の小歯車49bと噛み
合つている内歯歯車部51を介して後輪駆動軸
50に出力される。 A−C この場合には、第2出力軸へ出力するキヤリ
ア41に対して、入力軸52、段付遊星歯車4
9の小歯車49b、小径環45、スプラインA
そしてスプラインCを介して回転力が伝えられ
る。そしてこの小歯車49bの回転力はそのま
ま内歯歯車部51に伝えられて第2出力軸とし
ての後輪駆動軸50に出力される。 A−B−C この場合には、大径環44と小径環45が完
全に固定されるため遊星歯車49が自転するこ
とはなく、直結駆動状態になる。 A−B この場合、全て、後輪駆動軸に伝達される。 上記各場合のトルク分配比は第5表のようにな
る。
【表】
第6図は第5図に示した実施例においてキヤリ
ア41をその複数の差動歯車としての段付遊星歯
車49の部分を覆うようなケース状にした実施例
である。したがつて、この実施例においても第5
表に示したと同じトルク分配比が得られる。この
実施例において上記第5図の実施例と同一の符号
を付した部分は同一の構成、作用をなすものであ
る。 第7図はかさ歯車機構を用いたセンターデフ装
置のさらに他の実施例を示しており、キヤリア6
1内に複数の差動歯車としての段付かさ歯車62
を支軸63によつて支持し、また第2出力軸とし
ての前輪駆動軸64はこの段付かさ歯車62の大
径部62aと噛合わせてある。 キヤリア61はキヤリア環65を備え、このキ
ヤリア環65内には小径環66と大径環67とが
嵌め込まれている。そして小径環66はその小径
かさ歯車部が段付かさ歯車62の大径部62a
と、大径環67はその大径かさ歯車部が小径部6
2bと噛み合つている。さらに第1出力軸として
の後輪駆動軸68は小径環66と同軸上に対向し
て配設されている。 これら後輪駆動軸68、小径環66、大径環6
7及びキヤリア環65のスプライン部A,B,
C,Dにはクラツチスリーブ69が嵌合されてあ
り、このクラツチスリーブ69のスライドにより
A−B、A−C、A−C−D、B−D切
換え結合が選択できるようになつている。 上記かさ歯車機構を用いたセンターデフ装置の
動作について説明すると、キヤリア61がエンジ
ンからの回転軸を受けて回転すると、クラツチス
リーブ69のスライド操作により、このキヤリア
61のキヤリア環65のスプライン部Dに対する
スプライン部A,B,Cの選択的な結合によつて
以下の動作がなされる。 A−B この場合、キヤリア61と共に支軸63が回
転し、段付かさ歯車62の大径部62aに前輪
駆動軸64の出力かさ歯車部と小径環66の小
径かさ歯車部とが同時に噛みあつているため
に、前輪駆動軸64と後輪駆動軸68とに均等
な動力で回転力が伝達される。 A−C この場合、このキヤリア61に対する回転力
が支軸63、段付かさ歯車61を介して大径環
67に伝達され、この大径環67から後輪駆動
軸68に伝えられる。同時に前輪駆動軸64に
対しては支軸63、段付かさ歯車62を介して
直接回転力が伝えられる。 A−C−D この場合、キヤリア61に対して前輪駆動軸
64と後輪駆動軸68とが共に直結駆動され
る。 B−D この場合、キヤリア61に対して前輪駆動軸
64は直結されるが、他方、後輪駆動軸68は
このキヤリア61から切離された形となり、前
輪駆動状態になる。 上記各場合のトルク分配比は次の第6表のよう
になる。
ア41をその複数の差動歯車としての段付遊星歯
車49の部分を覆うようなケース状にした実施例
である。したがつて、この実施例においても第5
表に示したと同じトルク分配比が得られる。この
実施例において上記第5図の実施例と同一の符号
を付した部分は同一の構成、作用をなすものであ
る。 第7図はかさ歯車機構を用いたセンターデフ装
置のさらに他の実施例を示しており、キヤリア6
1内に複数の差動歯車としての段付かさ歯車62
を支軸63によつて支持し、また第2出力軸とし
ての前輪駆動軸64はこの段付かさ歯車62の大
径部62aと噛合わせてある。 キヤリア61はキヤリア環65を備え、このキ
ヤリア環65内には小径環66と大径環67とが
嵌め込まれている。そして小径環66はその小径
かさ歯車部が段付かさ歯車62の大径部62a
と、大径環67はその大径かさ歯車部が小径部6
2bと噛み合つている。さらに第1出力軸として
の後輪駆動軸68は小径環66と同軸上に対向し
て配設されている。 これら後輪駆動軸68、小径環66、大径環6
7及びキヤリア環65のスプライン部A,B,
C,Dにはクラツチスリーブ69が嵌合されてあ
り、このクラツチスリーブ69のスライドにより
A−B、A−C、A−C−D、B−D切
換え結合が選択できるようになつている。 上記かさ歯車機構を用いたセンターデフ装置の
動作について説明すると、キヤリア61がエンジ
ンからの回転軸を受けて回転すると、クラツチス
リーブ69のスライド操作により、このキヤリア
61のキヤリア環65のスプライン部Dに対する
スプライン部A,B,Cの選択的な結合によつて
以下の動作がなされる。 A−B この場合、キヤリア61と共に支軸63が回
転し、段付かさ歯車62の大径部62aに前輪
駆動軸64の出力かさ歯車部と小径環66の小
径かさ歯車部とが同時に噛みあつているため
に、前輪駆動軸64と後輪駆動軸68とに均等
な動力で回転力が伝達される。 A−C この場合、このキヤリア61に対する回転力
が支軸63、段付かさ歯車61を介して大径環
67に伝達され、この大径環67から後輪駆動
軸68に伝えられる。同時に前輪駆動軸64に
対しては支軸63、段付かさ歯車62を介して
直接回転力が伝えられる。 A−C−D この場合、キヤリア61に対して前輪駆動軸
64と後輪駆動軸68とが共に直結駆動され
る。 B−D この場合、キヤリア61に対して前輪駆動軸
64は直結されるが、他方、後輪駆動軸68は
このキヤリア61から切離された形となり、前
輪駆動状態になる。 上記各場合のトルク分配比は次の第6表のよう
になる。
【表】
なお、上記各実施例における差動動作は従来と
略同様に行なわれる。 [発明の効果] この発明は、切換手段の操作によつて前輪駆動
軸側及び後輪駆動軸側の少なくともいずれか一方
と差動歯車との噛合経路を切換えることによつて
前輪出力軸と後輪出力軸とにトルク分配比を変え
て動力の伝達が行なえる。そのために、従来のよ
うにトルク分配比の変更とともに前輪出力軸と後
輪出力軸との回転数比の変更が起るということが
なく、急坂登板の場合やコーナリング時に適当な
トルク分配比を自在に選択することができる利点
がある。
略同様に行なわれる。 [発明の効果] この発明は、切換手段の操作によつて前輪駆動
軸側及び後輪駆動軸側の少なくともいずれか一方
と差動歯車との噛合経路を切換えることによつて
前輪出力軸と後輪出力軸とにトルク分配比を変え
て動力の伝達が行なえる。そのために、従来のよ
うにトルク分配比の変更とともに前輪出力軸と後
輪出力軸との回転数比の変更が起るということが
なく、急坂登板の場合やコーナリング時に適当な
トルク分配比を自在に選択することができる利点
がある。
第1図乃至第7図各々はこの発明の実施例を示
す断面図である。 1……キヤリア、3……キヤリアスプライン、
4……小径遊星歯車、5……大径遊星歯車、6,
7……支軸、8……内歯歯車、9……小径スプラ
イン、10……大径スプライン、11……前輪駆
動軸、12……後輪駆動軸、13……出力歯車、
14……クラツチスリーブ(切換手段)、15…
…段付遊星歯車、16……小遊星歯車、17……
大遊星歯車、18……内歯歯車、21……キヤリ
ア、23……段付かさ歯車、24……支軸、26
……後輪駆動軸、28……キヤリアスプライン、
29……小径スプライン、30……大径スプライ
ン、33……クラツチスリーブ(切換手段)、3
4……前輪駆動軸、41……キヤリア、43……
キヤリアスプライン、44……小径スプライン、
45……大径スプライン、46……アーム、47
……支軸、49……段付遊星歯車、50……後輪
駆動軸、51……内歯歯車部、52……前輪駆動
軸、61……キヤリア、62……段付かさ歯車、
63……支軸、64……前輪駆動軸、65……キ
ヤリアスプライン、66……小径スプライン、6
7……大径スプライン、68……前輪駆動軸、6
9……クラツチスリーブ(切換手段)、A,B,
C,D……スプライン部。
す断面図である。 1……キヤリア、3……キヤリアスプライン、
4……小径遊星歯車、5……大径遊星歯車、6,
7……支軸、8……内歯歯車、9……小径スプラ
イン、10……大径スプライン、11……前輪駆
動軸、12……後輪駆動軸、13……出力歯車、
14……クラツチスリーブ(切換手段)、15…
…段付遊星歯車、16……小遊星歯車、17……
大遊星歯車、18……内歯歯車、21……キヤリ
ア、23……段付かさ歯車、24……支軸、26
……後輪駆動軸、28……キヤリアスプライン、
29……小径スプライン、30……大径スプライ
ン、33……クラツチスリーブ(切換手段)、3
4……前輪駆動軸、41……キヤリア、43……
キヤリアスプライン、44……小径スプライン、
45……大径スプライン、46……アーム、47
……支軸、49……段付遊星歯車、50……後輪
駆動軸、51……内歯歯車部、52……前輪駆動
軸、61……キヤリア、62……段付かさ歯車、
63……支軸、64……前輪駆動軸、65……キ
ヤリアスプライン、66……小径スプライン、6
7……大径スプライン、68……前輪駆動軸、6
9……クラツチスリーブ(切換手段)、A,B,
C,D……スプライン部。
Claims (1)
- 1 回転自在に支持され前輪駆動軸側及び後輪駆
動軸側に噛合すると共に両者の差動を許す差動歯
車を有するセンターデフ装置において、径の異な
る複数の差動歯車と、前記前輪駆動軸側及び後輪
駆動軸側の少なくともいずれか一方と前記いずれ
かの差動歯車との噛合経路を選択的に切換える切
換手段とを有してなるセンターデフ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18257784A JPS6162641A (ja) | 1984-09-03 | 1984-09-03 | センタ−デフ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18257784A JPS6162641A (ja) | 1984-09-03 | 1984-09-03 | センタ−デフ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6162641A JPS6162641A (ja) | 1986-03-31 |
JPH0480257B2 true JPH0480257B2 (ja) | 1992-12-18 |
Family
ID=16120711
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18257784A Granted JPS6162641A (ja) | 1984-09-03 | 1984-09-03 | センタ−デフ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6162641A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4779699A (en) * | 1986-04-30 | 1988-10-25 | Mazda Motor Corporation | Four wheel drive vehicle with inter-axle differential having dual planetary gear sets |
JPS6353118A (ja) * | 1986-08-20 | 1988-03-07 | Mazda Motor Corp | 4輪駆動車のトルク配分装置 |
JPS6397429A (ja) * | 1986-10-13 | 1988-04-28 | Mazda Motor Corp | 4輪駆動車の差動制限装置 |
JPS63162149U (ja) * | 1987-04-10 | 1988-10-24 | ||
US5080641A (en) * | 1989-10-20 | 1992-01-14 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Torque split control system for a four-wheel drive motor vehicle |
JP5353350B2 (ja) * | 2009-03-23 | 2013-11-27 | 株式会社ジェイテクト | 車両用差動装置 |
-
1984
- 1984-09-03 JP JP18257784A patent/JPS6162641A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6162641A (ja) | 1986-03-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |