JPH0446773B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高さ調節自在な窓ガラスを有する窓構
造に関し、特に自動車用のものであつて、窓ガラ
スが隣接する車体部分と同一平面に並び、そして
その案内手段ならびに窓シールが窓ガラスの内側
に配置されていて、窓案内手段が弾性可撓性成形
案内部材の介在のもとに窓枠に沿つて案内される
形式の窓構造に関する。

従来技術である西独特許出願P3200322.6に開示
されている窓構造を以下に示す。第６図は、従来
技術である自動車ドアーの断面図である。

第６図において、自動車ドアー２００は自動車
の内側に配置された窓枠１０４を有する。窓枠１
０４には窓ガラス１２２がはめられている。この
窓枠１０４には帯状成形物１１０が取り付けられ
ている。

この帯状成形物１１０には、リツプ状の窓シー
ル１１８とリツプ状のガイド部材１２０が形成さ
れている。更に、帯状成形物１１０には第６図に
おいて一点鎖線で示されているようなシール突起
１２１を付加的に形成しておくこともできる。

窓ガラス収納室パツキング１３２と窓シール１
１８が、窓ガラス１２２に当接している。窓ガラ
ス１２２の縁辺部には、案内レール１２４が接着
剤１２６によつて固着されている。この案内レー
ル１２４は延長部１２８を有し、この延長部１２
８によつて窓ガラス１２２の端部がカバーされる
ようになつている。アーム１３０によつて案内レ
ール１２４とガイド部材１２０とが係合してい
る。

この帯状成形物１１０を窓枠１０４に固定する
ために、帯状成形物の脚部１１２が設けられ、窓
枠１０４に形成された対応する凹部１１４の中
に、脚部１１２が係合するようになつている。

帯状成形物１１０は通常ゴムまたは樹脂材料に
より作られているが、比較的柔らかいため窓枠に
固定することが困難である。そこで、従来技術に
よる帯状成形物は１１０は、図示のごとく金属の
補強材１１６を包含し、その補強材１１６により
窓枠１０４への取付を確実にしている。ところ
が、補強材を内包した窓状成形物は、窓枠への取
付作業が困難であるばかりか製造コストも高いと
いう問題を有している。

したがつて本発明の目的は簡単に製造できかつ
簡単に取付けられる窓シール部材ならびに簡単に
製造できかつ簡単に取付けられる成形案内部材を
提供することである。さらに、窓枠の垂直部分と
水平部分との間の移行域に設けられるコーナの成
形がコスト的に有利に実施できるようにすること
である。

本発明によれば、窓シール部材と、窓案内手段
（案内レール）と協働する成形案内部材とはそれ
ぞれ１つの押出成形部材によつて形成されそして
それぞれ自体で窓枠に保持される。

好ましくは各押出成形部材は相応的に成形され
た窓枠にはめ合い係合的および／または強制鎖錠
的に保持されるような横断面を有すると共に各押
出成形部材は窓ガラスの方を向いている窓枠の面
をカバーするような舌状突起あるいは両方の舌状
突起が互に部分的にカバーし合うような舌状突起
を有する。このような構成によつて、窓枠と組合
わせる時に窓シールおよび成形案内部材の格別に
簡単な取付けが実現されると同時に、その製造も
きわめて簡単化される。押出成形部材に設けられ
た舌状突起によつて成形窓枠は窓ガラスの方へ向
つてカバーされ、外側からは１つの一様な面が見
えるようになる。

窓シールを構成する押出成形部材及び成形案内
部材を構成する押出成形部材が部分的にほぼ三角
形の中空断面を有し、その三角形の１つの辺（第
３の板状部）が窓枠のキヤビテイ内に斜めに押込
まれるようにすると、窓枠への窓シールおよび成
形案内部材の固定が容易になり、しかもその固定
がゆるみにくいものとなる。この場合、窓枠への
押出成形部材の特に確固たる座着を達成するため
に、三角形中空体をほぼ直角三角形の形状とし、
その斜辺を略矩形状の溝である窓枠のＵ字形キヤ
ビテイ内に斜めに差込み、その斜辺の窓シールか
ら遠い方の外側端をＵ字形キヤビテイ内の隆起部
に衝合させそしてその斜辺の内側端をシール舌状
突起（シールリツプ）またはシールビードに当接
させるようにするとよい。このようにすると、ガ
ラス凍結の際に生じるようなシールリツプまたは
シールビードに対する引張力によつてシールが窓
枠から抜き出してしまう可能性がほとんどなくな
る。

この固定の仕方は片側固定されるすべての成形
部材に適用できる。この固定手段に加えてあるい
はそれに代えて、中空成形部材のフランジに接す
る側に耳を設け、この耳がフランジ上の突起、特
に縁どりしたエツジに係止されるようにしてもよ
い。

窓枠の上縁部は、垂直部と同一に形成されてい
る窓シールの押出成形部材に隣接している１つ
の、窓ガラスの上部ストツパーとして役立ちかつ
窓ガラスと車体との間の間隙を閉じるまたはシー
ルする押出成形部材が配置されるように構成する
のが有利である。

以下、図面を参照しながら本発明の実施例を説
明する。

第１図に示した自動車ドア−２は車室側に位置
する窓枠４を有している。窓枠の両側部分はドア
の内板と外板との間の空間内を下方にのびてい
る。この窓枠４に沿つて窓ガラス２２が案内され
る。窓枠４は圧延鋼を成形してつくられている。
成形されたこの窓枠は例えば第２図に示したよう
な断面形状を有する。すなわち、管状部６、ウエ
ブ部分８およびそのウエブ部分に続く該ウエブと
直角にのびる２つのフランジ部分１０とからな
る。各フランジ１０は管状部６の一方の側と共
に、略矩形状の溝であるＵ字形のキヤビテイ１
２，１４をそれぞれ形成している。第２図で見て
左側において、窓シールである押出成形部材１６
が窓枠４に取付けられている。そして右側におい
ては、別個の押出成形部材１８として窓ガラス２
２の案内レール２０のための成形案内部材が窓枠
に取付けられている。

窓シールの押出成形部材１６は実質的に三角形
中空本体部２４、舌状突起２６およびシールリツ
プ２８とからなる。なお、第３図において、三角
形中空本体部２４は、Ｕ字形キヤビテイ１２のフ
ランジ部１０の第１の側壁面１０ｃに沿つて延び
る第１の板状部３６と、Ｕ字形キヤビテイ１２の
断面の対角線上に延在する第３の板状部３０と、
Ｕ字形キヤビテイの開放部を覆う第２の板状部３
７とから構成されている。舌状突起２６は窓枠４
のフランジ部１０の第１の側壁面１０ｃにおける
外側の面と接触し、第１の板状部３６とで窓枠４
の板部分１１を挟んでいる。他方、シールリツプ
２８（これはシールビードによつて代替しうる）
は窓ガラス２２に接触している。三角形状の中空
本体部２４は第３の板状部である斜辺３０を有
し、この斜辺がＵ字形キヤビテイ１２の中に差込
まれている。この差込まれた状態では、十分奥す
なわち底面１０ｂまでキヤビテイ内に入り込んで
いる斜辺３０の奥側端部は、シールリツプ２８の
近くに位置する。斜辺３０の反対側端部、すなわ
ちキヤビテイの外側に近い方の端部は管状部６の
隆起部３２に衝合している。ただし、空所３５
（第３図）を形成して衝合している。斜辺３０は
したがつて第３図の矢印３４で示すように応力が
加えられている。三角形本体２４の三角形の１つ
の辺（第１の板状部）３６はフランジ１０に接触
している。斜辺（第３の板状部）３０がこのよう
にキヤビテイ１２の中に差込まれているので、窓
シールがシールリツプ２８の側から窓枠４から抜
け出ることはほとんど起り得ない。舌状突起２６
は両フランジ１０のほぼ半分までをカバーしてい
る。この舌状突起２６は他方の押出成形部材１８
の舌状突起４０と重なり合うのが好ましい。そう
すれば、窓枠４すなわちフランジ１０は外から見
て完全に覆われた状態となる。斜辺３０によつ
て、三角形本体の１つの辺３６はフランジ１０に
対して押圧される。これによつて大きい摩擦が生
じ、窓ガラスが凍結した場合および窓ガラスが振
動した場合でも、窓シール部材はしつかりと確保
される。

押出成形された案内部材１８は窓ガラス案内レ
ール２０のための案内路としてつくられている。
すなわち、押出案内部材１８は案内レール２０の
ための案内面４２ならびに切下げ部４４を有する
よう成形されている。特に、この押出成形案内部
材１８は窓枠４のフランジ１０の折り曲げられた
端部に係止される突起４６を有するように成形さ
れるのが好ましい。

窓シールを構成する押出成形部材１６は窓ガラ
ス２２の側縁部に沿つて存在するのみならず、窓
ガラスの上縁側にも設けられている。すなわち、
窓枠４の上側部分にも押出成形された窓シール部
材が存在している。この上側窓シール部材は第４
図によく示されている。第４図は第１図の−
線に沿つて取つた断面図であり、これから明らか
なように窓枠上側に存在する押出成形された窓シ
ール部材１６は第２図に示された断面と同じ断面
形状を有している。そしてこの窓枠上縁側におい
ては、前記の押出成形案内部材１８の代りに、い
ま１つのシール部材４８が設けられている。この
シール部材４８は前記押出成形案内部材１８と同
様に窓枠４に固定される。すなわち、押出成形さ
れたシール部材４８は同様に突起４６を有し、こ
の突起がフランジ１０の折曲げ端部に係止されて
いる。また、このシール部材４８は環状隆起部５
０を有し、この環状隆起部５０は窓ガラス２２の
上部ストツパーとして働くと共に窓ガラス２２と
車体との間の隙間を封鎖またはシールする。第４
図において、隣接する車体部分は参照数字５２で
指示されておりそしてそれに固定されているドア
ーシールは５４で指示されている。押出成形シー
ル部材４８の環状隆起部５０は窓ガラス２２と同
一平面をなして並んでおり、窓ガラス２２はこの
環状隆起部５０によつてその上方位置においても
保護される。

第４図に示した構成の変形例が第５図に示され
ている。第５図で第４図と同じ参照数字は同じ部
材を示す。この変形例の場合にも、押出成形され
たシール部材１６と４８とは窓枠４に自己鎖錠的
に保持される。シール部材４８はＢ柱とＣ柱の継
ぎコーナのところで成形ブロツクによつてシール
部材１８と結合されている。第５図に示した成形
部材も他の図面に示した成形部材も断面積が小さ
いので視覚的印象がよくなる。第５図の変形例の
場合では、窓ガラス２２は固定である。窓ガラス
２２と窓枠４との間には鉄帯５６が設けられてい
る。これは窓枠４と窓ガラス２２との間の距離が
大きすぎる場合に、必要となるであろう。なぜな
らば、窓枠と窓ガラスとの間の距離が大きいと、
ガラスが破れ易くなるからである。この鉄帯５６
はガラスに接着されそしてガラス取付けの際には
窓枠上をすべり移動する。第５図から理解される
ように、本発明は固定ガラスの窓にも適用されう
る。また、第５図に示した断面形状は窓枠の垂直
方向部分に対しても適当な態様で適用しうるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車ドアーの側面図である。第２図
は第１図の−線に沿つて取つた断面図であ
る。第３図は第２図の一部分を示す図である。第
４図は第１図の−線に沿つて取つた断面図で
ある。第５図は同じく第１図の−線に沿つて
取つた断面図であり、別の実施例を示す。第６図
は従来技術による窓構造の断面図である。 主要部分の符号の説明、１６……押出成形され
た窓シール部材、１８……押出成形された案内部
材、４……窓枠、２２……窓ガラス、２０……窓
ガラス案内レール、１２，１４……窓枠のキヤビ
テイ、３０……三角形部材の斜辺、２６……窓シ
ール部材の舌状突起、４０……案内部材の舌状突
起、２８……シールリツプ、１０……窓枠のフラ
ンジ部分、８……窓枠のウエブ部分、５２……車
体部分、４８……いま１つの押出成形された窓シ
ール部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 高さ調節自在な窓ガラス２２と、該窓ガラス
   ２２に沿つて延在しており断面が略矩形状の溝１
   ２を有する窓枠４とからなる自動車の窓組立体に
   用いるシール１６であつて、該溝１２が、自由端
   を有する第１の側壁面１０ｃと、該第１の側壁面
   １０ｃに対向し自由端を有する第２の側壁面１０
   ａと、該第１の側壁面１０ｃと該第２の側壁面１
   ０ａとを連結している底壁面１０ｂとから構成さ
   れるようになつているシールにおいて、 該シール１６が、 該溝１２の第１の側壁面１０ｃに沿つて、該第
   １の側壁面１０ｃの自由端から該底壁面１０ｂま
   で延在している第１の板状部３６と、 該第１の側壁面１０ｃの自由端近傍における該
   第１の板状部３６から、該第２の側壁面１０ａの
   自由端まで延在している第２の板状部３７と、 該底壁面１０ｂと該第１の側壁面１０ｃとの連
   結部近傍における該第１の板状部３６から、該第
   ２の側壁面１０ａの自由端近傍における該第２の
   板状部３７まで延在している第３の板状部３０
   と、 該窓ガラス２２に当接するシール部２８とから
   なつており、 該シール１６が該溝１２内に挿入されたときに
   該第３の板状部３０に発生する弾性力により、該
   シール１６が該溝１２内に保持されるようになつ
   ている自動車の窓組立体に用いるシール。 ２ 前記シールにおける前記第２の側壁面１０ａ
   の自由端近傍には、該第２の側壁面１０ａの自由
   端近傍に設けられた突起３２に合わせてくぼみ３
   ５が設けられている特許請求の範囲第１項に記載
   の自動車の窓組立体に用いるシール。 ３ 前記シールは押出し成形されており、長手方
   向に中空部２４が形成されている特許請求の範囲
   第１項に記載の自動車の窓組立体に用いるシー
   ル。 ４ 高さ調節自在な窓ガラス２２と、該窓ガラス
   ２２に沿つて延在しており断面が略矩形状の溝１
   ２を有する窓枠４とからなる自動車の窓組立体に
   用いるシール１６であつて、該溝１２が、自由端
   を有する第１の側壁面１０ｃと、該第１の側壁面
   １０ｃに対向し自由端を有する第２の側壁面１０
   ａと、該第１の側壁面１０ｃと該第２の側壁面１
   ０ａとを連結している底壁面１０ｂとから構成さ
   れ、該第１の側壁面１０ｃは該窓枠４に形成され
   該窓ガラス２２に沿つて延在する板部材１１の内
   面からなり、該板部材１１は該内面に相対する外
   面を有するようになつているシールにおいて、 該シール１６が、 該溝１２の第１の側壁面１０ｃに沿つて、該第
   １の側壁面１０ｃの自由端から該底壁面１０ｂま
   で延在している第１の板状部３６と、 該第１の側壁面１０ｃの自由端近傍における該
   第１の板状部３６から、該第２の側壁面１０ａの
   自由端まで延在している第２の板状部３７と、 該底壁面１０ｂと該第１の側壁面１０ｃとの連
   結部近傍における第１の板状部３６から、該第２
   の側壁面１０ａの自由端近傍における該第２の板
   状部３７まで延在している第３の板状部３０と、 該窓ガラス２２に当接するシール部２８と、 該第１の板状部３６に一端を取り付けており、
   前記板部材１１の外面に沿つて延在し、該第１の
   板状部３６とにより該板部材１１を挟むようにな
   つている舌状突起２６とからなつており、 該シール１６が該溝１２内に挿入されたときに
   該第３の板状部３０に発生する弾性力により、該
   シール１６が該溝１２内に保持されるようになつ
   ている自動車の窓組立体に用いるシール。