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JPH04285660A - 耐熱樹脂ペーストおよびこれを用いたic - Google Patents

耐熱樹脂ペーストおよびこれを用いたic

Info

Publication number
JPH04285660A
JPH04285660A JP7376891A JP7376891A JPH04285660A JP H04285660 A JPH04285660 A JP H04285660A JP 7376891 A JP7376891 A JP 7376891A JP 7376891 A JP7376891 A JP 7376891A JP H04285660 A JPH04285660 A JP H04285660A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
resistant resin
resin
fine particles
paste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7376891A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nishizawa
西沢 廣
Kenji Suzuki
健司 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP7376891A priority Critical patent/JPH04285660A/ja
Publication of JPH04285660A publication Critical patent/JPH04285660A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクリーン印刷用オー
バーコート材に適した新規な耐熱樹脂ペーストおよびこ
れを用いたICに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、樹脂溶液は、それ自身ではチキソ
トロピー性をほとんど示さない。チキソトロピーは等温
状態においても変形のために見かけ粘度が一時的に低下
する現象として定義され、例えば印刷中の高せん断速度
下では粘度が一時的に低下して流動し、基材に転移後は
だれたり流れたりしないことが要求されるスクリーン印
刷用ペーストには必要不可欠な流動特性である。樹脂溶
液にチキソトロピー性を付与するための一つの方法は樹
脂溶液にフィラーとして樹脂微粒子を分散させてペース
ト化することである。このようなペーストとしては種々
のものが知られている。
【0003】耐熱性をそれほど必要としない用途に使用
される樹脂溶液としては、例えばロジン変性フェノール
樹脂、ロジン変性マレイン樹脂、メラミン樹脂、エポキ
シ樹脂等の樹脂溶液があり、高度な耐熱性が要求される
用途にはポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸樹
脂、溶媒可溶性のポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、ポリアミド樹脂等の樹脂溶液などが知られている。 また、これらの樹脂溶液に分散されてペーストを形成す
る樹脂微粒子としては、耐熱性をそれほど必要としない
用途では脂肪族系ポリアミド樹脂微粒子、メラミン樹脂
微粒子、エポキシ樹脂微粒子、フェノール樹脂微粒子な
どが知られており、高度な耐熱性が要求される用途では
ポリイミド樹脂微粒子、ポリアミドイミド樹脂微粒子、
ポリアミド樹脂微粒子などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】半導体素子、配線板等
の電子部品の層間絶縁膜、保護膜など高度な耐熱性が要
求される用途には、上記したポリアミド酸樹脂溶液又は
ポリイミド樹脂溶液にポリイミド樹脂微粒子を分散させ
たペーストが用いられている。このポリイミド樹脂微粒
子は十分なチキソトロピー性を付与するため、粒子系が
0〜10μmの範囲のものが主に用いられているが、こ
のような微粒子は通常の機械粉砕法では製造が困難なた
め沈殿重合法を利用した合成法(例えば特公昭54−4
4719号公報)によって製造されている。
【0005】しかし、沈殿重合法によって製造されたポ
リイミド樹脂微粒子は耐熱性に優れるものの、多孔質な
形状で得られるため、これを用いたペーストの硬化膜に
はピンホール、すなわち連続気孔が生じ易すい。そのた
めα線粒子によるソフトエラーを防止するためのα線遮
へい膜や耐湿性及び耐食性が要求される用途に対して必
ずしも満足できるものとはいえなかった。
【0006】一方、多孔質でないち密な形状をもつシリ
カ微粒子などの無機微粒子を用いる検討がなされている
が、無機微粒子は固く、比重が大きいので半導体素子の
表面を傷つけ易すいこと、貯蔵、保管時にペースト中で
沈降し易く、使用時に再分散させる作業が必要となるな
どの問題がある。
【0007】本発明はこのような問題を解決するもので
あり、特にピンホールがない硬化膜が形成できる耐熱樹
脂ペーストおよびこれを用いたICを提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は耐熱樹脂(A)
、溶剤(B)及び噴霧乾燥法によって得られる溶剤(B
)に不溶な非多孔質でち密な形状の耐熱樹脂微粒子(C
)を含み、(A)と(B)を含む溶液中に(C)が分散
してなる耐熱樹脂ペーストおよびこれを用いたICに関
する。
【0009】本発明における耐熱樹脂ペーストは、結合
材として主に機能する耐熱樹脂及び溶剤を含む溶液とペ
ーストのチキソトロピー性付与剤として主に機能する耐
熱樹脂微粒子とから構成されている。このペーストにお
いて、耐熱樹脂微粒子(C)は配合時にはペースト中に
分散してチキソトロピー性を発現し、加熱硬化後は塗膜
中に残存するが、非多孔質でち密な形状をもつのでピン
ホールがない硬化膜が形成できる。
【0010】本発明における耐熱樹脂として(A)は溶
剤(B)に可溶性の熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂のい
ずれも使用できる。溶剤(B)に可溶性の熱硬化性樹脂
としては、例えば、末端アセチレン化ポリイミド樹脂、
末端マレイミド化ポリイミド樹脂、末端ノルボルネン化
ポリイミド樹脂、BTレジン(三菱ガス化学社製、商品
名)、ケルイミド(ロ−ン・プ−ラン社製、商品名)等
の付加重合型ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂などが用いられる。溶剤(B)に
可溶性の熱可塑性樹脂としては、例えば、「プラスチッ
クハンドブック(朝倉書店、1979年刊行)の308
〜618頁に掲載されている耐熱樹脂が用いられれる。 耐熱性と溶剤(B)に対する溶解性の観点から、好まし
くはポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミ
ド樹脂(ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸樹
脂、テトラカルボン酸二無水物とアルコール及び/又は
アルコール誘導体とを反応させて得られるテトラカルボ
ン酸エステルに、ジアミンを混合または反応させた組成
物又はポリアミド酸エステルオリゴマー、テトラカルボ
ン酸二無水物とこの二無水物と錯体を形成しうる溶媒と
を反応させて得られる錯体に、ジアミンを混合または反
応させた組成物又はポリアミド酸オリゴマー(この溶媒
としては、好ましくはN−メチルピロリドン、ピリジン
、ε−カプロラクタム等が用いられる)を含む)が用い
られる。
【0011】ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、
ポリイミド樹脂としては、例えば、ポリカルボン酸又は
その反応性酸誘導体とジアミン(例えば、特開昭63−
205640号公報に記載されているもの)又はそのジ
アミンとホスゲン又は塩化チオニルと反応させて得られ
るジイソシアネートとを反応させて得られるものが用い
られる。具体的には、特開昭57−64955号公報に
記載されている可溶性ポリアミド樹脂、特開平1−40
576号公報に記載されている可溶性ポリアミドイミド
樹脂、特開昭62−283154号公報に記載されてい
る可溶性ポリイミド樹脂などが挙げられる。耐熱樹脂(
A)の熱分解開始温度は、好ましくは250℃以上、特
に好ましくは350℃以上のものが用いられる。
【0012】本発明における溶剤(B)としては、例え
ば「溶剤ハンドブック」(講談社、1976年刊行)の
143〜852頁に掲載されている溶剤が用いられる。 例えばN−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、
ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−3,4,5
,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の含窒素化合物
、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の硫黄化合物、
γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロ
ラクトン、γ−ヘプタラクトン、α−アセチル−γ−ブ
チロラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン類、ジ
オキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリ
コールジメチル(又はジエチル、ジプロピル、ジブチル
)エーテル、トリエチレングリコールジメチル(又はジ
エチル、ジプロピル、ジブチル)エーテル、テトラエチ
レングリコールジメチル(又はジエチル、ジプロピル、
ジブチル)エーテル等のエーテル類、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセ
トフェノン等のケトン類、ブタノール、オクチルアルコ
ール、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレング
リコールモノメチル(又はモノエチル)エーテル、トリ
エチレングリコールモノメチル(又はモノエチル)エー
テル、テトラエチレングリコールモノメチル(又はモノ
エチル)エーテル等のアルコール類、フェノール、クレ
ゾール、キシレノール等のフェノール類、酢酸エチル、
酢酸ブチル、エチルセロソルブアセート、ブチルセロソ
ルブアセテート等のエステル類、トルエン、キシレン、
ジエチルベンゼン、シクロヘキサン等の炭化水素類、ト
リクロロエタン、テトラクロロエタン、モノクロロベン
ゼン等のハロゲン化炭化水素類などが用いられる。
【0013】溶剤(B)の沸点はスクリーン印刷時のペ
ーストの可使時間を考慮すると100℃以上、特に15
0℃以上であることが好ましい。また、溶剤は版の乳剤
膨潤性及びペーストの吸湿安定性を考慮すると非含窒素
系溶剤、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラク
トン、γ−カプロラクトン、γ−ヘプタラクトン、α−
アセチル−γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等
のラクトン類、エチレンカーボネート、プロピレンカー
ボネート等のカーボネート類が好ましく用いられる。
【0014】本発明における溶剤(B)に不溶な非多孔
質でち密な形状の耐熱樹脂微粒子(C)は噴霧乾燥法に
よって製造されるものである。耐熱樹脂微粒子(C)に
用いる耐熱樹脂としては、例えば上記したポリアミド樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂(ポリイミ
ド樹脂の前駆体であるポリアミド酸樹脂、テトラカルボ
ン酸二無水物とアルコール及び/又はアルコール誘導体
とを反応させて得られるテトラカルボン酸エステルに、
ジアミンを混合または反応させた組成物又はポリアミド
酸エステルオリゴマー、テトラカルボン酸二無水物とこ
の二無水物と錯体を形成しうる溶媒とを反応させて得ら
れる錯体に、ジアミンを混合または反応させた組成物又
はポリアミド酸オリゴマー(この溶媒としては、好まし
くはN−メチルピメリドン、ピリジン、ε−カプロラク
タム等が用いられる)を含む)が用いられる。
【0015】耐熱樹脂微粒子は上記した耐熱樹脂が溶剤
に溶解した溶液を加熱雰囲気に噴霧して微粒子化する噴
霧乾燥法によって製造される。加熱雰囲気は必要により
減圧されていてもよい。噴霧乾燥条件は得られる耐熱樹
脂微粒子が非多孔質でち密な形状をもち、必要な粒子径
に微粒子化される任意の条件でよく特に制限はない。耐
熱樹脂微粒子としては、最大粒子径が40μm以下であ
るポリアミド樹脂微粒子、ポリアミドイミド樹脂微粒子
およびポリイミド樹脂微粒子が好ましく用いられる。本
発明におけるペーストをスクリーン印刷に用いる場合、
ペーストのチキソトロピー性、及び膜厚との調和を考慮
すると耐熱樹脂微粒子は、好ましくは平均粒子径が0.
1〜10μmとされる。
【0016】本発明における耐熱樹脂微粒子(C)は非
多孔質でち密な形状を有するものである。ここで非多孔
質でち密とは、SEM(走査電子顕微鏡)写真で評価さ
れた外観形状を表す。これを定量的に表現すると、耐熱
樹脂微粒子は例えば平均粒子径が4〜6μmの範囲のも
ので、比表面積が好ましくは20m2/g以下、特に好
ましくは5m2/g以下のものが用いられる。耐熱樹脂
微粒子(C)の熱分解開始温度は、好ましくは250℃
以上、特に好ましくは350℃以上でありガラス転移温
度は好ましくは200℃以上、特に好ましくは260℃
以上であり、これらは単独で又は混合して用いられる。
【0017】耐熱樹脂(A)と耐熱樹脂微粒子(C)の
割合は、好ましくは総量を100重量部として、耐熱樹
脂(A)5〜70重量部に対して耐熱樹脂微粒子(C)
95〜30重量部とされる。耐熱樹脂の微粒子の割合を
多くするとチキソトメピー性と乾燥膜厚を増大できる。
【0018】ペーストのチキソトロピー係数はE型粘度
計(東京計器社製、EHD−U型)を用いて試料量0.
4g、測定温度25℃で測定した。回転数1rpmと1
0rpmのペーストのみかけ粘度、η1とη1/η10
として表される。
【0019】耐熱樹脂(A)と耐熱樹脂微粒子(C)の
ペースト中の濃度は、好ましくはペーストの粘度が30
〜10,000ポアズ、チキソトロピー係数が1.5以
上となるように調製される。ペーストの粘度が30ポア
ズ未満であると印刷後のペーストにだれが生じ易く、1
0,000ポアズを越えると印刷の作業性が低下する。 特に好ましくは300〜5,000ポアズとされる。具
体的には、耐熱樹脂(A)と耐熱樹脂微粒子(C)の総
和のペースト中の濃度は、好ましくは10〜90重量%
とされる。10重量%未満であると皮膜の乾燥膜厚を厚
くしにくくなり、90重量%を越えるとペーストの流動
性が損なわれる。
【0020】耐熱樹脂微粒子(C)を耐熱樹脂(A)及
び溶剤(B)を含む溶液中に分散させる方法としては通
常、塗料分野で行われているロール練り、ミキサー混合
などが適用され、十分な分散が行われる方法であれば特
に制限はない。三本ロールによる複数回の混練が最も好
ましい。
【0021】本発明におけるペーストのチキソトロピー
係数は1.5以上とすることが好ましい。1.5未満で
あると基板に転写されたペーストにだれが発生し易く、
十分なパターン精度が得られにくい。本発明のペースト
は基材に塗布された後、好ましくは最終的に150〜5
00℃で1〜120分間加熱硬化させることによって塗
膜を形成させることができる。
【0022】本発明のペーストには、必要に応じて消泡
剤、顔料、塗料、可塑剤、酸化防止剤などを併用しても
よい。
【0023】本発明になる耐熱樹脂ペーストはシリコン
ウエハを基板としたモノリシックIC、セラミック基板
やガラス基板を用いるハイブリッドIC、サーマルヘッ
ド、イメージセンサー、マルチチップ高密度実装基板等
のデバイス、フレキシブル配線板、リジット配線板等の
各種配線板などの層間絶縁膜及び/又は表面保護膜、各
種耐熱印字用インク、耐熱接着剤などに広く利用でき、
工業的に極めて有用である。
【0024】本発明になる耐熱樹脂ペーストを、モノリ
シックIC等の半導体装置の保護膜に用いる場合には、
ウラン、トリウム等のα線源物質、ナトリウム、カリウ
ム、銅、鉄等のイオン性不純物などの含量を少なくする
ことが好ましい。保護膜のウラン、トリウム等のα線源
物質の総含量は1ppb以下が好ましく、より好ましく
は0.2ppb以下とされる。これは0.2乃至1pp
bを境にして保護膜から放射されるα線の素子の誤動作
に対する影響が急激に減少するからである。得られた保
護膜のウラン、トリウム等のα線源物質の総含量が0.
2乃至1ppbを超える場合には、前記樹脂の製造に用
いられるモノマ、溶剤、樹脂の製造等に用いられる沈殿
剤、有機液体等を精製することによりウラン、トリウム
等のα線源物質の総含量を減少させることができる。精
製は、樹脂の製造に用いられるモノマ、溶剤、樹脂の製
造等に用いられる沈殿剤、有機液体等を蒸留、昇華、再
結晶、抽出などによって、また、合成した樹脂溶液を精
製した貧溶媒中に沈殿させる工程を複数回行うことが便
利である。また、使用時の腐食、リークなどを少なくす
るため、ナトリウム、カリウム、銅、鉄等のイオン性不
純物の含量は2ppm以下が好ましく、より好ましくは
1ppm以下とされる。得られた皮膜のイオン性不純物
の総含量が1乃至2ppmを超える場合には、上記の樹
脂の製造に用いられるモノマ等を上記の精製と同じ工程
で精製することによりイオン性不純物の総含量を減少さ
せることができる。精製は必ずしも用いられるモノマ等
の全てについて行う必要はない。例えばモノマのみある
いはモノマおよび溶剤についてのみ精製を行ってもよい
【0025】本発明におけるICとしては、モノリシッ
クIC、ハイブリッドIC、マルチチップ高密度実装基
板等がある。
【0026】モノリシックICは、例えば第3図に示す
構造を有するもので、本発明になる耐熱樹脂ペーストは
LSIチップ2の上に塗工され加熱されて耐熱樹脂膜1
(表面保護膜)とされる。第3図において、1は耐熱樹
脂膜、2はLSIチップ、3はボンディングワイヤ、4
は樹脂パッケージ、5はリード、6は支持体である。
【0027】ハイブリッドICは、例えば第4図に示す
構造を有するもので、第1層配線11および抵抗層12
の上に、本発明になる耐熱樹脂ペーストを塗工、加熱し
て耐熱樹脂膜10(層間絶縁膜)とされる。この上に、
第2層配線9が形成される。第4図において、7はダイ
オードチップ、8ははんだ、9は第2層配線、10は耐
熱樹脂膜、11は第1層配線、12は抵抗層、13はア
ルミナ基板である。
【0028】マルチチップ高密度実装基板は、例えば第
5図に示す構造を有するもので、セラミック多層配線板
20の上に公知の方法により配線層15、16の形成、
本発明になる耐熱樹脂ペーストの塗工、加熱による耐熱
樹脂膜14(層間絶縁膜)の形成等をくり返して、銅/
耐熱樹脂多層配線層19が形成される。第5図において
、17はLSIチップ、18ははんだである。
【0029】
【実施例】次に、本発明を比較例、実施例によって説明
する。 比較例1 (1)耐熱樹脂の調製 温度計、かきまぜ機、窒素導入管をつけた四つ口フラス
コに窒素ガスを通しながら、1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−アミノフェニル)
プロパン0.05モル、2,4′−ジアミノジフェニル
エーテル0.05モル、4,4′−オキシジフタル酸無
水物0.10モルとN−メチルピロリドン400gを仕
込んだ。かく拌下、室温で12時間反応を進めた。次い
で、無水酢酸143gとピリジン72gを添加し、室温
で12時間放置した。この溶液を水中に投下し、沈殿し
た微粒子状の固形樹脂を回収した。この固形樹脂をメタ
ノールで十分に煮沸洗浄した後、80℃で10時間減圧
乾燥して還元粘度(溶媒をジメチルホルムアミドとして
、試料濃度0.5g/dlで30℃で測定、以下同様)
0.71(dl/g)の次式のくり返し単位を有するポ
リイミド樹脂を得た。
【化1】
【0030】(2)耐熱樹脂微粒子の調製温度計、かき
まぜ機、窒素導入管および水分定量器をつけた四つ口フ
ラスコ内に窒素ガスを通しながらピロメリット酸二無水
物218g(1モル)とN−メチルピロリドン(水分0
.03%)1672gを入れ、かく拌しながら50℃に
昇温し、同温度で0.5時間保ち完全に溶解して均一な
溶液とした。これに4,4′−ジアミノジフェニルエー
テル100g(0.5モル)と4,4′−ジアミノジフ
ェニルメタン99g(0.5モル)を加え、ただちに1
10℃に昇温し、同温度で20分間保ち完全に溶解して
均一な溶液とした。ついで、約2時間で200℃に昇温
し、同温度で3時間反応させた。途中、約140℃でポ
リイミド樹脂の微粒子の析出が観察された。また、反応
中、留出する水はすみやかに系外に除去した。N−メチ
ルピロリドン中に分散した黄褐色のポリイミド樹脂微粒
子を得たので、これを濾過によって回収し、更にアセト
ン煮沸を2回繰り返した後、減圧下、200℃で5時間
乾燥させた。このポリイミド樹脂微粒子の形状はほぼ球
形、多孔質であって、平均粒子径(コールターエレクト
ロニクス社製、コールターカウンターTA−II型粒度
分布アナライザーによる。以下同じ)は8μm、最大粒
子径は40μm以下、比表面積(マイクロメリティクス
社製、2200型比表面積自動測定装置による。以下同
じ)は50m2/gであった。このポリイミド樹脂微粒
子はトリエチレングリコールジメチルエーテルに室温及
び加熱硬化時に溶解しない、次式のくり返し単位を有す
るものである。
【化2】
【0031】(3)ペーストの調製 上記(1)で調製したポリイミド樹脂15gをトリエチ
レングリコールジメチルエーテル60gに溶解した溶液
に、上記(2)で調製したポリイミド樹脂微粒子25g
を加え、まず、乳鉢で粗混練し、ついで高速三本ロール
を用いて6回通して混練し、微粒子が分散したペースト
を得た。
【0032】実施例1   (1)耐熱樹脂微粒子の調製               成分         
               グラム       
    モルトリメリット酸クロライド       
         128.1      0.608
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル    121
.8      0.608トリエチルアミン    
                    123.1
      1.216N−メチルピロリドン    
                750.0トリメリ
ット酸クロライドとトリエチルアミンを除く上記成分を
温度計、掻き混ぜ機、窒素導入管及び水分定量器をつけ
た四つ口フラスコに入れ、窒素気流中で掻き混ぜながら
−5℃に保った。4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ルが完全に溶解した後、トリメリット酸クロライドを仕
込み、完全に溶解させた。これにトリエチルアミンを滴
下した。反応系内の温度は、約25℃に上昇した。次い
で30℃に昇温し、同温で5時間反応を進めた。これに
、無水酢酸310gとピリジン155gを掻き混ぜなが
ら加え、室温で24時間放置した。得られた溶液をジメ
チルホルムアミドで樹脂分濃度を約8重量%に希釈した
ものをメタノール中に投入し、沈殿した微粒子状の固形
樹脂を回収した。この固形樹脂を水及びメタノールで十
分に煮沸洗浄した後、80℃で10時間減圧乾燥して粉
末のポリエーテルアミドイミド樹脂を得た。 このポリエーテルアミドイミド樹脂の赤外吸収スペクト
ルには1780cm−1にイミド基の、1660cm−
1にアミド基の特性吸収が顕著に認められた。この粉末
のポリエーテルアミドイミド樹脂20gをN−メチルピ
ロリドン780gに溶解して樹脂濃度2.5重量%のポ
リエーテルアミドイミド樹脂溶液を得た。これをアシザ
ワニロアトマイザー社製モービルマイナー型スプレード
ライヤーで噴霧乾燥してポリアミドイミド微粒子を得た
。この微粒子は非多孔質でち密な形状をもち、平均粒子
径4.5μm、最大粒子径40μm以下、比表面積2.
8m2/g、トリエチレングリコールジメチルエーテル
に室温及び加熱硬化時に溶解しない次式のくり返し単位
を有するものである。このポリアミドイミド樹脂の還元
粘度は0.72dl/gであった。
【化3】
【0033】(2)耐熱樹脂ペーストの調製比較例1、
(1)で調製したポリイミド樹脂15gをトリエチレン
グリコールジメチルエーテル60gに溶解した溶液に、
上記(1)で調製したポリアミドイミド樹脂微粒子25
gを加え、まず、乳鉢で粗混練し、ついで高速三本ロー
ルを用いて6回通して混練し、微粒子が分散したペース
トを得た。
【0034】実施例2 (1)耐熱樹脂微粒子の調製 温度計、かきまぜ機、窒素導入管及び滴下ロートをつけ
た四つ口フラスコに窒素ガスを通しながら、水酸ナトリ
ウム17.2gと水80mlを入れて溶解した。次に2
,2′−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル
〕プロパン59.04g(0.144モル)と1,3−
ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン3.
968g(0.016モル)をシクロヘキサノン340
gに溶解したものを上記フラスコ中に投入し、−2℃ま
で冷却した。一方、テレフタル酸ジクロライド16.2
4g(0.08モル)及びイソフタル酸ジクロライド1
6.24g(0.08モル)をシクロヘキサノン240
gに溶解し、この酸クロライド溶液を滴下ロートからフ
ラスコ中に滴下し、この際反応温度が10℃を超えない
ようにして3時間反応させた。反応液をメタノール中に
投入して樹脂を単離させた。この固形樹脂を熱水でよく
洗浄した後、180℃で減圧乾燥して、粉末のポリエー
テルアミド樹脂を得た。この粉末のポリエーテルアミド
樹脂20gをN−メチルピロリドン780gに溶解して
樹脂濃度2.5重量%のポリエーテルアミド樹脂溶液を
得た。これをアシザワニロアトマイザー社製モービルマ
イナー型スプレードライヤーで噴霧乾燥してポリエーテ
ルアミド樹脂微粒子を得た。この微粒子は非多孔質でち
密な形状をもち、平均粒子径4.5μm、最大粒子径4
0μm以下、比表面積2.7m2/g、トリエチレング
リコールジメチルエーテルに室温及び加熱硬化時に溶解
しないものである。このポリエーテルアミド樹脂の還元
粘度は0.71dl/gであった。
【0035】(2)耐熱樹脂ペーストの調製比較例1、
(1)で調製したポリイミド樹脂15gをトリエチレン
グリコールジメチルエーテル60gに溶解した溶液に、
上記(1)で調製したポリエーテルアミド樹脂微粒子2
5gを加え、まず、乳鉢で粗混練し、ついで高速三本ロ
ールを用いて6回通して混練し、微粒子が分散したペー
ストを得た。
【0036】実施例3 (1)耐熱樹脂の調製 温度計、かきまぜ機、窒素導入管をつけた四つ口フラス
コに、無水酢酸から再結晶して精製した3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物11.
602g(0.0360モル)、トルエンとジエチルエ
ーテルとの重合比で1:1の混合液で再結晶した〔1,
3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン〕二無水物0.80
8g(0.0019モル)と減圧蒸留によって精製した
γ−カプロラクトン63gとエタノール2.8gを窒素
ガスを通しながら仕込んだ。かく拌しながら100℃で
2時間反応させて、テトラカルボン酸二無水物とそのハ
ーフエステルの混合物を得た。室温に冷却した後、メタ
ノールと水との重合比で8:2(メタノール:水)の混
合液で再結晶した2,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル7.589g(0.0379モル)を仕込み、室温で
10時間反応させて、ポリアミド酸エステルオリゴマー
の溶液を得た。
【0037】(2)耐熱樹脂微粒子の調製温度計、かき
まぜ機、窒素導入管、水分定量器をつけた四つ口フラス
コに、無水酢酸から再結晶して精製した3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物11.15
6g(0.0380モル)、トルエンとジエチルエーテ
ルとの重量比で1:1の混合液を用いて再結晶した〔1
,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1
,3,3−テトラメチルジシロキサン〕二無水物0.8
51g(0.0020モル)、メタノールと水との重合
比で8:2(メタノール:水)の混合液を用いて再結晶
した2,4′−ジアミノジフェニルエーテル7.993
g(0.0400モル)と減圧蒸留によって精製したN
−メチルピロリドン84gを窒素ガスを通しながら仕込
んだ。かく拌下、室温で10時間反応を進めた後、18
5℃に昇温し、同温度で10時間反応を進めた。途中、
留出する水を反応系外にすみやかに除去した。得られた
溶液を減圧蒸留によって精製したN−メチルピロリドン
735gで希釈して樹脂分濃度2.5重量%の溶液とし
た。これをアシザワニロアトマイザー社製モービルマイ
ナー型スプレードライヤーで噴霧乾燥してポリイミド樹
脂微粒子を得た。この微粒子は非多孔質でち密な形状を
もち、平均粒子径4μm、最大粒子径40μm以下、比
表面積2.5m2/gであり、γ−カプロラクトンに室
温及び加熱硬化時に溶解しない次式のくり返し単位を有
するものである。このポリイミド樹脂の還元粘度は0.
60dl/gであった。
【化4】
【0038】(3)耐熱樹脂ペーストの調製上記(1)
のポリアミド酸エステルオリゴマー溶液(樹脂分濃度:
26.6重量%)75gに上記(2)のポリイミド樹脂
の微粒子25gを加え、まず、乳鉢で粗混練し、ついで
高速の三本ロールを用いて6回通して混練し、ポリイミ
ド樹脂微粒子が分散した耐熱樹脂ペーストを得た。この
ペーストから溶剤を除去し、ウランおよびトリウムの含
量を放射化分析によって調べたところ、各々検出限界の
0.02ppb以下、及び0.05ppb以下であった
。また、ナトリウム、カリウム、銅、鉄のイオン性不純
物の含量はそれぞれ2ppm以下であった。次にこのペ
ーストを集積度16KピットのMOS型RAMの表面に
、スクリーン印刷によって塗布し、100℃、150℃
、200℃、250℃及び350℃でそれぞれ0.5時
間加熱硬化させて、約20μmの厚みを有するポリイミ
ド保護膜を形成した。ついで得られた半導体素子を低融
点ガラスを封止接着剤とするセラミックパッケージを用
い約450℃で封止した。この半導体装置のソフトエラ
ー率は30フィットであった。
【0039】比較例1及び実施例1〜3で得たペースト
を下記に示す各種の基材上に転写したペーストの膜厚が
ほぼ一定になるようにスクリーン印刷し、100℃で1
時間、200℃で0.5時間、更に270℃で1時間加
熱硬化させて得た塗膜について以下の特性を評価し、結
果を表1に示した。
【0040】チキソトロピー係数は、上記の方法で、膜
厚は電磁式膜厚計で測定した。ピンホール密度は基材と
してアルミニウム板を用い、その塗膜表面にフェノール
フタレインの適量を加えた0.2%食塩水を張り、この
液を正極、アルミニウム板を負極とし、20Vの直流電
圧を1分間加えて、発生するピンホール数を測定した。 重量減少開始温度はセイコー電子製TG/DTA200
形示差熱熱重量同時測定装置を用い、試料量10mg、
昇温速度10℃/分、雰囲気空気の条件で測定し、重量
減少が開始する温度とした。
【0041】
【表1】
【0042】比較例1、(2)及び実施例3、(2)で
得た耐熱樹脂微粒子の走査型電子顕微鏡写真をそれぞれ
第1図(8000倍)、第2図(6000倍)に示した
【0043】表1から、非多孔質でち密な形状をもつ耐
熱樹脂微粒子(第2図)を用いた実施例1〜3の耐熱樹
脂ペーストは、多孔質な形状をもつ耐熱樹脂微粒子(第
1図)を用いた比較例1のペーストが硬化膜に著しくピ
ンホールが発生するのに比べて、硬化膜にピンホールが
全く発生しないことが示される。さらに、実施例1〜3
の耐熱樹脂ペーストは十分なチキソトロピー性と耐熱性
(重量減少開始温度)を有するものである。
【0044】
【発明の効果】本発明になる耐熱樹脂ペーストによりピ
ンホールのない硬化膜が形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例1、(2)で得た耐熱樹脂微粒子構造を
示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図2】実施例3、(2)で得た耐熱樹脂微粒子構造を
示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図3】本発明の耐熱樹脂ペーストを用いたモノリシッ
クICの断面図である。
【図4】本発明の耐熱樹脂ペーストを用いたハイブリッ
ドICの断面図である。
【図5】本発明の耐熱樹脂ペーストを用いたマルチチッ
プ高密度実装基板の断面図である。
【符号の説明】
1  耐熱樹脂膜                 
           2  LSIチップ 3  ボンディングワイヤ             
       4  樹脂パッケージ 5  リード                   
             6  支持体 7  ダイオードチップ              
        8  はんだ 9  第2層配線                 
         10  耐熱樹脂膜 11  第1層配線                
          12  抵抗層 13  アルミナ基板               
         14  耐熱樹脂膜 15  配線層                  
            16  配線層 17  LSIチップ               
         18  はんだ 19  銅/耐熱樹脂多層配線板          
    20  セラミック多層配線板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  耐熱樹脂(A)、溶剤(B)及び噴霧
    乾燥法によって得られる溶剤(B)に不溶な非多孔質で
    ち密な形状の耐熱樹脂微粒子(C)を含み、(A)と(
    B)を含む溶液中に(C)が分散してなる耐熱樹脂ペー
    スト。
  2. 【請求項2】  耐熱樹脂(A)がポリイミド樹脂又は
    ポリアミド樹脂である請求項1記載の耐熱樹脂ペースト
  3. 【請求項3】  耐熱樹脂微粒子(C)が最大粒子径が
    40μm以下であるポリアミド樹脂微粒子、ポリアミド
    イミド樹脂微粒子又はポリイミド樹脂微粒子である請求
    項1又は2記載の耐熱樹脂ペースト。
  4. 【請求項4】  請求項1〜3のいずれかに記載の耐熱
    樹脂ペーストより得られる層間絶縁膜及び/又は表面保
    護膜を有するIC。
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