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JP7516457B2 - レンズ部、積層体、表示体、表示体の製造方法および表示方法 - Google Patents

レンズ部、積層体、表示体、表示体の製造方法および表示方法 Download PDF

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Description

本発明は、レンズ部、積層体、表示体、表示体の製造方法および表示方法に関する。
液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置においては、画像表示を実現し、画像表示の性能を高めるために、一般的に、偏光部材、位相差部材等の光学部材が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
近年、画像表示装置の新たな用途が開発されている。例えば、Virtual Reality(VR)を実現するためのディスプレイ付きゴーグル(VRゴーグル)が製品化され始めている。VRゴーグルは様々な場面での利用が検討されていることから、その軽量化、高精細化等が望まれている。軽量化は、例えば、VRゴーグルに用いられるレンズを薄型化することで達成され得る。一方で、薄型レンズを用いた表示システムに適した光学部材の開発も望まれている。
特開2021-103286号公報
上記に鑑み、本発明はVRゴーグルの軽量化、高精細化を実現し得るレンズ部の提供を主たる目的とする。
1.本発明の実施形態によるレンズ部は、ユーザに対して画像を表示する表示システムに用いられるレンズ部であって、画像を表す表示素子の表示面から前方に向けて出射され、偏光部材および第1のλ/4部材を通過した光を反射し、反射型偏光部材および前記反射型偏光部材の前方に配置される吸収型偏光部材を含む反射部と、前記表示素子と前記反射部との間の光路上に配置される第一レンズ部と、前記表示素子と前記第一レンズ部との間に配置され、前記表示素子から出射された光を透過させ、前記反射部で反射された光を前記反射部に向けて反射させるハーフミラーと、前記ハーフミラーと前記反射部との間の光路上に配置される第2のλ/4部材と、を備え、前記吸収型偏光部材を構成する吸収型偏光膜の厚みは8μm以下である。
2.上記1に記載のレンズ部において、上記反射型偏光部材の反射軸と上記吸収型偏光部材の吸収軸とは互いに平行に配置されてもよい。
3.上記1または2に記載のレンズ部において、上記第一レンズ部と上記ハーフミラーとは一体であってもよい。
4.上記1から3のいずれかに記載のレンズ部において、上記レンズ部は、上記反射部の前方に配置される第二レンズ部を備えてもよい。
5.上記1から4のいずれかに記載のレンズ部において、上記表示素子に含まれる上記偏光部材の吸収軸と上記第1のλ/4部材の遅相軸とのなす角度は40°~50°であってもよく、上記表示素子に含まれる上記偏光部材の吸収軸と上記第2のλ/4部材の遅相軸とのなす角度は40°~50°であってもよい。
6.上記1から5のいずれかに記載のレンズ部において、上記反射型偏光部材の厚みに対する上記吸収型偏光膜の厚みの比は15%以下であってもよい。
7.本発明の実施形態による積層体は、上記1から6のいずれかに記載のレンズ部の上記反射部に用いられ、上記反射型偏光部材と上記吸収型偏光部材とを有する。
8.上記7に記載の積層体において、上記反射型偏光部材と上記吸収型偏光部材とは接着層を介して積層されてもよい。
9.本発明の実施形態による表示体は、上記1から6のいずれかに記載のレンズ部を有する。
10.本発明の実施形態による表示体の製造方法、上記1から6のいずれかに記載のレンズ部を有する表示体の製造方法である。
11.本発明の実施形態による表示方法は、偏光部材および第1のλ/4部材を介して出射された画像を表す光を、ハーフミラーおよび第一レンズ部を通過させるステップと、前記ハーフミラーおよび前記第一レンズ部を通過した光を、第2のλ/4部材を通過させるステップと、前記第2のλ/4部材を通過した光を、反射型偏光部材を含む反射部で前記ハーフミラーに向けて反射させるステップと、前記反射部および前記ハーフミラーで反射させた光を、前記第2のλ/4部材により前記反射部の前記反射型偏光部材を透過可能にするステップと、前記反射型偏光部材を透過した光を、吸収型偏光部材を透過させるステップと、を有し、前記吸収型偏光部材を構成する吸収型偏光膜の厚みは8μm以下である。
12.本発明の実施形態によるレンズ部の吸収型偏光膜の製造方法は、長尺状の熱可塑性樹脂基材の片側に、ハロゲン化物とポリビニルアルコール系樹脂とを含むポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層体とすること、および、前記積層体に、空中補助延伸処理と、染色処理と、水中延伸処理と、長手方向に搬送しながら加熱することにより幅方向に2%以上収縮させる乾燥収縮処理と、をこの順に施すことを含む。
13.上記12に記載の製造方法において、上記ポリビニルアルコール系樹脂層における上記ハロゲン化物の含有量は、上記ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して5重量部~20重量部である。
14.上記12または13に記載の製造方法において、上記空中補助延伸処理における延伸倍率は2.0倍以上である。
15.上記12から14のいずれかに記載の製造方法において、上記乾燥収縮処理工程は、加熱ロールを用いて加熱する工程である。
16.上記15に記載の製造方法において、上記加熱ロールの温度は60℃~120℃であり、上記乾燥収縮処理による上記積層体の幅方向の収縮率が2%以上である。
本発明の実施形態によるレンズ部によれば、VRゴーグルの軽量化、高精細化を実現し得る。
本発明の1つの実施形態に係る表示システムの概略の構成を示す模式図である。 図1に示す表示システムの反射部に用いられる積層体の一例を示す模式的な断面図である。 反射型偏光フィルムに含まれる多層構造の一例を示す模式的な斜視図である。 加熱ロールを用いた乾燥収縮処理の一例を示す概略図である。 光学ムラを示す観察写真である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。また、図面は説明をより明確にするため、実施の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、当該角度は基準方向に対して時計回りおよび反時計回りの両方を包含する。したがって、例えば「45°」は±45°を意味する。
図1は本発明の1つの実施形態に係る表示システムの概略の構成を示す模式図である。図1では、表示システム2の各構成要素の配置および形状等を模式的に図示している。表示システム2は、表示素子12と、反射部14と、第一レンズ部16と、ハーフミラー18と、第一位相差部材20と、第二位相差部材22と、第二レンズ部24とを備えている。反射部14は、表示素子12の表示面12a側である前方に配置され、表示素子12から出射された光を反射し得る。第一レンズ部16は表示素子12と反射部14との間の光路上に配置され、ハーフミラー18は表示素子12と第一レンズ部16との間に配置されている。第一位相差部材20は表示素子12とハーフミラー18との間の光路上に配置され、第二位相差部材22はハーフミラー18と反射部14との間の光路上に配置されている。
ハーフミラーから前方に配置される構成要素(図示例では、ハーフミラー18、第一レンズ部16、第二位相差部材22、反射部14および第二レンズ部24)をまとめてレンズ部(レンズ部4)と称する場合がある。
表示素子12は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイであり、画像を表示するための表示面12aを有している。表示面12aから出射される光は、例えば、表示素子12に含まれ得る偏光部材(代表的には、偏光フィルム)を通過して出射され、第1の直線偏光とされている。
第一位相差部材20は、第一位相差部材20に入射した第1の直線偏光を第1の円偏光に変換し得るλ/4部材である(以下、第一位相差部材を第1のλ/4部材と称する場合がある)。なお、第一位相差部材20は、表示素子12に一体に設けられてもよい。
ハーフミラー18は、表示素子12から出射された光を透過させ、反射部14で反射された光を反射部14に向けて反射させる。ハーフミラー18は、第一レンズ部16に一体に設けられている。
第二位相差部材22は、反射部14およびハーフミラー18で反射させた光を、反射型偏光部材を含む反射部14を透過させ得るλ/4部材である(以下、第二位相差部材を第2のλ/4部材と称する場合がある)。なお、第二位相差部材22は、第一レンズ部16に一体に設けられてもよいし、反射部14に含まれる反射型偏光部材に一体に設けられてもよい。
第1のλ/4部材20から出射された第1の円偏光は、ハーフミラー18および第一レンズ部16を通過し、第2のλ/4部材22により第2の直線偏光に変換される。第2のλ/4部材22から出射された第2の直線偏光は、反射部14に含まれる反射型偏光部材を透過せずにハーフミラー18に向けて反射される。このとき、反射部14に含まれる反射型偏光部材に入射した第2の直線偏光の偏光方向は、反射型偏光部材の反射軸と同方向である。そのため、反射部に入射した第2の直線偏光は、反射型偏光部材で反射される。
反射部14で反射された第2の直線偏光は第2のλ/4部材22により第2の円偏光に変換され、第2のλ/4部材22から出射された第2の円偏光は第一レンズ部16を通過してハーフミラー18で反射される。ハーフミラー18で反射された第2の円偏光は、第一レンズ部16を通過し、第2のλ/4部材22により第3の直線偏光に変換される。第3の直線偏光は、反射部14に含まれる反射型偏光部材を透過する。このとき、反射部14に含まれる反射型偏光部材に入射した第3の直線偏光の偏光方向は、反射型偏光部材の透過軸と同方向である。そのため、反射部14に入射した第3の直線偏光は、反射型偏光部材を透過する。
反射部14を透過した光は、第二レンズ部24を通過して、ユーザの目26に入射する。
例えば、表示素子12に含まれる偏光部材の吸収軸と反射部14に含まれる反射型偏光部材の反射軸とは、互いに略平行に配置されてもよいし、略直交に配置されてもよい。表示素子12に含まれる偏光部材の吸収軸と第一位相差部材20の遅相軸とのなす角度は、例えば40°~50°であり、42°~48°であってもよく、約45°であってもよい。表示素子12に含まれる偏光部材の吸収軸と第二位相差部材22の遅相軸とのなす角度は、例えば40°~50°であり、42°~48°であってもよく、約45°であってもよい。
第一位相差部材20の面内位相差Re(550)は、例えば100nm~190nmであり、110nm~180nmであってもよく、130nm~160nmであってもよく、135nm~155nmであってもよい。
第一位相差部材20は、好ましくは、位相差値が測定光の波長に応じて大きくなる逆分散波長特性を示す。第一位相差部材20のRe(450)/Re(550)は、例えば0.75以上1未満であり、0.8以上0.95以下であってもよい。
第二位相差部材22の面内位相差Re(550)は、例えば100nm~190nmであり、110nm~180nmであってもよく、130nm~160nmであってもよく、135nm~155nmであってもよい。
第二位相差部材22は、好ましくは、位相差値が測定光の波長に応じて大きくなる逆分散波長特性を示す。第二位相差部材22のRe(450)/Re(550)は、例えば0.75以上1未満であり、0.8以上0.95以下であってもよい。
各位相差部材は、任意の適切な材料で形成される。例えば、樹脂フィルム(代表的には、延伸フィルム)であってもよく、液晶化合物から形成されてもよい。位相差部材が樹脂フィルムである場合、その厚みは、例えば10μm~100μmである。
上記樹脂フィルムに含まれる樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステルカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、環状オレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いてもよく、組み合わせて(例えば、ブレンド、共重合)用いてもよい。例えば、ポリカーボネート系樹脂またはポリエステルカーボネート系樹脂(以下、単にポリカーボネート系樹脂と称する場合がある)を含む樹脂フィルムが好適に用いられ得る。このような樹脂を用いることにより、例えば、上記逆分散波長特性を示し得る。
上記ポリカーボネート系樹脂としては、任意の適切なポリカーボネート系樹脂を用いることができる。例えば、ポリカーボネート系樹脂は、フルオレン系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、イソソルビド系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、脂環式ジオール、脂環式ジメタノール、ジ、トリまたはポリエチレングリコール、ならびに、アルキレングリコールまたはスピログリコールからなる群から選択される少なくとも1つのジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、を含む。好ましくは、ポリカーボネート系樹脂は、フルオレン系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、イソソルビド系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、脂環式ジメタノールに由来する構造単位ならびに/あるいはジ、トリまたはポリエチレングリコールに由来する構造単位と、を含み;さらに好ましくは、フルオレン系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、イソソルビド系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、ジ、トリまたはポリエチレングリコールに由来する構造単位と、を含む。ポリカーボネート系樹脂は、必要に応じてその他のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含んでいてもよい。なお、位相差部材に好適に用いられ得るポリカーボネート系樹脂および位相差部材の形成方法の詳細は、例えば、特開2014-10291号公報、特開2014-26266号公報、特開2015-212816号公報、特開2015-212817号公報、特開2015-212818号公報に記載されており、これらの公報の記載は本明細書に参考として援用される。
反射型偏光部材の前方に、吸収型偏光部材が設けられていてもよい。代表的には、吸収型偏光部材を反射型偏光部材と第二レンズ部24との間に設けることができる。反射型偏光部材の反射軸と吸収型偏光部材の吸収軸とは互いに略平行に配置され得、反射型偏光部材の透過軸と吸収型偏光部材の透過軸とは互いに略平行に配置され得る。吸収型偏光部材は反射部14に含まれてもよい。反射部14が吸収型偏光部材を含む場合、反射部14は反射型偏光部材と吸収型偏光部材とを有する積層体を含んでいてもよい。
図2は、図1に示す表示システムの反射部に用いられる積層体の一例を示す模式的な断面図である。積層体30は、反射型偏光部材32と吸収型偏光部材34とを有し、反射型偏光部材32と吸収型偏光部材34とは接着層36を介して積層されている。接着層を用いることにより、反射型偏光部材32と吸収型偏光部材34とが固定され、反射軸と吸収軸(透過軸と透過軸)との軸配置のズレを防止することができる。また、反射型偏光部材32と吸収型偏光部材34との間に形成され得る空気層による悪影響を抑制することができる。接着層36は、接着剤で形成されてもよいし、粘着剤で形成されてもよい。接着層36の厚みは、例えば0.05μm~30μmであり、好ましくは3μm~20μmであり、さらに好ましくは5μm~15μmである。図示しないが、第二位相差部材22が反射型偏光部材32に一体に設けられてもよいことから、積層体30は第二位相差部材22を有していてもよい。この場合、第二位相差部材22は、接着層を介して反射型偏光部材32に積層され得る。
上記反射型偏光部材は、その透過軸に平行な偏光(代表的には、直線偏光)をその偏光状態を維持したまま透過させ、それ以外の偏光状態の光を反射し得る。反射型偏光部材としては、代表的には、多層構造を有するフィルム(反射型偏光フィルムと称する場合がある)で構成される。この場合、反射型偏光部材の厚みは、例えば10μm~150μmであり、好ましくは20μm~100μmであり、さらに好ましくは30μm~60μmである。
図3は、反射型偏光フィルムに含まれる多層構造の一例を示す模式的な斜視図である。多層構造32aは、複屈折性を有する層Aと複屈折性を実質的に有さない層Bとを交互に有する。多層構造を構成する層の総数は、50~1000であってもよい。例えば、A層のx軸方向の屈折率nxはy軸方向の屈折率nyより大きく、B層のx軸方向の屈折率nxとy軸方向の屈折率nyとは実質的に同一であり、A層とB層との屈折率差は、x軸方向において大きく、y軸方向においては実質的にゼロである。その結果、x軸方向が反射軸となり、y軸方向が透過軸となり得る。A層とB層とのx軸方向における屈折率差は、好ましくは0.2~0.3である。
上記A層は、代表的には、延伸により複屈折性を発現する材料で構成される。このような材料としては、例えば、ナフタレンジカルボン酸ポリエステル(例えば、ポリエチレンナフタレート)、ポリカーボネートおよびアクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレート)が挙げられる。上記B層は、代表的には、延伸しても複屈折性を実質的に発現しない材料で構成される。このような材料としては、例えば、ナフタレンジカルボン酸とテレフタル酸とのコポリエステルが挙げられる。上記多層構造は、共押出と延伸とを組み合わせて形成され得る。例えば、A層を構成する材料とB層を構成する材料とを押し出した後、多層化する(例えば、マルチプライヤーを用いて)。次いで、得られた多層積層体を延伸する。図示例のx軸方向は、延伸方向に対応し得る。
反射型偏光フィルムの市販品として、例えば、3M社製の商品名「DBEF」、「APF」、日東電工社製の商品名「APCF」が挙げられる。
反射型偏光部材(反射型偏光フィルム)の直交透過率(Tc)は、例えば0.01%~3%であり得る。反射型偏光部材(反射型偏光フィルム)の単体透過率(Ts)は、例えば43%~49%であり、好ましくは45%~47%である。反射型偏光部材(反射型偏光フィルム)の偏光度(P)は、例えば92%~99.99%であり得る。
上記単体透過率(Ts)は、代表的には、紫外可視分光光度計により測定される。上記偏光度(P)は、代表的には、紫外可視分光光度計を用いて測定し、視感度補正を行なって得た平行透過率(Tp)および直交透過率(Tc)に基づいて、下記式により求められる。Ts、TpおよびTcは、JIS Z8701の2度視野(C光源)により測定して視感度補正を行なったY値である。
偏光度(P)={(Tp-Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
上記吸収型偏光部材は、代表的には、二色性物質を含む樹脂フィルム(吸収型偏光膜もしくは単に偏光膜と称する場合がある)を含み得る。好ましくは、ヨウ素を含むポリビニルアルコール(PVA)系フィルムを含む。吸収型偏光膜の厚みは、1μm以上8μm以下であることが好ましく、より好ましくは7μm以下であり、さらに好ましくは5μm以下である。このような厚みの吸収型偏光膜を用いることにより、環境変化(例えば、温度変化)により生じ得る収縮を抑制して、優れた表示特性が維持され得る。具体的には、上記表示システムにおいては、部材のわずかな収縮が像のゆがみの原因となり得ることから、このような厚みの吸収型偏光膜を用いることにより、表示される像のゆがみを極めて良好に抑制し得る。
上記反射型偏光部材の厚みに対する吸収型偏光膜の厚みの比は、15%以下であることが好ましく、より好ましくは10%以下である。上記第二位相差部材の厚み、反射型偏光部材の厚みおよび吸収型偏光部材の厚みの合計に対する吸収型偏光膜の厚みの比は、10%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以下である。
吸収型偏光部材(吸収型偏光膜)の直交透過率(Tc)は、0.5%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1%以下であり、さらに好ましくは0.05%以下である。吸収型偏光部材(吸収型偏光膜)の単体透過率(Ts)は、例えば41.0%~45.0%であり、好ましくは42.0%以上である。吸収型偏光部材(吸収型偏光膜)の偏光度(P)は、例えば99.0%~99.997%であり、好ましくは99.9%以上である。反射型偏光部材に吸収型偏光部材を組み合わせることで、優れた表示特性が達成され得る。例えば、ユーザの残像(ゴースト)の視認を抑制し得る。
1つの実施形態による上記吸収型偏光膜の製造方法は、長尺状の熱可塑性樹脂基材の片側に、ハロゲン化物とポリビニルアルコール系樹脂(PVA系樹脂)とを含むポリビニルアルコール系樹脂層(PVA系樹脂層)を形成して積層体とすること、および、積層体に、空中補助延伸処理と、染色処理と、水中延伸処理と、長手方向に搬送しながら加熱することにより幅方向に2%以上収縮させる乾燥収縮処理と、をこの順に施すことを含む。PVA系樹脂層におけるハロゲン化物の含有量は、好ましくは、PVA系樹脂100重量部に対して5重量部~20重量部である。空中補助延伸処理における延伸倍率は、好ましくは、2.0倍以上である。乾燥収縮処理は、加熱ロールを用いて処理することが好ましく、加熱ロールの温度は、好ましくは、60℃~120℃である。乾燥収縮処理による積層体の幅方向の収縮率は、好ましくは、2%以上である。ハロゲン化物を含むPVA系樹脂層を含む積層体を作製し、上記積層体の延伸を空中補助延伸及び水中延伸を含む多段階延伸とし、延伸後の積層体を加熱ロールで加熱することにより、優れた光学特性(代表的には、単体透過率および偏光度)を有するとともに、光学特性のバラつきが抑制された偏光膜を得ることができる。具体的には、乾燥収縮処理工程において加熱ロールを用いることにより、積層体を搬送しながら、積層体全体に亘って均一に収縮することができる。これにより、得られる偏光膜の光学特性を高めることができるだけでなく、光学特性に優れる偏光膜を安定して生産することができ、偏光膜の光学特性(特に、単体透過率)のバラつきを抑制することができる。
熱可塑性樹脂基材とPVA系樹脂層との積層体を作製する方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。好ましくは、熱可塑性樹脂基材の表面に、ハロゲン化物とPVA系樹脂とを含む塗布液を塗布し、乾燥することにより、熱可塑性樹脂基材上にPVA系樹脂層を形成する。上記のとおり、PVA系樹脂層におけるハロゲン化物の含有量は、好ましくは、PVA系樹脂100重量部に対して5重量部~20重量部である。
塗布液の塗布方法としては、任意の適切な方法を採用することができる。例えば、ロールコート法、スピンコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、ダイコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ナイフコート法(コンマコート法等)等が挙げられる。上記塗布液の塗布・乾燥温度は、好ましくは50℃以上である。
PVA系樹脂層の厚みは、好ましくは、3μm~40μm、さらに好ましくは3μm~20μmである。
PVA系樹脂層を形成する前に、熱可塑性樹脂基材に表面処理(例えば、コロナ処理等)を施してもよいし、熱可塑性樹脂基材上に易接着層を形成してもよい。このような処理を行うことにより、熱可塑性樹脂基材とPVA系樹脂層との密着性を向上させることができる。
熱可塑性樹脂基材の厚みは、好ましくは20μm~300μm、より好ましくは50μm~200μmである。20μm未満であると、PVA系樹脂層の形成が困難になるおそれがある。300μmを超えると、例えば、後述の水中延伸処理において、熱可塑性樹脂基材が水を吸収するのに長時間を要するとともに、延伸に過大な負荷を要するおそれがある。
熱可塑性樹脂基材は、好ましくは、その吸水率が0.2%以上であり、さらに好ましくは0.3%以上である。熱可塑性樹脂基材は、水を吸収し、水が可塑剤的な働きをして可塑化し得る。その結果、延伸応力を大幅に低下させることができ、高倍率に延伸することができる。一方、熱可塑性樹脂基材の吸水率は、好ましくは3.0%以下、さらに好ましくは1.0%以下である。このような熱可塑性樹脂基材を用いることにより、製造時に熱可塑性樹脂基材の寸法安定性が著しく低下して、得られる偏光膜の外観が悪化するなどの不具合を防止することができる。また、水中延伸時に基材が破断したり、熱可塑性樹脂基材からPVA系樹脂層が剥離したりするのを防止することができる。なお、熱可塑性樹脂基材の吸水率は、例えば、構成材料に変性基を導入することにより調整することができる。吸水率は、JIS K 7209に準じて求められる値である。
熱可塑性樹脂基材のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは120℃以下である。このような熱可塑性樹脂基材を用いることにより、PVA系樹脂層の結晶化を抑制しながら、積層体の延伸性を十分に確保することができる。さらに、水による熱可塑性樹脂基材の可塑化と、水中延伸を良好に行うことを考慮すると、100℃以下、さらには90℃以下であることがより好ましい。一方、熱可塑性樹脂基材のガラス転移温度は、好ましくは60℃以上である。このような熱可塑性樹脂基材を用いることにより、上記PVA系樹脂を含む塗布液を塗布・乾燥する際に、熱可塑性樹脂基材が変形(例えば、凹凸やタルミ、シワ等の発生)するなどの不具合を防止して、良好に積層体を作製することができる。また、PVA系樹脂層の延伸を、好適な温度(例えば、60℃程度)にて良好に行うことができる。なお、熱可塑性樹脂基材のガラス転移温度は、例えば、構成材料に変性基を導入する、結晶化材料を用いて加熱することにより調整することができる。ガラス転移温度(Tg)は、JIS K 7121に準じて求められる値である。
熱可塑性樹脂基材の構成材料としては、任意の適切な熱可塑性樹脂が採用され得る。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等のエステル系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、これらの共重合体樹脂等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、ノルボルネン系樹脂、非晶質のポリエチレンテレフタレート系樹脂である。
1つの実施形態においては、非晶質の(結晶化していない)ポリエチレンテレフタレート系樹脂が好ましく用いられる。中でも、非晶性の(結晶化しにくい)ポリエチレンテレフタレート系樹脂が特に好ましく用いられる。非晶性のポリエチレンテレフタレート系樹脂の具体例としては、ジカルボン酸としてイソフタル酸および/またはシクロヘキサンジカルボン酸をさらに含む共重合体や、グリコールとしてシクロヘキサンジメタノールやジエチレングリコールをさらに含む共重合体が挙げられる。
好ましい実施形態においては、熱可塑性樹脂基材は、イソフタル酸ユニットを有するポリエチレンテレフタレート系樹脂で構成される。このような熱可塑性樹脂基材は延伸性に極めて優れるとともに、延伸時の結晶化が抑制され得るからである。これは、イソフタル酸ユニットを導入することで、主鎖に大きな屈曲を与えることによるものと考えられる。ポリエチレンテレフタレート系樹脂は、テレフタル酸ユニットおよびエチレングリコールユニットを有する。イソフタル酸ユニットの含有割合は、全繰り返し単位の合計に対して、好ましくは0.1モル%以上、さらに好ましくは1.0モル%以上である。延伸性に極めて優れた熱可塑性樹脂基材が得られるからである。一方、イソフタル酸ユニットの含有割合は、全繰り返し単位の合計に対して、好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モル%以下である。このような含有割合に設定することで、後述の乾燥収縮処理において結晶化度を良好に増加させることができる。
熱可塑性樹脂基材は、予め(PVA系樹脂層を形成する前)、延伸されていてもよい。1つの実施形態においては、長尺状の熱可塑性樹脂基材の横方向に延伸されている。横方向は、好ましくは、後述の積層体の延伸方向に直交する方向である。なお、本明細書において、「直交」とは、実質的に直交する場合も包含する。ここで、「実質的に直交」とは、90°±5.0°である場合を包含し、好ましくは90°±3.0°、さらに好ましくは90°±1.0°である。
熱可塑性樹脂基材の延伸温度は、ガラス転移温度(Tg)に対し、好ましくはTg-10℃~Tg+50℃である。熱可塑性樹脂基材の延伸倍率は、好ましくは1.5倍~3.0倍である。
熱可塑性樹脂基材の延伸方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。具体的には、固定端延伸でもよいし、自由端延伸でもよい。延伸方式は、乾式でもよいし、湿式でもよい。熱可塑性樹脂基材の延伸は、一段階で行ってもよいし、多段階で行ってもよい。多段階で行う場合、上述の延伸倍率は、各段階の延伸倍率の積である。
塗布液は、上記のとおり、ハロゲン化物とPVA系樹脂とを含む。上記塗布液は、代表的には、上記ハロゲン化物および上記PVA系樹脂を溶媒に溶解させた溶液である。溶媒としては、例えば、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、各種グリコール類、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のアミン類が挙げられる。これらは単独で、または、二種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、好ましくは、水である。溶液のPVA系樹脂濃度は、溶媒100重量部に対して、好ましくは3重量部~20重量部である。このような樹脂濃度であれば、熱可塑性樹脂基材に密着した均一な塗布膜を形成することができる。塗布液におけるハロゲン化物の含有量は、好ましくは、PVA系樹脂100重量部に対して5重量部~20重量部である。
塗布液に、添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、界面活性剤等が挙げられる。可塑剤としては、例えば、エチレングリコールやグリセリン等の多価アルコールが挙げられる。界面活性剤としては、例えば、非イオン界面活性剤が挙げられる。これらは、得られるPVA系樹脂層の均一性や染色性、延伸性をより一層向上させる目的で使用され得る。
上記PVA系樹脂としては、任意の適切な樹脂が採用され得る。例えば、ポリビニルアルコールおよびエチレン-ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルをケン化することにより得られる。エチレン-ビニルアルコール共重合体は、エチレン-酢酸ビニル共重合体をケン化することにより得られる。PVA系樹脂のケン化度は、通常85モル%~100モル%であり、好ましくは95.0モル%~99.95モル%、さらに好ましくは99.0モル%~99.93モル%である。ケン化度は、JIS K 6726-1994に準じて求めることができる。このようなケン化度のPVA系樹脂を用いることによって、耐久性に優れた偏光膜が得られ得る。ケン化度が高すぎる場合には、ゲル化してしまうおそれがある。
PVA系樹脂の平均重合度は、目的に応じて適切に選択し得る。平均重合度は、通常1000~10000であり、好ましくは1200~4500、さらに好ましくは1500~4300である。なお、平均重合度は、JIS K 6726-1994に準じて求めることができる。
上記ハロゲン化物としては、任意の適切なハロゲン化物が採用され得る。例えば、ヨウ化物および塩化ナトリウムが挙げられる。ヨウ化物としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム、およびヨウ化リチウムが挙げられる。これらの中でも、好ましくは、ヨウ化カリウムである。
塗布液におけるハロゲン化物の量は、好ましくは、PVA系樹脂100重量部に対して5重量部~20重量部であり、より好ましくは、PVA系樹脂100重量部に対して10重量部~15重量部である。PVA系樹脂100重量部に対するハロゲン化物の量が20重量部を超えると、ハロゲン化物がブリードアウトし、最終的に得られる偏光膜が白濁する場合がある。
一般に、PVA系樹脂層が延伸されることによって、PVA系樹脂中のポリビニルアルコール分子の配向性が高くなるが、延伸後のPVA系樹脂層を、水を含む液体に浸漬すると、ポリビニルアルコール分子の配向が乱れ、配向性が低下する場合がある。特に、熱可塑性樹脂とPVA系樹脂層との積層体をホウ酸水中延伸する場合において、熱可塑性樹脂の延伸を安定させるために比較的高い温度で上記積層体をホウ酸水中で延伸する場合、上記配向度低下の傾向が顕著である。例えば、PVAフィルム単体のホウ酸水中での延伸が60℃で行われることが一般的であるのに対し、A-PET(熱可塑性樹脂基材)とPVA系樹脂層との積層体の延伸は70℃前後の温度という高い温度で行われ、この場合、延伸初期のPVAの配向性が水中延伸により上がる前の段階で低下し得る。これに対して、ハロゲン化物を含むPVA系樹脂層と熱可塑性樹脂基材との積層体を作製し、積層体をホウ酸水中で延伸する前に空気中で高温延伸(補助延伸)することにより、補助延伸後の積層体のPVA系樹脂層中のPVA系樹脂の結晶化が促進され得る。その結果、PVA系樹脂層を液体に浸漬した場合において、PVA系樹脂層がハロゲン化物を含まない場合に比べて、ポリビニルアルコール分子の配向の乱れ、および配向性の低下が抑制され得る。これにより、染色処理および水中延伸処理など、積層体を液体に浸漬して行う処理工程を経て得られる偏光膜の光学特性を向上し得る。
特に、高い光学特性を得るためには、乾式延伸(補助延伸)とホウ酸水中延伸を組み合わせる、2段延伸の方法が選択される。2段延伸のように、補助延伸を導入することにより、熱可塑性樹脂基材の結晶化を抑制しながら延伸することができ、後のホウ酸水中延伸において熱可塑性樹脂基材の過度の結晶化により延伸性が低下するという問題を解決し、積層体をより高倍率に延伸することができる。さらには、熱可塑性樹脂基材上にPVA系樹脂を塗布する場合、熱可塑性樹脂基材のガラス転移温度の影響を抑制するために、通常の金属ドラム上にPVA系樹脂を塗布する場合と比べて塗布温度を低くする必要があり、その結果、PVA系樹脂の結晶化が相対的に低くなり、十分な光学特性が得られない、という問題が生じ得る。これに対して、補助延伸を導入することにより、熱可塑性樹脂上にPVA系樹脂を塗布する場合でも、PVA系樹脂の結晶性を高めることが可能となり、高い光学特性を達成することが可能となる。また、同時にPVA系樹脂の配向性を事前に高めることで、後の染色工程や延伸工程で水に浸漬された時に、PVA系樹脂の配向性の低下や溶解などの問題を防止することができ、高い光学特性を達成することが可能になる。
空中補助延伸の延伸方法は、固定端延伸(たとえば、テンター延伸機を用いて延伸する方法)でもよいし、自由端延伸(たとえば、周速の異なるロール間に積層体を通して一軸延伸する方法)でもよいが、高い光学特性を得るためには、自由端延伸が積極的に採用されうる。1つの実施形態においては、空中延伸処理は、上記積層体をその長手方向に搬送しながら、加熱ロール間の周速差により延伸する加熱ロール延伸工程を含む。空中延伸処理は、代表的には、ゾーン延伸工程と加熱ロール延伸工程とを含む。なお、ゾーン延伸工程と加熱ロール延伸工程の順序は限定されず、ゾーン延伸工程が先に行われてもよく、加熱ロール延伸工程が先に行われてもよい。ゾーン延伸工程は省略されてもよい。1つの実施形態においては、ゾーン延伸工程および加熱ロール延伸工程がこの順に行われる。また、別の実施形態では、テンター延伸機において、フィルム端部を把持し、テンター間の距離を流れ方向に広げることで延伸される(テンター間の距離の広がりが延伸倍率となる)。この時、幅方向(流れ方向に対して、垂直方向)のテンターの距離は、任意に近づくように設定される。好ましくは、流れ方向の延伸倍率に対して、自由端延伸により近くなるように設定されうる。自由端延伸の場合、幅方向の収縮率=(1/延伸倍率)1/2で計算される。
空中補助延伸は、一段階で行ってもよいし、多段階で行ってもよい。多段階で行う場合、延伸倍率は、各段階の延伸倍率の積である。空中補助延伸における延伸方向は、好ましくは、水中延伸の延伸方向と略同一である。
空中補助延伸における延伸倍率は、好ましくは2.0倍~3.5倍である。空中補助延伸と水中延伸とを組み合わせた場合の最大延伸倍率は、積層体の元長に対して、好ましくは5.0倍以上、より好ましくは5.5倍以上、さらに好ましくは6.0倍以上である。本明細書において「最大延伸倍率」とは、積層体が破断する直前の延伸倍率をいい、別途、積層体が破断する延伸倍率を確認し、その値よりも0.2低い値をいう。
空中補助延伸の延伸温度は、熱可塑性樹脂基材の形成材料、延伸方式等に応じて、任意の適切な値に設定することができる。延伸温度は、好ましくは熱可塑性樹脂基材のガラス転移温度(Tg)以上であり、さらに好ましくは熱可塑性樹脂基材のガラス転移温度(Tg)+10℃以上、特に好ましくはTg+15℃以上である。一方、延伸温度の上限は、好ましくは170℃である。このような温度で延伸することで、PVA系樹脂の結晶化が急速に進むのを抑制して、当該結晶化による不具合(例えば、延伸によるPVA系樹脂層の配向を妨げる)を抑制することができる。空中補助延伸後のPVA系樹脂の結晶化指数は、好ましくは1.3~1.8であり、より好ましくは1.4~1.7である。PVA系樹脂の結晶化指数は、フーリエ変換赤外分光光度計を用い、ATR法により測定することができる。具体的には、偏光を測定光として測定を実施し、得られたスペクトルの1141cm-1および1440cm-1の強度を用いて、下記式に従って結晶化指数を算出する。
結晶化指数=(I/I
ただし、
:測定光を入射して測定したときの1141cm-1の強度
:測定光を入射して測定したときの1440cm-1の強度
である。
必要に応じて、空中補助延伸処理の後、水中延伸処理や染色処理の前に、不溶化処理を施す。上記不溶化処理は、代表的には、ホウ酸水溶液にPVA系樹脂層を浸漬することにより行う。不溶化処理を施すことにより、PVA系樹脂層に耐水性を付与し、水に浸漬した時のPVAの配向低下を防止することができる。当該ホウ酸水溶液の濃度は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部~4重量部である。不溶化浴(ホウ酸水溶液)の液温は、好ましくは20℃~50℃である。
上記染色処理は、代表的には、PVA系樹脂層をヨウ素で染色することにより行う。具体的には、PVA系樹脂層にヨウ素を吸着させることにより行う。当該吸着方法としては、例えば、ヨウ素を含む染色液にPVA系樹脂層(積層体)を浸漬させる方法、PVA系樹脂層に当該染色液を塗工する方法、当該染色液をPVA系樹脂層に噴霧する方法等が挙げられる。好ましくは、染色液(染色浴)に積層体を浸漬させる方法である。ヨウ素が良好に吸着し得るからである。
上記染色液は、好ましくは、ヨウ素水溶液である。ヨウ素の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは0.05重量部~0.5重量部である。ヨウ素の水に対する溶解度を高めるため、ヨウ素水溶液にヨウ化物を配合することが好ましい。ヨウ化物としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタン等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、ヨウ化カリウムである。ヨウ化物の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは0.1重量部~10重量部、より好ましくは0.3重量部~5重量部である。染色液の染色時の液温は、PVA系樹脂の溶解を抑制するため、好ましくは20℃~50℃である。染色液にPVA系樹脂層を浸漬させる場合、浸漬時間は、PVA系樹脂層の透過率を確保するため、好ましくは5秒~5分であり、より好ましくは30秒~90秒である。
染色条件(濃度、液温、浸漬時間)は、最終的に得られる偏光膜の単体透過率および偏光度が上述の範囲となるように設定することができる。このような染色条件としては、好ましくは、染色液としてヨウ素水溶液を用い、ヨウ素水溶液におけるヨウ素およびヨウ化カリウムの含有量の比を、1:5~1:20とする。ヨウ素水溶液におけるヨウ素およびヨウ化カリウムの含有量の比は、好ましくは1:5~1:10である。これにより、上記のような光学特性を有する偏光膜が得られ得る。
ホウ酸を含有する処理浴に積層体を浸漬する処理(代表的には、不溶化処理)の後に連続して染色処理を行う場合、当該処理浴に含まれるホウ酸が染色浴に混入することにより染色浴のホウ酸濃度が経時的に変化し、その結果、染色性が不安定になる場合がある。上記のような染色性の不安定化を抑制するために、染色浴のホウ酸濃度の上限は、水100重量部に対して、好ましくは4重量部、より好ましくは2重量部となるように調整される。一方で、染色浴のホウ酸濃度の下限は、水100重量部に対して、好ましくは0.1重量部であり、より好ましくは0.2重量部であり、さらに好ましくは0.5重量部である。1つの実施形態においては、予めホウ酸が配合された染色浴を用いて染色処理を行う。これにより、上記処理浴のホウ酸が染色浴に混入した場合のホウ酸濃度の変化の割合を低減し得る。予め染色浴に配合されるホウ酸の配合量(すなわち、上記処理浴に由来しないホウ酸の含有量)は、水100重量部に対して、好ましくは0.1重量部~2重量部であり、より好ましくは0.5重量部~1.5重量部である。
必要に応じて、染色処理の後、水中延伸処理の前に、架橋処理を施す。上記架橋処理は、代表的には、ホウ酸水溶液にPVA系樹脂層を浸漬させることにより行う。架橋処理を施すことにより、PVA系樹脂層に耐水性を付与し、後の水中延伸で、高温の水中へ浸漬した際のPVAの配向低下を防止することができる。当該ホウ酸水溶液の濃度は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部~5重量部である。また、上記染色処理後に架橋処理を行う場合、さらに、ヨウ化物を配合することが好ましい。ヨウ化物を配合することにより、PVA系樹脂層に吸着させたヨウ素の溶出を抑制することができる。ヨウ化物の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部~5重量部である。ヨウ化物の具体例は、上述のとおりである。架橋浴(ホウ酸水溶液)の液温は、好ましくは20℃~50℃である。
水中延伸処理は、積層体を延伸浴に浸漬させて行う。水中延伸処理によれば、上記熱可塑性樹脂基材やPVA系樹脂層のガラス転移温度(代表的には、80℃程度)よりも低い温度で延伸し得、PVA系樹脂層を、その結晶化を抑えながら、高倍率に延伸することができる。その結果、優れた光学特性を有する偏光膜を製造することができる。
積層体の延伸方法は、任意の適切な方法を採用することができる。具体的には、固定端延伸でもよいし、自由端延伸(例えば、周速の異なるロール間に積層体を通して一軸延伸する方法)でもよい。好ましくは、自由端延伸が選択される。積層体の延伸は、一段階で行ってもよいし、多段階で行ってもよい。多段階で行う場合、後述の積層体の延伸倍率(最大延伸倍率)は、各段階の延伸倍率の積である。
水中延伸は、好ましくは、ホウ酸水溶液中に積層体を浸漬させて行う(ホウ酸水中延伸)。延伸浴としてホウ酸水溶液を用いることで、PVA系樹脂層に、延伸時にかかる張力に耐える剛性と、水に溶解しない耐水性とを付与することができる。具体的には、ホウ酸は、水溶液中でテトラヒドロキシホウ酸アニオンを生成してPVA系樹脂と水素結合により架橋し得る。その結果、PVA系樹脂層に剛性と耐水性とを付与して、良好に延伸することができ、優れた光学特性を有する偏光膜を製造することができる。
上記ホウ酸水溶液は、好ましくは、溶媒である水にホウ酸および/またはホウ酸塩を溶解させることにより得られる。ホウ酸濃度は、水100重量部に対して、好ましくは1重量部~10重量部であり、より好ましくは3.5重量部~7重量部であり、特に好ましくは4重量部~6重量部である。ホウ酸濃度を1重量部以上とすることにより、PVA系樹脂層の溶解を効果的に抑制することができ、より高特性の偏光膜を製造することができる。なお、ホウ酸またはホウ酸塩以外に、ホウ砂等のホウ素化合物、グリオキザール、グルタルアルデヒド等を溶媒に溶解して得られた水溶液も用いることができる。
好ましくは、上記延伸浴(ホウ酸水溶液)にヨウ化物を配合する。ヨウ化物を配合することにより、PVA系樹脂層に吸着させたヨウ素の溶出を抑制することができる。ヨウ化物の具体例は、上述のとおりである。ヨウ化物の濃度は、水100重量部に対して、好ましくは0.05重量部~15重量部、より好ましくは0.5重量部~8重量部である。
延伸温度(延伸浴の液温)は、好ましくは40℃~85℃、より好ましくは60℃~75℃である。このような温度であれば、PVA系樹脂層の溶解を抑制しながら高倍率に延伸することができる。具体的には、上述のように、熱可塑性樹脂基材のガラス転移温度(Tg)は、PVA系樹脂層の形成との関係で、好ましくは60℃以上である。この場合、延伸温度が40℃を下回ると、水による熱可塑性樹脂基材の可塑化を考慮しても、良好に延伸できないおそれがある。一方、延伸浴の温度が高温になるほど、PVA系樹脂層の溶解性が高くなって、優れた光学特性が得られないおそれがある。積層体の延伸浴への浸漬時間は、好ましくは15秒~5分である。
水中延伸による延伸倍率は、好ましくは1.5倍以上、より好ましくは3.0倍以上である。積層体の総延伸倍率は、積層体の元長に対して、好ましくは5.0倍以上であり、さらに好ましくは5.5倍以上である。このような高い延伸倍率を達成することにより、光学特性に極めて優れた偏光膜を製造することができる。このような高い延伸倍率は、水中延伸方式(ホウ酸水中延伸)を採用することにより、達成し得る。
上記乾燥収縮処理は、ゾーン全体を加熱して行うゾーン加熱により行っても良いし、搬送ロールを加熱する(いわゆる加熱ロールを用いる)ことにより行う(加熱ロール乾燥方式)こともできる。好ましくは、その両方を用いる。加熱ロールを用いて乾燥させることにより、効率的に積層体の加熱カールを抑制して、外観に優れた偏光膜を製造することができる。具体的には、加熱ロールに積層体を沿わせた状態で乾燥することにより、上記熱可塑性樹脂基材の結晶化を効率的に促進させて結晶化度を増加させることができ、比較的低い乾燥温度であっても、熱可塑性樹脂基材の結晶化度を良好に増加させることができる。その結果、熱可塑性樹脂基材は、その剛性が増加して、乾燥によるPVA系樹脂層の収縮に耐え得る状態となり、カールが抑制される。また、加熱ロールを用いることにより、積層体を平らな状態に維持しながら乾燥できるので、カールだけでなくシワの発生も抑制することができる。この時、積層体は、乾燥収縮処理により幅方向に収縮させることにより、光学特性を向上させることができる。PVAおよびPVA/ヨウ素錯体の配向性を効果的に高めることができるからである。乾燥収縮処理による積層体の幅方向の収縮率は、好ましくは1%~10%であり、より好ましくは2%~8%であり、特に好ましくは4%~6%である。加熱ロールを用いることにより、積層体を搬送しながら連続的に幅方向に収縮させることができ、高い生産性を実現することができる。
図4は、乾燥収縮処理の一例を示す概略図である。乾燥収縮処理では、所定の温度に加熱された搬送ロールR1~R6と、ガイドロールG1~G4とにより、積層体200を搬送しながら乾燥させる。図示例では、PVA樹脂層の面と熱可塑性樹脂基材の面を交互に連続加熱するように搬送ロールR1~R6が配置されているが、例えば、積層体200の一方の面(たとえば熱可塑性樹脂基材面)のみを連続的に加熱するように搬送ロールR1~R6を配置してもよい。
搬送ロールの加熱温度(加熱ロールの温度)、加熱ロールの数、加熱ロールとの接触時間等を調整することにより、乾燥条件を制御することができる。加熱ロールの温度は、好ましくは60℃~120℃であり、さらに好ましくは65℃~100℃であり、特に好ましくは70℃~80℃である。熱可塑性樹脂の結晶化度を良好に増加させて、カールを良好に抑制し得るとともに、積層体に極めて優れた耐久性を付与し得る。なお、加熱ロールの温度は、接触式温度計により測定することができる。図示例では、6個の搬送ロールが設けられているが、搬送ロールは複数個であれば特に制限はない。搬送ロールは、通常2個~40個、好ましくは4個~30個設けられる。積層体と加熱ロールとの接触時間(総接触時間)は、好ましくは1秒~300秒であり、より好ましくは1~20秒であり、さらに好ましくは1~10秒である。
加熱ロールは、加熱炉(例えば、オーブン)内に設けてもよいし、通常の製造ライン(室温環境下)に設けてもよい。好ましくは、送風手段を備える加熱炉内に設けられる。加熱ロールによる乾燥と熱風乾燥とを併用することにより、加熱ロール間での急峻な温度変化を抑制することができ、幅方向の収縮を容易に制御することができる。熱風乾燥の温度は、好ましくは30℃~100℃である。また、熱風乾燥時間は、好ましくは1秒~300秒である。熱風の風速は、好ましくは10m/s~30m/s程度である。なお、当該風速は加熱炉内における風速であり、ミニベーン型デジタル風速計により測定することができる。
好ましくは、水中延伸処理の後、乾燥収縮処理の前に、洗浄処理を施す。上記洗浄処理は、代表的には、ヨウ化カリウム水溶液にPVA系樹脂層を浸漬させることにより行う。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、厚みは下記の測定方法により測定した値である。
<厚み>
10μm以下の厚みは、走査型電子顕微鏡(日本電子社製、製品名「JSM-7100F」)を用いて測定した。10μmを超える厚みは、デジタルマイクロメーター(アンリツ社製、製品名「KC-351C」)を用いて測定した。
[実施例1]
熱可塑性樹脂基材として、長尺状で、吸水率0.75%、Tg約75℃である、非晶質のイソフタル共重合ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:100μm)を用いた。樹脂基材の片面に、コロナ処理を施した。
ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(三菱ケミカル社製、商品名「ゴーセネックスZ410」)を9:1で混合したPVA系樹脂100重量部に、ヨウ化カリウム13重量部を添加したものを水に溶かし、PVA水溶液(塗布液)を調製した。
樹脂基材のコロナ処理面に、上記PVA水溶液を塗布して60℃で乾燥することにより、厚み13μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、130℃のオーブン内で周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に2.4倍に自由端一軸延伸した(空中補助延伸処理)。
次いで、積層体を、液温40℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴(水100重量部に対して、ヨウ素とヨウ化カリウムを1:7の重量比で配合して得られたヨウ素水溶液)に、最終的に得られる偏光膜の単体透過率(Ts)が43.0%となるように濃度を調整しながら60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温40℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を5重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(ホウ酸濃度4重量%、ヨウ化カリウム濃度5重量%)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸処理)。
その後、積層体を液温20℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
その後、90℃に保たれたオーブン中で乾燥しながら、表面温度が75℃に保たれたSUS製の加熱ロールに約2秒接触させた(乾燥収縮処理)。乾燥収縮処理による積層体の幅方向の収縮率は5.2%であった。
このようにして、樹脂基材上に厚み5μmの偏光膜(吸収型偏光膜)を形成した。
得られた偏光膜の表面(積層体の偏光膜側の面)に、保護層として厚み25μmのシクロオレフィン系樹脂フィルムを、紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた。具体的には、硬化後の接着剤層の厚みが約1μmになるように塗工し、ロール機を使用して貼り合わせた。その後、UV光線をシクロオレフィン系樹脂フィルム側から照射して接着剤を硬化させた。次いで、樹脂基材を剥離し、シクロオレフィン系樹脂フィルム/吸収型偏光膜の構成を有する偏光フィルム(吸収型偏光フィルム)を得た。
[実施例2]
樹脂基材に厚み18μmのPVA系樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、厚み7μmの偏光膜を含む偏光フィルムを得た。
[比較例1]
厚み30μmのポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルム(クラレ製、商品名「PE3000」)の長尺ロールを、ロール延伸機により長手方向に5.9倍になるように長手方向に一軸延伸しながら同時に膨潤、染色、架橋、洗浄処理をこの順で施した後、最後に乾燥処理を施すことにより、厚み12μmの偏光膜(吸収型偏光膜)を作製した。
上記膨潤処理は20℃の純水で処理しながら2.2倍に延伸した。次いで、染色処理は得られる偏光膜の単体透過率が45.0%となるようにヨウ素濃度が調整されたヨウ素とヨウ化カリウムの重量比が1:7である30℃の水溶液中において処理しながら1.4倍に延伸した。次いで、架橋処理は、2段階の架橋処理を採用し、1段階目の架橋処理は40℃のホウ酸とヨウ化カリウムを溶解した水溶液において処理しながら1.2倍に延伸した。1段階目の架橋処理の水溶液のホウ酸含有量は5.0重量%で、ヨウ化カリウム含有量は3.0重量%とした。2段階目の架橋処理は65℃のホウ酸とヨウ化カリウムを溶解した水溶液において処理しながら1.6倍に延伸した。2段階目の架橋処理の水溶液のホウ酸含有量は4.3重量%で、ヨウ化カリウム含有量は5.0重量%とした。次いで、洗浄処理は、20℃のヨウ化カリウム水溶液で処理した。洗浄処理の水溶液のヨウ化カリウム含有量は2.6重量%とした。最後に、70℃で5分間乾燥処理して偏光膜を得た。
得られた偏光膜に、保護層として厚み25μmのシクロオレフィン系樹脂フィルムを、PVA系接着剤(三菱ケミカル社製、商品名「ゴーセノールZ200」)の3%水溶液を用いて貼り合わせ、偏光フィルムを得た。
[比較例2]
厚み45μmのPVA系樹脂フィルムを用いたこと以外は比較例1と同様にして、厚み17μmの偏光膜を含む偏光フィルムを得た。
[比較例3]
厚み60μmのPVA系樹脂フィルムを用いたこと以外は比較例1と同様にして、厚み23μmの偏光膜を含む偏光フィルムを得た。
[比較例4]
厚み75μmのPVA系樹脂フィルムを用いたこと以外は比較例1と同様にして、厚み30μmの偏光膜を含む偏光フィルムを得た。
実施例および比較例について、下記の評価を行った。評価結果を表1にまとめる。
<評価>
1.寸法変化率(%)
得られた偏光フィルムから100mm×100mmのサイズの試験片を延伸方向およびそれに直交する方向に沿って切り出し、厚み20μmのアクリル系粘着剤層を介してガラス板に貼り合せた。これを、80℃のオーブンに500時間置いて加熱し、加熱前後のサイズを測定し、加熱前後の寸法変化率を算出した。
2.収縮応力(N/4mm)
得られた偏光膜(保護フィルムを貼り合せる前の)から20mm×4mmのサイズの試験片を延伸方向およびそれに直交する方向に沿って切り出し、TMA分析装置(日立ハイテクサイエンス社製、「TMA7100E」)セットした。その状態を保持したまま、50℃にて30分加熱し、試験片から生じる収縮応力を測定した。
3.光学ムラ
得られた偏光フィルムを200mm×150mmのサイズに切り出し、20μmアクリル系粘着剤層を介してガラス板に貼り合わせて得たサンプルを、80℃の加熱試験機に120時間投入した。その後、取り出したサンプルに別の標準用偏光板(日東電工社製、「CRT1794」)を、互いの吸収軸が直交するように重ね合わせ、これをバックライト上に載置し、この状態で面内におけるムラを確認した。
Figure 0007516457000001
比較例においては、図5に示すように光学ムラ(特に、角部において)が確認された。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
本発明の実施形態に係るレンズ部は、例えば、VRゴーグル等の表示体に用いられ得る。
2 表示システム
4 レンズ部
12 表示素子
14 反射部
16 第一レンズ部
18 ハーフミラー
20 第一位相差部材
22 第二位相差部材
24 第二レンズ部
30 積層体
32 反射型偏光部材
34 吸収型偏光部材
36 接着層

Claims (10)

  1. ユーザに対して画像を表示する表示システムに用いられるレンズ部であって、
    画像を表す表示素子の表示面から前方に向けて出射され、偏光部材および第1のλ/4部材を通過した光を反射し、反射型偏光部材および前記反射型偏光部材の前方に配置される吸収型偏光部材を含む反射部と、
    前記表示素子と前記反射部との間の光路上に配置される第一レンズ部と、
    前記表示素子と前記第一レンズ部との間に配置され、前記表示素子から出射された光を透過させ、前記反射部で反射された光を前記反射部に向けて反射させるハーフミラーと、
    前記ハーフミラーと前記反射部との間の光路上に配置される第2のλ/4部材と、を備え、
    前記吸収型偏光部材を構成する吸収型偏光膜の厚みは8μm以下である、
    レンズ部。
  2. 前記反射型偏光部材の反射軸と前記吸収型偏光部材の吸収軸とは互いに平行に配置される、請求項1に記載のレンズ部。
  3. 前記第一レンズ部と前記ハーフミラーとは一体である、請求項1に記載のレンズ部。
  4. 前記反射部の前方に配置される第二レンズ部を備える、請求項1に記載のレンズ部。
  5. 前記表示素子に含まれる前記偏光部材の吸収軸と前記第1のλ/4部材の遅相軸とのなす角度は40°~50°であり、
    前記表示素子に含まれる前記偏光部材の吸収軸と前記第2のλ/4部材の遅相軸とのなす角度は40°~50°である、請求項1に記載のレンズ部。
  6. 前記反射型偏光部材の厚みに対する前記吸収型偏光膜の厚みの比は15%以下である、請求項1に記載のレンズ部。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のレンズ部の前記反射部に用いられ、
    前記反射型偏光部材と前記吸収型偏光部材とを有する、
    前記表示システムの前記レンズ部用積層体。
  8. 前記反射型偏光部材と前記吸収型偏光部材とは接着層を介して積層される、請求項7に記載の前記表示システムの前記レンズ部用積層体。
  9. 請求項1から6のいずれか一項に記載のレンズ部を有する表示体。
  10. 偏光部材および第1のλ/4部材を介して出射された画像を表す光を、ハーフミラーおよび第一レンズ部を通過させるステップと、
    前記ハーフミラーおよび前記第一レンズ部を通過した光を、第2のλ/4部材を通過させるステップと、
    前記第2のλ/4部材を通過した光を、反射型偏光部材を含む反射部で前記ハーフミラーに向けて反射させるステップと、
    前記反射部および前記ハーフミラーで反射させた光を、前記第2のλ/4部材により前記反射部の前記反射型偏光部材を透過可能にするステップと、
    前記反射型偏光部材を透過した光を、吸収型偏光部材を透過させるステップと、を有し、
    前記吸収型偏光部材を構成する吸収型偏光膜の厚みは8μm以下である、
    表示方法。
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