JP7569230B2 - 制動制御装置 - Google Patents
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Description
このような停車保持機能を有する車両に関する従来技術として、例えば特許文献1には、坂道での停車時の車両のずり下がりを防止する停車保持機能(ヒルホールド機能)を有する車両において、雪道等の低μ路の斜面上でヒルホールド制御を実行した際に、車両の予期せぬ移動による車両の偏向を防止するため、ヒルホールド制御の実行中における車体加速度の発生に応じて、一部の車輪のブレーキのホイルシリンダ液圧を減圧することが記載されている。
特許文献2には、アイス路などの低μ路面の坂道における停車保持制御中に、車両が回転しながらずり下がった場合に適切に車両の立て直しを可能とするため、車両の挙動量が所定以上でありかつ操作部材の操作が行われた場合に停車保持制御を解除することが記載されている。
特許文献3には、横滑り防止制御が禁止された状態において、変速機において所定の低速変速段が選択されている場合にはヒルホールド制御を禁止し、他の変速段が選択されている場合はヒルホールド制御を許可することが記載されている。
これに対し、ユーザに対して、不整地走行時には停車保持制御をオフにするよう周知が図られているが、ユーザが操作を失念することが懸念される。また、不整地走行時にユーザが手動により停車保持制御をオフとすることは、操作が煩雑となって車両の利便性を損なうことも懸念される。
また、滑走開始時にドライバがブレーキペダルを踏み込むことを考慮して、ブレーキペダルの踏込操作を検出した場合に停車保持制御の制動力を解除することも提案されているが、この場合ブレーキペダルの踏込を検知するセンサ部の出力に電気的ノイズが重畳された場合に、誤解除されることが懸念される。
特許文献1,2においては、このような不整地走行においても停車保持制御を許可したうえで、車両の滑走が実際に開始されてから制動力を解除しているが、このように滑走が生ずる事態そのものを未然に防止することが要望されている。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、不整地での停車保持制御により車両が滑走することを防止した制動制御装置を提供することである。
これによれば、自車両が不整地(典型的には低μ路)走行中であることを判別した場合には、停車保持制御の実行を禁止することにより、ドライバが不整地走行時に停車保持制御をオフにすることを失念した場合であっても、不整地の傾斜路などで車輪がロックした状態で車両がずり下がる滑走の発生を防止することができる。
また、滑走開始に応じたドライバのブレーキ操作に応じて制動力を解除する場合に対して、センサ出力への電気的ノイズの重畳による誤解除を防止することができる。
これによれば、一般的な車両が備えるアンチロックブレーキ制御、トラクションコントロール制御、車両姿勢制御などに用いるためのセンサの出力を用いて、簡単な構成により適切に不整地を判別することができる。
また、本発明において、前記車両は、ユーザの選択操作に応じて車両の状態を通常モードから不整地走行モードへ切り替える機能を有し、前記不整地走行判別部は、前記不整地走行モードが選択されている場合と前記通常モードが選択されている場合とで前記不整地走行中であることの判別条件を異ならせる構成とすることができる。
これによれば、ドライバ等のユーザが不整地走行であると認識しているか否か、ドライバの主観に基づく選択操作の結果を不整地走行の判別に反映させることにより、不整地走行の判別をより適切に行うことができる。
ここで、後者の発明において、前記不整地走行判別部は、車体に作用する加速度が所定の上限値以下である場合にのみ前記不整地走行中であると判別するとともに、前記通常モードが選択されている場合には、前記不整地走行モードが選択されている場合に対して、前記上限値を低く設定する構成とすることができる。
これによれば、不整地(高μ路)以外の走行でユーザが不整地走行モードを選択した場合に、実際には不整地でないにも関わらず不整地走行と誤判別されることを防止できる。
以下、本発明を適用した制動制御装置の第1実施形態について説明する。
実施形態の制動制御装置は、例えば乗用車等の四輪の自動車に搭載されるものである。
図1は、第1実施形態における車両のシステム構成を模式的に示すブロック図である。
車両1は、車体統合ユニット10、エンジン制御ユニット20、トランスミッション制御ユニット30、制動制御ユニット40、ハイドロリックコントロールユニット50等を有して構成されている。
車体統合ユニット10、エンジン制御ユニット20、トランスミッション制御ユニット30、制動制御ユニット40は、例えばCPU等の情報処理部、RAMやROMなどの記憶部、入出力インターフェイス、及び、これらを接続するバス等を有するマイクロコンピュータとして構成することができる。
また、各ユニットは、CAN通信システムなどの車載LANを介して、あるいは直接に接続され、相互に通信が可能となっている。
第1実施形態において、車両1は、主に良路(舗装路等)の走行に適した通常モードと、氷雪路、非舗装路、泥濘路などの不整地走行に適した不整地走行モードとを、ドライバ等のユーザが選択し切り替える機能を備えている。
車体統合ユニット10には、ユーザが通常モードと不整地走行モードとを切り替えるための操作部である走行モード選択スイッチ11が接続されている。
エンジン制御ユニット20には、アクセルペダルセンサ21が接続されている。
アクセルペダルセンサ21は、ドライバがアクセル操作を入力する図示しないアクセルペダルの操作量(踏込量)を検出するものである。
エンジン制御ユニット20は、アクセルペダルセンサ21の出力等に基づいてドライバ要求トルクを設定し、エンジンの実際のトルクがドライバ要求トルクと一致するようエンジンの出力を制御する。
トランスミッション制御ユニット30は、変速機構部31、AWDトランスファ32等に指令を与える機能を有する。
変速機構部31は、エンジンの出力軸回転を変速する部分であり、例えば、チェーン式CVTのバリエータ等を有して構成されている。
AWDトランスファ32は、前輪側、後輪側への駆動トルク配分を変更するとともに、前輪、後輪の差回転(回転速度差)を拘束するトランスファクラッチを備えている。
トランスミッション制御ユニット30は、車両1の走行状態に応じて、変速機構部31の目標変速比、及び、AWDトランスファ32のトランスファクラッチ締結力を設定する。
制動制御ユニット40は、停車保持制御部、不整地走行判別部としての機能を有する。
制動制御ユニット40は、ハイドロリックコントロールユニット50に指令を与えることにより、各車輪のホイルシリンダ52のブレーキフルード液圧を個別に制御し、各車輪のサービスブレーキに制動力を発生させることが可能である。
制動制御ユニット40には、車速センサ41、ヨーレートセンサ42、加速度センサ43等の、車両の運動状態を検出するためのセンサが接続されている。
車速センサ41は、車輪の回転速度に比例した周波数で周期的に変動する車速信号を出力する。
制動制御ユニット40は、車速センサ41の出力に基づいて、車両の走行速度を演算することが可能である。
ヨーレートセンサ42は、車体の鉛直軸回りの回転速度(自転速度)であるヨーレートを検出するヨー挙動検出部である。
加速度センサ43は、車体に作用する前後方向、横方向(車幅方向)の加速度を検出するものである。
これら各センサの出力は、以下説明するアンチロックブレーキ制御、姿勢安定化制御、トラクションコントロール制御等の各種車両運動制御に用いられる。
アンチロックブレーキ制御は、例えば、制動時にホイールロックが発生した際に、当該車輪のブレーキフルード液圧を減圧し、車輪の回転を回復させるものである。
制動制御ユニット40は、図示しないステアリング制御ユニットから取得した操舵装置の舵角、車速センサ41により検出した車速、加速度センサ43により検出した横加速度等に基づいて、正常な走行時に車体に発生し得るヨーレートである目標ヨーレートを算出する。
実ヨーレートの絶対値が目標ヨーレートの絶対値よりも小さい場合には、アンダーステア挙動が発生しているものとして、旋回内輪側の制動力を旋回外輪側に対して大きくし、操舵装置の舵角方向(転舵方向)へのヨーレートと同一方向のヨーモーメントを発生させる。
一方、実ヨーレートの絶対値が目標ヨーレートの絶対値よりも大きい場合には、オーバーステア挙動が発生しているものとして、旋回外輪側の制動力を旋回内輪側に対して大きくし、操舵装置の操舵方向へのヨーレートと逆方向のヨーモーメントを発生させる。
さらに、制動制御ユニット40は、例えば音声出力装置、インジケータランプ、画像表示装置などの図示しない情報出力装置を介して、ドライバ等のユーザに情報を出力する機能を備えている。
ハイドロリックコントロールユニット50は、ブレーキフルードを加圧する電動ポンプ、及び、各ホイルシリンダ52のブレーキフルード液圧を制御する増圧弁、減圧弁、圧力保持弁などを備えている。
マスタシリンダ51は、ドライバがブレーキ操作を行う図示しないブレーキペダルの操作に応じて、ブレーキフルードを加圧するものである。
マスタシリンダ51が発生したブレーキフルード液圧は、ハイドロリックコントロールユニット50を経由して、ホイルシリンダ52に伝達されるようになっている。
ハイドロリックコントロールユニット50は、マスタシリンダ51が発生するブレーキフルードの液圧を検出する機能を有する。
ハイドロリックコントロールユニット50は、この液圧に基づいて、ドライバによるブレーキ操作の有無及び強弱を検出可能となっている。
ホイルシリンダ52は、各車輪に設けられ、例えばディスクロータにブレーキパッドを押圧するなどして、ブレーキフルード液圧に応じた摩擦力(制動力)を発生させるものである。
エンジン制御ユニット20は、不整地でのドライバビリティを改善するため、アクセルペダルの操作量とドライバ要求トルクとの相関(エンジンの出力特性)を変更する。
トランスミッション制御ユニット30は、不整地走行で高い駆動力が得られるよう、変速機構部31における目標変速比を、通常走行時に対して高減速比側(低速側)へシフトさせる。
また、トランスミッション制御ユニット30は、AWDトランスファ32のトランスファクラッチの締結力を通常時に対して増大させる。
制動制御ユニット40は、降板時に各車輪の制動力を制御して車速を所定値以下に維持するヒルディセント制御、一部の車輪が空転した場合に当該車輪を制動して他の車輪へのトルク伝達を促進する差動制限制御(LSD制御)などを行う。
停車保持制御が許可されている状態において、ドライバのブレーキ操作により車両1が停車した後、ドライバがブレーキペダルから足を離し、ブレーキ操作を中断した場合に、制動制御ユニット40は、ハイドロリックコントロールユニット50に指令を与えてホイルシリンダ52のブレーキフルード液圧を保持させ、各車輪を制動状態に維持する。これによって、車両1は停車状態に保持される。
その後、例えばアクセルペダルセンサ21の出力に基づいて、ドライバによるアクセルペダルの踏込操作(発進操作)が検出された場合には、制動制御ユニット40はハイドロリックコントロールユニット50に指令を与え、ホイルシリンダ52のブレーキフルード液圧を減圧し、制動力を解除する。
また、停車保持制御による制動力は、ドライバによるブレーキペダルの踏込操作が検出された場合にも解除される。
図2は、第1実施形態の制動制御装置における不整地走行時の停車保持制御の禁止に関する動作を示すフローチャートである。このフローは、停車保持制御が許可された状態において逐次行われるようになっている。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
車体統合ユニット10は、走行モード選択スイッチ11により、不整地走行モードが選択されているか否かを判別する。
通常走行モードが選択されている場合(不整地走行モードが選択されていない場合)はステップS02に進み、不整地走行モードが選択されている場合はステップS04に進む。
制動制御ユニット40は、上述した通常の停車保持制御を実行する。
その後、ステップS03に進む。
制動制御ユニット40は、ドライバの発進操作や、停車保持制御機能のオフ操作などにより、停車保持制御がオフされたか否かを判別する。
停車保持制御がオフされた場合は一連の処理を終了(リターン)し、その他の場合はステップS01に戻り、以降の処理を繰り返す。
制動制御ユニット40は、車両1が不整地走行中であるか否かの判別を行う。
例えば、以下の条件の少なくとも一つが成立した場合に、不整地走行中であると判別することができる。
(1)アンチロックブレーキ制御が2輪以上介入し、かつ、介入時の減速度が0.4G以下
(2)トラクションコントロール制御が2輪以上介入し、かつ、介入時の加速度が0.4G以下
(3)姿勢安定化制御が介入し、かつ、介入時の横加速度が0.4G以下
なお、アンチロックブレーキ制御、トラクションコントロール制御、姿勢安定化制御が介入する場合は、いずれも当該車輪のタイヤと路面との間で何等かのスリップ状態が発生している。
不整地走行中であると判別された場合はステップS05に進み、その他の場合はステップS01に戻り、以降の処理を繰り返す。
制動制御ユニット40は、停車保持制御機能を自動的にオフし、停車保持制御による制動力の保持を禁止する。
このとき、制動制御ユニット40は、図示しない情報出力装置を用いて、ドライバ等のユーザに停車保持制御が自動的にオフされたことを報知する。
情報出力装置として、例えば、ブザー等の音声出力装置や、インストルメントパネル等に設けられたインジケータランプ、画像表示装置などを用いることができる。
例えば、ブザーを吹鳴するとともに、停車保持制御のオン状態を示すインジケータランプの消灯を行うことができる。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
(1)自車両が不整地走行中であることを判別した場合には、停車保持制御の実行を禁止することにより、ドライバが不整地走行時に停車保持制御をオフにすることを失念した場合であっても、不整地の傾斜路などで車輪がロックした状態で車両がずり下がる滑走の発生を防止することができる。
(2)タイヤのスリップ状態に起因するアンチロックブレーキ制御、トラクションコントロール制御、車両姿勢制御の介入(タイヤのスリップ状態の発生)に基づいて不整地走行の判別を行うことにより、一般的な車両に設けられ車両の運動制御に用いるためのセンサの出力を用いて、簡単な構成により適切に不整地を判別することができる。
(3)ドライバによる不整地走行モードの選択操作が行われている場合にのみ不整地走行の判別を行うことにより、ドライバ等のユーザが不整地走行であると認識しているか否か、ドライバの主観に基づく選択操作の結果を不整地走行の判別に反映させ、不整地走行の判別をより適切に行うことができる。
次に、本発明を適用した制動制御装置の第2実施形態について説明する。
第2実施形態において、上述した第1実施形態と共通する箇所には同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図3は、第2実施形態の制動制御装置における不整地走行時の停車保持制御の禁止に関する動作を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
車体統合ユニット10は、走行モード選択スイッチ11により、不整地走行モードが選択されているか否かを判別する。
通常走行モードが選択されている場合(不整地走行モードが選択されていない場合)はステップS12に進み、不整地走行モードが選択されている場合はステップS13に進む。
制動制御ユニット40は、不整地走行判定の条件を、以下の条件1に設定する。
条件1は、後述する条件2に対して、不整地走行が判別される車体加速度の上限値が低く設定されている。
(1)アンチロックブレーキ制御が2輪以上介入し、かつ、介入時の減速度が0.1G以下
(2)トラクションコントロール制御が2輪以上介入し、かつ、介入時の加速度が0.1G以下
(3)姿勢安定化制御が介入し、かつ、介入時の横加速度が0.1G以下
その後、ステップS14に進む。
制動制御ユニット40は、不整地走行判定の条件を、以下の条件2に設定する。
(1)アンチロックブレーキ制御が2輪以上介入し、かつ、介入時の減速度が0.4G以下
(2)トラクションコントロール制御が2輪以上介入し、かつ、介入時の加速度が0.4G以下
(3)姿勢安定化制御が介入し、かつ、介入時の横加速度が0.4G以下
その後、ステップS14に進む。
制動制御ユニット40は、ステップS12又はステップS13で設定した条件により、車両1が不整地走行中であるか否かの判別を行う。
不整地走行中であると判別された場合はステップS15に進み、その他の場合はステップS16に進む。
制動制御ユニット40は、停車保持制御機能を自動的にオフし、停車保持制御による制動力の保持を禁止する。
このとき、制動制御ユニット40は、図示しない情報出力装置を用いて、ドライバ等のユーザに停車保持制御が自動的にオフされたことを報知する。
その後、ステップS17に進む。
制動制御ユニット40は、通常の停車保持制御を実行する。
その後、ステップS17に進む。
制動制御ユニット40は、ドライバの発進操作や、停車保持制御機能のオフ操作などにより、停車保持制御がオフされたか否かを判別する。
停車保持制御がオフされた場合は一連の処理を終了(リターン)し、その他の場合はステップS11に戻り、以降の処理を繰り返す。
また、不整地走行モードのオンオフに応じて不整地走行判定条件を異ならせることにより、例えば高μ路でユーザがヒルディセントコントロール制御等を利用するため不整地走行モードを選択した場合に、実際には不整地でないにも関わらず不整地走行と誤判別されることを防止できる。
本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)車両及び制動制御装置の構成は、上述した各実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、各実施形態において、車両は一例としてエンジンを走行用動力源とするものであったが、エンジン及びモータジェネレータを用いるエンジン電気ハイブリッド車両や、モータジェネレータのみを走行用動力源とする電動車両(いわゆるピュアEV、FCVなど)などであっても本発明を適用することができる。
(2)各実施形態における不整地走行判定の条件は一例であって、適宜変更することができる。
例えば、各実施形態の手法に代えて、あるいは、これらと併用し、例えば撮像装置で路面を撮像した結果に基づいて、氷雪路等の不整地走行を判別してもよい。
また、路面摩擦係数を推定し、推定された摩擦係数が所定値以下であるときに不整地走行を判別してもよい。
また、車速センサ(車輪速センサ)の出力の変動(ばらつき)に基づいて、変動が大きい場合に不整地走行であると判別してもよい。
(3)各実施形態において、停車保持制御による制動力は、例えば液圧式サービスブレーキによって発生させているが、これに代えて、例えば電動式サービスブレーキ、電動式パーキングブレーキなどの電動式ブレーキ等の他種のブレーキにより発生させてもよい。
また、制動力の発生を、変速機に設けられるパーキングロック機能によって行ってもよい。
11 走行モード選択スイッチ 20 エンジン制御ユニット
21 アクセルペダルセンサ 30 トランスミッション制御ユニット
31 変速機構部 32 AWDトランスファ
40 制動制御ユニット 41 車速センサ
42 ヨーレートセンサ 43 加速度センサ
50 ハイドロリックコントロールユニット
51 マスタシリンダ 52 ホイルシリンダ
Claims (5)
- 車両が停車しドライバによるブレーキ操作が解除された後に制動力を保持するとともに、所定の発進操作に応じて前記制動力を解除する停車保持制御を行う停車保持制御部と、
前記車両が不整地走行中であることを判別する不整地走行判別部と
を備える制動制御装置であって、
前記停車保持制御部は、前記不整地走行判別部が前記不整地走行中であることを判別した場合に、前記停車保持制御の実行を禁止すること
を特徴とする制動制御装置。 - 前記不整地走行判別部は、少なくとも一部の車輪のスリップ状態を検出し、かつ車体に作用する加速度が所定の上限値以下の場合に前記不整地走行中であると判別すること
を特徴とする請求項1に記載の制動制御装置。 - 前記車両は、ユーザの選択操作に応じて車両の状態を通常モードから不整地走行モードへ切り替える機能を有し、
前記不整地走行判別部は、前記不整地走行モードが選択されている場合にのみ前記不整地走行中であることの判別を行うこと
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制動制御装置。 - 前記車両は、ユーザの選択操作に応じて車両の状態を通常モードから不整地走行モードへ切り替える機能を有し、
前記不整地走行判別部は、前記不整地走行モードが選択されている場合と前記通常モードが選択されている場合とで前記不整地走行中であることの判別条件を異ならせること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制動制御装置。 - 前記車両は、ユーザの選択操作に応じて車両の状態を通常モードから不整地走行モードへ切り替える機能を有し、
前記不整地走行判別部は、少なくとも一部の車輪のスリップ状態を検出し、かつ車体に作用する加速度が所定の上限値以下である場合に前記不整地走行中であると判別するとともに、前記通常モードが選択されている場合には、前記不整地走行モードが選択されている場合に対して、前記上限値を低く設定すること
を特徴とする請求項1に記載の制動制御装置。
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