JP7414462B2 - 工作機械とそのブレーキ点検方法 - Google Patents
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Description
この回転テーブルにおいては、回転テーブルを正転方向および逆転方向に微小回転させることにより微小揺動させたときの揺動の振幅を閾値と比較して、ブレーキがクランプ状態であるか否かの判定を行っている。
したがって、ワークのイナーシャ等により揺動の振幅が変動する状況であっても、ブレーキの状態の判定を精度よく行うことが望ましい。
本実施形態に係る工作機械1は、例えば、工作機械であって、図1に示されるように、モータ2により駆動される回転テーブル(駆動軸)3と回転テーブル3を制御する制御部4とを備えている。
センサ13により検出された回転テーブル3の回転角度の情報は判定部17に送られ、各種判定が行われる。判定結果は表示部18に表示される。
本実施形態に係るブレーキ点検方法は、まず、図4に示されるように、切替指令部14から回転テーブル3のブレーキ5に対して切替信号を出力する(ステップS1)。ここでは、切替指令部14が、回転テーブル3のブレーキ5に対して、切替指令としてアンクランプ指令を出力した場合について説明する。
判定部17は、第1の時刻T1における加振中に、センサ13から送られてくる回転テーブル3の回転角度の情報から、回転テーブル3の振動の振幅A1を抽出し、記憶する(ステップS5)。
判定部17は、第2の時刻T2における加振中に、センサ13から送られてくる回転テーブル3の回転角度の情報から、回転テーブル3の振動の振幅A2を抽出し、記憶する(ステップS8)。
また、2回目の振動における振幅A2が大きい場合には、2回目の時点でアンクランプ動作が行われているが、1回目の振動における振幅A1が小さければ、アンクランプ動作が遅れて行われていると判定することができる。
この場合には、回転テーブル3のブレーキ5のアンクランプ状態の時間変化をさらに詳細に確認することができる。
この場合には、図6に示されるように、クランプ指令を出力する(ステップS21)。
そして、第2の時刻T2において抽出された振幅A2が第3の閾値Th3よりも大きいか否かを判定し(ステップS22)、大きい場合にはクランプ動作不良であると判定する(ステップS23)。振幅A2が第3の閾値Th3以下かつ振幅A2と振幅A1との差分の絶対値が第1の閾値Th1よりも大きい場合には、クランプ動作遅れであると判定する(ステップS24)。さらに、振幅A2が第3の閾値Th3以下かつ振幅A2と振幅A1との差分の絶対値が第1の閾値Th1以下である場合には、クランプ動作が正常であると判定すればよい(ステップS25)。
また、検出する状態量として、回転テーブル3の回転角度(変位量)を例示したが、これに代えて、トルク、加速度あるいは速度等の他の状態量を検出してもよい。トルクは、モータ2の電流値あるいはトルクセンサにより検出してもよい。また、速度は回転角度あるいは変位量を微分して算出してもよい。
例えば、回転テーブル3を1回転させる間のモータ2の電流値を記録し、電流値が最も小さくなる回転角度位置に停止してからブレーキ点検を行ってもよい。
2 モータ
3 回転テーブル(駆動軸)
4 制御部
5 ブレーキ
13 センサ(検出部)
14 切替指令部
16 加振指令部
17 判定部
T1 第1の時刻
T2 第2の時刻
Th1 第1の閾値
Th2 第2の閾値
Th3 第3の閾値
Claims (20)
- ブレーキを備え、モータにより駆動される駆動軸と、該駆動軸の状態量を検出する検出部と、該検出部により検出された状態量に基づいて前記駆動軸を制御する制御部とを備え、
該制御部が、前記ブレーキのオンオフを切り替える切替指令を出力する切替指令部と、該切替指令部により切替指令が出力された後の第1の時刻と、該第1の時刻に対して時間間隔をあけた第2の時刻とにおいて、前記モータを微小に正転および逆転させる加振指令を出力する加振指令部と、該加振指令部による前記加振指令の出力中に前記検出部により検出された前記第1の時刻における前記状態量と、前記第2の時刻における前記状態量とに基づいて、前記ブレーキの状態を判定する判定部とを備え、
前記判定部は、前記第2の時刻における前記状態量と前記第1の時刻における前記状態量との差分の絶対値が第1の閾値よりも大きい場合に、前記ブレーキに動作遅れがあると判定する工作機械。 - ブレーキを備え、モータにより駆動される駆動軸と、該駆動軸の状態量を検出する検出部と、該検出部により検出された状態量に基づいて前記駆動軸を制御する制御部とを備え、
該制御部が、前記ブレーキのオンオフを切り替える切替指令を出力する切替指令部と、該切替指令部により切替指令としてアンクランプ指令が出力された後の第1の時刻と、該第1の時刻に対して時間間隔をあけた第2の時刻とにおいて、前記モータを微小に正転および逆転させる加振指令を出力する加振指令部と、該加振指令部による前記加振指令の出力中に前記検出部により検出された前記第1の時刻における前記状態量と、前記第2の時刻における前記状態量とに基づいて、前記ブレーキの状態を判定する判定部とを備える工作機械。 - 前記判定部は、前記第2の時刻における前記状態量が第2の閾値以下である場合に、前記ブレーキがアンクランプ動作不良であると判定する請求項2に記載の工作機械。
- 前記判定部は、前記第1の時刻における前記状態量および前記第2の時刻における前記状態量のいずれもが第2の閾値よりも大きいかつ略等しい場合に、前記ブレーキのアンクランプ動作が正常であると判定する請求項2または請求項3に記載の工作機械。
- 前記切替指令部が、前記切替指令としてクランプ指令を出力し、
前記判定部は、前記第2の時刻における前記状態量が第3の閾値よりも大きい場合に、前記ブレーキがクランプ動作不良であると判定する請求項1に記載の工作機械。 - 前記判定部は、前記第1の時刻における前記状態量および前記第2の時刻における前記状態量のいずれもが前記第3の閾値以下かつ略等しい場合に、前記ブレーキのクランプ動作が正常であると判定する請求項5に記載の工作機械。
- 前記駆動軸が回転テーブルである請求項1から請求項6のいずれかに記載の工作機械。
- 前記状態量が、変位、速度または加速度である請求項1から請求項7のいずれかに記載の工作機械。
- 前記加振指令部が前記第1の時刻と前記第2の時刻との間に1回以上の追加の前記加振指令を出力し、
前記判定部が、前記第1の時刻における前記加振指令、前記第2の時刻における前記加振指令および追加の前記加振指令における前記状態量に基づいて、前記ブレーキの状態変化を判定する請求項1から請求項8のいずれかに記載の工作機械。 - ブレーキを有する駆動軸を備える工作機械のブレーキ点検方法であって、
前記ブレーキの状態を切り替える切替指令を出力し、
該切替指令が出力された後の第1の時刻と、該第1の時刻に対して時間間隔をあけた第2の時刻とにおいて、前記駆動軸に加振指令を出力し、
該加振指令の出力中の前記駆動軸の状態量をそれぞれ検出し、
検出された前記第2の時刻における前記状態量と前記第1の時刻における前記状態量との差分の絶対値が第1の閾値よりも大きい場合に、前記ブレーキに動作遅れがあると判定する工作機械のブレーキ点検方法。 - 前記ブレーキに動作遅れがあると判定された場合に、所定の許容時間の範囲内において、前記第1の時刻と前記第2の時刻のいずれかまたは両方を予め設定されている時刻に対して遅れさせる請求項10に記載の工作機械のブレーキ点検方法。
- ブレーキを有する駆動軸を備える工作機械のブレーキ点検方法であって、
前記ブレーキの状態を切り替える切替指令としてアンクランプ指令を出力し、
該切替指令が出力された後の第1の時刻と、該第1の時刻に対して時間間隔をあけた第2の時刻とにおいて、前記駆動軸に加振指令を出力し、
該加振指令の出力中の前記駆動軸の状態量をそれぞれ検出し、
検出された前記第1の時刻における前記状態量と、前記第2の時刻における前記状態量とに基づいて、前記ブレーキの状態を判定する工作機械のブレーキ点検方法。 - 前記第2の時刻における前記状態量が第2の閾値よりも小さい場合に、前記ブレーキがアンクランプ動作不良であると判定する請求項12に記載の工作機械のブレーキ点検方法。
- 前記第1の時刻における前記状態量および前記第2の時刻における前記状態量のいずれもが第2の閾値以上かつ略等しい場合に、前記ブレーキのアンクランプ動作が正常であると判定する請求項12または請求項13に記載の工作機械のブレーキ点検方法。
- 前記切替指令としてクランプ指令を出力し、
前記第2の時刻における前記状態量が第3の閾値よりも大きい場合に、前記ブレーキがクランプ動作不良であると判定する請求項10または請求項11に記載の工作機械のブレーキ点検方法。 - 前記第1の時刻における前記状態量および前記第2の時刻における前記状態量のいずれもが前記第3の閾値以下かつ略等しい場合に、前記ブレーキのクランプ動作が正常であると判定する請求項15に記載の工作機械のブレーキ点検方法。
- 前記駆動軸が回転テーブルである請求項10から請求項16のいずれかに記載の工作機械のブレーキ点検方法。
- 前記加振指令の出力を行う前に、前記回転テーブルに装着するワークの重量バランスの影響を低減する動作を前記駆動軸に行わせる請求項17に記載の工作機械のブレーキ点検方法。
- 前記回転テーブルを前記重量バランスの影響が小さくなる位置に回転させる請求項18に記載の工作機械のブレーキ点検方法。
- 前記状態量が、変位、速度または加速度である請求項10から請求項19のいずれかに記載の工作機械のブレーキ点検方法。
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