以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<5G NRのシステムアーキテクチャおよびプロトコルスタック>
3GPPは、100GHzまでの周波数範囲で動作する新無線アクセス技術(NR)の開発を含む第5世代携帯電話技術(単に「5G」ともいう)の次のリリースに向けて作業を続けている。5G規格の初版は2017年の終わりに完成しており、これにより、5G NRの規格に準拠した端末(例えば、スマートフォン)の試作および商用展開に移ることが可能となっている。
例えば、システムアーキテクチャは、全体としては、gNBを備えるNG-RAN(Next Generation - Radio Access Network)を想定する。gNBは、NG無線アクセスのユーザプレーン(SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY)および制御プレーン(RRC)のプロトコルのUE側の終端を提供する。gNBは、Xnインタフェースによって互いに接続されている。また、gNBは、Next Generation(NG)インタフェースによってNGC(Next Generation Core)に、より具体的には、NG-CインタフェースによってAMF(Access and Mobility Management Function)(例えば、AMFを行う特定のコアエンティティ)に、また、NG-UインタフェースによってUPF(User Plane Function)(例えば、UPFを行う特定のコアエンティティ)に接続されている。NG-RANアーキテクチャを図1に示す(例えば、3GPP TS 38.300 v15.6.0, section 4参照)。
NRのユーザプレーンのプロトコルスタック(例えば、3GPP TS 38.300, section 4.4.1参照)は、gNBにおいてネットワーク側で終端されるPDCP(Packet Data Convergence Protocol(TS 38.300の第6.4節参照))サブレイヤ、RLC(Radio Link Control(TS 38.300の第6.3節参照))サブレイヤ、およびMAC(Medium Access Control(TS 38.300の第6.2節参照))サブレイヤを含む。また、新たなアクセス層(AS:Access Stratum)のサブレイヤ(SDAP:Service Data Adaptation Protocol)がPDCPの上に導入されている(例えば、3GPP TS 38.300の第6.5節参照)。また、制御プレーンのプロトコルスタックがNRのために定義されている(例えば、TS 38.300, section 4.4.2参照)。レイヤ2の機能の概要がTS 38.300の第6節に記載されている。PDCPサブレイヤ、RLCサブレイヤ、およびMACサブレイヤの機能は、それぞれ、TS 38.300の第6.4節、第6.3節、および第6.2節に列挙されている。RRCレイヤの機能は、TS 38.300の第7節に列挙されている。
例えば、Medium-Access-Controlレイヤは、論理チャネル(logical channel)の多重化と、様々なニューメロロジーを扱うことを含むスケジューリングおよびスケジューリング関連の諸機能と、を扱う。
例えば、物理レイヤ(PHY)は、符号化、PHY HARQ処理、変調、マルチアンテナ処理、および適切な物理的時間-周波数リソースへの信号のマッピングの役割を担う。また、物理レイヤは、物理チャネルへのトランスポートチャネルのマッピングを扱う。物理レイヤは、MACレイヤにトランスポートチャネルの形でサービスを提供する。物理チャネルは、特定のトランスポートチャネルの送信に使用される時間周波数リソースのセットに対応し、各トランスポートチャネルは、対応する物理チャネルにマッピングされる。例えば、物理チャネルには、上り物理チャネルとして、PRACH(Physical Random Access Channel)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)があり、下り物理チャネルとして、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PBCH(Physical Broadcast Channel) がある。
NRのユースケース/展開シナリオには、データレート、レイテンシ、およびカバレッジの点で多様な要件を有するenhanced mobile broadband(eMBB)、ultra-reliable low-latency communications(URLLC)、massive machine type communication(mMTC)が含まれ得る。例えば、eMBBは、IMT-Advancedが提供するデータレートの3倍程度のピークデータレート(下りリンクにおいて20Gbpsおよび上りリンクにおいて10Gbps)および実効(user-experienced)データレートをサポートすることが期待されている。一方、URLLCの場合、より厳しい要件が超低レイテンシ(ユーザプレーンのレイテンシについてULおよびDLのそれぞれで0.5ms)および高信頼性(1ms内において1-10-5)について課されている。最後に、mMTCでは、好ましくは高い接続密度(都市環境において装置1,000,000台/km2)、悪環境における広いカバレッジ、および低価格の装置のための極めて寿命の長い電池(15年)が求められうる。
そのため、1つのユースケースに適したOFDMのニューメロロジー(例えば、サブキャリア間隔、OFDMシンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長、スケジューリング区間毎のシンボル数)が他のユースケースには有効でない場合がある。例えば、低レイテンシのサービスでは、好ましくは、mMTCのサービスよりもシンボル長が短いこと(したがって、サブキャリア間隔が大きいこと)および/またはスケジューリング区間(TTIともいう)毎のシンボル数が少ないことが求められうる。さらに、チャネルの遅延スプレッドが大きい展開シナリオでは、好ましくは、遅延スプレッドが短いシナリオよりもCP長が長いことが求められうる。サブキャリア間隔は、同様のCPオーバーヘッドが維持されるように状況に応じて最適化されてもよい。NRがサポートするサブキャリア間隔の値は、1つ以上であってよい。これに対応して、現在、15kHz、30kHz、60kHz…のサブキャリア間隔が考えられている。シンボル長Tuおよびサブキャリア間隔Δfは、式Δf=1/Tuによって直接関係づけられている。LTEシステムと同様に、用語「リソースエレメント」を、1つのOFDM/SC-FDMAシンボルの長さに対する1つのサブキャリアから構成される最小のリソース単位を意味するように使用することができる。
新無線システム5G-NRでは、各ニューメロロジーおよび各キャリアについて、サブキャリアおよびOFDMシンボルのリソースグリッドが上りリンクおよび下りリンクのそれぞれに定義される。リソースグリッドの各エレメントは、リソースエレメントと呼ばれ、周波数領域の周波数インデックスおよび時間領域のシンボル位置に基づいて特定される(3GPP TS 38.211 v15.6.0参照)。
<5G NRにおけるNG-RANと5GCとの間の機能分離>
図2は、NG-RANと5GCとの間の機能分離を示す。NG-RANの論理ノードは、gNBまたはng-eNBである。5GCは、論理ノードAMF、UPF、およびSMFを有する。
例えば、gNBおよびng-eNBは、以下の主な機能をホストする:
- 無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、無線アドミッション制御(Radio Admission Control)、接続モビリティ制御(Connection Mobility Control)、上りリンクおよび下りリンクの両方におけるリソースのUEへの動的割当(スケジューリング)等の無線リソース管理(Radio Resource Management)の機能;
- データのIPヘッダ圧縮、暗号化、および完全性保護;
- UEが提供する情報からAMFへのルーティングを決定することができない場合のUEのアタッチ時のAMFの選択;
- UPFに向けたユーザプレーンデータのルーティング;
- AMFに向けた制御プレーン情報のルーティング;
- 接続のセットアップおよび解除;
- ページングメッセージのスケジューリングおよび送信;
- システム報知情報(AMFまたは運用管理保守機能(OAM:Operation, Admission, Maintenance)が発信源)のスケジューリングおよび送信;
- モビリティおよびスケジューリングのための測定および測定報告の設定;
- 上りリンクにおけるトランスポートレベルのパケットマーキング;
- セッション管理;
- ネットワークスライシングのサポート;
- QoSフローの管理およびデータ無線ベアラに対するマッピング;
- RRC_INACTIVE状態のUEのサポート;
- NASメッセージの配信機能;
- 無線アクセスネットワークの共有;
- デュアルコネクティビティ;
- NRとE-UTRAとの緊密な連携。
Access and Mobility Management Function(AMF)は、以下の主な機能をホストする:
- Non-Access Stratum(NAS)シグナリングを終端させる機能;
- NASシグナリングのセキュリティ;
- Access Stratum(AS)のセキュリティ制御;
- 3GPPのアクセスネットワーク間でのモビリティのためのコアネットワーク(CN:Core Network)ノード間シグナリング;
- アイドルモードのUEへの到達可能性(ページングの再送信の制御および実行を含む);
- 登録エリアの管理;
- システム内モビリティおよびシステム間モビリティのサポート;
- アクセス認証;
- ローミング権限のチェックを含むアクセス承認;
- モビリティ管理制御(加入およびポリシー);
- ネットワークスライシングのサポート;
- Session Management Function(SMF)の選択。
さらに、User Plane Function(UPF)は、以下の主な機能をホストする:
- intra-RATモビリティ/inter-RATモビリティ(適用可能な場合)のためのアンカーポイント;
- データネットワークとの相互接続のための外部PDU(Protocol Data Unit)セッションポイント;
- パケットのルーティングおよび転送;
- パケット検査およびユーザプレーン部分のポリシールールの強制(Policy rule enforcement);
- トラフィック使用量の報告;
- データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするための上りリンククラス分類(uplink classifier);
- マルチホームPDUセッション(multi-homed PDU session)をサポートするための分岐点(Branching Point);
- ユーザプレーンに対するQoS処理(例えば、パケットフィルタリング、ゲーティング(gating)、UL/DLレート制御(UL/DL rate enforcement);
- 上りリンクトラフィックの検証(SDFのQoSフローに対するマッピング);
- 下りリンクパケットのバッファリングおよび下りリンクデータ通知のトリガ機能。
最後に、Session Management Function(SMF)は、以下の主な機能をホストする:
- セッション管理;
- UEに対するIPアドレスの割当および管理;
- UPFの選択および制御;
- 適切な宛先にトラフィックをルーティングするためのUser Plane Function(UPF)におけるトラフィックステアリング(traffic steering)の設定機能;
- 制御部分のポリシーの強制およびQoS;
- 下りリンクデータの通知。
<RRC接続のセットアップおよび再設定の手順>
図3は、NAS部分の、UEがRRC_IDLEからRRC_CONNECTEDに移行する際のUE、gNB、およびAMF(5GCエンティティ)の間のやり取りのいくつかを示す(TS 38.300 v15.6.0参照)。
RRCは、UEおよびgNBの設定に使用される上位レイヤのシグナリング(プロトコル)である。この移行により、AMFは、UEコンテキストデータ(これは、例えば、PDUセッションコンテキスト、セキュリティキー、UE無線性能(UE Radio Capability)、UEセキュリティ性能(UE Security Capabilities)等を含む)を用意し、初期コンテキストセットアップ要求(INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST)とともにgNBに送る。そして、gNBは、UEと一緒に、ASセキュリティをアクティブにする。これは、gNBがUEにSecurityModeCommandメッセージを送信し、UEがSecurityModeCompleteメッセージでgNBに応答することによって行われる。その後、gNBは、UEにRRCReconfigurationメッセージを送信し、これに対するUEからのRRCReconfigurationCompleteをgNBが受信することによって、Signaling Radio Bearer 2(SRB2)およびData Radio Bearer(DRB)をセットアップするための再設定を行う。シグナリングのみの接続については、SRB2およびDRBがセットアップされないため、RRCReconfigurationに関するステップは省かれる。最後に、gNBは、初期コンテキストセットアップ応答(INITIAL CONTEXT SETUP RESPONSE)でセットアップ手順が完了したことをAMFに通知する。
したがって、本開示では、gNodeBとのNext Generation(NG)接続を動作時に確立する制御回路と、gNodeBとユーザ機器(UE:User Equipment)との間のシグナリング無線ベアラがセットアップされるように動作時にNG接続を介してgNodeBに初期コンテキストセットアップメッセージを送信する送信部と、を備える、5th Generation Core(5GC)のエンティティ(例えば、AMF、SMF等)が提供される。具体的には、gNodeBは、リソース割当設定情報要素(IE: Information Element)を含むRadio Resource Control(RRC)シグナリングを、シグナリング無線ベアラを介してUEに送信する。そして、UEは、リソース割当設定に基づき上りリンクにおける送信または下りリンクにおける受信を行う。
<2020年以降のIMTの利用シナリオ>
図4は、5G NRのためのユースケースのいくつかを示す。3rd generation partnership project new radio(3GPP NR)では、多種多様なサービスおよびアプリケーションをサポートすることがIMT-2020によって構想されていた3つのユースケースが検討されている。大容量・高速通信(eMBB:enhanced mobile-broadband)のための第一段階の仕様の策定が終了している。現在および将来の作業には、eMBBのサポートを拡充していくことに加えて、高信頼・超低遅延通信(URLLC:ultra-reliable and low-latency communications)および多数同時接続マシンタイプ通信(mMTC:massive machine-type communicationsのための標準化が含まれる。図4は、2020年以降のIMTの構想上の利用シナリオのいくつかの例を示す(例えばITU-R M.2083 図2参照)。
URLLCのユースケースには、スループット、レイテンシ(遅延)、および可用性のような性能についての厳格な要件がある。URLLCのユースケースは、工業生産プロセスまたは製造プロセスのワイヤレス制御、遠隔医療手術、スマートグリッドにおける送配電の自動化、交通安全等の今後のこれらのアプリケーションを実現するための要素技術の1つとして構想されている。URLLCの超高信頼性は、TR 38.913によって設定された要件を満たす技術を特定することによってサポートされる。リリース15におけるNR URLLCでは、重要な要件として、目標とするユーザプレーンのレイテンシがUL(上りリンク)で0.5ms、DL(下りリンク)で0.5msであることが含まれている。一度のパケット送信に対する全般的なURLLCの要件は、ユーザプレーンのレイテンシが1msの場合、32バイトのパケットサイズに対してブロック誤り率(BLER:block error rate)が1E-5であることである。
物理レイヤの観点では、信頼性は、多くの採り得る方法で向上可能である。現在の信頼性向上の余地としては、URLLC用の別個のCQI表、よりコンパクトなDCIフォーマット、PDCCHの繰り返し等を定義することが含まれる。しかしながら、この余地は、NRが(NR URLLCの重要要件に関し)より安定しかつより開発されるにつれて、超高信頼性の実現のために広がりうる。リリース15におけるNR URLLCの具体的なユースケースには、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、e-ヘルス、e-セイフティ、およびミッションクリティカルなアプリケーションが含まれる。
また、NR URLLCが目標とする技術強化は、レイテンシの改善および信頼性の向上を目指している。レイテンシの改善のための技術強化には、設定可能なニューメロロジー、フレキシブルなマッピングによる非スロットベースのスケジューリング、グラントフリーの(設定されたグラントの)上りリンク、データチャネルにおけるスロットレベルでの繰り返し、および下りリンクでのプリエンプション(Pre-emption)が含まれる。プリエンプションとは、リソースが既に割り当てられた送信が停止され、当該既に割り当てられたリソースが、後から要求されたより低いレイテンシ/より高い優先度の要件の他の送信に使用されることを意味する。したがって、既に許可されていた送信は、後の送信によって差し替えられる。プリエンプションは、具体的なサービスタイプと無関係に適用可能である。例えば、サービスタイプA(URLLC)の送信が、サービスタイプB(eMBB等)の送信によって差し替えられてもよい。信頼性向上についての技術強化には、1E-5の目標BLERのための専用のCQI/MCS表が含まれる。
mMTC(massive machine type communication)のユースケースの特徴は、典型的には遅延の影響を受けにくい比較的少量のデータを送信する接続装置の数が極めて多いことである。装置には、低価格であること、および電池寿命が非常に長いことが要求される。NRの観点からは、非常に狭い帯域幅部分を利用することが、UEから見て電力が節約されかつ電池の長寿命化を可能にする1つの解決法である。
上述のように、NRにおける信頼性向上のスコープはより広くなることが予測される。あらゆるケースにとっての重要要件の1つであって、例えばURLLCおよびmMTCについての重要要件が高信頼性または超高信頼性である。いくつかのメカニズムが信頼性を無線の観点およびネットワークの観点から向上させることができる。概して、信頼性の向上に役立つ可能性がある2つ~3つの重要な領域が存在する。これらの領域には、コンパクトな制御チャネル情報、データチャネル/制御チャネルの繰り返し、および周波数領域、時間領域、および/または空間領域に関するダイバーシティがある。これらの領域は、特定の通信シナリオにかかわらず一般に信頼性向上に適用可能である。
NR URLLCに関し、ファクトリーオートメーション、運送業、および電力の分配のような、要件がより厳しいさらなるユースケースが想定されている。厳しい要件とは、高い信頼性(10-6レベルまでの信頼性)、高い可用性、256バイトまでのパケットサイズ、数μs程度までの時刻同期(time synchronization)(ユースケースに応じて、値を、周波数範囲および0.5ms~1ms程度の短いレイテンシ(例えば、目標とするユーザプレーンでの0.5msのレイテンシ)に応じて1μsまたは数μsとすることができる)である。
さらに、NR URLLCについては、物理レイヤの観点からいくつかの技術強化が有り得る。これらの技術強化には、コンパクトなDCIに関するPDCCH(Physical Downlink Control Channel)の強化、PDCCHの繰り返し、PDCCHのモニタリングの増加がある。また、UCI(Uplink Control Information)の強化は、enhanced HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)およびCSIフィードバックの強化に関係する。また、ミニスロットレベルのホッピングに関係するPUSCHの強化、および再送信/繰り返しの強化が有り得る。用語「ミニスロット」は、スロットより少数のシンボルを含むTransmission Time Interval(TTI)を指す(スロットは、14個のシンボルを備える)。
<QoS制御>
5GのQoS(Quality of Service)モデルは、QoSフローに基づいており、保証されたフロービットレートが求められるQoSフロー(GBR:Guaranteed Bit Rate QoSフロー)、および、保証されたフロービットレートが求められないQoSフロー(非GBR QoSフロー)をいずれもサポートする。したがって、NASレベルでは、QoSフローは、PDUセッションにおける最も微細な粒度のQoSの区分である。QoSフローは、NG-Uインタフェースを介してカプセル化ヘッダ(encapsulation header)において搬送されるQoSフローID(QFI:QoS Flow ID)によってPDUセッション内で特定される。
各UEについて、5GCは、1つ以上のPDUセッションを確立する。各UEについて、PDUセッションに合わせて、NG-RANは、例えば図3を参照して上に示したように少なくとも1つのData Radio Bearers(DRB)を確立する。また、そのPDUセッションのQoSフローに対する追加のDRBが後から設定可能である(いつ設定するかはNG-RAN次第である)。NG-RANは、様々なPDUセッションに属するパケットを様々なDRBにマッピングする。UEおよび5GCにおけるNASレベルパケットフィルタが、ULパケットおよびDLパケットとQoSフローとを関連付けるのに対し、UEおよびNG-RANにおけるASレベルマッピングルールは、UL QoSフローおよびDL QoSフローとDRBとを関連付ける。
図5は、5G NRの非ローミング参照アーキテクチャ(non-roaming reference architecture)を示す(TS 23.501 v16.1.0, section 4.23参照)。Application Function(AF)(例えば、図4に例示した、5Gのサービスをホストする外部アプリケーションサーバ)は、サービスを提供するために3GPPコアネットワークとやり取りを行う。例えば、トラフィックのルーティングに影響を与えるアプリケーションをサポートするために、Network Exposure Function(NEF)にアクセスすること、またはポリシー制御(例えば、QoS制御)のためにポリシーフレームワークとやり取りすること(Policy Control Function(PCF)参照)である。オペレーターによる配備に基づいて、オペレーターによって信頼されていると考えられるApplication Functionは、関連するNetwork Functionと直接やり取りすることができる。Network Functionに直接アクセスすることがオペレーターから許可されていないApplication Functionは、NEFを介することにより外部に対する解放フレームワークを使用して関連するNetwork Functionとやり取りする。
図5は、5Gアーキテクチャのさらなる機能単位、すなわち、Network Slice Selection Function(NSSF)、Network Repository Function(NRF)、Unified Data Management(UDM)、Authentication Server Function(AUSF)、Access and Mobility Management Function(AMF)、Session Management Function(SMF)、およびData Network(DN、例えば、オペレーターによるサービス、インターネットアクセス、またはサードパーティーによるサービス)をさらに示す。コアネットワークの機能およびアプリケーションサービスの全部または一部がクラウドコンピューティング環境において展開されかつ動作してもよい。
したがって、本開示では、QoS要件に応じたgNodeBとUEとの間の無線ベアラを含むPDUセッションを確立するために、動作時に、URLLCサービス、eMMBサービス、およびmMTCサービスの少なくとも1つに対するQoS要件を含む要求を5GCの機能(例えば、NEF、AMF、SMF、PCF、UPF等)の少なくとも1つに送信する送信部と、動作時に、確立されたPDUセッションを使用してサービスを行う制御回路と、を備える、アプリケーションサーバ(例えば、5GアーキテクチャのAF)が提供される。
[V2X]
V2Xは、例えば、車車間(V2V:Vehicle to Vehicle)、路車間(V2I:Vehicle to Infrastructure)、歩車間(V2P: Vehicle to Pedestrian)、又は、車ネットワーク間(V2N:Vehicle to Network)の通信を想定している。
V2V、V2I又はV2Pでは、例えば、基地局(例えば、base station(BS)、又は、NRではgNB、LTEではeNBとも呼ぶ)とのネットワークを介さずに、「サイドリンク(SL:Sidelink)」又は「PC5」と呼ばれるリンクを使用して端末(又はuser equipment(UE)とも呼ぶ)間で直接送受信できる。また、V2Nでは、例えば、基地局と端末との間のリンク(例えば、「Uu」とも呼ぶ)を介した通信が想定されている。
サイドリンクに使用されるリソースは、例えば、SL Band width part(BWP)、及び、リソースプールにより設定される。
SL BWPは、例えば、端末がサイドリンクに使用できる周波数バンドである。SL BWPは、例えば、基地局と端末との間のリンク(例えば、Uuリンク)に設定されるDown link(DL) BWP及びUplink(UL) BWPとは別途設定されてよい。なお、SL BWPとUL BWPとの間で周波数バンドがオーバラップする可能性もある。
リソースプールは、例えば、SL BWP内のリソースにおいて指定される周波数領域(例えば、周波数方向又は周波数軸とも呼ぶ)及び時間領域(例えば、時間方向又は時間軸とも呼ぶ)のリソースを含む。例えば、1つの端末に対して複数のリソースプールが設定されてもよい。
[NRにおけるサイドリンク]
NR V2Xでは、サイドリンクでの送受信において、例えば、ユニキャスト、グループキャスト、及び、ブロードキャストのサポートが検討されている。
ユニキャストでは、例えば、送信端末(例えば、transmitter UE又はTx UEとも呼ぶ)から受信端末(例えば、receiver UE又はRx UEとも呼ぶ)への1対1の送信を想定する。また、グループキャストでは、例えば、送信端末から、或るグループに含まれる複数の受信端末への送信を想定する。また、ブロードキャストでは、例えば、送信端末から、受信端末を特定しない送信を想定する。
また、NRのサイドリンクでは、例えば、以下のチャネルの設定が検討されている。
<PSCCH:physical SL control channel>
PSCCHでは、例えば、sidelink control information(SCI)と呼ばれる制御信号が送受信される。SCIには、例えば、データ信号(例えば、PSSCH:physical SL shared channel)のリソース割当情報といったPSSCHの送受信に関する情報が含まれている。
また、例えば、SCIには、送信端末(換言すると、送信元端末)に関する情報(例えば、Layer 1 source ID)、及び、受信端末(換言すると、送信先端末)に関する情報(例えば、Layer 1 destination ID)が含まれてよい。この情報により、送信端末及び受信端末が特定される。
<PSSCH>
PSSCHでは、例えば、データ信号が送受信される。
<PSFCH:physical SL feedback channel>
PSFCHでは、例えば、PSSCH(例えば、データ信号)に対するフィードバック信号(例えば、hybrid automatic repeat request(HARQ)feedback)が送受信される。フィードバック信号には、例えば、ACK又はNACKを示す応答信号(例えば、ACK/NACK情報、HARQ-ACKとも呼ばれる)が含まれてよい。フィードバック信号は、例えば、PSSCHがユニキャスト及びグループキャストで送受信される場合に適用されることが検討されている。ACK及びNACKは、例えば、それぞれHARQ-ACK及びHARQ-NACKと呼ばれてもよい。
<PSBCH:physical SL broadcast channel>
PSBCHでは、ブロードキャスト信号が送受信される。
[サイドリンクの通信モード]
サイドリンクの通信には、例えば、2つのモード(例えば、Mode 1及びMode 2)がある。
Mode 1では、基地局が、サイドリンクで端末が使用するリソース(例えば、SLリソースと呼ぶ)を決定(換言すると、スケジュール)する。
Mode 2では、端末が、予め設定されたリソースプール内のリソースから、SLリソースを決定する。換言すると、Mode 2では、基地局はSLリソースをスケジュールしない。
Mode 1は、例えば、基地局と端末との間が接続されている状態であり、基地局からの指示をサイドリンク通信する端末が受信できる環境下で使用されることが想定されている。Mode 2では、例えば、基地局からの指示がなくても端末が送信できるので、異なるオペレータ配下の端末、又は、カバレッジ外の端末を含めてサイドリンク通信できる。
以上、サイドリンクに関して説明した。
例えば、LTEのV2Xでは、時間領域において周期的な信号の送信が想定される。この想定より、例えば、端末には、SCIによって通知される信号に対する時間リソース(例えば、スロット)に加え、当該時間リソースよりも後方の時間リソースが予約(reserve)され得る。端末に予約されるリソース(換言すると、割当リソース)を通知するSCIは、例えば、割当対象の端末(換言すると、SCIの送信先端末)に加え、他の端末でも受信され得る。換言すると、SCIによって予約されたリソースは、割当対象の端末と異なる他の端末にも検知され得る。各端末は、使用するリソースを選択する際に、例えば、他の端末に対して予約されているリソースの使用を避けることにより、リソースの衝突確率を低減できる。
例えば、PSCCHにおいて送信される制御信号であるSCIのフォーマット(例えば、「SCI format 1」)には、以下の情報が含まれる。
「Priority」(例えば、3 bits):
「Priority」は、PSSCHにおいて送信されるトランスポートブロック(TB:Transport Block)の優先度を通知する情報である。
「Resource reservation」(例えば、4 bits):
「Resource reservation」は、SCIが配置されるPSCCHと同一スロットにおいて送信されるPSCCHに含まれるTBと、次のTBを含むPSSCHとの時間間隔を通知する情報である。例えば、「Resource reservation」は、現在のTBと次のTBとにそれぞれ対応するリソース間のインターバル(換言すると、TB間のインターバル)を通知する情報である。
「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」:
「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」は、周波数領域のリソースをサブチャネル単位で割り当てる情報である。例えば、端末は、SCIが配置されるスロット及び当該スロットより後方の予約されたスロットの双方において、当該情報に示される周波数リソースの使用を想定してよい。なお、周波数領域では、連続したsub-channelが割り当てられてよい。「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」のビット数は、例えば、以下で表される。
ここで、Nsubchannel
SLは、例えば、リソースプール内におけるサブチャネル数の合計を示す。
「Time gap between initial transmission and retransmission」(例えば、4 bits):
「Time gap between initial transmission and retransmission」は、同一TBの初回送信と再送との時間間隔(例えば、ギャップとも呼ぶ)を通知する情報である。
「Modulation and coding scheme」(例えば、5 bits):
「Modulation and coding scheme」は、modulation and coding scheme(MCS)を通知する情報である。
「Retransmission index」(例えば、1 bit):
「Retransmission index」は、初回送信であるか、再送であるかを通知する情報である。
LTEでは、例えば、上述したSCIの情報に基づいて、複数のTBのリソースが割り当てられる(換言すると、予約される)。例えば、LTEでは、SCIが配置されるスロットにおけるTBの送信(例えば、初回送信)、当該TBの再送、当該TBと異なる次のTBの送信(例えば、初回送信)、及び、当該次のTBの再送、の4スロット分のリソースが予約され得る。
以上、SCI format 1に含まれる情報について説明した。
図6は、SCIを使用してリソースを割り当てる一例を示す。
図6では、一例として、1msに対応する時間リソースを「slot(スロット)」と表記するが、1msに対応する時間リソースの単位はslotに限定されない。例えば、LTEでは、1msに対応する時間リソースは「subframe(サブフレーム)」と呼ばれている。
図6では、一例として、端末に対して、周波数領域においてsub-channel#1及び#2が割り当てられる。sub-channelは、例えば、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって端末に通知されてよい。また、端末に対して、時間領域においてTB#1の初回送信がslot#0に割り当てられる。
また、図6では、一例として、TB#1の初回送信に割り当てられるSlot#0を通知するSCIにおいて「Resource reservation」によって通知されるTB間のインターバルを100ms(例えば、100スロット分の時間間隔)とする。また、図6では、一例として、TB#1の初回送信に割り当てられるSlot#0を通知するSCIにおいて「Time gap between initial transmission and retransmission」によって通知される初回送信と再送との時間間隔(又は、ギャップ)を2ms(例えば、2スロット分の時間間隔)とする。
図6に示す時間領域のリソース割当では、例えば、slot#0において送信されるSCIに含まれる情報によって、端末に対して、slot#0から100ms間隔のスロット(例えば、Slot#0、slot#100、slot#200、…)、及び、slot #2から100ms間隔のスロット(例えば、Slot#2、slot#102、slot#202、…)が予約される。また、図6に示す周波数領域のリソース割当では、例えば、上記SCIに含まれる情報によって、端末に対して、予約されたスロットそれぞれにおけるsub-channel#1,#2が予約される。
また、図6では、例えば、端末が、slot#0において送信されるSCIの受信に失敗し、slot#2において送信されるSCIの受信に成功した場合があり得る。この場合、端末に対して、例えば、slot #2において送信されるSCIに含まれる「Retransmission index」によって、Slot#2において送信されるTBが再送であることが通知され、かつ、「Time gap between initial transmission and retransmission」によって初回送信と再送との時間間隔(例えば、2ms又は2スロット分の時間間隔)が通知される。例えば、端末は、これらの通知に基づいて、TBの初回送信に割り当てられた時間リソースを、SCIの受信に失敗したslot#0と特定(換言すると、認識又は判断)できる。したがって、端末がSCIの受信に失敗した場合でも、端末に対して、slot#0から100msの周期のスロット及びslot#2から100msの周期のスロット、及び、これらのスロットそれぞれにおけるsub-channel#1及び#2が予約される。
以上、LTE V2Xについて説明した。
しかしながら、NR V2Xのサイドリンクにおけるリソースの予約方法(又は、割当方法)について十分に検討されていない。そこで、本開示の一実施例では、時間リソース(例えば、インターバル又はギャップ)又は周波数リソース(例えば、sub-channel)といったサイドリンク通信におけるリソース割当(又は、リソース予約)の効率を向上する方法について説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、サイドリンク通信における時間リソースの設定方法について説明する。
LTEでは、SCIによって「Resource reservation」が端末(例えば、受信端末)に通知されると、端末は、例えば、図7に示す「Resource reservation」とTB間のインターバルに関する値「X」との関連付け(例えば、テーブルで表されてよい)を参照して、TB間のインターバルを決定する。例えば、図7に示す値「X」は、TB間のインターバルを100で割った値である。図7に示す「Resource reservation」と「X」との関連付けは、例えば、上位レイヤによって基地局から各端末へ通知(又は設定)されてよい。
例えば、端末は、図7に示す関連付けを参照して、X×100msのインターバルに、20ms、50ms又は100Xms(100のX倍。Xは1~10の何れかの整数)を設定できる。LTE(例えば、図7)では、端末に設定されるインターバルのうち、20ms(X=0.2)が最も短いインターバルであり、1000ms(X=10)が最も長いインターバルである。
しかしながら、NRでは、LTEよりも多様なトラフィックタイプに対応することが求められている。よって、NRでは、例えば、LTE(例えば、図7)において設定可能なインターバルと同様のインターバルでは対応できないことも想定され得る。例えば、NRでは、LTE(例えば、図7)において設定可能な最短のインターバル=20msよりも短いインターバルが設定され得る。または、NRでは、LTE(例えば、図7)において設定可能な最長のインターバル=1000msよりも長いインターバルが設定され得る。
そこで、本開示の一実施例では、サイドリンク通信における時間リソース(例えば、インターバル)をより柔軟に設定する方法について説明する。
[通信システムの概要]
本実施の形態に係る通信システムは、基地局100、及び、端末200を備える。
図8は、本実施の形態に係る端末200の一部の構成例を示すブロック図である。図8に示す端末200において、制御部(例えば、制御回路に相当)は、予約する時間リソースのインターバルを第1の値(W)によって除した第2の値(X)を含む第1の情報、及び、第2の値と第1の情報との関連付け(例えば、後述する表)及び第1の値の少なくとも一方に複数の候補が有る場合の上記少なくとも一方の候補の1つを示す第2の情報、を決定する。通信部(例えば、通信回路に相当)は、第1の情報及び第2の情報(例えば、SCI)を送信する。
または、図8に示す端末200において、通信部(例えば、受信回路に相当)は、予約する時間リソースのインターバルを第1の値(W)によって除した第2の値(X)を含む第1の情報、及び、第2の値と第1の情報との関連付け(例えば、後述する表)及び第1の値(W)の少なくとも一方に複数の候補が有る場合の上記少なくとも一方の候補の1つを示す第2の情報(例えば、SCI)、を受信する。制御部(例えば、制御回路に相当)は、第1の情報及び第2の情報に基づいて、インターバル(例えば、X×W)を決定する。
[基地局の構成]
図9は、本実施の形態に係る基地局100の構成例を示すブロック図である。図9において、基地局100は、インターバル設定部101と、リソースプール設定部102と、誤り訂正符号化部103と、変調部104と、信号割当部105と、送信部106と、受信部107と、信号分離部108と、復調部109と、誤り訂正復号部110と、を有する。
インターバル設定部101は、異なるTB(例えば、新規TB)間のインターバル(換言すると、時間間隔)の候補を設定する。インターバル設定部101は、例えば、端末200に割り当てるリソースプール毎にインターバル候補を設定してよい。インターバル設定部101は、設定したインターバル候補に関する情報(以下、「インターバル候補情報」と呼ぶ)を、リソースプール設定部102に出力する。また、インターバル設定部101は、インターバル候補情報を含む上位レイヤのシグナリングを、誤り訂正符号化部103へ出力する。
リソースプール設定部102は、サイドリンクに使用するリソースプールを端末200毎に設定する。例えば、リソースプール設定部102は、インターバル設定部101から入力されるインターバル候補情報に基づいて、リソースプールの時間リソース及び周波数リソースに関する情報(以下、リソースプール設定情報と呼ぶ)を生成してよい。リソースプール設定部102は、リソースプール設定情報を含む上位レイヤのシグナリングを誤り訂正符号化部103へ出力する。また、リソースプール設定部102は、リソースプール設定情報を、信号割当部105、及び、信号分離部108へ出力する。
誤り訂正符号化部103は、送信データ信号(DLデータ信号)、インターバル設定部101及びリソースプール設定部102から入力される上位レイヤのシグナリングを入力とし、入力信号を誤り訂正符号化し、符号化後の信号を変調部104へ出力する。
変調部104は、誤り訂正符号化部103から入力される信号に対して変調処理を施し、変調後のデータ信号を信号割当部105へ出力する。
信号割当部105は、変調部104から入力されるデータ信号(例えば、DLデータ信号又は上位レイヤシグナリング)を、例えば、基地局100と端末200との間のリンク(例えば、Uuリンク)において使用可能なリソースに割り当てる。形成された送信信号は、送信部106へ出力される。
例えば、信号割当部105は、リソースプール設定部102から入力される情報に基づいて、サイドリンク通信に使用可能なスロットを特定(換言すると、認識)する。そして、信号割当部105は、例えば、DLデータに使用するリンク(例えば、Uuリンク)とサイドリンクにおいて端末200が同時に送受信できない場合、サイドリンクに使用されないリソースにデータ信号を割り当ててよい。
なお、リソースプールの設定は端末200毎に異なってもよい。この場合、Uuリンクにおいて使用可能なスロットは、端末200毎に異なる。
送信部106は、信号割当部105から入力される信号に対してアップコンバート等の無線送信処理を施し、アンテナを介して端末200へ送信する。
受信部107は、端末200から送信された信号をアンテナを介して受信し、ダウンコンバート等の無線受信処理を施し、信号分離部108へ出力する。
信号分離部108は、例えば、リソースプール設定部102から入力される情報に基づいて、例えば、Uuリンクにおいて使用可能なスロット、及び、サイドリンク通信に使用可能なスロットを特定する。そして、信号分離部108は、受信部107から入力される、Uuリンクにおいて使用可能なリソースに割り当てられた信号を分離する。信号分離部108は、分離された信号(例えば、ULデータ信号)を復調部109へ出力する。
復調部109は、信号分離部108から入力される信号に対して復調処理を施し、得られた信号を誤り訂正復号部110へ出力する。
誤り訂正復号部110は、復調部109から入力される信号を復号し、端末200からの受信データ信号(ULデータ信号)を得る。
なお、図9に示す例では、基地局100は、インターバル設定部101及びリソースプール設定部102を備え、インターバル候補情報及びリソースプール設定情報を含む上位レイヤのシグナリングを生成する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、インターバル候補情報及びリソースプール設定情報の少なくとも一つは、例えば、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤで設定されてもよく、subscriber identity module(SIM)に予め設定されてもよい。この場合、基地局100は、インターバル候補情報又はリソースプール設定情報を生成せずに、予め設定された情報を使用してよい。例えば、基地局100は、予め設定されるリソースプール設定情報に基づいて、基地局100と端末200との間において使用可能なスロットを認識し、基地局100と端末200との間において使用可能なスロットを示す情報を信号割当部105及び信号分離部108へ出力してよい。
また、ここでは、サイドリンク通信における時間リソースに関する設定(例えば、インターバルに関する情報)が、例えば、上位レイヤのシグナリング(例えば、RRC)又はMACによって基地局100から端末200に対して設定(又は、通知)される場合について説明するが、これに限定されない。例えば、サイドリンク通信における時間リソースに関する設定(例えば、インターバルに関する情報)が、仕様(又は規格)に規定される場合、SIM又はアプリケーションレイヤにおいて設定される場合には、基地局100からの設定が無くても、端末200は動作可能である。
また、例えば、サイドリンク通信のモードが「Mode 1」の場合、端末がサイドリンクにおいて送信するSCIに含まれる情報は、基地局100によって生成されることが想定される。よって、Mode 1の場合、基地局100は、例えば、インターバル候補情報、及び、リソースプール設定情報に基づいてSCIを生成し(後述する端末200のSCI生成部210と同様の処理)、端末200へ送信してよい。なお、SCIは、例えば、上位レイヤのシグナリングに含まれてよく、物理レイヤの信号(例えば、PDCCH)に含まれてよい。
[端末の構成]
図10は、本実施の形態に係る端末200の構成例を示すブロック図である。図10において、端末200は、受信部201と、信号分離部202と、SCI受信部203と、Uu復調部204と、Uu誤り訂正復号部205と、SL復調部206と、SL誤り訂正復号部207と、インターバル設定部208と、リソースプール設定部209と、SCI生成部210と、Uu誤り訂正符号化部211と、Uu変調部212と、SL誤り訂正符号化部213と、SL変調部214と、信号割当部215と、送信部216と、を有する。
図8に示す制御回路には、例えば、SCI受信部203、インターバル設定部208、リソースプール設定部209及びSCI生成部210が含まれてよい。また、図8に示す通信回路には、例えば、受信部201及び送信部216が含まれてよい。
受信部201は、受信信号をアンテナを介して受信し、ダウンコンバート等の受信処理を施した後に信号分離部202へ出力する。
また、受信部201は、例えば、SCI受信部203から入力されるインターバル情報(後述する)に基づいて、或る端末200(換言すると、送信端末)から送信されるサイドリンクの信号を受信する時間リソースを特定する。受信部201は、例えば、特定した時間リソースでは端末200の状態を受信状態に設定してよい。
信号分離部202は、リソースプール設定部209から入力されるリソースプール設定情報に基づいて、受信部201から入力される信号のうち、基地局100と端末200との間のリンク(例えば、Uuリンク)に対応する信号成分を分離し、Uu復調部204へ出力する。
また、信号分離部202は、リソースプール設定情報に基づいて、受信部201から入力される信号のうち、サイドリンクの信号成分を分離する。そして、信号分離部202は、例えば、サイドリンクの信号成分のうち、PSCCHの信号をSCI受信部203へ出力する。また、信号分離部202は、SCI受信部203から入力されるリソース割当情報に基づいて、受信部201から入力されるサイドリンクの信号成分のうち、端末200宛てのPSSCHの信号を分離し、SL復調部206へ出力する。
SCI受信部203は、信号分離部202から入力されるPSCCHの信号成分を復調し、復号する。SCI受信部203は、例えば、PSCCHの信号の復調及び復号を試みて、復号に成功した場合(換言すると、PSCCHに含まれるSCIを検出した場合)、SCIに含まれる端末200宛てのPSSCHのリソース割当情報を信号分離部202へ出力する。なお、SCI受信部203は、例えば、SCIに含まれる送信先情報に基づいて、SCIに含まれる情報が端末200宛ての情報であるか否かを判断してよい。
また、SCI受信部203は、例えば、端末200宛てのPSSCHが割り当てられる時間リソースのインターバルを特定する。例えば、SCI受信部203は、インターバル設定部208から入力されるインターバル候補情報、端末200宛てのSCIに含まれる「Resource reservation」、又は、インターバルの決定に関する情報(後述する)といった情報に基づいて、インターバルを決定してよい。SCI受信部203は、決定したインターバルを示す情報(例えば、インターバル情報)を受信部201に出力する。
Uu復調部204は、信号分離部202から入力される信号に対して、復調処理を施し、得られた復調信号をUu誤り訂正復号部205へ出力する。
Uu誤り訂正復号部205は、Uu復調部204から入力される復調信号を復号し、得られた上位レイヤシグナリングをインターバル設定部208及びリソースプール設定部209へ出力し、得られた受信データ信号(又は、Uu受信データ信号と呼ぶ)を出力する。
SL復調部206は、信号分離部202から入力される信号に対して、復調処理を施し、得られた復調信号をSL誤り訂正復号部207へ出力する。
SL誤り訂正復号部207は、SL復調部206から入力される復調信号を復号し、復号した信号に対して、例えば、cyclic redundancy check(CRC)といった誤り判定を行う。SL誤り訂正復号部207は、復号した信号の誤りが無い場合、得られた受信データ信号(又は、サイドリンク受信データ信号と呼ぶ)を出力する。
インターバル設定部208は、例えば、Uu誤り訂正復号部205から入力される上位レイヤシグナリングに含まれるインターバル候補情報に基づいて、端末200が送信するサイドリンクの信号(例えば、TB)に対するインターバル候補を設定する。インターバル設定部208は、設定したインターバル候補を示すインターバル候補情報をSCI受信部203及びSCI生成部210へ出力する。
リソースプール設定部209は、例えば、Uu誤り訂正復号部205から入力される上位レイヤシグナリングに含まれるリソースプール設定情報に基づいて、端末200がサイドリンクに使用するリソースプール(例えば、時間リソース及び周波数リソース)を設定する。設定されるリソースプールには、例えば、端末200が送信に使用するリソース、及び、端末200が受信に使用するリソースの何れか一方又は双方が含まれてよい。リソースプール設定部209は、リソースプール設定情報をSCI生成部210、信号分離部202及び信号割当部215へ出力する。
SCI生成部210は、例えば、リソースプール設定部209から入力される情報(例えば、サイドリンクに使用可能なリソースを示す情報)、及び、インターバル設定部208から入力される情報に基づいて、設定したリソースに関する情報を含むSCIを生成する。SCI生成部210は、例えば、インターバルに関する情報(例えば、「Resource reservation」の値)、又は、周波数リソースを決定してよい。SCIには、例えば、決定したリソースに関する情報、送信元の端末200を識別する情報(例えば、送信元ID)、及び、送信先の端末200を識別する情報(例えば、送信先ID)が含まれてよい。SCI生成部210は、生成したSCIを信号割当部215へ出力する。
例えば、サイドリンク通信のモードが「Mode 2」の場合、端末200は、SCI生成部210においてSCIを生成する。また、例えば、サイドリンク通信のモードが「Mode 1」の場合に基地局100がSCIを生成し、端末200へSCIを送信する場合、端末200は、基地局100から送信されたSCIに基づいて、SCIを生成してよい。
Uu誤り訂正符号化部211は、Uuリンクの送信データ信号(ULデータ信号)を入力とし、送信データ信号を誤り訂正符号化し、符号化後の信号をUu変調部212へ出力する。
Uu変調部212は、Uu誤り訂正符号化部211から入力される信号を変調し、変調信号を信号割当部215へ出力する。
SL誤り訂正符号化部213は、サイドリンクの送信データ信号(サイドリンクデータ信号)を入力とし、送信データ信号を誤り訂正符号化し、符号化後の信号をSL変調部214へ出力する。
SL変調部214は、SL誤り訂正符号化部213から入力される信号を変調し、変調信号を信号割当部215へ出力する。
信号割当部215は、例えば、リソースプール設定部209から入力される情報、及び、SCI生成部210から入力される情報に基づいて、SCIを含むPSCCHの信号、及び、SL変調部214から入力されるサイドリンクデータ信号を含むPSSCHの信号を、サイドリンクリソースに割り当てる。また、信号割当部215は、例えば、Uu変調部212から入力される信号を、Uuリンクのリソース(例えば、上りリンクデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel))のリソースに割り当てる。信号割当部215は、リソースに割り当てた信号を送信部216へ出力する。
送信部216は、信号割当部215から入力される信号に対してアップコンバート等の無線送信処理を施し、送信する。
なお、図10に示す例では、端末200は、インターバル候補情報及びリソースプール設定情報を含む上位レイヤのシグナリングを受信する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、インターバル候補情報及びリソースプール設定情報の少なくとも一つは、例えば、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤで設定されてもよく、SIMに予め設定されてもよい。この場合、端末200は、インターバル候補情報又はリソースプール設定情報を受信せずに、予め設定された情報を使用してよい。例えば、端末200は、予め設定されるリソースプール設定情報に基づいて、基地局100と端末200との間において使用可能なリソース、及び、サイドリンクに使用可能なリソースを認識し、これらのリソースに関する情報を信号分離部202及び信号割当部215において使用してよい。
また、図10では、一例として、復調部、誤り訂正復号部、誤り訂正符号化部及び変調部に関して、Uuリンクとサイドリンクとで異なる構成部を備える場合について説明したが、これに限らず、Uuリンクとサイドリンクとで共通の構成部を備えてもよい。
[端末200の動作]
次に、端末200(図10を参照)の動作の一例について説明する。
図11は、端末200の処理の一例を示すフローチャートである。
サイドリンクにおいて送受信する端末200(例えば、送信端末及び受信端末)は、サイドリンクに関するパラメータを設定する(S101)。サイドリンクに関するパラメータには、例えば、時間リソース(例えば、TB間のインターバル)、周波数リソース、SL BWP、リソースプール、及び、各スロットに配置されるチャネルの設定が含まれてよい。
サイドリンクに関するパラメータは、例えば、SCIによって送信端末から受信端末へ通知されてよい。または、サイドリンクに関するパラメータは、端末200に対して、例えば、仕様(又は、規格)に規定されてもよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤで設定されてもよく、SIMに予め設定されてもよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤ又はMACによって設定されてもよい。
端末200は、設定されたパラメータに基づいて、サイドリンク通信(例えば、データの送受信)を行う(S102)。
次に、時間リソース(例えば、TB間のインターバル)の設定方法の例について説明する。
[動作例1-1]
動作例1-1では、例えば、TB間のインターバルを通知する値「X」は、TB間のインターバルの値をWで割った値に設定される。
また、動作例1-1では、例えば、Wは複数の候補の中から選択されてよい。
端末200は、例えば、「Resource reservation」によって通知されるXと、選択されたWとの乗算値(例えば、X×W)を、TB間のインターバルに決定する。
なお、TB間のインターバルの値は、例えば、端末200に対して、上位レイヤによって通知(又は設定)されてよい。また、Wの値(例えば、Wの候補)は、例えば、仕様(又は規格)に規定されてもよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤで設定されてもよく、端末200が備えるSIMに設定されてもよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤで設定されてもよく、MACで設定されてもよい。
また、Wの候補が複数設定される場合、例えば、複数のWの候補のうち、端末200が使用(換言すると、選択)するWの値を示す情報は、SCIに含まれてもよい。
または、Wの複数候補は、例えば、端末200に対して予め設定されてもよい。この場合、RRC又はMACといった上位レイヤのシグナリングによって、Wの選択肢が端末200へ通知されてよい。例えば、端末200は、選択肢に含まれるWの候補のうち、SCIによって通知される候補を選択してもよい。また、例えば、上位レイヤのシグナリングによって通知されるWの選択肢が1つの場合、Wを選択するための情報はSCIによって通知されなくてよい。
動作例1-1では、X及びWを組み合わせることにより、例えば、LTEと比較して、Xの候補数を増加させずに、インターバル候補数を増加できる。よって、動作例1-1によれば、例えば、Wの値に応じて、インターバル候補を動的に設定できるので、多様なトラフィックタイプのデータ送信をサポートできる。
例えば、Wの値が2パターンの場合、端末200は、2パターンのうち何れかを示す1ビットの情報を含むSCIを他の端末200へ通知してよい。また、例えば、Wの値が3又は4パターンの場合、端末200は、3又は4パターンのうち何れかを示す2ビットの情報を含むSCIを他の端末200へ通知してよい。なお、Wの候補を通知する情報ビット数は、3ビット以上でもよい。また、Wの候補数(換言すると、パターン数)に応じて、SCIによって通知される情報のビット数が決定されてよい。
図12は、Wの値が、SCIに含まれる1ビットの情報(例えば、0又は1)によって通知される場合の一例を示す。
図12では、Wの候補に、LTEと同様のW=100、及び、LTEよりも短いW=20が設定される。例えば、図12に示すように、ビット0によってW=100が通知され、ビット1によってW=20が通知される。なお、Wの候補は、図12に示す例(W=100又は20)に限らず、他の値でもよい。
図12では、例えば、ビット0の場合、TB間のインターバルに、20ms、50ms又は100Xms (100のX倍。Xは1~10の何れかの整数)が設定される。また、図12では、例えば、ビット1の場合、TB間のインターバルに、4ms、10ms又は20Xms (20のX倍。Xは1~10の何れかの整数)が設定される。よって、図12では、例えば、図7と比較してより多く、かつ、より広い範囲のインターバルが設定可能である。
図13は、Wの値が、SCIに含まれる2ビットの情報(例えば、00、01、10及び11の何れか)によって通知される場合の一例を示す。
図13では、Wの候補に、LTEと同様のW=100、及び、LTEよりも短いW=5、W=25及びW=40が設定される。例えば、図13に示すように、ビット00によってW=100が通知され、ビット01によってW=5が通知され、ビット10によってW=25が通知され、ビット11によってW=40が通知される。なお、Wの候補は、図13に示す例(W=100、5、25又は40)に限らず、他の値でもよい。
図13では、例えば、ビット00の場合、TB間のインターバルに、20ms、50ms又は100Xms (100のX倍。Xは1~10の何れかの整数)が設定される。また、図13では、例えば、ビット01の場合、TB間のインターバルに、1ms、2.5ms又は5Xms (5のX倍。Xは1~10の何れかの整数)が設定される。また、図13では、例えば、ビット10の場合、TB間のインターバルに、5ms、12.5ms又は25Xms (25のX倍。Xは1~10の何れかの整数)が設定される。また、図13では、例えば、ビット11の場合、TB間のインターバルに、8ms、20ms又は40Xms (40のX倍。Xは1~10の何れかの整数)が設定される。
なお、例えば、サイドリンクにおいて、2.5msの周期が想定されない場合、図13に示すビット01(W=5)おいて、TB間のインターバル=2.5msは、2ms又は3msに読み替えられてよい。同様に、例えば、サイドリンクにおいて、12.5msの周期が想定されない場合、図13に示すビット10(W=25)おいて、TB間のインターバル=12.5msは、12ms又は13msに読み替えられてよい。
図13では、例えば、図7又は図12と比較してより多く、かつ、より広い範囲のインターバルが設定可能である。
このように、動作例1-1では、Wの値を可変にすることで、TB間のインターバルを柔軟に設定でき、多様なトラフィックの周期に対応できる。
なお、一例として、図12及び図13に示す表(table)によってTB間のインターバルが算出される場合について説明したが、これに限定されない。例えば、インターバルは、SCIによって通知されるビット(例えば、Resource reservation)と、Wの値と、図7に示す表とに基づいて算出されてもよい。例えば、図7に示す表を使用する場合、Wの値は、100と異なる値に設定されてもよい。例えば、Wの値が5の倍数に設定されると、インターバル(換言すると、送信周期)を1msの倍数に設定できる。
また、図12及び図13に示すように、Wの値が100(例えば、LTEと同様の値)以下の値に設定されることで、インターバルを20ms(例えば、LTEにおける最小値)よりも小さい値に設定できる。なお、図12及び図13では、Wの値が100(例えば、LTEと同様の値)以下に設定される場合について説明したが、Wの値は、100よりも大きくてもよい。このWの設定により、例えば、インターバルを1000ms(例えば、LTEにおける最大値)よりも長く設定できる。
[動作例1-2]
動作例1-2では、例えば、TB間のインターバルを通知する値「X)と、Xを示す情報(例えば、Resource reservation)との関連付け(Xのパターン。例えば、表(table)によって表される)の候補が複数設定される。
例えば、SCIによって通知されるXのパターンは、1つ又は複数の候補(例えば、複数の表)の中から選択されてよい。
端末200は、例えば、選択されたXのパターンを参照して、「Resource reservation」によって通知されるXと、端末200に設定されたWとの乗算値(例えば、X×W)を、TB間のインターバルに決定する。Wの値は、例えば、固定値でもよく、動作例1-1のように可変値でもよい。
なお、Xのパターン(例えば、表)の複数候補は、例えば、仕様(又は規格)に規定されてもよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤにおいて設定されてもよく、端末200が備えるSIMに設定されてもよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤにおいて設定されてもよく、MACにおいて設定されてもよい。
また、Xのパターン候補が複数設定される場合、例えば、複数候補のうち、端末200が使用(換言すると、選択)する候補を示す情報は、SCIに含まれてもよい。
または、Xのパターンは、例えば、端末200に対して予め設定されてもよい。この場合、RRC又はMACといった上位レイヤのシグナリングによって、Xのパターンの選択肢が端末200へ通知されてよい。例えば、端末200は、選択肢に含まれる組み合わせのうち、SCIによって通知される組み合わせを選択してもよい。また、例えば、上位レイヤのシグナリングによって通知される組み合わせの選択肢が1つの場合、組み合わせを選択するための情報はSCIによって通知されなくてよい。
動作例1-2では、Xのパターンを複数種類設定することにより、例えば、LTEと比較して、インターバル候補数を増加できる。よって、動作例1-2によれば、例えば、Xのパターンに応じて、インターバル候補を動的に設定できるので、多様なトラフィックタイプのデータ送信をサポートできる。
例えば、Xのパターンが2パターンの場合、端末200は、2パターンのうち何れかを示す1ビットの情報を含むSCIを他の端末200へ通知してよい。また、例えば、Xのパターンが3又は4パターンの場合、端末200は、3又は4パターンの何れかを示す2ビットの情報を含むSCIを他の端末200へ通知してよい。なお、Xのパターンを通知する情報のビット数は、3ビット以上でもよい。また、Xのパターン数に応じて、SCIによって通知される情報のビット数が決定されてよい。
以下、Xのパターンが2パターンの場合(換言すると、Xのパターンが1ビットの情報によって通知される場合)の一例について説明する。
Xの2種類のパターンは、例えば、図7に示すパターン、及び、図14に示すパターンである。なお、図7及び図14において、インターバルの値を除算してXを算出する値、又は、Xに乗算してインターバルの値を算出する値である「W」は、例えば、LTEと同様に100に設定されてよい。
例えば、SCIに含まれるビット0によって図7に示すXのパターン(例えば、X=0、0.2、0.5及び1~10の組み合わせ)が通知され、SCIに含まれるビット1によって図14に示すXのパターン(例えば、X=0、0.05、0.1、0.2、0.25、0.4、0.5及び1~5の組み合わせ)が通知されてよい。
例えば、ビット0(図7)の場合、TB間のインターバルに、20ms、40ms又は100Xms(100のX倍。Xは1~10の何れかの整数)が設定される。また、ビット1(図14)の場合、TB間のインターバルに、5ms、10ms、20ms、25ms、40ms、50ms又は100Xms(100のX倍。Xは1~5の何れかの整数)が設定される。よって、動作例1-2では、例えば、LTE(図7)のインターバル設定と比較して、より多く、かつ、より広い範囲のインターバルが設定可能である。
なお、上記の例では、Wの値を100に設定する場合について説明したが、Wの値は、100と異なる値でもよく、複数の候補の中から選択されてもよい。
例えば、Wの値は、Xのパターン毎に異なってもよい。例えば、図14においてW=20が設定されると、TB間のインターバルは、1ms、2ms、4ms、5ms、8ms、10ms及び20Xms(20のX倍。Xは1~5の何れかの整数)に設定される。XのパターンとWの値との組み合わせは、例えば、予め規定されてもよく、動作例1-1のように別のビット(例えば、SCIに含まれる情報)によって端末200に通知されてもよい。
また、例えば、Xのパターンの少なくとも一つにおいて、図14に示すように、X=0.1又は0.05といった、図7に示すXの値(例えば、X=0.2)よりも小さい値が含まれてよい。このXの設定により、図7の場合(例えば、LTEの場合)と比較して、短いインターバルが設定可能となる。
また、Xのパターンの少なくとも一つは、例えば、図14に示すように、図7と比較して、Xの粒度がより細かく設定されてもよい。例えば、図7では、X=0~0.5の範囲の3つの値が設定されるのに対して、図14では、X=0~0.5の範囲に7個の値が設定される。この設定により、例えば、図7の場合(例えば、LTEの場合)と比較して、インターバルが設定される範囲においてサポート可能な値を増加できる。
このように、動作例1-1および動作例1-2では、送信端末は、TB間の時間間隔をWで除した値「X」を示す情報(例えば、SCIに含まれるResource reservation)を決定する。また、送信端末は、Wの値(例えば、動作例1-1)、及び、XとResource reservationとの関連付け(例えば、動作例1-2)の少なくとも一方に複数の候補が有る場合の上記少なくとも一方の候補の1つを示す情報(例えば、SCIに含まれるビット)と、を決定する。に基づいて、TB間の時間間隔を決定する。そして、送信端末は、決定した情報を受信端末へ送信する。
受信端末は、例えば、Xを含む情報(例えば、SCIに含まれるResource reservation)を受信する。また、受信端末は、Wの値(例えば、動作例1-1)、及び、XとResource reservationとの関連付け(例えば、動作例1-2)の少なくとも一方に複数の候補が有る場合の上記少なくとも一方の候補の1つを示す情報(例えば、SCIに含まれるビット)を受信する。そして、受信端末は、受信した情報に基づいて、TB間のインターバル(例えば、X×W)を決定する。
例えば、Wの値及びXのパターンの少なくとも一方の候補を示す情報によって、W又はXのパターンを動的に設定できるので、端末200は、インターバル候補を動的に設定でき、多様なトラフィックタイプのデータ送信をサポートできる。
なお、動作例1-1及び動作例1-2では、TB間のインターバルを通知する「Resource reservation」の通知方法について説明したが、動作例1-1及び動作例1-2は「Time gap between initial transmission and retransmission」の通知方法にも適用できる。
[動作例1-3]
動作例1-3では、TB間のインターバルは、「Resource reservation」によって通知される時間間隔(換言すると、インターバル)、及び、「Time gap between initial transmission and retransmission」によって通知される時間間隔(換言すると、ギャップ)の何れかに基づいて設定される。
例えば、端末200は、TB間のインターバルの設定(換言すると、通知)に、「Resource reservation」及び「Time gap between initial transmission and retransmission」の何れの時間間隔が使用されるかを示す情報を含むSCIを他の端末200へ通知してよい。
動作例1-3によれば、動作例1-1及び動作例1-2と同様に、インターバルの候補を動的に変更でき、多様なトラフィックタイプのデータ送信をサポートできる。
例えば、TB間のインターバルの設定に使用される時間間隔(例えば、インターバル又はギャップ)は、SCIに含まれる1ビットの情報(ビット0又はビット1。例えば、追加ビット)によって通知されてよい。例えば、ビット0が通知された場合、端末200は、「Resource reservation」によって通知される時間間隔(例えば、インターバル)に基づいてTB間のインターバルを設定してよい。また、例えば、ビット1が通知された場合、端末200は、「Time gap between initial transmission and retransmission」によって通知される時間間隔(例えば、ギャップ)に基づいてTB間のインターバルを設定してよい。
動作例1-3では、例えば、設定されるインターバルは、初回送信のTB間のインターバルに適用されてよく、初回送信のTBと再送のTBとの間のインターバルに適用されてよい。端末200は、例えば、「Retransmission index」に基づいて、初回送信及び再送の何れかを区別できる。
例えば、端末200は、トラフィックの時間周期が長い場合(例えば、閾値以上の場合)には、「Resource reservation」によって通知される時間間隔(例えば、インターバル)をTB間のインターバルに設定してよい。また、トラフィックの時間周期が短い場合(例えば、閾値未満の場合)には、Resource reservationによって通知される時間間隔よりも短い時間間隔である「Time gap between initial transmission and retransmission」によって通知される時間間隔(例えば、ギャップ)をTB間のインターバルに設定してよい。
動作例1-3では、例えば、動作例1-1のようなWの候補、又は、動作例1-2のようなXのパターンは複数設定されないので、時間リソースの設定に関するシグナリングを低減できる。
また、動作例1-3の変形例として、ビット0が通知される場合、端末200は、例えば、図6に示すように、初回送信のTB間のインターバルを、「Resource reservation」によって通知される時間間隔に設定し、初回送信と再送との間のギャップを、「Resource reservation」によって通知される時間間隔であるインターバルに設定してもよい。
[動作例1-4]
動作例1-4では、TB間のインターバルは、「Resource reservation」によって通知される時間間隔(換言すると、インターバル)に基づいて設定される。
例えば、端末200は、TB間のインターバルの設定(換言すると、通知)に、「Resource reservation」によって通知される時間間隔が、LTE-V2Xにおいて仕様化されている「Resource reservation」、及び「Time gap between initial transmission and retransmission」の何れの時間間隔の決定方法に従って決定された値かを示す情報を含むSCIを他の端末200へ通知してよい。
動作例1-4によれば、動作例1-1、動作例1-2及び動作例2-3と同様に、インターバルの候補を動的に変更でき、多様なトラフィックタイプのデータ送信をサポートできる。また、LTE-V2X仕様を最大限利用できる。
例えば、TB間のインターバルの設定に使用される時間間隔(例えば、インターバル又はギャップ)は、SCIに含まれる1ビットの情報(ビット0又はビット1。例えば、追加ビット)によって通知されてよい。例えば、ビット0が通知された場合、端末200は、「Resource reservation」によって通知される時間間隔(例えば、インターバル)を、LTE-V2Xの仕様における「Resource reservation」と同様の手順で設定してよい。また、例えば、ビット1が通知された場合、端末200は、「Resource reservation」によって通知される時間間隔(例えば、インターバル)を、LTE-V2Xの仕様における「Time gap between initial transmission and retransmission」と同様の手順で設定してよい。
動作例1-4では、例えば、設定されるインターバルは、初回送信のTB間のインターバルに適用されてよく、初回送信のTBと再送のTBとの間のインターバルに適用されてよい。端末200は、例えば、「Retransmission index」に基づいて、初回送信及び再送の何れかを区別できる。
例えば、端末200は、トラフィックの時間周期が長い場合(例えば、閾値以上の場合)には、「Resource reservation」によって通知される時間間隔(例えば、インターバル)を、LTE-V2Xの仕様における「Resource reservation」と同様の手順で設定してよい。また、端末200は、トラフィックの時間周期が短い場合(例えば、閾値未満の場合)には、Resource reservation」によって通知される時間間隔(例えば、インターバル)を、LTE-V2Xの仕様における「Time gap between initial transmission and retransmission」と同様の手順で設定してよい。
動作例1-4では、例えば、動作例1-1のようなWの候補、又は、動作例1-2のようなXのパターンは複数設定されないので、時間リソースの設定に関するシグナリングを低減できる。
なお、TB間のインターバルの設定に使用される時間間隔の決定方法を示す情報は、SCIに含まれる情報(例えば、1ビットの情報)によって明示的に通知される場合に限らず、例えば、他の用途に規定された情報によって暗黙的に通知されてもよい。
以上、動作例1-1~動作例1-4それぞれについて説明した。
本実施の形態によれば、端末200は、例えば、NRのようにLTEよりも多様なトラフィックタイプが存在する場合でも、TB間のインターバルを、複数の時間間隔の候補の中から動的に設定できる。よって、本実施の形態によれば、無線通信(例えば、サイドリンク通信)におけるリソース割当(例えば、時間リソース割当又は予約)の効率を向上できる。
(実施の形態2)
実施の形態1(例えば、動作例1-1及び動作例1-2)では、SCIに含まれるビットによって、Wの値又はXのパターン(例えば、図7又は図14に示す表)を明示的に通知する方法について説明した。これに対して、本実施の形態では、Wの値又はXのパターンを暗黙的に通知する方法について説明する。
本実施の形態によれば、SCIのビット数を増加させずに、設定可能なインターバルの数を増加できる。
本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態1に係る基地局100及び端末200と基本構成が共通する。
以下、本実施の形態に係る時間リソース(例えば、TB間のインターバル)の設定方法の例について説明する。
[動作例2-1]
動作例2-1では、TB間のインターバルの通知に、SCIに含まれる「priority indication」又は「QoS indication」が使用される。なお、LTEでは、priority indicationと呼ばれるが、NRのSCIでは、異なる名称(例えば、「QoS indication」)と呼ばれる可能性もある。
Priority indication又はQoS indicationには、例えば、優先度(Priority)、遅延量(latency)又は信頼性(reliability)といった情報が含まれることが検討されている。Priority indication又はQoS indicationに基づいて、例えば、リソースの配置(resource allocation)、端末間の衝突回避(congestion control)、端末内での複数データが発生した場合の送信方法(resolution of in-device coexistence issues)、又は、送信電力制御(power control)といった制御が検討されている。
動作例2-1では、端末200は、例えば、Priority indication又はQoS indicationに基づいて、Wの値又はXのパターンを決定してよい。換言すると、Priority indication又はQoS indicationに含まれる情報と、Wの値又はXのパターンの候補とが関連付けられている。
例えば、端末200は、Priority indication又はQoS indicationに基づいて、端末200に求められる遅延量(換言すると、所望の遅延量)を特定する。
そして、端末200は、特定した遅延量が短い場合(例えば、閾値未満の場合)には、例えば、動作例1-1におけるW=20又は動作例1-2における図14に基づいて、TB間のインターバルを設定してよい。また、端末200は、特定した遅延量が長い場合(例えば、閾値以上の場合)には、動作例1-1におけるW=100又は動作例1-2における図7に基づいて、TB間のインターバルを設定してよい。
例えば、W=20又は図14に示すXのパターンの適用により、W=100又は図7に示すXのパターンと比較して、TB間のインターバルをより短く設定できるので、端末200に求められる遅延量を満たしやすくなる。
Priority indication又はQoS indicationと、Wの値(例えば、W=20又は100)又はXのパターン(例えば、図7又は図14に示す表)とのマッピングは、仕様(又は規格)に規定されてもよく、SIMにおいて設定されてもよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤにおいて設定されてもよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤ又はMACにおいて設定されてもよい。
動作例2-1によれば、端末200は、新たなビットを使用せずに、TB間のインターバルを通知できる。また、例えば、端末200は、LTEにおいて設定された値に対応するパラメータ(例えば、求められる遅延量)に適したインターバルを設定できる。
[動作例2-2]
動作例2-2では、TB間のインターバルの通知に、SCIに含まれるRedundancy Version(RV)が使用される。
LTEでは、SCIによるRVの通知はない。一方、NRでは、例えば、下り制御情報(DCI:Downlink control indication)と同様に、SCIでも、RV及びNew Data Indicator(NDI)の通知による再送制御が検討されている。
例えば、図15に示すように、MCSの指示によって決定されるトランスポートブロックサイズ(TBS:TB size)のsystematic bitsに対して、parity bitsが追加されたビット列が、サーキュラバッファに格納される。図15に示す例では、systematic bitに対して、おおよそ2倍の長さのparity bitが追加されている。また、図15に示す例では、サーキュラバッファは4分割される。
「RV」は、サーキュラバッファにおいてデータ送信をスタートするビット位置(例えば、RV0、RV1、RV2及びRV3の何れか)を通知する信号である。例えば、図15に示すように、RV0は、systematic bitsの先頭付近のビット位置(例えば、先頭から数ビットずれたビット位置)から送信ビットがスタートすることが一般的である。また、1回の送信において送信可能なビット数によって、サーキュラバッファのスタート位置から送信可能なビットが決定される。
例えば、RV0が通知される場合、他のRVと比較して、送信ビットにはより多くのsystematic bitsが含まれるので、RV0は初回送信時に設定(換言すると、選択)されやすい。
また、再送では、例えば、端末200が初回送信の信号を受信できた状況では、初回送信と重複しないビットが送信されると、「incremental redundancy」と呼ばれる再送方法となり、受信品質を向上できる。そのため、再送では、初回送信(例えば、RV0)と重複しないRV1、RV2又はRV3が選択されやすい。また、例えば、図15に示すように、RV2は、RV0と隣り合うRV1及びRV3と比較して、RV0とのビット列の重複がより少ない。また、例えば、1回の送信において送信可能なビット数が多いほど(換言すると、ビット列が長いほど)、RV3でも、systematic bitsを多く含み得る。
このようなRVの特徴を考慮すると、例えば、1回の送信において送信可能なビット数が多いほど、図15に示すRV3又はRV1に対応するビット列は、RV0又はRV2に対応するビット列に含まれやすくなる。換言すると、例えば、図15において、端末200(例えば、受信端末)は、RV0又はRV2に対応するビット列の受信により、RV3又はRV1に対応するビット列に含まれるビットを受信し得る。
よって、複数のRVのうちの一部(例えば、1つ)が、動作例1-1におけるWの通知、又は、動作例1-2におけるXのパターン(例えば、表)の通知に使用されても、端末200における受信特性は劣化しにくいことが想定される。
そこで、動作例2-2では、端末200は、例えば、RVに基づいて、Wの値又はXのパターンを決定してよい。換言すると、RVと、Wの値又はXのパターンとが関連付けられる。
動作例2-2の例1として、端末200は、RV3の通知に使用されるビットを使用して、TB間のインターバルを以下のように通知してよい。なお、以下では、一例として、RV0がビット00によって通知され、RV1がビット01によって通知され、RV2がビット10によって通知され、RV3がビット11によって通知される。
例1では、ビット11は、RV3の代わりに、他のビット(例えば、ビット00、ビット01及びビット10)の場合と異なる値のインターバル、及び、RV0を通知してよい。例えば、以下のように、ビット11には、ビット00、01及び10(例えば、W=100又は図7のXのパターン)と比較して、短いインターバル(例えば、W=20又は図14のXのパターン)が関連付けられてよい。
00: RV0 and W=100(又は、図7)
01: RV1 and W=100(又は、図7)
10: RV2 and W=100(又は、図7)
11: RV0 and W=20 (又は、図14)
例えば、インターバルが長い場合(例えば、W=100又は図7のXのパターンが適用される場合)には、RV0、RV1及びRV2の何れかが設定可能であるのに対して、インターバルが短い場合(例えば、W=20又は図14のXのパターンが適用される場合)には、RV0の1つが設定可能となる。ただし、インターバルが短いほど、例えば、パケットに対して所望される遅延が短いことが想定される。よって、インターバルが短いほど、初回送信時の信号をより冗長に送信することにより、受信端末が、初回送信において信号を受信できる場合(換言すると、受信に成功する場合)が多いことが想定される。このため、上述したように、インターバルが短い場合に設定可能なRVがRV0の1つでも再送効率は劣化しにくい。
なお、例1では、RV3に対応するビット11を、他のRVに対応するビットと異なるインターバルの通知に使用する場合について説明したが、他のRV(例えば、RV1)に対応するビットと異なるインターバルの通知には、RV3と異なる他のRVに対応するビットが使用されてもよい。また、例1では、他と異なるインターバルが他のインターバルより短い場合について説明したが、他のインターバルより長くてもよい。
また、動作例2-2の例2として、複数のRVのうち2つ(例えば、RV1及びRV3)が、動作例1-1におけるWの通知、又は、動作例1-2におけるXのパターン(例えば、表)の通知に使用されてもよい。例2の場合、以下のように、RV1及びRV3は設定されず、代わりにRV0又はRV2が設定されてよい。
00: RV0 and W=100(又は、図7)
01: RV0 and W=20 (又は、図14)
10: RV2 and W=100(又は、図7)
11: RV2 and W=20 (又は、図14)
このように、RVの2状態(例えば、RV1及びRV3)の通知の代わりに、異なるインターバルが通知される場合でも、異なるインターバル(例えば、W=20及びW=100のそれぞれ)それぞれにおいて再送時にRVを変更できる。
[動作例2-3]
動作例2-3では、TB間のインターバルの通知に、SCIに含まれる「RV」及び「Retransmission index」が使用される。
Retransmission indexは、初回送信及び再送の何れかを通知する情報である。
動作例2-3では、端末200は、例えば、RV及びRetransmission index(例えば、データの再送を指示する情報)に基づいて、Wの値又はXのパターンを決定してよい。換言すると、RV及びRetransmission index(送信種別)の組み合わせと、Wの値又はXのパターンの候補とが関連付けられている。
例えば、初回送信及び再送に応じて、使用可能なRVの種類を制限することにより、代わりに、動作例1-1におけるW、又は、動作例1-2におけるXのパターンが通知される。
例えば、2ビットのRVと1ビットのRetransmission indexとを合わせた3ビットのビット列のうち、前の2ビットをRV用とし、後ろの1ビットをRetransmission index用とする。また、例えば、Retransmission index(例えば、3ビットのうちの3ビット目)は、0の場合には初回送信(initial transmission)を示し、1の場合には再送(retransmission)を示す。また、例えば、RVは、初回送信時にはRV0及びRV3の何れかが設定され、再送時にはRV2及びRV1の何れかが設定される。
この場合、以下のように、3ビットのビット列(例えば、000~111)に対して、RV、インターバル、及び、送信種別(初回送信又は再送)が設定されてよい。
000: RV0, W=100 (又は、図7) and 初回送信
001: RV2, W=100 (又は、図7) and 再送
010: RV0, W= 20 (又は、図14) and 初回送信
011: RV2, W= 20 (又は、図14) and 再送
100: RV3, W=100 (又は、図7) and 初回送信
101: RV1, W=100 (又は、図7) and 再送
110: RV3, W= 20 (又は、図14) and 初回送信
111: RV1, W= 20 (又は、図14) and 再送
例えば、初回送信時には、RV1及びRV2と比較して、systematic bitsを多く含み得るRV0又はRV3が選択され、再送時には、初回送信において含まれないparity bitsを多く含み得るRV1又はRV2が選択される。
動作例2-3によれば、初回送信及び再送のそれぞれにおいて選択可能なRVの数は低減するが、初回及び再送のそれぞれに適したRVが選択肢に含まれるので、端末200における受信品質の劣化を抑制できる。
[動作例2-4]
動作例2-4では、TB間のインターバルの通知に、SCIに含まれるHARQプロセス番号(又は、HARQプロセスIDとも呼ばれる)が使用される。
NRでは、複数プロセスのサポートが検討されており、HARQプロセスIDがSCIによって通知され得る。
動作例2-4では、端末200は、例えば、HARQプロセスIDに基づいて、Wの値又はXのパターンを決定してよい。換言すると、HARQプロセスIDと、Wの値又はXのパターンの候補とが関連付けられている。
例えば、HARQプロセス毎に、動作例1-1におけるWの値、又は、動作例1-2におけるXのパターン(例えば、表)が設定されてよい。
なお、HARQプロセス毎の設定方法は、例えば、仕様(又は規格)において規定されてよく、SIMにおいて予め設定されてよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤにおいて設定されてよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤ又はMACにおいて設定されてもよい。
例えば、インターバルが長いほど、当該インターバルに対して割り当てられるHARQプロセス数は少なくなり得る。換言すると、インターバルが短いほど、当該インターバルに割り当てられるHARQプロセス数は多くなり得る。
そこで、例えば、HARQプロセス#0に対して、動作例1-1におけるW=100又は動作例1-2における図7に示すXの候補の組み合わせが設定され、他のHARQプロセスIDに対して、動作例1-1におけるW=20又は動作例1-2における図14に示すXの候補の組み合わせが設定されてよい。
なお、上述した、HARQプロセスIDと、W又はXのパターンの候補との関連付けは一例であり、限定されない。例えば、動作例1-1におけるW=100又は動作例1-2における図7に示すXのパターンと関連付けられるHARQプロセスIDの数は複数でもよい。
端末200は、例えば、SCIに含まれるHARQプロセスIDに基づいて、TB間のインターバルを設定するためのパラメータを取得できる。
以上、動作例2-1~動作例2-4について説明した。
なお、動作例2-1及び動作例2-4の何れか2つ以上の動作例を組み合わせてもよい。
本実施の形態では、TB間のインターバルは、他の用途に規定された情報によって暗黙的に通知される。よって、本実施の形態によれば、例えば、サイドリンクにおいて、TB間のインターバルを通知するために、例えば、LTEにおいて規定されたパラメータに対して、新たな情報を追加しなくてよいので、シグナリングのオーバーヘッドを低減できる。
(実施の形態3)
LTEのSCIでは、例えば、図6に示すように、TB間のインターバル(例えば、「Resource reservation」に対応)、及び、初回送信と再送との間のギャップ(例えば、「time gap between initial transmission and retransmission」)という2つの時間間隔に基づいて、送信タイミングが指定される。
また、LTEでは、例えば、次回の初回送信のTB(例えば、図6のInitial transmission TB#2)には、現在の初回送信のTB(例えば、図6のInitial transmission TB#1)から、「Resource reservation」に示されるインターバルの後に送信機会が与えられる。よって、例えば、次回のTB(例えば、図6のTB#2)の送信機会までに、現在のTB(例えば、図6のTB#1)に対する再送タイミングが設定され得る。
しかしながら、例えば、「Resource reservation」によって通知されるTB間のインターバルが短いほど、次回のTBの送信タイミング(例えば、初回送信タイミング)と、現在のTBの送信タイミング(例えば、再送タイミング)とが重なる可能性が高くなる。
また、NRでは、SCIによってNDIが通知され、NDIがトグルしているか否かに応じて複数回の再送及び新規TB(例えば、次回のTB)の送信が通知される可能性もある。
また、NRでは、PSFCHを使用したHARQのフィードバックも検討されている。PSFCHを使用したフィードバックによってACK(換言すると、誤り無し)が確認された場合、例えば、送信端末は、再送用のリソースを確保しなくてよい。よって、PSFCHを使用したフィードバックでは、例えば、再送が発生するときに、初期送信用のリソースを使用するという運用が可能である。
本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態1に係る基地局100及び端末200と基本構成が共通する。
以下、本実施の形態に係る端末200の動作例について説明する。
[動作例3-1]
動作例3-1では、例えば、端末200に設定されるTB間のインターバル(換言すると、時間間隔)は、端末200が通信するTBのうち、時間領域において隣り合うTB間の時間間隔に設定される。
例えば、端末200に対して、動作例1-1におけるWの値、又は、動作例1-2におけるXのパターン(例えば、表)が設定される。端末200は、例えば、設定された値に基づいて、TB間のインターバルを決定してよい。
なお、Wの値又はXの候補の組み合わせは、例えば、仕様(又は規格)に規定されてよく、SIMにおいて設定されてよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤにおいて設定されてよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤ又はMACにおいて設定されてよい。
動作例3-1では、例えば、端末200に設定されたインターバルが閾値(例えば、LTEに規定されたインターバル)よりも短い場合、「time gap between initial transmission and retransmission」及び「Retransmission index」はSCIに含まれなくてよい。
例えば、端末200に設定されたインターバルが閾値よりも短い場合、再送は、TB間のインターバル(例えば、Resource reservationに対応する時間間隔)に基づく送信タイミングに基づいて行われてよい。換言すると、再送のタイミングは、例えば、「Resource reservation」の通知、及び、動作例1-1におけるWの値(又は動作例1-2におけるXのパターン)に基づいて設定されるTB間のインターバルに基づいて設定されてよい。
図16は、動作例3-1におけるリソースの割り当て例を示す。
図16では、例えば、Slot#0において送信されるSCIによって、TB間のインターバル(時間間隔)が4スロットに設定される。よって、図16に示すように、例えば、TBの種別(例えば、HARQプロセス)及び送信種別(例えば、初回送信及び再送)に依らず、送信タイミングが隣り合うTBの時間間隔であるインターバルは同一(例えば、4スロット)である。
例えば、図16では、Slot#0において、HARQプロセス#0(例えば、HARQ#0と表す)の初回送信データが割り当てられ、Slot#4において、HARQプロセス#1(例えば、HARQ#1と表す)の初回送信データが割り当てられる。
また、図16に示すSlot#8において、HARQプロセス#0のデータが初回送信(Slot#0)と同一のNDI=0とともに割り当てられている。よって、端末200(例えば、受信端末)は、Slot#8におけるHARQプロセス#0のデータ送信が再送である判断する。また、図16に示すSlot#12において、HARQプロセス#1のデータが初回送信(slot#4)と異なるNDI=1とともに割り当てられている。よって、端末200(例えば、受信端末)は、Slot#12におけるHARQプロセス#1のデータ送信が初回送信であると判断する。同様に、図16に示すSlot#16において、HARQプロセス#0のデータが再送(slot#8)と異なるNDI=1とともに割り当てられている。よって、端末200(例えば、受信端末)は、Slot#16におけるHARQプロセス#0のデータ送信が初回送信であると判断する。
なお、図16では、異なるTBがインターバル(例えば、4スロット)毎に交互に割り当てられる例を示すが、これに限定されず、同一TBの初回送信と再送とが、インターバル毎の隣り合う時間リソースに割り当てられてもよい。
動作例3-1によれば、初回送信及び再送に依らず、例えば、「Resource reservation」に基づいて設定される時間リソース(換言すると、インターバル)にデータが割り当てられるので、再送用のリソースは、別途確保されなくてよい。
また、動作例3-1によれば、例えば、「time gap between initial transmission and retransmission」及び「Retransmission index」はSCIに含まれなくてよい。よって、例えば、「time gap between initial transmission and retransmission」及び「Retransmission index」用のビットをSCIから削除して、SCI長を短くしてよい。または、「time gap between initial transmission and retransmission」及び「Retransmission index」に使用されないビットの一部又は全ては、誤り検出に使用される固定値に設定されてよい。これらのSCIの設定により、SCIの受信品質を向上できる。
また、「time gap between initial transmission and retransmission」及び「Retransmission index」に使用されないビットの一部は、例えば、動作例1-1におけるWの値、又は、動作例1-2におけるXのパターンを通知するビットに設定されてもよい。例えば、動作例1-1では、Wの通知に2ビット(4パターン)使用されてもよく、端末200は、W=5,10,15及び20の何れかを選択してもよい。
また、「time gap between initial transmission and retransmission」及び「Retransmission index」に使用されないビットは、NDI又はHARQ IDを通知するための領域に使用されてもよい。
また、動作例3-1では、例えば、図16に示すように、TBの種別及び送信種別に依らず、TB間の時間間隔が設定される。よって、動作例3-1によれば、例えば、TB間のインターバルが短い場合(例えば、閾値未満の場合)でも、現在のTBと次回のTBとの間において送信タイミングが重なることを防ぐことができる。
[動作例3-2]
動作例3-2では、Resource reservationによって指示されるTB間のインターバル(時間間隔)は、例えば、図17に示すように、TB#Nの再送送信のタイミングと、TB#N+1の初回送信のタイミングとの時間間隔に設定される。
例えば、図17において、TB#1の再送送信のタイミングであるSlot#2と、TB#2の初回送信のタイミングであるSlot#100との間の時間間隔(例えば、98スロットに相当)は、Resource reservationによって端末200に指示される。同様に、図17において、TB#2の再送送信のタイミングであるSlot#102と、TB#3の初回送信のタイミングであるSlot#200との間の時間間隔(例えば、98スロットに相当)は、Resource reservationによって端末200に指示される。
動作例3-2では、TB#Nの初回送信のタイミングと、TB#N+1の初回送信のタイミングとの時間間隔は、例えば、Resource reservationによって指示されるインターバルと、「time gap between initial transmission and retransmission」によって指示される時間間隔(換言するとギャップ)とを加算した値に設定されてよい。例えば、図17では、TB#Nの初回送信のタイミングと、TB#N+1の初回送信のタイミングとの時間間隔は、Resource reservationによって指示されるインターバル(例えば、98スロット)と、「time gap between initial transmission and retransmission」によって維持されるギャップ(例えば、2スロット)との加算値である100スロットに設定される。
動作例3-2によれば、例えば、「Resource reservation」によって指示されるインターバル、及び、「time gap between initial transmission and retransmission」によって指示される時間間隔の設定に応じて、多様なインターバルの間隔を通知できるようになり、リソース割り当ての柔軟性を向上できる。
例えば、端末200は、「Resource reservation」によって指示されるインターバルを、「time gap between initial transmission and retransmission」よりも長く設定して、多様なインターバルの間隔を通知してもよい。
また、動作例3-2では、例えば、図17に示すように、TB#Nの初回送信及び再送の後に、次のTB#N+1の送信が割り当てられる。換言すると、動作例3-2では、TB#Nの初回送信と再送との間に、次のTB#N+1の送信は割り当てられない。よって、動作例3-2によれば、例えば、TB間のインターバルが短い場合(例えば、閾値未満の場合)でも、現在のTBと次回のTBとの間において送信タイミングが重なることを防ぐことができる。
また、動作例3-2では、例えば、図17に示すように、Resource reservationによって、TB#Nの再送タイミングと、TB#Nの後に送信されるTB#N+1の初回送信タイミングとの間のインターバルが設定される。そのため、例えば、動作例3-2では、LTE(図6)と比較して、Resource reservationによって通知されるインターバルは短くなり得る。よって、動作例3-2では、LTEと比較して、Resource reservationによって通知する情報(例えば、インターバルのパターン)を低減し得る。
以上、動作例3-1及び動作例3-2について説明した。
以上、実施の形態1~3についてそれぞれ説明した。
実施の形態1~3では、時間リソースの設定方法について説明したのに対して、以下の実施の形態4~7では、周波数リソースの設定方法について説明する。
(実施の形態4)
V2Xでは、例えば、送信端末(例えば、Tx UE)が予約したリソースを、SCIによって受信端末(Rx UE)へ通知する。LTEでは、例えば、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって、周波数リソース(例えば、sub-channel)が割り当てられる。
sub-channelは、例えば、複数のリソースブロック(例えば、PRB:Physical Resource Block)を含むリソースである。sub-channelの割り当ては、例えば、連続するsub-channelでもよい。サイドリンク通信は、例えば、シングルキャリア通信と呼ばれるdiscrete fourier transform-spread-orthogonal frequency division multiplexing(DFT-Spread OFDM)に基づく通信であるので、周波数領域における連続するリソース(例えば、sub-channel)の割り当てにより、peak-to-average power ratio(PAPR)の増加を抑えられる。
LTE V2Xでは、例えば、図6に示すように、複数の時間リソース(例えば、スロット)が予約され得る。この際、予約される複数の時間リソースにおける周波数領域では、例えば、或る一定区間の同一の周波数リソース(例えば、図6では、sub-channel#1及び#2)が予約され得る。
上述したように、予約されるリソースの通知は、受信端末に加え、受信端末と異なる他の端末でも受信される。よって、予約されるリソースは、リソースが割り当てられた受信端末に加え、他の端末も把握できる。他の端末は、例えば、当該他の端末宛てのSCIと異なる他のSCIをモニタ(又は、センシング)することにより、送信端末によって予約されたリソースを避けたスケジューリングにより、リソースの衝突確率を低減できる。したがって、各端末は、例えば、初回のSCIを正しく受信できると、SCIを受信した時間リソースに後続する時間リソースの割り当てにおいて、リソースの衝突を回避しやすくなる。
また、LTE V2Xでは、例えば、制御信号であるSCI(又は、PSCCH)と、データ信号であるPSSCHとが同一スロットに割り当てられる。
これに対して、NR V2Xでは、例えば、初回送信におけるSCIの衝突を避けるために「Standalone PSCCH」と呼ばれる方法が検討されている。Standalone PSCCHでは、例えば、初回送信時には、SCIを送信するPSCCHが送信され(換言すると、PSSCHは送信されず)、初回送信の次の予約された時間リソース以降において、データを送信するPSSCHが送信される。
また、NR V2Xでは、例えば、「Single sub-channel of PSCCH+PSSCH」と呼ばれる方法も検討されている。Single sub-channel of PSCCH+PSSCHでは、例えば、初回送信では、SCIを送信するPSCCH及び1サブチャネルのPSSCHが送信される。
図18(a)は、Standalone PSCCHの一例を示し、図18(b)は、Single sub-channel of PSCCH+PSSCHの一例を示す。
図18(a)では、例えば、リソースの予約を開始するslot#0において、PSCCHが送信され、PSSCHは送信されない。図18(a)に示す例では、2つの送信端末それぞれが、slot#0のsub-channel#0及びsub-channel#2においてPSCCHを送信する。例えば、slot#0のsub-channel#0において送信されるPSCCHによってslot#2のsub-channel#0,#1及び#2が予約され、slot#0のsub-channel#2において送信されるPSCCHによってslot#3のsub-channel#1及び#2が予約される。Standalone PSCCHによれば、例えば、slot#0のPSCCHを受信(又は、モニタ)した他の端末は、slot#2のsub-channel#0,#1,#2、及び、slot#3のsub-channel#1,#2が予約されたリソースであることを認識できる。
図18(b)では、例えば、図18(a)と同様、リソースの予約を開始するslot#0において、PSCCHが送信され、後続のslot(例えば、Slot#2又はSlot#3)のリソースが予約される。また、図18(b)では、Slot#0において、PSCCHの送信とともに、1 sub-channelにおいてPSSCHも送信される。
Standalone PSCCH、又は、Single sub-channel of PSCCH+PSSCHの適用により、初回のPSCCHは、例えば、1つのsub-channelにおいて送信されるので、各端末がPSCCHを衝突無しで受信できる可能性が高くなる。例えば、PSSCHの周波数リソースがオーバラップする場合でも、PSCCHの周波数リソースがオーバラップしていなければ、各端末は、PSCCHを衝突無しで受信でき、かつ、他の端末は送信端末が予約したリソースを把握できる。
また、Single sub-channel of PSCCH+PSSCHは、Standalone PSCCHと比較して、PSSCHがslot#0でも送信されるので、リソースの利用効率を向上できる。
なお、図18では、予約されるリソースは、例えば、「Time gap between initial transmission and retransmission」によって指定される時間間隔(例えば、ギャップ)の時間リソースを例に示す。しかし、予約されるリソースは、例えば、「Time gap between initial transmission and retransmission」によって指定される時間間隔と比較して長いインターバルの時間リソース(例えば、「Resource reservation」によって指定されるインターバルの時間リソース)でもよい。
しかしながら、Standalone PSCCH又はSingle sub-channel of PSSCH+PSSCHを実施する際に周波数リソースを通知する方法の検討が十分ではない。
例えば、Standalone PSCCH又はSingle sub-channel of PSSCH+PSSCHに基づく周波数リソースを通知するために、0(換言すると、周波数リソースを割り当てない)又は1sub-channelの割り当てが通知されると、端末は、後続のスロットにおいて使用する周波数リソースを予約できない場合があり得る。
また、V2Xでは、例えば、端末は、信号を送信している期間において他の端末から送信される信号を受信できないという懸念(「Half duplex issue」とも呼ばれる)がある。よって、端末の状況によっては、初回のSCIを含むPSCCHを受信できない端末も存在し得る。よって、例えば、端末は、初回又は複数回のPSCCHを受信できない場合でも、受信に成功したPSCCHによって、予約されているリソースを特定する方法について検討の余地がある。
そこで、本開示の一実施例では、サイドリンク通信における周波数リソース(例えば、Sub-channel)をより柔軟に設定する方法について説明する。
[通信システムの概要]
本実施の形態に係る通信システムは、基地局300、及び、端末400を備える。
図19は、本実施の形態に係る端末400の一部の構成例を示すブロック図である。図19に示す端末400において、制御部(例えば、制御回路に相当)は、予約する周波数リソースを示す第1の情報と、周波数リソースに対するチャネル(例えば、PSSCH)の配置方法を示す第2の情報と、を決定する。また、通信部(例えば、通信回路に相当)は、第1の情報及び第2の情報を送信する。
また、図19に示す端末400において、通信部(例えば、通信回路に相当)は、予約する周波数リソースを示す第1の情報と、周波数リソースに対するチャネル(例えば、PSSCH)の配置方法を示す第2の情報と、を受信する。制御部(例えば、制御回路に相当)は、第1の情報及び第2の情報に基づいて、チャネルの配置を決定する。
[基地局の構成]
図20は、本実施の形態に係る基地局300の構成例を示すブロック図である。図20において、基地局300は、周波数リソースサイズ設定部301と、リソースプール設定部302と、誤り訂正符号化部303と、変調部304と、信号割当部305と、送信部306と、受信部307と、信号分離部308と、復調部309と、誤り訂正復号部310と、を有する。
周波数リソースサイズ設定部301は、例えば、端末400に割り当てられる周波数リソースのうち、一部の周波数リソースを使用して信号を送信する場合の周波数リソースのサイズの候補を決定する。例えば、周波数リソースサイズ設定部301は、端末400に割り当てるリソースプール毎に、周波数リソースサイズの候補を決定してよい。周波数リソースサイズ設定部301は、決定したサイズ候補を示す周波数リソースサイズ設定情報を含む上位レイヤのシグナリングを誤り訂正符号化部303へ出力する。
周波数リソースサイズは、例えば、sub-channel数でもよく、端末400に割り当てられた周波数リソース全体に対する割合を示す情報でもよい(一例は後述する)。
リソースプール設定部302は、サイドリンクに使用するリソースプールを端末400毎に設定する。例えば、リソースプール設定部302は、リソースプールの時間リソース及び周波数リソースに関する情報(以下、リソースプール設定情報と呼ぶ)を生成してよい。リソースプール設定部302は、リソースプール設定情報を含む上位レイヤのシグナリングを誤り訂正符号化部303へ出力する。また、リソースプール設定部302は、リソースプール設定情報を、信号割当部305、及び、信号分離部308へ出力する。
誤り訂正符号化部303は、送信データ信号(DLデータ信号)、周波数リソースサイズ設定部301及びリソースプール設定部302から入力される上位レイヤのシグナリングを入力とし、入力信号を誤り訂正符号化し、符号化後の信号を変調部304へ出力する。
変調部304は、誤り訂正符号化部303から入力される信号に対して変調処理を施し、変調後のデータ信号を信号割当部305へ出力する。
信号割当部305は、変調部304から入力されるデータ信号(例えば、DLデータ信号又は上位レイヤシグナリング)を、例えば、基地局300と端末400との間のリンク(例えば、Uuリンク)において使用可能なリソースに割り当てる。形成された送信信号は、送信部306へ出力される。
例えば、信号割当部305は、リソースプール設定部302から入力される情報に基づいて、サイドリンク通信に使用可能なスロット及びsub-channelを特定(換言すると、認識)する。そして、信号割当部305は、例えば、DLデータに使用するリンク(例えば、Uuリンク)とサイドリンクにおいて端末400が同時に送受信できない場合、サイドリンクに使用されないリソースにデータ信号を割り当ててよい。
なお、リソースプールの設定は端末400毎に異なってもよい。この場合、Uuリンクにおいて使用可能なスロットは、端末400毎に異なる。
送信部306は、信号割当部305から入力される信号に対してアップコンバート等の無線送信処理を施し、アンテナを介して端末400へ送信する。
受信部307は、端末400から送信された信号をアンテナを介して受信し、ダウンコンバート等の無線受信処理を施し、信号分離部308へ出力する。
信号分離部308は、例えば、リソースプール設定部302から入力される情報に基づいて、例えば、Uuリンクにおいて使用可能なスロット、及び、サイドリンク通信に使用可能なスロット及びsub-channelを特定する。そして、信号分離部308は、受信部307から入力される、Uuリンクにおいて使用可能なリソースに割り当てられた信号を分離する。信号分離部308は、分離された信号(例えば、ULデータ信号)を復調部309へ出力する。
復調部309は、信号分離部308から入力される信号に対して復調処理を施し、得られた信号を誤り訂正復号部310へ出力する。
誤り訂正復号部310は、復調部309から入力される信号を復号し、端末400からの受信データ信号(ULデータ信号)を得る。
なお、図20に示す例では、基地局300は、周波数リソースサイズ設定部301及びリソースプール設定部302を備え、周波数リソースサイズ設定情報及びリソースプール設定情報を含む上位レイヤのシグナリングを生成する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、周波数リソースサイズ設定情報及びリソースプール設定情報の少なくとも一つは、例えば、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤで設定されてもよく、subscriber identity module(SIM)に予め設定されてもよい。この場合、基地局300は、周波数リソースサイズ設定情報又はリソースプール設定情報を生成せずに、予め設定された情報を使用してよい。例えば、基地局300は、予め設定されるリソースプール設定情報に基づいて、基地局300と端末400との間において使用可能なスロットを認識し、基地局300と端末400との間において使用可能なスロットを示す情報を信号割当部305及び信号分離部308へ出力してよい。
また、ここでは、サイドリンク通信における周波数リソースに関する設定(例えば、周波数リソースサイズに関する情報)が、例えば、上位レイヤのシグナリング(例えば、RRC)又はMACによって基地局300から端末400に対して設定(又は、通知)される場合について説明するが、これに限定されない。例えば、サイドリンク通信における周波数リソースに関する設定が、仕様(又は規格)に規定される場合、SIM又はアプリケーションレイヤにおいて設定される場合には、基地局300からの設定が無くても、端末400は動作可能である。
また、例えば、サイドリンク通信のモードが「Mode 1」の場合、端末がサイドリンクにおいて送信するSCIに含まれる情報は、基地局300によって生成されることが想定される。よって、Mode 1の場合、基地局300は、例えば、周波数リソースサイズ設定情報、及び、リソースプール設定情報に基づいて、SCIを生成し(後述する端末400のSCI生成部410と同様の処理)、端末400へ送信してよい。なお、SCIは、例えば、上位レイヤのシグナリングに含まれてよく、物理レイヤの信号(例えば、PDCCH)に含まれてよい。
[端末の構成]
図21は、本実施の形態に係る端末400の構成例を示すブロック図である。図21において、端末400は、受信部401と、信号分離部402と、SCI受信部403と、Uu復調部404と、Uu誤り訂正復号部405と、SL復調部406と、SL誤り訂正復号部407と、周波数リソースサイズ設定部408と、リソースプール設定部409と、SCI生成部410と、Uu誤り訂正符号化部411と、Uu変調部412と、SL誤り訂正符号化部413と、SL変調部414と、信号割当部415と、送信部416と、を有する。
図19に示す制御回路には、例えば、SCI受信部403、周波数リソースサイズ設定部408、リソースプール設定部409及びSCI生成部410が含まれてよい。また、図19に示す通信回路には、例えば、受信部401及び送信部416が含まれてよい。
受信部401は、受信信号をアンテナを介して受信し、ダウンコンバート等の受信処理を施した後に信号分離部402へ出力する。
信号分離部402は、リソースプール設定部409から入力されるリソースプール設定情報に基づいて、受信部401から入力される信号のうち、基地局300と端末400との間のリンク(例えば、Uuリンク)に対応する信号成分を分離し、Uu復調部404へ出力する。
また、信号分離部402は、リソースプール設定情報に基づいて、受信部401から入力される信号のうち、サイドリンクの信号成分を分離する。そして、信号分離部402は、例えば、サイドリンクの信号成分のうち、PSCCHの信号をSCI受信部403へ出力する。また、信号分離部402は、SCI受信部403から入力されるPSSCHリソース割当情報に基づいて、受信部401から入力されるサイドリンクの信号成分のうち、端末400宛てのPSSCHの信号を分離し、SL復調部406へ出力する。
SCI受信部403は、信号分離部402から入力されるSCIを復調し、復号する。SCI受信部403は、例えば、SCIの復調及び復号を試みて、復号に成功した場合(換言すると、SCIを検出した場合)、SCIに含まれる端末400宛てのPSSCHのリソース割当情報、及び、周波数リソースサイズ設定部408から入力される周波数リソースサイズ設定情報に基づいて、端末400に予約された周波数リソースのうちPSSCHが配置される周波数リソースサイズの候補を特定する。そして、周波数リソースサイズ設定部301は、例えば、SCIに含まれるビット、及び、周波数リソースサイズの候補に基づいて、PSSCHが配置される周波数リソース(例えば、予約された周波数リソースの全体、一部、又は未使用の何れか)を判断し、PSSCHが割り当てられる周波数リソース及び時間リソースを示すPSSCHリソース割当情報を信号分離部402へ出力する。なお、SCI受信部403は、例えば、SCIに含まれる送信先情報に基づいて、SCIに含まれる情報が端末400宛ての情報であるか否かを判断してよい。
Uu復調部404は、信号分離部402から入力される信号に対して、復調処理を施し、得られた復調信号をUu誤り訂正復号部405へ出力する。
Uu誤り訂正復号部405は、Uu復調部404から入力される復調信号を復号し、得られた上位レイヤシグナリングを周波数リソースサイズ設定部408及びリソースプール設定部409へ出力し、得られた受信データ信号(又は、Uu受信データ信号と呼ぶ)を出力する。
SL復調部406は、信号分離部402から入力される信号に対して、復調処理を施し、得られた復調信号をSL誤り訂正復号部407へ出力する。
SL誤り訂正復号部407は、SL復調部406から入力される復調信号を復号し、復号した信号に対して、例えば、cyclic redundancy check(CRC)といった誤り判定を行う。SL誤り訂正復号部407は、復号した信号の誤りが無い場合、得られた受信データ信号(又は、サイドリンク受信データ信号と呼ぶ)を出力する。
周波数リソースサイズ設定部408は、例えば、Uu誤り訂正復号部405から入力される上位レイヤシグナリングに含まれる周波数リソースサイズ設定情報に基づいて、端末400宛てのPSCCHが割り当てられる周波数リソースサイズの候補を設定する。周波数リソースサイズ設定部408は、設定した周波数リソースサイズ候補を示す周波数リソースサイズ設定情報をSCI受信部403及びSCI生成部410へ出力する。
リソースプール設定部409は、例えば、Uu誤り訂正復号部405から入力される上位レイヤシグナリングに含まれるリソースプール設定情報に基づいて、端末400がサイドリンクに使用するリソースプール(例えば、時間リソース及び周波数リソース)を設定する。設定されるリソースプールには、例えば、端末400が送信に使用するリソース、及び、端末400が受信に使用するリソースの何れか一方又は双方が含まれてよい。リソースプール設定部409は、リソースプール設定情報をSCI生成部410、信号分離部402及び信号割当部415へ出力する。
SCI生成部410は、例えば、PSSCHを配置する周波数リソースに関する情報を含むSCIを生成する。例えば、SCI生成部410は、リソースプール設定部409から入力される情報(例えば、サイドリンクに使用可能なリソースを示す情報)、周波数リソースサイズ設定部408から入力される情報、及び、送信バッファ(図示せず)に含まれるデータのリソース量に基づいて、SCIを生成してよい。また、SCI生成部410は、SCIを送信するスロットにおいて、予約される周波数リソースのうち、周波数リソースサイズの候補のうち何れのサイズの周波数リソースにPSSCHが割り当てられるかを示す情報(換言すると、周波数リソースサイズ候補の何れかを示す情報)を含むSCIを生成してよい。また、SCIには、例えば、決定したリソースに関する情報、送信元の端末400を識別する情報(例えば、送信元ID)、及び、送信先の端末400を識別する情報(例えば、送信先ID)が含まれてよい。SCI生成部410は、生成したSCIを信号割当部415へ出力する。
例えば、サイドリンク通信のモードが「Mode 2」の場合、端末400は、SCI生成部410においてSCIを生成する。また、例えば、サイドリンク通信のモードが「Mode 1」の場合に基地局300がSCIを生成し、端末400へSCIを送信する場合、端末400は、基地局300から送信されたSCIに基づいて、SCIを生成してよい。
Uu誤り訂正符号化部411は、Uuリンクの送信データ信号(ULデータ信号)を入力とし、送信データ信号を誤り訂正符号化し、符号化後の信号をUu変調部412へ出力する。
Uu変調部412は、Uu誤り訂正符号化部411から入力される信号を変調し、変調信号を信号割当部415へ出力する。
SL誤り訂正符号化部413は、サイドリンクの送信データ信号(サイドリンクデータ信号)を入力とし、送信データ信号を誤り訂正符号化し、符号化後の信号をSL変調部414へ出力する。
SL変調部414は、SL誤り訂正符号化部413から入力される信号を変調し、変調信号を信号割当部415へ出力する。
信号割当部415は、例えば、リソースプール設定部409から入力される情報、及び、SCI生成部410から入力される情報に基づいて、SCIを含むPSCCHの信号、及び、SL変調部414から入力されるサイドリンクデータ信号を含むPSSCHの信号を、サイドリンクリソースに割り当てる。また、信号割当部415は、例えば、Uu変調部412から入力される信号を、Uuリンクのリソース(例えば、上りリンクデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel))のリソースに割り当てる。信号割当部415は、リソースに割り当てた信号を送信部416へ出力する。
送信部416は、信号割当部415から入力される信号に対してアップコンバート等の無線送信処理を施し、送信する。
なお、図21に示す例では、端末400は、周波数リソースサイズ設定情報及びリソースプール設定情報を含む上位レイヤのシグナリングを受信する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、周波数リソースサイズ設定情報及びリソースプール設定情報の少なくとも一つは、例えば、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤで設定されてもよく、SIMに予め設定されてもよい。この場合、端末400は、周波数リソースサイズ設定情報又はリソースプール設定情報を受信せずに、予め設定された情報を使用してよい。例えば、端末400は、予め設定されるリソースプール設定情報に基づいて、基地局300と端末400との間において使用可能なリソース、及び、サイドリンクに使用可能なリソースを認識し、これらのリソースに関する情報を信号分離部402及び信号割当部415において使用してよい。
また、図21では、一例として、復調部、誤り訂正復号部、誤り訂正符号化部及び変調部に関して、Uuリンクとサイドリンクとで異なる構成部を備える場合について説明したが、これに限らず、Uuリンクとサイドリンクとで共通の構成部を備えてもよい。
[端末400の動作]
次に、端末400(図21を参照)の動作の一例について説明する。
図22は、端末400の処理の一例を示すフローチャートである。
サイドリンクにおいて送受信する端末200(例えば、送信端末及び受信端末)は、サイドリンクに関するパラメータを設定する(S201)。サイドリンクに関するパラメータには、例えば、時間リソース、周波数リソース(例えば、sub-channel)、SL BWP、リソースプール、及び、各スロットに配置されるチャネルの設定が含まれてよい。
サイドリンクに関するパラメータは、例えば、SCIによって送信端末から受信端末へ通知されてよい。または、サイドリンクに関するパラメータは、端末200に対して、例えば、仕様(又は、規格)に規定されてもよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤで設定されてもよく、SIMに予め設定されてもよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤ又はMACによって設定されてもよい。
端末200は、設定されたパラメータに基づいて、サイドリンク通信(例えば、データの送受信)を行う(S202)。
次に、周波数リソース(例えば、sub-channel)の設定方法の例について説明する。
本実施の形態では、例えば、送信端末は、サイドリンク通信に予約された周波数リソースに対するPSSCHの配置方法を示す情報を含むSCIを受信端末へ送信する。予約された周波数リソースに対するPSSCHの配置方法を示す情報には、例えば、予約された周波数リソースうち、全ての周波数リソースへのPSSCHの配置、一部の周波数リソースへのPSSCHの配置、又は、PSSCHが割り当てられないか(換言すると、予約された周波数リソースの未使用)、に関する情報が含まれてよい。
端末400(例えば、送信端末及び受信端末)は、この通知に基づいて、例えば、予約された時間リソース(例えば、スロット)それぞれにおいてPSSCHが配置される周波数リソースを決定してよい。
ここで、予約される周波数リソースが通知される情報と、予約される周波数リソースのうちPSSCHの配置方法を示す情報と、は異なる情報である。よって、端末400は、例えば、或るスロットにおいて、予約される周波数リソースのうち一部の周波数リソースにPSSCHが割り当てられる場合、又は、PSSCHが割り当てられない場合でも、当該スロットに後続する他のスロットにおいて予約された周波数リソースを特定できる。
よって、本実施の形態によれば、例えば、Standalone PSCCH又はSingle sub-channel of PSCCH+PSSCHが適用される場合でも、端末400は、予約された周波数リソースにおける割当を動的に設定でき、かつ、SCIが送信されるPSCCHが、他のUEのPSSCHと衝突する確率を低減できる。
なお、周波数リソースサイズ候補は、仕様(又は、規格)において規定されてもよく、SIMに予め設定されてもよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤにおいて設定されてもよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤ又はMACにおいて設定されてもよい。
また、周波数リソースサイズ候補は、1つ又は複数設定されてよい。また、周波数リソースサイズ候補には、全ての周波数リソースサイズ候補の中から、SCIによって選択(換言すると、通知)されてもよい。また、周波数リソースサイズ候補は、予め定められている複数の候補の中から、選択肢が端末400へ通知され、端末400が、選択肢の中からSCIによって選択してもよい。なお、周波数リソースサイズの選択肢は、例えば、RRC等の上位レイヤ又はMACにおいて通知されてよい。
以下、端末400の動作例について説明する。
[動作例4-1(Standalone PSCCH)]
動作例4-1では、Standalone PSCCHが適用される例について説明する。
動作例4-1では、例えば、SCIにおいて1ビットの情報(例えば、ビット0及びビット1の何れか)が設定(換言すると、追加)される。
1ビットの情報のうち、ビット0は、例えば、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられる周波数リソース(換言すると、予約された周波数リソース)へのPSSCHの配置(換言すると、割り当て又は使用)を示してよい。
また、1ビットの情報のうち、ビット1は、例えば、当該1ビットの情報を含むSCIが送受信されたスロットにおいて、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられる周波数リソースへPSSCHが配置されないこと(換言すると、未割当又は未使用)を示してよい。
例えば、送信端末は、SCIに含まれる1ビットの情報をビット1に設定することにより、受信端末に対して、当該SCIが受信されるスロット(例えば、図18(a)のslot#0)においてPSSCHが配置されないことを通知できる。
また、送信端末は、SCIに含まれる上記1ビットの情報と異なるリソース割当情報(例えば、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」)によって、受信端末に対して、当該SCIが受信されるスロット(例えば、図18(a)のslot#0)に後続するスロット(例えば、図18(a)のslot#2又は#3)におけるPSSCHの周波数リソースを予約できる。
[動作例4-2(Single sub-channel of PSCCH+PSSCH)]
動作例4-2では、Single sub-channel of PSSCH+PSSCHが適用される例について説明する。
動作例4-2では、例えば、SCIにおいて1ビットの情報(例えば、ビット0及びビット1の何れか)が設定(換言すると、追加)される。
1ビットの情報のうち、ビット0は、例えば、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられる周波数リソース(換言すると、予約された周波数リソース)へのPSSCHの配置(換言すると、割り当て又は使用)を示してよい。
また、1ビットの情報のうち、ビット1は、例えば、当該1ビットの情報を含むSCIが送受信されるスロットにおいて、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられる周波数リソースのうち一部の周波数リソース(例えば、1 sub-channel)へのPSSCHの配置を示してよい。
例えば、送信端末は、SCIに含まれる1ビットの情報をビット1に設定することにより、受信端末に対して、当該SCIが受信されるスロット(例えば、図18(b)のslot#0)においてPSSCHが1-sub-channelに配置されることを通知できる。
また、送信端末は、SCIに含まれる上記1ビットの情報と異なるリソース割当情報(例えば、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」)によって、受信端末に対して、当該SCIが受信されるスロット(例えば、図18(b)のslot#0)に後続するスロット(例えば、図18(b)のslot#2又は#3)におけるPSSCHの周波数リソースを予約できる。
なお、動作例4-2では、1ビットの情報によって通知される一部の周波数リソースの一例として、1-sub channelについて説明したが、これに限定されない。例えば、1ビットの情報によって通知される一部の周波数リソースは、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられる周波数リソースうちの複数のsub-channel又は複数のPRBでもよい。
また、動作例4-2は、TBの初回送信に限らず、TBの再送時に適用されてもよい。図23は、動作例4-2がTBの再送時に適用される例を示す。例えば、図23において、Slot#0では、ビット0が通知され、TB#1の初回送信の周波数リソースが一部の周波数リソース(例えば、1 sub-channel)に設定される。また、例えば、図23において、slot#2では、ビット1が通知され、TB#1の再送の周波数リソースが、端末400に予約された周波数リソース(例えば、3 sub-channels)に設定される。また、例えば、図23において、Slot#20では、ビット1が通知され、TB#2の初回送信の周波数リソースが、端末400に予約された周波数リソース(例えば、3 sub-channels)に設定される。また、例えば、図23において、Slot#22では、ビット0が通知され、TB#2の再送の周波数リソースが一部の周波数リソース(例えば、1 sub-channel)に限定される。
図23では、端末200は、初回送信及び再送の双方において、予約された周波数リソースの一部にTBを割り当ることができる。このリソース割当により、例えば、再送において、予約した周波数リソースの全てを割り当てなくてよい場合に、使用するリソース量を低減できるので、干渉を低減でき、他のUEの送信するリソースとの衝突確率を低減できる。
[動作例4-3]
動作例4-3では、複数の周波数リソースサイズの設定例について説明する。
例えば、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられる周波数リソース(例えば、sub-channel)のうち、一部又は全ての周波数リソースへのPSSCHの配置を通知するビット(例えば、SCIに含まれるビット)が設定(換言すると、追加)される。
例えば、2ビットの情報が設定される場合について説明する。
2ビットの情報は、例えば、以下のように、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられる周波数リソース全体に対する、PSSCHを配置するリソースの割合(換言すると、周波数リソースサイズ)を示してよい。
ビット00:全リソース
ビット01:1/2のリソース
ビット10:1/4のリソース
ビット11:1 sub-channel
例えば、ビット01又はビット10、すなわち、1/2のリソース又は1/4のリソースの場合、端末400は、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられるsub-channel数を2分割又は4分割して、PSSCHを配置するsub-channel数を決定してよい。その際、分割した結果が整数にならない場合、端末400は、例えば、Floor (sub-channel 数)のように小数点以下を切り捨ててsub-channel数を算出してもよく、Ceil(sub-channel 数)のように小数点以下を切り上げてsub-channel 数を算出してもよい。
また、例えば、ビット01、すなわち、1/2のリソースの場合、端末400は、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられるsub-channel数を2分割し、2つのsub-channelグループを生成してよい。同様に、例えば、ビット10、すなわち、1/4のリソースの場合、端末400は、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられるsub-channel数を4分割し、4つのsub-channelグループを生成してよい。そして、端末400は、sub-channelグループの何れか一つを選択してもよい。
なお、周波数リソースサイズの候補(例えば、全リソース、1/2のリソース、1/4のリソース、又は、1 sub-channel)は一例であり、他の値でもよい。また、周波数リソースサイズの候補に、動作例4-1のようにPSSCHを割り当てないケース(PSSCHの未使用)が含まれてもよい。
また、周波数リソースサイズを示す情報のビット数は、2ビットに限らず、他のビット数でもよい。例えば、周波数リソースサイズの種類がより多いほど、SCIのビット数を増加してもよい。
このように、端末400は、予約された時間リソース(例えば、スロット)のうち或るスロット(例えば、1番目のスロット)において、予約された周波数リソースのうち一部のsub-channelにPSSCHが配置される場合でも、当該SCIが受信されるスロットと異なるスロット(例えば、後続するスロット)におけるPSSCHの周波数リソースを予約できる。
以上、動作例4-1~動作例4-3それぞれについて説明した。
本実施の形態によれば、端末200は、例えば、予約された複数のsub-channelの使用(例えば、全ての使用、一部の使用、又は未使用)に関する通知情報に基づいて、予約された複数のスロットそれぞれにおいてPSSCHが配置されるsub-channelを決定する。
このsub-channelの決定により、例えば、Standalone PSCCH又はSingle sub-channel of
PSSCH+PSSCHが適用される場合でも、端末400は、予約された複数のスロットそれぞれにおいて異なる周波数リソースサイズに基づいてPSSCHを割り当てることができる。
よって、本実施の形態によれば、例えば、NRのようにLTEよりも多様なトラフィックタイプが存在する場合でも、周波数リソースサイズを動的に設定できるので、無線通信(例えば、サイドリンク通信)におけるリソース割当(例えば、周波数リソース割当又は予約)の効率を向上できる。
[sub-channelの選択方法]
予約された周波数リソースのうち、PSSCHが配置される一部の周波数リソースに設定されるsub-channelの選択方法の一例について説明する。
例えば、動作例4-2及び動作例4-3において、選択されるsub-channelは、SCIが含まれるsub-channelでもよい。V2Xでは、例えば、PSSCH領域の中にPSCCH領域を含めることが検討されている。このとき、PSCCHを送信するsub-channelとPSSCHを送信するsub-channelとが同一の場合には、PSSCH及びPSCCHが占有するsub-channelの数を低減できる。例えば、PSSCHが1 sub-channelに配置される場合には、選択されるsub-channelは、PSCCHが含まれる1つのsub-channelに設定されてよい。また、動作例4-3のように複数のsub-channelが選択可能な場合、例えば、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」を分割したsub-channelグループのうち、PSCCHが含まれるsub-channelグループが選択されてもよい。
また、例えば、動作例4-2及び動作例4-3において、選択されるsub-channelには、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられる周波数リソースのうち、sub-channel番号が最も低いsub-channel又は最も高いsub-channelが含まれてもよい。例えば、動作例4-3のように複数のsub-channelが選択可能な場合、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」を分割したsub-channelグループのうち、sub-channel番号が最も低いsub-channel又は最も高いsub-channelを含むsub-channelグループが選択されてもよい。
また、動作例4-2及び動作例4-3において、選択されるsub-channelには、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられる周波数リソースのうち、UE ID、RNTI、Layer-1 source ID、又はLayer-1 destination IDといったUEを識別する値に基づいて定められるsub-channelが含まれてもよい。例えば、端末400は、UEを識別する値を、端末400に割り当てられるsub-channel 数で割った余りの数を、端末400に割り当てられるsub-channelのうち最も低いsub-channel番号に加算した番号のsub-channelを選択してもよい。また、例えば、動作例4-3のように複数のsub-channelが選択可能な場合、端末400は、UEを識別する値を、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」を分割したsub-channelグループのグループ数で割った余りの数を、最も低いsub-channelグループ番号に加算した番号のsub-channelグループを選択してもよい。
[TBサイズ(Transport block size)]
また、例えば、動作例4-2及び動作例4-3のように、一部のsub-channelにPSSCHが配置される場合、PSSCHが配置されるリソース量は、予約された複数のsub-channel全体に配置される場合のリソース量よりも少ない。また、NRでは、例えば、割り当てられる時間領域及び周波数領域のリソース量と、制御信号(例えば、DCI)によって通知されるMCSとに基づいて、TBサイズが算出される。
よって、例えば、端末400に割り当てられた周波数リソースの一部の周波数リソースに配置されたTBが初回送信され、初回送信時のリソース量を基準にTBSが算出されると、再送用のリソース量が初回送信時のリソース量よりも大きい場合でも、再送時に送信可能なsystematic bitsの数が減少し得る。この場合、再送用のリソースに配置されるPSSCHは過剰な品質となり、リソースの利用効率が低減する。
そこで、本実施の形態では、例えば、動作例4-2及び動作例4-3のように、SCIによって通知される配置方法が、一部のsub-channelへのPSSCHの配置である場合、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって指定されるsub-channel全体のサイズに基づいて、TBSが算出されてよい。換言すると、PSSCHが配置される周波数リソース(例えば、sub-channel)に依らず、TBSは、予約される周波数リソース全体のサイズに基づいて算出されてよい。
このTBSの決定により、再送用のリソースに配置されるPSSCHが過剰な品質になることを抑制できる。また、例えば、送信端末は、初回送信時に再送用のリソースの量を考慮して、送信するsystematic bits数を決定し、MCSを設定できる。
(実施の形態5)
実施の形態4では、SCIに含まれるビットによって、PSSCHが配置される周波数リソースサイズを明示的に通知する方法について説明した。これに対して、本実施の形態では、PSSCHが配置される周波数リソースサイズを暗黙的に通知する方法について説明する。
本実施の形態によれば、端末400は、SCIのビット数を増加させずに、PSSCHが配置される複数の周波数リソースサイズを通知できる。
本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態4に係る基地局300及び端末400と基本構成が共通する。
以下、本実施の形態に係る周波数リソース(例えば、sub-channel)の設定方法の例について説明する。
[動作例5-1]
動作例5-1では、周波数リソースサイズ(換言すると、PSSCHの配置方法)の通知に、SCIに含まれる「priority indication」又は「QoS indication」が使用される。なお、LTEでは、priority indicationと呼ばれるが、NRのSCIでは、異なる名称(例えば、「QoS indication」)と呼ばれる可能性もある。
Priority indication又はQoS indicationには、例えば、優先度(Priority)、遅延量(latency)又は信頼性(reliability)といった情報が含まれることが検討されている。Priority indication又はQoS indicationに基づいて、例えば、リソースの配置(resource allocation)、端末間の衝突回避(congestion control)、端末内での複数データが発生した場合の送信方法(resolution of in-device coexistence issues)、又は、送信電力制御(power control)といった制御が検討されている。
動作例5-1では、端末400は、例えば、Priority indication又はQoS indicationに基づいて、PSSCHの周波数リソースサイズを決定してよい。換言すると、Priority indication又はQoS indicationに含まれる情報と、周波数リソースサイズ(換言すると、PSSCHの配置方法)とが関連付けられている。
例えば、端末400は、Priority indication又はQoS indicationに基づいて、端末400に求められる遅延量(換言すると、所望の遅延量)又は求められる信頼性を特定する。
そして、端末400は、特定した遅延量が短い場合又は信頼性が高い場合(例えば、閾値未満の場合)には、例えば、予約された周波数リソース全てにPSSCHを割り当ててよい。また、端末400は、特定した遅延量が長い場合又は信頼性が低い場合(例えば、閾値以上の場合)には、予約された周波数リソースをPSSCHに割り当てない、又は、一部の周波数リソースに割り当ててよい。なお、一部の周波数リソースは、例えば、動作例4-1~動作例4-3の何れかに基づいて設定されてよい。
なお、遅延量が短い場合又は信頼性が高い場合にPSSCHが配置される周波数リソースサイズは、予約された周波数リソース全てに限らず、例えば、遅延量が長い場合又は信頼性が低い場合にPSSCHが配置される周波数リソースサイズよりも大きいサイズに設定されてよい。
例えば、予約された周波数リソース全てにPSSCHが配置されることにより、予約された周波数リソースの一部にPSSCHが配置される場合と比較して、PSSCHの受信品質を向上できるので、端末400に求められる遅延量又は信頼性を満たしやすくなる。
Priority indication又はQoS indicationと、周波数リソースサイズとのマッピングは、仕様(又は規格)に規定されてもよく、SIMにおいて設定されてもよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤにおいて設定されてもよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤ又はMACにおいて設定されてもよい。
また、端末400は、例えば、SCIに含まれるRetransmission indexに基づいて、受信したPSSCHに含まれるTBが初回送信のTBであるか、再送のTBであるかを判断してよい。
動作例5-1によれば、端末400は、新たなビットを使用せずに、周波数リソースサイズを通知できる。また、例えば、端末400は、LTEにおいて設定された値に対応するパラメータ(例えば、求められる遅延量又は信頼性)に適した周波数リソースサイズに基づいてPSSCHを周波数リソースに配置できる。
[動作例5-2]
動作例5-2では、周波数リソースサイズ(PSSCHの配置方法)の通知に、SCIに含まれるRedundancy Version(RV)が使用される。
実施の形態2(動作例2-2)において説明したように、NRでは、例えば、下り制御情報(DCI)と同様に、SCIでも、RV及びNew Data Indicator(NDI)の通知による再送制御が検討されている。
実施の形態2において説明したように、例えば、図15に示すサーキュラバッファにおいて、1回の送信において送信可能なビット数が多いほど、RV3又はRV1に対応するビット列は、RV0又はRV2に対応するビット列に含まれやすくなる。換言すると、例えば、図15において、端末400(例えば、受信端末)は、RV0又はRV2に対応するビット列の受信により、RV3又はRV1に対応するビット列に含まれるビットを受信し得る。
よって、複数のRVのうちの一部(例えば、1つ)が、動作例4-1のようにPSSCHが配置されない(換言すると、予約された周波数リソースの未使用)、又は、動作例4-2のように予約された周波数リソースの一部へのPSSCHの配置の通知に使用されても、端末400における受信特性は劣化しにくいことが想定される。
そこで、動作例5-2では、端末400は、例えば、RVに基づいて、PSSCHの周波数リソースサイズを決定してよい。換言すると、RVと、周波数リソースサイズ(換言すると、PSSCHの配置方法)とが関連付けられている。
動作例5-2の例1として、端末400は、RV3の通知に使用されるビットを使用して、周波数リソースサイズを以下のように通知してよい。なお、以下では、一例として、RV0がビット00によって通知され、RV1がビット01によって通知され、RV2がビット10によって通知され、RV3がビット11によって通知される。
例1では、ビット11は、RV3の代わりに、予約された周波数リソースの一部へのPSSCHの配置、又は、PSSCHの配置無し(予約された周波数リソースの未使用)、及び、RV0を通知してよい。
00: RV0 and 予約された周波数リソース全てにPSSCHを配置
01: RV1 and 予約された周波数リソース全てにPSSCHを配置
10: RV2 and 予約された周波数リソース全てにPSSCHを配置
11: RV0 and 予約された周波数リソースの一部にPSSCHを配置又はPSSCHの配置無し
なお、例えば、ビット11には、ビット00、01及び10と比較して、小さい周波数リソースサイズが関連付けられてよい。換言すると、例えば、ビット00、01及び10には、ビット11と比較して、大きい周波数リソースサイズ(例えば、予約された周波数リソース全て又は一部)が関連付けられてよい。
例えば、予約された周波数リソース全てにPSSCHが配置される場合には、RV0、RV1及びRV2の何れかが設定可能であるのに対して、予約された周波数リソースの一部にPSSCHが配置される場合には、RV0の1つが設定可能となる。ただし、予約された周波数リソースの一部にPSSCHが配置される場合は、TBの初回送信であることが想定される。よって、予約された周波数リソースの一部にPSSCHが配置される場合に設定可能なRVが、初回送信時に使用されやすいRVの1つでも再送効率は劣化しにくい。
なお、例1では、RV3に対応するビット11を、他のRVに対応するビットと異なる周波数リソースサイズの通知に使用する場合について説明したが、他のRVに対応するビットと異なるインターバルの通知には、RV3と異なる他のRV(例えば、RV1)に対応するビットが使用されてもよい。
また、動作例5-2の例2として、複数のRVのうち2つ(例えば、RV1及びRV3)が、動作例4-2のように予約された周波数リソースの一部へのPSSCHの配置の通知に使用されてもよい。例2の場合、以下のように、RV1及びRV3は設定されず、代わりにRV0又はRV2が設定されてよい。
00: RV0 and 予約された周波数リソース全てにPSSCHを配置
01: RV0 and 予約された周波数リソースの一部にPSSCHを配置
10: RV2 and 予約された周波数リソース全てにPSSCHを配置
11: RV2 and 予約された周波数リソースの一部にPSSCHを配置
このように、RVの2状態(例えば、RV1及びRV3)の通知の代わりに、予約された周波数リソースの一部へのPSSCHの配置が通知される場合、端末400は、初回送信時(例えば、RV0の場合)に加え、再送時(例えば、RV2の場合)にも、予約された周波数リソースの一部へPSSCHを配置する動作をサポートできる。
また、端末400は、例えば、再送において、予約した周波数リソースの全てを割り当てなくてよい場合に、予約された周波数リソースの一部へのPSSCHの配置を選択することにより、使用するリソース量を低減できるので、干渉を低減でき、他のUEの送信するリソースとの衝突確率を低減できる。
なお、動作例5-2において、RVによって、予約された周波数リソースの一部にPSSCHを配置を通知する代わりに(又は、追加して)、PSSCHの配置無しが通知されてよい。
[動作例5-3]
動作例5-3では、周波数リソースサイズ(換言すると、PSSCHの配置方法)の通知に、SCIに含まれる「RV」及び「Retransmission index」が使用される。
Retransmission indexは、初回送信及び再送の何れかを通知する情報である。
動作例5-3では、端末400は、例えば、RV及びRetransmission index(例えば、データの再送を指示する情報)に基づいて、PSSCHの周波数リソースサイズを決定してよい。換言すると、RV及びRetransmission index(送信種別)の組み合わせと、周波数リソースサイズ(換言すると、PSSCHの配置方法)とが関連付けられている。
例えば、初回送信及び再送に応じて、使用可能なRVの種類を制限することにより、代わりに、予約された周波数リソースの一部へのPSSCHの配置が通知される。
例えば、2ビットのRVと1ビットのRetransmission indexとを合わせた3ビットのビット列のうち、前の2ビットをRV用とし、後ろの1ビットをRetransmission index用とする。また、例えば、Retransmission index(例えば、3ビットのうちの3ビット目)は、0の場合には初回送信(initial transmission)を示し、1の場合には再送(retransmission)を示す。また、例えば、RVは、初回送信時にはRV0及びRV3の何れかが設定され、再送時にはRV2及びRV1の何れかが設定される。
この場合、以下のように、3ビットのビット列(例えば、000~111)に対して、RV、インターバル、及び、送信種別(初回送信又は再送)が設定されてよい。
000: RV0, 予約された周波数リソース全てにPSSCHを配置 and 初回送信
001: RV2, 予約された周波数リソース全てにPSSCHを配置 and 再送
010: RV0, 予約された周波数リソースの一部にPSSCHを配置 and 初回送信
011: RV2, 予約された周波数リソースの一部にPSSCHを配置 and 再送
100: RV3, 予約された周波数リソース全てにPSSCHを配置 and 初回送信
101: RV1, 予約された周波数リソース全てにPSSCHを配置 and 再送
110: RV3, 予約された周波数リソースの一部にPSSCHを配置 and 初回送信
111: RV1, 予約された周波数リソースの一部にPSSCHを配置 and 再送
例えば、初回送信時には、RV1及びRV2と比較して、systematic bitsを多く含み得るRV0又はRV3が選択され、再送時には、初回送信において含まれないparity bitsを多く含み得るRV1又はRV2が選択される。
動作例5-3によれば、初回送信及び再送のそれぞれにおいて選択可能なRVの数は低減するが、初回及び再送のそれぞれに適したRVが選択肢に含まれるので、端末400における受信品質の劣化を抑制できる。
なお、動作例5-3において、RV及びRetransmission indexによって、予約された周波数リソースの一部にPSSCHを配置を通知する代わりに(又は、追加して)、PSSCHの配置無しが通知されてよい。
[動作例5-4]
動作例5-4では、周波数リソースサイズ(換言すると、PSSCHの配置方法)の通知に、SCIに含まれるHARQプロセス番号(又は、HARQプロセスID)が使用される。
NRでは、複数プロセスのサポートが検討されており、HARQプロセスIDがSCIによって通知され得る。
動作例5-4では、端末400は、例えば、HARQプロセスIDに基づいて、PSSCHの周波数リソースサイズを決定してよい。換言すると、HARQプロセスIDと、周波数リソースサイズ(換言すると、PSSCHの配置方法)とが関連付けられている。
例えば、HARQプロセス毎に、予約された周波数リソース全てへのPSSCHの配置、又は、予約された周波数リソースの一部へのPSSCHの配置が設定されてよい。
なお、HARQプロセス毎の設定方法は、例えば、仕様(又は規格)において規定されてよく、SIMにおいて予め設定されてよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤにおいて設定されてよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤ又はMACにおいて設定されてもよい。
以上、動作例5-1~動作例5-4について説明した。
なお、動作例5-1及び動作例5-4の何れか2つ以上の動作例を組み合わせてもよい。
本実施の形態では、PSSCHの周波数リソースサイズは、他の用途に規定された情報によって暗黙的に通知される。よって、本実施の形態によれば、例えば、サイドリンクにおいて、PSSCHの周波数リソースサイズを通知するために、例えば、LTEにおいて規定されたパラメータに対して、新たな情報を追加しなくてよいので、シグナリングのオーバーヘッドを低減できる。
(実施の形態6)
NR V2Xでは、例えば、SCIは2ステージで送信されることが検討されている。
例えば、1ステージ目のSCI(例えば、1st SCIとも呼ぶ)はPSCCHに配置され、2ステージ目のSCI(例えば、2nd SCIとも呼ぶ)はPSSCH領域のうち一部に配置される。
1ステージ目のSCIは、例えば、受信端末(換言すると、SCIの送信先端末)に加え、他の端末でも受信され得る。他の端末は、例えば、1ステージ目のSCIに基づいて、リソースの予約状況を把握するセンシングを行うことができる。
一方、2ステージ目のSCIについて、例えば、1ステージ目のSCIによってリソース量又はリソース領域が通知される。また、2ステージ目のSCIは、受信端末において受信され、他の端末では受信されないことが検討されている。
そこで、例えば、1ステージ目のSCIには、SCIの送信先端末と異なる他の端末でのセンシングに使用可能な情報を含めて、センシングに使用されない情報を含めないことにより、1ステージ目のSCIのビット数をより低減できる。この1ステージ目のSCIの設定により、例えば、1ステージ目のSCIの符号化率を低くして(換言すると、冗長に)送信でき、他の端末において受信されやすくできる。
また、例えば、2ステージ目のSCIは、SCIの送信先端末である受信端末において受信されればよいので、例えば、受信端末において受信可能な符号化率で送信されてよい。
本実施の形態では、2ステージのSCIによる周波数リソースの通知方法について説明する。
本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態4に係る基地局300及び端末400と基本構成が共通する。
以下、本実施の形態に係る端末400の動作例について説明する。
[動作例6-1]
動作例6-1では、例えば、端末400は、実施の形態4における周波数リソースに関する情報を含む1ステージ目のSCIを受信端末へ送信する。
動作例6-1によれば、例えば、受信端末と異なる他の端末も、1ステージ目のSCIを受信できる。受信端末と異なる他の端末は、例えば、PSSCHが配置される周波数リソースを認識できる。
例えば、他の端末は、PSSCHが配置される周波数リソースに関する情報を、干渉測定に使用してもよい。例えば、実施の形態4の動作例4-1では、PSSCHが周波数リソースに配置されないので、動作例6-1は有効である。
また、端末400は、1ステージ目のSCIにおいてPSSCHが配置される周波数リソースを特定できるので、例えば、実施の形態4の動作例4-2又は動作例4-3においてPSSCHが一部の周波数リソースに配置される場合、2ステージ目のSCIが割り当てられる領域を、PSSCHが実際に割り当てられる領域に応じて変更できる。
[動作例6-2]
動作例6-2では、例えば、端末400は、実施の形態4の動作例4-2又は動作例4-3における周波数リソースに関する情報を含むを2ステージ目のSCIを受信端末へ送信する。
動作例6-2によれば、例えば、1ステージ目のSCIにおいて送信されるビット数を低減でき、1ステージ目のSCIの符号化率を低減できるので、他の端末がSCIを受信できる確率を向上できる。
また、動作例6-2では、受信端末は、1ステージ目のSCIから、PSSCHが配置される周波数リソースを特定できない。そこで、受信端末は、例えば、実施の形態4の動作例4-2又は動作例4-3においてPSSCHが一部の周波数リソースに配置される場合を想定し、2ステージ目のSCIが割り当てられる領域を、PSCCHと同一のsub-channelに設定してよい。
または、端末400は、実施の形態4の動作例4-2又は動作例4-3において、2ステージ目のSCIが割り当てられる領域を、sub-channel数が最も少ない周波数領域に設定してもよい。
(実施の形態7)
実施の形態4では、SCIに含まれるビットによって、例えば、「Frequency resource location of initial transmission and retransmission」によって割り当てられる周波数リソースのうち、PSSCHが配置される周波数リソース(換言すると、周波数リソースサイズ)を通知する方法について説明した。
本実施の形態では、例えば、予約される複数の時間リソース(例えば、スロット)それぞれにおける周波数リソースの割り当てに関する情報を1つのSCIに含め、複数のスロットにおいて異なる周波数リソースを割当可能にする方法について説明する。
本実施の形態によれば、例えば、実施の形態4と比較して周波数リソース割り当ての柔軟性を向上できる。
本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態4に係る基地局300及び端末400と基本構成が共通する。
以下、本実施の形態に係る端末400の動作例について説明する。
[動作例7-1]
動作例7-1では、SCIには、複数のスロットにおける周波数リソースの割り当てに関する情報が含まれる。
一例として、1つのSCIに、4スロット分の周波数リソースの割り当てに関する情報が含まれる場合について説明する。この例の場合、端末400は、例えば、予約された時間リソースのうち、4スロット分の周波数リソースの割り当てに関する情報をSCIによって通知してよい。
図24は、動作例7-1におけるリソースの割り当て例を示す。
図24では、例えば、SCIに含まれる「Resource reservation」によって通知されるインターバルが20msであり、時間領域における1番目の割り当てリソースがslot#0である。
図24に示すように、端末400は、slot#0のSCIにおいて、周波数リソースの割り当てに関する情報(例えば、resource indication value(RIV))に以下の情報を含めてよい。
Sub-channel#1
Sub-channel#0,#1,#2
Sub-channel#1,#2
Sub-channel#0,#1
slot#0において通知される上記4スロット分の周波数リソースは、slot#0、slot#20、slot#40及びslot#60にそれぞれ対応する。
slot#0においてSCIを受信した端末400は、slot#0から4スロット分の周波数リソース割り当てを認識できる。換言すると、端末400は、1つのSCIに基づいて、例えば、slot#0から4スロット分の周波数リソースを予約できる。また、上記例のように、4スロット分の周波数リソースは、例えば、スロット毎に設定できる。
また、図24に示すように、端末400は、slot#20のSCIにおいて、周波数リソースの割り当てに関する情報(例えば、RIV)に、以下の情報を含めてよい。
Sub-channel#0,#1,#2
Sub-channel#1,#2
Sub-channel#0,#1
Sub-channel#0,#1,#2
slot#20において通知される上記4スロット分の周波数リソースは、slot#20、slot#40、slot#60及びslot#80にそれぞれ対応する。
slot#20においてSCIを受信した端末400は、slot#20から4スロット分の周波数リソース割り当てを認識できる。換言すると、端末400は、1つのSCIに基づいて、例えば、slot#20から4スロット分の周波数リソースを予約できる。また、上記例のように、4スロット分の周波数リソースは、例えば、スロット毎に設定できる。
動作例7-1によれば、1つのSCIによって、複数のスロットにおける周波数リソースを柔軟に予約できる。
なお、上述した4スロット分の周波数リソース(例えば、sub-channel)の割り当ては一例であり、他のsub-channelの割り当てでもよい。また、1つのSCIによって周波数リソースを通知可能なスロット数は4スロットに限らず、他のスロット数でもよい。
[動作例7-2]
動作例7-2では、SCIには、複数のスロットにおける周波数リソースの割り当てに関する情報が含まれる。
一例として、1つのSCIに、4スロット分の周波数リソースの割り当てに関する情報が含まれる場合について説明する。この例の場合、端末400は、例えば、予約された時間リソースのうち、4スロット分の周波数リソースの割り当てに関する情報をSCIによって通知してよい。
図25は、動作例7-2におけるリソースの割り当て例を示す。
図25では、例えば、SCIに含まれる「Resource reservation」によって通知されるインターバルが20msであり、「Time gap between initial transmission and retransmission」によって通知される初回送信と再送との時間間隔が2スロットであり、時間領域における1番目の割り当てリソースがslot#0である。
図25に示すように、端末400は、slot#0のSCIにおいて、周波数リソースの割り当てに関する情報(例えば、RIV)に以下の情報を含めてよい。
Sub-channel#1
Sub-channel#0,1,2
Sub-channel#1,2
Sub-channel#0,1
slot#0において通知される上記4スロット分の周波数リソースは、slot#0、slot#2、slot#20及びslot#22にそれぞれ対応する。なお、図25において、slot#2及びslot#22は、slot#0及びslot#20において送信されるデータ(例えば、PSSCH)に対する再送用のリソースである。
slot#0においてSCIを受信した端末400は、slot#0から4スロット分の周波数リソース割り当てを認識できる。換言すると、端末400は、1つのSCIに基づいて、例えば、slot#0から4スロット分の周波数リソースを予約できる。また、上記例のように、4スロット分の周波数リソースは、例えば、スロット毎に設定できる。
また、動作例7-2では、端末400は、例えば、図25に示す再送用のリソースであるslot#2及びslot#22において、初回送信用の周波数リソースも通知してよい。これは、端末400が、初回送信時の周波数リソース量に基づいてTBSを計算するためである。
例えば、図25に示すように、端末400は、slot#2のSCIにおいて、周波数リソースの割り当てに関する情報(例えば、RIV)に、以下の情報を含めてよい。
Sub-channel#1
Sub-channel#0,#1, #2
Sub-channel#1,#2
Sub-channel#0,#1
slot#2において通知される上記4スロット分の周波数リソースは、slot#0、slot#2、slot#20及びslot#22にそれぞれ対応する。slot#2(再送時)において通知される上記4スロット分の周波数リソースは、例えば、slot#0(初回送信時)において通知される4スロット分の周波数リソースと同一である。
また、同様に、再送用のリソースであるslot#22では、例えば、初回送信用のリソースであるslot#20において通知される4スロット分の周波数リソースと同一の周波数リソースが通知されてよい。同様に、再送用のリソースであるslot#42では、例えば、初回送信用のリソースであるslot#40において通知される4スロット分の周波数リソースと同一の周波数リソースが通知されてよい。
動作例7-2によれば、例えば、図25において、slot#0のSCIがHalf duplex issue又は他の要因で受信できない場合でも、端末400(受信端末)は、slot#2のSCIに基づいて、slot#0の周波数リソースからslot#2のPSSCHのTBSを算出でき、slot#2のPSSCHを受信できる。
また、動作例7-2によれば、1つのSCIによって、複数のスロットにおける周波数リソースを柔軟に予約できる。
なお、上述した4スロット分の周波数リソース(例えば、sub-channel)の割り当ては一例であり、他のsub-channelの割り当てでもよい。また、1つのSCIによって周波数リソースを通知可能なスロット数は4スロットに限らず、他のスロット数でもよい。
[動作例7-3]
動作例7-3では、SCIには、複数のスロットにおける周波数リソースの割り当てに関する情報が含まれる。また、動作例7-3では、SCIに含まれる周波数リソースの割り当ては、或る時間間隔(例えば、インターバル)毎に周期的に繰り返される。
一例として、1つのSCIに、2スロット分の周波数リソースの割り当てに関する情報が含まれる場合について説明する。この例の場合、端末400は、例えば、予約された時間リソースのうち、2スロット分の周波数リソースの割り当てに関する情報をSCIによって通知してよい。
例えば、SCIに含まれる「Resource reservation」によって通知されるインターバルが20msであり、時間領域における1番目の割り当てリソースがslot#0である場合を想定する。この場合、端末400は、例えば、slot#0のSCIにおいて、周波数リソースの割り当てに関する情報(例えば、RIV)に以下の情報を含めてよい。
Sub-channel#1
Sub-channel#0,#1,#2
例えば、slot#0において通知される上記2スロット分の周波数リソースのうち、sub-channel#1は、1番目のスロット(例えば、slot#0)からインターバル20msの2倍の間隔である40ms周期であるslot#0、slot#40、slot#80、…に対応する。また、slot#0において通知される上記2スロット分の周波数リソースのうち、sub-channel#0、#1及び#2は、2番目のスロット(例えば、slot#20)からインターバル20msの2倍の間隔である40ms周期であるslot#20、slot#60、slot#100、…に対応する。
また、端末400は、slot#20のSCIにおいて、周波数リソースの割り当てに関する情報(例えば、RIV)に、以下の情報を含めてよい。
Sub-channel#0,#1,#2
Sub-channel#1
同様に、例えば、slot#20において通知される上記2スロット分の周波数リソースのうち、sub-channel#0、#1及び#2は、1番目のスロット(例えば、slot#20)から40ms周期であるslot#20、slot#60、slot#100、…に対応する。また、slot#20において通知される上記2スロット分の周波数リソースのうち、sub-channel#1は、2番目のスロット(例えば、slot#40)から40ms周期であるslot#40、slot#80、slot#120、…に対応する。
また、動作例7-3の変形例として、図26に示すように、初回送信用のリソースと再送用のリソースとで周波数リソースを異ならせてもよい。
例えば、図26では、端末400は、予約された時間リソースのうち、2スロット分を周波数リソースの割り当てに関する情報をSCIによって通知してよい。
図26では、例えば、SCIに含まれる「Resource reservation」によって通知されるインターバルが20msであり、時間領域における1番目の割り当てリソースがslot#0である。
図26に示すように、端末400は、slot#0のSCIにおいて、周波数リソースの割り当てに関する情報(例えば、RIV)に以下の情報を含めてよい。
Sub-channel#1
Sub-channel#0,#1,#2
例えば、slot#0において通知される上記2スロット分の周波数リソースのうち、sub-channel#1は、1番目のスロット(例えば、slot#0)から、インターバル20ms間隔の初回送信用のリソースであるslot#0、slot#20、slot#40、…に対応する。また、slot#0において通知される上記2スロット分の周波数リソースのうち、sub-channel#0、#1及び#2は、2番目のスロット(例えば、slot#2)から、インターバル20ms間隔の再送用のリソースであるslot#2、slot#22、slot#42、…に対応する。
また、図26に示すように、端末400は、slot#2のSCIにおいて、周波数リソースの割り当てに関する情報(例えば、RIV)に以下の情報を含めてよい。
Sub-channel#1
Sub-channel#0,#1,#2
例えば、slot#2において通知される上記2スロット分の周波数リソースのうち、sub-channel#1は、slot#2の再送リソースに対応する初回送信用のリソースであるスロット(例えば、slot#0)から、インターバル20ms間隔の初回送信用のリソースであるslot#0、slot#20、slot#40、…に対応する。また、slot#2において通知される上記2スロット分の周波数リソースのうち、sub-channel#0、#1及び#2は、slot#2から、インターバル20ms間隔の再送用のリソースであるslot#2、slot#22、slot#42、…に対応する。
換言すると、図26において、slot#2(再送時)において通知される上記2スロット分の周波数リソースは、例えば、slot#0(初回送信時)において通知される2スロット分の周波数リソースと同一である。
また、動作例7-3では、TBSは、例えば、初回送信のリソース量に従って算出されてもよく、再送用のリソース量に従って算出されてもよく、予め規定されてもよい。または、TBSは、例えば、初回送信用のリソース及び再送用のリソースのうちより大きいリソース量に従って算出されてもよい。
なお、上述した2スロット分の周波数リソース(例えば、sub-channel)の割り当ては一例であり、他のsub-channelの割り当てでもよい。また、1つのSCIによって周波数リソースを通知可能なスロット数は2スロットに限らず、他のスロット数でもよい。
[動作例7-4]
動作例7-4では、複数の時間リソースにおける周波数リソース割り当ての設定(例えば、周波数リソースのパターン)の中からSCIによって1つの設定が選択(換言すると、通知)される。
なお、周波数リソース割り当ての複数の設定(換言すると、複数のパターン)は、例えば、仕様(又は規格)において規定されてよく、SIMに設定されてよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤにおいて設定されてよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤにおいて設定されてよく、MACにおいて設定されてよい。
図27は、周波数リソース割り当ての4つのパターン(パターンA、B、C及びD)の一例を示す。図27に示す4つのパターンそれぞれには、例えば、4スロット分の周波数リソースの割り当てが含まれている。
端末400は、例えば、4パターンのうち選択したパターンをSCI(例えば、2ビットの情報)によって受信端末へ通知してよい。
動作例7-4によれば、複数のスロット分の周波数リソース割り当ての設定を、パターンによって通知できるので、複数のスロット毎の周波数リソース割り当てが個別に通知される場合と比較して、SCIにおける通知ビットを低減できる。
また、端末400は、例えば、SCIが送信されるスロットと、図27に示す1st slotから4th slotまでのスロットとの対応をSCIによって通知してもよい。
例えば、SCIが送信されるスロットにおいて、現スロットであるslot#0が図27に示す3rd slotに対応し、インターバルが20msであり、Pattern Bが通知される場合、現スロット(3rd slot)から順に、以下の割り当てとなる。
slot#0:sub-channel#3,#4 (3rd slot)
slot#20:sub-channel#3,#4 (4th slot)
slot#40:sub-channel#1,#2 (1st slot)
slot#60:sub-channel#1,#2 (2nd slot)
受信端末は、例えば、パターンを示す情報、及び、パターンに含まれるスロットとSCIが送信されるスロットとの関連付けを示す情報に基づいて、複数のスロットにおける周波数リソースを特定してよい。
例えば、SCIが送信されるスロットと、図27に示すスロットとの対応を異ならせることにより、周波数割り当てを巡回的に設定できる。
なお、上述した4スロット分の周波数リソース(例えば、sub-channel)の割り当ては一例であり、他のsub-channelの割り当てでもよい。また、1つのSCIによって周波数リソースを通知可能なスロット数は4スロットに限らず、他のスロット数でもよい。また、パターン数は4パターンに限らず、他のパターン数でもよい。
以上、動作例7-1~動作例7-4についてそれぞれ説明した。
以上、本開示の各実施の形態について説明した。
(他の実施の形態)
(1)時間リソースの設定に関する実施の形態1~3において、インターバルに関する情報は、例えば、第1SCIに含まれてよい。インターバルに関する情報が第1SCIに含まれると、受信端末と異なるの他の端末も容易にSCIを受信(換言すると、モニタ又はセンシング)できるので、送信時間のインターバルを把握しやすくなり、リソースの衝突を低減できる。
または、上記実施の形態1~3において、インターバルに関する情報は、例えば、第2SCIに含まれてよい。インターバルに関する情報が第2SCIに含まれると、第1SCIのビット数の増加を抑制でき、第1SCIによって定まる通信可能距離を増加できる。
(2)周波数リソースの設定に関する実施の形態4~7において、PSSCHを配置しないこと、又は、予約された周波数リソースの一部へのPSSCHの配置は、例えば、リソースが予約されていない送信(例えば、初回送信)において適用される場合に顕著な効果がある。したがって、例えば、TBの初回送信時、又は、最初にリソースを予約するSCIが送信される場合に、上記実施の形態が適用されてもよい。
(3)V2Xでは、例えば、上述したHalf duplex issueによって、端末に予約されたリソースにおいて、他の端末が信号を送信することもあり得る。したがって、周波数リソースの設定に関する実施の形態4~7において、PSSCHを配置しないこと、又は、予約された周波数リソースの一部へのPSSCHの配置は、リソースの予約後であっても、他の端末の送信リソースとの衝突を回避するために有効である。したがって、例えば、初回送信時に限らず、再送時、又は、リソース予約後の次のTBの初回送信時に、上記実施の形態が適用されてもよい。
(4)本開示の一実施例において、端末によって一度に予約されるリソースの数の最大値は、ある特定の数、例えば、2、4、8などに制限されてもよい。また、その最大値には、例えば、仕様(又は規格)上で固定値が定義されてよく、また、アプリケーションレイヤで設定(Pre-configured)されてよく、及び上位レイヤ(例えば、MAC)などで設定(Configured)されてもよい。
(5)サイドリンクにおいて送受信する端末には、例えば、送信処理を行い、受信処理を行わない端末、受信処理を行い、送信処理を行わない端末、又は、送信及び受信の双方を行う端末が含まれてよい。
(6)サイドリンクに関する設定が端末200,400に予め設定される場合、サイドリンクに関する設定は、例えば、仕様(例えば、規格)に設定されてもよく、Pre-configuredと呼ばれるアプリケーションレイヤで設定されてもよく、端末200,400が備えるSIMに設定されてもよく、configuredと呼ばれるSIB又はその他のRRC等の上位レイヤで設定されてもよく、MACで設定されてもよい。
(7)各動作例では、連続するスロットについて説明したが、スロットは時間的に連続していなくてもよい。例えば、サイドリンクのリソースプールに含まれるスロットを使用してインターバルが設定されてよい。
(8)本開示の一実施例は、サイドリンク通信(換言すると、複数の端末間の直接通信)に限らず、Uuリンクの通信(換言すると、基地局100,300と端末200,400との間の通信)に適用してもよい。この場合、例えば、上記各実施の形態において説明したサイドリンクにおけるチャネル配置を、Uuリンクにおけるチャネル配置に置き換えてもよい。例えば、PSCCHを下りリンクデータチャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)に置き換え、PSSCHを下りリンクデータチャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)又は上りリンクデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)に置き換え、PSFCHを上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)に置き換え、PSBCHを報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)に置き換えてもよい。
(9)上記の実施の形態において、サイドリンク通信のモードは、例えば、Mode 2が設定され、Mode1が設定されなくてもよい。Mode 2の場合、端末200,400は、他の端末が送信するSCIを受信し、当該SCIに示されるリソースと同じリソースを使用した送信を回避できる。例えば、端末200,400は、他の端末にインターバルを通知することにより、リソースの予約情報を他の端末と共有できる。
(10)上記の実施の形態の動作例は組み合わせて使用してもよい。例えば、時間リソースの決定方法に関する実施の形態1~3の少なくとも一つと、周波数リソースの決定方法に関する実施の形態4~7の少なくとも一つとを組み合わせて、時間リソース及び周波数リソースが決定されてもよい。
(11)時間リソースの単位は、スロットに限らず、例えば、フレーム、サブフレーム、スロット、サブスロット又は、シンボルといった時間リソース単位でもよく、他の時間リソース単位でもよい。また、周波数リソースの単位は、sub-channelに限らず、例えば、bandwidth part(BWP)、リソースブロック(例えば、PRB)、リソースブロックグループ(RBG)、サブキャリア、又は、resource element group(REG)といった周波数リソース単位でもよく、他の周波数リソース単位でもよい。
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置は無線送受信機(トランシーバー)と処理/制御回路を含んでもよい。無線送受信機は受信部と送信部、またはそれらを機能として、含んでもよい。無線送受信機(送信部、受信部)は、RF(Radio Frequency)モジュールと1または複数のアンテナを含んでもよい。RFモジュールは、増幅器、RF変調器/復調器、またはそれらに類するものを含んでもよい。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピューター(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサー等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサーが含まれる。
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
本開示の一実施例に係る端末は、予約する周波数リソースを示す第1の情報と、前記周波数リソースに対するチャネルの配置方法を示す第2の情報と、を決定する制御回路と、前記第1の情報及び前記第2の情報を送信する送信回路と、を具備する端末。
本開示の一実施例において、前記配置方法は、前記予約する周波数リソースの全体への配置、前記予約する周波数リソースの一部への配置、及び、前記予約する周波数リソースの未使用、の何れかを示す。
本開示の一実施例において、前記配置方法が前記予約する周波数リソースの一部への配置である場合、データのトランスポートブロックサイズは、前記予約する周波数リソース全体のサイズに基づいて算出される。
本開示の一実施例において、前記第2の情報は、データのプライオリティを示す情報であり、前記プライオリティと、前記配置方法とが関連付けられている。
本開示の一実施例において、前記第2の情報は、リダンダンシーバージョンを示す情報であり、前記リダンダンシーバージョンと前記配置方法とが関連付けられている。
本開示の一実施例において、前記第2の情報は、リダンダンシーバージョンを示す情報、及び、データの初回送信及び再送の何れか一方の送信種別を示す情報を含み、前記リダンダンシーバージョンと前記送信種別との組み合わせと、前記配置方法とが関連付けられている。
本開示の一実施例において、前記第2の情報は、再送プロセス番号を示す情報であり、前記再送プロセス番号と、前記配置方法とが関連付けられている。
本開示の一実施例において、前記第2の情報は、サイドリンクの制御チャネルに含まれる。
本開示の一実施例において、前記第2の情報は、サイドリンクの共用チャネルに含まれる。
本開示の一実施例に係る端末は、予約する周波数リソースを示す第1の情報と、前記周波数リソースに対するチャネルの配置方法を示す第2の情報と、を受信する受信回路と、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、前記チャネルの配置を決定する制御回路と、を具備する。
本開示の一実施例に係る通信方法において、端末は、予約する周波数リソースを示す第1の情報と、前記周波数リソースに対するチャネルの配置方法を示す第2の情報と、を決定し、前記第1の情報及び前記第2の情報を送信する。
本開示の一実施例に係る通信方法において、端末は、予約する周波数リソースを示す第1の情報と、前記周波数リソースに対するチャネルの配置方法を示す第2の情報と、を受信し、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、前記チャネルの配置を決定する。
2019年10月4日出願の特願2019-184041の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。