JP7461655B2 - アルカリ蓄電池用水素吸蔵合金 - Google Patents
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Description
Ln1-xMgx(Ni1-yTy)z ・・・(I)
ただし、式中のLnはランタノイド元素、Ca、Sr、Sc、Y、Ti、ZrおよびHfから選ばれる少なくとも1つの元素、TはLi、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Mn、Fe、Co、Al、Ga、Zn、Sn、In、Cu、Si、PおよびBから選ばれる少なくとも1つの元素、x、y、zはそれぞれ0<x<1、0≦y≦0.5、2.5≦z≦4.5を示す。
この技術は、濃度むらの大小に着目、均質性が高い場合、水素の吸蔵・放出に伴う微粉化が起こり難く、かつ電解液により腐食され難いという性質を有するため、二次電池に搭載した場合、充放電サイクル寿命が向上されるとしている。
(La0.5Nd0.5)0.85Mg0.15Ni3.3Al0.2
(La0.45Nd0.45Ce0.1)0.85Mg0.15Ni3.3Al0.2
(La0.4Nd0.4Ce0.2)0.85Mg0.15Ni3.3Al0.2
(La0.3Nd0.3Ce0.4)0.85Mg0.15Ni3.3Al0.2
の合金が開示され、評価した結果が報告されている。
すなわち、本発明にかかるアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金は、主相がA2B7型結晶構造を有する水素吸蔵合金であって、150μm以上2mm以下の範囲に粒度調整した水素吸蔵合金に対して、繰り返し水素吸蔵・放出後の体積平均粒径MVが75μm以上で、かつ、80℃で水素圧を1MPaまで加圧した時の水素吸蔵量(H/M;Hは水素原子数、Mは金属原子数)が0.9以上である、ここで、水素吸蔵は、80℃で水素圧を3MPaまで加圧して1時間保持し、水素放出は、真空排気し、80℃で0.01MPaまで減圧して1時間保持し、これを5回繰り返した後に体積平均粒径MVを測定する、ことを特徴とする。
0.8≦log[(P0.7/P0.3)/0.4]≦3.0 ・・・(A)
ここで、P0.7は、水素吸蔵量(H/M)=0.7の時の水素圧[MPa]、
P0.3は、水素吸蔵量(H/M)=0.3の時の水素圧[MPa]
を表す。
(La1-a-bCeaSmb)1-cMgcNidMeTf ・・・(1)
ここで、上記(1)式中のM、Tおよび添字a、b、c、d、eおよびfは、
M:Al、Zn、Sn、Siから選ばれる少なくとも1種、
T:Cr、Mo、Vから選ばれる少なくとも1種、
0<a≦0.10、
0≦b≦0.20、
0<a+b≦0.22
0.18≦c≦0.32、
0.03≦e≦0.16、
0≦f≦0.03、
3.2≦d+e+f<3.50
の条件を満たす。
負極: MH+OH-=M+H2O+e-
以下、本発明にかかる、アルカリ蓄電池の負極に用いる水素吸蔵合金について説明する。
なお、体積平均粒径MVはレーザー回折粒度分布測定装置で測定すればよく、測定装置としては、例えばマイクロトラック・ベル社製MT3300EXII型などを用いることができる。
(La1-a-bCeaSmb)1-cMgcNidMeTf ・・・(1)
ここで、上記(1)式中のM、Tおよび添字a、b、c、d、eおよびfは、
M:Al、Zn、Sn、Siから選ばれる少なくとも1種、
T:Cr、Mo、Vから選ばれる少なくとも1種、
0<a≦0.10、
0≦b≦0.20、
0<a+b≦0.22
0.18≦c≦0.32、
0.03≦e≦0.16、
0≦f≦0.03、
3.2≦d+e+f<3.50
の条件を満たす。
希土類元素:La1-a-bCeaSmb
(ただし、0<a≦0.10、0≦b≦0.20、0<a+b≦0.22)
本発明の水素吸蔵合金は、主相のA2B7型構造、副相のA5B19型構造やAB3型構造、AB2型構造、AB5型構造のA成分の元素として、希土類元素を含有する。希土類元素としては、水素吸蔵能力をもたらす基本成分として、LaおよびCeの2つの元素を原則として必須とする。また、LaとCeは原子半径が異なるため、この成分比率によって、水素平衡圧を制御することができ、電池に必要な水素平衡圧を任意に設定できる。希土類元素に占めるCeの原子比率a値で、0超え0.10以下の範囲であることが必要である。a値が0.10を超えると水素吸蔵放出にともなう割れが促進され、繰り返し水素吸蔵・放出後の好ましい体積平均粒径MVの範囲から外れる。一方、a値が0、つまり、Ceを含まない場合には、十分な水素平衡圧の制御が困難となり、電池特性、例えば低温での放電特性などに悪影響を与える。この範囲であれば、電池に適した水素平衡圧に設定しやすい。好ましくは、Ceの原子比率a値が、0.005以上0.09以下の範囲である。
Mgは、主相のA2B7型構造、副相のA5B19型構造やAB3型構造、AB2型構造、AB5型構造のA成分の元素として、本発明では必須の元素であり、放電容量の向上およびサイクル寿命特性の向上に寄与する。A成分中のMgの原子比率を表すc値は、0.18以上0.32以下の範囲とする。c値が0.18未満では水素放出能力が低下するため、放電容量が低下してしまう。一方、0.32を超えると特に水素吸蔵放出に伴う割れが促進し、サイクル寿命特性すなわち耐久性が低下する。好ましくは、c値は0.19以上0.30以下の範囲である。
Niは、主相のA2B7型構造、副相のA5B19型構造やAB3型構造、AB2型構造、AB5型構造のB成分の主たる元素である。その原子比率d値は後述する。
MはAl、Sn、Zn、Siから選ばれる少なくとも1種であり、主相のA2B7型構造、副相のA5B19型構造やAB3型構造、AB2型構造、AB5型構造のB成分の元素として含有する元素である。電池電圧に関係する水素平衡圧の調整に有効であるとともに、耐食性が向上でき、微粒の水素吸蔵合金の耐久性向上、すなわちサイクル寿命特性に効果がある。上記効果を確実に発現させるためには、A成分に対するMの原子比率を表すe値は、0.03以上0.16以下の範囲とする。e値が、0.03未満では耐食性が十分ではなくなり、結果として飽和磁化の増大を招き、サイクル寿命が十分でなくなる。一方、e値が、0.16を超えると放電容量が低下してしまう。好ましいe値は、0.035以上0.15以下の範囲である。また、M元素の中で、Alが存在することが好ましく、Alの原子比率は、eの範囲のうち、0.03以上が好ましい。
TはCr、Mo、Vから選ばれる少なくとも1種であり、Mと同様に主相のA2B7型構造、副相のA5B19型構造やAB3型構造、AB2型構造、AB5型構造のB成分の元素として含有する元素である。電池電圧に関係する水素平衡圧の調整に有効であるとともに、M元素との相乗効果で耐食性が高まり、耐久性が向上する。特に、微粒の水素吸蔵合金の耐久性向上、すなわちサイクル寿命特性に効果がある。上記効果を確実に発現させるためには、A成分に対するTの原子比率を表すf値は、0.03以下とする。f値が0.03を超えると過剰なTによって水素の吸蔵放出に伴う割れが誘起され、結果として耐久性が低下して、サイクル寿命が十分でなくなる。好ましいf値は0.025以下の範囲であり、特にM元素の量が少ない発明の範囲ではT元素、特にCrが存在することが好ましい。また、CrとMoあるいはVの組み合わせが好ましい。
主相のA2B7型構造、副相のA5B19型構造やAB3型構造、AB2型構造、AB5型構造からなるA成分に対するB成分(Ni、MおよびT)のモル比である化学量論比、すなわち、一般式で表されるd+e+fの値は、3.2以上3.50未満の範囲であることが好ましい。3.2未満では、副相としてAB2相が徐々に増えてしまい、特に放電容量が低下するとともに、サイクル寿命も低下する。一方、3.50以上ではAB5相が増え、水素吸蔵放出に伴う割れが促進されるようになり、結果として耐久性、すなわちサイクル寿命が低下してしまう。好ましくは3.25以上3.48以下の範囲である。
次に、本発明の水素吸蔵合金の製造方法について説明する。
本発明の水素吸蔵合金は、希土類元素(Ce、Sm、Laなど)やマグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)、その他アルミニウム(Al)、クロム(Cr)などのNiに対する置換元素を所定のモル比となるように秤量した後、これらの原料を、高周波誘導炉に設置したアルミナるつぼに投入してアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で溶解した後、鋳型に鋳込んで水素吸蔵合金のインゴットを作製する。あるいは、ストリップキャスト法を用いて、200~500μm厚程度のフレーク状試料を直接作製してもよい。
ここで、上記した合金粒子の平均粒径D50は、繰り返し水素吸蔵・放出後の体積平均粒径MVの測定と同様にレーザー回折・散乱式粒度分布測定装置で測定した値を用いることとし、測定装置としては、例えばマイクロトラック・ベル社製 MT3300EXII型などを用いることができる。
下記の表1-1ないし1-3に示した成分組成を有するNo.1~58の水素吸蔵合金およびこれを負極活物質とする評価用セルを、以下に説明する要領で作製し、その特性を評価する実験を行った。なお、表1-1ないし1-3に示したNo.1~26および36~58の合金は、本発明の条件に適合する合金例(発明例)、No.27~35は、本発明の条件を満たさない合金例(比較例)である。また、比較例のNo.27の合金は、合金の各種特性やセルの特性を評価するための基準合金に用いた。
表1-1ないし1-3に示したNo.1~58の合金の原料(Sm、La、Ce、Mg、Ni、Al、Cr、Zn、Sn、Si、VおよびMoはそれぞれ純度99%以上)を、高周波誘導加熱炉を用いてアルゴン雰囲気下(Ar:100vol%、0.1MPa)で溶解し、鋳造してインゴットとした。次いで、これらの合金インゴットを、アルゴン雰囲気下(Ar:90vol%、0.1MPa)で、各合金の融点Tm-50℃の温度(900~1130℃)で10時間保持する熱処理を施した後、粗粉砕した。本発明の発明例のNo.1~26および36~58の合金は、熱処理後、粉砕した粉末をX線回折測定し、いずれも主相がA2B7型結晶構造になっていることを確認している。また、比較例のNo.27はCaCu5相単相、No.28~35はそれぞれ主相がA2B7相あるいはAB3型から選ばれたどちらかの結晶構造になっていることを確認している。
水素吸蔵・放出繰り返しによる割れ性評価は以下のとおりである。
水素吸蔵合金塊を粉砕して150μmのふるい上に残り、かつ2mm以下となるように粒度調整した。PCT(Pressure-Composition-Temperature)評価装置の測定ホルダーに水素吸蔵合金7gを充填、80℃で1時間真空排気(0.01MPa以下)を行った後、温度をキープして水素圧0.01~3MPaの範囲で水素吸蔵・放出測定(PCT特性評価)を行う。この後、1時間真空排気(0.01MPa以下)を行い、3MPaまで水素ガスを導入して1時間保持して、合金に水素をほぼフルに吸蔵させ、1時間真空排気(0.01MPa以下)して水素を放出させる。これを3回繰り返す。最後に1サイクル目と同様に水素圧0.01~3MPaの範囲で水素吸蔵・放出測定(PCT特性評価)を行う。この水素吸蔵・放出サイクルを5回行った後、水素吸蔵合金粉を取り出し、粒度分布測定を行った。その繰り返し水素吸蔵・放出後の体積平均粒径MVの値を表1-1ないし1-3に示す。
アルカリ水溶液浸漬後の飽和磁化測定は下記の通りの手順で行う。
まず、80℃の7.15mol/L水酸化カリウム水溶液50gと体積平均径(MV)35μmに調整した水素吸蔵合金20gをガラス製ビーカーに入れる。次に、マグネチックスターラーで攪拌しながら、液温80℃を保持し8時間浸漬する。時間経過後、水洗浄を行い、洗浄水がpH12以下になるまで繰り返し、70℃で6時間真空乾燥させる。得られた試料から約200mgをはかりとり、測定容器内に固定し、試料振動型磁力計(VSM)を用いて、25℃で磁場10kOeを加えて、飽和磁化(emu/g)を測定する。一方、上記アルカリ水溶液に浸漬した試料について粒度分布を測定、その結果に基づき算出される比表面積CS値(m2/ml)と水素吸蔵合金の密度(8.31g/ml)の値から比表面積(m2/g)を算出し、表面積当たりの飽和磁化(emu/m2)を評価基準として、表1-1ないし1-3に磁化量として示す。この処理は、飽和磁化を粒度分布に依存させないためである。
アルカリ水溶液浸漬によるAl溶出量の測定は以下の手順で行う。
上記の磁化測定で行った水酸化カリウム水溶液への水素吸蔵合金の8時間浸漬後、濾過した水酸化カリウム水溶液を取り出し、ICPにて溶液に含まれているAl量を測定する。そのAl濃度とアルカリ水溶液量から、溶出したAl量の質量を計算し、処理前のAl濃度とサンプル量から求めた合金中Al量の質量とを比較し、質量百分率で溶出Al量を評価し、表1-1ないし1-3中にAl量として示す。
PCT特性評価は以下の手順で実施する。
水素吸蔵合金塊を粉砕して、上記と同様150μm以上2mm以下にふるいにて粒度調整して、PCT測定装置に充填し、80℃の下で1時間真空排気(0.01MPa以下)を行う。次に、温度を維持して3MPaの水素ガスを加圧して3.5時間保持し、水素吸蔵合金に水素を吸蔵させ、その後1時間真空排気して水素を放出させて活性化処理とする。その後、水素圧0.01~1MPaの範囲で水素吸蔵・放出測定(PCT特性評価)を行う。表1-1ないし1-3中に1MPa加圧時の水素吸蔵量をH/Mとして、また、プラトー傾きとして、log[(P0.7/P0.3)/0.4]の計算値を示す。
<負極>
上記で調整した負極活物質と、導電助剤のNi粉末と、2種類のバインダー(スチレン・ブタジエンゴム(SBR)およびカルボキシメチルセルロース(CMC))とを、重量比で、負極活物質:Ni粉末:SBR:CMC=95.5:3.0:1.0:0.5となるように混合し、混練してペースト状の組成物とした。このペースト状の組成物を、パンチングメタルに塗布し、80℃で乾燥した後、15kNの荷重でロールプレスして、負極を得た。
水酸化ニッケル(Ni(OH)2)と、導電助剤の金属コバルト(Co)と、2種類のバインダー(スチレン・ブタジエンゴム(SBR)およびカルボキシメチルセルロース(CMC))とを、質量比で、Ni(OH)2:Co:SBR:CMC=95.5:2.0:2.0:0.5となるように混合し、混練してペースト状の組成物とした。このペースト状の組成物を、多孔質ニッケルに塗布し、80℃で乾燥した後、15kNの荷重でロールプレスして、正極を得た。
電解液は、純水に、水酸化カリウム(KOH)を濃度が6mol/Lとなるよう混合したアルカリ水溶液を用いた。
アクリル製の筐体内に、上記の正極を対極、上記の負極を作用極として配設した後、上記電解液を注入して、Hg/HgO電極を参照極としたセルを作製し、評価試験に供した。この際、作用極と対極の容量比は、作用極:対極=1:3となるように調整した。なお、正極と負極の間には、ポリエチレン製の不織布を設置し、セパレータとしている。
上記のようにして得た合金No.1~58にかかる評価用セルの評価試験は、以下の要領で行った。
下記の手順で作用極の電極の放電容量の確認を行った。作用極の活物質あたり80mA/gの電流値で定電流充電を10時間行った後、作用極の活物質あたり40mA/gの電流値で定電流放電を行った。放電の終了条件は、作用極電位-0.5Vとした。上記の充放電を10回繰り返し、放電容量の最大値を、その作用極の電極の放電容量とした。なお、10回の充放電により作用極の放電容量が飽和し、安定したことを確認している。評価温度は25℃である。
測定した放電容量は、表1-2に示した合金No.27の放電容量を基準容量とし、それに対する比率を下記(2)式で算出し、この比率が1.15より大きいものを、合金No.27より放電容量が大きく、優れていると評価した。
放電容量=(評価合金の放電容量)/(合金No.27の放電容量)・・・(2)
上記(1)電極の放電容量で作用極の電極の放電容量が確認されたセルを用いて、下記の手順で作用極のサイクル寿命特性を求めた。この評価温度は45℃である。
上記(1)電極の放電容量で確認された作用極の電極の放電容量を、1時間で充電または放電を完了させる際に必要な電流値を1Cとしたとき、作用極の充電率が30-70%の範囲において、C/2の電流値で定電流充電および定電流放電を行うことを1サイクルとし、これを300サイクル繰り返して行い、300サイクル後の放電容量を測定し、下記(3)式で容量維持率を求めた。
容量維持率=(300サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量) ・・・(3)
サイクル寿命特性の評価は、表1-2に示した合金No.27の300サイクル後の容量維持率を基準容量維持率とし、それに対する比率を下記(4)式で算出し、この比率が1.15より大きいものを、合金No.27よりサイクル寿命特性が大きく、優れていると評価した。
サイクル寿命特性=(測定合金の300サイクル後の容量維持率)/(合金No.27の300サイクル後の容量維持率)・・・(4)
2:負極
3:セパレータ
4:筐体(電池ケース)
10:アルカリ蓄電池
Claims (5)
- 主相がA2B7型結晶構造を有する水素吸蔵合金であって、
150μm以上2mm以下の範囲に粒度調整した水素吸蔵合金に対して、繰り返し水素吸蔵・放出後の体積平均粒径MVが75μm以上で、かつ、80℃で水素圧を1MPaまで加圧した時の水素吸蔵量(H/M;Hは水素原子数、Mは金属原子数)が0.9以上である、
ここで、水素吸蔵は、80℃で水素圧を3MPaまで加圧して1時間保持し、水素放出は、真空排気し、80℃で0.01MPa以下まで減圧して1時間保持し、これを5回繰り返した後に体積平均粒径MVを測定する、
ことを特徴とするアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金。 - 水素吸蔵放出特性において、水素吸蔵後の放出時のプラトー傾きが、下記(A)式を満足する範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金。
0.8≦log[(P0.7/P0.3)/0.4]≦3.0 ・・・(A)
ここで、P0.7は、水素吸蔵量(H/M)=0.7の時の水素圧[MPa]、
P0.3は、水素吸蔵量(H/M)=0.3の時の水素圧[MPa]
を表す。 - 前記水素吸蔵合金は、7.15mol/Lの水酸化カリウム水溶液に80℃で8時間浸漬した後、25℃で10kOeの磁場を印加して測定した飽和磁化が60emu/m2以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金。
- 前記水素吸蔵合金は、下記一般式(1)式で表されることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金。
(La1-a-bCeaSmb)1-cMgcNidMeTf ・・・(1)
ここで、上記(1)式中のM、Tおよび添字a、b、c、d、eおよびfは、
M:Al、Zn、Sn、Siから選ばれる少なくとも1種、
T:Cr、Mo、Vから選ばれる少なくとも1種、
0<a≦0.10、
0≦b≦0.20、
0<a+b≦0.22
0.18≦c≦0.32、
0.03≦e≦0.16、
0≦f≦0.03、
3.2≦d+e+f<3.50
の条件を満たす。 - 前記水素吸蔵合金はAlを含み、7.15mol/Lの水酸化カリウム水溶液に80℃で8時間浸漬した後のAlの溶出量が、水酸化カリウム水溶液中への浸漬処理前の合金中のAl量の3.3mass%以下であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金。
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