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JP7294310B2 - 飲料充填システム及びcip処理方法 - Google Patents

飲料充填システム及びcip処理方法 Download PDF

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JP7294310B2 JP2020217131A JP2020217131A JP7294310B2 JP 7294310 B2 JP7294310 B2 JP 7294310B2 JP 2020217131 A JP2020217131 A JP 2020217131A JP 2020217131 A JP2020217131 A JP 2020217131A JP 7294310 B2 JP7294310 B2 JP 7294310B2
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Description

本開示は、飲料充填システム及びCIP処理方法に関する。
従来より、炭酸飲料無菌充填装置に設けられたフィラー等の充填機を用いて、高速で搬送されている多数のプラスチックボトルに、炭酸飲料等の内容物を連続的に無菌充填することが行われている。このような炭酸飲料無菌充填装置において、炭酸飲料をプラスチックボトルに充填する充填ノズルは、無菌チャンバ内で回転可能に配置されている。(例えば特許文献1、2参照)。
特開2007-302325号公報 特開2010-006429号公報
また従来、飲料充填装置の飲料供給系配管については、定期的にあるいは製造される製品の種類を切り替える際に、飲料供給系配管内を洗浄するCIP(Cleaning in Place)処理を行い、さらに、飲料供給系配管内を殺菌するSIP(Sterilizing in Place)処理を行っている。CIP処理は、飲料供給系配管の管路内から充填機の充填ノズルに至るまでの流路に、例えば水に苛性ソーダ等のアルカリ性薬剤を添加した洗浄液を流した後に、水に酸性薬剤を添加した洗浄液を流すことにより行われる。SIP処理は、製品の充填作業に入る前に、予め上記飲料供給系配管内を殺菌するための処理であり、例えば、上記CIP処理で洗浄した飲料供給系配管内に加熱水蒸気又は熱水を流すことによって高温での殺菌処理が行われる。
しかしながら、一般に、炭酸飲料用の無菌充填装置の充填ノズル周辺には、非炭酸用充填ノズルと比べて流路が多く存在し、複雑な構造をもつ。このため、CIP処理用の洗浄液を送り込むポンプの能力が不足したり、配管の圧力損失の影響を受けたりすることにより、このような複雑な構造をもつ充填ノズル周辺にある全ての流路をCIP処理用の洗浄液で満たすことは難しい。
本開示は、流路やポンプ等を変更することなく、炭酸飲料充填システムの充填ノズル周辺にある流路を効率良くCIP処理することが可能な、飲料充填システム及びCIP処理方法を提供する。
一実施の形態による炭酸飲料充填システムは、炭酸飲料を充填する飲料充填システムであって、前記炭酸飲料を供給する飲料供給系配管と、前記飲料供給系配管に連結された飲料充填機と、前記飲料充填システムを制御する制御部と、を備え、前記飲料充填機は、充填ノズルと、前記充填ノズルにそれぞれ連結された飲料供給ライン、カウンタガスライン及びスニフトラインと、を含み、前記制御部は、前記飲料供給ラインを含む第1の配管系統をCIP処理する第1のCIP処理と、前記カウンタガスラインを含む第2の配管系統をCIP処理する第2のCIP処理とを行う。
一実施の形態による炭酸飲料充填システムにおいて、前記制御部は、前記スニフトラインを含む第3の配管系統をCIP処理する第3のCIP処理を更に行っても良い。
一実施の形態による炭酸飲料充填システムにおいて、前記第1の配管系統、前記第2の配管系統及び前記第3の配管系統のうち、最も流量の小さい配管系統を流れる洗浄液の流量は、最も流量の大きい配管系統を流れる洗浄液の流量の10%以上100%以下であっても良い。
一実施の形態による炭酸飲料充填システムにおいて、前記飲料充填機に連結され、CIP処理時に前記飲料充填機から流出した洗浄液を前記飲料供給系配管側に向けて送液し、循環させるCIP循環系配管を更に備え、前記洗浄液は、85℃以上100℃未満の温度に加熱されても良い。
一実施の形態による炭酸飲料充填システムにおいて、前記制御部は、CIP処理時に、前記飲料充填機の入口側の温度と前記飲料充填機の出口側の温度とが、それぞれ所定の閾値温度以上を維持しているかを監視しても良い。
一実施の形態によるCIP処理方法は、炭酸飲料を充填する飲料充填システムをCIP処理するCIP処理方法であって、前記飲料充填システムは、前記炭酸飲料を供給する飲料供給系配管と、前記飲料供給系配管に連結された飲料充填機と、を有し、前記飲料充填機は、充填ノズルと、前記充填ノズルにそれぞれ連結された飲料供給ライン、カウンタガスライン及びスニフトラインと、を含み、前記CIP処理方法は、前記飲料供給ラインを含む第1の配管系統をCIP処理する第1のCIP処理工程と、前記カウンタガスラインを含む第2の配管系統をCIP処理する第2のCIP処理工程とを備えている。
一実施の形態によるCIP処理方法において、前記スニフトラインを含む第3の配管系統をCIP処理する第3のCIP処理工程を更に備えても良い。
本開示によれば、流路やポンプ等を変更することなく、炭酸飲料充填システムの充填ノズル周辺にある流路を効率良くCIP処理することができる。
図1は、一実施の形態による飲料充填システムの構成を示す概略図。 図2は、一実施の形態による飲料充填システムの飲料充填機及びその周囲における流体の流れを示す概略図。 図3は、一実施の形態による飲料充填システムの飲料充填機の充填ノズルを示す概略断面図。 図4は、飲料充填システムのうちCIP洗浄する流路を示す概略図。 図5は、充填ノズルにおいて、第1のCIP処理時にCIP洗浄される流路を示す概略断面図。 図6は、充填ノズルにおいて、第2のCIP処理時にCIP洗浄される流路を示す概略断面図。 図7は、充填ノズルにおいて、第3のCIP処理時にCIP洗浄される流路を示す概略断面図。
以下、一実施の形態について、図1乃至図7を参照して説明する。図1乃至図7は一実施の形態を示す図である。なお、以下の各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。
(飲料充填システム)
まず図1及び図2により本実施の形態による飲料充填システムの全体の構成について説明する。
図1に示す飲料充填システム(無菌充填システム)10は、炭酸飲料及び非炭酸飲料兼用のシステム、すなわちボトル(容器)30(図2参照)に対して炭酸飲料からなる飲料と非炭酸飲料からなる飲料との両方を択一的に充填可能な無菌充填システムである。ボトル30は、合成樹脂材料を射出成形して製作したプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより作製することができる。ボトル30の材料としては、熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、又はPEN(ポリエチレンナフタレート)を使用することが好ましい。このほか、容器としては、紙容器、ガラス瓶、缶等であっても良い。また容器としては、プラスチック容器、紙容器、ガラス瓶、缶等を2種以上組合せた複合容器であっても良い。本実施の形態においては、容器としてプラスチックボトルを用いる場合を例にとって説明する。
図1に示すように、飲料充填システム10は、飲料殺菌装置41と、アセプティックタンク42と、炭酸飲料生成ユニット44と、飲料充填機(フィラー)20と、を備えている。
このうち飲料殺菌装置41は、例えば果汁や乳成分などの動植物由来の成分を含む原料液を殺菌するものである。飲料殺菌装置41は、例えば超高温瞬間殺菌装置(UHT:Ultra High-temperature)からなっていても良い。
アセプティックタンク42は、飲料殺菌装置41で殺菌された殺菌済み飲料を一時的に貯留するものである。なお、必ずしもアセプティックタンク42を設けなくても良く、飲料殺菌装置41からの殺菌済み飲料が炭酸飲料生成ユニット44又は飲料充填タンク75に直接供給されても良い。
アセプティックタンク42と飲料充填タンク75との間には、第1ポンプ51が設けられている。第1ポンプ51は、アセプティックタンク42からの飲料等の液体を飲料充填タンク75側に送液するためのものである。なお、第1ポンプ51を設けず、アセプティックタンク42からの圧力で飲料等の液体を飲料充填タンク75側に送液しても良い。
炭酸飲料生成ユニット44は、飲料充填機20で炭酸飲料を充填する場合に用いられる。炭酸飲料生成ユニット44は、飲料殺菌装置41からの飲料に炭酸ガスを注入することにより、飲料に炭酸ガスを溶解し、無菌炭酸飲料を作製するものである。炭酸飲料生成ユニット44は、例えば飲料冷却装置及びカーボネータを含んでいても良い。
また、飲料殺菌装置41、アセプティックタンク42、炭酸飲料生成ユニット44及び飲料充填機20は、飲料供給系配管65によって連結されている。飲料供給系配管65は、飲料充填機20に飲料を供給する配管であり、飲料供給系配管65の内部には、飲料が順次通過する。また、後述するCIP処理を行う際には、洗浄液が飲料供給系配管65の内部を通過する。
飲料充填機20には、CIP循環系配管81が連結されている。このCIP循環系配管81は、CIP処理時に飲料充填機20から流出した洗浄液を、飲料供給系配管65側に向けて送液し、循環させるラインである。CIP循環系配管81は、飲料充填機20と、飲料供給系配管65の途中とを連結している。CIP循環系配管81には、飲料充填機20側から順に、第2ポンプ52と、熱交換器61と、CIPタンク85と、第3ポンプ91と、ヒータ93と、ホールディングチューブ62とが設けられている。
第2ポンプ52は、飲料充填機20からの洗浄液をCIPタンク85又は後述する熱交換器61の出口流路61b側に送液するためのものである。
第2ポンプ52とCIPタンク85との間には、熱交換器61が設けられている。熱交換器61は、飲料充填システム10の洗浄時に外部から無菌水等の液体が流入する入口流路61aと、飲料充填機20からの排液が流出する出口流路61bとを有する。入口流路61aから供給された無菌水等の液体は、熱交換器61の内部で飲料充填機20からの高温の排液と熱交換されることにより温度が上昇する。これにより、ヒータ93で無菌水等を含む洗浄液の温度を上昇させるのに必要なエネルギーを低減することができる。なお、CIP循環系配管81内で洗浄液を循環させる場合には、洗浄液は、熱交換器61を迂回する熱交換器バイパス流路61cを流れる。
CIPタンク85は、飲料充填機20からの洗浄液を一時的に貯留するものである。CIPタンク85と第3ポンプ91との間には、CIP循環系配管81に対してアルカリ性洗浄液を供給する洗浄液供給源63が接続されている。また第3ポンプ91は、CIPタンク85からの洗浄液をヒータ93側に送液するためのものである。洗浄液供給源63は、アルカリ性洗浄液に代えて、酸洗浄液や脱臭剤等その他の洗浄液を供給しても良い。
ヒータ93は、CIP循環系配管81を流れる洗浄液を加熱するものである。このヒータ93としては、例えばプレート式熱交換器やシェルアンドチューブ式熱交換器を用いることができる。ヒータ93は、洗浄液を例えば80℃以上150℃以下、あるいは85℃以上100℃以下、好ましくは90℃以上100℃未満、更に好ましくは95℃以上100℃未満に加熱する。
ホールディングチューブ62は、CIP循環系配管81のうちヒータ93よりも下流側に設けられている。ホールディングチューブ62は、コイル状の曲線管や直管又はスパイラル管等を含み、その内部を流れる間に熱処理ないし滅菌処理を施すものである。洗浄液は、ホールディングチューブ62内を所定の滞留時間以上かけて通過するように設定されている。このようにホールディングチューブ62内に一定の滞留時間(ホールディング時間)、滅菌温度を保った状態で洗浄液が滞留することにより、洗浄液の無菌性を担保することかできる。
ホールディングチューブ62と第1ポンプ51との間には、バイパス流路66が設けられている。バイパス流路66は、ホールディングチューブ62の出口側(アセプティックタンク42の入口側)のCIP循環系配管81と、アセプティックタンク42の出口側の飲料供給系配管65とを連結している。バイパス流路66は、アセプティックタンク42を介することなく、洗浄液をホールディングチューブ62側からアセプティックタンク42の出口側の飲料供給系配管65に流すものである。これにより、飲料供給系配管65の他の要素と切り離して、アセプティックタンク42を単独で洗浄・滅菌処理することかできる。例えば、後述するCIP処理の際、加熱した洗浄液をバイパス流路66を介してホールディングチューブ62側から第1ポンプ51側に流しつつ、別途、飲料殺菌装置41を通過した洗浄液によりアセプティックタンク42をCIP処理することができる。
飲料供給系配管65及びCIP循環系配管81には、温度計68a~68d及び流量計69が配置されている。温度計68a~68dは、各配管内を流れる液体の温度を測定するものである。流量計69は、各配管内を流れる液体の流量を測定するものである。具体的には、CIP循環系配管81のうち、ヒータ93の出口側に温度計68a及び流量計69が配置され、ホールディングチューブ62の出口側に温度計68bが配置されている。また飲料供給系配管65のうち、飲料充填機20の出口側に温度計68cが配置されている。さらにバイパス流路66に温度計68dが配置されている。
制御部60は、飲料充填システム10の全体又は一部を制御するものである。なお、制御部60は、飲料充填システム10の各要素をそれぞれ独立して制御する複数の制御部を含んでいても良い。
図2に示すように、飲料充填機20は、ボトル30の口部からボトル30内へ、予め殺菌処理された無菌炭酸飲料又は無菌非炭酸飲料、あるいは、殺菌処理が不要な無殺菌炭酸飲料(以下、単に「飲料」ともいう)を充填するものである。飲料充填機20において、空の状態のボトル30に対して飲料が充填される。この飲料充填機20において、複数のボトル30が回転(公転)されながら、ボトル30の内部へ飲料が充填される。
ボトル30内へ充填される飲料が炭酸飲料(無菌炭酸飲料又は無殺菌炭酸飲料)である場合、炭酸飲料は1℃以上40℃以下、好ましくは5℃以上10℃以下の充填温度でボトル30内に充填される。このように炭酸飲料の充填温度を例えば1℃以上10℃以下とする理由は、炭酸飲料の液温が10℃を上回ると炭酸ガスが炭酸飲料から抜けやすくなってしまうためである。飲料充填機20で充填される炭酸飲料としては、炭酸ガスを含む各種飲料、例えば、サイダー、コーラ等の炭酸清涼飲料、ビール等のアルコール飲料等が挙げられる。
ボトル30内へ充填される飲料が無菌非炭酸飲料である場合、飲料は1℃以上40℃以下、好ましくは10℃以上30℃以下の充填温度でボトル30内に充填される。なお、飲料充填機20で充填される無菌非炭酸飲料としては、例えば果汁や乳成分などの動植物由来の成分を含む非炭酸飲料や、動植物由来の成分を含まないミネラルウォーター等が挙げられる。
また、飲料充填システム10は、内部が無菌状態に保持された無菌チャンバ13を有している。飲料充填機20は、無菌チャンバ13内に設けられている。また、無菌チャンバ13の外部であって、飲料充填機20の上方には、飲料充填タンク(充填ヘッドタンク、バッファータンク)75が配置されている。飲料充填タンク75の内部には飲料が充填されている。飲料充填タンク75内の圧力P1は、飲料充填タンク75に設けられた第1圧力計64によって測定されている。飲料充填タンク75は、必ずしも飲料充填機20の上部に設置する必要はなく、飲料充填機20を設置する床面に設置しても良い。
飲料充填タンク75には、上述した飲料供給系配管65が連結されている。また飲料供給系配管65には、図1に示すようにCIP循環系配管81に連結されている。
また、飲料充填タンク75には、飲料供給ライン73が連結されている。飲料供給ライン73は、飲料充填タンク75に充填された飲料を、後述する充填ノズル72に向けて供給するラインである。この飲料充填タンク75は、飲料供給ライン73を介して充填ノズル72に連結されている。
さらに、飲料充填タンク75には、カウンタガスライン74が連結されている。カウンタガスライン74は、充填される飲料が炭酸飲料である場合に用いられ、飲料充填タンク75に充填された無菌炭酸ガスを、後述する充填ノズル72に向けて供給するラインである。この飲料充填タンク75は、カウンタガスライン74を介して充填ノズル72に連結されている。
カウンタガスライン74上であって、飲料充填タンク75とカウンタガスライン74との接続部には、カウンタガス用バルブ67が設けられている。カウンタガス用バルブ67は、飲料充填タンク75に直結されている。このカウンタガス用バルブ67は、充填される飲料が炭酸飲料である場合に開放され、充填される飲料が非炭酸飲料である場合に閉鎖される。
飲料充填機20においては、飲料充填タンク75に充填された飲料が、空の状態のボトル30に対して充填される。飲料充填機20は、鉛直方向に平行な軸周りに回転する搬送ホイール71を有している。この搬送ホイール71によって複数のボトル30が回転(公転)されながら、ボトル30内部へ飲料が充填される。また搬送ホイール71の外周に沿って、複数の充填ノズル72が配置されている。各充填ノズル72には、それぞれ1本のボトル30が装着され、充填ノズル72からボトル30の内部に飲料が注入される。なお、充填ノズル72の構成は後述する。
搬送ホイール71と、充填ノズル72と、飲料供給ライン73の少なくとも一部と、カウンタガスライン74の少なくとも一部とは、無菌チャンバ13の一部を構成するカバー76によって取り囲まれている。カバー76の上部にはロータリージョイント77が取り付けられている。飲料供給ライン73及びカウンタガスライン74は、ロータリージョイント77によって無菌チャンバ13のカバー76に取り付けられている。このロータリージョイント77は、回転体(搬送ホイール71、充填ノズル72、ならびに飲料供給ライン73及びカウンタガスライン74の回転配管等)と非回転体(カバー76、ならびに飲料供給ライン73及びカウンタガスライン74の固定配管等)とを、無菌状態でシールする。
各充填ノズル72には、飲料供給ライン73及びカウンタガスライン74が連結されている。このうち飲料供給ライン73は、飲料の充填時に、その一端が飲料を充填した飲料充填タンク75に連結されるとともに、他端においてボトル30の内部に連通する。そして飲料充填タンク75から供給された飲料は、飲料供給ライン73を通過して、ボトル30の内部に注入される。
カウンタガスライン74は、飲料の充填時に、その一端が飲料充填タンク75に連結されるとともに、他端においてボトル30の内部に連通する。飲料充填タンク75から供給される無菌炭酸ガスからなるカウンタープレッシャー用のガスは、カウンタガスライン74を通過して、ボトル30の内部に充填される。カウンタガスライン74の途中にはカウンタマニホールド(カウンタガス分岐部)53が設けられており、飲料充填タンク75からのカウンタガスライン74は、カウンタマニホールド53において複数に分岐されて、それぞれの充填ノズル72まで延在する。
さらに、各充填ノズル72には、スニフトライン78が連結されている。スニフトライン78は、充填される飲料が炭酸飲料である場合に用いられる。スニフトライン78は、その一端がカウンタガスライン74に連結されるとともに、他端において無菌チャンバ13の外方へ延在している。このスニフトライン78を介してボトル30の内部のガスを排出可能となっている。スニフトライン78の途中にはスニフトマニホールド(スニフトライン分岐部)56が設けられており、スニフトライン78からの炭酸ガスは、スニフトマニホールド56においてまとめられて、無菌チャンバ13内に排出されるようになっている。無菌チャンバ13内のスニフトライン78には、排出弁79が設けられている。この排出弁79によって、スニフトライン78からの炭酸ガスが無菌チャンバ13内に排出される。このように、排出弁79を用いてスニフトライン78からの炭酸ガスを無菌チャンバ13内に排出することにより、ボトル30内の炭酸ガスを無菌空間である無菌チャンバ13内に、菌のコンタミなく排出することができる。なお、スニフトマニホールド56とカウンタマニホールド53とは、第1バイパスライン54によって連結されている。第1バイパスライン54には、第1バルブ55が設けられており、通常、この第1バルブ55は閉鎖されている。スニフトライン78に排出弁79を設けずに、スニフトライン78をロータリージョイント77に接続し、炭酸ガスをロータリージョイント77から無菌チャンバ13の外部へ排出しても良い。またロータリージョイント77は、飲料充填機20の上部に設けられている場合を図示しているが、これに限らず、飲料充填機20の下部に設置しても良い。またロータリージョイントは、飲料充填機20の上部と下部とにそれぞれ設けても良い。
ところで、飲料充填システム10のうち、飲料が通過する流路については、定期的にあるいは飲料の種類を切り替える際に、CIP(Cleaning in Place)処理をすることが好ましい。CIP処理は、水に苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、界面活性剤及びキレート剤などを混ぜたアルカリ性薬剤を添加したアルカリ性洗浄液を流路内に流した後、又はアルカリ性洗浄液を流路内に流す前に、水に硝酸系やリン酸系の酸性薬剤を添加した酸性洗浄液を流路内に流すことによって行われる。なお、アルカリ性洗浄液によるアルカリ洗浄工程と酸性洗浄液による酸洗浄工程とは、自由に組み合わせて実施しても良い。これにより、飲料が通過する流路内に付着した前回の飲料の残留物等が除去される。また、任意的にSIP(Sterilizing in Place)処理を行っても良い。SIP処理は、飲料の充填作業に入る前に、予め飲料が通過する流路内を殺菌するための処理であり、例えば、上記CIP処理で洗浄した流路内に加熱蒸気又は熱水を流すことによって行われる。これにより、飲料が通過する流路内が殺菌処理され無菌状態とされる。
上述したCIP処理を行うために、充填ノズル72の近傍には、充填ノズル72からの洗浄液を受けるCIPカップ82が設けられている。このCIPカップ82には、CIPライン83が連結されている。CIPライン83は、その一端がCIPカップ82に連結されるとともに、他端が無菌チャンバ13の外方に配置されたCIPタンク85に連結されている。このCIPライン83を介して充填ノズル72からの洗浄液をCIPタンク85に排出可能となっている。CIPライン83はCIPマニホールド(CIPライン分岐部)59に連結されており、CIPマニホールド59はCIP循環系配管81に連結されている。CIPライン83からの洗浄液は、CIPマニホールド59でまとめて回収されて、CIP循環系配管81を介してCIPタンク85に排出されるようになっている。なお、CIPマニホールド59とスニフトマニホールド56とは、第2バイパスライン57によって連結されている。第2バイパスライン57には、第2バルブ58が設けられている。通常、この第2バルブ58は閉鎖されている。
CIPタンク85の上部には、CIPタンク85の内部のガスを排出する排気ライン89が設けられている。排気ライン89には、ガスを処理する図示しないスクラバーが連結されている。
無菌チャンバ13のカバー76には、無菌チャンバ13内に大容量の無菌エアを送り込む無菌エア供給装置70が設けられている。この無菌エア供給装置70が、無菌チャンバ13内に無菌エアを導入することにより、無菌チャンバ13内と飲料充填機20の無菌エリアが全て陽圧に保持され、無菌チャンバ13内に外気が侵入することを抑止している。また、無菌エア供給装置70によって大容量の無菌エアが無菌チャンバ13内に送られるので、上述したように排出弁79から無菌チャンバ13内に炭酸ガスが排出された場合でも、無菌チャンバ13内の炭酸ガス濃度が過度に上昇するおそれがない。上記目的を満たすための無菌エアの供給量は、5m/min以上100m/min以下であり、好ましくは10m/min以上50m/min以下である。
(充填ノズル)
次に、図3を用いて、上述した飲料充填機20の充填ノズル72の構成について説明する。なお、図3において、CIP処理時の充填ノズル72を示しており、充填ノズル72の下方にはCIPカップ82が配置されている。
図3に示すように、充填ノズル72は、本体部72aを有している。本体部72aには、飲料供給ライン73及びカウンタガスライン74がそれぞれ連結されている。飲料供給ライン73及びカウンタガスライン74は、カバー76に設けられたロータリージョイント77を通過している。
飲料供給ライン73は、その上端が飲料充填タンク75に連結されるとともに、下端においてCIPカップ82側に開放されている。そして飲料充填タンク75から供給された洗浄液は、飲料供給ライン73を通過して、CIPカップ82の内部に流入する。CIPカップ82の内部に流入した洗浄液は、CIPライン83を介してCIPマニホールド59に流入し、その後、CIPマニホールド59から飲料充填機20の外部へ排出される。
カウンタガスライン74は、充填される飲料が炭酸飲料である場合に用いられる。カウンタガスライン74は、その上端が飲料充填タンク75に連結されるとともに、下端においてCIPカップ82側に開放されている。カウンタガスライン74の途中には、スニフトライン78が連結されている。飲料充填タンク75から供給された洗浄液は、カウンタガスライン74を通過して、CIPカップ82の内部に流入する。あるいは、飲料充填タンク75から供給された洗浄液は、スニフトライン78を介してスニフトマニホールド56に流入する。その後、洗浄液は、スニフトマニホールド56からスニフトライン78を通過した後、排出弁79から無菌チャンバ13内へ排出される。スニフトライン78は、飲料充填機20の上部に位置するロータリージョイント77から飲料充填機20の外部へ排出しても良い(図示せず)。また、飲料充填機20の下部にロータリージョイントを別に設け、スニフトライン78からの洗浄液を飲料充填機20の外部へ排出しても良い(図示せず)。
(無菌炭酸飲料充填方法)
次に、上述した飲料充填システム10を用いた無菌炭酸飲料充填方法について説明する。なお、以下において、通常時における無菌炭酸飲料の充填方法、すなわち無菌炭酸飲料をボトル30に充填して製品ボトルを製造する無菌炭酸飲料充填方法について説明する。
まず殺菌処理が行われた空のボトル30が飲料充填機20に搬送される。この飲料充填機20において、ボトル30は回転(公転)されながら、その口部からボトル30内へ無菌炭酸飲料が充填される。飲料充填機20においては、殺菌されたボトル30に、飲料充填タンク75から送られた無菌炭酸飲料が1℃以上40℃以下、好ましくは5℃以上10℃以下の充填温度で充填される。
この間、飲料充填機20において、充填ノズル72がボトル30の口部に密着し、カウンタガスライン74とボトル30とが互いに連通する。なお、このときスニフトライン78は閉鎖されている。次に、飲料充填タンク75からカウンタガスライン74を介して、ボトル30の内部にカウンタープレッシャー用の無菌炭酸ガスが供給される。これにより、ボトル30の内圧が大気圧よりも高められ、ボトル30の内圧が飲料充填タンク75の内圧と同一の圧力となる。
次に、飲料供給ライン73からボトル30の内部に無菌炭酸飲料が充填される。この場合、無菌炭酸飲料は、飲料充填タンク75から飲料供給ライン73を通過して、ボトル30の内部に注入される。
続いて、飲料供給ライン73からの無菌炭酸飲料の供給を停止する。次いで、飲料供給ライン73及びカウンタガスライン74を閉鎖するとともに、スニフトライン78を開放し、スニフトライン78からボトル30の内部のガスを排出する。これにより、ボトル30の内部の圧力が大気圧と等しくなり、ボトル30への無菌炭酸飲料の充填が完了する。このとき、ボトル30からのガスは、スニフトライン78を通過した後、排出弁79から無菌チャンバ13内へ排出される。次いで、充填ノズル72がボトル30の口部から離れ、ボトル30は、図示しないキャッパへと搬送される。
その後、飲料充填機20で無菌炭酸飲料が充填されたボトル30には図示しないキャップが装着され、これにより製品ボトルが得られる。
なお、飲料充填システム10におけるボトル30の生産(搬送)速度は、100bpm以上かつ1500bpm以下とすることが好ましい。ここでbpm(bottle per minute)とは、1分間当たりのボトル30の搬送速度をいう。
(無菌非炭酸飲料充填方法)
次に、飲料充填システム10を用いた無菌非炭酸飲料充填方法について説明する。なお、以下において、通常時における無菌非炭酸飲料の充填方法、すなわち無菌非炭酸飲料をボトル30に充填して製品ボトルを製造する無菌非炭酸飲料充填方法について説明する。
まず、殺菌処理が行われた空のボトル30が飲料充填機20に搬送される。次に、飲料充填機20において、充填ノズル72がボトル30の口部に密着しない状態で、飲料供給ライン73からボトル30の内部に無菌非炭酸飲料が充填される。無菌非炭酸飲料は、飲料充填タンク75から飲料供給ライン73を通過して、ボトル30の内部に注入される。その後、飲料供給ライン73からの無菌非炭酸飲料の供給を停止する。なお、このときカウンタガスライン74及びスニフトライン78は、それぞれカウンタガス用バルブ67及び図示しないバルブによって閉鎖されている。
飲料充填機20で無菌非炭酸飲料が充填されたボトル30には図示しないキャップが装着され、これにより製品ボトルが得られる。
(CIP処理方法)
次に、飲料充填システム10において、例えば定期的にあるいは飲料の種類を切り替える際に、CIP(Cleaning in Place)処理を行う場合の作用について説明する。なお、下記のCIP処理の制御は、制御部60によって制御される。
まず、水が熱交換器61の入口流路61aからCIP循環系配管81内に送られ、この水の循環によって、CIP循環系配管81内と、飲料供給系配管65内と、飲料充填機20内とが各々浄化される。
続いて、図4に示すように、洗浄液供給源63からアルカリ性洗浄液が送り込まれ、このアルカリ性洗浄液が循環することによって、CIP循環系配管81内と、飲料供給系配管65内と、飲料充填機20内とが浄化される。なお、図4において、アルカリ性洗浄液が通過する流路を太線及び網掛けで示している。
この間、アルカリ性洗浄液は、CIP循環系配管81に位置する第3ポンプ91により、ヒータ93に送り込まれる。アルカリ性洗浄液は、ヒータ93内で例えば85℃以上100℃以下、好ましくは90℃以上100℃未満、更に好ましくは95℃以上100℃未満に加熱される。この加熱されたアルカリ性洗浄液は、ホールディングチューブ62を介して飲料供給系配管65に到達する。次いで、加熱されたアルカリ性洗浄液は、アセプティックタンク42、第1ポンプ51及び飲料充填タンク75を順次介して、飲料充填機20に達する。その後、アルカリ性洗浄液は、飲料充填機20からCIP循環系配管81に流出し、第2ポンプ52、CIPタンク85及び第3ポンプ91を順次介して、再びヒータ93に送られる。このようにして、アルカリ性洗浄液により、CIP循環系配管81内と、飲料供給系配管65内と、飲料充填機20内とを所定時間循環・洗浄した後、アルカリ性洗浄液は、熱交換器61の出口流路61bから外部に排出される。
アルカリ性洗浄液として、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを0.1質量%以上10質量%以下含んだものが使用される場合は、アルカリ性洗浄液は、CIP循環系配管81に設けたヒータ93によって上記温度に加熱される。加熱されたアルカリ性洗浄液は、CIP循環系配管81、飲料供給系配管65及び飲料充填機20に各々供給される。この循環が例えば5分間以上60分間以下程度行われると、CIP循環系配管81、飲料供給系配管65及び飲料充填機20が各々適正に浄化処理される。また、同時にCIP循環系配管81、飲料供給系配管65及び飲料充填機20が各々殺菌処理され、SIP処理を別途行うことなく同時にSIP処理が行われることになる(CSIP処理)。このように、飲料充填システム10の各種機器をCIP処理により洗浄することと同時に、滅菌処理も併せて行うことにより、SIP処理に必要な時間を短縮又はSIP処理そのものを削除することができる。これにより、飲料充填システム10の製品の切り換え時間を短縮し、生産能力を向上させることができる。
続いて、同様にして、酸性洗浄液をCIP循環系配管81内と、飲料供給系配管65内と、飲料充填機20内とに流し、CIP循環系配管81、飲料供給系配管65及び飲料充填機20の全体を酸洗浄する。その後、無菌水をCIP循環系配管81、飲料供給系配管65及び飲料充填機20の全てに対して流し、CIP循環系配管81、飲料供給系配管65及び飲料充填機20の全体を濯ぐ。このようにして、飲料が通過する流路内に付着した前回の飲料の残留物等が除去される。酸性洗浄液は、CIP循環系配管81に設けたヒータ93によって例えば85℃以上100℃以下、好ましくは90℃以上100℃未満、更に好ましくは95℃以上100℃未満に加熱される。加熱された酸性洗浄液は、CIP循環系配管81、飲料供給系配管65及び飲料充填機20に各々供給される。この循環が例えば5分間以上30分間行われると、CIP循環系配管81、飲料供給系配管65及び飲料充填機20が各々適正に浄化処理される。また、同時にCIP循環系配管81、飲料供給系配管65及び飲料充填機20が各々殺菌処理され、SIP処理を別途行うことなく同時にSIP処理が行われることになる(CSIP処理)。なお、酸性の洗浄液とアルカリ性洗浄液とを用いる順番は洗浄性をみて適宜判断してよく、例えばまず酸洗浄した後、アルカリ洗浄を行っても良い。あるいは、アルカリ洗浄だけを実施しても良く、酸洗浄だけを実施しても良い。
CIP処理を完了した後に、CIP処理に使用した洗浄液をCIP循環系配管81から排出し、飲料供給系配管65及びCIP循環系配管81内に残留する洗浄液を無菌水により洗い流す。無菌水により飲料供給系配管65及びCIP循環系配管81内の洗浄液を除去し、飲料充填機20の充填ノズル72内の洗浄液が全て無菌水に置き換わった時点で、飲料供給系配管65及びCIP循環系配管81への無菌水の送液は停止される。これと同時に又はその後、アセプティックタンク42及び飲料充填タンク75内に残存する無菌水を除去しつつ、無菌エアをアセプティックタンク42及び飲料充填タンク75を含む飲料供給系配管65内に供給する。これにより、CIP処理を行ったアセプティックタンク42、飲料充填タンク75、飲料供給系配管65及びCIP循環系配管81内を陽圧に保持して無菌性を維持する。その後、陽圧を維持したまま無菌エアで、アセプティックタンク42、飲料供給系配管65、飲料充填タンク75、及び飲料充填機20内に溜まった無菌水をエアブローし、各所に設けたドレンライン(図示なし)から無菌水を除去しても良い。これにより、生産開始時に充填される飲料が薄まるリスクを解消できる。
すすぎが終了した後、アセプティックタンク42に飲料が貯められ、続いて飲料が飲料供給系配管65を通って飲料充填機20に達し、ボトル30内へ飲料の充填作業を行う製造工程が開始される。
(CIP洗浄液の加熱方法)
次に、上述したCIP処理時における、アルカリ性洗浄液又は酸性洗浄液(以下、CIP洗浄液ともいう)を加熱するCIP洗浄液の加熱方法について声明する。
上述したように、CIP洗浄液は、CIP循環系配管81のヒータ93に送り込まれ、ヒータ93内で例えば85℃以上100℃未満、好ましくは90℃以上100℃未満、更に好ましくは95℃以上100℃未満に加熱される。この加熱されたCIP洗浄液は、ホールディングチューブ62を介して飲料供給系配管65に供給される。CIP洗浄液は、ホールディングチューブ62内を通過するのに一定時間(滞留時間)以上を要し、この間、所定温度以上を維持する。
ホールディングチューブ62内を通過するCIP洗浄液の殺菌の程度については、F値によって管理されても良い。例えば、ホールディングチューブ62内にCIP洗浄液を流しつつ、ホールディングチューブ62の出口側に配置された温度計68bを用いてCIP洗浄液の温度を測定しても良い。この場合、制御部60に温度計68bからの温度情報が一定時間間隔で送られる。制御部60は、温度計68bからの温度情報に基づいて、その時点でのF値を演算する。ここでF値とは、細菌を一定時間加熱したとき、全ての細菌を死滅させるのに要する加熱時間であり、基準温度における細菌の致死時間で示され、下記の式によって算出される。
Figure 0007294310000001
上記式中、Tは温度計68bで測定された温度(℃)、10^{(T-Tr)/Z}は殺菌温度Tでの致死率、Trは基準温度(℃)、ZはZ値(℃)を表す。またt(分)はホールディングチューブ62内をCIP洗浄液が通過するのに要する(最小)滞留時間であり、予め所定の値として定められている。あるいは、流量計69とホールディングチューブ62の体積量より洗浄液が実際に通過した時間をリアルタイムに計測した値をt1(分)としても良い。
制御部60は、出口側の温度計68bの温度に基づいて演算されたF値を監視し、この値が所定値以上を維持していれば、CIP処理を続行する。すなわち、制御部60は、温度計68bから一定時間間隔で送られた温度情報に基づき、10^{(T-Tr)/Z}の値を積算していく。そして現在の時点からその直前t(分)間における当該積算値をその時点におけるF値とする。制御部60は、このF値が所定値以上を維持していれば、ホールディングチューブ62内を通過するCIP洗浄液の無菌性が担保されているとして、CIP処理を続行する。一方、制御部60は、F値が所定値を下回った場合、何らかのトラブルが発生し、CIP洗浄液の無菌性が担保されなくなったと判断して、CIP処理を停止しても良い。また、F値を所定値より下回った場合のみ、殺菌不良の洗浄液を飲料供給系配管65に供給せずに、図示しないブローバルブより排液しても良い。その後F値が所定値に戻った後、飲料供給系配管65に送液しても良い。
一例として、例えばボトル30に充填する飲料のpHが4以上4.6未満のときは、基準温度Tr=85℃、Z値=5℃として殺菌温度条件を決定しても良い。すなわち、pHが4以上4.6未満の飲料を殺菌するのに必要な殺菌価は、食品衛生法で85℃で30分間の加熱と同等以上(F85≧30)と規定されている。Z=5℃を用いた場合、95℃であれば、0.3分間(18秒間)の加熱で同等の殺菌価を実現することが可能である。このため、ホールディングチューブ62内をCIP洗浄液が通過するのに要する(最小)滞留時間t(分)を0.3分(18秒)に設定し、出口側の温度計68bの温度Tが95℃以上を維持していれば、F値が30以上を維持しており、CIP洗浄液の無菌性が担保されていると考えることができる。殺菌効果をより高めるために、Z=8℃、10℃を用いた場合、ホールディングチューブ62内をCIP洗浄液が通過するのに要する(最小)滞留時間t(分)をそれぞれ1.7分(101秒)、3分(180秒)に設定しても良い。この場合、出口側の温度計68bの温度Tが95℃以上を維持していれば、F値が30以上を維持しており、CIP洗浄液の無菌性が担保されていると考えることができる。これにより、無菌性が担保されたCIP洗浄液を飲料供給系配管65に供給することができる。
また、この場合、CIP循環系配管81を通過するCIP洗浄液が100℃超に昇温させる必要がないため、CIP循環系配管81に配置された各タンク等を、労働安全衛生法施行令で定める第二種圧力容器として取り扱うことができる。これにより、CIP循環系配管81に配置された各タンク等を、労働安全衛生法施行令で定める第一種圧力容器とする場合と比較して、CIP処理に必要な各種設備を低コストで実施することができる。なお、CIP処理をより効率良く行うために、高コストではあるが、各タンク等を第一種圧力容器に変更して、100℃以上の水でCIP処理しても良い。
このように、ホールディングチューブ62内をCIP洗浄液が通過するのに要する(最小)滞留時間t(分)は、飲料の殺菌に必要とされるF値と、Z値と、基準温度Trとに基づいて予め定めておくことができる。例えば、上記滞留時間tは、0.05分以上10分以下とすることが好ましく、0.1分以上3分以下とすることがさらに好ましい。基準温度Trは、CIP循環系配管81に配置された各タンク等を第二種圧力容器とするため、100℃未満とすることが好ましく、97℃以下とすることがさらに好ましい。また基準温度Trは、上記滞留時間tを必要以上に長くしないようにするため、87℃以上とすることが好ましく、90℃以上とすることがさらに好ましい。
上記F値の演算式において、製品液である飲料の種類に応じて基準温度Tr、Z値は変更可能である。例えば、製品液のpHが4未満のときは基準温度Tr=65℃、Z値=5℃とすることができる。すなわち、緑茶飲料、ミネラルウォーター、チルド飲料等、製品液の微生物発育特性、流通温度等に合わせて上記演算式に代入する値を適宜変更することも可能である。
なお、殺菌の方法は上述したようにF値を算出して殺菌する方法に限らず、例えば従来から知られているように温度と時間を用いた殺菌方法を採用しても構わない。
(飲料充填機のCIP処理方法)
次に、上述したCIP処理時における、飲料充填機20のCIP処理方法について具体的に説明する。
本実施の形態において、飲料充填機20については、第1の配管系統をCIP処理する第1のCIP処理と、第2の配管系統をCIP処理する第2のCIP処理とを順次行う。さらに第3の配管系統をCIP処理する第3のCIP処理を行っても良い。第1の配管系統と第2の配管系統と第3の配管系統とは、互いに異なる配管系統であるが、一部が共通する流路を含んでいても良い。第1の配管系統、第2の配管系統及び第3の配管系統は、それぞれ飲料充填時に液体を流す流路であっても良く、気体を流す流路であっても良い。
第1の配管系統は、飲料充填機20内の配管系統であって、少なくとも飲料供給ライン73を含む。また第2の配管系統は、飲料充填機20内の配管系統であって、少なくともカウンタガスライン74を含む。また第3の配管系統は、飲料充填機20内の配管系統であって、少なくともスニフトライン78を含む。
図5乃至図7は、それぞれ第1のCIP処理(第1のCIP処理工程)、第2のCIP処理(第2のCIP処理工程)及び第3のCIP処理(第3のCIP処理工程)を行う際のCIP洗浄液の流れを示している。図5乃至図7において、CIP洗浄液が通過する流路を太線で示しており、CIP洗浄液が通過しない流路を細線で示している。
図5に示すように、第1のCIP処理時において、CIP洗浄液は、飲料供給系配管65から流入し、飲料充填タンク75を介して、飲料充填機20に流入する。飲料充填機20において、CIP洗浄液は、飲料供給ライン73、充填ノズル72、CIPカップ82、CIPライン83、CIPマニホールド59を経由し、飲料充填機20から流出する。その後、CIP洗浄液は、CIP循環系配管81を経て、CIPタンク85に流入する。この場合、第1の配管系統は、飲料充填機20の飲料供給ライン73、充填ノズル72、CIPカップ82、CIPライン83及びCIPマニホールド59を含む。なお、第1のCIP処理時において、CIP洗浄液は、カウンタガスライン74及びスニフトライン78を流れないが、これに限らず、CIP洗浄液が、カウンタガスライン74の一部又はスニフトライン78の一部を流れても良い。
図6に示すように、第2のCIP処理時において、CIP洗浄液は、飲料供給系配管65から流入し、飲料充填タンク75を介して、飲料充填機20に流入する。飲料充填機20において、CIP洗浄液は、カウンタガスライン74、カウンタマニホールド53、充填ノズル72、CIPカップ82、CIPライン83、CIPマニホールド59を経由し、飲料充填機20から流出する。その後、CIP洗浄液は、CIP循環系配管81を経て、CIPタンク85に流入する。この場合、第2の配管系統は、飲料充填機20のカウンタマニホールド53、カウンタガスライン74、充填ノズル72、CIPカップ82、CIPライン83、CIPマニホールド59を含む。なお、第2のCIP処理時において、CIP洗浄液は、飲料供給ライン73及びスニフトライン78を流れないが、これに限らず、CIP洗浄液が、飲料供給ライン73の一部又はスニフトライン78の一部を流れても良い。
図7に示すように、第3のCIP処理時において、CIP洗浄液は、飲料供給系配管65から流入し、飲料充填タンク75及びカウンタガスライン74の一部を介して、飲料充填機20に流入する。飲料充填機20において、CIP洗浄液は、カウンタマニホールド53、第1バイパスライン54、スニフトマニホールド56、スニフトライン78、充填ノズル72、CIPカップ82、CIPライン83、CIPマニホールド59を経由し、飲料充填機20から流出する。その後、CIP洗浄液は、CIP循環系配管81を経て、CIPタンク85に流入する。なお、飲料充填機20において、CIP洗浄液は、スニフトマニホールド56から第2バイパスライン57を介してCIPマニホールド59へも流れ込む。この場合、第3の配管系統は、飲料充填機20のカウンタマニホールド53、第1バイパスライン54、第2バイパスライン57、スニフトマニホールド56、スニフトライン78、充填ノズル72、CIPカップ82、CIPライン83、CIPマニホールド59を含む。なお、第2のCIP処理時において、CIP洗浄液は、飲料供給ライン73を流れないが、これに限らず、CIP洗浄液が、飲料供給ライン73の一部を流れても良い。
上記第1のCIP処理、第2のCIP処理及び第3のCIP処理の切り換えは、制御部60により、各流路の図示しないバルブを適宜オン/オフ制御することにより行われる。この場合、第1のCIP処理、第2のCIP処理及び第3のCIP処理は、それぞれ全ての充填ノズル72に対して行われる。これにより、流路やポンプ等を変更することなく、全ての流路を完全に殺菌可能という効果が得られる。
なお、上記第1のCIP処理、第2のCIP処理及び第3のCIP処理は、この順番で行っても良く、これ以外の順番で行っても良い。また第1のCIP処理、第2のCIP処理及び第3のCIP処理は、互いに同一の時間ずつ行っても良く、互いに異なる時間行っても良い。なお、第2の配管系統がカウンタガスライン74とスニフトライン78との両方を含んでも良い。この場合、第3のCIP処理を行うことなく、第1の配管系統をCIP処理する第1のCIP処理と、カウンタガスライン74とスニフトライン78とを含む第2の配管系統をCIP処理する第2のCIP処理とを行っても良い。
第1の配管系統、第2の配管系統及び第3の配管系統に含まれる流路は、上記に限らず、飲料充填機20内の任意の流路の組合せとすることができる。また、第1の配管系統、第2の配管系統及び第3の配管系統に加え、これらと異なる1つ又は複数の他の配管系統が設けられていても良い。この場合、第1のCIP処理、第2のCIP処理及び第3のCIP処理に加え、1つ又は複数のCIP処理が行われても良い。なお、飲料充填機20内の全ての流路が、第1の配管系統、第2の配管系統及び第3の配管系統を含む複数の配管系統のうち、少なくともいずれかに含まれることが好ましい。
第1の配管系統、第2の配管系統及び第3の配管系統を流れるCIP洗浄液の流量は、ポンプの能力や、各配管の径等に基づいて適宜設定されることが好ましい。具体的には、第1の配管系統、第2の配管系統及び第3の配管系統のうち、最も流量の小さい配管系統を流れるCIP洗浄液の流量(L/min)は、最も流量の大きい配管系統を流れるCIP洗浄液の流量(L/min)の10%以上としても良く、20%以上とすることが好ましい。また、第1の配管系統、第2の配管系統及び第3の配管系統のうち、最も流量の小さい配管系統を流れるCIP洗浄液の流量(L/min)は、最も流量の大きい配管系統を流れるCIP洗浄液の流量(L/min)の100%以下であり、90%以下としても良い。
このように飲料充填機20内を順次CIP処理している間、制御部60は、飲料充填機20の入口側の温度Taと出口側の温度Tbとをそれぞれ監視する。具体的には、飲料充填機20の入口側の温度Taは、温度計68bによって監視されても良く、出口側の温度Tbは、温度計68cによって監視されても良い。上述したように、CIP処理中、第1の配管系統、第2の配管系統及び第3の配管系統のうちいずれかの配管系統のみがCIP処理され、他の配管系統はCIP処理が行われない。すなわち、CIP処理中、飲料充填機20内にはCIP洗浄液が流れない管路が存在する。これに対して、制御部60は、CIP処理中、温度Ta、Tbが所定の閾値温度以上を維持していれば、その時点でCIP洗浄液が流れていない管路についても無菌性を維持していると判断し、CIP処理を続行することができる。仮に、上記管路が開放されたとしても、無菌チャンバ13内の殺菌が完了していれば、CIP洗浄液が流れていない管路の温度が低下し、配管内が陰圧になった場合も、理論上上記管路が無菌状態が維持できていると言える。すなわち、飲料充填機20に、CIP洗浄液が流れておらず、温度が閾値温度未満となっている管路があったとしても、当該管路が非無菌状態の雰囲気に対して開放されることはない。このため、当該管路に菌が混入することが抑えられ、無菌状態を維持していると判断することができる。なお、制御部60は、CIP処理中、温度Ta、Tbが所定の閾値温度未満となった場合には、CIP処理を中止しても良い。閾値温度としては、85℃以上100℃未満の所定の温度としても良く、一例として90℃としても良い。また、CIP洗浄液が充填ノズル72よりも2次(下流)側(スニフトライン78、スニフトマニホールド56、CIPマニホールド59、CIP循環系配管81)を通過することで放熱し、飲料充填機20の出口側の温度Tbが所定の閾値温度を下回る場合がある。この場合、充填ノズル72に設置してある温度計68e(図2参照)で測定したCIP洗浄液の温度を、出口側の温度Tbとして代用しても良い。具体的には、全ての充填ノズル72に設置した温度計68eで測定したCIP洗浄液の最低温度を、温度Tbとして代用すると良い。また、温度計68eの設置場所は、充填ノズル72に限らず、スニフトライン78、スニフトマニホールド56、CIPマニホールド59及びCIP循環系配管81のうちの少なくともいずれかに設置しても良い。
このように本実施の形態によれば、飲料供給ライン73を含む第1の配管系統をCIP処理する第1のCIP処理(図5)と、カウンタガスライン74を含む第2の配管系統をCIP処理する第2のCIP処理(図6)と、スニフトライン78を含む第3の配管系統をCIP処理する第3のCIP処理(図7)とを行う。これにより、炭酸飲料用の飲料充填機20を効率良く迅速にCIP処理することができる。すなわち、炭酸飲料用の飲料充填機20において、充填ノズル72の周辺には非炭酸飲料用の充填ノズルと比べて流路が多く存在し、複雑な構造をもつ。このため、充填ノズル72の周辺にある全ての流路を一度にCIP洗浄液で満たすことは難しい。これは、充填ノズル72の周辺にある全ての流路をCIP洗浄液で満たそうとすると、飲料供給系配管65及びCIP循環系配管81に存在するポンプ51、52、91等の能力が不足したり、各配管の圧力損失の影響を受けたりするためである。この場合、ポンプを増強したり、配管を太くしたり、バルブを大型化する等、設備を改造することも考えられるが、これはコスト等の面からも現実的ではない。本実施の形態によれば、CIP処理時に飲料充填機20内の配管を複数の配管系統に分け、これらの配管を順次CIP処理していく。これにより、飲料充填システム10に対して大幅な設備改造を施すことなく、炭酸飲料用の飲料充填機20を効率良くCIP処理することが可能となる。
上記においては、SIP処理を別途行うことなく同時にCIP処理とSIP処理が行われる場合を例にとって説明した(CSIP処理)。しかしながらこれに限らず、CIP処理の後に、SIP処理を行っても良い。このSIP処理は、飲料の充填作業に入る前に、予め飲料が通過する流路内を殺菌するための処理であり、例えば、上記CIP洗浄で洗浄した流路内に加熱蒸気又は熱水を流すことによって行われる。これにより、飲料が通過する流路内が殺菌処理され無菌状態とされる。
また上記においては、CIP処理はアルカリ性洗浄液や酸性洗浄液を循環しながら、洗浄と殺菌を同時に行うCSIP処理の場合を例にとって説明したが、CIP洗浄液を循環した後のすすぎ工程で、無菌性を担保した水を飲料供給系配管65に供給し、CIP洗浄液を濯ぎながらSIP処理を行っても良い。
また本実施の形態によれば、CIP循環系配管81にヒータ93及びホールディングチューブ62を設け、ヒータ93で加熱したCIP洗浄液が、ホールディングチューブ62内を所定の滞留時間以上かけて通過するように設定されている。これにより、CIP洗浄液の無菌性を担保することができ、無菌性が担保されたCIP洗浄液を飲料供給系配管65に供給することができる。
また本実施の形態によれば、CIP循環系配管81のホールディングチューブ62の出口側に温度計68bを設け、制御部60は、温度計68bの温度に基づいて演算されたF値を監視する。これにより、制御部60は、F値が所定値以上を維持していれば、ホールディングチューブ62内を通過するCIP洗浄液の無菌性が担保されていると判断することができる。また、F値によりCIP洗浄液の無菌性を管理することにより、必要以上に長い時間CIP処理を行う必要がなくなり、飲料充填システム10の製品の切り換え時間を短縮し、生産能力を向上させることができる。
上記において、飲料充填システムとして、無菌充填方式を用いる飲料充填システム10を例にとって説明したが、これに限られるものではない。飲料充填システムとしては、例えば55℃以上95℃以下の高温下で飲料を充填するホット充填方式を用いる飲料充填システムであっても良い。チルド飲料やアルコール飲料など、CIP処理の後、SIP処理(微生物の不活性化)する飲料充填システムであれば適用可能である。
上記実施の形態及び変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記実施の形態及び変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 飲料充填システム
20 飲料充填機
30 ボトル
41 飲料殺菌装置
42 アセプティックタンク
44 炭酸飲料生成ユニット
60 制御部
61 熱交換器
62 ホールディングチューブ
63 洗浄液供給源
65 飲料供給系配管
66 バイパス流路
72 充填ノズル
73 飲料供給ライン
74 カウンタガスライン
75 飲料充填タンク
78 スニフトライン
81 CIP循環系配管
82 CIPカップ
83 CIPライン
85 CIPタンク
93 ヒータ

Claims (7)

  1. 炭酸飲料を充填する飲料充填システムであって、
    前記炭酸飲料を供給する飲料供給系配管と、
    前記飲料供給系配管に連結された飲料充填機と、
    前記飲料充填システムを制御する制御部と、を備え、
    前記飲料充填機は、充填ノズルと、前記充填ノズルにそれぞれ連結された飲料供給ライン、カウンタガスライン及びスニフトラインと、を含み、
    前記制御部は、
    前記飲料供給ラインを含み、前記カウンタガスラインを含まない第1の配管系統をCIP処理する第1のCIP処理と、
    前記第1のCIP処理の後、又は前記第1のCIP処理の前に、前記カウンタガスラインを含み、前記飲料供給ラインを含まない第2の配管系統をCIP処理する第2のCIP処理とを行う、飲料充填システム。
  2. 前記制御部は、前記スニフトラインを含む第3の配管系統をCIP処理する第3のCIP処理を更に行う、請求項1記載の飲料充填システム。
  3. 前記第1の配管系統、前記第2の配管系統及び前記第3の配管系統のうち、最も流量の小さい配管系統を流れる洗浄液の流量は、最も流量の大きい配管系統を流れる洗浄液の流量の10%以上100%以下である、請求項2記載の飲料充填システム。
  4. 前記飲料充填機に連結され、CIP処理時に前記飲料充填機から流出した洗浄液を前記飲料供給系配管側に向けて送液し、循環させるCIP循環系配管を更に備え、
    前記洗浄液は、85℃以上100℃未満の温度に加熱される、請求項1乃至3のいずれか一項記載の飲料充填システム。
  5. 前記制御部は、CIP処理時に、前記飲料充填機の入口側の温度と前記飲料充填機の出口側の温度とが、それぞれ所定の閾値温度以上を維持しているかを監視する、請求項1乃至4のいずれか一項記載の飲料充填システム。
  6. 炭酸飲料を充填する飲料充填システムをCIP処理するCIP処理方法であって、
    前記飲料充填システムは、前記炭酸飲料を供給する飲料供給系配管と、前記飲料供給系配管に連結された飲料充填機と、を有し、
    前記飲料充填機は、充填ノズルと、前記充填ノズルにそれぞれ連結された飲料供給ライン、カウンタガスライン及びスニフトラインと、を含み、
    前記CIP処理方法は、
    前記飲料供給ラインを含み、前記カウンタガスラインを含まない第1の配管系統をCIP処理する第1のCIP処理工程と、
    前記第1のCIP処理工程の後、又は前記第1のCIP処理工程の前に、前記カウンタガスラインを含み、前記飲料供給ラインを含まない第2の配管系統をCIP処理する第2のCIP処理工程とを備えた、CIP処理方法。
  7. 前記スニフトラインを含む第3の配管系統をCIP処理する第3のCIP処理工程を更に備えた、請求項6記載のCIP処理方法。
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