JP7170464B2 - 銀被覆金属粉末の洗浄方法、銀被覆金属粉末の製造方法、銀被覆銅粉末、銀被覆銅合金粉末、導電性ペースト及び導電膜の製造方法、電子部品、及び電気装置 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は、以下の通りである。
<銀被覆金属粉末>
本発明の銀被覆金属粉末の洗浄方法(以下「本発明の洗浄方法」ともいう)の実施の形態で所定の洗浄工程に供される銀被覆金属粉末は、銅及び不可避不純物からなる銅粉末、又は銅、ニッケル、亜鉛及び不可避不純物からなる銅合金粉末である金属粉末をコア粒子の粉末として、その粒子表面に銀被覆層を有するものである。
(不可避不純物)
銀被覆金属粉末における金属粉末(銅粉末又は銅合金粉末)中の不可避不純物は、金属粉末の製造原料や製造工程に使用される装置・物質の影響などで微量(銀被覆金属粉末の重量を基準として好ましくは0.1~1000ppm程度)含有されるものであり、その例としては、鉄、ナトリウム、カリウム、カルシウム、パラジウム、マグネシウム、酸素、炭素、窒素、リン、ケイ素、塩素が挙げられる。なお前記不可避不純物は、所与の目的を達成するために、銀被覆金属粉末の重量を基準として1000ppm以下程度(通常0.1ppm以上)のレベルで含有させられる微量添加元素を包含するものとする。
前記金属粉末が銅合金粉末である場合の銀被覆金属粉末は、例えば半田接続される導電膜を形成するための導電性ペーストにおける金属粉成分として有用である。具体的には、銅合金粉末を構成する銅は導電性に優れ、ニッケルは半田食われ耐性に優れ、亜鉛が存在することで銅合金粉末の銀被覆が良好に(金属粉末の粒子表面のうち、銀で被覆される面積割合が大きくなるように)なされ、優れた導電性及び半田濡れ性につながる。なお、半田食われ耐性とは、溶融した半田に導電膜が溶け出してしまうことで起こると考えられている半田食われという現象があるが、これが生じ難いことである。
本発明の洗浄方法の実施の形態に供される銀被覆金属粉末は、その粒子表面に表面処理層を有していてもよい。これにより、粉末の充填性を高めて導電性を高めることができる。表面処理層は前記銀被覆金属粉末を表面処理剤で処理することによって形成することができる。
本発明の洗浄方法の実施の形態に供される銀被覆金属粉末の、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積基準の累積50%粒子径(D50)は、導電性や薄い導電膜の形成を可能とする観点から、好ましくは0.1~15.0μmであり、より好ましくは1.0~10μmであり、特に好ましくは1.5~6.5μmである。
銀被覆金属粉末の形状に特に制限はなく、球状や略球状でもよいし、粒状でもよいし、薄片状(フレーク状)でもよいし、不定形でもよい。
本発明の洗浄方法の実施の形態では、まず銀被覆金属粉末を所定の洗浄液で洗浄する洗浄工程1に供する。これにより、銀被覆金属粉末の粒子表面において、銀被覆層で被覆されずコア粒子が露出している個所の酸化銅が錯体化されて、酸素とともに除去されるものと考えられる。
洗浄工程1において所定の洗浄液で洗浄された銀被覆金属粉末には、錯体形成化合物等の不純物が付着しており、これを洗浄することが望ましい。このとき純水で洗浄すると、銀被覆されずコア粒子が露出している個所において酸化が起こるものと考えられ、導電性に悪影響する。
以上説明した洗浄工程1及び2を経て、含有酸素が低減され、より導電性に優れた銀被覆金属粉末が得られるが、例えば洗浄工程2を経た銀被覆金属粉末に対して乾燥工程を実施してもよいし、また解砕や分級工程を実施して粉末の粒度を調整してもよい。
本発明の洗浄方法における洗浄工程1に供する銀被覆金属粉末は、公知の方法で入手することができるが、例えば上記で説明した金属粉末(銅粉末又は銅合金粉末)を用意し、この粒子表面に銀被覆層を形成する銀被覆工程を実施することで入手することができる。銀被覆工程を実施した上で洗浄工程1及び2を実施した場合には、本発明は銀被覆金属粉末の製造方法と捉えることもできる。
次に本発明の銀被覆金属粉末の実施の態様について説明する。この銀被覆金属粉末は、例えば本発明の洗浄方法を実施することで得られ、含有酸素が低減されるとともに、粉末の充填性が向上しており、導電性に優れる。
前記金属粒子は具体的には銅及び不可避不純物からなる銅粒子、又は、銅、ニッケル、亜鉛及び不可避不純物からなる銅合金粒子である。これら銅粒子及び銅合金粒子はそれぞれ、本発明の洗浄方法において説明した銅粉末及び銅合金粉末(を構成する各粒子)と同様である。すなわち、これらの粒子における不可避不純物は鉄、ナトリウムなどであり、その含有量は銀被覆金属粉末の重量を基準として好ましくは0.1~1000ppm程度である。また前記銅合金粒子について、銀被覆金属粉末において導電性や半田食われ耐性等の各種特性がバランスよく発現される観点から、好ましくは銅とニッケルと亜鉛の質量の合計に対する銅の質量割合が82質量%以上である。同様な観点から、より好ましくは、前記合計に対する銅の質量割合が82~95質量%であり、ニッケルの質量割合が1~8質量%であり、かつ亜鉛の質量割合が1~17質量%であり、更に好ましくは、前記合計に対する銅の質量割合が84~93質量%であり、ニッケルの質量割合が1.5~7.5質量%であり、かつ亜鉛の質量割合が1.5~14.5質量%である。
金属粒子の表面を被覆する銀被覆層は、本発明の洗浄方法の実施の態様における、銀被覆金属粉末を構成する銀被覆層と同様である。すなわち銀被覆層は、導電性を高めるなどの効果を奏し、その観点から、本発明の銀被覆金属粉末の実施の形態における銀被覆層の含有量は好ましくは1~50質量%であり、より好ましくは3~40質量%であり、さらに好ましくは15~30質量%である。また、前記銀被覆層の含有量は、銀被覆金属粉末の製造コスト等の観点からは、2~12質量%であることが好ましい。
本発明の銀被覆金属粉末の実施の態様は、粒子表面の酸化膜が適切に除去されていると考えられ、酸素量(O)が少ない。なおこの酸素量(O)は粒子サイズが小さくなると大きくなる傾向があるため、この粒子径の影響による酸素量(O)の変動を補正した実質的な酸素量をみるため、酸素量(O)に粒子径(D50)をかけることとした。またこの銀被覆金属粉末の実施の形態は、メカニズムは不明であるが、後述の実施例で示す通り、本発明の洗浄方法とは異なる方法で同程度に酸素量を低減した銀被覆金属粉末よりも粉末の充填性に優れ、タップ密度が高い(これは優れた導電性につながる)。それゆえタップ密度の真密度に対する割合も高く、その逆数(RTAP)が小さい。本発明の銀被覆金属粉末の実施の形態は、以上説明したRTAPと、酸素量(O)及び粒子径(D50)の積とが小さい。それゆえこれらの積(RTAP×O×D50(質量%・μm))も小さい。
本発明の銀被覆金属粉末の実施の形態のタップ密度は、粉末の充填密度を高めて良好な導電性を発揮する観点から、好ましくは3.0~7.5g/cm3であり、より好ましくは4.2~6.5g/cm3である。
本発明の銀被覆金属粉末の実施の形態のレーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積基準の累積50%粒子径(D50)(平均粒子径)は、導電性や薄い導電膜の形成を可能とする観点から、好ましくは0.1~15.0μmであり、より好ましくは1.0~10μmであり、特に好ましくは1.5~6.5μmである。
本発明の銀被覆金属粉末の実施の形態の酸素量は、導電性の観点から、好ましくは0.05~0.60質量%であり、より好ましくは0.08~0.25質量%である。
本発明の銀被覆金属粉末の実施の形態の炭素量は、加熱した際のガス発生を防止する観点から、好ましくは0.10~0.65質量%であり、より好ましくは0.18~0.45質量%である。
本発明の銀被覆金属粉末の実施の形態のBET1点法により測定した比表面積(BET比表面積)は、良好な導電性を発揮する観点から、好ましくは0.08~1.50m2/gであり、より好ましくは0.10~1.00m2/gであり、特に好ましくは0.15~0.80m2/gである。
本発明の銀被覆金属粉末の実施の形態の形状に特に制限はなく、球状や略球状でもよいし、粒状でもよいし、薄片状(フレーク状)でもよいし、不定形でもよい。
次に、本発明の導電性ペーストの実施の形態について説明する。この導電性ペーストは本発明の銀被覆金属粉末の実施の形態を含んでおり、当該粉末は酸素量が低減されており導電性に優れるため、導電膜を形成する用途に好適である。なお導電性ペーストには高温での焼成によりペースト中の溶剤や樹脂成分を分解、揮発させ、そして金属粉末同士を焼結させる焼結型導電性ペーストと、焼結型より低温での加熱により樹脂成分を硬化させ、この硬化時の樹脂の収縮により金属粉末同士を接触させて導通を図る樹脂硬化型導電性ペーストとがある。本発明の導電性ペーストの実施の形態はいずれの型の導電性ペーストとしても使用可能であり、溶剤と樹脂バインダーの一方又は両方を含んでいる。樹脂硬化型ペーストとする場合は硬化性樹脂である樹脂バインダーを必須成分として含む。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、オキセタン樹脂及び(メタ)アクリル樹脂が挙げられ、
光硬化性樹脂としては、光により架橋反応を起こす不飽和結合などの官能基を1分子中に1つ以上有する樹脂であればよく、その具体例としては、(メタ)アクリル樹脂、マレイン酸樹脂、無水マレイン酸樹脂、ポリブタジエン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アルキド系樹脂、アミノ系樹脂、ポリ乳酸樹脂、オキサゾリン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、シリコーン樹脂及びフッ素樹脂が挙げられる。
次に本発明の導電膜の製造方法の実施の形態について説明する。以上説明した導電性ペーストをディッピングや(スクリーン印刷、インクジェット印刷などの)印刷などにより(セラミック基板などの)基板上に所定パターン形状に塗布して塗膜を形成した後に焼成し(導電性ペーストが焼結型の場合)又は硬化(導電性ペーストが樹脂硬化型の場合)させることにより、基板上に導電膜を形成することができる。導電性ペーストをディッピングにより塗布する場合には、導電性ペースト中に基板をディッピングして塗膜を形成し、この塗膜から焼成又は硬化により得られた導電膜の不要な部分を除去して、基板上に所定パターン形状の導電膜を形成することができる。
次に、本発明の導電性ペースト(樹脂硬化型導電性ペースト)を利用して製造できる電子部品について説明する。電子部品は、外部電極を有し、半田により他の電気素子と接続されるものであれば、特に限定されるものではない。電子部品の具体例として、コンデンサ、キャパシタ、インダクタ、積層配線板、圧電体素子、バリスタ、サーミスタ、抵抗及び半導体チップが挙げられる。
本発明の電子部品が備える外部電極は、他の電気素子と半田接続される。本発明の電気装置は、基板と、基板上に形成された電気素子と、基板上に実装された電子部品と、前記電子部品及び電気素子を接続する半田部材とを備える構成であり、必要に応じてその他の部材や素子を備えてもよい。前記電気素子としては、例えば配線、リード、端子、電気回路及び電極が挙げられる。
(銅粉末の製造)
窒素雰囲気中で銅(純度99.99質量%以上)315kgを1500℃に加熱した溶湯を溶解炉下部から落下させながら、水アトマイズ装置により大気中で高圧水(水圧:150MPa、水量:160L/分、pH:10)を吹付けて急冷凝固させ、得られたスラリーをろ過し、得られた固形物を水洗し、乾燥し、解砕して、略球状の銅粉末を得た。この銅粉末について、下記で説明するのと同様な方法でBET比表面積、タップ密度、銀及び銅の質量の合計に対する各元素の質量割合、真密度、酸素量、炭素量、粒度分布、水分量、の測定を行った。
EDTA-2Na二水和物3.67kgと炭酸アンモニウム3.67kgを純水42.66kgに溶解した溶液(溶液1)と、EDTA-2Na二水和物8.08kgと炭酸アンモニウム4.04kgを純水32.20kgに溶解した溶液に、硝酸銀2.85kgを純水2.66kgに溶解した溶液を加えて得られた溶液(溶液2)を用意した。
上記で得られた銀被覆銅粉末1の、BET比表面積、タップ密度、銀及び銅の質量の合計に対する各元素の質量割合、真密度、酸素量、炭素量、粒度分布、水分量、及び導電性ペーストとした場合の抵抗、を測定した。結果は後記表1に示されている。また各測定の具体的な方法は以下の通りである。
そして、ここで求めた金属元素の質量割合から、銀及び銅の質量の合計を100質量%とした場合のそれぞれの質量割合へと換算した値を求めた。
この導電性ペーストをスクリーン印刷法によってアルミナ基板上に(線幅500μm、線長37.5mmのラインパターン状に)印刷した後、大気中において200℃で40分間加熱して硬化させることによって導電膜(膜厚およそ20μm)を形成し、得られた導電膜の体積抵抗率(初期抵抗)の算出を行った。
(アンモニア洗浄)
反応槽に純水1233.30gを投入後、25℃に温調し、640rpmで撹拌をしながら、酸素濃度計(理研計器社製GX-8000)の表示が0.0%になるまでN2パージを行った(N2パージはその後も、反応槽酸素濃度が0.0%に維持されるように継続した)。反応槽酸素濃度が0.0%になった所で、上記比較例1で得られた銀被覆銅粉末1を120g添加し、アンモニア濃度28質量%のアンモニア水(ナカライラスク製 特級)92.57gを添加し、この混合液を30分間撹拌した。なお、アンモニア添加量は銀被覆銅粉末中の銅に対して0.15当量(銅1モルに対して0.9モル)であった。
撹拌後、前記混合液について、濾過瓶、ブフナー漏斗、ろ紙及びアスピレーターを使用して、吸引ろ過を行ってろ紙上に銀被覆銅粉末を回収した。そしてこのろ紙上の銀被覆銅粉末に対して、吸引ろ過を継続しながら純水5Lを注ぎ込むことで洗浄を行った。この洗浄を10回繰り返し、計50Lの純水による洗浄を行った。洗浄後、真空状態で70℃で13.5h乾燥して、窒素雰囲気にしたグローブボックス内(酸素濃度計(理研計器社製GX-8000)の表示が0.0%であった)で解砕して、略球状の銀被覆銅粉末2を得た。この銀被覆銅粉末2について、比較例1と同様な方法で、BET比表面積、タップ密度、銀及び銅の質量の合計に対する各元素の質量割合、真密度、酸素量、炭素量、粒度分布、水分量、及び導電性ペーストとした場合の抵抗、を測定した。結果を後記表1に示す。
(水及びヒドラジン水洗浄)
上記比較例1で得られた銀被覆銅粉末1を120g用意した。これをろ紙上に置き、濾過瓶、ブフナー漏斗及びアスピレーターを使用して、吸引しながら純水5Lを前記粉末に対して注ぎ込むことで洗浄を行った。この洗浄を9回繰り返した後、吸引ろ過を継続しながら、ヒドラジン濃度20質量%のヒドラジン水溶液を5L注ぎ込んだ。ヒドラジンの使用量は、銀被覆銅粉末中の銅に対して19当量であった。
上記比較例2において、水洗浄における純水をヒドラジン濃度20質量%のヒドラジン水溶液に変更し、洗浄回数を1回にした(その結果、洗浄に使用したヒドラジン水溶液の量は5Lだった)以外は、同様にして略球状の銀被覆銅粉末4を得た。ヒドラジンの使用量は、銀被覆銅粉末中の銅に対して19当量であった。この銀被覆銅粉末4について、比較例1と同様な方法で、BET比表面積、タップ密度、銀及び銅の質量の合計に対する各元素の質量割合、真密度、酸素量、炭素量、粒度分布、水分量、及び導電性ペーストとした場合の抵抗、を測定した。結果を下記表1に示す。
(銅合金粉末(CuNiZn)の製造)
窒素雰囲気中で、Cu70Ni30(質量比)合金17.5kgとCu65Zn35(質量比)合金44.23kgとCu80Ni10Zn10(質量比)粉末(粗粉)50kgと銅88.72kgを1200℃に加熱した溶湯をタンディッシュ下部から落下させながら、水アトマイズ装置により大気中で高圧水(水圧:150MPa、水量:160L/分、pH:10)を吹付けて急冷凝固させ、得られたスラリーをろ過し、得られた固形物を水洗し、乾燥し、解砕して、略球状の銅合金粉末(銅-ニッケル-亜鉛合金粉末)を得た。この銅合金粉末について、比較例1におけるのと同様な方法で、BET比表面積、タップ密度、銅、ニッケル及び亜鉛の質量の合計に対する各元素の質量割合、真密度、酸素量、炭素量、粒度分布及び水分量を測定した。
EDTA-2Na二水和物0.357kgと炭酸アンモニウム0.357kgを純水4.155kgに溶解した溶液(溶液1)と、EDTA-2Na二水和物0.787kgと炭酸アンモニウム0.393kgを純水3.136kgに溶解した溶液に、硝酸銀0.279kgを純水0.257kgに溶解した溶液を加えて得られた溶液(溶液2)を用意した。
反応槽に純水1233.30gを投入後、25℃に温調し、640rpmで撹拌をしながら、酸素濃度計(理研計器社製GX-8000)の表示が0.0%になるまでN2パージを行った(N2パージはその後も、反応槽酸素濃度が0.0%に維持されるように継続した)。反応槽酸素濃度が0.0%になった所で、上記比較例4で得られた銀被覆銅合金粉末1を120g添加し、アンモニア濃度28質量%のアンモニア水(ナカライラスク製 特級)92.57gを添加し、この混合液を30分間撹拌した。なお、アンモニア添加量は銀被覆銅合金粉末1中の銅に対して0.17当量であった。
Claims (20)
- 銅及び不可避不純物からなる銅粉末、又は銅、ニッケル、亜鉛及び不可避不純物からなる銅合金粉末である金属粉末の粒子表面に銀被覆層を有する銀被覆金属粉末を、錯体形成化合物としてアンモニアを含有する水溶液で洗浄する洗浄工程1と、
該洗浄工程1で洗浄された銀被覆金属粉末を、還元剤としてヒドラジンを含有する水溶液で洗浄する洗浄工程2とを有する、銀被覆金属粉末の洗浄方法。 - 前記洗浄工程1において、前記銀被覆金属粉末中の銅に対して0.05~1当量の錯体形成化合物を含有する水溶液で、前記銀被覆金属粉末を洗浄する、請求項1に記載の銀被覆金属粉末の洗浄方法。
- 前記洗浄工程2において、前記銀被覆金属粉末中の銅に対して10~60当量の還元剤を含有する水溶液で、前記銀被覆金属粉末を洗浄する、請求項1又は2に記載の銀被覆金属粉末の洗浄方法。
- 前記金属粉末が前記銅合金粉末であり、前記銀被覆金属粉末における銅とニッケルと亜鉛の質量の合計に対する銅の質量割合が、82質量%以上である、請求項1~3のいずれかに記載の銀被覆金属粉末の洗浄方法。
- 前記洗浄工程1に供される前記銀被覆金属粉末のレーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積基準の累積50%粒子径(D50)が0.1~15.0μmである、請求項1~4のいずれかに記載の銀被覆金属粉末の洗浄方法。
- 銅及び不可避不純物からなる銅粉末、又は銅、ニッケル、亜鉛及び不可避不純物からなる銅合金粉末である金属粉末の粒子表面に銀被覆層を形成して銀被覆金属粉末を得る銀被覆工程と、
該銀被覆工程で得られた銀被覆金属粉末を、錯体形成化合物としてアンモニアを含有する水溶液で洗浄する洗浄工程1と、
該洗浄工程1で洗浄された銀被覆金属粉末を、還元剤としてヒドラジンを含有する水溶液で洗浄する洗浄工程2とを有する、銀被覆金属粉末の製造方法。 - 前記金属粉末が前記銅合金粉末であり、該銅合金粉末における銅とニッケルと亜鉛の質量の合計に対する銅の質量割合が、82質量%以上である、請求項6に記載の銀被覆金属粉末の製造方法。
- 前記金属粉末のレーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積基準の累積50%粒子径(D50)が0.1~15.0μmである、請求項6又は7に記載の銀被覆金属粉末の製造方法。
- 銅及び不可避不純物からなる銅粒子の表面に銀被覆層を有する銀被覆銅粉末であって、
該銀被覆銅粉末のタップ密度の真密度に対する割合の逆数(RTAP)と、銀被覆銅粉末の酸素量(O)と、銀被覆銅粉末のレーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積基準の累積50%粒子径(D50)との積(RTAP×O×D50(質量%・μm))が、0.80(質量%・μm)以下であり、
脂肪酸を表面に含まない、
銀被覆銅粉末。 - 前記積(RTAP×O×D50(質量%・μm))が、0.30~0.75(質量%・μm)である、請求項9に記載の銀被覆銅粉末。
- 前記銀被覆層の、前記銀被覆銅粉末における含有量が1~50質量%である、請求項9又は10に記載の銀被覆銅粉末。
- 前記累積50%粒子径(D50)が0.1~15.0μmである、請求項9~11のいずれかに記載の銀被覆銅粉末。
- 銅、ニッケル、亜鉛及び不可避不純物からなる銅合金粒子の表面に銀被覆層を有する銀被覆銅合金粉末であって、
該銀被覆銅合金粉末のタップ密度の真密度に対する割合の逆数(RTAP)と、銀被覆銅合金粉末の酸素量(O)と、銀被覆銅合金粉末のレーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積基準の累積50%粒子径(D50)との積(RTAP×O×D50(質量%・μm))が、0.58(質量%・μm)以下であり、
前記銀被覆銅合金粉末において、銅とニッケルと亜鉛の質量の合計に対する銅の質量割合が82~95質量%であり、前記合計に対するニッケルの質量割合が1~8質量%であり、前記合計に対する亜鉛の質量割合が1~17質量%であり、
脂肪酸を表面に含まない、
銀被覆銅合金粉末。 - 前記積(RTAP×O×D50(質量%・μm))が、0.25~0.56(質量%・μm)である、請求項13に記載の銀被覆銅合金粉末。
- 前記銀被覆層の、前記銀被覆銅合金粉末における含有量が1~50質量%である、請求項13又は14に記載の銀被覆銅合金粉末。
- 前記累積50%粒子径(D50)が0.1~15.0μmである、請求項13~15のいずれかに記載の銀被覆銅合金粉末。
- 請求項9~12のいずれかに記載の銀被覆銅粉末及び/又は請求項13~16のいずれかに記載の銀被覆銅合金粉末が、溶剤及び/又は樹脂バインダー中に分散した、導電性ペースト。
- 請求項17に記載の導電性ペーストを基板上に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を焼成し又は硬化させることにより前記基板上に導電膜を形成する、導電膜の製造方法。
- 外部電極を備える電子部品であって、前記外部電極が、請求項9~12のいずれかに記載の銀被覆銅粉末及び/又は請求項13~16のいずれかに記載の銀被覆銅合金粉末、並びに硬化性樹脂を含む、電子部品。
- 基板と、該基板上に形成された電気素子と、該基板上に実装された請求項19に記載の電子部品と、前記電子部品及び電気素子を接続する半田部材とを備える電気装置。
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