JP7097752B2 - 障害物検知手段を備えた建築用開閉装置 - Google Patents
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Description
この様な障害物検知手段として、シャッターカーテン最下端に設けられる座板を、シャッターカーテンの最下端部に一連状に連結される上側の上座板部と、該上座板部に対して上下移動自在に支持される下側の下座板部と、上座板部に設けられ、下座板部が上座板部に対して上動したことを検知する障害物検知センサとを備え、下座板部が障害物に当接したことにより上動したことを障害物検知センサで検知したときを障害物検知をした、と判断するように構成したものが提唱されている。
ところで下座板部に障害物が当接する場合、その当接位置は、左右方向、前後方向に異なったものとなり、このため下座板部は、これに異なった当接位置に対応した多様な上動をすることになるが、これらの上動を、単純に上下座板部のあいだに設けた一つの障害物検知センサで検知することは難しいという問題がある。
そこで、下座板部と上座板部とのあいだに、上座板部に支持される軸支部を支点(起点)として上動(揺動)する中間検知部材を設け、該中間検知部材が、前記下座板部の多様な上動を受けて上動したことを障害物検知センサで検知できるように構成したものが提唱されている(例えば特許文献1、2参照。)。
請求項2の発明は、検知作動部は、凹陥状のスペースに対し、下座板部が上動していない状態で入り込んでおり、下座板部が障害物当接により上動することでさらに深く入り込むものであることを特徴とする請求項1記載の障害物検知手段を備えた建築用開閉装置である。
請求項3の発明は、障害物検知センサによる障害物検知は、検知作動体が検知作動部に当接する状態で中間検知部材の上動に伴い上方に変位することによるものであり、該検知作動体の検知作動部に対する当接は、検知作動部の縦片部側が低くなるよう傾斜した状態での当接であり、前記検知作動体の障害物検知をするための上方変位は、該検知作動体が、中間検知部材が上動するほど急傾斜になるよう変化する検知作動部を相対的に下る方向に移動することを伴うものであることを特徴とする請求項1または2記載の障害物検知手段を備えた建築用開閉装置である。
しかも下座板部が上動していない非検知状態の障害物検知センサは、検知作動部から離間しているため、下座板部が振動等によって振れたような場合において障害物検知センサが誤作動することを回避しながら、障害物検知センサが障害物検知するときの作動が凹陥状のスペース内で実行されるため、上座板部の上下高さを低くすることに寄与できることになる。
請求項2の発明とすることにより、障害物検知に基づき下座板部が上動していく過程において、中間検知部材の構成部材である検知作動部が凹陥状のスペースに最初から入り込んでいるものがさらに深く入り込むこととなって、座板の高さを低くすることに貢献できることになる。
請求項3の発明とすることにより、検知作動体が検知作動部に当接して障害物検知作動をする場合に、検知作動体は、急傾斜状に変化していく検知作動部を下る方向の移動を伴うことになる結果、上動する中間検知部材の検知をするものでありながら、検知作動体の検知作動部に対する当接移動の円滑化が図れ、確実な検知作動ができることになる。
さらに前記側片部8bは、第二上片部8eの前後方向外端縁から垂下状に設けられるが、該側片部8bの下端部には、前後方向に向けて水平状に突出する水平片部8gが突出形成されている。そして該水平片部8gのうち、反対側(対向する側)の側片部8b側に向けて延出する部位は、後述するように下座板部9を受止め係止するための係止受け部8hとなっている。
この場合に上片部9fは、図6、7、8から明らかなように、上座板部8に設けた前後の係止受け部8hに上動可能な状態で受止め係止されている。
しかもこの場合に、下座板部9の上動は、該下座板部9が前記自然の下動姿勢を維持した状態(平行状態)で上動するもの(図5参照)に、前後方向一方側の上片部9fが持上がる傾斜状の上動(図6参照)、他方側の上片部9fが持上がる傾斜状の上動(図7参照)、並びにこれらの中間の傾斜状の上動を含むものとして定義される。
前述したように下座板部9は、障害物の当接がない状態では、前後方向両側の上片部9fが上座板部8の前後方向両側の係止受け部8hにそれぞれ上側から当接して受け止め係止される自然の垂下姿勢になっており、この状態で下座板部9に障害物が当接すると、その当接位置により、下座板部9は、前記自然の下動姿勢を維持した状態で、前後方向両側の上片部9fが持上がって該両側の係止受け部8hから離間する状態の上動(第一の上動)、前後方向一方側の上片部9fが該側の係止受け部8hから持上がり、他方側の上片部9fは該側の係止受け部8hに当接した傾斜状態の上動(第二の上動)、前後方向他方側の上片部9fが該側の係止受け部8hから持上がり、前後方向一方側の上片部9fは該側の係止受け部8hに当接した傾斜状態の上動(第三の上動)を典型状態とする上動を行うことになるが、この典型状態の上動を用いて中間検知部材10の上動を説明する。
そしてこの場合の上動が、前記前後方向他方側のみが持上がった第三の上動である場合、中間検知部材10は、第三横片部10kが前後方向他方側の上片部9fにより押し上げられる上動がそのまま継続された上動をすることになるが、下座板部9が自然の下動姿勢を維持した状態の第一の上動(前後方向両側の上動)である場合において、図5に示すように下座板部9が前後方向中央位置に位置した理想状態で上昇した場合には、下座板部9の前後方向一方側のコーナー部9gが、傾斜状部10eから離間(遊びによる離間)しているため、下座板部9の上動途中から縦片部10bの傾斜状部10gに当接することになって、以降、中間検知部材10は、後述する下座板部9が第二の上動をした場合を受けての揺動をすることになるが、下座板部9が前後方向に位置ズレしている場合には、その位置ズレ位置および位置ズレ量に対応した揺動(上動)をすることになる。その場合、コーナー部9gが最初から傾斜状部10gに当接した状態の上動、コーナー部9gが傾斜状部10gに当接することなく最初から第三横片部10kが前後方向他方側の上片部9fにより押し上げられる上動を二極状態としてこれらが複合した上動を実際にはすることになる。
そしてこのものでは、下座板部9の第三の上動が最大状態になったとき、つまり下座板部9の前後方向一方側の段差片部9dが上座板部8の水平片部8bに当接した状態になったとき、該側のコーナー部9gは傾斜状部10gを越えて円弧状部10fの上半部部位に至ることになるが、この状態でも、コーナー部9gは垂線Xに対して前後方向一方側に偏倚した側に位置することになっていて、垂線Xを前後方向他方側には越えない設定になっている。
つまり、このときの検知レバー11cの第一横片部10iに対する移動(摺動)は、該第一横片部10iの上動を受けながら、中間検知部材10が上動するほど前後方向一方側が低くなって急傾斜になるよう変化する傾斜状態の第一横片部10iを下る方向に移動することを含むものとなり、これによって検知レバー11cの第一横片部10iを摺動しながらの押し上げ作動が円滑にできることになって、障害物検知センサ11の検知作動に無理がなく確実性が向上する。
そのうえこのものでは、障害物検知センサ11も、障害物当接により上動した下座板部9の前記スペースSに下側部位が併せて入り込むように設定されている。
尚、図中、13は上座板部8の左右両端部に設けられる振れ止め材、14は下座板部9の左右両端部に設けられる延長部材であって、何れもガイドレール2のガイド溝内に嵌入する設定になっている。また15は開閉機5の正逆駆動及びその停止を行うため設けられる操作スイッチ、16は障害物検知センサ11からの検知信号を送信するための送信機である。
しかもこのものでは、障害物検知センサ11の検知レバー11cの下端部が、障害物検知をしていない状態でも凹陥状のスペースSに入り込んでいる結果、座板7の高さを低いものにする設定がより簡単になるだけでなく、凹陥状スペースSを利用して垂直状の障害物検知センサ11の配設が可能となり、取付け構造が複雑になることを回避できる。
2 ガイドレール
3 シャッターカーテン
3a 最下端スラット
7 座板
8 上座板部
8h 係止受け部
9 下座板部
10 中間検知部材
10a 軸支部
10b 縦片部
10c 横片部
10e 検知受け部
10i 第一横片部
10j 第二横片部
10k 第三横片部
11 障害物検知センサ
11c 検知レバー
M 座板中心
O 軸心
S 凹陥状のスペース
X 垂線
Claims (3)
- 前後方向に通過可能な開口部の開閉を上下移動により行う開閉体を備え、該開閉体の最下端部に設けられる座板を、開閉体に連結される上座板部と、障害物が当接したことに伴い上座板部に対して上動する下座板部とを備えて構成し、上下座板部間に介装され、下座板部の上動を受けて上動する中間検知部材と、該上動する中間検知部材が当接することで上動して障害物検知作動をする検知作動体が設けられた障害物検知センサとを備えた建築用開閉装置において、
前記下座板部は、下片部と、該下片部の前後方向両端縁から起立状に設けられる前後の側片部と、該前後の側片部の上端部から水平状に形成され、上座板部に設けた前後の係止受け部に上動可能な状態で受止め係止される上片部とを備えて構成され、前記前後の側片部と下片部とにより、前後の上片部間が上側開口となった凹嵌状のスペースが形成されたものであり、
中間検知部材は、上座板部の前後方向一方側の偏倚部位で前後方向揺動自在に軸支される軸支部と、該軸支部から縦方向に向けて垂下する縦片部と、該縦片部の下端部から下座板部の下片部からは離間する状態で横方向に向けて延出し、該延出した先端縁部が前記前後方向他方側の係止受け部に支持された上片部に上動可能な状態で支持される横片部とを有したL字状部を有したものであり、
前記縦片部には、前後方向一方側の上片部に対向する傾斜状部が形成され、横片部には、検知作動体に対して離間する検知作動部が形成されたものであり、
下座板部の下片部に障害物が当接して上動することに伴い上動した前記前後の上片部のうちの少なくとも一つが、対応する縦片部の傾斜状部または横片部の先端縁部を上動せしめて検知作動部の上動を行うように構成され、
前記検知作動体と検知作動部とは、前記障害物の当接に伴い上動した検知作動部が検知作動体に当接することでなされる障害物検知作動が前記凹嵌状のスペース内で実行されるよう該スペースに配されていることを特徴とする建築用開閉装置。 - 検知作動部は、凹陥状のスペースに対し、下座板部が上動していない状態で入り込んでおり、下座板部が障害物当接により上動することでさらに深く入り込むものであることを特徴とする請求項1記載の障害物検知手段を備えた建築用開閉装置。
- 障害物検知センサによる障害物検知は、検知作動体が検知作動部に当接する状態で中間検知部材の上動に伴い上方に変位することによるものであり、
該検知作動体の検知作動部に対する当接は、検知作動部の縦片部側が低くなるよう傾斜した状態での当接であり、
前記検知作動体の障害物検知をするための上方変位は、該検知作動体が、中間検知部材が上動するほど急傾斜になるよう変化する検知作動部を相対的に下る方向に移動することを伴うものであることを特徴とする請求項1または2記載の障害物検知手段を備えた建築用開閉装置。
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