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JP6924624B2 - 通信機能付電気掃除機およびそれを含んでなるデータ処理システム - Google Patents

通信機能付電気掃除機およびそれを含んでなるデータ処理システム Download PDF

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Description

この発明は、通信機能付電気掃除機およびそれを含んでなるデータ処理システムに関する。
近年、高齢化社会の到来と通信技術の発達を背景として、家庭用電気機器に通信機能を持たせ、家庭用電気機器本来の目的に加えて高齢者など被験者の生活活動をモニタする機器やシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)
特開2004−54731号公報
家庭用電気機器のなかでも掃除機は、電気的構成が比較的単純なために通信機能を持たせる必要性はあまり認識されていなかった。
最近は、自律的に室内を走行して清掃を行う所謂掃除ロボットが普及しつつあるが、掃除ロボットは人が居なくても自律的に走行し作業を行うので遠隔操作や遠隔監視のために通信機能を付けるものがある。しかし、掃除ロボットでない従来の電気掃除機は特に、人が持って掃除を行うので通信機能を持たせて実現する機能についてあまり検討されていなかった。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、電気掃除機に外部の機器と通信する機能を持たせることによって電気掃除機またはその使用者の状態を知らせるだけでなく、外部から電気掃除機の設定を変更する機能を実現するものである。
この発明は、掃除に係るユーザの操作を受付ける操作部と、前記操作部に対する繰り返しの操作に応答して動作状態を切り換える操作回路と、前記操作部で受付けた掃除開始の指示に基づいて作動し、電動送風機を含んでなる掃除動作部と、前記掃除動作部の作動を含む動作状態を検出する状態検出回路と、前記操作回路、前記掃除動作部および前記検出回路を制御する制御部と、外部の機器と通信する通信インターフェイスとを備え、前記制御部は、前記通信インターフェイスを介して外部の機器から前記掃除動作部に係るデータを受信してそのデータに基づいた制御を実行する通信機能付電気掃除機を提供する。
この発明による電気掃除機において、制御部は、通信インターフェイスを介して外部の機器から掃除動作部に係るデータを受信してそのデータに基づいた制御を実行するので、電気掃除機またはその使用者の状態を外部に知らせることができるだけでなく、外部から電気掃除機の設定を変更することができる。
この実施形態における電気掃除機が床面上に自立した状態と充電器とを示す斜視図である。 図1に示す電気掃除機を後方からみた背面図である。 図1に示す電気掃除機の電気的構成を示すブロック図である。 電気掃除機とサーバとを備えてなる、この実施形態のデータ処理システムの構成を示すブロック図である。 この実施形態において情報通信端末が実行するアプリの画面の一例を示す説明図である。 この実施形態による電気掃除機の構成を示す図3と異なるブロック図である。(実施の形態3)
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
(実施の形態1)
≪掃除機の構成≫
図1は、この実施形態における電気掃除機が床面上に自立した状態と充電器とを示す斜視図である。図2は、図1に示す電気掃除機を後方からみた背面図である。図3は、図1に示す電気掃除機の電気的構成を示すブロック図である。
図1〜図3に示すように、この実施形態における電気掃除機1は、電動送風機41(図3参照)を内蔵する掃除機本体10と、掃除機本体10に着脱可能に装着されるダストカップユニット20、バッテリー30(図3参照)、延長パイプ61および吸込口体62とを備える。掃除機本体10は略ピストル形である。
掃除機本体10は、装着されたバッテリー30を覆い掃除機本体10に対して開閉可能なバッテリーカバー13と、後部に設けられたハンドル14と、ハンドル14に設けられた操作部15とを有する。操作部15は、起動・吸引力切換ボタン15aと停止ボタン15bとを有する(図2参照)。さらに操作部15は、バッテリー30の残量や電気掃除機1の動作状態を示す表示ランプ(図示せず)を有する。表示ランプは、表示回路103(図3参照)に含まれる。
閉じた状態のバッテリーカバー13およびハンドル14は筐体11と一体感のある形状を有している。なお、本明細書において、前後左右上下の方向とは、ハンドル14を握って延長パイプ61が水平方向に沿うように構えた状態の電気掃除機1についてダストカップユニット20の底部の側が前側、それに対してハンドル14の側が後側とし、前方に向かって上下左右の方向を指す。
筐体11内には、電動送風機41(図3参照)、制御回路110、電源回路120をはじめとする種々の回路(図3参照)、バッテリー30の正負極端子と電気的に接触可能なバッテリー端子43等が収納されている。さらに、バッテリー端子43より本体側には、バッテリー電圧検出回路105が配置されている。
制御回路110は、CPU、メモリ、タイマーおよび入出力ポート等を有するマイクロコンピュータを中心とする回路であって、電気掃除機1の各部に配置されたセンサーやスイッチを用いて状態を検出し動作を制御する。マイクロコンピュータは、操作回路102に対する操作を受付け、表示回路103の表示を制御する。
通信インターフェイス115は、制御回路110のマイクロコンピュータが外部の機器と通信できるようにする回路である。通信方式は問わないが、例えば無線LANの方式やBluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)などの無線通信が適用可能である。あるいは、PLC(Power Line Communications)の技術あるいはイーサネット(登録商標)などを適用した有線の通信方式であってもよい。
電源回路120は、ラッチ回路106および安定化回路111を含んで構成され、制御回路110をはじめとする各部の回路にバッテリー30からの電源を供給する。安定化回路111は、バッテリー30の電圧を一定の電圧に維持する。ラッチ回路106は、電気掃除機1が掃除の動作を停止しかつ操作部15が操作を受付けない状態が続き予め定められた期間が経過した時に制御回路110からの指示に応答してバッテリー30から各部への電力の供給を遮断し、その後操作部15が操作を受付けた場合にそれに応答して再び電力の供給を開始する回路である。
バッテリー電圧検出回路105は、バッテリー30から供給される電圧のレベルを検出し前述のマイクロコンピュータが読み取れるようにする。
延長パイプ部61が装着される掃除機本体10のパイプ部12にはダストセンサー101(図3参照)が配置されている。ダストセンサー101は、パイプ部12の内壁に対向して発光素子としてのLEDと受光素子としてのフォトトランジスタとが配置されたものである。パイプ部12を通過してダストカップ21へ流入する塵埃が多いと、前記LEDからの光が塵埃に遮られるためフォトトランジスタに届く光が弱くなる。ダスト検出回路114は、前述のマイクロコンピュータがダストセンサー101による塵埃の検出を読み取れるようにする。
掃除機本体10は、パイプ部12の先に延長パイプ61を介して吸込口体62を取り付けることができ、吸込口体62で床面を掃除できる。吸込口体62は関節部62cを有し、関節部62cは延長パイプ61が床面と平行になるまで後方へ倒れた状態から前方上方へ回転し延長パイプ61が鉛直方向よりもやや前方へ傾いた状態まで約100度の角度で姿勢を変えることができる。また、関節部は左右方向にも姿勢を変えることができる。状態掃除中にユーザが一時的に掃除する場所から離れなければならなくなると掃除機本体10に延長パイプ61および吸込口体62を取り付けた状態で、電気掃除機1を床面に自立させておくことができる(図1参照)。
吸込口体62は、床面に対向する底面に露出して図示しないパワーブラシおよび自走ローラおよび持上検知スイッチ65(図3参照)が配置される。パワーブラシは吸込口に配置されてパワーブラシモータ63(図3参照)により駆動されて回転し、床面上の塵埃を吸込口に掃き上げる。自走ローラは、自走モータ64(図3参照)により駆動されて回転し、軽い力で吸込口体62が床面上を移動できるようにする。パワーブラシモータ63および自走モータ64は、パワーブラシ回路104により駆動され、その駆動は前述のマイクロコンピュータによって制御される。また、モータ電流検知回路113は、それぞれのモータ電流を検出し、前述のマイクロコンピュータが読み取れるようにする。
持上検知スイッチ65は、吸込口体62が床面から持上げられた状態を検出する。掃除中に吸込口体62が床面から持上げられた状態を持上検知スイッチ65が検知すると、前述のマイクロコンピュータはパワーブラシ回路104を制御してパワーブラシモータ63および自走モータ64を停止させる。
吸込口体65の関節部62cには、姿勢検知スイッチ66が配置されており、電気掃除機1が自立の姿勢か否かを検知する。
掃除機本体10にダストカップユニット20が装着される箇所の後方の筐体11内には電動送風機41および制御回路110が収納されている。電動送風機41の上方かつバッテリーカバー13の下方にバッテリー30が掃除機本体10に対して着脱可能に装着されている。バッテリーカバー13は、前方にヒンジを有しておりヒンジを軸に後部を上方へ回転させて開放し、掃除機本体10に装着されたバッテリー30を取り出すことができる。
バッテリー30は充電式であって、掃除機本体10から取り出して別体の充電器150(図1参照)に装着して充電できる。充電器150は商用電源のACアウトレット159から電力の供給を受け、装着されたバッテリー30を充電する。
ダストカップユニット20は、底壁および周囲壁を有する円筒形に形成されている。電動送風機41が回転すると吸込口体62から延長パイプ61を経てダストカップユニット20の内部に塵埃を含む空気が流入する。そして、流入した空気はダストカップユニット20を経て電動送風機41に至る。ダストカップユニット20内では負圧によって旋回気流が発生する。吸込口体62から空気と共に吸い込まれた塵埃は遠心力によってダストカップユニット20の内部に残る。
ドライバ回路116は、電動送風機41を駆動し、その駆動は前述のマイクロコンピュータによって制御される。送風機電流検知回路112は、電動送風機41のモータ電流を検出して前述のマイクロコンピュータが読み取れるようにする。それによって、電動送風機41の停動およびダストカップユニット20に溜まった塵埃の量を知ることができる。
≪電気掃除機の動作≫
図2に示すように、操作部15は、起動・吸引力切換ボタン15aと停止ボタン15bとを備えている。
電気掃除機1が動作を停止した状態で起動・吸引力切換ボタン15aが押されると、ラッチ回路106がその操作に応答して制御回路110をはじめとする各部へバッテリー30からの電力の供給を開始する。制御部110のマイクロコンピュータは、電力の供給が開始されると処理の実行を開始し、電動送風機41、パワーブラシモータ63および自走モータ64を起動して掃除をスタートする。
掃除開始後、さらに起動・吸引力切換ボタン15aが押されると、その操作に応答して前記マイクロコンピュータは押されるたびに電動送風機41の回転速度を「強」から「標準に」、「標準」から「静音」に、そして「静音」から「強」に切り換える。パワーブラシモータ63の回転速度を同様に切り換えてもよい。さらに起動・吸引力切換ボタン15aが繰り返し押されると、前記マイクロコンピュータは電動送風機41の回転数即ち電気掃除機1の吸引力を「強」、「標準」、「静音」、「強」…の順に循環式に切り換える。パワーブラシモータ63の回転速度を同様に切り換えてもよい。
掃除中に停止ボタン15bが押されると、それに応答して前記マイクロコンピュータは電動送風機41、パワーブラシモータ63および自走モータ64を停止させる。掃除を停止した状態が予め定められた期間続いたら、前記マイクロコンピュータはラッチ回路106を制御してバッテリー30からの電力の供給を遮断して電力の消費を最少化し、自身の処理を終了する。
≪サーバおよび情報処理端末との通信≫
図4は、電気掃除機1が外部のサーバと通信して電気掃除機1の状態および動作に関する情報をやり取りし、そのサーバが情報通信端末と通信する様子を示すブロック図である。
図4に示すようにサーバ200は、CPU(サーバ制御部210)を中心として、サーバ通信インターフェイス215、サーバ記憶回路217、サーバ表示回路203およびサーバ操作回路202を備える。サーバ記憶回路217は、電気掃除機1および情報通信端末300と送受する情報を格納する。
情報通信端末300は、通信機能を有する情報処理装置である。典型例はスマートフォンであるが、それに限らずモバイルコンピュータ、携帯電話あるいはデスクトップ型のコンピュータ等も含む。情報通信端末300は、電気掃除機1のユーザが使用するものである。情報通信端末300は、CPU(端末制御部310)を中心として、端末表示回路303および端末操作回路302を備える。さらに、端末通信インターフェイス315、端末記憶回路317を備える。
端末制御部310は、端末記憶回路317に格納された処理プログラムを実行することにより、アプリケーションソフトウェア(いわゆるアプリ)を実行することができる。情報通信端末300のユーザは、アプリを実行して端末表示回路303が有する表示部に電気掃除機1が検知した状態を表示させることができる。また、端末操作回路302に対する操作を行って電気掃除機1に係る設定を行うことができる。
それらの状態の表示や設定は、サーバ200との通信によってサーバ記憶回路217にデータとして格納されたもの、および、格納されるものである。サーバ200は、電気掃除機1との通信によって電気掃除機1の状態を表すデータを取得し、設定に係るデータを提供する。
電気掃除機1の制御回路110は、通信インターフェイス115およびサーバ通信インターフェイス215を介してサーバ200と情報を送受する。さらに、サーバ制御部210は、サーバ通信インターフェイス215および端末通信インターフェイス315を介して情報通信端末300と情報を送受する。
さらに、充電器150が通信機能を備えてサーバ200と通信してもよい。図4に示す充電器150は、充電回路153、充電制御回路155および充電器通信インターフェイス157を備える。充電回路153は、図示しない充電端子を備え、商用電源のACアウトレットから電力の供給を受けて、前記充電端子を介して充電器150に着脱可能に装着されたバッテリー30(図1参照)を充電する。充電制御回路155は、バッテリー30への充電を制御する。また、サーバ200と充電に係る情報を送受する。
≪情報処理端末のアプリの機能≫
情報通信端末300のアプリを用いて電気掃除機1に係る設定を行う一例について述べる。
この実施形態では、動作停止中に起動・吸引力切換ボタン15aが押されたことに応答して前記マイクロコンピュータが電動送風機41を起動する初期の回転速度をアプリによって切り換えるものとする。
図5は、この実施形態において情報通信端末300がアプリを実行する際の、表示回路303が有する表示部の画面の一例を示す説明図である。
図5に示す画面は、電気掃除機1が動作停止中に起動・吸引力切換ボタン15aが押された場合に電動送風機41をどの吸引力で起動するかを設定する画面である。図5で、基本設定は必須の選択項目で、優先レベルが最も低い設定である。優先レベル1のタイマー、優先レベル2のタイマーの何れかが設定されている時間帯はそれらの設定に従う。何れのタイマーも設定されていない時間帯おいて、前述のマイクロコンピュータは基本設定に応じた吸引力で電動送風機41を起動する。図5の例では「強」が選択されている。
基本設定の下の欄は、優先レベル1のタイマー設定である。図5では22時00分から6時30分の間はこのタイマーの設定が有効であり、電動送風機41を「静音」で起動するように設定されている。上記期間中は基本設定および優先度レベル2のタイマーに優先して電動送風機41が「静音」で起動される。
さらに下の欄は、優先レベル2のタイマー設定である。図5で優先レベル2のタイマー設定は無効である。よって、前記マイクロコンピュータは、22時00分から6時30分の間は電動送風機41を「静音」で起動し、それ以外の期間は「強」で起動する。即ち、夜間は静かに掃除を行い、通常は強い吸引力で掃除を行うように設定されている。
画面下部の「OK」ボタンを押すと端末制御部310は、端末通信インターフェイス315を介して選択した設定のデータをサーバ200に送信する。「キャンセル」ボタンを押すと設定を行わずに図示しないアプリのホーム画面に戻る。
サーバ制御部210は、情報通信端末300から設定のデータを受信すると、サーバ記憶回路217に設定データとして格納する。そして、サーバ通信インターフェイス215を介してその設定データを電気掃除機1へ送信する。
制御回路110のマイクロコンピュータは、サーバ200から設定データを受信すると、その設定データを制御回路110が有する図示しない不揮発性メモリに格納する。そして、上述のように設定に応じた吸引力で電動送風機41を起動するように制御する。
アプリで設定可能な機能はこれに限らない。
例えば、起動・吸引力切換ボタン15aを押す毎の吸引力の切替え順序を変更してもよく、時間帯に連動して変更してもよい。吸引力の切替え順序が「強」、「標準」、「静音」、「強」…の順に固定されていると例えば以下の不便が生じ得る。動作停止中の夜間に起動・吸引力切換ボタン15aを押すと「静音」で起動するように設定されているものとする。ユーザが起動・吸引力切換ボタン15aを押して吸引力を「標準」に切換えようとすると、途中で「強」を経由しなければならず、無駄にやかましい。そこで、「静音」、「標準」、「強」…の順に設定できてもよい。起動時の吸引力と同様に、基本設定、各優先レベルのダイマー設定に対応してそれぞれ順序が設定できてもよい。あるいは、起動時の吸引力に対応して順序が変更されてもよい。このようにすれば、例えば夜間との時間帯には「強」の吸引力で騒音を出すことなく「静音」または「標準」で運転できる。
さらに前記アプリは、電動送風機41の吸引力の設定とパワーブラシモータ63の回転速度とを連動して切り換えるか否かの設定ができてもよい。あるいは、電動送風機41の吸引力とは別に、パワーブラシモータ63の回転速度を設定できてもよい。吸引力の「強」、「標準」、「静音」に対応する電動送風機41の回転速度を設定できてもよい。
その他に、自走モータ64の回転速度が設定できてもよいし、ダストセンサーが検出する塵埃の多少に応じて電動送風機41の吸引力をどの程度変更するかを設定できてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1では、情報通信端末300を用いて電気掃除機1の設定を行う例を述べた。
この実施形態では、電気掃除機1が備えるタイマー、センサーやスイッチの検出に基づいて、電気掃除機1の使用状態、使用履歴をユーザに提供する態様について述べる。
例えば、制御回路110は、マイクロコンピュータが備えるタイマーを用いて日時を測定し、電気掃除機1が掃除を行った日時の情報をサーバ200に送信する。その情報を受信するとサーバ制御部210は、サーバ記憶回路217に電気掃除機1が稼働した日時を電気掃除機1の使用履歴として格納する。ユーザは情報通信端末300のアプリでその使用履歴をサーバ200から取得し、例えばグラフとして画面に表示させることができる。ユーザはそのグラフを見て例えば最近は掃除の間隔が空いているので掃除をしなければならないと認識する。あるいは、予め定められた期間以上期間が空くとユーザに掃除を促すメッセージをアプリが表示するようにしてもよい。
電気掃除機1からの情報に代えて、あるいは加えて、充電器150からバッテリー30を充電する頻度の情報をサーバ200が受信してもよい。サーバ制御部210は、充電の頻度が予め定められた期間以上期間が空くとユーザに掃除を促すメッセージをアプリが表示するようにしてもよい。
さらに掃除機本体10が周囲の画像を撮影するカメラ(図3に図示せず)を備え、掃除中にそのカメラが撮影した画像を逐次サーバ200に送り、サーバ制御部210は撮影された画像から特徴点を抽出して部屋のどの位置を掃除しているかの位置を決定してもよい。そして、サーバ記憶回路217に格納する履歴の一つの属性として掃除した位置を格納してもよい。なお、掃除位置を決定するには、予め部屋のマップとそのマップの各位置で撮影した画像を位置と関連付けてサーバ記憶回路217に学習画像として登録しておく。その後、掃除中に撮影した画像と学習画像とをサーバ制御部210が画像認識の技術を用いて比較し掃除の位置を決定する。
さらにまた、各位置における床面の種類を一つの属性として格納してもよい。床面の種類がフローリング、畳、絨毯の場合パワーブラシモータ63がブラシを回転させる際の抵抗が異なる。また、自走モータが自走ローラを回転させる際の抵抗が異なる。床面と回転体との摩擦が異なるからである。パワーブラシモータ63、自走モータ64の停動および回転時の床面の種類による抵抗の差異はモータ電流検知回路113によってモータ電流の大きさの差異として検出される。
制御回路110のマイクロコンピュータは、撮影画像と並行して、モータ電流検知回路113によるモータ電流の検出データを逐次サーバ200に送信する。サーバ制御部210は、画像から掃除位置を決定し、モータ電流からその位置における床面の種類を決定し、両者を対応付けて履歴に格納する。
次に掃除を行う際、サーバ制御部210は、画像から掃除位置を決定するとその周辺の床面の種類を履歴に基づいて決定し、決定した床面の種類に適したパワーブラシモータ63の回転速度、自走モータ64の回転速度、電動送風機41の吸引力の設定を電気掃除機1に送信する。制御回路110のマイクロコンピュータは、受信した設定に応じてパワーブラシモータ63、自走モータ64および電動送風機41の回転速度を制御する。
別の態様として、掃除中に制御回路110のマイクロコンピュータは電動送風機41の回転速度と送風機電流検知回路112が検出した電流値とをサーバ200に送信する。電動送風機41のモータ電流は、ある回転速度においてダストカップユニット20に溜まった塵埃の多少によって変化する。電動送風機41のモータ電流の大きさによってゴミ捨てをすべき時期を予測できる。サーバ制御部210は、受信した電動送風機41の回転速度とモータ電流のデータに基づいて、ゴミ捨てをすべき時期が到来したと判断したら、その情報を情報通信端末300に送信する。情報を受信した端末制御部310は、ゴミ捨てを促すメッセージを画面に表示してユーザの行動を促す。
(実施の形態3)
この実施の形態によれば、電気掃除機1は、それを使用するユーザの状態を検出する手段を備えている。
図6は、この実施形態による電気掃除機の構成を示すブロック図であって、図3に対応するブロック図である。
図6の電気掃除機1は、図3の構成に加えて以下の回路を備える。
まず、ユーザが握るハンドル14の表面には、ユーザの体温、脈拍等の生体情報を検出するセンサーが配置され、生体情報測定回路107は、それらのセンサーが検出した生体情報を前述のマイクロコンピュータが読み取れるようにする。
また、吸込口体62は、ヘッドモーションセンサー108を備える。ヘッドモーションセンサー108は加速度センサーであって、吸込口体62の動きの速さを検出して前述のマイクロコンピュータが読み取れるようにする。
制御回路110のマイクロコンピュータは、電気掃除機1の状態だけでなくユーザの状態を検出してサーバ200へ送信する。
サーバ制御部210は、電気掃除機1から受信した情報に基づいてユーザの状態を判断してユーザが所有する情報通信端末300やユーザ以外の者(例えば、家族や介護関係者、医療関係者など)が所有する情報通信端末300に情報を送信する。送信先の情報通信端末300は、予め登録されているものとする。
電気掃除機1で検出された情報に基づいてサーバ制御部210が判断するユーザの状態の一例を以下に述べる。
ヘッドモーションセンサー108が検出した吸込口体62の動きから、ユーザの動作の俊敏さが判断できる。
生体情報測定回路107によって測定されたユーザの体温、脈拍等の情報から、ユーザの健康状態、体調が判断できる。
さらに、電気掃除機1が動作した日時の履歴、充電器150がバッテリー30を充電した日時の履歴から掃除機の使用頻度、使用時間が判断できる。あるいは、掃除回当たりの運転時間、累積運転時間、掃除の時間帯、運転サイクル(頻度)、バッテリーの充電回数、使用された運転モードなどユーザが電気掃除機1を使用するパターンおよび履歴、ひいてはユーザの生活パターンが記録できる。
さらに、ヘッドモーションセンサー108が検出した掃除中の動きに基づいて、掃除に伴うユーザの運動量を検出できる。その情報に基づいて、例えばカロリー消費に関する情報をユーザに提供してもよい。さらに、運動量の情報と生体情報測定回路107が測定した掃除中の脈拍の変化と組み合わせて、ユーザの疲労度合いや健康状態を判断してもよい。
それらの情報の履歴に基づいて、ユーザの体調の良、不良が判断できる。体調不良と思われる場合、ユーザの情報通信端末300にメッセージを送って自覚させたり医療機関での診断や介護機関への相談を勧めたりできる。
あるいは、家族、介護関係者や医療関係者の情報通信端末300にデータやメッセージを送ってユーザの状態を知らせることができる。独居老人の在宅介護、遠隔の家族への見守りサービス、介護サービス、遠隔診断などに利用してもよい。
以上に述べたように、
(i)この発明による通信機能付電気掃除機は、掃除に係るユーザの操作を受付ける操作部と、前記操作部に対する繰り返しの操作に応答して動作状態を切り換える操作回路と、前記操作部で受付けた掃除開始の指示に基づいて作動し、電動送風機を含んでなる掃除動作部と、前記掃除動作部の作動を含む動作状態を検出する状態検出回路と、前記操作回路、前記掃除動作部および前記検出回路を制御する制御部と、外部の機器と通信する通信インターフェイスとを備え、前記制御部は、前記通信インターフェイスを介して外部の機器から前記掃除動作部に係るデータを受信してそのデータに基づいた制御を実行することを特徴とする。
この発明において、掃除動作部は、電動送風機を含み掃除中に動作する構成要素である。例えば前述の実施形態において、電動送風機、パワーブラシモータおよび自走モータは、この発明の掃除動作部に相当する。
また、状態検出回路は、各部の動作状態を検出するものである。例えば前述の実施形態において、送風機電流検知回路およびモータ電流検知回路は、この発明の状態検出回路に相当する。さらに、持上検知スイッチ、姿勢検知スイッチ、ダスト検出回路、バッテリー電圧検出回路は状態検出部に相当する。
さらに、この発明の好ましい態様について説明する。
(ii)前記制御部は、前記操作部に対する初回の操作に対して外部の機器から受信した設定に基づいた動作状態を割り当ててもよい。
このようにすれば、繰り返しの操作で動作状態を切り換える方式のシンプルなユーザインタフェイスであっても、ユーザの好みに応じた設定が選択できる。
ここで、初回の操作とは、例えば電気掃除機が動作停止の状態を基準に最初の操作を指す。即ち、動作停止状態を経由するくり返し操作において、動作停止中になされる初回の操作を指す。
さらに上述の実施形態のように、タイマーの機能と組み合わせれば時間に応じて初回の操作に対する動作状態を設定できる。
(iii)前記制御部は、前記操作部に対する繰返しの操作に応答して3以上の動作状態を切換えて前記掃除動作部を制御し、外部の機器から受信した設定に基づいて切り替え可能な動作状態を制限する、または、何れの順序で切換えるかを決定してもよい。
このようにすれば、繰り返しの操作で3以上の動作状態を順次切換える方式のシンプルなユーザインタフェイスであっても、ユーザの好みに応じた順序で切換えができる。
さらに上述の実施形態のように、タイマーの機能と組み合わせれば時間に応じて順序を設定できる。
(iv)また、この発明は、
電気掃除機と、前記電気掃除機および情報通信端末と通信可能なサーバとから少なくとも構成されるデータ処理システムであって、前記サーバは、前記情報通信端末で設定された前記電気掃除機に係るデータを前記情報通信端末から受信するサーバ通信インターフェイスと、前記電気掃除機に係るデータを格納するサーバ記憶回路と、前記サーバ記憶回路に格納された前記電気掃除機に係るデータに基づいて前記掃除動作部に係るデータを作成し、前記電気掃除機に送信するサーバ制御部とを備え、前記電気掃除機の制御部は、サーバから前記掃除動作部に係るデータを受信するデータ処理システムを提供する。
このデータ処理システムによれば、外部の情報通信端末を用いて電気掃除機の設定を確認し、設定を行うことが可能である。
(v)また、この発明は、前述の電気掃除機と、前記電気掃除機および情報通信端末と通信可能なサーバとから少なくとも構成されるデータ処理システムであって、前記サーバは、前記電気掃除機から受信した操作および動作の状態に係るデータを格納するサーバ記憶回路と、前記サーバ記憶回路に格納されたデータから前記電気掃除機の動作履歴を分析して前記電気掃除機または前記電気掃除機のユーザの少なくとも何れかについて対しての通知を生成するサーバ制御部と、前記サーバ記憶回路に格納されたデータ履歴または生成された通知の少なくとも何れかを前記情報通信端末に提供するサーバ通信インターフェイスと、を備えるデータ処理システムを提供する。
このデータ処理システムによれば、電気掃除機の操作および動作の状態に係るデータに基づく動作履歴またはその動作履歴を分析して得られる通知を外部の情報通信端末に表示させることができる。
(vi)前記通知は、前記電気掃除機のゴミ捨て、掃除の時期、ユーザの体調、掃除に伴うユーザの運動量の少なくとも何れかに関するものであってもよい。
この発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
1:電気掃除機、 10:掃除機本体、 11:筐体、 パイプ部12、 13:バッテリーカバー、 14:ハンドル、 15:操作部、 15a:起動・吸引力切換ボタン、 15b:停止ボタン、 20:ダストカップユニット、 30:バッテリー、 41:電動送風機、 43:バッテリー端子、 61:延長パイク、 62:吸込口体、 62c:関節部、 63:パワーブラシモータ、 64:自走モータ、 65:持上検知スイッチ、 66:姿勢検知スイッチ
101:ダストセンサー、 102:操作回路、 103:表示回路、 104:パワーブラシ回路、 105:バッテリー電圧検出回路、 106:ラッチ回路、 107:生体情報測定回路、 108:ヘッドモーションセンサー、 110:制御回路、 111:安定化回路、 112:送風機電流検知回路、 113:モータ電流検知回路、 114:ダスト検出回路、 115:通信インターフェイス、 116:ドライバ回路、 120:電源回路、 150:充電器、 153:充電回路、 155:充電制御回路、 157:充電器通信インターフェイス、159:ACアウトレット
200:サーバ、 202:サーバ操作回路、 203:サーバ表示回路、 210:サーバ制御部、 215:サーバ通信インターフェイス
300:情報通信端末、 302:端末操作回路、 303:端末表示回路、 310:端末制御部、 315:端末通信インターフェイス

Claims (6)

  1. 掃除に係るユーザの操作を受付ける操作部と、
    前記操作部に対する繰り返しの操作に応答して動作状態を切り換える操作回路と、
    前記操作部で受付けた掃除開始の指示に基づいて作動し、電動送風機を含んでなる掃除動作部と、
    前記掃除動作部の作動を含む動作状態を検出する状態検出回路と、
    前記操作回路、前記掃除動作部および前記状態検出回路を制御する制御部と、
    外部の機器と通信する通信インターフェイスとを備え、
    前記制御部は、前記操作部に対する繰返しの操作に応答して3以上の動作状態を切換えて前記掃除動作部を制御し、外部の機器から受信した設定に基づいて動作状態を制限し、または、何れの順序で切換えるかを決定し、前記通信インターフェイスを介して外部の機器と情報を送受し、外部の機器から前記掃除動作部に係るデータを受信してそのデータに基づいた制御を実行する通信機能付電気掃除機。
  2. 前記制御部は、時間帯に応じた動作の設定を外部の機器から受信し、該設定に基づいて動作状態を制限し、または、何れの順序で切換えるかを決定する請求項1に記載の電気掃除機。
  3. 前記制御部は、前記操作部に対する初回の操作に対して外部の機器から受信した設定に基づいた動作状態を割り当てる請求項1または2に記載の電気掃除機。
  4. 請求項1または2に記載の電気掃除機と、前記電気掃除機および情報通信端末と通信可能なサーバとから少なくとも構成されるデータ処理システムであって、
    前記サーバは、
    前記情報通信端末で設定された前記電気掃除機に係るデータを前記情報通信端末から受信し、前記電気掃除機とデータを送受するサーバ通信インターフェイスと、
    前記電気掃除機に係るデータを格納するサーバ記憶回路と、
    前記サーバ記憶回路に格納された前記電気掃除機に係るデータに基づいて前記掃除動作部に係るデータを作成し、前記電気掃除機に送信するサーバ制御部とを備え、
    前記電気掃除機の制御部は、サーバから前記掃除動作部に係るデータを受信するデータ処理システム。
  5. 請求項1または2に記載の電気掃除機と、前記電気掃除機および情報通信端末と通信可能なサーバとから少なくとも構成されるデータ処理システムであって、
    前記サーバは、
    前記電気掃除機から受信した操作および動作の状態に係るデータを格納するサーバ記憶回路と、
    前記サーバ記憶回路に格納されたデータから前記電気掃除機の動作履歴を分析して前記電気掃除機または前記電気掃除機のユーザの少なくとも何れかに対しての通知を生成するサーバ制御部と、
    前記サーバ記憶回路に格納されたデータ履歴または生成された通知の少なくとも何れかを前記情報通信端末に提供するサーバ通信インターフェイスと、を備えるデータ処理システム。
  6. 前記通知は、前記電気掃除機のゴミ捨て、掃除の時期、ユーザの体調、掃除に伴うユーザの運動量の少なくとも何れかに関する請求項5に記載のデータ処理システム。
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