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JP6962933B2 - うま味増強剤 - Google Patents

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JP6962933B2 JP2018559019A JP2018559019A JP6962933B2 JP 6962933 B2 JP6962933 B2 JP 6962933B2 JP 2018559019 A JP2018559019 A JP 2018559019A JP 2018559019 A JP2018559019 A JP 2018559019A JP 6962933 B2 JP6962933 B2 JP 6962933B2
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Description

本発明は、調味料、エキス、食品等に適用されるうま味増強剤に関する。
食品の味覚の基本となる五原味(基本味)は、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味である。食品中のこれらの味を増強もしくは低減することは、食品のおいしさを高めることとなり、うま味についてはその増強が望まれている。
そこで、特許文献1(WO2011/030650)には、特定のアルデヒド類または特定のアルコール類をうま味成分であるグルタミン酸ナトリウム水溶液に添加することでうま味が増強されることが開示されている。
一方、特許文献2(特許5976968号)には、特定の酸化処理した乳脂を含む油脂が、乳風味を増強することが開示されている。しかしながら、うま味を増強する効果については開示されていない。
WO2011/030650 特許5976968号公報
本発明の目的は、調味料、エキス、食品等に添加することで、うま味を増強することができる、うま味増強剤、並びにうま味を増強する方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究の結果、所定量の乳脂を含む酸化油脂に、うま味を増強する効果があることを発見し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂を有効成分とする、うま味増強剤である。
本発明によるうま味増強剤にあっては、前記増強剤が、前記酸化油脂を0.001質量%以上100質量%以下含むことが好ましい。
また、本発明は、うま味増強剤の製造方法であって、
10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む原料油脂に、酸素を供給しながら加熱し、過酸化物価が12〜180である酸化油脂を得る工程
を含む、該製造方法である。
本発明によるうま味増強剤の製造方法にあっては、前記原料油脂が乳脂を50質量%以上100質量%以下含むことが好ましい。
また、上記製造方法にあっては、前記加熱を65℃以上150℃以下、1時間以上72時間以下でおこなうことが好ましい。
また、上記製造方法にあっては、前記酸素の供給が、前記原料油脂1kgあたり0.001〜2L/分であることが好ましい。
また、上記製造方法にあっては、前記乳脂が無水乳脂であることが好ましい。
また、上記製造方法にあっては、前記原料油脂の油脂含量が90質量%以上100質量%以下であることが好ましい。
また、上記製造方法にあっては、更に、食用油脂に前記酸化油脂を添加する工程を含むことが好ましい。
また、上記製造方法にあっては、前記食用油脂に対し、前記酸化油脂を0.001質量%以上50質量%以下添加することが好ましい。
また、本発明は、過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂を有効成分とする、うま味増強剤を含む調味料であって、前記増強剤の添加によりうま味が増強された該調味料である。
本発明による調味料にあっては、前記酸化油脂に含まれる乳脂が0.005〜10000ppmとなるように前記増強剤を含むことが好ましい。
また、本発明は、過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂を有効成分とする、うま味増強剤を含むエキスであって、前記増強剤の添加によりうま味が増強された該エキスである。
本発明によるエキスにあっては、前記酸化油脂に含まれる乳脂が0.005〜10000ppmとなるように前記増強剤を含むことが好ましい。
また、本発明は、過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂を有効成分とする、うま味増強剤を含む食品であって、前記増強剤の添加によりうま味が増強された該食品である。
本発明による食品にあっては、前記酸化油脂に含まれる乳脂が0.005〜10000ppmとなるように前記増強剤を含むことが好ましい。
また、本発明は、過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂を調味料に添加することを特徴とする、調味料のうま味を増強させる方法である。
また、本発明は、過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂をエキスに添加することを特徴とする、エキスのうま味を増強させる方法である。
また、本発明は、過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂を食品に添加することを特徴とする、食品のうま味を増強させる方法である。
本発明によれば、所定量の乳脂を含む酸化油脂を、調味料、エキス、食品等に添加することで、うま味が増強された調味料、エキス、食品等を得ることができる。
本発明においては、うま味増強のための有効成分として、過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂を用いる。
乳脂とは、生乳、牛乳又は特別牛乳から得られる油脂含量が95質量%以上100質量%以下のものをいう。例えば、無水乳脂、澄ましバター等が挙げられる。無水乳脂は、牛乳等から乳脂肪以外のほとんどすべての成分を除去したものをいい、AMF(Anhydrous Milk Fat、バターオイル)等と表記される場合もある。澄ましバターはバターの脂肪分を分取したものである。本発明で使用する乳脂は、好ましくは無水乳脂または澄ましバターであり、より好ましくは無水乳脂である。また、乳脂の油脂含量は、好ましくは98質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは99質量%以上100質量%以下である。
本発明で使用する酸化油脂の乳脂含量は、10質量%以上100質量%以下であり、20質量%以上100質量%以下であることが好ましく、50質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、60質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましく、65質量%以上100質量%以下であることがさらにより好ましく、95質量%以上100質量%以下であることが特に好ましく、100質量%(すなわち、乳脂単独)であることが最も好ましい。また、酸化油脂の油脂含量は、好ましくは90質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは95質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは98質量%以上100質量%以下であり、よりさらに好ましくは99質量%以上100質量%以下である。
また、前記酸化油脂は、乳脂以外の食用油脂を含んでいてもよい。乳脂以外の食用油脂としては、特に限定されないが、中鎖脂肪酸トリグリセリド、大豆油、菜種油、コーン油、パーム油及びパーム分別油のいずれか一種または二種以上が好ましく、中鎖脂肪酸トリグリセリド、大豆油及び菜種油のいずれか一種または二種以上がより好ましく、中鎖脂肪酸トリグリセリド及び大豆油のいずれか一種または二種がさらに好ましく、中鎖脂肪酸トリグリセリドがさらにより好ましい。前記酸化油脂は、本発明の効果を阻害しない限り、通常油脂に添加できる助剤等を含んでいてもよい。
また、本発明では、前記酸化油脂の過酸化物価(以下、「POV」ともいう)は12〜180であり、15〜180であることが好ましく、30〜150であることがより好ましく、35〜140であることがさらに好ましく、40〜140であることがさらにより好ましく、40〜120であることが特に好ましい。前記酸化油脂は酸化をすることで、所定範囲のPOVとすることができるが、酸化の方法は特に限定されない。酸化をする際、加熱することが好ましく、加熱する温度は65℃以上150℃以下が好ましく、70℃以上140℃以下がより好ましく、75℃以上140℃以下がさらに好ましい。また、酸化をする時間は、特に限定されないが、好ましくは1時間以上72時間以下であり、より好ましくは3時間以上72時間以下であり、さらに好ましくは5時間以上72時間以下である。
また、酸化をする際には、原料油脂に酸素を供給し、酸化をすることが好ましい。酸素の供給源としては、酸素単独でもかまわないし、空気等の酸素を含むものでも良く、好ましくは空気である。酸素の供給量が、原料油脂1kgあたり0.001〜2L/分となるようにすることが好ましく、0.005〜2L/分となるようにすることがより好ましく、0.02〜2L/分となるようにすることがさらに好ましい。例えば、空気の場合は、原料油脂1kgあたり0.005〜10L/分であることが好ましく、0.025〜10L/分であることがより好ましく、0.1〜10L/分であることがさらに好ましく、0.3〜5L/分であることがさらにより好ましい。また、酸化をする場合には、原料油脂を撹拌することが好ましい。
前記原料油脂の乳脂含量は、10質量%以上100質量%以下であり、20質量%以上100質量%以下であることが好ましく、50質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、60質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましく、65質量%以上100質量%以下であることがさらにより好ましく、95質量%以上100質量%以下であることが特に好ましく、100質量%(すなわち、乳脂単独)であることが最も好ましい。また、原料油脂の油脂含量は、好ましくは90質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは95質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは98質量%以上100質量%以下であり、よりさらに好ましくは99質量%以上100質量%以下である。
また、前記原料油脂は、乳脂以外の食用油脂を含んでいてもよい。乳脂以外の食用油脂としては、特に限定されないが、中鎖脂肪酸トリグリセリド、大豆油、菜種油、コーン油、パーム油及びパーム分別油のいずれか一種または二種以上が好ましく、中鎖脂肪酸トリグリセリド、大豆油及び菜種油のいずれか一種または二種以上がより好ましく、中鎖脂肪酸トリグリセリド及び大豆油のいずれか一種または二種がさらに好ましく、中鎖脂肪酸トリグリセリドがさらにより好ましい。また、前記原料油脂の水の含有量は、例えば、1質量%未満である。
本発明の適用方法は、調味料、エキス、食品等に前記酸化油脂を添加する方法であればよく、特に限定されるものではない。例えば、前記酸化油脂を調味料等の原料や製造工程の中間物等へ添加すればよい。また、添加するタイミングも特に限定されず、調味料、エキス、食品等の製造のいずれの工程でもよい。あるいは、製造後であって、食する前に添加してもよい。
本発明の適用対象は、調味料、エキス、食品等であればよく、特に限定されるものではない。うま味成分としては、例えば、グルタミン酸やその塩、イノシン酸やその塩、グアニル酸やその塩、等が挙げられる。
本発明を適用した調味料、エキス、食品等においてうま味が増強したかどうかは、前記酸化油脂を添加して調製したものと、添加しないで同様に調製したものとを、官能評価試験、好ましくは、母集団に対して嗜好的偏向がないように選出された複数名のパネラーによる官能評価試験等に供することによって、客観的な評価が可能である。
本発明が調味料に適用される場合、その調味料は、うま味成分が含まれていればよく、特に限定されないが、例えば、グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム及びそれらの混合物や、醤油、味噌、ケチャップ、ソース等である。
本発明が調味料に適用される場合、その調味料における前記酸化油脂の含有量は、その効果に応じて調製すればよいが、典型的には、例えば、前記酸化油脂に含まれる乳脂が、好ましくは0.005〜10000ppm、より好ましくは0.01〜7000ppm、さらに好ましくは0.1〜5000ppm、さらにより好ましくは0.5〜3000ppm、特に好ましくは1〜2000ppmとなるようにする。
本発明がエキスに適用される場合、そのエキスは、うま味成分が含まれていればよく、特に限定されないが、例えば、鰹、さば、ホタテ、カキ、及び昆布等の海産物より抽出した魚介エキス、ポーク、チキン及びビーフ等の畜産動物の肉、骨、ガラ等から抽出し得られた畜肉エキス、酵母より抽出した酵母エキス、各種野菜(たまねぎ、にんにく、キャベツ等)から抽出した野菜エキス等が挙げられる。
本発明がエキスに適用される場合、そのエキスにおける前記酸化油脂の含有量は、その効果に応じて調製すればよいが、典型的には、例えば、前記酸化油脂に含まれる乳脂が、好ましくは0.005〜10000ppm、より好ましくは0.01〜7000ppm、さらに好ましくは0.1〜5000ppm、さらにより好ましくは0.5〜3000ppm、特に好ましくは1〜2000ppmとなるようにする。
本発明が食品に適用される場合、その食品は、うま味成分が含まれていればよく、特に限定されない。ここで、食品とは、人の飲食品に限らず、動物のエサや飼料も含まれる。
本発明が食品に適用される場合、その食品における前記酸化油脂の含有量は、その効果に応じて調製すればよいが、典型的には、例えば、前記酸化油脂に含まれる乳脂が、好ましくは0.005〜10000ppm、より好ましくは0.01〜7000ppm、さらに好ましくは0.01〜5000ppm、さらにより好ましくは0.01〜3000ppm、特に好ましくは0.05〜2000ppmとなるようにする。
また、調味料、エキス、食品等に含まれるうま味成分に対する前記酸化油脂の含有量としては、その効果を発揮する限り、特に限定されないが、例えば、うま味成分100質量部に対し、前記酸化油脂に含まれる乳脂が、好ましくは0.001〜100質量部、より好ましくは0.001〜80質量部、さらに好ましくは0.005〜80質量部、さらにより好ましくは0.05〜50質量部となるようにする。
また、上述したように、本発明の適用方法は、調味料、エキス、食品等に前記酸化油脂を添加する方法であればよい。この場合、食用組成物の形態、すなわち、例えば、調味料やエキス等の形態で食品やその原料に添加するようにしてもよい。
本発明が食用組成物の形態で適用される場合、その食用組成物における前記酸化油脂の含有量は、うま味増強の効果を発揮する限り、特に限定されない。典型的には、前記酸化油脂が、好ましくは0.001質量%以上100質量%以下、より好ましくは0.01質量%以上100質量%以下、さらに好ましくは0.01質量%以上50質量%以下、さらにより好ましくは0.01質量%以上10質量%以下となるようにする。
本発明が食用組成物の形態で適用される場合、その食用組成物には、前記酸化油脂を希釈するための食用油脂を使用してもよく、前記食用油脂に対し、前記酸化油脂を好ましくは0.001質量%以上50質量%以下、より好ましくは0.01質量%以上50質量%以下、さらに好ましくは0.01質量%以上20質量%以下、さらにより好ましくは0.01質量%以上10質量%以下となるようにする。食用油脂は特に限定されず、例えば、パーム核油、パーム油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、カカオ脂等の植物油脂、ラード等の動物油脂、中鎖脂肪酸トリグリセリド等が挙げられる。また、これらの分別油(パーム油の中融点部、パーム油の分別軟質油、パーム油の分別硬質油等)、エステル交換油、水素添加油等の加工した油脂を使用できる。また、これらの食用油脂は、1種又は2種以上を使用することができる。また、本発明の効果を阻害しない限り、通常食用油脂に添加できる助剤等を使用してもよく、粉末状等の形状とするためのコーンシロップ等を使用してもよい。
本発明が食用組成物の形態で適用される場合、その形態としては、例えば、調味料やエキス等としての使用に適した形態であればよく、具体的には、例えば、粉末状、ペースト状、液体状等の形態であり得る。この場合、前記酸化油脂を粉末化したうえ各種調味料やエキス等の原料を混合して調製することもできる。粉末化する際には、賦形剤等の各種公知の補助剤を添加することもできる。さらに、乳化剤を添加して乳化してもよい。粉末化の方法は、例えば、スプレードライ及びフリーズドライなどの当業者に公知の任意の方法で行うことができる。
以下に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明の主旨はこれらに限定されるものではない。
実施に際しては、以下のものを使用した(いずれも水の含有量は1質量%未満であった)。
無水乳脂(製品名:バターオイルCML、丸和油脂株式会社製、油脂含量:99.8質量%)
大豆油(株式会社J−オイルミルズ社製)
菜種油(株式会社J−オイルミルズ社製)
中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)(製品名:MCT アクターM−107FR、理研ビタミン株式会社製)
高オレイン酸低リノレン酸菜種油(HOLL菜種油)(株式会社J−オイルミルズ社製)
以下のように、酸化油脂を調製した。
(調製例1〜5)
無水乳脂200gをステンレスビーカーに入れ、100℃に保温しながら、撹拌し、空気(200ml/分)を供給した。3、 5、 5.5、 5.8、 6.5時間後にサンプリングし、酸化油脂を得た。得られた酸化油脂のPOVを測定した。結果を表1に示す。なお、酸化油脂の過酸化物価(POV)は「基準油脂分析試験法 2.5.2 過酸化物価」に準じて測定した。
Figure 0006962933
(調製例6、乳脂および乳脂以外の食用油脂を含む酸化油脂)
無水乳脂140gに中鎖脂肪酸トリグリセリド60gを混合し、乳脂を70質量%含む油脂を調製した。調製した油脂200gをステンレスビーカーに入れ、120℃に保温しながら、撹拌し、空気(200ml/分)を供給した。13時間反応し、POV 58.7の酸化油脂を得た。
(調製例7、乳脂および乳脂以外の食用油脂を含む酸化油脂)
調製例6において中鎖脂肪酸トリグリセリドに代えて、大豆油を用いたこと以外、同様に処理し、POV 44.6の酸化油脂を得た。
(調製例8、乳脂および乳脂以外の食用油脂を含む酸化油脂)
無水乳脂50質量部にHOLL菜種油50質量部を混合し、乳脂を50質量%含む油脂を調製した。調製した油脂200gをステンレスビーカーに入れ、100℃に保温しながら、撹拌し、空気(200ml/分)を供給した。36時間反応し、POV 100の酸化油脂を得た。
(調製例9、乳脂および乳脂以外の食用油脂を含む酸化油脂)
無水乳脂20質量部にHOLL菜種油80質量部を混合し、乳脂を20質量%含む油脂を調製した。調製した油脂200gをステンレスビーカーに入れ、100℃に保温しながら、撹拌し、空気(200ml/分)を供給した。30時間反応し、POV 105の酸化油脂を得た。
(調製例10〜13)
菜種油に調製例6〜9をそれぞれ1質量%となるように添加し、調製例10〜13を調製した。
(調製例14)
調製例1と同様の操作で、無水乳脂を酸化し、POV 15の酸化油脂を得た。
(調製例15)
調製例1と同様の操作で、無水乳脂を酸化し、POV 46の酸化油脂を得た。また、1−ヘキサナールの含有量は0.0032質量%であった。
調製例15の酸化油脂の1−ヘキサナールの含有量は、ガスクロマトグラフィー質量分析計(GC/MS)を用いて、以下の条件で定量した。検量線は、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)に1−ヘキサナール(一級、和光純薬工業株式会社製)を0.005質量%、0.01質量%となるよう添加したものを使用して作成した。
<条件>
装置:GC Agilent7890A/MS 5975B、GERSTELHS/TDU/CIS/ODP
カラム:phenomen ZB−WAXplus 長さ60m×内径0.25mm×膜厚0.25μm
捕集:
(1)ダイナミックヘッドスペース(DHS)容器(スクリューネックバイアル、20ml、GERSTEL社製)内で、試料2.0gを60℃加温(30min、500rpm)
(2)ヘリウム下 100ml/min×20min でパージし、揮発した成分をTenaxTA(TDU TenaxTAガラスチューブ、GERSTEL社製)にトラップ
加熱脱着:
(1)トラップした成分を250℃にてヘリウム50ml/min×3minにて、加熱脱着してCIS(Cooled Injection System)内のTenaxTA(TDU TenaxTAガラスチューブ、GERSTEL社製)にトラップ(−50℃)
(2)CIS内を250℃まで加熱、揮発した成分をGC/MSへ導入、分析

注入口:温度250℃、スプリットレス
オーブン:40℃(2min)→12℃/min→240℃(10min)
分析時間:28.7min
イオン化法:EI法(70eV)
イオン源:230℃
四重極:150℃
測定モード:SCAN
ODP/MSスプリット比:2/1
(調製例16)
パーム核極硬油35質量部、コーンシロップ(水分25質量%)63.36質量部、pH調整剤ミックス(リン酸水素2カリウム、クエン酸3ナトリウム)2.10質量部及び乳化剤ミックス(酸カゼイン、水酸化ナトリウム、ソルビタン脂肪酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステルの混合物)5.38質量部、調製例15 10質量部を配合し、混合をした。さらに水84.16質量部添加し、常法に従い、乳化・噴霧し、粉末油脂形態のうま味増強剤を得た。
(対照例1)
上記調製例16において、調製例15に代えて、パーム核極硬油とした以外、同じ操作で粉末油脂を得た。
(グルタミン酸での評価1)
うま味成分のひとつであるL−グルタミン酸水素ナトリウム一水和物(関東化学株式会社製)を用いて、本発明によるうま味増強剤の効果を確認した。具体的には、以下のようにおこなった。
0.2質量%のL−グルタミン酸水素ナトリウム一水和物水溶液(以下、「グルタミン酸水溶液」という)を作成し、グルタミン酸水溶液100gに対し、1−ヘキサナール(0.000001g)、調製例16(0.31g、0.01g)または対照例1(0.31g、0.01g)を加え撹拌した。対照として、無添加のグルタミン酸水溶液を用意した。得られた水溶液を食し、うま味の強さ、うま味の持続性を以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表2に示す。
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い

<うま味の持続性>
◎:対照に比べて非常に持続性がある
○:対照に比べて持続性がある
△:対照に比べて持続性がややある
×:対照に比べて持続性が同等もしくはない
Figure 0006962933
比較例2−1に示すように、WO2011/030650でうま味増強効果が示されている1−ヘキサナールを0.01ppm添加した場合、濃度が低いため、その増強効果は確認できなかった。一方、実施例2−1で示したように、1−ヘキサナールの濃度が比較例2−1と同等であっても、本発明によるうま味増強剤は、うま味の強さ、持続性を増強できることがわかった。さらに、添加量の低い場合であっても、増強効果が得られることが確認できた(実施例2−2)。
一方、本発明によるうま味増強剤を含まない比較例2−2、2−3では、うま味の強さは向上せず、また、持続性も充分ではなかった。
(調味料での評価1)
ビーカーに風味調味料(かつおだし)(製品名:ほんだし、味の素株式会社製)4gと90℃のお湯600gを入れ混合して、スープを得た。スープをカップに入れ、調製例16または対照例1を表3に示すように添加し、攪拌し、試験用スープを得た。試験用スープを食して、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表3に示す。
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
Figure 0006962933
本発明によるうま味増強剤を添加することで、風味調味料のうま味の強さを増強できることがわかった。
(調味料での評価2)
ビーカーに風味調味料(こんぶだし)(製品名:ほんだし こんぶだし、味の素株式会社製)4gと90℃のお湯600gを入れ混合して、スープを得た。スープをカップに入れ、調製例16または対照例1を表4に示すように添加し、攪拌し、試験用スープを得た。試験用スープを食して、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表4に示す。
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
Figure 0006962933
本発明によるうま味増強剤を添加することで、風味調味料のうま味の強さを増強できることがわかった。また、全体的な厚みも増強した。かつおだしに比べ、こんぶだしの方が増強の効果が高いことがわかった。
(調味料での評価3)
ビーカーに風味調味料(鶏がらスープ)(製品名:丸鶏がらスープ、味の素株式会社製)10gと90℃のお湯600gを入れ混合して、スープを得た。スープをカップに入れ、調製例16または対照例1を表5に示すように添加し、攪拌し、試験用スープを得た。試験用スープを食して、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表5に示す。
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
Figure 0006962933
本発明によるうま味増強剤を添加することで、風味調味料のうま味の強さを増強できることがわかった。また、角がとれて風味が丸くなった。
(調味料での評価4)
ビーカーに風味調味料(コンソメスープ)(製品名:コンソメ、味の素株式会社製)10.6gと90℃のお湯600gを入れ混合して、スープを得た。スープをカップに入れ、調製例16または対照例1を表6に示すように添加し、攪拌し、試験用スープを得た。試験用スープを食して、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表6に示す。
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
Figure 0006962933
本発明によるうま味増強剤を添加することで、風味調味料のうま味の強さを増強できることがわかった。
(エキスでの評価)
ビーカーに表7に記載の各種エキス 6gと90℃のお湯294gを入れ混合して、スープを得た。スープをカップに入れ、調製例16を表7に示すように添加し、攪拌し、試験用スープを得た。試験用スープを食して、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。なお、調製例16の代わりに対照例1を添加したものを対照とした。結果を表7に示す。
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
Figure 0006962933
いずれのエキスにおいても、うま味の増強効果が確認できた。特に豚エキスと鶏エキスにおいて、その効果が高く、また、風味に厚みが感じられた。
また、牛エキスでは、風味の持続性も向上した。
(グルタミン酸での評価2)
菜種油9.9gに対し、無水乳脂(酸化していないもの)、調製例1、調製例14、および調製例3のいずれかを0.1g加えて混合し、調製例A1、A2、A3およびA4を調製した。
グルタミン酸水溶液99.5gに対し、調製例A1〜A4のいずれかを0.5g加え撹拌した。対照として、調製例A1に代えて、菜種油を加えたものを用意した。得られた水溶液を食し、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表8に示す。
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
Figure 0006962933
実施例8−1、8−2に示したように、POV 15以上の酸化油脂は、うま味を増強できることがわかった。
一方、POV 5以下の酸化油脂では、うま味の増強効果が得られないことがわかった。
(グルタミン酸での評価3)
グルタミン酸水溶液99.5gに対し、調製例A4、調製例10〜13のいずれかを0.5g加え撹拌した。対照として、調製例10に代えて菜種油を加えたグルタミン酸水溶液を用意した。得られた水溶液を食し、うま味の強さ、うま味の持続性を以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表9に示す。
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い

<うま味の持続性>
◎:対照に比べて非常に持続性がある
○:対照に比べて持続性がある
△:対照に比べて持続性がややある
×:対照に比べて持続性が同等もしくはない
Figure 0006962933
実施例9−1〜5に示したように、乳脂含量が20質量%〜100質量%である酸化油脂を有効成分とするうま味増強剤は、いずれも、うま味の強さ、持続性を増強できることがわかった。
また、添加した乳脂量が10ppm以上で効果が得られることがわかった。
(核酸系うま味成分での評価)
核酸系調味料である5'−リボヌクレオタイドナトリウム(5'−イノシン酸二ナトリウムと5'−グアニル酸二ナトリウムの混合物)(製品名:リボタイド、MCフードスペシャリティーズ株式会社製)を用いて、本発明によるうま味増強剤の効果を確認した。具体的には、以下のようにおこなった。
0.4質量%の5'−リボヌクレオタイドナトリウム(以下、「イノシン酸水溶液」という)を作成し、イノシン酸水溶液100gに対し、1−ヘキサナール(0.000001g)、調製例16(0.31g)または対照例1(0.31g)を加え撹拌した。対照として、無添加のイノシン酸水溶液を用意した。得られた水溶液を食し、うま味の強さ、うま味の持続性を以下のように評価した。結果を表10に示す。
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い

<うま味の持続性>
◎:対照に比べて非常に持続性がある
○:対照に比べて持続性がある
△:対照に比べて持続性がややある
×:対照に比べて持続性が同等もしくはない
Figure 0006962933
実施例10−1に示したように、本発明によるうま味増強剤は、核酸系うま味成分に対しても、うま味の強さ、持続性を増強できることがわかった。
(うま味だしでの評価)
市販のうま味だし(製品名:うま味だし・ハイミー(登録商標)、味の素株式会社製)(グルタミン酸ナトリウム 92%、イノシン酸ナトリウム 4%、グアニル酸ナトリウム 4%)を用いて、本発明によるうま味増強剤の効果を確認した。具体的には、以下のようにおこなった。
0.2質量%のうま味だし水溶液(以下、「うま味だし水溶液」という)を作成し、うま味だし水溶液100gに対し、調製例16(0.01g)または対照例1(0.01g)を加え撹拌した。対照として、添加成分のないうま味だし水溶液を用意した。得られた水溶液を食し、うま味の強さ、うま味の持続性を以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表11に示す。
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い

<うま味の持続性>
◎:対照に比べて非常に持続性がある
○:対照に比べて持続性がある
△:対照に比べて持続性がややある
×:対照に比べて持続性が同等もしくはない
Figure 0006962933
実施例11−1に示したように、市販のうま味だしに本発明によるうま味増強剤を添加することで、うま味の強さ、持続性を増強できることがわかった。特に、うま味の持続性を増強できることがわかった。
(ハンバーグでの評価1)
一般的なハンバーグの製造方法で、ハンバーグでの評価をおこなった。具体的には、ハンバーグ生地99質量部に対し、菜種油(比較例12)または調製例A4(実施例12)のいずれかを1質量部添加し、均一になるように混合した。得られたハンバーグ生地を成型し、焼成し、ハンバーグを得た。実施例12のハンバーグを食したところ、比較例12のハンバーグに比べ、うま味を強く感じ、また、うま味の持続性もあった。
(ハンバーグでの評価2)
(調製例17)
パーム核極硬油44質量部、コーンシロップ(水分25質量%)63.36質量部、pH調整剤ミックス(リン酸水素2カリウム、クエン酸3ナトリウム)2.10質量部及び乳化剤ミックス(酸カゼイン、水酸化ナトリウム、ソルビタン脂肪酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステルの混合物)5.38質量部、調製例15 1質量部を配合し、混合をした。さらに水84.16質量部添加し、常法に従い、乳化・噴霧し、粉末油脂形態のうま味増強剤を得た。
以下のように、ハンバーグを作成し、うま味増強効果を評価した。
1.下準備
1−1.粒状大豆タンパク質組成物1
粒状大豆タンパク質(製品名:ニューフジニック52、不二製油株式会社製)82.5質量部に対照例1を19.8質量部加え混合し、さらに水247.5質量部を加え、混合した。

1−2.粒状大豆タンパク質組成物2
粒状大豆タンパク質(製品名:ニューフジニック52、不二製油株式会社製)82.5質量部に調製例17を19.8質量部加え混合し、さらに水247.5質量部を加え、混合した。

1−3.ソテーオニオン
たまねぎをみじん切りにし、フライパンに菜種油をひき、たまねぎがしんなりするまで炒め、冷ました。

2.混合と成形
2−1.ボールに表12に記載の材料を加え、材料が均一に混合するようによく混ぜ、ハンバーグミックスを調製した。
2−2.表13に記載したようにハンバーグミックス等を混合し、よく練りこんだ。
2−3.50g、1.5cm程度の厚さになるよう成形し、成形生地を作製した。

3.焼成
3−1.ホットプレートを230℃に熱し、サラダ油を適量加えた。キッチンペーパーでサラダ油を軽くふき取り、ホットプレートに上記成形生地を1つずつ、計6つ入れ、焼成した。
3−2.焼き色がついたら裏返した。
3−3.さらに、焼き色がついたら140℃に下げ、ふたをして5分間蒸し焼きにした。
金属性のバットに移し、冷却し、ハンバーグを調製した。

4.評価
得られたハンバーグを用いて、うま味の強さ、うま味の持続性を以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表13に示す。
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い

<うま味の持続性>
◎:対照に比べて非常に持続性がある
○:対照に比べて持続性がある
△:対照に比べて持続性がややある
×:対照に比べて持続性が同等もしくはない
Figure 0006962933
Figure 0006962933
実施例13−1に示したように、本発明によるうま味増強剤は、これを粉末油脂の形態に調製したうえ、大豆タンパク質と混合し、更に水を加え混合して調製された、大豆タンパク質含有組成物の形態でハンバーグに使用した場合においても、うま味増強効果を確認することがで
きた。
うま味増強剤の製造例
無水乳脂200gをステンレスビーカーに入れ、100℃に保温しながら、撹拌し、空気(5mL/分)を供給した。過酸化物価が47になったところで、空気の供給を止め、冷却し、酸化油脂を得た。得られた酸化油脂をうま味増強剤とした。

Claims (19)

  1. 過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂を有効成分とする、うま味増強剤。
  2. 前記増強剤が、前記酸化油脂を0.001質量%以上100質量%以下含む、請求項1に記載の増強剤。
  3. うま味増強剤の製造方法であって、
    10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む原料油脂に、酸素を供給しながら加熱し、過酸化物価が12〜180である酸化油脂を得る工程
    を含む、該製造方法。
  4. 前記原料油脂が乳脂を50質量%以上100質量%以下含む、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記加熱を65℃以上150℃以下、1時間以上72時間以下でおこなう、請求項3又は4に記載の製造方法。
  6. 前記酸素の供給が、前記原料油脂1kgあたり0.001〜2L/分である、請求項3乃至5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 前記乳脂が無水乳脂である、請求項3乃至6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記原料油脂の油脂含量が90質量%以上100質量%以下である、請求項3乃至7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 更に、食用油脂に前記酸化油脂を添加する工程を含む、請求項3乃至8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 前記食用油脂に対し、前記酸化油脂を0.001質量%以上50質量%以下添加する、請求項9に記載の製造方法。
  11. 請求項1又は2に記載の増強剤を含む調味料であって、前記増強剤の添加によりうま味が増強された該調味料。
  12. 前記酸化油脂に含まれる乳脂が0.005〜10000ppmとなるように前記増強剤を含む、請求項11に記載の調味料。
  13. 請求項1又は2に記載の増強剤を含むエキスであって、前記増強剤の添加によりうま味が増強された該エキス。
  14. 前記酸化油脂に含まれる乳脂が0.005〜10000ppmとなるように前記増強剤を含む、請求項13に記載のエキス。
  15. 請求項1又は2に記載の増強剤を含む食品であって、前記増強剤の添加によりうま味が増強された該食品。
  16. 前記酸化油脂に含まれる乳脂が0.005〜10000ppmとなるように前記増強剤を含む、請求項15に記載の食品。
  17. 過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂を調味料に添加することを特徴とする、調味料のうま味を増強させる方法。
  18. 過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂をエキスに添加することを特徴とする、エキスのうま味を増強させる方法。
  19. 過酸化物価が12〜180であり、10質量%以上100質量%以下の乳脂を含む酸化油脂を食品に添加することを特徴とする、食品のうま味を増強させる方法。
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