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JP6701982B2 - ラグ付きタイヤ - Google Patents

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JP6701982B2 JP2016110780A JP2016110780A JP6701982B2 JP 6701982 B2 JP6701982 B2 JP 6701982B2 JP 2016110780 A JP2016110780 A JP 2016110780A JP 2016110780 A JP2016110780 A JP 2016110780A JP 6701982 B2 JP6701982 B2 JP 6701982B2
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Description

本発明は、ラグ付きタイヤに関する。
トラクタ等の農業機械には、牽引力及び排土性の観点から、ラグ付きのタイヤが使用されている。ラグは、タイヤ赤道近傍からトレッド端に向かって斜めに延び、左側のラグと右側のラグとが、回転方向においてトレッドに交互に配置されている。そして、ラグの頂面がタイヤの最外径側に位置しているため、走行時におけるタイヤの接地面がこのラグに沿って変化する。
タイヤの回転に伴い、タイヤと地面との接地箇所は、一方のラグに沿って赤道からトレッド端に向かって移行し、トレッド端に至った接地箇所は、他方のラグの赤道へと移行し、更にこの他方のラグに沿って赤道からトレッド端に向かって移行する。走行時には、このような接地箇所の移行が繰り返される。
特許文献1、2等に、種々のラグ付きタイヤが開示されているが、耐カット性、耐亀裂成長性等の性能に劣るという問題がある。更に、走行中にラグのブロックが倒れてラグの根本部分にシワが形成し、それに起因してタイヤが破壊するという懸念もある。従って、耐シワ性(ラグの根本部分におけるシワ形成の抑制性)、耐カット性、耐亀裂成長性、等の性能をバランス良く改善することが望まれている。
特開平8−295106号公報 特開平5−147408号公報
本発明は、前記課題を解決し、耐シワ性、耐カット性、耐亀裂成長性をバランス良く改善したラグ付きタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ラグを備えたトレッドを有するラグ付きタイヤであって、前記ラグが下記式(1)を満たし、前記トレッドが下記式(2)を満たすゴム組成物からなるラグ付きタイヤに関する。
(1) ラグ高さ/ラグ幅≦1.50
(2) 70℃におけるE*/70℃におけるtanδ≧25
前記ゴム組成物は、23℃における硬度Hsが62以上、70℃におけるtanδが0.21以下であることが好ましい。
前記ゴム組成物は、スチレンブタジエンゴム及びシス含量80モル%以上のブタジエンゴムを含むことが好ましい。
前記ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対するカーボンブラック含有量が80質量部以下、アセトン抽出量が18質量%以下であることが好ましい。
本発明によれば、ラグを備えたトレッドを有するラグ付きタイヤであって、前記ラグが前記式(1)を満たし、前記トレッドが前記式(2)を満たすゴム組成物からなるラグ付きタイヤであるため、耐シワ性、耐カット性、耐亀裂成長性をバランス良く改善できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るラグ付きタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された平面図である。 図3は、図1のタイヤが示された側面図である。
本発明のラグ付きタイヤは、ラグを備えたトレッドを有し、かつ、前記ラグが前記式(1)を満たし、前記トレッドが前記式(2)を満たすゴム組成物からなるものである。
ラグ付きタイヤのトレッドを形成するゴム組成物(加硫後のゴム組成物)のE*(複素弾性率)、tanδ(損失正接)の比(E*/tanδ)が式(2)を満たすこと、すなわち、E*が大きいことにより、ラグが倒れにくく、ラグの根本部分におけるシワの形成が抑制されると共に、tanδが小さいことにより、一時的にシワが生じても復元し易く、同様にシワの形成が抑制される。
加えて、式(1)のラグの高さ/ラグの幅を満たすラグを形成することにより、ラグの根本部分におけるシワの形成が抑制される。また、式(2)を満たすトレッド用ゴム組成物、式(1)のラグ形状により、耐カット性、耐亀裂成長性も確保される。従って、式(1)、(2)を満たす本発明のラグ付きタイヤは、耐シワ性、耐カット性、耐亀裂成長性をバランス良く改善したものとなる。
以下、本発明のラグ付きタイヤの一例を、適宜図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るラグ付きタイヤ2の一部が示された断面図である。図2は、図1のタイヤ2の一部が示された平面図である。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の回転方向である。図1中の一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。図2中、矢印線Aは、車両走行時におけるこのタイヤ2の回転方向を表す。このタイヤ2はリム4に組み込まれており、その内部に備えられるチューブ6に空気が充填されている。このタイヤ2は、トレッド8、サイドウォール10、ビード12、カーカス14、ゴムシート層16及び補強層18を備えている。このタイヤ2は、チューブ入りの空気入りタイヤである。このタイヤ2は、図1中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。
トレッド8は架橋ゴムからなり、半径方向外向きに凸な形状を呈している。このトレッド8は、その外面に形成されるトレッド面20の上に、半径方向略外向きに延びるラグ22を備えている。
トレッド8を構成するゴム組成物は、下記式(2)を満たしている。
(2) 70℃におけるE*/70℃におけるtanδ≧25
前記E*(複素弾性率)、前記tanδ(損失正接)が式(2)を満たすことで、良好な耐シワ性が付与される。また、優れた耐カット性、耐亀裂成長性も付与され、耐シワ性と、耐カット性や耐亀裂成長性とを両立できる。
式(2)を満たすゴム組成物は、ゴム組成物のアセトン抽出量を所定以下に調整すること、カーボンブラック含有量を所定以下に調整すること、等の方法により、作製できる。より具体的には、例えば、アセトン抽出量減により硬度Hsを増大させると共に、カーボンブラック量減によりtanδを低減させることで、Hs、tanδのバランスが良好となり、式(2)を満たすゴム組成物を得ることが可能となる。
前記ゴム組成物において、70℃におけるE*/70℃におけるtanδは、27以上がより好ましく、30以上が更に好ましい。上限は特に限定されないが、耐チッピング性能の観点から、54以下が好ましい。
前記ゴム組成物は、70℃におけるE*(複素弾性率)が5.5MPa以上であることが好ましい。これにより、優れた耐シワ性が得られる。6.0MPa以上がより好ましく、6.3MPa以上が更に好ましい。上限は特に限定されないが、耐チッピング性能の観点から、9.7MPa以下が好ましい。
前記ゴム組成物は、70℃におけるtanδ(損失正接)が0.21以下であることが好ましい。これにより、形成されたシワが復元し易く、優れた耐シワ性が得られる。下限は特に限定されないが、耐チッピング・カット性能の観点から、0.15以上が好ましい。
前記ゴム組成物は、23℃における硬度(Hs)が62以上であることが好ましい。これにより、ラグが倒れにくく、優れた耐シワ性が得られる。64以上がより好ましい。上限は特に限定されないが、耐チッピング性能の観点から、80以下が好ましく、75以下がより好ましい。
前記ゴム組成物は、アセトン抽出量が18質量%以下であることが好ましい。この場合、式(2)を満たすゴム組成物が得られ、硬度Hs、tanδのバランスが良好となり、優れた耐シワ性が付与される。15質量%以下がより好ましく、13質量%以下が更に好ましい。下限は特に限定されないが、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。
なお、前記ゴム組成物のE*、tanδ、硬度、アセトン抽出量は、後述の実施例の測定方法により測定できる。
トレッド8を構成する前記ゴム組成物としては、ゴム成分、充填剤等を含むものを使用できる。
ゴム成分としては、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、変性BR、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等、タイヤ用ゴム組成物に一般的に使用される材料が挙げられる。なかでも、耐カット性の点からSBR、耐亀裂成長性の点からBR、を好適に使用できる。また、SBR、BRの他に、NRを用いることも好ましい。
SBRとしては、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等、タイヤ分野で公知の材料を使用できる。
SBRのスチレン含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。また、該スチレン含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。60質量%を超えると、耐カット性が低下する傾向がある。なお、本明細書において、SBRのスチレン含有量は、H−NMR測定により算出できる。
前記ゴム組成物がSBRを含有する場合、SBRの含有量は、ゴム成分100質量%中、好ましくは25質量%以上、より好ましくは40質量%以上である。25質量%未満であると、耐カット性が低下する傾向がある。また、該SBRの含有量は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。80質量%を超えると、tanδ値が大きくなるおそれがある。
BRとしては、タイヤ分野で公知の材料を使用できる。
BRのシス含量は、耐亀裂成長性の観点から、80モル%以上が好ましく、90モル%以上がより好ましく、95モル%以上が更に好ましい。なお、本明細書において、BRのシス含量(シス−1,4−結合ブタジエン単位量)は、赤外吸収スペクトル分析法により測定できる。
前記ゴム組成物がBRを含有する場合、BRの含有量は、ゴム成分100質量%中、好ましくは5質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。5質量%未満であると、耐亀裂成長性が低下する傾向がある。また、該BRの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。60質量%を超えると、耐カット性が低下する傾向がある。
NRとしては、RSS♯3、TSR20などのゴム工業において一般的なものを使用することができる。
前記ゴム組成物がNRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。5質量%未満であると、必要な機械的強度が得られないおそれがある。該NRの含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。50質量%を超えると、耐カット性や耐亀裂成長性が低下する傾向がある。
前記ゴム組成物は、カーボンブラック、シリカ等の白色充填剤等の公知の充填剤を含むものが好ましい。
前記ゴム組成物がカーボンブラックを含む場合、その窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは15m/g以上、より好ましくは20m/g以上である。15m/g未満であると、補強性が低下し、所望の性能が得られない傾向がある。また、該NSAは、好ましくは150m/g以下、より好ましくは100m/g以下、更に好ましくは80m/g以下である。150m/gを超えると、tanδが大きくなる傾向がある。なお、カーボンブラックのNSAは、JIS K6217のA法に準拠して測定できる。
また、カーボンブラックの臭化セチルトリメチルアンモニウム吸着比表面積(CTAB)は、好ましくは0.90m/g以上、より好ましくは0.93m/g以上である。0.90m/g未満であると、補強性が低下し、所望の性能が得られない傾向がある。上限は特に限定されないが、好ましくは1.20m/g以下、より好ましくは1.00m/g以下である。上記範囲内であると、低燃費性及び耐摩耗性の性能バランスが顕著に改善される。なお、カーボンブラックのCTABは、JIS K6217−3:2001に準拠して測定できる。
前記ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対するカーボンブラックの含有量が、好ましくは80質量部以下、より好ましくは70質量部以下である。70質量部以下に調整することで、式(2)を満たすゴム組成物が作製され、tanδが減少してゴムの復元力が強化されるため、シワの発生を抑制できる。下限は特に限定されないが、10質量部以上が好ましく、30質量部以上がより好ましく、50質量部以上が更に好ましい。
トレッド面20の上に備えられているラグ22は、赤道面を起点とし、かつ回転方向に対して裾広がりとなるように延びている。
ラグ22は、下記式(1)を満たす形状を有している。
(1) ラグ高さ/ラグ幅≦1.50
これにより、耐シワ性が付与される。ラグ高さ(mm)/ラグ幅(mm)は、1.45以下が好ましく、1.40以下がより好ましい。下限は特に限定されないが、1.25以上が好ましく、1.30以上がより好ましく、1.33以上が更に好ましい。
ラグ高さLHは、30〜50mmが好ましく、35〜45mmがより好ましい。30mm未満では、トラクション性能が低下するおそれがある。50mmを超えると、ラグが倒れやすくなるおそれがある。
ラグ幅LWは、20mm以上が好ましく、25mm以上がより好ましい。20mm未満では、接地面積が小さくなり、摩耗性能が低下するおそれがある。上限は、特に限定されない。
ここで、図1に示されているとおり、ラグ高さLHは、タイヤ赤道面におけるトレッド面20h(ラグの底部)からラグ22の頂点22hまでの垂直方向高さである。図2に示されているとおり、ラグ幅LWは、トレッド幅方向の中央部において、ラグの延在する向きに対して直行する向きのラグの幅(長さ)である。
ラグ22は、第一ラグ34と第二ラグ36とから構成されている。この第一ラグ34は赤道面が介された一方のトレッド面20の上にあり、この第二ラグ36はこの他方のトレッド面20の上にある。この第一ラグ34と第二ラグ36とは、このトレッド面20の上を回転方向に交互に配列されている。
両矢印線WTは、左右に位置するトレッド端Teが結ばれるトレッド幅を表している。なお、図2中の破線LTは、トレッド端Teが回転方向に結ばれるトレッド端線を表している。
図1のサイドウォール10は、トレッド8の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール10は、架橋ゴムからなる。サイドウォール10は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。更にサイドウォール10は、カーカス14の外傷を防止する。
ビード12は、サイドウォール10から半径方向略内向きに延びている。ビード12は、コア26と、このコア26から半径方向外向きに延びるエイペックス28とを備えている。コア26はリング状であり、複数本の非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)を含む。エイペックス28は、半径方向外向きに先細りであるテーパ状であり、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス14は、第一カーカスプライ30及び第二カーカスプライ32からなる。第一カーカスプライ30及び第二カーカスプライ32は、両側のビード12の間に架け渡されており、トレッド8及びサイドウォール10の内側に沿っている。第一カーカスプライ30及び第二カーカスプライ32は、コア26の周りを、軸方向内側から外側に向かって巻かれている。
第一カーカスプライ30及び第二カーカスプライ32は、カーカスコードとトッピングゴムとからなる(図示せず)。第一カーカスプライ30及び第二カーカスプライ32は、赤道面に対して傾斜している。第一カーカスプライ30のカーカスコードの赤道面に対する角度は、第二カーカスプライ32のカーカスコードの赤道面に対する角度とは逆である。カーカスコードは、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ゴムシート層16は、トレッド8の半径方向内側に位置している。このゴムシート層16は、カーカス14と積層されている。このゴムシート層16は、トレッド8のセンターを補強している。このゴムシート層16は、架橋ゴムからなる。
補強層18は、ゴムシート層16の半径方向外側に位置している。補強層18は、このゴムシート層16と積層されている。この補強層18は、トレッド8のセンターを補強している。この補強層18は、コードとトッピングゴムとからなる。このコードの材質は、スチール又は有機繊維である。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。コードは、赤道面に対して傾斜している。
図3は、図1のタイヤ2が示された側面図である。この紙面との垂直方向が、タイヤ2の軸方向に相当する。矢印線Aは、車両走行時におけるタイヤ2の回転方向を表している。この紙面の前面には、第一ラグ34が回転方向に並んでいる。点PSは、ラグ22の軸方向外側にあり、かつ回転方向後端に位置するラグ22の端部を表している。点PUは、赤道面上にあるラグの先端を表している。円周LTは、トレッド端Teが結ばれたトレッド端線である。円周LSは、点PSが結ばれたラグ外径線である。
本発明のタイヤ2の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、試験用タイヤのトレッドに用いた各種薬品について説明する。
NR:TSR20
SBR1502:住友化学工業(株)製のSBR1502(スチレン含有量:23.5質量%)
SBR1723:JSR(株)製のSBR1723(スチレン含有量:23.5質量%、オイル含有量:27.3質量%)
BR1280:LG Chem社製のBR1280(シス含量:96モル%)
カーボンブラックN220:キャボットジャパン(株)製のショーブラックN220(NSA:114m/g、CTAB:0.91m/g)
カーボンブラックN330:キャボットジャパン(株)製のショーブラックN330(NSA:78m/g、CTAB:0.96m/g)
レジン:(株)日本触媒製のSP1068レジン
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH40
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
硫黄(5%オイル含有):細井化学工業(株)製のHK−200−5
加硫促進剤CZ:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤DM:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM(ジベンゾチアゾリルジスルフィド)
(トレッド)
下記表1に示すトレッド配合に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を混練りし、混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を、後述する各実施例、比較例のラグ付きタイヤのトレッドに供した。
[実施例及び比較例]
図1に示された基本構成を備え、下記表1に示す仕様(トレッド配合、トレッドゴム物性、ラグ形状)を備えた各実施例、比較例1のラグ付き農業用タイヤを作製した。このタイヤサイズは、13.6−26 6PRである。カーカスには、第一カーカスプライ及び第二カーカスプライを用いた。この第一カーカスプライ及び第二カーカスプライに用いられているコード材質は、ナイロン繊維である。このコードの回転方向に対してなす角度は、35°である。ゴムシート層が構成される架橋ゴムの硬度(デュロメータA硬さ)は、78である。補強層のコード材質は、スチールである。このコードの回転方向に対してなす角度は、50°である。
作製した各試験用タイヤを以下の評価に供した。結果を表1に示す。
(アセトン抽出量(AE量))
各ゴム試験片を24時間アセトンに浸漬し、可溶成分を抽出した。抽出前後の各試験片の質量を測定し、下記計算式によりアセトン抽出量を求めた。なお、各ゴム試験片は、各試験用タイヤのトレッドから切り出したものを用いた。
アセトン抽出量(%)=(抽出前のゴム試験片の質量−抽出後のゴム試験片の質量)/抽出前のゴム試験片の質量×100
(硬度(Hs))
JIS K6253の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に従って、タイプAデュロメーターにより、各ゴム試験片の23℃における硬度Hsを測定した。なお、各ゴム試験片は、各試験用タイヤのトレッドから切り出したものを用いた。
(複素弾性率(E*)、損失正接(tanδ))
(株)上島製作所製スペクトロメーターを用いて、動的歪振幅1%、周波数10Hz、温度70℃で、各ゴム試験片の70℃における複素弾性率E*(MPa)、70℃における損失正接tanδを測定した。なお、各ゴム試験片は、各試験用タイヤのトレッドから切り出したものを用いた。
(耐シワ性)
農耕機に、表1に配合をトレッドに用いた各試験用タイヤを左右それぞれに装着し、ランドクルーザーを牽引して走行した(30分毎に走行方向を逆回りにし、左右の差を排除)。6時間走行させ、1時間毎にタイヤの外観をチェックし、シワの発生を評価した。なお、比較例1は、シワが発生した時間(シワ発生時間)におけるシワの長さ(シワ長さ)を測定し、基準(指数100)とした。実施例は、6時間走行後でも、シワの発生はなかった。
Figure 0006701982
表1から、比較例に比べ、実施例のラグ付き農業用タイヤは、シワが充分に抑制されると同時に、優れた耐亀裂成長性、耐カット性も得られ、これらの性能がバランス良く改善されることが明らかとなった。
また、例えば、NR82質量部、SBR18質量部、カーボンブラックN220 61質量部等を含むトレッドを用い、タイヤ仕様(ラグ高さLH/ラグ幅LW:2.12、ラグ高さLH:56.5mm、ラグ幅LW:26.6mm)のラグ付き農業用タイヤでは、シワ発生指数175に対応する時間にシワが発生し、その長さは、シワ長さ指数60に相当するものであった。アセトン抽出量は11.3%、硬度Hsは69、E*は6.4MPa、tanδは0.167、E*/tanδは38.3であった。このように、ラグ高さ/ラグ幅>1.50の場合、耐シワ性に劣り、前記性能バランスが劣っていた。
本発明のラグ付きタイヤは、種々の農用機械に適用可能である。
2 タイヤ
4 リム
6 チューブ
8 トレッド
10 サイドウォール
12 ビード
14 カーカス
16 ゴムシート層
18 補強層
20 トレッド面
20h タイヤ赤道面におけるトレッド面
22 ラグ
22h ラグの頂点
26 コア
28 エイペックス
30 第一カーカスプライ
32 第二カーカスプライ
34 第一ラグ
36 第二ラグ
LH ラグ高さ
LW ラグ幅

Claims (4)

  1. ラグを備えたトレッドを有するラグ付きタイヤであって、
    前記ラグが下記式(1)を満たし、
    前記トレッドが下記式(2)を満たすゴム組成物からなるラグ付きタイヤ。
    (1) ラグ高さ/ラグ幅≦1.50
    (2) 70℃におけるE*/70℃におけるtanδ≧25
  2. 前記ゴム組成物は、23℃における硬度Hsが62以上、70℃におけるtanδが0.21以下である請求項1記載のラグ付きタイヤ。
  3. 前記ゴム組成物は、スチレンブタジエンゴム及びシス含量80モル%以上のブタジエンゴムを含む請求項1又は2記載のラグ付きタイヤ。
  4. 前記ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対するカーボンブラック含有量が80質量部以下、アセトン抽出量が18質量%以下である請求項1〜3のいずれかに記載のラグ付きタイヤ。
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