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JP6534840B2 - スポンジケーキ用改良材 - Google Patents

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Description

本発明はスポンジケーキ、とくに油分を多く含有するスポンジケーキのボリュームを増大させ、ソフトで歯切れの良く、風味良好なスポンジケーキを得ることができるスポンジケーキ用改良材に関する。
スポンジケーキは古来愛されてきた食品であり、水分が多く、ソフトでしっとりした食感が特徴である。その基本的な配合は、卵類、穀粉類、糖類を等量混合するものであり(三同割り)、また、その基本的な製造方法は、卵類と糖類を混合し、この混合物を、卵類の起泡力によりホイップして起泡物を得、得られた起泡物に、小麦粉等の穀粉類を、その泡を潰さないように添加しさっくりと混合することによって得られる。
ここで、近年はスポンジケーキについて、その原料に食用油脂を添加することで、さらにソフト感やしとり感を向上させることが多くなってきている。
しかし、食用油脂には表面張力を下げる効果があるため、起泡物に添加すると、その泡を潰してしまう効果(消泡効果)があり、得られるスポンジケーキは、ボリュームが小さく、また、内相が不均一になり、はなはだしい場合はシンを生じる結果となってしまう。また、ソフト感やしとり感を向上させたことで、スポンジケーキの歯切れが悪く、ややねちゃついた食感となってしまう場合があった。
そこで、スポンジケーキに食用油脂を使用した場合でも起泡力を維持し、ボリュームの大きいスポンジケーキを製造する方法として、食用油脂を含む全スポンジケーキ原料を、ケーキ用起泡性乳化脂を使用して、同時に混合し、起泡させるオールインミックス法が考えられた。しかし、このオールインミックス法では、乳化剤を多く使用することが必要で、その乳化剤の風味がスポンジケーキに残留すること、および、最近の乳化剤無添加志向から、乳化剤を多量に使用せずとも、食用油脂を添加する際の泡構造の破壊、すなわち消泡作用が抑制されたスポンジケーキの製造方法が各種検討されてきた。
例えば、食用油脂を可食性高分子でカプセル化して添加する方法(たとえば特許文献1参照)、あらかじめ油脂、小麦粉、牛乳もしくは水のそれぞれ少なくとも一部を混合しながら湯煎にて加熱したペースト状組成物を添加する方法(たとえば特許文献2参照)、油脂30〜80重量%、水15〜70重量%、サイクロデキストリン1〜10重量%を主成分とする混合混和物として添加する方法(たとえば特許文献3参照)、食用油脂30〜70重量%と水相部70〜30重量%の合計量100重量部に対しポリグリセリン脂肪酸エステル0.2〜2重量%、レシチン0.1〜2重量%、および増粘剤0.1〜2重量%を配してなる水中油型乳化物として添加する方法(たとえば特許文献4参照)、たんぱく質の加水分解物を用いた水中油型乳化物として添加する方法(たとえば特許文献5参照)、カゼイン塩と糖質を含有する水中油型乳化物として添加する方法(たとえば特許文献6参照)、少なくとも乳蛋白質とゲル化剤と水とで構成される複合体と混合する方法(たとえば特許文献7参照)などが提案されている。
しかし、特許文献1〜6に記載の方法は得られるスポンジケーキの食感が歯切れが悪いものになる問題に加え、特許文献1に記載の方法は、油脂を完全にゲルで封じ込めるために乾燥する工程が必要で、極めて工程が煩雑で長時間かかるため一般的ではないという問題があり、特許文献2に記載の方法は、小麦粉の糊化の制御が難しく、安定してスポンジケーキを得ることができない問題があり、特許文献3に記載の方法は、サイクロデキストリンと油脂の包接物を製造するには長時間のホモジナイズが必要であるため、やはり、一般的ではなく、特許文献4に記載の方法は、水中油型に乳化するために乳化剤を使用しているため風味の問題が残り、特許文献5や6に記載の方法は、蛋白加水分解物やカゼイン塩の風味がスポンジケーキに付与されてしまうという問題があった。特許文献7に記載の方法は、得られるスポンジケーキの歯切れは良好であるが、ゲル化剤によりやや硬い食感になりやすいという問題があった。
本発明者らは上記課題に対し、乳固形分中のリン脂質の含有量が2質量%以上である乳原料を使用することで、上記課題を解決可能なことを出願している(特許文献8参照)。
しかし、さらに優れた機能をもつ素材が求められていた。
特開昭59−130124号公報 特開昭61−025434号公報 特開昭61−111649号公報 特開平01−016554号公報 特開平09−009860号公報 特開2000−093070号公報 特開2009−082096号公報 特開2015−019651号公報
したがって、本発明の目的は、スポンジケーキ、とくに油分を多く含有するスポンジケーキにおいて、乳化剤やゲル化剤を使用しない場合であっても、食用油脂を添加する際に消泡が起こりにくいスポンジケーキ生地、さらに歯切れがよく、口どけや風味が良好でボリュームのあるスポンジケーキを提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決すべく種々検討した結果、乳由来のリン脂質と乳タンパク質が一定の割合で存在し、pHが2.5〜6.4である水性液をスポンジケーキ生地に使用した場合に、上記目的を達成し得ることを知見した。
本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は下記(A)及び(B)を満たすことを特徴とする、スポンジケーキ用改良材である。
(A)乳由来のリン脂質及び乳タンパク質を含有し、乳由来のリン脂質1質量部に対し乳タンパク質を1〜15質量部含有する水性液であること。
(B)pHが2.5〜6.4であること。
また、本発明は、上記スポンジケーキ用改良材を含有するスポンジケーキ生地を提供するものである。
また、本発明は、上記スポンジケーキ生地を加熱処理したスポンジケーキを提供するものである。
本発明によれば、乳化剤を多量に使用せずとも、また、強い風味を有する食品原料を使用せずとも、食用油脂添加の際のスポンジケーキの消泡を抑制することができ、さらには、良好な口どけを有しながらも歯切れがよく、さらに風味がよくボリュームのあるスポンジケーキを得ることができる。
以下、本発明のスポンジケーキ用改良材について詳述する。
本発明のスポンジケーキ用改良材は、下記(A)及び(B)を満たすものである。
(A)乳由来のリン脂質及び乳タンパク質を含有し、乳由来のリン脂質1質量部に対し乳タンパク質を1〜15質量部含有する水性液であること。
(B)pHが2.5〜6.4であること。
ここでいう水性液とは、水溶液のほか、懸濁液や水相を主体として少量の水に不溶の成分が分散した水相を連続相とする液状物を意味するものとする。
なお、本発明のスポンジケーキ用改良材は油脂含量が好ましくは0質量%以上3質量%未満、さらに好ましくは0質量%以上1.5質量%以下、最も好ましくは0質量%以上0.5質量%以下である。本発明のスポンジケーキ用改良材において、油脂の含有量が3質量%以上であると、乳原料中のリン脂質が油脂に配向しやすくなるため、本発明の改良効果が得られにくくなる。
まず、上記条件(A)について説明する。
各種動物の乳は、初期発育を助けるために脂質、タンパク質、乳糖、アミノ酸等のエネルギー源を多く含み、これらは水中油型の乳化状態で安定して存在することが知られている。乳の乳化安定性に大きな役割を果たしているのは主にリン脂質と乳タンパク質であり、その含有量は、例えば牛乳では、乳タンパク質が3.3〜3.8質量%、リン脂質が0.03〜0.04質量%である。
本発明のスポンジケーキ用改良材では、上記条件(A)の水性液は、乳由来のリン脂質及び乳タンパク質を含有し、乳由来のリン脂質と乳タンパク質との含有比が、上記乳での含量比とは大きく異なる水性液であることが必要である。すなわち、乳由来のリン脂質1質量部に対し乳タンパク質を1〜15質量部含有する水性液であり、好ましくは乳由来のリン脂質1質量部に対して乳タンパク質が1.2〜13質量部、より好ましくは1.5〜10質量部、最も好ましくは2〜5質量部である。
本発明において、乳由来のリン脂質1質量部に対して乳タンパク質が1質量部よりも少なかったり、あるいは15質量部よりも多く含まれている場合、本発明の効果が得られない。
本発明の効果を発揮する上で、なぜ乳由来のリン脂質と乳タンパク質が特定の割合で含まれることが必須条件となっているのか明らかではないが、後述するpH条件下によってリン脂質と乳タンパク質が複合体を形成し、その際にリン脂質と乳タンパク質のバランスが重要なのではないかと本発明者らは考えている。
上記条件(A)を満たす水性液を得る方法としては、乳由来のリン脂質含有量1質量部に対し乳タンパク質が1〜15質量部である、乳由来の原料(以下、単に「乳原料」ということもある)を使用する方法のほか、乳由来のリン脂質を多く含有する原料と乳タンパク質を多く含有する原料を条件(A)を満たすように混合する方法、また乳由来のリン脂質及び乳タンパク質を多く含有する原料へ乳由来のリン脂質及び/又は乳タンパク質を添加し、条件(A)を満たすように調製する方法等が挙げられる。
本発明においては上記方法の中でも、上記乳原料を使用することが、風味が良好である点で好ましい。
また、条件(A)を満たす水性液中、乳由来のリン脂質の含有量は、該水性液の固形分を基準として好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上、最も好ましくは5質量%以上である。また、乳由来のリン脂質の含有量は、該水性液の固形分を基準として好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下、最も好ましくは30質量%以下である。
乳由来のリン脂質としてはホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン、リゾリン脂質等が挙げられる。
また、条件(A)を満たす水性液中、乳タンパク質の含有量は、該水性液の固形分を基準として好ましくは20〜40質量%、より好ましくは23〜37質量%、最も好ましくは25〜35質量%である。
上記乳タンパク質としては、例えばα−ラクトアルブミンやβ−ラクトグロブリン、ラクトアルブミン等のホエイタンパク質、カゼイン、またこれらの乳タンパク質を含有する脱脂粉乳、全粉乳、トータルミルクプロテイン等が挙げられる。
また、条件(A)を満たす水性液中、固形分含量は2〜60質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、10〜40質量%が最も好ましい。また水性液中の水の含有量は、37〜98質量%が好ましく、48〜95質量%がより好ましく、59〜90質量%が最も好ましい。
条件(A)を満たす水性液として好ましい原料である、上記乳原料の具体的な例としては、クリーム又はバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分があげられ、牛乳、ヤギ乳、ヒツジ乳、人乳などの乳から製造されたものが好ましく、特に牛乳から製造されたものが好ましい。
上記のクリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の製造方法は、例えば以下の通りである。まず、牛乳を遠心分離して得られる脂肪濃度30〜40質量%のクリームをプレートで加温し、遠心分離機によってクリームの脂肪濃度を70〜95質量%まで高める。次いで、乳化破壊機で乳化を破壊し、再び遠心分離機で処理することによってバターオイルが得られる。本発明で用いられる上記水相成分は、最後の遠心分離の工程でバターオイルの副産物として発生するものである。
上記のバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の製造方法は、例えば以下の通りである。まず、バターを溶解機で溶解し熱交換機で加温する。これを遠心分離機で分離することによってバターオイルが得られる。本発明で用いられる上記水相成分は、最後の遠心分離の工程でバターオイルの副産物として発生するものである。該バターオイルの製造に用いられるバターとしては、通常のものが用いられる。
本発明では上記の乳原料をさらに濃縮したものや乾燥したもの、冷凍処理をしたものなどを用いることも可能であるが、最終的に得られる乳化材として、乳化力がより良好である点で、乾燥工程を経ていないものを使用することが好ましい。また、溶剤を用いて濃縮したものは風味上の問題から用いないのが好ましい。
上記乳原料は、均質化処理を行っても良い。均質化処理は1回でも良く、2回以上行っても良い。該均質化処理に用いられる均質化機としては、例えば、ケトル型チーズ乳化釜、ステファンミキサーの様な高速せん断乳化釜、スタティックミキサー、インラインミキサー、バブル式ホモジナイザー、ホモミキサー、コロイドミル、ディスパーミルなどがあげられる。均質化圧力は特に制限はないが、好ましくは0〜100MPaである。2段式ホモゲナイザーを用いて均質化処理をする場合は、例えば、1段目3〜100MPa、2段目0〜5MPaの均質化圧力にて行っても良い。
上記乳原料は、UHT加熱処理を行っても良い。UHT加熱処理の条件としては特に制限はないが、温度条件は好ましくは120〜150℃であり、処理時間は好ましくは1〜6秒である。
本発明では、上記の乳原料中のリン脂質の一部または全部がリゾ化されたリゾ化物を使用することもできるが、風味の面からリゾ化物は使用しない方が好ましい。リゾ化物を使用した場合、苦味が生じる場合がある。
なお、該リゾ化物は、乳原料をそのままリゾ化したものや乳原料を濃縮した後にリゾ化したものが挙げられる。これらのリゾ化物は本発明におけるリン脂質の含有量に含めるものとする。
上記の乳原料中のリン脂質をリゾ化する場合には、ホスホリパーゼAで処理する方法が挙げられる。ホスホリパーゼAは、リン脂質分子のグリセロール部分と脂肪酸残基とを結びつけている結合を切断し、この脂肪酸残基を水酸基で置換する作用を有する酵素である。ホスホリパーゼAは、作用する部位の違いによってホスホリパーゼA1とホスホリパーゼA2とに分かれるが、ホスホリパーゼA2が好ましい。ホスホリパーゼA2の場合、リン脂質分子のグリセロール部分の2位の脂肪酸残基が選択的に切り離される。
本発明におけるリン脂質の定量は、例えば以下のような方法にて測定することができる。
ここでは、上記乳原料の場合を例に説明する。但し、抽出方法などについては乳原料の形態などによって適正な方法が異なるため、以下の定量方法に限定されるものではない。
まず、乳原料の脂質をFolch法を用いて抽出する。次いで、抽出した脂質溶液を湿式分解法(日本薬学会編、衛生試験法・注解2000 2.1食品成分試験法に記載の湿式分解法に準じる)にて分解した後、モリブデンブルー吸光度法(日本薬学会編、衛生試験法・注解2000 2.1食品成分試験法に記載のリンのモリブデン酸による定量に準じる)によりリン量を求める。求められたリン量から以下の計算式を用いて乳原料の乳固形分100g中のリン脂質の含有量(g)を求める。
リン脂質(g/100g)=〔リン量(μg)/(乳原料−乳原料の水分(g))×25.4×(0.1/1000)
また本発明におけるタンパク質の定量は、例えばキエルダール法にて測定した全窒素含量に、係数6.38を乗じた値を用いる方法によることができる。
次に、上記条件(B)について説明する。
本発明のスポンジケーキ用改良材は、pHが2.5〜6.4であることが必要である。
上記条件(B)を満たす方法としては、上記条件(A)を満たす水性液を酸で調整する方法や、あらかじめ上記条件(A)及び(B)を満たす水性液を使用する方法、上記条件(A)を満たす水性液を乳酸醗酵等によりpHが2.5〜6.4となるように処理する方法等が挙げられる。
本発明においては、上記方法の中でも、条件(A)を満たす水性液に酸を添加し、該水性液のpH2.5〜6.4となるように調整する方法が好ましい。他の方法に比べ簡便かつ効率的であるほか、酸の種類を適宜変えることにより風味を調節することも可能となるためである。
上記条件(B)のpHは、好ましくはpH3.0〜6.1、より好ましくは4.0〜6.0、最も好ましくは4.7〜5.8である。
スポンジケーキ用改良材のpHが6.4よりも高いと酸処理が不十分となり本発明の効果が見られない。pHが2.5よりも低いと雑味が生じ、また、凝集物が発生し不均一なスポンジケーキ生地となってしまう恐れがある。
pHが2.5〜6.4となるように酸を使用する場合、使用する酸は、無機酸であっても有機酸であってもよいが、有機酸であることが好ましい。該有機酸としては、酢酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、フィチン酸、ソルビン酸、アジピン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、リンゴ酸、アスコルビン酸等が挙げられ、果汁、濃縮果汁、発酵乳、ヨーグルトなどの有機酸を含有する飲食品も用いることができるが、本発明においてはより酸味が少なく、風味に影響しない点でフィチン酸、グルコン酸、乳酸を使用することが好ましく、フィチン酸、グルコン酸を使用することがより好ましい。
を使用することが好ましい。
スポンジケーキ用改良材のpHを2.5〜6.4とするために酸を使用する場合、酸の使用量には特に制限はなく、風味を考慮しながら、スポンジケーキ用改良材のpHが2.5〜6.4となるように使用すればよい。上記条件(B)となるように酸で調整する場合の温度条件、反応時間は特に制限なく任意の条件を設定することができるが、好ましくは0〜70℃条件下で30秒以上攪拌することが好ましい。しかしながら、本発明の改良材のpHは25℃において2.5〜6.4の範囲であればよい。
本発明のスポンジケーキ用改良材には、さらにカルシウム塩を添加することが好ましい。カルシウム塩の添加量はスポンジケーキ用改良材に含まれるリン脂質1質量部に対して0.01〜1質量部であることが好ましく、0.02〜0.5質量部であることがより好ましい。
上記範囲でカルシウム塩を含有することで、乳化力をより向上させることができる。
上記カルシウム塩としては塩化カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、炭酸カルシウム、グルタミン酸カルシウム、アスコルビン酸カルシウム等が例示され、このうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のスポンジケーキ用改良材には、上記(A)及び(B)の条件を満たす範囲内において、必要により以下のその他の原料を含有することができる。
上記のその他の原料としては、糖類、糖アルコール類、甘味料、乳蛋白質以外の乳や乳原料、酵素、セルロースやセルロース誘導体、金属イオン封鎖剤、澱粉類、穀類、無機塩、有機酸塩、ジグリセライド、植物ステロール、植物ステロールエステル、食塩、岩塩、海塩、デキストリン類、乳清ミネラル、卵製品、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、臭素酸カリウム、過硫酸アンモニウム、ヨウ素酸カリウムなどの酸化剤、システイン、グルタチオンなどの還元剤、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウム、グリシン、しらこたん白抽出物、ポリリジン、エタノールなどの保存料、着香料、苦味料、調味料などの呈味成分、着色料、酸化防止剤、pH調整剤、強化剤などがあげられる。本発明のスポンジケーキ用改良材において、水、タンパク質、リン脂質及び酸以外の成分の合計量は、該改良材基準で、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下が最も好ましい。
本発明では、スポンジケーキ用改良材を調製する途中及び/又は調製した後、均質化機にて均質化するのが好ましい。均質化処理は1回でも良く、2回以上行っても良い。該均質化処理に用いられる均質化機としては、例えば、ケトル型チーズ乳化釜、ステファンミキサーの様な高速せん断乳化釜、スタティックミキサー、インラインミキサー、バブル式ホモジナイザー、ホモミキサー、コロイドミル、ディスパーミルなどがあげられる。均質化圧力は好ましくは0〜100MPaである。2段式ホモゲナイザーを用いて均質化処理をする場合は、例えば、1段目3〜100MPa、2段目0〜5MPaの均質化圧力にて行なっても良い。
さらに必要に応じてUHT加熱処理を行っても良い。UHT加熱処理の条件としては特に制限はないが、温度条件は好ましくは120〜160℃、さらに好ましくは130〜150℃、最も好ましくは139〜146℃であり、処理時間は好ましくは1〜6秒、さらに好ましくは2〜6秒、最も好ましくは4〜6秒である。
上記の均質化処理とUHT加熱処理は、均質化処理のみを行っても良く、UHT加熱処理のみを行って良く、UHT加熱処理の前及び/または後に均質化処理を行っても良い。
そして急速冷却、徐冷却などの冷却操作を行っても良い。
次に、本発明のスポンジケーキ用改良材を含有するスポンジケーキ生地について説明する。
本発明のスポンジケーキ生地としては、上記本発明のスポンジケーキ用改良材を含有し、主要原料として穀粉類、卵成分、糖類を使用し、必要に応じ油脂類、水、乳化剤等の副原料を使用して、共立て法、卵白別立て法、後粉法、オールインミックス法などの製造で得られた各種のスポンジケーキ生地を挙げることができる。
本発明のスポンジケーキ生地における、上記スポンジケーキ用改良材の含有量は、スポンジケーキ生地に含まれる穀粉類100質量部に対して、上記のスポンジケーキ用改良材を、上記スポンジケーキ用改良材に含まれるリン脂質と乳蛋白質の合計量が、固形分として好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.3〜4質量部、さらに好ましくは1〜3質量部である。
ここで、スポンジケーキ用改良材の含有量が、スポンジケーキ生地で用いる穀粉類100質量部に対して、上記スポンジケーキ用改良材に含まれるリン脂質と乳蛋白質の合計量が、固形分として好ましくは0.1質量部よりも少ないと本発明の効果が得られず、5質量部よりも多いとスポンジケーキ生地としての配合のバランスが悪くなる場合があり、その結果歯切れや口どけが損なわれる場合があるため好ましくない。
上記穀粉類としては、例えば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉、全粒粉などの小麦粉類、ライ麦粉、大麦粉、米粉などのその他の穀粉類、アーモンド粉、へーゼルナッツ粉、カシュ―ナッツ粉、オーナッツ粉、松実粉などの堅果粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉、サゴ澱粉、米澱粉などの澱粉や、これらの澱粉をアミラーゼなどの酵素で処理したものや、α化処理、分解処理、エーテル化処理、エステル化処理、架橋処理、グラフト化処理などの中から選ばれた1種又は2種以上の処理を施した化工澱粉等が挙げられる。
本発明のスポンジケーキ生地では、穀粉類中、好ましくは小麦粉類を50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは100質量%使用する。
上記卵成分としては、全卵、卵黄、卵白、加塩全卵、加塩卵黄、加塩卵白、加糖全卵、加糖卵黄、加糖卵白等が挙げられ、もちろんこれらの乾燥品、冷凍品、酵素処理品等を用いることもできる。本発明のスポンジケーキ生地における好ましい卵成分含有量は、上記スポンジケーキ生地に使用する穀粉類100質量部に対し、好ましくは50〜300質量部であり、より好ましくは100〜250質量部である。
上記糖類としては、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、酵素糖化水飴、乳糖、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、デキストリン等を用いることができる。本発明のスポンジケーキ生地における好ましい糖類含有量は、上記スポンジケーキ生地に使用する穀粉類100質量部に対し、好ましくは50〜250質量部であり、より好ましくは80〜150質量部である。
上記油脂類としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、オリーブ油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、シア脂、マンゴー核油、サル脂、イリッペ脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂、動物油脂並びにこれらを水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂を使用することができる。本発明においては、これらの油脂を単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明のスポンジケーキ生地における好ましい油脂類の含有量(油分含量)は、本発明の上記スポンジケーキ用懸濁液やその他の原材料に含まれる油分含量もあわせ、上記スポンジケーキ生地に使用する穀粉類100質量部に対し、油分含量が好ましくは3〜50質量部、より好ましくは5〜30質量部となる量である。
本発明のスポンジケーキ生地においては、乳化剤及び/又はゲル化剤を実質的に含有しないことが好ましい。乳化剤やゲル化剤はスポンジケーキを大量生産する際に、品質を安定させボリュームのあるスポンジケーキを得るために使用されることが多いものであるが、風味が悪くなる場合があるほか、最近ではより添加物の使用を抑えたスポンジケーキが求められている。
本発明においては、上記スポンジケーキ用改良材を含有させることで、乳化剤やゲル化剤を使用することなくボリュームのあるスポンジケーキが得られることから、乳化剤やゲル化剤は実質的に含有しないことが好ましい。
なお、実質的に含有しないとは、スポンジケーキ生地へ意図的に乳化剤及びゲル化剤を添加しないことをいい、不可避的にわずかに含まれてしまうものまでは問題としないこととする。具体的には、スポンジケーキ生地を基準として乳化剤、ゲル化剤がそれぞれ0.1質量%以下とする。
上記乳化剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆リゾレシチン、卵黄リゾレシチン等が挙げられる。
上記ゲル化剤としては、アルギン酸、アルギン酸塩(アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム)、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ペクチン、LMペクチン、HMペクチン、ローカストビーンガム、グアーガム、ジェランガム、タラガントガム、キサンタンガム、カラギーナン、カードラン、タマリンドシードガム、カラヤガム、タラガム、トラガントガム、アラビアガム、ゼラチン、海藻抽出物、海藻エキス、寒天等が挙げられる。
本発明のスポンジケーキ生地では、本発明のスポンジケーキ用改良材、穀粉類、卵成分、糖類、乳化剤以外に、その他の原料として一般のスポンジケーキに使用される原料を使用することができる。
前記その他の原料としては、ゲル化剤、甘味料、乳や乳製品、食塩、調味料、香辛料、酸味料、苦味料、着香料、着色料、ココア、チョコレート製品、ナッツ類、ヨーグルト、チーズ、抹茶、紅茶、コーヒー、豆腐、黄な粉、豆類、野菜類、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、果物、ハーブ、肉類、魚介類、保存料、日持ち向上剤、酸化防止剤、pH調整剤、強化剤、酵素、デキストリン、無機塩、有機塩等が挙げられる。
なお本発明のスポンジケーキ生地の好ましい比重は0.15〜0.80、より好ましくは0.25〜0.50である。
次に、本発明のスポンジケーキ生地の好ましい製造方法について説明する。
本発明のスポンジケーキ生地は、本発明のスポンジケーキ用改良材をスポンジケーキ生地の製造時に均質に練り込むことにより、製造することができる。スポンジケーキ生地に対する本発明のスポンジケーキ用改良材の使用量は、上述のとおりである。なお、本発明のスポンジケーキ用改良材の添加時期は起泡前であっても起泡後であってもよいが、好ましくは起泡後に添加する。
ここで、スポンジケーキ生地が油脂類を含有する場合には、油脂類とスポンジケーキ用改良材を混合した後、起泡した生地に添加することが好ましい。その場合、スポンジケーキ生地に用いる穀粉類100質量部に対して、油分含量が好ましくは3〜50質量部、より好ましくは5〜30質量部となるように、油脂類をスポンジケーキ生地に含有させる。
なお、上記スポンジケーキ用改良材を添加する以外は、一般的なスポンジケーキ生地の製造方法と同様にして製造することができる。
スポンジケーキ生地の製造方法としては、卵白別立て法(卵白と砂糖でメレンゲを作成し、卵黄及び/又は全卵と混合する方法)と共立て法(卵白と卵黄を分離せずに起泡する方法)のどちらでもよいが共立て法が好ましい。また、後粉法(起泡した生地に穀粉類を混合する方法)とオールインミックス法(起泡時に穀粉類を添加する方法)のどちらでもよいが後粉法が好ましい。
以下に後粉法を例に挙げて、具体的に好ましい製造方法を記載する。まず卵成分、糖類、その他の原料を混合し、卵類含有生地を調製したのち、起泡させる。
この起泡は卵成分の起泡力によるものであるが、製菓用起泡剤や起泡性乳化脂などを併用してもよいが、本発明の主旨上、使用しないことが好ましい。また、スポンジケーキ生地中に食用油脂を含有させる場合であっても、なるべくこの段階では含有させないことが好ましい。
続いて、穀粉類を添加し、気泡を損壊しないようにさっくりと均質に混合する。
続いて、本発明のスポンジケーキ用改良材を添加する。ここでスポンジケーキ生地中に油脂類を含有させる場合は、スポンジケーキ用改良材と混合する前であっても混合後であってもよく、また、スポンジケーキ用改良材と混合してから添加してもよい。
油脂類と上記スポンジケーキ用懸濁液の混合方法は特に限定されず、両者を一度に混合してもいいが、懸濁液に油脂類を数回に分けて添加・混合する方法であることが、上記油脂類と上記懸濁液の混合物の安定性が良好である点、及び、油脂類による消泡抑制効果が高い点で好ましい。
そして、気泡を損壊しないようにさっくりと均質に混合し、スポンジケーキ生地の比重を好ましくは0.15〜0.80、より好ましくは0.25〜0.50とし、本発明のスポンジケーキ生地を得る。
次に、本発明のスポンジケーキについて説明する。
本発明のスポンジケーキは、上記スポンジケーキ生地を加熱処理して得られるものである。該加熱処理としては焼成、フライ、蒸し、蒸し焼きなどが挙げられ、その温度条件についてはスポンジケーキの一般的な加熱条件と同様の条件で行なうことができる。
次に、実施例及び比較例をあげ、本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら制限するものではない。
<スポンジケーキ用改良材の製造>
[表1]に記載した配合のうち、酸(フィチン酸、グルコン酸、乳酸)以外の成分を55℃条件下で攪拌しながら混合し、続いて酸(フィチン酸、グルコン酸、乳酸)を添加してそれぞれpHを調整した後、3MPaの圧力で均質化し、製造例1〜9からそれぞれ本発明のスポンジケーキ用改良材A〜Iを得た。また、比較製造例1〜2からそれぞれスポンジケーキ用改良材J〜Kを得た。
均質化により得られたスポンジケーキ用改良材A〜I及びJ〜Kについて、25℃におけるpHを再度測定した。測定したpHを表1に示す。pHの測定には、HORIBA社製のカスタニーACTpHメータD−21を用いた。得られたスポンジケーキ用改良材中のリン脂質及びタンパク質の含有量を上述した方法で測定した。
フィチン酸としては、50%フィチン酸[=50質量%フィチン酸水溶液]を用い、グルコン酸としては、50%グルコン酸[=50質量%グルコン酸水溶液]を用い、乳酸としては、50%乳酸[=50質量%乳酸水溶液]を用いた。
なお、各原料中の乳リン脂質、乳タンパク質含有量は以下の通りである。
乳原料A:クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(リン脂質含有量3.7質量%、タンパク質含有量10.5質量%、乳固形分38質量%、及び乳固形分中のリン脂質の含有量9.7質量%、油脂1質量%)
乳リン脂質高含有成分:クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物900g及びクリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の噴霧乾燥物650gに対して、ヘキサン2100ml、エタノール4300mlを加えて混合した後、3時間攪拌し、濾過を行って濾液を回収した。続いて、得られた濾液をエバポレーターで濃縮した後、窒素雰囲気下で溶媒を完全に除去し、リン脂質高含有成分200gを得た。(リン脂質含有量19.5質量%、タンパク質含有量0質量%、乳固形分100質量%、油脂0質量%)
バターミルクパウダー:リン脂質含有量1.67質量%、乳タンパク質含有量32.7質量%、油脂0質量%
カゼインナトリウム(油脂0質量%)
Figure 0006534840
<スポンジケーキ生地及びスポンジケーキの製造>
上記スポンジケーキ改良材A〜Kを用い、下に記したスポンジケーキの配合・製法により実施例1〜9、比較例1〜2のスポンジケーキ生地、及び、スポンジケーキを製造した。
[実施例1〜10、比較例1〜2]
全卵(正味)130質量部、上白糖120質量部、及び上記スポンジケーキ改良材(A〜Kのいずれか)12質量部をミキサーボウルに投入し、これをたて型ミキサーにセットし、ワイヤーホイッパーを使用して、低速10秒混合後、高速3分ホイップし、比重が0.35の起泡した卵類含有生地を得た。
ここで、薄力粉100質量部を添加し、低速30秒混合した後、40℃に加温したバターオイル4質量部と菜種油12質量部を添加し、低速30秒混合、中速10秒混合し、比重が0.45のスポンジケーキ生地A〜Kを得た。
7号のスポンジケーキ型に底紙と側紙をあて、ここに得られたスポンジケーキ生地450gを流しいれ、固定オーブンを使用し、180℃で30分焼成し、スポンジケーキA〜Kを得た。
[比較例3]
スポンジケーキ用改良材12質量部に代えて水12質量部を使用した以外は[実施例1〜10、比較例1〜2]と同様にして比重が0.45のスポンジケーキ生地L及びスポンジケーキLを得た。
<スポンジケーキの評価>
得られたスポンジケーキを常温で1日保存した後、歯切れ、口どけ、風味を10人のパネラーにより下記評価基準に従って評価させ、その合計点を評価点数とし、結果を下記のようにして[表1]に示した。
32〜40点:◎、23〜31点:○、14〜22点:△、13点以下:×
<歯切れ、口どけ、風味の評価基準>
・歯切れ
4点…非常に歯切れがよい。
3点…歯切れがよい。
2点…ややねちゃつきがあり、あまり歯切れがよくない。
1点…ねちゃつきがあり、歯切れが悪い。
・口どけ
4点…非常に口どけがよい。
3点…口どけがよい。
2点…口どけがやや悪い。
1点…口どけが悪い。
・風味
4点…非常に風味がよい。
3点…風味がよい。
2点…風味がやや悪い。
1点…風味が悪い。
Figure 0006534840

Claims (10)

  1. 下記(A)及び(B)を満たすことを特徴とする、スポンジケーキ用改良材であって、油脂含量が0質量%以上3質量%未満であり、乳タンパク質の含有量が、該改良材の固形分を基準として20〜40質量%であるスポンジケーキ用改良材。
    (A)乳由来のリン脂質及び乳タンパク質を含有し、乳由来のリン脂質1質量部に対し乳タンパク質を質量部含有する水性液であること。
    (B)pHが4.7〜6.4であること。
  2. 固形分中、乳由来のリン脂質の含有量が2質量%以上である、請求項1記載のスポンジケーキ用改良材。
  3. 有機酸を含有する、請求項1又は2記載のスポンジケーキ用改良材。
  4. (B)pHが4.7〜5.8である、請求項1〜3の何れか1項記載のスポンジケーキ用改良材。
  5. クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物を含有する、請求項1〜4の何れか1項記載のスポンジケーキ用改良材。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のスポンジケーキ用改良材を含有するスポンジケーキ生地。
  7. 油分含量が、スポンジケーキ生地に含まれる穀粉類100質量部に対し3〜50質量部である請求項記載のスポンジケーキ生地。
  8. グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆リゾレシチン及び卵黄リゾレシチンから選ばれる乳化剤を実質的に含有しない、請求項又は記載のスポンジケーキ生地。
  9. 実質的にゲル化剤を含有しない、請求項又は記載のスポンジケーキ生地。
  10. 請求項6〜9のいずれか一項に記載のスポンジケーキ生地を加熱処理したスポンジケーキ。
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