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JP6503870B2 - シート給送装置及びインクジェット記録装置 - Google Patents

シート給送装置及びインクジェット記録装置 Download PDF

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JP6503870B2 JP2015096886A JP2015096886A JP6503870B2 JP 6503870 B2 JP6503870 B2 JP 6503870B2 JP 2015096886 A JP2015096886 A JP 2015096886A JP 2015096886 A JP2015096886 A JP 2015096886A JP 6503870 B2 JP6503870 B2 JP 6503870B2
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Description

本発明は、シートを給送可能なシート給送装置、及び当該シート給送装置によって給送されたシートに画像を記録可能なインクジェット記録装置に関する。
プリンタなどの画像記録装置には、トレイに積層した状態で支持されたシートを当該画像記録装置の内部へ給送するシート給送装置が設けられている。トレイには、トレイに積層した状態で支持されたシートを1枚ずつ分離するための分離パッドが設けられている(特許文献1)。
特許文献1に開示された記録装置では、分離パッドは、シートを給送する給送ローラと対向して配置されている。そのため、トレイに支持された最後の1枚のシートが給送される際、当該シートの所定位置は給送ローラと分離パッドとに挟持された状態となる。この場合、当該シートと分離パッドとの当接面積が大きくなる。つまり、当該シートと分離パッドとの間の摩擦力が大きくなる。そのため、給送ローラが回転しても当該シートが給送されない所謂空送が発生するおそれがある。
また、給送時のシートの斜行を低減するため、給送方向と直交する方向に間隔を空けて2つの給送ローラが配置された構成が知られている。
給送ローラが2つ配置された構成において、上述した空送の問題を解決するために、分離パッドが2つの給送ローラの間に配置される構成が考えられる。
特開2003−182874号公報
しかしながら、分離パッドが2つの給送ローラの間に配置された構成の場合、以下の問題が発生するおそれがある。つまり、シートが2つの給送ローラによって押さえられている場合、シートは、2つの給送ローラの間においてトレイから離間するように湾曲する。そうすると、分離パッドは、トレイに支持された最後の1枚のシートと十分に当接しない。これにより、当該シートと分離パッドとの間の摩擦力が小さくなる。その結果、トレイに支持されたシートの数が少なくなった場合に、複数枚のシートが給送される所謂重送が発生するおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、トレイに支持されたシートの数が少なくなった場合における重送の可能性を低くすることができる手段を提供することにある。
(1) 本発明に係るシート給送装置は、シートを積層した状態で支持可能なトレイと、上記トレイに支持されたシートを第1方向に給送する給送部と、上記トレイのシート支持面に当該シート支持面から突出して配置されており、当該シート支持面よりも摩擦係数が大きい摩擦部と、を備える。上記給送部は、上記第1方向と直交し且つ上記シート支持面と平行な第2方向に間隔を空けて設けられた2つの給送ローラを備える。上記摩擦部は、上記第2方向における上記2つの給送ローラの間に、上記第2方向における上記2つの給送ローラからの距離が等しい中央位置を挟んで間隔を空けて配置され、シートと当接可能な2つの摩擦パッドを備える。上記2つの摩擦パッドのシートとの当接面は、上記第2方向において上記中央位置から上記給送ローラに向かって、上記第1方向及び上記第2方向と直交し且つ上記シート支持面に近づく第3方向に傾斜している。
本構成によれば、トレイに積層されたシートのうちの最上のシートは、第2方向に間隔を空けて設けられた2つの給送ローラと当接する。これにより、当該シートは、2つの給送ローラの間においてシート支持面から離間するように湾曲する。また、本構成によれば、2つの摩擦パッドのシートとの当接面が傾斜している。そのため、各摩擦パッドの第2方向における両端部が、湾曲しているシートと当接する。つまり、摩擦パッドとシートとの当接箇所は、合計4箇所である。一方、各摩擦パッドのシートとの当接面がトレイのシート支持面と平行である場合、各摩擦パッドの第2方向における給送ローラに近い端部のみが、湾曲しているシートと当接する。つまり、摩擦パッドとシートとの当接箇所は、合計2箇所である。以上のように、摩擦パッドとシートとの当接箇所が増えることにより、摩擦パッドとシートとの間の摩擦力を大きくすることができる。その結果、トレイに支持されたシートの数が少なくなった場合における重送の可能性を低くすることができる。
(2) 上記2つの摩擦パッドのそれぞれの厚みは一定である。上記シート支持面は、上記第2方向における上記2つの給送ローラの間に、上記中央位置を挟んで間隔を空けて形成された2つの傾斜面を備える。上記2つの傾斜面は、上記第2方向において上記中央位置から上記給送ローラに向かって、上記第3方向に傾斜している。上記2つの摩擦パッドの各々は、上記2つの傾斜面の各々に支持されている。
本構成によれば、摩擦パッドとして、直方体などの単純な形状のものを使用することができる。
(3) 上記給送部は、上記第1方向に向かって上記シート支持面に近づく方向に延設されており、延設先端部に上記給送ローラを回転可能に支持しており、延設基端部を軸として回動可能なアームを備える。
給送部がアームを備えた構成である場合、積層されたシートの枚数が少ない程、アームとシート支持面とのなす角度が90度に近くなる。これにより、給送ローラのシートに対する圧接力が大きくなる。その結果、シートの重送の可能性が高くなる。つまり、本構成では、本発明の課題が発生し易い。すなわち、本構成は、本発明の好適な適用例である。
(4) 本発明に係るシート給送装置は、上記トレイに支持されたシートが搬送される搬送路を有する本体を更に備える。上記トレイは、上記本体に固定されており、シートの一部を支持する第1支持部と、上記本体に回動可能に支持されており、シートの一部以外を支持する第2支持部と、を備える。上記摩擦パッドは、上記第1支持部の上記シート支持面に配置されている。
本構成によれば、摩擦パッドが本体に固定された第1支持部に配置されている。これにより、トレイに積層した状態で支持されたシートのうちの最上のシートの当該最上以外のシートからの分離精度を向上させることができる。
(5) 上記給送ローラにおける上記トレイに支持されたシートとの上記第1方向における当接領域の少なくとも一部は、上記摩擦パッドの上記第1方向の上流端及び下流端の間に位置する。
本構成によれば、給送ローラの当接領域からシートに対して作用する摩擦力と、摩擦パッドからシートに対して作用する摩擦力とは、第1方向における同位置でシートに対して作用するため、トレイに積層した状態で支持されたシートのうちの最上のシートの当該最上以外のシートからの分離精度を向上させることができる。
(6) 本発明は、上記シート給送装置と、上記給送部によって給送されたシートにおける上記給送ローラと当接していた面にインク滴を吐出することによって当該シートに画像を記録する記録部と、を備えるインクジェット記録装置として捉えることもできる。
インクジェット記録装置では、カラー画像が記録されるシートとして、光沢紙が用いられることが多い。ここで、光沢紙において、コーティングが施された光沢面(カラー画像が記録される面)は、コーティングが施されていない面(光沢面の裏面)よりも摩擦係数が大きい。
本構成では、シートにおける給送ローラと当接する面は、記録部によって画像が記録される面である。つまり、シートとして光沢紙が用いられる場合、摩擦係数の大きい光沢面が給送ローラと当接する。これにより、給送ローラとシートとの間の摩擦力が大きくなる。その結果、シートの重送の可能性が高くなる。つまり、本構成では、本発明の課題が発生し易い。すなわち、本構成は、本発明の好適な適用例である。
本発明によれば、トレイに支持されたシートの数が少なくなった場合における重送の可能性を低くすることができる。
図1は、第1トレイ171が第1位置で且つ第2トレイ172が第3位置に位置するときの複合機10の外観斜視図である。 図2は、第1トレイ171が第2位置で且つ第2トレイ172が第4位置に位置するときの複合機10の外観斜視図である。 図3は、第1トレイ171が第2位置で且つ第2トレイ172が第4位置に位置するときのプリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図4(A)は、第1トレイ171と支持板153と給送部72との平面図であり、図4(B)は、図4(A)のB−B断面図である。 図5は、給送ローラ75と摩擦部50と支持板153と記録用紙Sとを模式的に示す右方向8、左方向9、及び直交方向3に沿った断面図であり、(A)には、本発明に係る構成が示されており、(B)には、従来の構成が示されている。 図6は、変形例における給送ローラ75と摩擦部50と支持板153と記録用紙Sとを模式的に示す右方向8、左方向9、及び直交方向3に沿った断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る複合機10について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として、上方向4及び下方向5が定義され、支持部材151及びバイパストレイ71が設けられている面を背面(後面88)として前方向6及び後方向7が定義され、複合機10を後面88と対面する前面89から視て右方向8及び左方向9が定義される。上方向4及び下方向5は互いに反対方向である。前方向6及び後方向7は互いに反対方向である。右方向8及び左方向9は互いに反対方向である。上方向4、前方向6、及び右方向8は互いに直交している。
[複合機10の全体構成]
図1に示されるように、複合機10は、概ね直方体に形成されている。複合機10は、インクジェット記録方式で記録用紙S(図3参照)などのシートに画像を記録するプリンタ部11(インクジェット記録装置の一例)と、シートの画像を読み取るスキャナ部12とを備えている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。
プリンタ部11は、シート給送装置、給送トレイ20(図3参照)、給送部15(図3参照)、記録部24(図3参照)、第1搬送ローラ対59(図3参照)、及び第2搬送ローラ対180(図3参照)を備えている。
シート給送装置は、内部に搬送路65(図3参照)が形成された筐体14(本体の一例)、支持部材151、バイパストレイ71、給送部72(図3参照)、及び摩擦部50(摩擦部の一例、図4(B)参照)を備えている。
筐体14は、その後面88に開口184(図3参照)を有している。支持部材151は、後面88に取り付けられている。バイパストレイ71は、記録用紙Sを支持するものであり、支持部材151によって支持されている。給送部72は、バイパストレイ71から搬送路65へ記録用紙Sを給送するものである。摩擦部50は、バイパストレイ71に支持された記録用紙Sと当接して、当該記録用紙Sとの間に摩擦力を発生させるものである。
図3に示されるように、給送トレイ20は、各種サイズの記録用紙Sを収容可能である。給送トレイ20は、筐体14の前面89に形成された開口13(図2参照)から後方向7に挿入可能であり且つ前方向6に脱抜可能である。
給送部15は、給送トレイ20から搬送路65へ記録用紙Sを給送するものである。記録部24は、搬送路65を搬送される記録用紙Sに画像を記録するものである。第1搬送ローラ対59及び第2搬送ローラ対180は、記録用紙Sを搬送路65に沿って搬送するものである。
給送部15、記録部24、第1搬送ローラ対59、及び第2搬送ローラ対180などは、筐体14の内部に配置されている。
図1に示されるように、プリンタ部11の上方には、スキャナ部12が設けられている。スキャナ部12の筐体16の前方向6及び後方向7並びに右方向8及び左方向9の寸法は、プリンタ部11の筐体14の対応する各方向の寸法と略同一である。したがって、プリンタ部11の筐体14及びスキャナ部12の筐体16が一体となって、複合機10の概ね直方体形状の外形を形成している。スキャナ部12は、フラットベッドスキャナである。なお、フラットベッドスキャナの構造は公知であるので、ここでは詳細な説明が省略される。
[給送トレイ20]
図3に示される給送トレイ20は、前方向6及び後方向7並びに右方向8及び左方向9の長さが上方向4及び下方向5の長さよりも長く、上面が開放された箱型の形状である。給送トレイ20の上方には、排出トレイ21が設けられている。給送トレイ20は、例えば日本工業規格によるA4サイズや写真記録に用いられるL版などの大小様々なサイズの記録用紙Sを支持面23で支持することにより、複数枚の記録用紙Sを積層した状態で収容可能である。
[給送部15]
図3に示されるように、給送部15は、給送ローラ25、給送アーム26、及び駆動伝達機構27を備えている。給送部15は、給送トレイ20の支持面23の上方に設けられている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端部に回転可能に軸支されている。給送アーム26は、当該先端部から前方向6且つ上方向4に延出されている。給送アーム26は、基端部に設けられた回動軸28を中心として、矢印98、99の方向に回動可能である。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20の支持面23に対して接離可能である。したがって、記録用紙Sが収容された給送トレイ20が筐体14に装着されたとき、給送ローラ25は、給送トレイ20に収容された記録用紙Sに当接可能である。
給送ローラ25には、モータ(不図示)の駆動力が駆動伝達機構27を通じて伝達される。駆動伝達機構27は、回動軸28に伝達された回転を無端ベルトにより給送ローラ25の軸へ伝達する。給送ローラ25が、給送トレイ20の支持面23に支持された記録用紙Sのうち一番上の記録用紙Sに当接された状態で回転することにより、当該記録用紙Sが搬送路65へ向けて給送される。なお、駆動伝達機構27は、無端ベルト以外、例えばギヤ列で構成されていてもよい。
[搬送路65]
図3に示されるように、筐体14の内部空間に形成された搬送路65は、給送トレイ20の後端部から上方向4へUターンするように湾曲して延びた後、前方向6へほぼ真っ直ぐに延びて排出トレイ21に至っている。搬送路65は、Uターンする湾曲路65Aと、真っ直ぐな直線路65Bとに大別される。
湾曲路65Aは、記録用紙Sが通過可能な空間を隔てて対向するガイド部材18及びガイド部材19によって構成されている。直線路65Bは、記録用紙Sが通過可能な空間を隔てて対向する記録部24及びプラテン42、並びにガイド部材31及びガイド部材19によって構成されている。
給送ローラ25によって搬送路65へ給送された記録用紙Sは、湾曲路65A及び直線路65Bに沿って、図3において一点鎖線で示される搬送方向17に搬送される。
ガイド部材31は、ガイド部材18よりも搬送方向17の下流に設けられている。ガイド部材31は、後述されるバイパス経路182を構成する部材でもある。
[第1搬送ローラ対59及び第2搬送ローラ対180]
図3に示されるように、搬送路65におけるガイド部材31よりも搬送方向17の下流には、第1搬送ローラ対59が設けられている。第1搬送ローラ対59は、第1搬送ローラ60とピンチローラ61とを有する。搬送路65における第1搬送ローラ対59よりも搬送方向17の下流には、第2搬送ローラ対180が設けられている。第2搬送ローラ対180は、第2搬送ローラ62と拍車ローラ63とを有する。第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、モータ(不図示)の回転が伝達されて回転する。第1搬送ローラ対59及び第2搬送ローラ対180は、それぞれを構成する各ローラの間に記録用紙Sを挟持した状態において、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62が回転することによって、記録用紙Sを搬送路65に沿って搬送方向17に搬送する。
[記録部24]
図3に示されるように、搬送路65における第1搬送ローラ対59と第2搬送ローラ対180との間に記録部24が設けられている。記録部24は、キャリッジ40と記録ヘッド39とを備えている。キャリッジ40は、記録ヘッド39を挟んで前方向6及び後方向7に間隔を空けて配置された2つのガイドレール(不図示)によって、図3の紙面に直交する右方向8及び左方向9に往復動可能に支持されている。2つのガイドレールの一方には、公知のベルト機構が設けられている。キャリッジ40は、ベルト機構の無端ベルトと連結されており、無端ベルトの回動によって2つのガイドレールに沿って右方向8及び左方向9に往復動する。
記録ヘッド39は、キャリッジ40に搭載されている。記録ヘッド39の下面には、複数のノズル38が形成されている。記録ヘッド39には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド39は、複数のノズル38からインクを微小なインク滴として選択的に吐出する。キャリッジ40が右方向8及び左方向9に移動しているときに、ノズル38から、搬送路65を搬送される過程においてプラテン42に支持されている記録用紙Sに対してインク滴が吐出される。吐出されたインク滴が記録用紙Sに付着することにより、記録用紙Sに画像が記録される。
[支持部材151]
図1及び図2に示されるように、プリンタ部11の筐体14の後面88には、支持部材151が取り付けられている。つまり、支持部材151は、筐体14に固定されている。支持部材151は、一対の側部154と、接続部163と、後述するバイパストレイ71と協同して記録用紙Sを支持する支持板153(図3参照)と、後述する給送部72の給送アーム76を回動可能に支持するアーム支持部160(図2及び図3参照)と、支持板153に支持された記録用紙Sをバイパス経路182へ案内するガイド部97(図3参照)とを備えている。支持部材151は、一対の側部154、接続部163、支持板153、アーム支持部160、及びガイド部97が組み合わせられることによって構成されている。なお、支持部材151を構成する各部の一部または全部は、一体に成形されていてもよい。
図1に示されるように、一対の側部154は、右方向8及び左方向9に延びた接続部163によって接続されている。
図3に示されるように、支持板153(第1支持部の一例)は、図3の紙面に直交する右方向8及び左方向9に延設され、且つ前方向6に向かって下方向5に傾斜している。支持板153の右端は、一対の側部154のうち右の側部154(図1及び図2参照)に支持されている。支持板153の左端は、一対の側部154のうち左の側部154(図1及び図2参照)に支持されている。なお、支持板153は、接続部163(図1参照)に支持されていてもよい。支持板153には、バイパストレイ71に支持された記録用紙Sの給送方向87(第1方向の一例、図3参照)の下流部分が支持される。なお、バイパストレイ71には、記録用紙Sの給送方向87の下流部分以外の部分が支持される。
ガイド部97は、右方向8及び左方向9に延設され、且つ支持板153の前端から概ね前方向6に延びた状態で配置されている。ガイド部97の右端は、右の側部154に支持されている。支持板153の左端は、左の側部154に支持されている。なお、ガイド部97は、接続部163に支持されていてもよい。ガイド部97の後部分には、支持板153及びバイパストレイ71に支持された記録用紙Sの下端(給送方向87の下流端)が当接される。ガイド部97の前部分は、ガイド部材31とともに後述するバイパス経路182を構成する。
図2に示されるように、アーム支持部160は、右方向8及び左方向9に延設されている。アーム支持部160の右端及び左端は、嵌合などによって一対の側部154の上端部に取り付けられている。図3に示されるように、アーム支持部160は、支持板153及びバイパストレイ71の上方に支持板153及びバイパストレイ71と対向して配置されている。アーム支持部160は、右方向8及び左方向9の中央部において給送アーム76を回動可能に支持している。
[バイパス経路182]
筐体14の後面88に開口184が設けられている(図3参照)。上述した支持部材151は、後面88に、開口184を取り囲むようにして取り付けられている。図3に示されるように、筐体14の内部には、開口184から第1搬送ローラ対59へと延びるバイパス経路182が形成されている。
図3に示されるように、バイパス経路182は、筐体14の内部において、開口184から前方向6且つ下方向5に向かって延びる傾斜した経路である。バイパス経路182は、ガイド部材31及びガイド部97によって構成されている。バイパス経路182は、搬送路65より上方に形成されている。
バイパストレイ71及び支持板153に支持された記録用紙Sは、バイパス経路182に沿って前方斜め下方へ案内されて、搬送路65の直線路65Bに至る。当該記録用紙Sは、第1搬送ローラ対59によって直線路65Bを搬送される。当該記録用紙Sは、記録部24によって画像記録が行われて、第2搬送ローラ対180によって搬送されて排出トレイ21へ排出される。
[バイパストレイ71]
図1及び図2に示されるバイパストレイ71は、支持部材151によって支持されている。図1及び図2に示されるように、バイパストレイ71は、第1トレイ171及び第2トレイ172を備えている。第1トレイ171及び第2トレイ172は、第2支持部の一例である。第1トレイ171は、支持部材151によって回動可能に支持されている。第2トレイ172は、第1トレイ171によって回動可能に支持されている。図3に示されるように、第1トレイ171及び第2トレイ172は、支持部材151の支持板153と協同して、複数枚の記録用紙Sを積層した状態で支持可能である。つまり、第1トレイ171、第2トレイ172、及び支持板153は、トレイの一例である。
第1トレイ171は、概ね平板形状である。第1トレイ171の右端及び左端には、突起175が形成されている。第1トレイ171の右端に形成された突起175は、右方向8に突出している。第1トレイ171の左端に形成された突起175は、左方向9に突出している。各突起175は、右方向8及び左方向9に延びた同一線上に位置している。各突起175は、支持部材151における一対の側部154に形成された開口(不図示)に挿入されている。これにより、第1トレイ171は、支持部材151によって回動可能に支持される。
第2トレイ172は、概ね平板形状である。第2トレイ172の右端及び左端には、突起164が形成されている。第2トレイ172の右端に形成された突起164は、右方向8に突出している。第2トレイ172の左端に形成された突起164は、左方向9に突出している。各突起164は、右方向8及び左方向9に延びた同一線上に位置している。各突起164は、第1トレイ171に形成された開口(不図示)に挿入される。これにより、第2トレイ172は、第1トレイ171によって回動可能に支持されている。
[バイパストレイ71の回動]
バイパストレイ71は、筐体14及び支持部材151に対して回動する。第1トレイ171は、回動することによって、図1に示される第1位置、及び図2に示される第2位置に移動する。第2トレイ172は、回動することによって、図1に示される第3位置、及び図2に示される第4位置に移動する。
バイパストレイ71に記録用紙Sが支持されないとき、図1に示されるように、バイパストレイ71は、筐体14及び支持部材151に対して突出していない状態である。これにより、複合機10が占めるスペースを小さくすることができる。
図1に示されるように、第1トレイ171は、第1位置に位置するとき、概ね上方向4及び下方向5に延びている。つまり、第1位置の第1トレイ171は、筐体14の側面である後面88に沿って起立している。このとき、第1トレイ171の後方向7を向く面171Aは、側部154の後方向7を向く面154Aと面一となっている。
第1トレイ171が第1位置に位置するとき、第2トレイ172は、第3位置に位置することができる。第1トレイ171が第1位置且つ第2トレイ172が第3位置に位置するとき、第2トレイ172の右端部及び左端部は、側部154の上面154B(図2参照)によって支持されている。
第1位置の第1トレイ171は、矢印136の方向に回動することによって、第2位置(図2参照)に位置する。第2位置の第1トレイ171は、支持部材151に下方から当接されることによって、矢印136の方向への更なる回動を規制されている。また、第3位置の第2トレイ172は、矢印138の方向に回動することによって、第4位置(図2参照)に位置する。第4位置の第2トレイ172は、第1トレイ171に下方から当接されることによって、矢印138の方向への更なる回動を規制されている。
第2位置の第1トレイ171及び第4位置の第2トレイ172は、概ね後方向7且つ上方向4に向かって後面88に対して傾斜しつつ延びている。第2位置の第1トレイ171の回動先端の位置は、第1位置の第1トレイ171の回動先端の位置よりも筐体14及び支持部材151から離れている。
図3に示されるように、第1トレイ171が第2位置に位置し且つ第2トレイ172が第4位置に位置するとき、第1トレイ171、第2トレイ172、及び支持部材151の支持板153は、概ね一直線上に並んだ状態となる。これにより、第1トレイ171及び第2トレイ172は、支持板153と協同して記録用紙Sを支持することができる。
なお、第2位置の第1トレイ171及び第4位置の第2トレイ172の位置は、図2に示されたものに限らない。例えば、第2位置の第1トレイ171及び第4位置の第2トレイ172の回動先端の位置は、図2に示された位置よりも上方であってもよい。つまり、第2位置の第1トレイ171及び第4位置の第2トレイ172の後面88に対する傾斜角度は、図2に示される構成の傾斜角度よりも小さくてもよい。
[給送部72]
図3に示されるように、給送部72は、支持部材151のアーム支持部160に支持されている。本実施形態において、給送部72は、支持部材151の支持板153における記録用紙Sの支持面51(シート支持面の一例)、及びバイパストレイ71の第1トレイ171における記録用紙Sの支持面52と対向して配置されている。詳細には、給送部72の一部(後述する給送ローラ75及び給送アーム76の回動先端部)は、支持面51と対向しており、給送部72の一部以外(給送アーム76の回動先端部以外の部分)は、支持面52と対向している。なお、給送部72は、バイパストレイ71の第2トレイ172における記録用紙Sの支持面53と対向していてもよい。
給送部72は、給送ローラ75、給送アーム76(アームの一例)、及び駆動伝達機構79を備えている。
図4に示されるように、給送ローラ75は、2つの給送ローラ75A、75Bを備えている。各給送ローラ75A、75Bは、給送アーム76の延設先端部76Aに回転可能に支持されている。給送ローラ75Aは、給送アーム76の右方において給送アーム76によって支持されている。給送ローラ75Bは、給送アーム76の左方において給送アーム76によって支持されている。つまり、給送ローラ75A、75Bは、給送方向87と直交し且つ支持面51、52、53と平行な右方向8及び左方向9に間隔を空けて設けられている。右方向8及び左方向9は、第2方向の一例である。
図3に示されるように、給送アーム76の延設基端部76Bは、支持部材151のアーム支持部160によって、回動軸81(軸の一例)を中心として矢印67、68の方向に回動可能に支持されている。これにより、給送ローラ75は、支持板153の支持面51に対して接離可能である。したがって、バイパストレイ71及び支持板153に記録用紙Sが支持されたとき、給送ローラ75は、当該記録用紙Sに当接可能である。給送アーム76は、延設基端部76Bから、給送方向87に向かって支持板153の支持面51に近づく方向である直交方向3(第3方向の一例)に延設されて、延設先端部76Aへ至っている。ここで、直交方向3は、給送方向87及び右方向8と直交し且つ給送ローラ75から支持面51に向かう方向である。
給送ローラ75には、モータ(不図示)の駆動力が駆動伝達機構79を通じて伝達される。駆動伝達機構79は、ギヤ列で構成されており、回動軸81に伝達された回転を給送ローラ75の軸へ伝達する。給送ローラ75が、支持板153及びバイパストレイ71に支持された記録用紙Sのうち一番上の記録用紙Sに当接された状態で回転することにより、当該記録用紙Sがバイパス経路182及び搬送路65へ向けて給送方向87に給送される。なお、駆動伝達機構79は、ギヤ列以外、例えば無端ベルトで構成されていてもよい。
給送ローラ75は、支持板153及びバイパストレイ71に支持されている記録用紙Sの一方の面と当接する。また、当該記録用紙Sは、バイパス経路183及び直線路65Bを通って記録部24の直下へ搬送される過程において、上方向4及び下方向5に反転されない。これにより、記録部24は、当該記録用紙Sの一方の面に対してインク滴を吐出する。つまり、支持板153及びバイパストレイ71に支持されている記録用紙Sにおいて、給送ローラ75に当接される面と、記録部24によってインク滴を吐出される面とは同一の面である。
なお、給送部72は、その全てがバイパストレイ71と対向していてもよい。この場合、給送ローラ75は、支持板153ではなく、バイパストレイ71における記録用紙Sの支持面(支持面52または支持面53)に対して接離可能である。また、給送ローラ75が支持面52または支持面53に対して接離可能である場合、支持部材151は、支持板153を備えていなくてもよい。支持部材151が支持板153を備えていない場合、記録用紙Sは、第1トレイ171及び第2トレイ172のみによって支持される。つまり、支持部材151が支持板153を備えていない場合、第1トレイ171及び第2トレイ172がトレイの一例である。
[摩擦部50]
図4に示されるように、支持部材151の支持板153の支持面51には、2つの凹部54、55が形成されている。なお、図4(A)において、凹部54、55及び摩擦部50は給送アーム76によって隠れて見えないため、凹部54、55及び摩擦部50の位置は破線で示されている。
凹部54、55は、右方向8及び左方向9において、給送ローラ75A、75Bの間に形成されている。詳細には、右方向8及び左方向9において、凹部54は、給送ローラ75Aと中央位置Cとの間に配置されており、凹部55は、給送ローラ75Bと中央位置Cとの間に配置されている。ここで、中央位置Cは、右方向8及び左方向9における位置であって、給送ローラ75A、75Bからの距離が等しい位置である。具体的には、右方向8及び左方向9において、中央位置Cと給送ローラ75Aとの距離LAと、中央位置Cと給送ローラ75Bとの距離LBとは等しい。以上より、2つの凹部54、55は、右方向8及び左方向9における2つの給送ローラ75A、75Bの間に、中央位置Cを挟んで間隔を空けて配置されている。
図4(A)に示されるように、凹部54、55は、前方向6及び後方向7において給送ローラ75A、75Bの前端よりも後方且つ後端よりも前方に形成されている。なお、凹部54、55の前方向6及び後方向7における位置は、図4(A)に示される位置に限らない。例えば、凹部54、55は、給送ローラ75A、75Bよりも前方や後方に形成されていてもよい。
図4(B)に示されるように、凹部54、55の底面54A、55A(傾斜面の一例)は、支持面51に対して傾斜している。底面54Aは、右方向8及び左方向9において、中央位置Cから給送ローラ75Aに向かって直交方向3に傾斜している。底面55Aは、右方向8及び左方向9において、中央位置Cから給送ローラ75Bに向かって直交方向3に傾斜している。
凹部54、55には、摩擦部50が配置されている。摩擦部50は、2つの摩擦パッド56、57を備えている。摩擦パッド56、57は、支持板153の支持面51よりも摩擦係数の大きい素材、例えばコルクで形成されている。
摩擦パッド56、57は、その厚みが一定の形状である。本実施形態において、摩擦パッド56、57は、直方体形状であるが、厚みが一定であるならば直方体以外の形状であってもよい。摩擦パッド56は、凹部54に配置されている。摩擦パッド57は、凹部55に配置されている。これにより、摩擦パッド56、57の裏面56A、57A及び表面56B、57B(当接面の一例)は、底面54A、55Aと平行となる。
裏面56A、57Aは、摩擦パッド56、57が凹部54、55に配置された状態において底面54A、55Aと当接する面である。裏面56A、57Aは、底面54A、55Aに接着剤などによって貼り付けられている。つまり、摩擦パッド56、57の各々は、底面54A、55Aの各々に支持されている。
表面56B、57Bは、裏面56A、57Aの反対の面である。表面56B、57Bは、摩擦パッド56、57が凹部54、55に配置された状態において、支持される記録用紙Sを向く方向へ露出している。摩擦パッド56、57の厚みは、凹部54、55の深さよりも厚い。これにより、摩擦パッド56、57が凹部54、55に配置された状態において、表面56B、57Bは支持面51から突出している。その結果、表面56Bは、支持面51に支持された記録用紙Sと当接可能である。つまり、表面56Bは、支持面51と共に記録用紙Sを支持可能である。
以上のように摩擦パッド56、57が凹部54、55に配置されることによって、摩擦パッド56、57の位置は、以下のような位置となる。つまり、摩擦パッド56、57は、右方向8及び左方向9における2つの給送ローラ75A、75Bの間に、中央位置Cを挟んで間隔を空けて配置されている。また、摩擦パッド56の表面56Bは、右方向8及び左方向9において中央位置Cから給送ローラ75Aに向かって直交方向3に傾斜している。また、摩擦パッド57の表面57Bは、右方向8及び左方向9において中央位置Cから給送ローラ75Bに向かって直交方向3に傾斜している。
また、図3に示されるように、給送ローラ75における支持面51に支持された記録用紙Sとの当接領域82は、摩擦パッド56、57の給送方向87の上流端及び下流端の間に位置する。図3には、摩擦パッド56のみが示されているが、本実施形態において、摩擦パッド57の給送方向87の上流端及び下流端の位置は、摩擦パッド56の給送方向87の上流端及び下流端と同位置である。
なお、本実施形態では、当接領域82の全部が摩擦パッド56、57の給送方向87の上流端及び下流端の間に位置しているが、当接領域82の一部のみが摩擦パッド56、57の給送方向87の上流端及び下流端の間に位置していてもよい。また、当接領域82の少なくとも一部が摩擦パッド56、57の給送方向87の上流端及び下流端の間に位置していることが好ましいが、当接領域82の全部が摩擦パッド56、57の給送方向87の上流端よりも上流または下流端よりも下流に位置していてもよい。
図5(A)に示されるように、支持板153及びバイパストレイ71に支持された記録用紙Sは、給送ローラ75A、75Bに当接されて支持板153に押し付けられることにより、右方向8及び左方向9における給送ローラ75A、75Bの間において湾曲する。湾曲した記録用紙Sは、右方向8及び左方向9における給送ローラ75A、75Bの間において、支持板153の支持面51から浮き上がった状態となる。
記録用紙Sにおける支持板153の支持面51から浮き上がった部分は、支持板153から突出して配置されている摩擦パッド56、57に下方から当接されることによって、摩擦パッド56、57に支持されている。具体的には、摩擦パッド56の右上端56C及び左上端56D、及び摩擦パッド57の右上端57C及び左上端57Dが、記録用紙Sと当接する。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、支持板153に積層された記録用紙Sのうちの最上の記録用紙Sは、右方向8及び左方向9に間隔を空けて設けられた2つの給送ローラ75A、75Bと当接する。これにより、当該記録用紙Sは、図5(A)に示されるように、2つの給送ローラ75A、75Bの間において支持面51から離間するように湾曲する。また、本実施形態によれば、2つの摩擦パッド56、57が傾斜している。そのため、各摩擦パッド56、57の右方向8及び左方向9における両端部(右上端56C、左上端56D、右上端57C、及び左上端57D)が、湾曲している記録用紙Sと当接する。つまり、摩擦パッド56、57と記録用紙Sとの当接箇所は、合計4箇所である。一方、各摩擦パッド56、57が支持板153の支持面51と平行である場合、図5(B)に示されるように、各摩擦パッド56、57の右方向8及び左方向9における給送ローラ75A、75Bに近い端部(右上端56C及び左上端57D)のみが、湾曲している記録用紙Sと当接する。つまり、摩擦パッド56、57と記録用紙Sとの当接箇所は、合計2箇所である。以上のように、摩擦パッド56、57と記録用紙Sとの当接箇所が増えることにより、摩擦パッド56、57と記録用紙Sとの間の摩擦力を大きくすることができる。その結果、支持板153に支持された記録用紙Sの数が少なくなった場合における重送の可能性を低くすることができる。
また、本実施形態によれば、傾斜した底面54A、55Aを有する凹部54、55に摩擦パッド56、57が配置されている。これにより、摩擦パッド56、57として、直方体などの単純な形状のものを使用することができる。
また、本実施形態のように給送部72が給送アーム76を備えた構成である場合、積層された記録用紙Sの枚数が少ない程、給送アーム76と支持面51とのなす角度が90度に近くなる。これにより、給送ローラ75A、75Bの記録用紙Sに対する圧接力が大きくなる。その結果、記録用紙Sの重送の可能性が高くなる。つまり、本実施形態では、本発明の課題が発生し易い。すなわち、本実施形態は、本発明の好適な適用例である。
また、インクジェット方式で記録用紙Sに画像を記録する装置では、カラー画像が記録される記録用紙Sとして、光沢紙が用いられることが多い。ここで、光沢紙において、コーティングが施された光沢面(カラー画像が記録される面)は、コーティングが施されていない面(光沢面の裏面)よりも摩擦係数が大きい。
本実施形態では、記録用紙Sにおける給送ローラ75A、75Bと当接する面は、記録部24によって画像が記録される面である。つまり、記録用紙Sとして光沢紙が用いられる場合、摩擦係数の大きい光沢面が給送ローラ75A、75Bと当接する。これにより、給送ローラ75A、75Bと記録用紙Sとの間の摩擦力が大きくなる。その結果、記録用紙Sの重送の可能性が高くなる。つまり、本実施形態では、本発明の課題が発生し易い。すなわち、本実施形態は、本発明の好適な適用例である。
[変形例]
上記実施形態では、直方体の摩擦パッド56、57が傾斜した底面54A、55Aに支持されることにより、摩擦パッド56、57の表面56B、57Bは、中央位置Cから給送ローラ75A、75Bに向かって直交方向3に傾斜していた。しかし、摩擦パッド56、57の表面56B、57Bを傾斜させる構成は、上記実施形態のような構成に限らない。
例えば、図6に示されるように、摩擦パッド56、57は、直方体ではなく、裏面56A、57Aが支持面51と平行である一方で、表面56B、57Bが支持面51に対して傾斜した六面体であってもよい。この場合、凹部54、55の底面54A、55Aは、支持面51と平行である。
上記実施形態では、摩擦パッド56、57は支持板153に配置されていたが、バイパストレイ71に配置されていてもよい。
上記実施形態では、第1位置の第1トレイ171は、筐体14の後面88に沿って起立していたが、後面88に対して傾斜していてもよい。
上記実施形態において、シート給送装置は、プリンタ部11に設けられていたが、シート給送装置を備える装置はプリンタ部11に限らない。例えば、シート給送装置は、スキャナ部12に設けられていてもよい。この場合、シート給送装置は、スキャナ部12によって画像を読み取られる記録用紙Sをスキャナ部12内部に給送させるものである。
10・・・複合機
11・・・プリンタ部
50・・・摩擦部
51・・・支持面
56・・・摩擦パッド
57・・・摩擦パッド
72・・・給送部
75A・・・給送ローラ
75B・・・給送ローラ
87・・・給送方向
153・・・支持板
171・・・第1トレイ
172・・・第2トレイ

Claims (6)

  1. シートを積層した状態で支持可能なトレイと、
    上記トレイに支持されたシートを第1方向に給送する給送部と、
    上記トレイのシート支持面に当該シート支持面から突出して配置されており、当該シート支持面よりも摩擦係数が大きい摩擦部と、を備え、
    上記給送部は、上記第1方向と直交し且つ上記シート支持面と平行な第2方向に間隔を空けて設けられた2つの給送ローラを備え、
    上記摩擦部は、上記第2方向における上記2つの給送ローラの間に、上記第2方向における上記2つの給送ローラからの距離が等しい中央位置を挟んで間隔を空けて配置され、シートと当接可能な2つの摩擦パッドを備え、
    上記2つの摩擦パッドのシートとの当接面は、上記第2方向において上記中央位置から上記給送ローラに向かって、上記第1方向及び上記第2方向と直交し且つ上記シート支持面に近づく第3方向に傾斜しているシート給送装置。
  2. 上記2つの摩擦パッドのそれぞれの厚みは一定であり、
    上記シート支持面は、上記第2方向における上記2つの給送ローラの間に、上記中央位置を挟んで間隔を空けて形成された2つの傾斜面を備え、
    上記2つの傾斜面は、上記第2方向において上記中央位置から上記給送ローラに向かって、上記第3方向に傾斜しており、
    上記2つの摩擦パッドの各々は、上記2つの傾斜面の各々に支持されている請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 上記給送部は、上記第1方向に向かって上記シート支持面に近づく方向に延設されており、延設先端部に上記給送ローラを回転可能に支持しており、延設基端部を軸として回動可能なアームを備える請求項1または2に記載のシート給送装置。
  4. 上記トレイに支持されたシートが搬送される搬送路を有する本体を更に備え、
    上記トレイは、
    上記本体に固定されており、シートの一部を支持する第1支持部と、
    上記本体に回動可能に支持されており、シートの一部以外を支持する第2支持部と、を備え、
    上記摩擦パッドは、上記第1支持部の上記シート支持面に配置されている請求項1から3のいずれかに記載のシート給送装置。
  5. 上記給送ローラにおける上記トレイに支持されたシートとの上記第1方向における当接領域の少なくとも一部は、上記摩擦パッドの上記第1方向の上流端及び下流端の間に位置する請求項1から4のいずれかに記載のシート給送装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のシート給送装置と、
    上記給送部によって給送されたシートにおける上記給送ローラと当接していた面にインク滴を吐出することによって当該シートに画像を記録する記録部と、を備えるインクジェット記録装置。
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