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JP6590673B2 - チャイルドシート - Google Patents

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JP6590673B2
JP6590673B2 JP2015241228A JP2015241228A JP6590673B2 JP 6590673 B2 JP6590673 B2 JP 6590673B2 JP 2015241228 A JP2015241228 A JP 2015241228A JP 2015241228 A JP2015241228 A JP 2015241228A JP 6590673 B2 JP6590673 B2 JP 6590673B2
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Description

この発明は、チャイルドシートに関し、特に、レッグサポートを有するチャイルドシートに関する。
従来から、急ブレーキをかけた時や前方衝突を起こした時に、チャイルドシートが前方へ傾いて不安定になることを防止するために、チャイルドシートのベース部材の前方端にレッグサポートが取り付けられている。
自動車の床から座席までの高さは、車種等によって異なるので、レッグサポートは、通常、高さ調節機能を有している。
たとえば、特開2003−94994号公報(特許文献1)には、外管と内管との2つの部材で高さ調節をすることができるレッグサポートが開示されている。内管を外管に対して摺動させて、引き出し長さを調節することが開示されている。
一方、特開2009−166767号公報(特許文献2)には、チャイルドシートのベース部材に取り付けられ、自動車の床面に当接する位置まで延びる突っ張り部材と、突っ張り部材の上端に上下移動可能に収納され、座席本体を支持するサポート部材が開示されている。突っ張り部材は、外パイプと内パイプとを備え、ベース部材から車の床面までの距離に応じて、突っ張り部材の長さを操作レバーで調整することが開示されている。
特開2003−94994号公報(特許4898037号公報) 特開2009−166767号公報(特許5247161号公報)
上述のように、レッグサポートは、高さ調節機能を有しているため、多くの車種の自動車に取り付け可能である。しかし、後部座席の床下に床下収納部が形成された自動車がある。この場合、床下収納部のカバーの強度が弱いため、床下収納部のカバー上にレッグサポートを設置することができない。一方、床下収納部内に直接レッグサポートを設置しようとすると、従来のレッグサポートでは対応することができなかった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、床下収納部を有する自動車に対してもレッグサポートを設置することのできるチャイルドシートを提供することを目的とする。
この目的のため、本発明の一態様に係るチャイルドシートは、自動車の座席上に固定して取り付けられるチャイルドシート本体と、チャイルドシート本体の前方端に上方端が連結され、チャイルドシート本体から自動車の床面までの距離に応じて、高さ調節可能なレッグサポートとを備え、レッグサポートは、チャイルドシート本体の前方端に連結され、上下方向に延びる第1筒状部材と、第1筒状部材内に上下方向に変位可能に受け入れられる第2筒状部材と、第2部筒状材内に上下方向に変位可能に受け入れられる第3筒状部材と、第3筒状部材の下方端に連結され、床面に当接する当接部と、第1筒状部材からの第2筒状部材の引き出し長さを調節するための第1調節部材と、第2筒状部材からの第3筒状部材の引き出し長さを調節するための第2調節部材とを含み、第1調節部材は、第3筒状部材内で上下方向に変位可能に設けられてその位置に応じて第1筒状部材と第2筒状部材とをロック状態およびロック解除状態に切り替えるための第1連結部と、当接部に設けられて第1連結部の上下方向の変位を制御する第1操作部とを含み、第2調節部材は、第3筒状部材内で上下方向に変位可能に設けられてその位置に応じて第2筒状部材と第3筒状部材とをロック状態およびロック解除状態に切り替えるための第2連結部と、当接部に設けられて第2連結部の上下方向の変位を制御する第2操作部とを含む。
好ましくは、第1筒状部材には、高さ方向に間隔をあけて複数の第1受け入れ穴が設けられ、第1調節部材は、第1連結部の変位に応じて、第1受け入れ穴に嵌り込んだ係合位置と、第1受け入れ穴から抜け出た非係合位置とに切り替えられる第1ロック部材を含み、第2筒状部材には、高さ方向に間隔をあけて複数の第2受け入れ穴が設けられ、第2調節部材は、第2連結部の変位に応じて、第2受け入れ穴に嵌り込んだ係合位置と、第2受け入れ穴から抜け出た非係合位置とに切り替えられる第2ロック部材を含む。
好ましくは、第2筒状部材には、第1連結部の上下方向の動きを第1ロック部材の水平方向の動きに変換して第1ロック部材に伝える第1運動変換要素が配置され、第3筒状部材には、第2連結部の上下方向の動きを第2ロック部材の水平方向の動きに変換して第2ロック部材に伝える第2運動変換要素が配置される。
好ましくは、第1運動変換要素は、第1ロック部材に設けられた斜め方向に延びる第1長穴と、第1長穴内に位置する軸としての機能を有する第1上下方向移動部材と、第2運動変換要素は、第2ロック部材に設けられた斜め方向に延びる第2長穴と、第2長穴内に位置する軸としての機能を有する第2上下方向移動部材とを含む。
好ましくは、第1連結部および第2連結部は、第3筒状部材内において幅方向に重なって設けられ、第1連結部には、上下方向に延びる貫通孔が設けられ、第2ロック部材は、貫通孔に位置し、第2受け入れ穴に貫通する。
本発明によれば、床下収納部を有する自動車に対してもレッグサポートを設置することのできるチャイルドシートを提供することができる。
本発明の実施形態におけるチャイルドシートを示す側面図である。 本発明の実施形態における最大長さのレッグサポートの正面図である。 図2に示す状態から第3筒状部材を第2筒状部材に収容した状態を示すレッグサポートの正面図である。 図3に示す状態から第2筒状部材を第1筒状部材に収容した状態を示す最小長さのレッグサポートの正面図である。 図2のレッグサポートの縦断面図である。 図2の線VI−VIに沿って見た断面図である。 図3のレッグサポートの縦断面図である。 図3の線VIII−VIIIに沿って見た断面図である。 図4のレッグサポートの縦断面図である。 図4の線X−Xに沿って見た断面図である。 第1調節部材のロック解除状態を示す図9に対応する縦断面図である。 第1調節部材のロック解除状態を示す図10に対応する断面図である。 第2調節部材のロック状態を示す縦断面図である。 図13の線XIV−XIVに沿って見た断面図である。 第2調節部材のロック解除状態を示す図13に対応する縦断面図である。 第2調節部材のロック解除状態を示す図14に対応する断面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
(チャイルドシートの概要)
はじめに、図1を参照して、本実施の形態に係るチャイルドシートの概要について説明する。以下の説明における前後方向は、自動車の前後方向に対応し、左右方向は、自動車の前方から見た左右方向に対応している。
チャイルドシート100は、自動車の座席1上に固定して取付けられるチャイルドシート本体10と、チャイルドシート本体の前方端に上方端が連結されるレッグサポート12とを備える。チャイルドシート本体10は、自動車の座席1上のベース部材10aと、ベース部材10a上に取付けられる座席本体10bとを備えていてもよい。
レッグサポート12は、ベース部材10aから自動車の床面までの距離に応じて、高さを調節する機能を有する。具体的には、図1に示すように、ベース部材10aの前方下端面から床面14までの距離h1に応じてレッグサポート12の長さを変更可能である。ここで、本実施の形態では、自動車の後部座席1の床下に床下収納部13がある場合には、レッグサポート12は、ベース部材10aの前方下端面から床下収納部13の底面15までの距離h2に応じた長さにまで伸張可能に構成されている。これにより、床下収納部13の底面15上にレッグサポート12を設置することができる。
(レッグサポートの構成)
図2〜10をさらに参照して、レッグサポート12の構成例について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、床下収納部13の底面15も「床面」と定義する。よって、以下底面15を床面15ともいう。
レッグサポート12は、ベース部材10aの前方端に連結され、上下方向に延びる第1筒状部材20と、第1筒状部材20内に上下方向に変位可能に受け入れられる第2筒状部材30と、第2筒状部材30内に上下方向に変位可能に受け入れられる第3筒状部材40と、第3筒状部材40の下方端に連結する当接部70とを含む。さらに、レッグサポート12は、第1筒状部材20からの第2筒状部材30の引き出し長さを調節するための第1調節部材50と、第2筒状部材30からの第3筒状部材40の引き出し長さを調節するための第2調節部材60とを含む。
当接部70の底面には、レッグサポート12が床面14,15に確実に設置されているか確認するためのインジケータ80が一対設けられていてもよい。
図2には、第2筒状部材30と第3筒状部材40との両方が引き出された最大長さのレッグサポート12が示されており、図4には、第2筒状部材30および第3筒状部材40の両方が収容された状態を示す最小長さのレッグサポート12が示されている。図3には、第2筒状部材30のみが引き出された長さ(以下「中間長さ」という)のレッグサポート12が示されている。レッグサポート12の高さ(長さ)は、少なくとも270mm〜525mmの範囲内で調節できることが望ましい。なお、レッグサポート12は、自動車の床面14,15に後傾して設置される場合があるので、この範囲は図1に示したような垂直長さに対応した範囲に限定されない。
第1〜3筒状部材20,30,40は、例えば、略矩形状断面を有している。この場合の第1〜3筒状部材20,30,40の構成例は次の通りである。
第1筒状部材20は、前側面201と左側面202と右側面203と後側面204とを有する。第1筒状部材20には、高さ方向に間隔をあけて、たとえば、8対の第1受け入れ穴21,22が設けられる。一方の受け入れ穴21は、左側面202に一列設けられ、他方の受け入れ穴22は、右側面203に一列に設けられる。第1受け入れ穴21,22は、左側面202および右側面203において、後述する第1ロック部材54,55の厚み分だけ前後方向にずれて設けられる。
第2筒状部材30は、前側面301と左側面302と右側面303と後側面304とを有する。第2筒状部材30には、高さ方向に間隔をあけて、例えば、8対の第2受け入れ穴31,32が設けられる。一方の受け入れ穴31は、左側面302に一列設けられ、他方の受け入れ穴32は、右側面303に一列に設けられる。第2受け入れ穴31,32は、左側面302および右側面303において、後述する第2ロック部材64,65の厚み分だけ前後方向にずれて設けられる。また、左側面302と右側面303の上端部の互いに対向する位置には、一対の貫通孔33,34が設けられる。
第3筒状部材40は、前側面401と左側面402と右側面403と後側面404とを有する。左側面402と右側面403の上端部の互いに対向する位置には、一対の貫通孔41,42が設けられる。
本実施の形態では、受け入れ穴21,22,31,32は、貫通孔である。
第1調節部材50は、第1筒状部材20と第2筒状部材30とをロック状態およびロック解除状態に切り替え、第1筒状部材20と第2筒状部材30との高さを調節する機能を有する。なお、第1調節部材50は、レッグサポート12が図3に示す中間長さの場合および図4に示す最小長さの場合に機能し、図2に示す最長長さの場合には機能しない。
第1調節部材50は、第3筒状部材40内で上下方向に変位可能に設けられてその位置に応じて第1筒状部材20と第2筒状部材30とをロック状態およびロック解除状態に切り替えるための第1連結部51と、当接部70に設けられて第1連結部51の上下方向の変位を制御する第1操作部52と、第2筒状部材30の上方端に設けられて第1連結部51の変位に応じて水平方向に移動する第1ロック機構53とを含む。
第1連結部51は、第3筒状部材40内において、左側面402に沿って上下方向に設けられる。第1連結部51は、第3筒状部材40の上下方向長さと略同一である。第1連結部51は、第1本体部510と、第1本体部510の下端部511に設けられ、第1本体部510を下方に付勢するばね514とを備える。第1本体部510の上方側には、上下方向に延びる開口513が設けられる。開口513は、後述する第2ロック部材64,65を貫通させるために左右方向に開口している。開口513は、第2ロック部材64,65の上下方向長さより多少大きく形成されている。これにより、第2ロック部材64,65をロック状態およびロック解除状態にする場合に、第1連結部51が邪魔にならない。また、第1連結部51の上端部512は、第1連結部51が上方向に変位する場合、第3筒状部材40の上方端より上方に突出する。
図2,6,8,10,12を特に参照して、第1操作部52は、当接部70の左側に設けられ、押圧部520と、回転軸521と、第1連結部51の下方端に位置する押し上げ部522とを備える。押圧部520は、手で押圧する部分であり、押圧部520を押圧することにより、第1連結部51が上方に押し上げられる。具体的には、押圧部520を押圧すると、図12に示すように第1操作部52全体が回転軸521を中心に回転し、押し上げ部522が上方に移動し、押し上げ部522の移動とともに第1連結部51が上方に押し上げられる。
図5を参照して、第1ロック機構53は、第2筒状部材30の上方端に設けられ、一対の第1ロック部材54,55を有する。第1ロック部材54,55は、前後方向に重なって設けられる。第1ロック部材54,55は、たとえば、平坦な平板形状である。具体的には、第1ロック部材54,55は、第1連結部51の変位に応じて、第1筒状部材20を貫通して第1受け入れ穴21,22に嵌り込んだ係合位置と、第1受け入れ穴21,22から抜け出た非係合位置とに切り替えられる第1ロック部540,550を有する。第1ロック部540,550は、ロック解除状態でも貫通孔33,34を貫通する。これに対し、第1ロック部540,550は、ロック状態においてのみ、第1受け入れ穴21,22を貫通する。第1ロック機構53の詳細な構造については、後述する。
第2調節部材60は、第3筒状部材40内で上下方向に変位可能に設けられてその位置に応じて第2筒状部材30と第3筒状部材40とをロック状態およびロック解除状態に切り替えるための第2連結部61と、当接部70に設けられて第2連結部61の上下方向の変位を制御する第2操作部62と、第3筒状部材40の上方端に設けられて第2連結部61の変位に応じて水平方向に移動する第2ロック機構63とを含む。
第2連結部61は、第3筒状部材40内において、右側面403に沿って上下方向に設けられる。つまり、第1連結部51および第2連結部61は、左右方向において重ねて設けられる。第2連結部61は、第3筒状部材40の上下方向長さと略同一である。第2連結部61は、第2本体部610と、第2本体部610の下端部611に設けられ、第2本体部610を下方に付勢するばね614とを備える。
図2,14,16を特に参照して、第2操作部62は、当接部70の右側に設けられ、押圧部620と、回転軸621と、第2連結部61の下方端に位置する押し上げ部622とを備える。押圧部620は、手で押圧する部分であり、押圧部620を押圧することにより、図16に示すように回転軸621を中心に回転し、押し上げ部622が上方に移動し、押し上げ部622の移動とともに第1連結部51が上方に押し上げられる。
上述したように、第2ロック機構63は、第3筒状部材40の上方端に設けられる一対の第2ロック部材64,65を有する。第2ロック部材64,65は、前後方向に重なって設けられ、左右対称に配置される。第2ロック部材64,65は、たとえば、平坦な平板形状である。具体的には、第2ロック部材64,65は、第2連結部61の変位に応じて、第2筒状部材30を貫通して第2受け入れ穴32,31に嵌り込んだ係合位置と、第2受け入れ穴32,31から抜け出た非係合位置とに切り替えられる第2ロック部640を有する。第2ロック部640,650は、ロック解除状態でも貫通孔42,41を貫通する。これに対し、第2ロック部640,650は、ロック状態においてのみ、互いに対向する受け入れ穴32,31を貫通する。なお、第2ロック部640,650の第2受け入れ穴32,31への貫通方向は、第1ロック部540,550の第1受け入れ穴22,21の貫通方向と同方向である。第2ロック機構63の詳細な構造については、後述する。
第1連結部51の第1本体部510の上方には、上下方向に延びる開口513が設けられ、第2ロック部材64,65は、開口513に位置し、第2受け入れ穴32,31に貫通する。これにより、第1筒状部材20と第2筒状部材30とのロック操作と、第2筒状部材30と第3筒状部材40とのロック操作を独立して行うことができる。
上述のように、レッグサポート12は、棒状の部材として第1筒状部材20、第2筒状部材30および第3筒状部材40の3つの筒状部材を有する。そのため、従来のレッグサポートよりも高さ調整範囲が広く、床下収納部13がある車種にも適用でき、車の適用範囲を広げることが可能である。
さらに、最も細い第3筒状部材40に貫通孔を設ける必要がなく、さらに最も細い第3筒状部材40内に上下方向に延びる第1連結部51および第2連結部61を設けることで、第3筒状部材40に十分な強度を持たせることができる。これにより、レッグサポート12の高さ調節範囲を広くしながらも安全性を向上させることが可能である。また、当接部70は、レッグサポート12を設置する際に、必ず手で操作部分であるため、当接部70に操作部52,62を設けることは機能的である。
図9〜12を参照して、第1ロック機構53の構成例について説明する。図9は、図4のレッグサポートの縦断面図である。図10は、図4の線X−Xに沿って見た断面図である。図11は、第1調節部材のロック解除状態を示す図9に対応する縦断面図である。図12は、第1調節部材のロック解除状態を示す図10に対応する断面図である。
第1ロック機構53は、第2筒状部材30の上方端に設けられる一対の第1ロック部材54,55と、第1上下方向移動部材56とを有する。
第1ロック部材54は、上述した第1ロック部540に加えて、第1ロック部材54の略中央部に設けられ、斜め方向に延びる第1長穴541を有する。第1長穴541は、第2筒状部材30の左側面302に向かって下降する。第1ロック部材55は、上述した第1ロック部550に加えて、第1ロック部材55の略中央部に設けられ、斜め方向に延びる第1長穴551を有する。第1長穴551は、第2筒状部材30の右側面303に向かって下降する。なお、斜め方向とは、鉛直方向に対してある程度の角度を持った方向をいう。
第1上下方向移動部材56は、第1長穴541,551内に位置する軸560と、軸560を支持する支持部561とを有する。軸560は、第1長穴541,551をそれぞれ前後方向に貫通する。支持部561は、図10に示すように、側面視ロの字形状である。支持部561は、軸560を支持するため、支持部561と軸560は、一体的に上下方向に移動する。支持部561は、左右方向に向かって開口する開口を有し、開口内には、第1ロック部材54,55が位置する。支持部561が、第1連結部51の上端部512に押されて上方に移動すると、軸560は、第1ロック部540,550の第1長穴541,551の傾斜に沿って上方に移動する。これにより、第1ロック部540は、第1受け入れ穴22から引き抜かれ、第1ロック部550は、第1受け入れ穴21から引き抜かれる。
このように、第1ロック部材54,55の第1長穴541,551と、第1上下方向移動部材56とは、第1運動変換要素としての機能を有する。第1運動変換要素は、第1連結部51の上下方向の動きを第1ロック部540,550の水平方向の動きに変換して第1ロック部540に伝えるものである。
なお、第2筒状部材30の上方縁に設けられる上方部材531と、軸560との間には、一対のばね532が設けられる。これにより、第1上下方向移動部材56は、下方に向かって付勢される。
上述したように、第1調節部材50は、レッグサポート12が図3に示す中間長さの場合および図4に示す最小長さの場合に機能する。つまり、第1調節部材50は、第2ロック機構63が最も上方に設けられる第2受け入れ穴31,32に貫通する場合に機能する。具体的には、第1操作部52の押圧部520を手で図12で示す方向に押圧すると、第1操作部52の押し上げ部522が上方に移動し、第1連結部51が上方に押し上げられ、上端部512が支持部561に当接し、支持部561が上方に押し上げられることで、軸560が第1長穴541の傾斜に沿って上方に移動して、第1ロック部540,550が第1受け入れ穴22,21から引き抜かれる。これにより、第1ロック部540は、受け入れ穴22との係合状態が解除され、第1ロック部550は、第1受け入れ穴21との係合状態が解除される。すなわち、第1筒状部材20と第2筒状部材30とのロック状態が解除される。
第1操作部52から手を離すと、第1操作部52は、ばね514の付勢力によって、図10に示す位置に復帰し、第1ロック部540,550は第1受け入れ穴22,21に貫通される。これにより、第1調節部材50は、ロック状態となる。
図13〜16を参照して、第2ロック機構63の構造について説明する。図13は、第2調節部材のロック状態を示す縦断面図である。図14は、図13の線XIV−XIVに沿って見た断面図である。図15は、第2調節部材のロック解除状態を示す図13に対応する縦断面図である。図16は、第2調節部材のロック解除状態を示す図14に対応する断面図である。図13〜16において、理解容易のため、第1筒状部材20、第2筒状部材30および第1調節部材50の図示を省略している。
第2ロック機構63は、第3筒状部材40の上方端に設けられる一対の第2ロック部材64,65と、第2上下方向移動部材66とを有する。
図5を参照して、第2ロック部材64は、第2受け入れ穴32に嵌まり込む第2ロック部640と、第2ロック部材64の略中央部に設けられ、斜め方向に延びる第2長穴641と、第2ロック部材64の上方に設けられ、斜め方向に延びる横穴642とを有する。第2長穴641は、第3筒状部材40の左側面402に向かって下降する。第2ロック部材65は、第2受け入れ穴31に嵌まり込む第2ロック部650と、第2ロック部材65の略中央部に設けられ、斜め方向に延びる第2長穴651と、第2ロック部材64の上方に設けられ、斜め方向に延びる横穴652とを有する。第2長穴651は、第3筒状部材40の右側面403に向かって下降する。なお、斜め方向とは、鉛直方向に対してある程度の角度を持った方向をいう。横穴642,652には、前側面401と後側面404とを貫通する固定軸631が設けられる。
第2上下方向移動部材66は、軸形状であり、図14,16に示されるように、第2連結部61の上方を架け渡す。したがって、第2連結部61が上方に移動すると、第2上下方向移動部材66も第2長穴641,651の傾斜に沿って上方に移動する。これにより、第2ロック部640は、第2受け入れ穴32から引き抜かれ、第2ロック部650は、第2受け入れ穴31から引き抜かれる。
このように、第2ロック部材64,65の第2長穴641,651と、第2上下方向移動部材66とは、第2運動変換要素としての機能を有する。第2運動変換要素は、第2連結部61の上下方向の動きを第2ロック部640,650の水平方向の動きに変換して第2ロック部640,650に伝えるものである。
なお、第2ロック部材64,65の横穴642,652には、第3筒状部材40の前側面401および後側面404を貫通する固定軸631が設けられている。これにより、第2ロック部材64,65の上下方向への移動を規制する。
第2操作部62の押圧部620を手で図16で示す方向に押圧させると、押し上げ部622が上方に移動することにより、第2連結部61の下端部611が上方に押し上げられ、第2本体部610全体が上方に移動することにより、第2上下方向移動部材66が第2長穴641,651の上方に移動して、第2ロック部640,650が第2受け入れ穴32,31から引き抜かれる。これにより、第2ロック部640は受け入れ穴32との係合状態が解除され、第2ロック部650は受け入れ穴31との係合状態が解除される。すなわち、第2筒状部材30と第3筒状部材40とのロック状態が解除される。
第2操作部62の押圧部620から手を離すと、第2操作部62は、ばね614の付勢力によって、図10に示す位置に復帰し、第2ロック部640,650は第2受け入れ穴31,32に貫通される。これにより、第2調節部材60は、ロック状態となる。
(レッグサポートを最小長さから中間長さに移行させる際の動作)
レッグサポート12を図9,10に示す最小長さから図7,8に示す中間長さに移行させる際の動作は、次の通りである。
まず、当接部70の左側にある第1調節部材50の第1操作部52を手で押圧して、第1ロック部540,550を下方に位置する第1受け入れ穴22,21からそれぞれ外す。その状態で、第2筒状部材30を所望の位置まで引き抜いて、第1操作部52から手を離す。第1操作部52は、ばね514の付勢力によって、元位置に復帰し、一対の第1ロック部540,550が、第2筒状部材30の上方に位置する第1受け入れ穴22,21に貫通され、第1筒状部材20と第2筒状部材30との相対移動を禁止する。
(レッグサポートを中間長さから最大長さに移行させる際の動作)
レッグサポート12を図7,8に示す中間長さから図5,6に示す最大長さに移行させる際の動作は、次の通りである。
まず、当接部70の右側にある第2調節部材60の第2操作部62を押圧して、第2ロック部640,650を下方に位置する第2受け入れ穴32,31から外す。その状態で、第3筒状部材40を所望の位置まで引き抜いて、第2操作部62から手を離す。第2操作部62は、ばね614の付勢力によって、元の位置に復帰し、一対の第2ロック部640,650が、第2筒状部材30の上方に位置する第2受け入れ穴32,31に貫通され、第2筒状部材30と第3筒状部材40との相対移動を禁止する。
チャイルドシート100を車の座席1に設置する場合には、ベース部材10aを座席1上に設置し、図1に示す自動車の床面14,15から座席1の座面までの高さに合わせて、まず、上述した方法で第1調節部材50のロック状態を解除し、第2筒状部材30を所望の引き出し長さでロックする。それでも長さが足りない場合には、第3筒状部材40を所望の引き出し長さでロックする。なお、第3筒状部材40のみを引き出してロックしてもよいが、第3筒状部材40のみを引き出すと、第1連結部51の上端部512と第1上下方向移動部材56の支持部561とが当接しなくなるため、第1ロック機構53を使用することができなくなる。このため、まず、第2筒状部材30を引き出して、長さが足りない場合に第3筒状部材40を引き出すことが望ましい。
なお、上記実施の形態では、第1運動変換要素を構成する第1長穴541,551は、第1ロック部材54,55に設けられ、第2運動変換要素を構成する第2長穴641,651は、第2ロック部材64,65に設けられるとして説明した。しかし、第1長穴541,551および第2長穴641,651は、第1ロック部材54,55および第2ロック部材64,65に設けられている必要はなく、第1ロック部材54,55および第2ロック部材64,65とは別の部材で構成されていてもよい。
また、第1運動変換要素は、第2筒状部材30の上端部に設けられ、第2運動変換部材は、第3筒状部材40の上端部に設けられるとしたが、限定的ではない。たとえば、第1運動変換要素は、第1筒状部材20の下端部に設けられ、第2運動変換要素は、第2筒状部材30の下端部に設けられていてもよい。
なお、上記実施の形態では、第1〜3筒状部材20,30,40の断面形状を略矩形形状としたが、楕円形状など、他の形状であってもよい。
また、上記実施形態では、レッグサポートを構成する3つの棒状部材を筒体(筒状部材)であるとしたが、断面U字形状の部材などであってもよい。
また、上記実施形態では、受け入れ穴21,22,31,32は、貫通孔としたが、第1受け入れ穴21,22は、第1ロック部540,550と係合でき、第2受け入れ穴31,32は、第2ロック部640,650と係合できれば、凹部などであってもよい。
また、第1ロック部540,550が第1筒状部材20の受け入れ穴22,21を貫通する方向と、第2ロック部640,650が第2筒状部材30の受け入れ穴32,31を貫通する方向とは、週方向においてそれぞれ異なった位置に配置されているとした。しかし、第1受け入れ穴21,22と第2受け入れ穴31,32とは、同一ではなく、直交する位置に配置されていてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 座席、10 チャイルドシート本体、10a ベース部材、10b 座席本体、12 レッグサポート、13 床下収納部、14,15 床面、20 第1筒状部材、21,22 第1受け入れ穴、30 第2筒状部材、31,32 第2受け入れ穴、33,34 貫通孔、40 第3筒状部材、41,42 貫通孔、50 第1調節部材、51 第1連結部、52 第1操作部、53 第1ロック機構、54,55 第1ロック部材、56 第1上下方向移動部材、60 第2調節部材、61 第2連結部、62 第2操作部、63 第2ロック機構、64,65 第2ロック部材、66 第2上下方向移動部材、70 当接部、80 インジケータ、100 チャイルドシート、201,301,401 前側面、202,302,402 左側面、203,303,403 右側面、204,304,404 後側面、510 第1本体部、511 下端部、512 上端部、513 開口、514 ばね、520 押圧部、521 回転軸、522 押し上げ部、531 上方部材、532 ばね、540,550 第1ロック部、541,551 第1長穴、611 下端部、560 軸、561 支持部、610 第2本体部、614 ばね、620 押圧部、621 回転軸、622 押し上げ部、631 固定軸、640,650 第2ロック部、641,651 第2長穴、642,652 横穴。

Claims (5)

  1. 自動車の座席上に固定して取り付けられるチャイルドシート本体と、
    前記チャイルドシート本体の前方端に上方端が連結され、前記チャイルドシート本体から自動車の床面までの距離に応じて、高さ調節可能なレッグサポートとを備え、
    前記レッグサポートは、前記チャイルドシート本体の前方端に連結され、上下方向に延びる第1筒状部材と、前記第1筒状部材内に上下方向に変位可能に受け入れられる第2筒状部材と、前記第2部筒状材内に上下方向に変位可能に受け入れられる第3筒状部材と、前記第3筒状部材の下方端に連結され、前記床面に当接する当接部と、前記第1筒状部材からの前記第2筒状部材の引き出し長さを調節するための第1調節部材と、前記第2筒状部材からの前記第3筒状部材の引き出し長さを調節するための第2調節部材とを含み、
    前記第1調節部材は、前記第3筒状部材内で上下方向に変位可能に設けられてその位置に応じて前記第1筒状部材と前記第2筒状部材とをロック状態およびロック解除状態に切り替えるための第1連結部と、前記当接部に設けられて前記第1連結部の上下方向の変位を制御する第1操作部とを含み、
    前記第2調節部材は、前記第3筒状部材内で上下方向に変位可能に設けられてその位置に応じて前記第2筒状部材と前記第3筒状部材とをロック状態およびロック解除状態に切り替えるための第2連結部と、前記当接部に設けられて前記第2連結部の上下方向の変位を制御する第2操作部とを含む、チャイルドシート。
  2. 前記第1筒状部材には、高さ方向に間隔をあけて複数の第1受け入れ穴が設けられ、
    前記第1調節部材は、前記第1連結部の変位に応じて、前記第1受け入れ穴に嵌り込んだ係合位置と、前記第1受け入れ穴から抜け出た非係合位置とに切り替えられる第1ロック部を含み、
    前記第2筒状部材には、高さ方向に間隔をあけて複数の第2受け入れ穴が設けられ、
    前記第2調節部材は、前記第2連結部の変位に応じて、前記第2受け入れ穴に嵌り込んだ係合位置と、前記第2受け入れ穴から抜け出た非係合位置とに切り替えられる第2ロック部を含む、請求項1に記載のチャイルドシート。
  3. 前記第2筒状部材には、前記第1連結部の上下方向の動きを前記第1ロック部材の水平方向の動きに変換して前記第1ロック部材に伝える第1運動変換要素が配置され、
    前記第3筒状部材には、前記第2連結部の上下方向の動きを前記第2ロック部材の水平方向の動きに変換して前記第2ロック部材に伝える第2運動変換要素が配置される、請求項2に記載のチャイルドシート。
  4. 前記第1運動変換要素は、前記第1ロック部材に設けられた斜め方向に延びる第1長穴と、前記第1長穴内に位置する軸としての機能を有する第1上下方向移動部材と、
    前記第2運動変換要素は、前記第2ロック部材に設けられた斜め方向に延びる第2長穴と、前記第2長穴内に位置する軸としての機能を有する第2上下方向移動部材とを含む、請求項2または3に記載のチャイルドシート。
  5. 前記第1連結部および前記第2連結部は、前記第3筒状部材内において幅方向に重なって設けられ、
    前記第1連結部には、上下方向に延びる開口が設けられ、前記第2ロック部材は、前記開口に位置し、前記第2受け入れ穴に貫通する、請求項2〜4のいずれかに記載のチャイルドシート。
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