以下、図面を参照して、本発明に係る画像形成装置の実施形態について説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。
[実施形態1]
まず、図1を参照して、実施形態1に係る画像形成装置1の構成について説明する。図1は、画像形成装置1の構成を示す図である。詳しくは、図1に示す画像形成装置1は、電子写真方式の複合機である。本実施形態に係る画像形成装置1は、例えば、ダンボール、及び壁のような対象物に貼り付けられるラベルを作成する。
図1に示すように、画像形成装置1は、操作部2、スキャナー3、給紙部4、画像形成部5、定着装置6、排出部7、搬送装置L、メディアセンサー8、及び制御部10を備える。
操作部2は、ユーザーからの画像形成装置1に対する指示を受け付ける。操作部2は、液晶ディスプレー21及び複数の操作キー22を含む。液晶ディスプレー21は、例えば、各種処理結果を表示する。操作キー22は、例えば、テンキー、及びスタートキーを含む。ユーザーは、複数の操作キー22を操作することによって画像形成装置1に対する指示を入力することができる。操作部2は、ユーザーからの指示を受け付けると、ユーザーからの指示を示す信号を制御部10へ送信する。
スキャナー3は、原稿の画像を読み取って、原画像データを示す信号を生成する。以下、原稿の画像を「原画像」と記載する。スキャナー3は、コンタクトガラス31、及び読取機構32を備える。コンタクトガラス31は、スキャナー3の上部に配置される。例えば、読取機構32は、光源321、キャリッジ322、光学系323、及びCCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサー324を含む。光源321は、キャリッジ322によって副走査方向SDに移動しながらコンタクトガラス31上に載置された原稿に対して光を照射する。光学系323は、原稿から反射する光をCCDイメージセンサー324に導く。CCDイメージセンサー324は、光学系323によって導かれた光を電気信号に変換して出力する。スキャナー3は、CCDイメージセンサー324の出力に基づいて原画像データを示す信号を生成する。生成された原画像データを示す信号は、制御部10に送信される。なお、スキャナー3は、「原画像データ取得部」の一例である。
給紙部4は、4つの給紙カセット41、及び4つの給紙ローラー群42を有する。各給紙カセット41は、複数枚のシートSを収容可能である。各給紙ローラー群42は、対応する給紙カセット41に設けられる。各給紙ローラー群42は、対応する給紙カセット41に収容されたシートSを1枚ずつ搬送装置Lへ給紙する。
画像形成部5は、画像データに基づいてシートSに画像を形成する。以下、シートSに形成される画像を「出力画像」と記載する場合がある。また、出力画像の画像データを「出力画像データ」と記載する場合がある。本実施形態において、片面印刷時に画像が形成されるシートSの面をシートSの第1面と記載し、第1面とは反対側の面をシートSの第2面と記載する。両面印刷時には、第1面に画像が形成された後に、第2面に画像が形成される。
画像形成部5は、露光装置51、帯電装置52、現像装置53、感光体ドラム54、及び転写装置55を備える。帯電装置52は、感光体ドラム54を帯電させる。露光装置51は、帯電した感光体ドラム54にレーザー光を照射する。これにより、感光体ドラム54の表面に静電潜像が形成される。現像装置53は、感光体ドラム54の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する。
転写装置55は、感光体ドラム54の表面に形成されたトナー像をシートSに転写する。本実施形態において、転写装置55は、二次転写方式によってトナー像をシートSに転写する。
定着装置6は、加熱部材61、及び加圧部材62を備える。加熱部材61、及び加圧部材62は互いに対向して配置され、定着ニップを形成する。画像形成部5から搬送されたシートSは、定着ニップを通過することにより加熱、及び加圧される。この結果、トナー像がシートSに定着する。シートSは、搬送装置Lによって定着装置6から排出部7へ向けて搬送される。
排出部7は、排出ローラー対71を有する。排出ローラー対71は、排出口1aを介してシートSを筐体外部へ排出する。排出口1aは、筐体の側面に形成される。
メディアセンサー8は、シートSの種別を示す信号を制御部10に送信する。本実施形態において、メディアセンサー8は、4つの給紙カセット41にそれぞれ設けられる。例えば、メディアセンサー8は、シートSに光を照射する光源、及びCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサーを含む。各メディアセンサー8は、対応する給紙カセット41に収容されたシートSからの反射光を示す信号を制御部10に送信する。これにより、制御部10は、シートSの種別を示す情報を取得することができる。シートSの種別は、例えば、「一般上質紙」、「コート紙」、「アート紙」、及び「厚紙」を含む。なお、シートSの種別を示す情報は、「貼付情報」の一例である。また、メディアセンサー8は、「貼付情報取得部」の一例である。
搬送装置Lは、給紙部4から排出部7までシートSを搬送する。シートSは、画像形成部5及び定着装置6を経由するように搬送される。搬送装置Lは、ローラー及びガイド部材を備える。
搬送装置Lは、第1搬送路L1、第2搬送路L2、及び第3搬送路L3を含む。第1搬送路L1は、給紙部4から定着装置6まで延在する。第2搬送路L2は、定着装置6から排出部7まで延在する。第3搬送路L3は、シートSの第2面に画像が形成される際に使用される。第3搬送路L3は、第2搬送路L2及び第1搬送路L1と接続する。詳しくは、第3搬送路L3の上流端は、定着装置6よりも上流且つ排出部7よりも下流の位置で第2搬送路L2と接続し、第3搬送路L3の下流端は、給紙部4よりも下流且つ転写装置55よりも上流の位置で第1搬送路L1と接続する。第2搬送路L2から第3搬送路L3に搬送されたシートSは、反転されて第1搬送路L1に搬送される。反転されたシートSは、第1搬送路L1に沿って画像形成部5及び定着装置6に向けて再び搬送される。この結果、シートSの第2面に画像が形成される。
制御部10は、画像形成装置1が備える各部の動作を制御する。
続いて、図2を参照して、画像形成装置1の構成について更に説明する。図2は、画像形成装置1を示すブロック図である。
図2に示すように、画像形成装置1は、記憶装置100を更に備える。
記憶装置100は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)によって構成される。
記憶装置100は、画像形成装置1の各部の動作を制御するための制御プログラムを記憶する。制御プログラムは、制御部10によって実行される。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成される。制御部10は、記憶装置100に記憶された制御プログラムを実行することによって、画像形成装置1の各部の動作を制御する。
制御部10は、原画像に位置画像が追加された出力画像の画像データを生成する。位置画像は、接着剤をシートSに付加する位置を示す。本実施形態において、制御部10は、位置画像の画像データである位置画像データと、スキャナー3から送信された原画像データとを合成することによって出力画像データを生成する。
本実施形態において、ユーザーは、操作部2を操作することによって、位置画像が追加された画像をシートSに形成するように指示することができる。また、ユーザーは、操作部2を操作することによって、接着剤の種別を示す情報、対象物の種別を示す情報、及び貼付面の向きを示す情報を入力することができる。接着剤の種別は、例えば、「片面テープ」、「両面テープ」及び「糊」を含む。対象物の種別は、例えば、「ノート」、「ダンボール」、及び「ざら壁」を含む。貼付面は、シートSが貼り付けられる面である。貼付面の向きは、例えば「横向き」、及び「上向き」を含む。なお、対象物の種別を示す情報、及び貼付面の向きを示す情報は、「貼付情報」の一例である。操作部2は、「貼付情報取得部」の一例である。
次に、図3(a)及び図3(b)を参照して、実施形態1に係る原画像G及び出力画像Pについて説明する。図3(a)及び図3(b)に示す例では、接着剤の種別として、「糊」を示す情報が入力された場合を例に説明する。
図3(a)は、実施形態1に係る原画像Gの一例を示す図である。図3(a)は、シートSの第1面を示す。図3(b)は、実施形態1に係る出力画像Pの一例を示す図である。詳しくは、図3(b)は、図3(a)に示す原画像G1に位置画像Fが追加された出力画像Pを示す。図3(b)は、シートSの第2面を示す。
図3(a)に示すように、原画像G1は、文字画像C1「B」を含む。文字画像C1は、シートSの第1面に形成される。
図3(b)に示すように、出力画像P1は、文字画像C1に加え、位置画像Fを含む。図3(b)に示す例では、位置画像Fは、糊付け位置を示す糊付け位置画像F1である。糊付け位置画像F1は、ハッチングで示される。
糊付け位置画像F1は、原画像G1が形成される面とは反対側の面、即ち、シートSの第2面に追加(形成)される。糊付け位置画像F1は、シートSの縁に沿って形成される枠状の画像である。糊付け位置画像F1の外枠は、シートSの端と一致する。糊付け位置画像F1の内枠N1は、シートSの各端から第1距離D1だけ離れた位置に形成される。第1距離D1は、記憶装置100に予め記憶されている。
制御部10は、メディアセンサー8からシートSの種別を示す信号を受信し、且つ、操作部2から接着剤の種別を示す信号、対象物の種別を示す信号、及び貼付面の向きを示す信号を受信すると、シートSの種別、接着剤の種別、対象物の種別、及び貼付面の向きを参照して、位置画像Fを変更する。本実施形態において、制御部10は、調整値に基づいて位置画像Fの大きさを調整する。調整値は、接着剤の種別ごとに設けられた調整値テーブルを参照することによって取得することができる。各調整値テーブルは、記憶装置100に予め記憶されている。本実施形態において、各調整値テーブルは、シート種別テーブル、対象物種別テーブル、及び貼付面テーブルを含む。
次に、図4(a)〜図4(c)を参照して、実施形態1に係る調整値テーブルについて説明する。図4(a)〜図4(c)は、実施形態1に係る調整値テーブルを示す図である。詳しくは、図4(a)〜図4(c)は、糊付け位置画像F1の調整値テーブルを示す。図4(a)は、シート種別テーブルT1を示し、図4(b)は、対象物種別テーブルT2を示し、図4(c)は、貼付面テーブルT3を示す。
図4(a)に示すように、シート種別テーブルT1は、シートSの種別と第1調整値M1とを対応付ける。第1調整値M1は、シートSの種別に応じて設定された値である。詳しくは、第1調整値M1は、シートSの種別に応じて、シートSに糊(接着剤)を付着させる面積を調整するための値である。図4(a)に示す例において、シートSの種別が「一般上質紙」である場合、制御部10は、第1調整値M1として「0.0mm」を取得する。
図4(b)に示すように、対象物種別テーブルT2は、対象物の種別と第2調整値M2とを対応付ける。第2調整値M2は、対象物の種別に応じて設定された値である。詳しくは、第2調整値M2は、対象物の種別に応じて、シートSに糊(接着剤)を付着させる面積を調整するための値である。図4(b)に示す例において、対象物の種別が「ダンボール」である場合、制御部10は、第2調整値M2として「+0.2mm」を取得する。
図4(c)に示すように、貼付面テーブルT3は、貼付面の向きと第3調整値M3とを対応付ける。第3調整値M3は、貼付面の向きに応じて設定される値である。第3調整値M3は、貼付面の向きに応じて、シートSに糊(接着剤)を付着させる面積を調整するための値である。図4(c)に示す例において、貼付面の向きが「横向き」である場合、制御部10は、第3調整値M3として「+5.0mm」を取得する。
制御部10は、第1調整値M1、第2調整値M2、及び第3調整値M3を取得すると、第1調整値M1、第2調整値M2、及び第3調整値M3を加算して調整値Mを求める。図4(a)〜図4(c)に示す例において、シートSの種別が「一般上質紙」であり、対象物の種別が「ダンボール」であり、貼付面の向きが「横向き」である場合、調整値Mは、「+5.2mm」となる。制御部10は、取得した調整値Mに応じて位置画像の大きさを調整する。なお、対象物の種別が「ざら壁」である場合、制御部10は、第2調整値M2として「全面」を取得する。この場合、制御部10は、第1調整値M1、第2調整値M2、及び第3調整値M3を加算することなく、シートSの第2面の全面に位置画像Fが形成されるように位置画像データを生成する。
次に、図3〜図5を参照して、実施形態1に係る出力画像Pについて更に説明する。図5は、図3(b)を参照して説明した位置画像Fの大きさが調整値Mに基づいて変更された出力画像P1を示す図である。図5は、シートSの第2面を示す。なお、理解を容易にするために、図5に示す例では、図3(b)を参照して説明した糊付け位置画像F1の内枠N1を破線で示している。
図5に示すように、出力画像P1は、文字画像C1に加え、調整値Mに基づいて大きさが変更された位置画像Fを含む。図5に示す例では、位置画像Fは、糊付け位置画像F1である。糊付け位置画像F1の内枠N2は、シートSの各端から第2距離D2だけ離れた位置に形成される。第2距離D2は、第1距離D1と調整値Mとが加算された値である。したがって、糊付け位置画像F1の内枠N2は、図3(b)に示す糊付け位置画像F1の内枠N1と比べて、調整値Mだけ内側に形成される。即ち、糊付け位置画像F1は、シートSの内側に向けて拡大される。なお、図3(b)に示す糊付け位置画像F1は、調整値Mが0.0mmである場合に出力画像P1に含まれる位置画像Fである。
続いて、図6(a)及び図6(b)を参照して、実施形態1に係る出力画像Pの他例について説明する。図6(a)及び図6(b)に示す例では、接着剤の種別として、「片面テープ」を示す情報が入力された場合を例に説明する。
図6(a)は、実施形態1に係る出力画像Pの他例を示す図である。詳しくは、図6(a)は、図3(a)に示す原画像G1に位置画像Fが追加された出力画像Pの他例を示す図である。図6(a)は、シートSの第1面を示す。
図6(a)に示すように、出力画像P2は、文字画像C1に加え、位置画像Fを含む。図6(a)に示す例では、位置画像Fは、テープを貼る位置を示すテープ貼り位置画像F2である。テープ貼り位置画像F2は、一点鎖線で示される。
テープ貼り位置画像F2は、文字画像C1が形成される面、即ち、シートSの第1面に追加(形成)される。テープ貼り位置画像F2は、文字画像C1を囲むようにシートSの縁に沿って形成される。テープ貼り位置画像F2は、シートSの各端から第3距離D3だけ離れた位置に形成される。第3距離D3は、記憶装置100に予め記憶されている。なお、図6(a)に示すテープ貼り位置画像F2は、調整値Mが0.0mmである場合に出力画像P2に含まれる位置画像Fである。
図6(b)は、図6(a)に示す位置画像Fの大きさが調整値Mに基づいて変更された出力画像P2を示す図である。テープ貼り位置画像F2の調整値Mは、図4(a)〜図4(c)を参照して説明した糊付け位置画像F1の調整値Mを取得する方法と同様にして取得される。図6(b)は、シートSの第1面を示す。なお、理解を容易にするために、図6(b)に示す例では、図6(a)に示すテープ貼り位置画像F2を二点鎖線で示している。
図6(b)に示すように、出力画像P2は、文字画像C1に加え、調整値Mに基づいて大きさが変更された位置画像Fを含む。図6(b)に示す例では、位置画像Fは、テープ貼り位置画像F2である。テープ貼り位置画像F2は、シートSの各端から第4距離D4だけ離れた位置に形成される。第4距離D4は、第3距離D3と調整値Mとが加算された値である。したがって、テープ貼り位置画像F2は、図6(a)に示すテープ貼り位置画像F2と比べて、調整値Mだけ内側に形成される。
図7は、画像形成装置1によって作成されたラベルの使用例を示す図である。詳しくは、図7は、テープ貼り位置画像F2を含む出力画像P2がシートSに形成されることによって作成されたラベルの使用例を示す。
図7に示すように、シートSは、4つの片面テープE(接着剤)によってダンボールD(対象物)の側面に貼り付けられる。各片面テープEは、テープ貼り位置画像F2を始点としてシートSの外方まで延在する。したがって、テープ貼り位置画像F2の形成される位置がシートSの内側になる程、各片面テープEのシートSとの接着面積が増加する。この結果、シートSがダンボールDから容易に剥がれることを抑制することができる。
次に、図8を参照して、実施形態1に係る調整値取得処理について説明する。図8は、調整値取得処理を示すフローチャートである。調整値取得処理は、制御部10に接着剤の種別を示す信号、シートSの種別を示す信号、対象物の種別を示す信号、及び貼付面の向きを示す信号が入力されることによって開始される。
図8に示すように、制御部10は、接着剤の種別を示す情報、シートSの種別を示す情報、対象物の種別を示す情報、及び貼付面の向きを示す情報を取得すると(ステップS102)、接着剤の種別に対応する調整値テーブルを参照して、調整値Mを取得する(ステップS104)。詳しくは、制御部10は、シート種別テーブルT1を参照して、第1調整値M1を取得し、対象物種別テーブルT2を参照して、第2調整値M2を取得し、貼付面テーブルT3を参照して、第3調整値M3を取得する。制御部10は、取得した第1調整値M1、第2調整値M2、及び第3調整値M3に基づいて調整値Mを取得する。次いで、制御部10は、取得した調整値Mを記憶装置100に記憶させて(ステップS106)、調整値取得処理が終了する。
続いて、図9を参照して、実施形態1に係る出力画像形成処理について説明する。図9は、出力画像形成処理を示すフローチャートである。出力画像形成処理は、原画像データを示す信号を制御部10が受信すると開始される。
図9に示すように、制御部10は、記憶装置100に記憶された調整値Mを参照して位置画像データを生成する(ステップS202)。次いで、制御部10は、原画像データと、ステップS202において生成した位置画像データとを合成して出力画像データを生成する(ステップS204)。具体的には、制御部10は、接着剤の種別として「片面テープ」を示す情報を取得すると、位置画像Fとしてテープ貼り位置画像F2を原画像G1に追加した出力画像P2の画像データを生成する。一方、制御部10は、接着剤の種別として「糊」を示す情報を取得すると、位置画像Fとして糊付け位置画像F1を原画像G1に追加した出力画像P1の画像データを生成する。
次いで、画像形成部5が出力画像データに基づいてシートSに出力画像Pを形成する(ステップS206)。詳しくは、制御部10が接着剤の種別として「片面テープ」を示す情報を取得した場合、画像形成部5は、原画像G1とテープ貼り位置画像F2とをシートSの第1面に形成する。一方、制御部10が接着剤の種別として「糊」を示す情報を取得した場合、画像形成部5は、原画像G1をシートSの第1面に形成した後、糊付け位置画像F1をシートSの第2面に形成する。これにより、出力画像形成処理が終了する。
なお、制御部10は、出力画像データを生成した後に、生成した出力画像データに基づいて液晶ディスプレー21にプレビュー画像を表示させてもよい。これにより、ユーザーは、プレビュー画像を確認して、例えば、「出力画像の形成の実行」、「接着剤の種別の変更」、又は「出力画像の形成のキャンセル」を選択することができる。この結果、ユーザーの利便性が向上する。
以上、実施形態1について説明した。本実施形態によれば、シートSの種別、対象物の種別、及びシートSの貼付面の向きに応じて位置画像Fが変更される。したがって、対象物からシートSが容易に剥がれることを抑制できる。
なお、本実施形態では、貼付情報がシートSの種別を示す情報、対象物の種別を示す情報、及び貼付面の向きを示す情報を含む場合を例に説明したが、貼付情報は、シートSの種別を示す情報、及び対象物の種別を示す情報のみを含んでもよい。
また、本実施形態では、シートSの種別を示す情報は、メディアセンサー8が取得したが、シートSの種別を示す情報は、ユーザーが操作部2を操作することによって取得されてもよい。
また、本実施形態では、接着剤の種別ごとに調整値テーブルが記憶装置100に記憶される場合を例に説明したが、接着剤の種別と調整値とを対応付ける接着剤種別テーブルが記憶装置100に記憶されてもよい。
[実施形態2]
続いて、図10、及び図11を参照して、実施形態2に係る画像形成装置1について説明する。実施形態2では、原画像データの取得方法が実施形態1と異なる。以下、実施形態2について実施形態1と異なる事項を説明し、実施形態1と重複する事項の説明は割愛する。
図10は、実施形態2に係る画像形成装置1の構成を示す図である。図11は、実施形態2に係る画像形成装置1のブロック図である。
図10、及び図11に示すように、画像形成装置1は、通信インターフェース9を更に備える。
図11に示すように、通信インターフェース9は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して外部装置200と接続する。外部装置200は、例えば、ユーザーが利用するパーソナルコンピュータである。ユーザーは、外部装置200を操作して、原画像データを通信インターフェース9へ送信する。これにより、通信インターフェース9は、原画像データを取得する。通信インターフェース9は、取得した原画像データを示す信号を制御部10へ送信する。
また、ユーザーは、外部装置200を操作して、接着剤の種別を示す情報、対象物の種別を示す情報、及び貼付面の向きを示す情報を通信インターフェース9に送信する。これにより、通信インターフェース9は、原画像データに加え、接着剤の種別を示す情報、対象物の種別を示す情報、及び貼付面の向きを示す情報を取得することができる。なお、通信インターフェース9は、「原画像データ取得部」及び「貼付情報取得部」の一例である。
以上、実施形態2について説明した。本実施形態によれば、通信インターフェース9が原画像データ、接着剤の種別を示す情報、対象物の種別を示す情報、及び貼付面の向きを示す情報を取得することができる。したがって、ユーザーは、画像形成装置1から離れた場所において、ラベルの作成を画像形成装置1に指示することができる。この結果、ユーザーの利便性が向上する。
なお、ユーザーは、原画像データを送信する際に、外部装置200からシートSの種別を示す信号を通信インターフェース9へ送信してもよい。この場合、画像形成装置1は、メディアセンサー8を省略することができる。
[実施形態3]
続いて、図12〜図14を参照して、実施形態3に係る画像形成装置1について説明する。実施形態3では、出力画像Pが実施形態1及び実施形態2と異なる。詳しくは、実施形態3では、原画像Gに複数の同じ画像(繰り返し画像)が含まれる。制御部10は、原画像Gに含まれる複数の繰り返し画像を認識し、繰り返し画像を含む各領域の縁に沿った位置画像Fを追加する。以下、実施形態3について実施形態1及び実施形態2と異なる事項を説明し、実施形態1及び実施形態2と重複する事項の説明は割愛する。
まず、図12を参照して、原画像Gに含まれる複数の繰り返し画像について説明する。図12は、原画像Gの一例を示す図である。原画像G2は、1枚のシートSから複数のラベルを作成するための画像である。図12は、シートSの第1面を示す。
図12に示すように原画像G2は、3つの文字画像C2「ABCDE」を含む。3つの文字画像C2は、同じ文字列を含む。図12に示すように、3つの文字画像C2は、シートSの第1面に形成される。
制御部10は、原画像G2に含まれる複数の繰り返し画像を認識する。図12に示す例では、制御部10は、例えば、OCR(optical character recognition)技術によって、矩形状の領域Aを3つ取得する。各領域Aには文字画像(文字画像C2)が含まれる。制御部10は、取得した各領域Aに対してパターンマッチングを行う。これにより、制御部10は、取得した各領域Aに含まれる文字画像(文字画像C2)が同じである否か、すなわち、原画像G2に繰り返し画像が含まれるか否かを判定する。なお、制御部10は、例えば、原画像G2に含まれる各画素の輝度値を比較し、輝度値の周期性に基づいて、各領域Aに含まれる文字画像(文字画像C2)が同じであるか否かを判定してもよい。図12に示す例では、3つの文字画像C2「ABCDE」が複数の繰り返し画像である。
制御部10は、原画像G2に繰り返し画像が含まれると判定すると、位置画像データに加え、境界画像データを原画像データに合成して出力画像データを生成する。
続いて、図13(a)及び図13(b)を参照して、実施形態3に係る出力画像Pについて説明する。なお、図13(a)及び図13(b)では、接着剤の種別として「糊」を示す情報が入力された場合を例に説明する。
図13(a)及び図13(b)は、実施形態3に係る出力画像Pの一例を示す図である。詳しくは、図13(a)及び図13(b)は、図12に示す原画像G2に位置画像F及び境界画像Kが追加された出力画像P3を示す。図13(a)は、シートSの第1面を示し、図13(b)は、シートSの第2面を示す。
図13(a)に示すように、出力画像P3は、3つの文字画像C2に加え、2つの境界画像Kを含む。図13(a)に示す例では、各境界画像Kは、二点鎖線で示される。2つの境界画像Kは、3つの文字画像C2が形成される面、即ち、シートSの第1面に追加(形成)される。各境界画像Kは、3つの文字画像C2が形成される各領域Aの境界に形成される。
図13(b)に示すように、出力画像P3は、3つの糊付け位置画像F1を更に含む。図13(b)に示す例では、各糊付け位置画像F1は、ハッチングで示される。3つの糊付け位置画像F1は、原画像G2が形成される面とは反対側の面、即ち、シートSの第2面に追加(形成)される。各糊付け位置画像F1は、文字画像C2が形成される各領域Aの縁に沿って形成される枠状の画像である。各糊付け位置画像F1の外枠は、シートSの端及び各境界画像Kと一致する。糊付け位置画像F1の内枠N3は、糊付け位置画像F1の外枠(シートSの各端又は各境界画像K)から図3(b)を参照して説明した第1距離D1だけ離れた位置に形成される。すなわち、各糊付け位置画像F1は、調整値Mが0.0mmである場合に出力画像P3に含まれる位置画像Fである。なお、各糊付け位置画像F1は、実施形態1で説明した場合と同様に、接着剤の種別、シートSの種別、対象物の種別、及び貼付面の向きを参照して取得された調整値Mに基づいて調整され得る。
続いて、図14を参照して、実施形態3に係る出力画像Pの他例について説明する。なお、図14に示す例では、接着剤の種別として「片面テープ」を示す情報が入力された場合を例に説明する。
図14は、実施形態3に係る出力画像Pの他例を示す図である。詳しくは、図14は、図12に示す原画像G2に、位置画像F及び境界画像Kが追加された出力画像P4を示す。図14は、シートSの第1面を示す。
図14に示すように、出力画像P4は、3つの文字画像C2に加え、2つの境界画像K、及び3つのテープ貼り位置画像F2を含む。図14に示す例では、各境界画像Kは、二点鎖線で示され、各テープ貼り位置画像F2は、一点鎖線で示される。
2つの境界画像K、及び3つのテープ貼り位置画像F2は、3つの文字画像C2が形成される面、即ち、シートSの第1面に追加(形成)される。各境界画像Kは、3つの文字画像C2が形成される各領域Aの境界に形成される。各テープ貼り位置画像F2は、文字画像C2が形成される各領域Aの縁に沿って形成される。詳しくは、各テープ貼り位置画像F2は、シートSの各端、及び境界画像Kから図6(a)を参照して説明した第3距離D3だけ離れた位置に形成される。すなわち、各テープ貼り位置画像F2は、調整値Mが0.0mmである場合に出力画像P4に含まれる位置画像Fである。なお、各テープ貼り位置画像F2は、実施形態1で説明した場合と同様に、接着剤の種別、シートSの種別、対象物の種別、及び貼付面の向きを参照して取得された調整値Mに基づいて調整され得る。
以上、実施形態3について説明した。本実施形態によれば、制御部10は、文字画像C2(繰り返し画像)が形成される各領域Aの縁に沿った位置画像Fを原画像Gに追加することができる。すなわち、1枚のシートSから複数のラベルを作成する場合、制御部10は、ラベルごとに位置画像Fを形成することができる。したがって、ユーザーは、接着剤を付加する位置を容易に知ることができる。この結果、ラベル作成の作業効率が向上する。
また、本実施形態によれば、制御部10は、隣接する文字画像C2(繰り返し画像)の境界に境界画像Kを追加する。したがって、ユーザーは、1枚のシートSの分割する位置を容易に知ることができる。この結果、ラベル作成の作業効率が向上する。
また、ユーザーは、境界画像Kを含む原画像を作成する必要がなくなる。この結果、ラベル作成の作業効率が向上する。
なお、本実施形態において、境界画像Kは、二点鎖線で示される画像であったが、境界画像Kは、二点鎖線で示される画像に限定されない。例えば、境界画像は、破線で示される画像であってもよい。
以上、本発明の実施形態について、図面(図1〜図14)を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態で示す数値や、各構成要素の材質等は、一例であって特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本発明の実施形態において、制御部10が、調整値Mを参照して、位置画像Fの大きさを調整する場合を例に説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、記憶装置100が複数パターンの位置画像データを予め記憶する。制御部10は、複数パターンの位置画像データの中から、接着剤の種別、シートSの種別、及び対象物の種別に応じた位置画像データを選択し、原画像データと合成してもよい。
また、本発明の実施形態において、糊付け位置画像F1は、ハッチングで示される画像であったが、糊付け位置画像F1は、ハッチングで示される画像に限定されない。例えば、糊付け位置画像F1は、ソリッド画像であってもよい。
また、本発明の実施形態において、テープ貼り位置画像F2は、一点鎖線で示される画像であったが、テープ貼り位置画像F2は、一点鎖線で示される画像に限定されない。例えば、テープ貼り位置画像F2は、破線で示される画像であってもよい。
また、本実施形態において、シートSの第2面に位置画像Fとして糊付け位置画像F1が形成される場合を例に説明したが、シートSの第2面に形成される位置画像Fは、糊付け位置画像F1に限定されない。例えば、画像形成装置1は、両面テープを貼る位置を示す両面テープ貼り位置画像をシートSの第2面に形成してもよい。
また、本発明の実施形態では、複合機に本発明を適用したが、本発明は、コピー機、又はプリンター等にも適用可能である。
また、本発明の実施形態では、電子写真方式の画像形成装置に本発明を適用したが、本発明は、例えば、インクジェット方式の画像形成装置にも適用可能である。