JP6565174B2 - 刺激値直読型の測色計 - Google Patents
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を備える。
本発明の第2の態様は、XYZ表色系の等色関数である第1の等色関数および第2の等色関数の各々に対応する測色値を測定する刺激値直読型の測色計であって、第1の色フィルターと前記第1の色フィルターを透過した光線束を受光し第1の信号を出力する第1の受光センサーとを備え、前記第1の等色関数のx成分のうちの長波長側のピークを含むが短波長側のピークを含まない波長範囲の第1部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第1の信号を出力する第1の測色光学系と、第2の色フィルターと前記第2の色フィルターを透過した光線束を受光し第2の信号を出力する第2の受光センサーとを備え、前記第2の等色関数のy成分のである第2部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第2の信号を出力する第2の測色光学系と、第3の色フィルターと前記第3の色フィルターを透過した光線束を受光し第3の信号を出力する第3の受光センサーとを備え、前記第1の等色関数のz成分のである第3部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第3の信号を出力する第3の測色光学系と、第4の色フィルターと前記第4の色フィルターを透過した光線束を受光し第4の信号を出力する第4の受光センサーとを備え、前記第2の等色関数のz成分のである第4部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第4の信号を出力する第4の測色光学系と、前記第1の信号、前記第2の信号、前記第3の信号及び前記第4の信号を処理し、前記第1の信号、前記第2の信号、前記第3の信号及び前記第4の信号の強度をそれぞれ表現する第1の信号値、第2の信号値、第3の信号値及び第4の信号値を得る信号処理回路と、前記第1の等色関数が選択された場合の第1の刺激値を演算する場合に、前記第1の刺激値のX成分を第1の係数と前記第3の信号値との積に前記第1の信号値を加えたものから特定し、前記第1の刺激値のY成分を前記第2の信号値から演算し、前記第1の刺激値のZ成分を前記第3の信号値から演算する第1の刺激値演算部と、前記第2の等色関数が選択された場合の第2の刺激値を演算する場合に、前記第2の刺激値のX成分を第2の係数と前記第4の信号値との積に前記第1の信号値を加えたものから特定し、前記第2の刺激値のY成分を前記第2の信号値から演算し、前記第2の刺激値のZ成分を前記第4の信号値から演算する第2の刺激値演算部と、前記第1の刺激値から第1の測色値を演算するとともに、前記第2の刺激値から第2の測色値を演算する導出機構と、を備える。
この実施形態の色彩輝度計は、CIE1931XYZ等色関数が色評価関数として選択された場合の測色値及び修正等色関数が色評価関数として選択された場合の測色値の両方を測定できる。下記の説明においては、色彩輝度計について説明するのに先立って、CIE1931XYZ等色関数及び修正等色関数について説明する。
図1のグラフは、CIE1931XYZ等色関数を示す。
修正等色関数は、CIE1931XYZ等色関数と同様に、x成分xbar(lambda)、y成分ybar(lambda)及びz成分zbar(lambda)を有する。修正等色関数のx成分xbar(lambda)は、CIE1931XYZ等色関数のそれと同様に、短波長側xbar1(lambda)及び長波長側xbar2(lambda)に分割できる。
修正等色関数は、500nm以下の波長範囲において、特に400nmから500nmまでの波長範囲において、CIE1931XYZ等色関数と顕著に相違するが、500nm以上の波長範囲において、CIE1931XYZ等色関数と顕著に相違しない。
5.1 序
図4から図9までの模式図は、測色の簡略化を説明するための図である。図10から図12までのグラフは、測色の簡略化の前後の等色関数を示す。
等色関数Aが選択された場合の測色値及び等色関数Bが選択された場合の測色値の両方を測定するためには、図4に示されるように、等色関数Aのx成分xbar(lambda)、y成分ybar(lambda)及びz成分zbar(lambda)に近似した分光応答度をそれぞれ有する測色光学系M(Xa),M(Ya)及びM(Za)が設けられ、等色関数Bのx成分xbar(lambda)、y成分ybar(lambda)及びz成分zbar(lambda)に近似した分光応答度をそれぞれ有する測色光学系M(Xb),M(Yb)及びM(Zb)が設けられる。この場合は、測色光学系M(Xa),M(Ya)及びM(Za)により出力される信号から等色関数Aに対応する測色値が導出され、測色光学系M(Xb),M(Yb)及びM(Zb)により出力される信号から等色関数Bに対応する測色値が導出される。
等色関数Bのy成分ybar(lambda)は等色関数Aのそれと顕著に相違しないため、等色関数Bのy成分ybar(lambda)は等色関数Aのそれを用いて近似可能である。このため、図5に示されるように、測色光学系M(Yb)が省略され、測色光学系M(Ya)により出力される信号で測色光学系M(Yb)により出力される信号が代替されてもよい。この場合は、測色光学系M(Xa),M(Ya)及びM(Za)により出力される信号から等色関数Aに対応する測色値が導出され、測色光学系M(Xb),M(Ya)及びM(Zb)により出力される信号から等色関数Bに対応する測色値が導出される。
x成分xbar(lambda)が短波長側xbar1(lambda)及び長波長側xbar2(lambda)に分割される場合は、図6に示されるように、測色光学系M(Xa)に代えて、等色関数Aのx成分xbar(lambda)の短波長側xbar1(lambda)及び長波長側xbar2(lambda)に近似した分光応答度をそれぞれ有する測色光学系M(X1a)及びM(X2a)が設けられ、測色光学系M(Xb)に代えて、等色関数Bのx成分xbar(lambda)の短波長側xbar1(lambda)及び長波長側xbar2(lambda)に近似した分光応答度をそれぞれ有する測色光学系M(X1b)及びM(X2b)が設けられる。
等色関数A及びBのx成分xbar(lambda)の短波長側xbar1(lambda)は、それぞれ、等色関数A及びBのz成分zbar(lambda)の係数倍により近似可能である。このため、図7に示されるように、測色光学系M(X1a)及びM(X1b)が省略され、測色光学系M(Za)及びM(Zb)により出力される信号の係数倍でそれぞれ測色光学系M(X1a)及びM(X1b)により出力される信号が代替されてもよい。この場合は、測色光学系M(X2a),M(Ya)及びM(Za)により出力される信号から等色関数Aに対応する測色値が導出され、測色光学系M(X2b),M(Ya)及びM(Zb)により出力される信号から等色関数Bに対応する測色値が導出される。
等色関数Bのx成分xbar(lambda)の長波長側xbar2(lambda)は、等色関数Aのそれと顕著に相違しないため、等色関数Bのx成分xbar(lambda)の長波長側xbar2(lambda)は等色関数Aのそれを用いて近似可能である。このため、図8に示されるように、測色光学系M(X2b)が省略され、測色光学系M(X2a)により出力される信号で測色光学系M(X2b)により出力される信号が代替されてもよい。この場合は、測色光学系M(X2a),M(Ya)及びM(Za)により出力される信号から等色関数Aに対応する測色値が導出され、測色光学系M(X2a),M(Ya)及びM(Zb)により出力される信号から等色関数Bに対応する測色値が導出される。
上記の等色関数Bのy成分の代替に代えて、等色関数Aのy成分の代替が行われてもよい。
これらの測色の簡略化は、等色関数A及びBの片方又は両方がCIE1931XYZ等色関数及び修正等色関数のいずれでもない場合でも、等色関数Aが選択された場合の測色値を第1の部分、第2の部分及び第3の部分から導出可能であり、等色関数Bが選択された場合の測色値を第4の部分、第5の部分及び第6の部分から導出可能であり、第4の部分及び第5の部分がそれぞれ第1の部分及び第2の部分を用いて近似可能である場合に採用できる。
図10には、等色関数AがVos and Judd修正等色関数である場合について、測色光学系M(Za)により出力される信号の係数倍で測色光学系M(X1a)により出力される信号が代替されたときの分光応答度が実線で示され、そのような代替が行われないときの分光応答度が点線で示される。図10に示されるように、代替が行われる場合の分光応答度は、代替が行われない場合のそれと大差がない。
図11には、等色関数AがVos and Judd修正等色関数であり等色関数BがCIE1931XYZ等色関数である場合について、測色光学系M(Zb)により出力される信号の係数倍で測色光学系M(X1b)により出力される信号が代替され測色光学系M(X2a)により出力される信号で測色光学系M(X2b)により出力される信号が代替されたときの分光応答度が実線で示され、そのような代替が行われないときの分光応答度が点線で示される。図11に示されるように、代替が行われる場合の分光応答度は、代替が行われない場合のそれと大差がない。
図12には、等色関数AがVos and Judd修正等色関数であり等色関数BがCIE1931XYZ等色関数である場合について、測色光学系M(Ya)により出力される信号で測色光学系M(Yb)により出力される信号が代替されたときの分光応答度が実線で示され、そのような代替が行われないときの分光応答度が点線で示される。図12に示されるように、代替が行われる場合の分光応答度は、代替が行われない場合のそれと大差がない。
図13の模式図は、この実施形態の色彩輝度計1000を示す。
図14の模式図は、測定ヘッド1010及び液晶ディスプレイ1020を示す。図14は、測定ヘッド1010が液晶ディスプレイ1020に装着された状態を示す。
図15の模式図は、フランジ1041、対物光学系1030及び測色ユニット1031の斜視図である。
図16のグラフは、色フィルターの分光透過率、対物光学系の分光透過率、分岐光学系の分光透過率、集光レンズ群の分光透過率、受光センサーの分光感度及び全体の分光応答度を示す。
図17のブロック図は、測色光学系群1100、制御部1032及びPC1011を示す。
信号処理回路1170は、増幅回路1190,1191,1192及び1193、アナログ/デジタル変換器1200,1201,1202及び1203等を備える。受光センサー1121,1131,1141及び1151並びにアナログ/デジタル変換器1200,1201,1202及び1203の仕様によっては増幅回路1190,1191,1192及び1193が省略される場合もある。
図18のブロック図は、色度の演算アルゴリズムを説明するための図である。
図19のフローチャートは、色度の測定の流れを示す。
測色の方式は、分光測色方式及び刺激値直読方式に大別される。
白色発光ダイオード(LED)を光源とする装置が広く普及している。例えば、白色LEDを光源とする照明器具、液晶ディスプレイ等が広く普及している。白色LEDとしては、青色LEDが発する青色の励起光で黄色蛍光体を励起し黄色蛍光体に黄色の蛍光を発光させ、青色の励起光成分及び黄色の蛍光成分からなる白色光を得るものが多く採用されている。
1010 測定ヘッド
1011 パーソナルコンピューター
Claims (5)
- XYZ表色系の等色関数である第1の等色関数および第2の等色関数の各々に対応する測色値を測定する刺激値直読型の測色計であって、
第1の色フィルターと前記第1の色フィルターを透過した光線束を受光し第1の信号を出力する第1の受光センサーとを備え、前記第1の等色関数のx成分のうちの長波長側のピークを含むが短波長側のピークを含まない波長範囲の第1部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第1の信号を出力する第1の測色光学系と、
第2の色フィルターと前記第2の色フィルターを透過した光線束を受光し第2の信号を出力する第2の受光センサーとを備え、前記第1の等色関数のy成分のである第2部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第2の信号を出力する第2の測色光学系と、
第3の色フィルターと前記第3の色フィルターを透過した光線束を受光し第3の信号を出力する第3の受光センサーとを備え、前記第1の等色関数のz成分のである第3部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第3の信号を出力する第3の測色光学系と、
第4の色フィルターと前記第4の色フィルターを透過した光線束を受光し第4の信号を出力する第4の受光センサーとを備え、前記第2の等色関数のz成分のである第4部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第4の信号を出力する第4の測色光学系と、
前記第1の信号、前記第2の信号、前記第3の信号及び前記第4の信号を処理し、前記第1の信号、前記第2の信号、前記第3の信号及び前記第4の信号の強度をそれぞれ表現する第1の信号値、第2の信号値、第3の信号値及び第4の信号値を得る信号処理回路と、
前記第1の等色関数が選択された場合の第1の刺激値を演算する場合に、前記第1の刺激値のX成分を第1の係数と前記第3の信号値との積に前記第1の信号値を加えたものから特定し、前記第1の刺激値のY成分を前記第2の信号値から演算し、前記第1の刺激値のZ成分を前記第3の信号値から演算する第1の刺激値演算部と、
前記第2の等色関数が選択された場合の第2の刺激値を演算する場合に、前記第2の刺激値のX成分を第2の係数と前記第4の信号値との積に前記第1の信号値を加えたものから特定し、前記第2の刺激値のY成分を前記第2の信号値から演算し、前記第2の刺激値のZ成分を前記第4の信号値から演算する第2の刺激値演算部と、
前記第1の刺激値から第1の測色値を演算するするとともに、前記第2の刺激値から第2の測色値を演算する導出機構と、
を備える刺激値直読型の測色計。 - XYZ表色系の等色関数である第1の等色関数および第2の等色関数の各々に対応する測色値を測定する刺激値直読型の測色計であって、
第1の色フィルターと前記第1の色フィルターを透過した光線束を受光し第1の信号を出力する第1の受光センサーとを備え、前記第1の等色関数のx成分のうちの長波長側のピークを含むが短波長側のピークを含まない波長範囲の第1部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第1の信号を出力する第1の測色光学系と、
第2の色フィルターと前記第2の色フィルターを透過した光線束を受光し第2の信号を出力する第2の受光センサーとを備え、前記第2の等色関数のy成分のである第2部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第2の信号を出力する第2の測色光学系と、
第3の色フィルターと前記第3の色フィルターを透過した光線束を受光し第3の信号を出力する第3の受光センサーとを備え、前記第1の等色関数のz成分のである第3部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第3の信号を出力する第3の測色光学系と、
第4の色フィルターと前記第4の色フィルターを透過した光線束を受光し第4の信号を出力する第4の受光センサーとを備え、前記第2の等色関数のz成分のである第4部分に近似した分光応答度を有し、被測定光の分光強度に応じた強度を有する第4の信号を出力する第4の測色光学系と、
前記第1の信号、前記第2の信号、前記第3の信号及び前記第4の信号を処理し、前記第1の信号、前記第2の信号、前記第3の信号及び前記第4の信号の強度をそれぞれ表現する第1の信号値、第2の信号値、第3の信号値及び第4の信号値を得る信号処理回路と、
前記第1の等色関数が選択された場合の第1の刺激値を演算する場合に、前記第1の刺激値のX成分を第1の係数と前記第3の信号値との積に前記第1の信号値を加えたものから特定し、前記第1の刺激値のY成分を前記第2の信号値から演算し、前記第1の刺激値のZ成分を前記第3の信号値から演算する第1の刺激値演算部と、
前記第2の等色関数が選択された場合の第2の刺激値を演算する場合に、前記第2の刺激値のX成分を第2の係数と前記第4の信号値との積に前記第1の信号値を加えたものから特定し、前記第2の刺激値のY成分を前記第2の信号値から演算し、前記第2の刺激値のZ成分を前記第4の信号値から演算する第2の刺激値演算部と、
前記第1の刺激値から第1の測色値を演算するとともに、前記第2の刺激値から第2の測色値を演算する導出機構と、
を備える刺激値直読型の測色計。 - 前記導出機構は、
前記測色計を第1のモード及び第2のモードを含む複数のモードから選択されたモード
に設定するモード設定部
を備え、
前記導出機構は、前記測色計が前記第1のモードに設定された場合に、前記第1の信号
、前記第2の信号及び前記第3の信号から前記第1の測色値を導出し、前記測色計が前記
第2のモードに設定された場合に、前記第1の信号、前記第2の信号及び前記第4の信号
から前記第2の測色値を導出する
請求項1または2の刺激値直読型の測色計。 - 前記複数のモードが第3のモードをさらに含み、
前記導出機構は、前記測色計が前記第3のモードに設定された場合に、前記第1の信号
、前記第2の信号及び前記第3の信号から前記第1の測色値を導出するとともに、前記第
1の信号、前記第2の信号及び前記第4の信号から前記第2の測色値を導出する
請求項3の刺激値直読型の測色計。 - 前記第1の等色関数及び前記第2の等色関数の一方が、国際照明委員会において1931年に採択されたXYZ表色系の等色関数であり、前記第1の等色関数及び前記第2の等色関数の他方が国際照明委員会において1931年に採択されたXYZ表色系の等色関数を修正した等色関数である
請求項1から4までのいずれかの刺激値直読型の測色計。
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