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JP6427795B2 - ハイブリッド電気自動車 - Google Patents

ハイブリッド電気自動車 Download PDF

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Description

本発明は、エンジンの駆動を利用して発電した電気をバッテリに蓄えるハイブリッド電気自動車に関する。
エンジンとモータとを駆動源とするハイブリッド電気自動車(例えば、特許文献1参照)には、モータを駆動する電気を蓄えるためのバッテリが備えられており、このバッテリには、エンジンの駆動を利用して発電した電気が蓄えられるようになっている。
このハイブリッド電気自動車においては、運転者の始動(スイッチ)操作によって、ハイブリッド電気自動車を制御するHVシステムが始動され、エンジンおよびモータを駆動源として走行することができるようになる。このとき、エンジンの駆動が開始されると共に、エンジンの駆動による発電すなわちバッテリへの充電が開始される。
特開2013−56606号公報
しかし、バッテリの状態によっては、充電を行うことにより、異常が発生してしまうことがある。例えば、リチウムイオン電池を用いたバッテリにおいては、極低温状態で充電を行うことにより、リチウムが析出して内部短絡を生じる虞がある。つまり、ハイブリッド電気自動車が極低温環境下にあり、バッテリが極低温状態にある場合には、HVシステムが始動され、エンジンの駆動が開始されると共にバッテリへの充電が開始されると、バッテリ内において上述した異常が発生する虞がある。なお、このように内部短絡等の異常がバッテリに発生した場合には、バッテリの交換が必要となってしまう。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、極低温状態のバッテリへの充電を行わないようにすることを目的とする。
上記課題を解決する第一の発明に係るハイブリッド電気自動車は、駆動源であるエンジンの駆動を利用して発電する回転機と、前記回転機によって発電された電気を蓄えるバッテリと、前記バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出手段と、前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上であるか否かを判定する第一判定手段と、前記第一判定手段における判定後に、前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上であるか否かを再度判定する第二判定手段と、前記第二判定手段における判定結果に基づいて、前記エンジンを始動または始動待機させるよう制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
上記課題を解決する第二の発明に係るハイブリッド電気自動車は、第一の発明に係るハイブリッド電気自動車において、前記第一判定手段が、当該ハイブリッド電気自動車の制御システムの始動処理中に判定を行うものであり、前記第一判定手段における判定から前記第二判定手段が判定を行うまでの時間が、前記第一判定手段によって前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上であると判定された場合よりも、前記第一判定手段によって前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上ではないと判定された場合の方が長いものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第三の発明に係るハイブリッド電気自動車は、第一または第二の発明に係るハイブリッド電気自動車において、前記第二判定手段が、前記第一判定手段によって前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上ではないと判定された場合には、前記制御システムの始動処理完了後に所定時間経過してから判定を行うものであり、前記所定時間が、前記第二判定手段が前記第一判定手段における判定の正否を判定するために要する判定確定時間よりも長いものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第四の発明に係るハイブリッド電気自動車は、第三の発明に係るハイブリッド電気自動車において、前記所定時間が、前記バッテリ温度検出手段による検出結果の経時変化に応じて、延長されるものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第五の発明に係るハイブリッド電気自動車は、第一から第四のいずれか一つの発明に係るハイブリッド電気自動車において、前記第二判定手段が、前記第一判定手段による判定の正否を判定した後において、前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上であるか否かを繰り返し判定するものであり、前記制御手段が、前記第一判定手段による判定の正否を判定した後において、前記第二判定手段によって前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上ではないと判定された場合には、前記エンジンを始動待機または停止させ、前記第二判定手段によって前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上であると判定された場合には、前記エンジンを始動または駆動継続させるよう制御するものであることを特徴とする。
第一の発明に係るハイブリッド電気自動車によれば、第一判定手段がバッテリ温度検出手段による検出結果を判定(仮判定)した後、バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上であるか否かを再度判定(正式判定)するので、バッテリの温度を正しく判定することができる。また、制御手段が第二判定手段における判定結果に基づいてエンジンを制御することにより、バッテリの温度が所定値以上であった場合にはエンジンを始動させ、バッテリの温度が所定値未満であった場合にはエンジンを始動待機させることができるので、極低温状態のバッテリへの充電が行われることはなく、極低温状態のバッテリに充電を行うことによるバッテリにおける異常発生を防止することができる。
第二の発明に係るハイブリッド電気自動車によれば、第一判定手段によってバッテリの温度が所定値以上であると判定された場合には、バッテリの温度が所定値以上であれば、早期にエンジンが始動される。また、第一判定手段によってバッテリの温度が所定値未満であると判定された場合には、バッテリの温度をより正しく判定することができる。
第三の発明に係るハイブリッド電気自動車によれば、制御手段は、第二判定手段による判定の後にエンジンを始動させるものであり、第二判定手段による判定を行う前の所定時間が第二判定手段による判定に要する判定確定時間よりも長いので、第二判定手段が第一判定手段による判定の正否を判定(正式判定)する前にエンジンを始動させることはない。
第四の発明に係るハイブリッド電気自動車によれば、バッテリ温度検出手段による検出結果の経時変化に応じて所定時間が延長されるので、第二判定手段による判定を確実に行うことができる。例えば、バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値よりも僅かに高いが低下傾向にあった場合や、バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値近傍で変動していた場合には、所定時間を延長させることにより、バッテリの温度を正しく判定することができ、極低温状態のバッテリへの充電を確実に防止することができる。
第五の発明に係るハイブリッド電気自動車によれば、第二判定手段によるバッテリ温度の判定が繰り返されるので、第二判定手段による判定に基づいて制御手段がエンジンを始動待機させた場合においても、その後にバッテリ温度が上昇して所定値以上となれば、制御手段によってエンジンを始動することができ、第二判定手段による判定に基づいて制御手段がエンジンを始動させた場合においても、その後にバッテリ温度が低下して所定値未満となれば、制御手段によってエンジンを停止することができる。
実施例1に係るハイブリッド電気自動車を示す制御ブロック図である。 実施例1に係るハイブリッド電気自動車の動作を示すフローチャートである。 実施例1に係るハイブリッド電気自動車の動作を示すタイミングチャートである。 実施例1に係るハイブリッド電気自動車の動作を示すタイミングチャートである。
以下に、本発明に係るハイブリッド電気自動車の実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の実施例1に係るハイブリッド電気自動車について、図1、図3および図4を参照して説明する。
図1に示すように、本実施例におけるハイブリッド電気自動車1には、エンジン10と図示しないモータとが備えられており、このエンジン10とモータとを駆動することによって、ハイブリッド電気自動車1は走行することができる。
また、ハイブリッド電気自動車1には、エンジン10と連結される回転機20と、当該回転機20と電気的に接続されるバッテリ30とが備えられている。この回転機20は、エンジン10の駆動を利用して発電することができるようになっており、回転機20によって発電された電気は、バッテリ30に蓄えられるようになっている。
もちろん、本発明における回転機は、本実施例のようにエンジン10の駆動によって発電するジェネレータとしてのみ機能するもの(回転機20)に限定されず、モータおよびジェネレータとして機能するものでも良い。この場合、ハイブリッド電気自動車は、バッテリに蓄えられた電気を回転機に供給して回転機を駆動することにより走行することができると共に、回転機によって発電された電気は、バッテリに蓄えられる。つまり、回転機は、ハイブリッド電気自動車の駆動源(モータ)として機能すると共に、発電機(ジェネレータ)として機能するものとなる。
ハイブリッド電気自動車1には、ECU(エレクトロニックコントロールユニット、制御手段)40が備えられており、このECU40によってエンジン10および回転機20の動作が制御されている。また、ハイブリッド電気自動車1には、BMU(バッテリマネジメントユニット)50が備えられており、このBMU50によってバッテリ30における電気残量等の状態が管理されている。
バッテリ30には、温度センサ31が設けられており、この温度センサ31は、BMU50における電池温度入力部51と電気的に接続されている。よって、ハイブリッド電気自動車1の制御システムであるHVシステムの始動中においては、バッテリ30の温度は温度センサ31によって常に計測されており、この計測された情報(温度計測値TM)は、BMU50の電池温度入力部51に送信されるようになっている。
電池温度入力部51には、ECU40における始動時低温判定部(第一判定手段)41が電気的に接続されており、温度センサ31による温度計測値TMは、電池温度入力部51を介して始動時低温判定部41に送られるようになっている。
この始動時低温判定部41は、HVシステムの始動時に、バッテリ30が充電に適した状態にあるか否かを判定する判定手段であり、本実施例においては、バッテリ30が極低温状態であるか否かを判定する。具体的には、始動時低温判定部41は、HVシステムの始動処理中(完了直前)における温度センサ31による温度計測値TMが所定温度TS未満であるか否かを判定することにより、バッテリ30が極低温状態であるか否かを判定する。
また、電池温度入力部51には、BMU50における電池低温判定部(第二判定手段)52が電気的に接続されており、温度センサ31による温度計測値TMは、電池温度入力部51を介して電池低温判定部52に送られるようになっている。
この電池低温判定部52は、始動時低温判定部41による判定の正否を判定する判定手段であり、本実施例においては、始動時低温判定部41における判定後に、バッテリ30が極低温状態であるか否か、すなわち、温度センサ31による温度計測値TMが所定温度TS未満であるか否かを判定することにより、バッテリ30が極低温状態であるか否かを再度判定する。
前述した始動時低温判定部41においては、HVシステムの始動処理が完了する直前における瞬間の温度計測値TMからバッテリ30が極低温状態であるか否かを判定しており、温度センサ31によって実際のバッテリ温度TRが正しく計測されていない、すなわち、温度計測値TMがバッテリ温度TRと異なることがある。
そこで、電池低温判定部52において、温度計測値TMが所定温度TS未満であるか否かを再度判定すること、すなわち、始動時低温判定部41における判定の正否を判定することにより、バッテリ30が極低温状態であるか否か、すなわち、実際のバッテリ温度TRが所定温度TS未満であるか否かを正しく判定することができる。
また、電池低温判定部52は、前述の始動時低温判定部41における判定結果に応じて、HVシステムの始動処理完了後すぐに判定を行う、または、HVシステムの始動処理完了後に所定時間経過してから判定を行うようになっている。
HVシステムの始動処理が開始され(図3におけるt1)、始動時低温判定部41においてバッテリ30が極低温状態ではないと判定された場合(図3におけるt41)、すなわち、HVシステムの始動処理中(完了直前)における温度計測値TMが所定温度TS以上であった(TM≧TS)場合には、電池低温判定部52は、HVシステムの始動処理完了(図3におけるt2)後、すぐに温度センサ31による温度計測値TMが所定温度TS未満であるか否かを判定する(図3におけるt52)。
このように、始動時低温判定部41においてバッテリ30が極低温状態ではないと判定された場合に、HVシステムの始動処理完了後すぐに電池低温判定部52による判定を行うことにより、バッテリ30が極低温状態であるか否かの判定に掛かる時間を最小限に抑え、早期にエンジン10を始動させることができる。
一方、HVシステムの始動処理が開始され(図4におけるt1)、始動時低温判定部41においてバッテリ30が極低温状態であると判定された場合(図4におけるt41)、すなわち、HVシステムの始動処理中(完了直前)における温度計測値TMが所定温度TS未満であった(TM<TS)場合には、電池低温判定部52は、HVシステムの始動処理完了(図4におけるt2)後、所定時間経過してから、温度センサ31による温度計測値TMが所定温度TS未満であるか否かを判定する(図4におけるt52)。
ハイブリッド電気自動車1においては、温度センサ31による実際のバッテリ温度TRの正確な計測には所定時間(判定確定時間)を要し、始動時低温判定部41においてバッテリ30が極低温状態であると判定した場合に、HVシステムの始動処理完了後に当該所定時間が経過してから電池低温判定部52による判定を行うことにより、実際のバッテリ温度TRが所定温度TS未満であるか否かをより正しく判定する、すなわち、バッテリ30が極低温状態であるか否かをより正確に判定することができる。
以上のようにして、ハイブリッド電気自動車1においては、始動時低温判定部41における判定から電池低温判定部52が判定を行うまでの時間を、始動時低温判定部41によって温度センサ31による検出結果(温度計測値TM)が所定値(所定温度TS)以上であると判断された場合(図3における(t52−t2))よりも、始動時低温判定部41によって温度センサ31による検出結果(温度計測値TM)が所定値(所定温度TS)以上ではないと判定された場合(図4における(t52−t2))の方が長くなるようにしている。
このように、始動時低温判定部41における判定結果に応じて、電池低温判定部52における判定タイミング(図3および図4におけるt52)を変えることにより、バッテリ30が極低温状態であるか否かを正しく判定することができると共に、バッテリ30が極低温状態ではない場合には早期にエンジン10を始動させることができる。
始動時低温判定部41および電池低温判定部52には、エンジン指令判定部42が電気的に接続されており、このエンジン指令判定部42は、始動時低温判定部41および電池低温判定部52における判定結果に基づいて、エンジン10の始動(駆動継続)または始動待機(停止)の指令を判定するようになっている。
また、エンジン指令判定部42には、指令信号出力部(制御手段)43が電気的に接続されており、この指令信号出力部43は、エンジン指令判定部42における判定結果に基づいて、エンジン10の始動(駆動継続)または始動待機(停止)の指令信号をエンジン10に出力するようになっている。
本発明の実施例1に係るハイブリッド電気自動車における制御について、図1から図4を参照して説明する。
まず、図1に示すように、ステップS1において、始動スイッチ60が操作され(図3および図4におけるt1)、ステップS2において、HVシステムの始動処理が開始された後、ステップS3において、始動時低温判定部41は、バッテリ30が極低温状態であるか否かを判定する(図3および図4におけるt41)。
ここで、始動時低温判定部41は、温度センサ31によって計測された温度計測値TMが所定温度TS未満であるか否かを判定することにより、バッテリ30が極低温状態であるか否かを判定しており、このときの温度計測値TMは、HVシステムの始動処理が完了する直前に温度センサ31によって計測された値である。
ステップS3において、バッテリ30が極低温状態である(YES)と判定されると(図4におけるt41)、ステップS4において、HVシステムの始動処理が完了(図4におけるt2)した後、ステップS5において、HVシステムの始動処理の完了後に所定時間が経過してから、後述するステップS7へ移行する。一方、ステップS3において、バッテリ30が極低温状態ではない(NO)と判定されると(図3におけるt41)、ステップS6において、HVシステムの始動処理が完了した(図3におけるt2)後、すぐに後述するステップS7へ移行する。
つまり、温度計測値TMが所定温度TS未満である場合には、始動時低温判定部41においてエンジン始動待機判定がONとされ(図4におけるt41)、電池低温判定部52においてバッテリ30が極低温状態であるか否かを判定するため、HVシステムの始動処理完了後に所定時間が確保される。一方、温度計測値TMが所定温度TS以上である場合には、始動時低温判定部41においてエンジン始動待機判定がOFFとされ(図3におけるt41)、HVシステムの始動処理完了後すぐに電池低温判定部52においてバッテリ30が極低温状態であるか否かが判定されるようになっている。
前述のステップS7において、電池低温判定部52は、バッテリ30が極低温状態であるか否かを判定する(図3および図4におけるt52)。このステップS7において、バッテリ30が極低温状態である(YES)と判定されると(図4におけるt52)、ステップS8において、エンジン10の始動を待機する。つまり、電池低温判定部52における判定結果に基づいて、エンジン指令判定部42はエンジン10の始動を待機するよう判定し、指令信号出力部43から指令信号が出力されてエンジン10の始動は待機される。
一方、ステップS7において、バッテリ30が極低温状態ではない(NO)と判定されると(図3におけるt52)、ステップS9において、エンジン10を始動する(図3におけるt10)。つまり、電池低温判定部52における判定結果に基づいて、エンジン指令判定部42はエンジン10を始動するよう判定し、指令信号出力部43から指令信号が出力されてエンジン10の始動は待機される。
以上のステップS1からステップS9までの制御の流れは、始動スイッチ60を操作した際、すなわち、HVシステム始動時における一連の制御の流れを示しており、前述のステップS8またはステップS9の後には、ステップS7以降の制御、すなわち、ステップS7およびステップS8、または、ステップS7およびステップS9の制御が繰り返される。
つまり、ステップS8においてエンジン10の始動を待機(または、エンジン10を停止)した場合において、ステップS7における電池低温判定部52によるバッテリ30が極低温状態であるか否かの判定が繰り返され、バッテリ温度TRが所定温度TS未満のままであれば、ステップS7において、バッテリ30が極低温状態である(YES)と判定され、ステップS9において、エンジン10の始動を待機(始動待機を継続)する。
一方、ステップS8においてエンジン10の始動を待機(または、エンジン10を停止)した場合においても、ステップS7における電池低温判定部52によるバッテリ30が極低温状態であるか否かの判定が繰り返され、その後にバッテリ温度TRが上昇した際には、ステップS7において、バッテリ30が極低温状態ではない(NO)と判定され(図4におけるt52-1)、ステップS9において、エンジン10を始動する(図4におけるt10)。
また、ステップS9においてエンジン10を始動(または、エンジン10の駆動を継続)した場合において、ステップS7における電池低温判定部52によるバッテリ30が極低温状態であるか否かの判定が繰り返され、バッテリ温度TRが所定温度TS以上のままであれば、ステップS7において、バッテリ30が極低温状態ではない(NO)と判定され、ステップS8において、エンジン10の駆動を継続する。
一方、ステップS9においてエンジン10を始動(または、エンジン10の駆動を継続)した場合においても、ステップS7における電池低温判定部52によるバッテリ30が極低温状態であるか否かの判定が繰り返され、その後にバッテリ温度TRが低下した際には、ステップS7において、バッテリ30が極低温状態である(YES)と判定され(図3におけるt52-1)、ステップS8において、エンジン10を停止する(図3におけるt10-1)。
ハイブリッド自動車1においては、温度センサ31によって実際のバッテリ温度TRを正確に計測するために時間(判定確定時間)を要し、それよりも長い時間を所定時間(始動待機時間)として確保するようにしている。判定確定時間は、温度センサ31の特性等によるものであり、本発明における所定時間は、温度センサ31の特性等による判定確定時間に応じて設定され、判定確定時間よりも長く設定されることが好ましい。
また、本実施例においては、HVシステムの始動処理が完了してから所定時間経過後に電池低温判定部52における判定を行っている。もちろん、本発明はこれに限定されず、例えば、始動時低温判定部41における判定を行ってから所定時間経過後に電池低温判定部52における判定を行うようにしても良い。
また、ハイブリッド電気自動車1において、始動時低温判定部41における判定時から電池低温判定部52における判定時までの間における温度計測値TMの変化に応じて、前述の所定時間を延長することができるようにしても良い。
例えば、温度計測値TMが所定温度TSよりも僅かに高いが低下傾向にあった場合や、温度計測値TMが所定温度TS近傍で変動していた場合には、前述の所定時間に延長時間を加えた時間経過した後に、電池低温判定部52における判定を行うようにする。
また、上述の制御における始動時低温判定部41および電池低温判定部52の判定結果、または、エンジン指令判定部42の判定結果を図示しないインジゲータ等に表示し、運転者へ報知するようにしても良い。
以上のように、ハイブリッド自動車1においては、バッテリ30が極低温状態である場合にエンジン10を駆動させてバッテリ30への充電を行うことはない。よって、極低温状態のバッテリ30への充電によって発生するリチウム析出等の異常を防止することができる。
1 ハイブリッド電気自動車
10 エンジン
20 回転機
30 バッテリ
31 温度センサ(バッテリ温度検出手段)
40 ECU(制御手段)
41 始動時低温判定部(第一判定手段)
42 エンジン指令判定部(制御手段)
43 指令信号出力部(制御手段)
50 BMU
51 電池温度入力部(バッテリ温度検出手段)
52 電池低温判定部(第二判定手段)

Claims (5)

  1. 駆動源であるエンジンの駆動を利用して発電する回転機と、
    前記回転機によって発電された電気を蓄えるバッテリと、
    前記バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出手段と、
    前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上であるか否かを判定する第一判定手段と、
    前記第一判定手段における判定後に、前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上であるか否かを再度判定する第二判定手段と、
    前記第二判定手段における判定結果に基づいて、前記エンジンを始動または始動待機させるよう制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とするハイブリッド電気自動車。
  2. 前記第一判定手段が、当該ハイブリッド電気自動車の制御システムの始動処理中に判定を行うものであり、
    前記第一判定手段における判定から前記第二判定手段が判定を行うまでの時間が、前記第一判定手段によって前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上であると判定された場合よりも、前記第一判定手段によって前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上ではないと判定された場合の方が長いものである
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド電気自動車。
  3. 前記第二判定手段が、前記第一判定手段によって前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上ではないと判定された場合には、前記制御システムの始動処理完了後に所定時間経過してから判定を行うものであり、
    前記所定時間が、前記第二判定手段が前記第一判定手段における判定の正否を判定するために要する判定確定時間よりも長いものである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド電気自動車。
  4. 前記所定時間が、前記バッテリ温度検出手段による検出結果の経時変化に応じて、延長されるものである
    ことを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド電気自動車。
  5. 前記第二判定手段が、前記第一判定手段による判定の正否を判定した後において、前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上であるか否かを繰り返し判定するものであり、
    前記制御手段が、前記第一判定手段による判定の正否を判定した後において、前記第二判定手段によって前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上ではないと判定された場合には、前記エンジンを始動待機または停止させ、前記第二判定手段によって前記バッテリ温度検出手段による検出結果が所定値以上であると判定された場合には、前記エンジンを始動または駆動継続させるよう制御するものである
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のハイブリッド電気自動車。
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