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JP6426285B2 - 水平加工ラインのデスミアモジュールおよびデスミアモジュールからデスミア粒子を分離除去する方法 - Google Patents

水平加工ラインのデスミアモジュールおよびデスミアモジュールからデスミア粒子を分離除去する方法 Download PDF

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Description

本発明は、処理される基板に金属、特に銅を付着させるガルバニックあるいは湿式化学の水平加工ラインのための、沈殿物を除去するデスミアモジュールに関し、このデスミアモジュールは、デスミアユニットに連結可能なデスミア容器と、ポンプと、ポンプとデスミアユニットとを連結する少なくとも第1の液体連絡要素と、を有する。ポンプは、上記少なくとも第1の液体連絡要素によってデスミアユニットと連通しており、デスミアモジュールは内部に処理液高さを有し、この高さはポンプの吸込領域より高い。
本発明は、さらに、このようなデスミアモジュールからデスミア粒子を選択的に分離して除去する方法に関する。
プリント基板産業では、プリント基板の製造時にドリルによって穴あけされたスルーホールの洗浄のためのデスミア用化学薬品として、ナトリウム、過マンガン酸カリウム、クロム酸、硫酸などがよく知られている。特に、デスミア洗浄でナトリウムまたは過マンガン酸カリウムが使用された場合に、デスミア化学薬品と、プリント基板のドリルで穴あけされたスルーホールの箇所における残留樹脂と、の化学反応によってかなりの量のデスミア粒子が発生する。
上記のデスミア粒子は、ナトリウムまたは過マンガン酸カリウムの場合は、二酸化マンガン粒子であり、二酸化マンガン粒子は、デスミアモジュールの対応するデスミア容器の底部に凝集することが知られている。
しかし、特にデスミア流体の流れのみによって、対応するデスミア容器の底部からデスミア粒子を機械的に除去することは困難であることが多く、特に、二酸化マンガン粒子を含むデスミア処理液の高濃度の懸濁液により、処理される対応する基板の水平加工中にデスミア粒子を連続的に除去することは困難である。
適切な追加の化学薬品を使用して、化学的還元プロセスによって二酸化マンガン粒子を除去することもこれまで試みられている。しかし、本発明の目的は、上記デスミア粒子を除去する新規で進歩性を有する機械的な方法を見いだすことである。
上記デスミア粒子を機械的に除去するこれまでの試みは、部分的にしか成功しておらず、デスミア容器を別途洗浄可能とするように水平加工ライン全体を停止する不都合な必要性のために引き起こされる問題に悩まされてきた。このような中断は、停止時間の延長および効率の低下につながり、これにより、このような水平加工ラインのコストがさらに高くなる。
この問題を緩和するため、保守に起因する基板の水平加工の中断を避けるように、これまで複雑な自動洗浄手順が導入されてきた。しかし、このような解決方法は、一般にこのような水平加工ラインのコストと複雑さを増加させる。
特許文献1は、このようなデスミア粒子を機械的に除去する装置を開示している。この装置では、一対のノズル、すなわち、ドリルで穴あけされたスルーホールの真上に配置された加圧ノズルとドリルで穴あけされた同じスルーホールの真下に配置された吸込ノズルを使用して、ドリルで穴あけされたスルーホールにデスミア処理液を直接押し通し、対応するドリルで穴あけされたスルーホールのデスミア粒子を含むデスミア処理液は、吸込ノズルに直接入る。よって、デスミア粒子は、デスミアモジュールから直接除去することができる。しかし、このような解決法は、充分な固有の剛性を有する厚いプリント基板のみに適している。今日処理される基板は、厚みの減少および柔軟性の増加によりはるかに処理難度が上がっており、上記の手順が適用できなくなっている。
特許文献2は、処理される材料、特に処理される平らな材料の湿式化学処理のための装置を開示している。この装置は、処理される材料を処理液で処理するための処理容器と、処理される材料を処理容器を通って搬送する搬送装置と、処理容器に不活性ガスを供給する供給装置と、を備える。
特許文献3は、過マンガン酸カリウムデスミア溶液のライン上での濾過のための装置および方法を開示している。二酸化マンガン沈殿物を含む溶液は、沈殿物を除去することができるようにデスミアタンクからポンプで連続的に汲み出される。この装置は、溶液または沈殿物が引き起こしうる化学的腐食に耐性を有する配管を備える。空気駆動の膜ポンプが、装置を通して溶液/沈殿物混合物を循環させるために使用される。マルチチューブフィルタユニットが、混合物から沈殿物を除去する。続いて、濾過された沈殿物のない溶液は、デスミアタンクに戻される。
一般的な水平加工ラインで発生する他の問題は、デスミア粒子が必要な浸漬ポンプの下部の吸込領域に入るのを防止するために、大容量の大きなデスミア容器を設ける必要があることである。よって、大量のデスミア処理液を提供することが必要となり、処理がさらに高価になる。
独国特許出願公開第3813518号明細書 米国特許出願公開第2012/298515号明細書 欧州特許出願公開第251923号明細書
従来技術に鑑みて、本発明の目的は、周知のデスミアモジュールの上述の難点を有さない、水平加工ラインのためのデスミアモジュールを提供することである。
さらに、本発明の目的は、必要な浸漬ポンプの下部の吸込領域にデスミア粒子が入るおそれが最小になるか、あるいは好ましくは完全になくなるデスミアモジュールを提供することである。
特に、本発明の目的は、デスミア処理溶液の寿命を延長すると同時に、循環するデスミア処理液の量を大きく減少させることができるデスミアモジュールを提供することである。
さらに、本発明の目的は、顧客の現場で既に稼動中の水平加工ラインに設置できるデスミアモジュールを提供することである。
従って、既存の加工ラインに容易に組み込むことができ、かつ必要な空間が小さく設計が複雑でないデスミアモジュールが求められている。
上記の目的は、請求項1の全ての特徴を含むデスミアモジュールによって達成される。本発明のデスミアモジュールの適切な変形例は、従属する請求項2〜14によって保護される。さらに、請求項15は、このようなデスミアモジュールからデスミア粒子を選択的に分離して除去する方法を含む。
本発明は、処理される基板に金属、特に銅を付着させるガルバニックあるいは湿式化学の水平加工ラインのための、沈殿物を除去するデスミアモジュールを提供し、このデスミアモジュールは、デスミアユニットに連結可能なデスミア容器と、ポンプと、ポンプとデスミアユニットとを連結する少なくとも第1の液体連絡要素と、を有し、ポンプは、上記少なくとも第1の液体連絡要素によってデスミアユニットと連通しており、デスミアモジュールは内部に処理液高さを有し、この処理液高さはポンプの吸込領域より高く、デスミアモジュールは、さらに、少なくとも第1の液体領域と、ポンプの吸込領域を含む隣接する少なくとも第2の液体領域と、上記少なくとも第1の液体領域と上記少なくとも第2の液体領域との間に設けられた第1の分離要素と、を含み、第1の分離要素は、デスミアモジュール内の処理液高さより下に配置されるとともに、処理液が第1の液体領域から第2の液体領域へと流れることを可能にするオーバーフロー端を有する非透過性の液体堰であるか、または、第1の分離要素は、デスミア容器の底部からデスミアモジュールの処理液高さを超える絶対高さまで延びる透過性の液体堰であり、デスミアモジュールは、処理される基板のドリルで穴あけされたスルーホールからスミアを除去するために行われるデスミア処理ステップを内部で行うことができる水平加工モジュールであり、デスミアユニットは、処理される基板の原材料の残留スミアをドリルで穴あけされたスルーホールから除去するように、処理される基板の一方または両方の面にデスミア処理液の流れを導くようにそれぞれ設けられた水平加工ラインのモジュールである。
これにより、周知の従来技術のデスミアモジュールの上述の難点を有しないデスミアモジュールを提供することができる。
さらに、本発明のデスミアモジュールによれば、デスミア粒子が必要な浸漬ポンプの下部の吸込領域に入るおそれが最小になるか、好ましくは完全になくなる。
本発明のデスミアモジュールによるデスミア粒子の効果的な機械的除去により、続いて処理される基板の表面上を必要な浸漬ポンプによってデスミア処理液と共にデスミア粒子が循環することが防止され、より高い製品品質が確実に得られる。
これにより、ポンプに要求されるデスミア処理液の体積供給量が低くなるため、比較的小さい浸漬ポンプを選択することができるという追加の利点が得られる。
特に、本発明のデスミアモジュールは、デスミア処理溶液の寿命を延長すると同時に、デスミア処理液の循環量をかなり減少させることができる。一般に、ユーザは、デスミア処理溶液の3倍〜5倍の循環量を必要とし、この循環量は対応するデスミア容器に常に存在する必要がある。本発明のデスミアモジュールは、デスミア処理溶液の10〜50体積パーセントしか必要としない。よって、本発明のデスミアモジュールの経済的利益は大変大きい。
さらに、本発明のデスミアモジュールは、変更したデスミアモジュールを顧客の現場で既に稼動中の水平加工ラインに容易に設置することができ、かつ必要な空間が小さく設計が複雑でないという利点を提供する。
本発明のより完全な理解のために、添付図面とともに以下の実施形態を参照されたい。
本発明の第1の実施例によるデスミアモジュールの説明図である。 本発明の第1の実施例によるデスミアモジュールの説明図である。 本発明の第2の実施例によるデスミアモジュールの説明図である。 本発明の第2の実施例によるデスミアモジュールの説明図である。 図1aに示す本発明の第1の実施例に基づく、本発明の第3の実施例によるデスミアモジュールの説明図である。
本明細書で「デスミアモジュール」という用語を本発明に用いた場合には、処理される基板のドリルで穴あけされたスルーホール(through−going conduits)からスミアを除去するために行われるデスミア処理ステップを内部で行うことができる全ての水平加工モジュールを意味する。
本明細書で「金属を付着させるためのガルバニックあるいは湿式化学の水平加工ライン」という用語を本発明に用いた場合には、ガルバニックおよび/または湿式化学処理において処理される基板に金属を付着させる全ての水平加工を意味する。
本明細書で「デスミアユニット」という用語を本発明に用いた場合には、デスミア処理液がフラッディング装置要素によって供給される一般的な水平加工ラインのモジュールを意味し、フラッディング装置要素は、処理される基板の原材料の残留スミアをドリルで穴あけされたスルーホールから除去するように、処理される基板の一方または両方の面にデスミア処理液をそれぞれ導く。上記のドリルで穴あけされたスルーホールをすすいだ後、デスミア処理液と除去されたデスミア粒子のスラリーがデスミアユニットから流れ出てデスミア容器の第1の液体領域に収集される。
このようなデスミアユニットは、デスミア容器の内部または外部に配置可能である。
デスミアユニットがデスミア容器の内部に配置される場合には、デスミアユニットは、デスミアモジュール内の処理液高さよりも高い高さに配置される。これにより、スラリーは、デスミアモジュールの第1の液体領域に直接流れる。
デスミアユニットがデスミア容器の外部に配置される場合には、デスミアユニットからデスミアモジュールのデスミア容器までスラリーを送るように第3の液体連絡要素を設ける必要がある。これは、スラリーが最終的にデスミアモジュールの第1の液体領域に到達するように行う必要がある。
浸漬ポンプを利用することが好ましく、浸漬ポンプの吸込領域を含む浸漬ポンプの下部が、デスミア容器内の処理液高さよりも低い高さでデスミアモジュールの第2の液体領域内に直接配置される。浸漬ポンプの上部は、デスミアモジュールのデスミア容器の外部に配置される。
選択的に、好ましくは、デスミアモジュールのデスミア容器の外部に配置された遠心ポンプを利用することができる。この場合は、デスミアモジュールの第2の液体領域内の吸込領域を遠心ポンプと連通させる第4の液体連絡要素を追加で設ける必要がある。この第4の液体連絡要素は、処理液が続いて第1の液体連絡要素によってデスミアユニットに送られる前に、最初に処理液を遠心ポンプに運ぶ。
吸込領域は、最大でデスミアモジュールの第2の液体領域と同一とすることができる。
本明細書で「金属」という用語を本発明に用いた場合には、ガルバニックあるいはあるいは湿式化学の金属付着プロセスに一般的に適していることが知られている金属を意味する。このような金属は、特に、金、ニッケル、銅、好ましくは銅を含みうる。
本明細書では、「処理される基板」は、丸く、好ましくは円形または角張っており、好ましくは長方形、正方形、三角形などの多角形であり、または半円形などの丸い構成要素および角張った構成要素の組み合わせであるとともに/または処理される基板は、円形の場合には、50mm〜1000mmの直径を有し、好ましくは100mm〜700mmの直径を有し、さらに好ましくは120mm〜500mmの直径を有し、好ましくは多角形である角張っておりかつ/または処理される基板がプリント基板、プリント回路フォイル、半導体ウェーハ、ウェーハ、太陽電池、光電池、フラットパネルディスプレーまたはモニタの電池である場合には、側面長さが10mm〜1000mm、好ましくは25mm〜700mm、さらに好ましくは50mm〜500mmである。処理される平たい基板は、ガラス、樹脂、成型された化合物またはセラミックなどの材料の1つまたは異なる材料の混合物で構成することができる。
好ましい実施例では、平らな基板は、水平装置全体を通って連続的に処理される無端コンベヤなどの形態の無端基板であってもよい。この場合には、平らな基板は、処理の前に原材料をコイル状に巻き上げるとともに処理後の最終材料をコイル状に巻き取ることを可能とする柔軟な材料で構成される。
デスミア容器からデスミアユニットへの、そしてデスミア容器に戻る処理液の循環を推進するために、充分な体積流量の処理液がポンプの吸込領域に確実に提供される。好ましくは、このために処理液高さ監視装置を設けることができる。
本明細書で「処理液」という用語を本発明に用いた場合には、デスミア処理を実行するのに適していると一般に考えられているデスミア処理液、好ましくはナトリウムまたは過マンガン酸カリウムを意味する。
第1の実施例では、第1の分離要素は、デスミアモジュール内の処理液高さよりも下に配置され、処理液が第1の液体領域から第2の液体領域へと流れることを可能にするオーバーフロー端を備える非透過性の液体堰である。
オーバーフロー端によって、ポンプ動作を維持するのに充分な処理液が第2の液体領域に到達することが保証される。他方では、デスミア粒子は、第1の分離要素の前方の第1の液体領域に保持することができる。よって、デスミア粒子は、ポンプの吸込領域に到達することができず、デスミアユニットに戻って次に処理される基板の表面を汚染することがない。これは、オーバフロー端によって、完全に防ぐことができる。
第1の実施例では、デスミアモジュールが少なくとも第2の分離要素をさらに含むことが好ましく、第2の分離要素は、好ましくは第1の分離要素と同一であり、第1の分離要素に平行に配置される。
第1の実施例では、デスミアモジュールは、対応するオーバフロー端の絶対高さが異なる少なくとも第1および第2の分離要素を含むことが特に好ましく、これらの分離要素は、第1の液体領域から第2の液体領域へ向かって高さが高くなることが好ましい。
このような複数の分離要素は、デスミア粒子が分離要素のオーバーフロー端を通過するのを効果的に防止することができるという利点を提供する。デスミア粒子は、第1の液体領域に堆積する。デスミア粒子は、特にMnO2の場合、密度が高いために、分離要素の前方でデスミア容器の対応する底部まで比較的速く沈む。デスミアモジュールは、対応する分離要素のオーバーフロー端を異なる絶対高さに設けることによって、水平加工ラインのデスミアユニットで生じるデスミア粒子の大きさに適応可能である。よって、デスミア粒子が第1の分離要素からあふれた場合でも、第2の分離要素の前方に堆積させることで収集することができる。特に、第2の分離要素が第1の分離要素よりも高い絶対高さを有する場合には、デスミア粒子が対応する全ての分離要素を超えてデスミアモジュールの第2の液体領域に到達するのを効果的に防ぐことができる。
第2の実施例では、第1の分離要素は、デスミア容器の底部からデスミアモジュール内の処理液高さを超える絶対高さまで延びる透過性の液体堰である。
しかし、第2実施例も、第1の実施例のように処理液がオーバーフロー端を超えて流れるのを可能にする代わりに、処理液が透過性の分離要素を通って流れることを可能にすることで、充分な処理液が第2の液体領域に到達することを保証する。
両方の実施例とも、ポンプ動作を維持するために充分な量の処理液がデスミアモジュールの第2の液体領域に到達することを保証する。
第2の実施例では、デスミアモジュールは、少なくとも第2の分離要素をさらに含むことが好ましく、第2の分離要素は、好ましくは第1の分離要素と同一で第1の分離要素と平行に配置される。
複数の平行な透過性の液体堰を配置することによって、透過性の液体堰である分離要素を通過可能である、対応するデスミアユニットで生じるデスミア粒子の大きさにデスミアモジュールをさらに適応させることができる。
対応するデスミアモジュールは、透過性の液体堰である分離要素を変更することによって、加工ラインの条件や材料に従って制御および/または調整することができる。
第2の実施例では、デスミアモジュールは、少なくとも第1および/または少なくとも第1および第2の分離要素を含むことが好ましく、各々の分離要素は、複数の開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙を有する。
これにより、特定の個々の分離要素に従って、通過可能となる異なるデスミア粒子の寸法を選択することが可能になる。
第2の実施例では、複数の開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙が、第1および/または第2の分離要素において均一または不均一に分布していることが特に好ましい。
第2の実施例では、各々の分離要素の複数の開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙は、等しいまたは等しくない平均を有してもよく、上記複数の開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙は、丸い、好ましくは円形の断面、角張った、長方形、正方形、三角形などの好ましくは多角形の断面、または半円形などの丸い構成要素および角張った構成要素の組み合わせによって構成された断面を有する。
第2の実施例では、各々の分離要素の上記開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙の平均直径は、デスミア容器の底部からデスミアモジュール内の処理液高さを超える絶対高さまで連続的に増加または減少してもよく、好ましくは増加する。
全ての実施例において、デスミア容器の底壁は、2つの部分、すなわち第1の液体領域における第1の底壁部分および第2の液体領域における第2の底壁部分に分離されることが好ましく、上記の底壁部分の間の移行点は、上記少なくとも第1の分離要素の下にあり、両方の底壁部分が真っすぐ水平に延びているか、両方の底壁部分の少なくとも一方が少なくとも部分的に水平に対して斜め上向きまたは斜め下向きに延びてもよい。
第1の底壁部分が移行点の近傍または移行点から、第1の底壁部分の端部まで少なくとも部分的に斜め上向きに延びる場合には、デスミア容器内で使用する必要があるデスミア処理液の量が少なくなる。これにより、コストが削減されるとともに化学薬品の節約になる。
第1の底壁部分が移行点の近傍または移行点から、第1の底壁部分の端部まで少なくとも部分的に斜め下向きに延びる場合には、分離要素およびポンプの方向に流れるデスミア粒子が少なくなる。これにより、対応する第1の分離要素の前方においてデスミア容器の底部に堆積する前に、デスミア粒子が第2の液体領域に到達するおそれが減少する。
第1の底壁部分は、少なくとも第1の分離要素の前方に、デスミア粒子を堆積させる少なくとも第1のキャビティを有することが特に好ましく、上記第1のキャビティの底部は、デスミア容器からデスミア粒子を除去する処理液出口を備える。
キャビティは、デスミア粒子、好ましくはMnO2粒子が第1の分離要素の前方でキャビティ内に堆積することを可能にする。デスミア粒子の続く除去は、キャビティを用いない場合よりも効率的であり、キャビティを用いない場合には、デスミア粒子がキャビティに選択的に堆積せずに、第1の底壁部分の広い範囲に分散してしまう。
一実施例では、デスミアモジュールは、少なくとも第1の処理液循環システムをさらに含み、この第1の処理液循環システムは、第1の液体領域内で第1の分離要素の前方に配置された、デスミア容器からデスミア粒子を除去する処理液出口から、粗いフィルタユニットを有する第1のフィルタ装置まで延びる少なくとも第2の液体連絡要素を含み、デスミア粒子は、濾過液から分離され、上記第2の液体連絡要素は、続いてデスミア容器の第2の液体領域まで延びる。
代わりに、サイクロンカスケードをこのために使用してもよい。
このような粗いフィルタユニットを利用した場合には、より少ないより小さなデスミア粒子が第2の液体領域に到達する。よって、デスミアユニット内で続いて処理される基板が、送られるデスミア粒子によって汚染されることが防がれる。
粗いフィルタユニットとして、好ましくは自浄式のエッジスプリットフィルタが利用され、これは、ステンレス鋼フィルタユニットにおける40マイクロメートルに対して、25マイクロメートルまでの濾過能力を提供することが好ましい。
粗いフィルタユニットは、15〜70マイクロメートル、好ましくは20〜60マイクロメートル、より好ましくは25〜50マイクロメートルの残留デスミア粒子の最終粒径分布を提供する。
一実施例では、デスミアモジュールは、少なくとも第2の処理液循環装置をさらに含み、この第2の処理液循環装置は、少なくとも第1の液体連絡要素を有し、細かいフィルタユニットを有する第2のフィルタ装置が連結される。
このような細かいフィルタユニットを有する第2のフィルタ装置では、粗いフィルタユニットを有する第1のフィルタ装置によって除去できなかった比較的小さい残留デスミア粒子さえも除去することができる。よって、本発明のデスミアモジュールでは、一種の連続するフィルタを有利に利用して、循環する処理液に分散したデスミア粒子の主要な部分または理想的には全てを除去することができる。
第3の実施例では、本発明は、処理される基板に金属、特に銅を付着させるガルバニックあるいは湿式化学の水平加工ラインのための、沈殿物を除去するデスミアモジュールに関し、このデスミアモジュールは、デスミアユニットに連結可能なデスミア容器と、浸漬ポンプと、この浸漬ポンプとデスミアユニットとを連結する少なくとも第1の液体連絡要素と、を有し、浸漬ポンプは、上記第1の液体連絡要素によってデスミアユニットと連通しており、デスミアモジュールは内部に処理液高さを有し、この処理液高さはデスミアユニットよりも低く、浸漬ポンプの下部の吸込領域より高く、デスミアモジュールは、さらに、デスミアユニットの下方に設けられた少なくとも第1の液体領域と、浸漬ポンプの下方を含む隣接する少なくとも第2の液体領域と、上記少なくとも第1の液体領域と上記少なくとも第2の液体領域との間に設けられた第1の分離要素である少なくとも非透過性の液体堰と、を含む。
第3の実施例では、非透過性の液体堰は、デスミアモジュールの内部の処理液高さよりも下に配置されており、処理液が第1の液体領域から第2の液体領域へと流れることを可能にするオーバーフロー端を有する。
第3の実施例のデスミアモジュールでは、さらに、デスミア容器の底壁が2つの部分、すなわち第1の液体領域における第1の底壁部分および第2の液体領域における第2の底壁部分に分割されており、これらの底壁部分の間の移行点が、上記少なくとも第1の分離要素の下に位置し、両方の底壁部分が真っすぐ水平に延びてもよく、両方の底壁部分の少なくとも一方が少なくとも部分的に水平に対して斜め上向きまたは斜め下向きに延びてもよい。
第3の実施例では、第1の底壁部分は、上記少なくとも第1の分離要素の前方にデスミア粒子を堆積させる少なくとも第1のキャビティを有し、この少なくとも第1のキャビティの底部がデスミア容器からデスミア粒子を除去する処理液出口を備える。
第3の実施例は、少なくとも第1の処理液循環システムをさらに含み、この第1の処理液循環システムは、第1の液体領域内で上記少なくとも第1の分離要素の前方に配置されたデスミア容器からデスミア粒子を除去する処理液出口から粗いフィルタユニットを有する第1のフィルタ装置まで延びる少なくとも第2の液体連絡要素を含み、デスミア粒子は、濾過液から分離され、上記第2の液体連絡要素は、続いてデスミア容器の第2の液体領域まで延びており、少なくとも第2の処理液循環装置をさらに含み、この第2の処理液循環装置は、少なくとも第1の液体連絡要素を有し、細かいフィルタユニットを有する第2のフィルタ装置が連結されている。
本発明はさらに、デスミアモジュールからデスミア粒子を選択的に分離して除去する方法であって、以下の方法ステップを特徴とするものである。
i)上述した本発明のガルバニックあるいは湿式化学の水平加工ラインのデスミアモジュールを提供する。
ii)デスミア粒子をある期間にわたって堆積させることによって、デスミア容器の底部のデスミア粒子を少なくとも第1の分離要素の前方に選択的に分離する。
iii)少なくとも粗いフィルタユニットを有するフィルタ装置を通して溶液を送ることによって、収集されたデスミア粒子を除去する。
iv)濾過された処理液をフィルタ装置からデスミア容器に戻るように導く。
上述の方法による本発明は、デスミア処理溶液の寿命の延長に係る問題に対処する。また、デスミア処理液の循環量をかなり減少させることができる。特に、MnO2デスミア粒子につながる、デスミア処理液としてナトリウムまたは過マンガン酸カリウムの適用は、本発明のデスミアモジュールによって有利に実行可能である。
続いて図面を参照すると、図1aは、本発明の第1の実施例を示している。この実施例では、処理される基板に金属、特に銅を付着させるガルバニックあるいは湿式化学の水平加工ラインのデスミアモジュール1は、デスミア容器2と、デスミアユニット3と、浸漬ポンプ4と、浸漬ポンプ4からデスミアユニット3に延びる第1の液体連絡要素5と、を含む。
浸漬ポンプ4は、第1の液体連絡要素5によってデスミアユニット3と連通している。
デスミアモジュール1は内部に処理液高さ6を有し、この処理液高さ6は、デスミアユニット3より低く、かつ浸漬ポンプ4の下部の吸込領域7より高い。
デスミアモジュール1は、さらに、デスミアユニット3の下方に設けられた第1の液体領域9と、浸漬ポンプ4の下部を含む隣接する第2の液体領域10と、第1の液体領域9と第2の液体領域10との間に設けられた第1の分離要素11と、を有する。
本発明の第1の実施例では、第1の分離要素11は、デスミアモジュール1内の処理液高さ6よりも下に配置された非透過性の液体堰であり、処理液が第1の液体領域9から第2の液体領域10へと流れることを可能とするオーバーフロー端12を有する。
さらに、デスミア容器2の底壁は、2つの部分、すなわち第1の液体領域9における第1の底壁部分と第2の液体領域10における第2の底壁部分とに分割されており、上記の底壁部分の移行点は第1の分割要素11の下に位置する。第2の底壁は水平に延びており、第1の底壁は水平に対して斜め上向きに延びている。
処理液内にデスミア粒子、特にMnO2粒子を含む懸濁液のスラリー液高さ8は、第1の液体領域9に全て含まれるように示されており、第1の液体領域9はスラリーを含まない第2の液体領域10につながっている。スラリー液高さ8は、オーバフロー端12の下に維持されるので、デスミア粒子が浸漬ポンプ4の吸込領域7に到達するおそれがない。
図1bは、第1の実施例を僅かに変更したものであり、デスミアモジュール1は、第1の分離要素11と同一で、第1の分離要素11に平行に配置された第2の分離要素をさらに含む。ここで、デスミアモジュール1は、それぞれオーバフロー端12の絶対高さが異なる第1の分離要素11および第2の分離要素を備え、これらの分離要素は、第1の液体領域9から第2の液体領域10へ向かって高さが高くなっている。
この変更は、デスミア粒子が第2の液体領域10に到達するおそれを更に減少させる。
図2aは、本発明の第2の実施例を示している。この実施例では、処理される基板に金属、特に銅を付着させるガルバニックあるいは湿式化学の水平加工ラインのデスミアモジュール1’は、デスミア容器2’と、デスミアユニット3’と、浸漬ポンプ4’と、浸漬ポンプ4’からデスミアユニット3’に延びる第1の液体連絡要素5’と、を含む。
浸漬ポンプ4’は、第1の液体連絡要素5’によってデスミアユニット3’と連通している。
デスミアモジュール1’も内部に処理液高さ6’を有し、この処理液高さ6’は、デスミアユニット3’より低く、かつ浸漬ポンプ4’の下部の吸込領域7’より高い。
デスミアモジュール1’は、さらに、デスミアユニット3’の下方に設けられた第1の液体領域9’と、浸漬ポンプ4’の下部を含む隣接する第2の液体領域10’と、第1の液体領域9’と第2の液体領域10’との間に設けられた第1の分離要素11’と、を有する。
第1の実施例とは対照的に、本発明の第2の実施例では、第1の分離要素11’は、デスミア容器2’の底部からデスミアモジュール1’内の処理液高さ6’を超える絶対高さまで延びる透過性の液体堰である。
第1の分離要素11’は、単一の間隙または開口部13を有し、この開口部13により処理液が第2の液体領域10’に達するのが可能になっている一方で、デスミア粒子が第2の液体領域10に達しないようになっている。
処理液内に懸濁したデスミア粒子、特にMnO2粒子を含むスラリー液の高さは、図2a、図2bには示していない。このスラリー液高さは、原則的に処理液高さ6’と同じであってよい。全てのデスミア粒子は、第1の液体領域9’のみに含まれ、全てのデスミア粒子は、デスミア容器2’の底部において第1の分離要素11’の前方に堆積する。間隙13の位置は、デスミア粒子が間隙13を通らないように、適用される水平加工システムに従って注意深く選択する必要がある。
さらに、デスミア容器2’の底壁は、2つの部分、すなわち第1の液体領域9’における第1の底壁部分と第2の液体領域10’における第2の底壁部分とに分割されており、上記の底壁部分の移行点は第1の分割要素11’の下に位置する。第2の底壁は水平に延びており、第1の底壁は水平に対して斜め上向きに延びている。
図2bは、第2の実施例を僅かに変更したものであり、デスミアモジュール1’は、複数の開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙13を有する第1の分離要素11’を備え、第1の分離要素11’の開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙13の平均直径は、デスミア容器2’の底部からデスミアモジュール1’内の処理液高さ6’より上の絶対高さまで連続的に増加している。
これにより、デスミア容器の底部の表面に堆積する最も大きいデスミア粒子は、第1に比較的小さい開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙13を通過することができない。
最後に、図3は、主として図1aに示す第1の実施例に基づく、本発明のデスミアモジュールの第3の実施例を示している。対応する符号9,10,11,12を付していないが、図3のデスミアモジュール1も、第1の液体領域、第2の液体領域、第1の分離要素およびオーバーフロー端を含んでいる。上記の符号は、図3自体をより明瞭とするためだけに省略されている。
不要な繰り返しを避けるために対応する図1aの説明を再度記載していないが、図1aに関する説明の全て、特に符号1〜8を付した技術的な特徴部の説明はここに開示および含むことを意図している。
図1aの第1の実施例に加えて、図3は、第1の底壁部分が、第1の分離要素の前方にデスミア粒子を堆積させる第1のキャビティ14を備えることを示している。第1のキャビティ14の底部は、デスミア容器2からデスミア粒子を除去するための処理液出口を有する。
ここで、第1の液体領域における第1の底壁部分は、第1のキャビティ14の第1の壁に達するまで真っすぐ水平に延びるとともに、第1のキャビティ14の他方の壁から水平に対して斜め上向きに延びている。
図3のデスミアモジュール1は、第1の液体領域において第1の分離要素の前方に配置された第1のキャビティ14の底部の処理液出口から、粗いフィルタユニットを有する第1のフィルタ装置16まで延びる第2の液体連絡要素18を含む第1の処理液循環システムをさらに備える。スラリーポンプ15が、処理液に懸濁したデスミア粒子のスラリーをキャビティ14の底部から第1のフィルタ装置16の粗いフィルタユニットまで送るために使用される。
ここで、デスミア粒子は、濾過液から分離される。第2の液体連絡要素18は、デスミア容器2の第2の液体領域まで引き続き延びる。
図3は、第1の液体連絡要素5を含む第2の処理液循環装置を追加で示しており、細かいフィルタユニットを有する第2のフィルタ装置17が連結されている。
本発明の原理を特定の実施例に関連して説明したが、これらの実施例は説明を目的としたものであり、明細書を読んだ当業者には、当然ながら実施例の種々の変更が明らかである。従って、本明細書で開示した発明は、請求項の範囲に含まれるこのような変更を含むことを意図したものである。発明の範囲は、請求の範囲によってのみ限定される。
1,1’…デスミアモジュール
2,2’…デスミア容器
3,3’…デスミアユニット
4,4’…浸漬ポンプ
5,5’…第1の液体連絡要素
6,6’…処理液高さ
7,7’…浸漬ポンプの下部の吸込領域
8,8’…スラリー液高さ
9,9’…第1の液体領域
10,10’…第2の液体領域
11,11’…第1の分離要素
12…オーバーフロー端
13…開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙
14…第1の底壁部分の第1のキャビティ
15…スラリーポンプ
16…第1のフィルタ装置
17…第2のフィルタ装置
18…第2の液体連絡要素

Claims (15)

  1. 処理される基板に金属を付着させるガルバニックあるいは湿式化学の水平加工ラインのための、沈殿物を除去するデスミアモジュール(1,1’)であって、デスミアユニット(3,3’)に連結可能なデスミア容器(2,2’)と、ポンプ(4,4’)と、ポンプ(4,4’)とデスミアユニット(3,3’)とを連結する少なくとも第1の液体連絡要素(5,5’)と、を有し、ポンプ(4,4’)は、前記少なくとも第1の液体連絡要素(5,5’)によってデスミアユニット(3,3’)と連通しており、デスミアモジュール(1,1’)は内部に処理液高さ(6,6’)を有し、この処理液高さはポンプ(4,4’)の吸込領域(7,7’)より高く、
    デスミアモジュール(1,1’)は、さらに、少なくとも第1の液体領域(9,9’)と、ポンプ(4,4’)の吸込領域(7,7’)を含む隣接する少なくとも第2の液体領域(10、10’)と、前記少なくとも第1の液体領域(9,9’)と前記少なくとも第2の液体領域(10,10’)との間に設けられた第1の分離要素(11,11’)と、を含み、
    第1の分離要素(11)は、デスミアモジュール(1)内の処理液高さ(6)より下に配置されるとともに、処理液が第1の液体領域(9)から第2の液体領域(10)へと流れることを可能にするオーバーフロー端(12)を有する非透過性の液体堰であるか、または
    第1の分離要素(11’)は、デスミア容器(2’)の底部からデスミアモジュール(1’)の処理液高さ(6’)を超える絶対高さまで延びる透過性の液体堰であり、
    デスミアモジュール(1,1’)は、処理される基板のドリルで穴あけされたスルーホールからスミアを除去するために行われるデスミア処理ステップを内部で行うことができる水平加工モジュールであり、
    デスミアユニットは、処理される基板の原材料の残留スミアをドリルで穴あけされたスルーホールから除去するように、処理される基板の一方または両方の面にデスミア処理液の流れを導くようにそれぞれ設けられた水平加工ラインのモジュールであることを特徴とするデスミアモジュール。
  2. デスミアモジュール(1,1’)は、銅を付着させるガルバニックあるいは湿式化学の水平加工ラインのためのものであることを特徴とする請求項1に記載のデスミアモジュール。
  3. デスミアモジュール(1)は、少なくとも第2の分離要素をさらに含み、この第2の分離要素は、第1の分離要素(11)と好ましくは同一であり、第1の分離要素(11)に平行に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のデスミアモジュール。
  4. デスミアモジュール(1)は、少なくとも第1および第2の分離要素(11)を含み、これらの分離要素は、対応するオーバーフロー端の絶対高さが異なっており、第1の液体領域(9)から第2の液体領域(10)へ向かって好ましくは高さが高くなっていることを特徴とする請求項3に記載のデスミアモジュール。
  5. デスミアモジュール(1’)は、少なくとも第2の分離要素をさらに含み、第2の分離要素は、第1の分離要素(11’)に平行に配置されていることを特徴とする請求項に記載のデスミアモジュール。
  6. 第2の分離要素は、第1の分離要素(11’)と同一であることを特徴とする請求項5に記載のデスミアモジュール。
  7. デスミアモジュール(1’)は、少なくとも第1の分離要素を有するとともに/または少なくとも第1および第2の分離要素を含み、これらの分離要素は、複数の開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙(13)をそれぞれ有することを特徴とする請求項5または6に記載のデスミアモジュール。
  8. 複数の開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙(13)は、少なくとも第1および/または第2の分離要素に不均一に分布していることを特徴とする請求項7に記載のデスミアモジュール。
  9. 各々の分離要素(11’)に設けられた複数の開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙(13)は、等しいおよび/または等しくない平均直径を有し、前記開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙(13)は、丸いまたは角張った断面、または丸い構成要素および角張った構成要素の組み合わせによって構成された断面を有することを特徴とする請求項7または8に記載のデスミアモジュール。
  10. 各々の分離要素(11’)に設けられた前記開口部、孔、スルーホールおよび/または間隙(13)の平均直径は、デスミア容器(2’)の底部からデスミアモジュール(1’)内の処理液高さ(6’)を超える絶対高さまで連続的に増加していることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のデスミアモジュール。
  11. デスミア容器(2,2’)の底壁は、2つの部分、すなわち第1の液体領域(9,9’)における第1の底壁部分および第2の液体領域(10,10’)における第2の底壁部分に分離されており、前記の底壁部分の間の移行点は、前記少なくとも第1の分離要素(11,11’)の下にあり、両方の底壁部分が真っすぐ水平に延びているか、両方の底壁部分の少なくとも一方が少なくとも部分的に水平に対して斜め上向きまたは斜め下向きに延びていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のデスミアモジュール。
  12. 第1の底壁部分は、前記少なくとも第1の分離要素(11,11’)の前方に、デスミア粒子を堆積させる少なくとも第1のキャビティ(14)を有し、この第1のキャビティ(14)の底部は、デスミア容器(2,2’)からデスミア粒子を除去する処理液出口を備えることを特徴とする請求項11に記載のデスミアモジュール。
  13. デスミアモジュール(1,1’)は、少なくとも第1の処理液循環システムをさらに含み、この第1の処理液循環システムは、少なくとも第2の液体連絡要素(18)を備え、この第2の液体連絡要素は、第1の液体領域(9,9’)における少なくとも第1の分離要素(11,11’)の前方に設けられた、デスミア容器(2,2’)からデスミア粒子を除去する処理液出口から、粗いフィルタユニットを有する第1のフィルタ装置(16)まで延びており、デスミア粒子は、濾過液から分離され、第2の液体連絡要素(18)は、続いてデスミア容器(2,2’)の第2の液体領域(10,10’)まで延びていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかにに記載のデスミアモジュール。
  14. デスミアモジュール(1,1’)は、少なくとも第2の処理液循環装置をさらに含み、この第2の処理液循環装置は、少なくとも第1の液体連絡要素(5,5’)を有し、細かいフィルタユニットを有する第2のフィルタ装置(17)が連結されていることを特徴とする請求項13に記載のデスミアモジュール。
  15. デスミアモジュール(1,1’)からデスミア粒子を選択的に分離して除去する方法であって、
    i)請求項1〜14のいずれかに記載のガルバニックあるいは湿式化学の水平加工ラインのデスミアモジュール(1,1’)を提供し、
    ii)デスミア粒子をある期間にわたって堆積させることによって、デスミア容器(2,2’)の底部からデスミア粒子を少なくとも第1の分離要素(11,11’)の前方に選択的に分離し、
    iii)少なくとも粗いフィルタユニットを有するフィルタ装置(16)を通して溶液を送ることによって、収集されたデスミア粒子を除去し、
    iv)濾過された処理液をフィルタ装置(16)からデスミア容器(2,2’)に戻るように導くことを特徴とする方法。
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