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JP6407036B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複数の機能を有する複合機などの画像形成装置に関し、特に、ドラムカートリッジなどのユニットが装置本体に対して挿抜可能な構成に関する。
従来から、ドラムカートリッジやプロセスカートリッジなどのユニットを装置本体に挿抜可能とする構成がある。このようなユニットとして、感光ドラムなどの内部の部材の保護などのためにカバー部材を有するものがある。また、このようにカバー部材を有する構成で、ユニットを装置本体に挿入する際に、カバー部材と装置本体との一部が係合することでカバー部材がユニットから外れる構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、ユニットを装置本体の挿入位置にセットした時にカバー部材を装置本体にロックして、ユニットを装置本体の所定位置に挿入した後にこのロックが解除される構成も提案されている(例えば、特許文献2)。また、ユニットを装置本体の挿入位置にセットした時にカバー部材を装置本体にロックする構成で、このロックをいつでも解除できる構成も提案されている(例えば、特許文献3)。なお、特許文献2、3に記載の構成の場合、ユニットは、装置本体にロックされたカバー部材に案内される。また、特許文献3に記載の構成の場合、ユニットとカバー部材とがロックされており、装置本体に装着された状態でユニットの挿入動作を行うことでユニットとカバー部材とのロックが解除される。
特開2002-132120号公報 特開2007-240661号公報 特開2010-78703号公報
上述の特許文献1に記載の構成の場合、ユニットの装置本体の挿入位置にセットした時にカバー部材が装置本体に対してロックされないため、カバー部材を備えたユニットが不用意に装置本体から外れてしまう可能性がある。
一方、特許文献2に記載の構成の場合、ユニットの装置本体の挿入位置にセットした時にカバー部材が装置本体に対してロックされるが、ユニットが装置本体の所定位置に装着されるまでロックが解除されない。この場合、ユニットを間違えて取り付けたときに、ユニットを所定位置まで挿入しないとカバー部材を装置本体から取り外せなくなる。そして、所定位置まで挿入したユニットをカバー部材にカバーされていない状態で取り外すことになり、ユニット内に配置される例えば感光ドラムなどの画像形成部材が露出してしまう。
また、このような構成に、例えば、特許文献3に記載のように、ユニットとカバー部材とのロックをユニットの挿入動作時に解除する構成を適用した場合を考える。この場合、ユニットとカバー部材とのロック機構に故障が生じてロック解除が行えなくなると、ユニットを所定位置まで挿入できず、カバー部材と装置本体とのロックも解除できなくなる。
これに対して、特許文献3に記載の構成の場合、カバー部材と装置本体とのロックはいつでも解除可能である。但し、カバー部材と装置本体とのロックは、ユニットをある程度装置本体に挿入するまで取り外せないようにすることが望まれる。これは、ユニットの挿入中にカバー部材が装置本体から外れると、カバー部材に案内されるユニットが装置本体から脱落してしまう可能性があるためである。また、ユニットの挿入途中でカバー部材が装置本体から外れると、ユニット内に配置されている例えば感光ドラムなどの画像形成部材が露出してしまう可能性もあるためである。
本発明は、このような事情に鑑み、ユニットを装置本体の挿入位置にセットした状態ではユニットが取り外し可能で、且つ、ユニットがある程度挿入されるまでカバー部材と装置本体とのロックが外れない構成を実現すべく発明したものである。
本発明は、装置本体と、前記装置本体に挿抜可能で、画像形成を行うための画像形成部材を有するユニットと、前記ユニットを前記装置本体に挿入する際に前記ユニットをガイドするガイド部を有し、前記画像形成部材をカバーするカバー部材と、前記ユニットを前記装置本体への挿入位置から第一の所定量挿入すると、前記装置本体と前記カバー部材とをロックし、前記ユニットを前記挿入位置から前記第一の所定量よりも多い第二の所定量挿入すると、前記装置本体と前記カバー部材とのロックを解除する本体ロック手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置にある。
本発明によれば、ユニットを装置本体の挿入位置にセットした状態ではユニットが取り外し可能で、且つ、ユニットが第二の所定量挿入されるまでカバー部材と装置本体とのロックが外れなくできる。
第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成断面図。 第1の実施形態に係るドラムカートリッジの、(a)斜視図、(b)断面図、(c)(b)の右側から見た側面図。 第1の実施形態に係るカバー部材の、(a)斜視図、(b)挿入方向先端側から見た斜視図。 第1の実施形態に係るカバー部材の、(a)挿入方向先端側から図3(b)とは別の角度から見た斜視図、(b)一部を拡大して示す側面図。 第1の実施形態に係るドラムカートリッジがカバー部材により保護されている状態を示す、(a)斜視図、(b)断面図。 第1の実施形態に係るドラムカートリッジとカバー部材とのロック状態を示す断面図。 第1の実施形態に係る装置本体の一部で、(a)前カバーを開放した状態を示す斜視図、(b)装置本体からドラムカートリッジを取り出す状態を示す斜視図。 第1の実施形態に係る装置本体の一部で、(a)ドラムカートリッジがレールに設置された状態を示す斜視図、(b)レールからドラムカートリッジを取り外した状態を示す斜視図。 第1の実施形態に係るドラムカートリッジとレールとのロック機構を示す断面図。 第1の実施形態に係る装置本体の一部で、(a)ドラムカートリッジがカバー部材を介して挿入位置にセットされた状態を示す斜視図、(b)ドラムカートリッジが装置本体に挿入された状態を示す斜視図。 第1の実施形態に係る装置本体の一部で、ドラムカートリッジの被挿入部を示す斜視図。 第1の実施形態に係るドラムカートリッジを装置本体に装着する、(a)第1工程での、(b)第2工程での、それぞれ移動部材の係合部と装置本体の被係合部との関係を示す断面図。 第1の実施形態に係るドラムカートリッジを装置本体に装着する第3工程での、(a)移動部材の係合部と装置本体の被係合部との関係を示す断面図、(b)移動部材の突出部と装置本体のロック係合部との関係を示す図。 第1の実施形態に係るドラムカートリッジを装置本体に装着する第4工程での、(a)移動部材の係合部と装置本体の被係合部との関係を示す断面図、(b)移動部材の突出部と装置本体のロックガイド部との関係を示す図。 第1の実施形態に係るドラムカートリッジを装置本体に装着する第5工程での、(a)移動部材の係合部と装置本体の被係合部との関係を示す断面図、(b)移動部材の突出部と装置本体のロック解除ガイド部との関係を示す図。 第1の実施形態に係る装置本体の一部で、(a)ドラムカートリッジを装置本体に装着した状態を示す斜視図、(b)前カバーを閉じた状態を示す斜視図。 第2の実施形態に係るカバー部材の、(a)蓋部を開放した状態で示す斜視図、(b)蓋部を閉じた状態で示す斜視図。 第2の実施形態に係るカバー部材の、(a)ヒンジ部を拡大して示す斜視図、(b)蓋部を閉じた状態で示す断面図。 第2の実施形態に係るカバー部材の、(a)平面図、(b)(a)のA−A断面図。 図19(b)の、(a)B部拡大図、(c)C部拡大図。 第2の実施形態に係るドラムカートリッジがカバー部材に保護されている状態を示す断面図。 図21の左端部拡大図。 第2の実施形態に係る装置本体の一部で、(a)ドラムカートリッジが装置本体にセットする前の状態を示す斜視図、(b)ドラムカートリッジがカバー部材を介して挿入位置にセットされた状態を示す斜視図。 第2の実施形態に係るカバー部材から端部カバー部材を、(a)取り外す前の状態を示す斜視図、(b)取り外している途中の状態を示す斜視図、(c)取り外した後の状態を示す斜視図。 第2の実施形態に係るカバー部材を備えたドラムカートリッジを装置本体にセットした状態を示す断面図。 図25のD部拡大図。 第2の実施形態に係る装置本体の一部で、(a)挿入位置にセットされたカバー部材の蓋部を開放した状態を示す斜視図、(b)ドラムカートリッジを装置本体に挿入する途中の状態を示す斜視図。 第2の実施形態に係る弾性変形部とカバー部材との関係を、(a)ドラムカートリッジの装置本体への挿入が開始されていない状態を示す斜視図、(b)挿入途中の状態を示す斜視図、(c)挿入完了直前の状態を示す斜視図。 第2の実施形態に係るカバー部材と装置本体との、(a)ロック解除状態を示す図、(b)ロック状態を示す図。 第2の実施形態に係る装置本体の一部で、(a)ドラムカートリッジを装置本体に装着した状態を示す斜視図、(b)カバー部材を装置本体から取り外した状態を示す斜視図。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図1ないし図16を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成装置の概略構成について、図1を用いて説明する。
[画像形成装置]
画像形成装置1は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色の画像形成部10を備える。本実施形態の画像形成装置1は、これら各色の画像形成部10を中間転写ベルト61の回転方向に並べて配置した、所謂タンデム型の構成である。各色の画像形成部10では、次のように画像形成が行われる。像担持体である感光ドラム(感光体)11は、帯電ローラ12によって表面を一様に帯電された後、伝送された画像情報の信号に基づいて駆動されるレーザスキャナ13によって、表面に潜像が形成される。なお、本実施形態の画像形成装置1は、画像読取装置2を備えており、上述の画像情報としては、画像読取装置2により読み取られた原稿の画像情報や画像形成装置1に接続されたパーソナルコンピュータなどの外部端末から送られる画像情報がある。
上述のように感光ドラム11上に形成された潜像は、現像器14によってトナー像として顕在化され、感光ドラム11上に各色に対応したトナー像が形成される。即ち、現像器14は、感光ドラム11と対向する位置に現像剤担持体としての現像スリーブ14aを備えている。現像スリーブ14aは、現像器14内の現像剤を担持して回転し、現像スリーブ14aと感光ドラム11との間に所定の現像バイアスが印加されることで、トナーを感光ドラム11に供給し、潜像をトナーにより現像する。
各色の感光ドラム11上にそれぞれ形成されたトナー像は、一次転写ローラ17により所定の加圧力及び静電的負荷バイアスを付与されることで、中間転写ベルト61に順次転写される。転写後、感光ドラム11上に残った僅かな残トナーは、クリーニングブレード15によって除去回収され、再び、次の画像形成に備える。このような画像形成により現像器14内のトナーが消費されるため、トナーカートリッジ19から現像器14にトナーを補給するようにしている。
一方、記録材(用紙などのシートなど)Pは、給紙カセット20から1枚ずつ給送され、レジストローラ対23に搬送される。記録材Pは、先端をレジストローラ対23のニップ部に倣わせてループを形成されることで、斜行が修正される。その後、レジストローラ対23は、中間転写ベルト61上のトナー像と同期を取って、記録材Pを中間転写ベルト61と二次転写外ローラ35との間に搬送する。中間転写ベルト61上のトナー像は、対向配置された駆動ローラ62及び二次転写外ローラ35のニップ部において、所定の加圧力と静電的負荷バイアスが付与されることで、記録材Pに転写される。転写後、中間転写ベルト61上に残った僅かな残トナーは、クリーニングユニット70によって除去回収され、再び、次の画像形成に備える。
記録材P上に転写されたトナー像は、定着器40の加熱ローラ41と加圧ローラ42とのニップ部で加熱加圧されることで記録材Pに定着される。トナー像が定着された記録材Pは、排紙ローラ対50により排紙トレイ51上に排出される。本実施形態の画像形成装置1は、上述の画像形成部10、中間転写ベルト61、定着器40などが配置される装置本体1aと画像読取装置2との間に排紙トレイ51を設けた、所謂胴内排出の構成を有する。
また、本実施形態の場合、画像形成装置1の図1の右側に記録材Pを上下方向に搬送する記録材搬送部3を配置している。また、画像形成装置1の図1の右側面には、側面カバー90が回動軸91を中心に回動自在に設けられ、係止部92により装置本体1aの一部に係止されることで、装置本体1aの側方を覆っている。側面カバー90は、係止部92の係止を解除することで、装置本体1aの側方を開放自在であり、記録材搬送部3で記録材がジャムした場合などに側面カバー90を開放することで、装置本体1aの内部にアクセスできるようにしている。
[ドラムカートリッジ]
本実施形態の場合、画像形成を行うための画像形成部材でもある感光ドラム11を有するドラムカートリッジ100(ユニット)を、装置本体1aに対して着脱自在として、交換できるようにしている。図2(a)、(b)に示すように、ドラムカートリッジ100は、感光ドラム11、帯電ローラ12、クリーニングブレード15を備えており、これらはハウジング101によって一体的に支持されている。また、感光ドラム11と帯電ローラ12は、ハウジング101に対して回転可能に支持され、帯電ローラ12、クリーニングブレード15は感光ドラム11に押圧した状態で支持されている。
感光ドラム11、帯電ローラ12、クリーニングブレード15は、画像形成を行うと劣化していくため、ドラムカートリッジ100はプリント量に応じて交換する必要がある。したがって、ドラムカートリッジ100は、後述するように、装置本体1aの奥手前方向に挿抜可能になっており、寿命になった場合などに交換できるようにしている。なお、装置本体1aの手前側とは、画像形成装置1をユーザが操作する側である。また、以下、「挿入方向」は、ドラムカートリッジ100を装置本体1aに挿入する方向、即ち、図2(a)、(c)の矢印α方向とする。
ドラムカートリッジ100は、装置本体1aに装着されることで、感光ドラム11が、装置本体1a側の不図示の駆動源であるモータの駆動伝達部とカップリングを介して駆動連結される。これにより、感光ドラム11がモータにより回転駆動される。帯電ローラ12は感光ドラム11に押圧されているため感光ドラム11に従動して回転する。
ドラムカートリッジ100のハウジング101には、図2(a)〜(c)に示すように、装置本体1aへの挿入時に後述するカバー部材200に案内されるリブ102及びガイド103が形成されている。リブ102は、図2(a)、(b)に示すように、ハウジング101の片側面(図2(b)の左側面)のドラムカートリッジ100の挿入方向両端寄り部分にそれぞれ側方に突出するように形成されている。ガイド103は、図2(b)、(c)に示すように、ハウジング101の他側面(図2(b)の右側面)に挿入方向と略平行に形成された溝である。
また、ハウジング101の他側面には、ガイド103に隣接して溝状に形成されたロックガイド部104が挿入方向に沿って形成されている。ロックガイド部104は、後述するカバー部材200に設けられた揺動板210に形成された突出部211(図3(b)など参照)と係合自在に形成され、突出部211を係合案内するようにしている。図2(c)に示すように、ロックガイド部104の挿入方向先端(図2(c)の右端)には、上下方向の溝の幅がロックガイド部104よりも広く形成され、ロックガイド部104との間に段差が形成されるロック係合部105が形成されている。また、ロックガイド部104の挿入方向後端(図2(c)の左端)には、ロックガイド部104よりも挿入方向後側に向かう程上方に傾斜した溝状のロック解除ガイド部106が形成されている。これらロック係合部105と、ロックガイド部104と、ロック解除ガイド部106とは、順に連続して形成されている。これらロック係合部105、ロックガイド部104、ロック解除ガイド部106は、後述するように、突出部211と係合することで揺動板210の回転位相をそれぞれ所定位置に位置決めする。
[カバー部材]
本実施形態では、ドラムカートリッジ100を装置本体1aに装着する前は、感光ドラム11などの部材を保護するために、少なくとも感光ドラム11をカバーするカバー部材200をドラムカートリッジ100に装着している。カバー部材200は、図3(a)に示すように、ドラムカートリッジ100の挿入方向(図3(a)の矢印α方向)に長く、挿入方向先端側及び下方側が開放した略箱状に形成されている。なお、以下の説明では、カバー部材200についても、上述と同様に「挿入方向」を用いるが、これは、カバー部材200をドラムカートリッジ100に装着した状態での方向である。
このようなカバー部材200は、図3(a)、(b)、図4(a)に示すように、天板部201と、第1側板部202及び第2側板部203とを有する。第1側板部202及び第2側板部203は、それぞれ天板部201のドラムカートリッジ100の挿入方向に直交する幅方向両端部からそれぞれ下方に突出するように設けられている。本実施形態では、後述するように、ドラムカートリッジ100の感光ドラム11の現像器14と対向し、感光ドラム11が広い範囲で露出する側を適切に覆うために、第1側板部202の上下方向の長さを第2側板部203よりも長くしている。
第1側板部202は、図3(b)に示すように、その内側面に挿入方向に沿って形成された溝状のドラムガイド202aが形成されている。第2側板部203は、図4(a)に示すように、その内側面の挿入方向両端寄り部分にそれぞれ保持リブ203aが突出形成されている。
また、カバー部材200の挿入方向先端部には、装置本体1aの所定位置に挿入される挿入部204が設けられている。この挿入部204の挿入方向後側には、装置本体1aへの挿入時に装置本体1aの一部に当接する当接部205が形成されている。また、カバー部材200の挿入方向先端側は、図3(b)及び図4(a)に示すように、装着されたドラムカートリッジ100を挿抜可能に開放されている。カバー部材200の挿入方向後端側は、図3(a)に示すように、第2側板部203の長さの範囲内で第2側板部203と第1側板部202の後端部を連結するように後側板206により覆われている。
また、図3(a)及び図4(b)に示すように、第2側板部203の挿入方向先端側には、移動部材としての揺動板210が配置されている。揺動板210は、第2側板部203の側面に直交する不図示の揺動軸を中心としてカバー部材200の第2側板部203に対して、図4(b)の矢印β方向に揺動自在(移動自在)に設けられている。揺動板210は、挿入方向先端側の上下方向の幅が小さく、挿入方向後端側の上下方向の幅が大きくなるように形成されている。
揺動板210の先端部には、カバー部材200の内部に向けて、即ち、カバー部材200によりカバーされたドラムカートリッジ100に向けて突出する突出部211が設けられている。第2側板部203には、揺動板210の挿入方向先端部に対応する領域に、揺動板210の揺動方向に沿って貫通孔203bが形成されている。そして、図3(b)及び図4(a)に示すように、揺動板210の先端部に形成された突出部211が貫通孔203bを通じてカバー部材200の内部に突出するようにしている。これにより、揺動板210は、突出部211が貫通孔203b内で移動できる範囲で揺動可能となる。また、揺動板210の後端寄り上端部には、第2側板部203と反対側に突出する係合部212が設けられている。
[ドラムカートリッジのカバー部材への装着]
上述のように構成されるカバー部材200には、図5及び図6に示すようにドラムカートリッジ100が装着される。具体的には、ドラムカートリッジ100がカバー部材200の先端側の開口部から挿入される。このとき、図5(b)に示すように、ドラムカートリッジ100のハウジング101の片側面に形成されたリブ102が、カバー部材200の第1側板部202の内側面に形成されたドラムガイド202aと係合する。また、ハウジング101の他側面に形成されたガイド103に、第2側板部203の内側面に形成された保持リブ203aが係合する。
そして、ガイド部としてのこれら各ガイド及び各リブがそれぞれ係合することで、ドラムカートリッジ100が挿入方向に沿ってカバー部材200内にガイドされる。このようにドラムカートリッジ100がカバー部材200に装着された状態で、感光ドラム11などが配置された空間が、天板部201、第1側板部202及び第2側板部203により覆われる。そして、感光ドラム11などが外部に露出しないようにしている。
また、ドラムカートリッジ100とカバー部材200とは、装着状態で分離不能にロックされる。このために、図6に示すように、装着状態で、カバー部材200に設けられた揺動板210の突出部211が、ドラムカートリッジ100のハウジング101の他側面の挿入方向先端側に形成されたロック係合部105と係合するようにしている。これにより、ドラムカートリッジ100が、カバー部材200の挿入方向先端側の開口から抜き出ることを防止できる。即ち、ドラムカートリッジ100がカバー部材200に対して図6の矢印α方向に相対移動不能としている。なお、カバー部材200の挿入方向後端側は、後側板206により覆われているため、ドラムカートリッジ100が挿入方向後端側から抜き出ることはない。
[ドラムカートリッジの交換]
次に、本実施形態のドラムカートリッジ100の交換について説明する。まず、装置本体1aに装着されたドラムカートリッジ100を抜き出す動作について、図7ないし図9を用いて説明する。
[ドラムカートリッジの抜き出し]
図7は、本実施形態の画像形成装置1の各色のドラムカートリッジ100を装着する部分の構成を抜き出して簡易的に示した模式図である。装置本体1aは、手前側に前カバー400が開閉自在に設けられており、図7(a)に示すように、前カバー400を開放することで、各色のドラムカートリッジ100にアクセス可能である。装置本体1aは、図7(a)の左からイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で複数のドラムカートリッジ100を並べて配置可能である。本実施形態では、これら複数のドラムカートリッジ100は、互いに共通の構成を有する。また、各色のドラムカートリッジ100をカバーするカバー部材200についても互いに共通している。なお、図7(a)では、各色のドラムカートリッジ100のそれぞれに隣接して各色の現像器14が配置されている。
以下の説明では、シアン(図7(a)の左から3番目)のドラムカートリッジ100の交換について説明するが、他の色のドラムカートリッジについても同様である。画像形成装置1の不図示の表示部(例えば操作パネル)や接続された外部端末に、シアンのドラムカートリッジ100の交換サインが通知されたとする。この場合、ユーザやサービスマンなどの操作者が、図7(a)に示すように、前カバー400を開放する。次いで、図7(b)に示すように、該当するドラムカートリッジ100を装置本体1aから抜き出す。
ここで、ドラムカートリッジ100は、図8及び図9に示すように、装置本体1aの所定の装着位置から抜け出ないようにロックされている。即ち、ドラムカートリッジ100は、図8(a)に示すように、装置本体1aに設けられ、ドラムカートリッジ100を案内するガイドレール410に載置されている。ガイドレール410には、図8(b)に示すように、一部に上下方向に弾性変形により移動可能で、先端が上方に突出したロック爪411が設けられている。ドラムカートリッジ100は、装置本体1aの所定の装着位置に装着された状態で、図9に示すように、ドラムカートリッジ100の下面所定位置に設けられた係合孔16aにロック爪411が係合することで、装着位置にロックされる。
また、図9に示すように、係合孔16a内には、ロック解除部材16bが配置されている。ロック解除部材16bは、上下方向に形成された係合孔16a内に沿って移動自在であり、ドラムカートリッジ100の前面に露出して操作者により操作可能な操作レバー16cを有する。操作者がこの操作レバー16cを図9の矢印γ方向に押し下げると、ロック解除部材16bも下がってロック爪411が押し下げられ、ロック爪411と係合孔16aとの係合が解除される。これにより、ドラムカートリッジ100のロックが解除され、ドラムカートリッジ100を、図9の矢印δ方向に装置本体1aから抜き出すことができる。
ドラムカートリッジ100を引き抜いた後、ドラムカートリッジ100は使用済であるため、挿入時と比較して引き抜き後の保護はラフでも良い。引き抜いた後のドラムカートリッジ100はサービスマンなどが回収する。なお、ドラムカートリッジ100を引き抜く際に、カバー部材200を装置本体1aの後述する挿入位置に装着し、ドラムカートリッジ100をカバー部材200内に導くようにしても良い。これにより、例えば、感光ドラム11などにトナーなどが付着していても操作者が汚れることを抑制できる。
[ドラムカートリッジの装着]
次に、ドラムカートリッジ100を装置本体1aに装着する動作について、図10ないし図15を用いて説明する。まず、操作者がカバー部材200によりカバーされた新たなドラムカートリッジ100を、図10(a)に示すように、装置本体1aの挿入位置に挿入する。そして、図10(b)に示すように、ドラムカートリッジ100をカバー部材200に対して挿入方向に相対移動させることで装置本体1a内に挿入する。
ここで、図11に示すように、装置本体1aのドラムカートリッジ100が挿入される被挿入部300には、カバー部材200の挿入方向先端部に設けられた挿入部204と係合自在な支持部301が形成されている。支持部301は、カバー部材200によりカバーされたドラムカートリッジ100を装置本体1aの挿入位置に向けて所定量挿入された状態で、カバー部材200及びドラムカートリッジ100を装置本体1aに支持する。
具体的には、支持部301は、被挿入部300の上方に凹むように、且つ、挿入方向に所定の長さを有するように形成され、上面に支持面302、支持面302の幅方向両端の側壁303に挿入方向に沿って形成されたガイドリブ304を有する。また、片側(図11の右側)のガイドリブ304のドラムカートリッジ100の受け入れ側の端部(図12(a)の左端部)には、下方に突出するように形成された突部305を有する。
一方、カバー部材200の挿入部204は、図3及び図12(a)に示すように、当接面204a、係合リブ204bを有する。当接面204aは、カバー部材200を装置本体1aに挿入した状態で、支持面302と当接する。係合リブ204bは、当接面204aの幅方向両側にそれぞれガイドリブ304上に載置されてガイドリブ304と係合可能である。
カバー部材200によりカバーされたドラムカートリッジ100を装置本体1aの挿入位置に向けて挿入する際に、カバー部材200の挿入部204を装置本体1aの支持部301に挿入する。この状態で、当接面204aが支持面302に当接すると共に、係合リブ204bがガイドリブ304に支持されることで、カバー部材200が挿入位置に向けて案内される。
[第1工程]
そして、図12(a)に示すように、カバー部材200が所定量Y挿入された状態で、カバー部材200に設けられた揺動板210の係合部212が、片側のガイドリブ304に形成された突部305の前面と当接する。なお、突部305の前面とは、カバー部材200及びドラムカートリッジ100が挿入される側の面であり、装置本体1aの手前側の面である。後述する突部305の後面は、前面の裏側であり、装置本体1aの奥側の面である。
ここで、支持面302とガイドリブ304の上面との間隔Xは、挿入部204の当接面204aと係合リブ204bの下面との間隔よりも僅かに大きく形成されているだけで、挿入部204と支持部301とのがたつきは小さい。このため、挿入部204が支持部301に所定量Y挿入された状態で、カバー部材200によりカバーされたドラムカートリッジ100が、装置本体1aに対して支持される。即ち、操作者がカバー部材200及びドラムカートリッジ100から手を放しても、これらが装置本体1aから脱落することはない。
[第2工程]
次に、図12(a)の状態から更に、カバー部材200及びドラムカートリッジ100を挿入すると、図12(b)に示すように、カバー部材200に設けられた揺動板210が係合部212と突部305との係合によりβ1方向に回動し始める。図12(a)、(b)の状態では、前述の図6に示したように、揺動板210の突出部211がドラムカートリッジ100のロック係合部105と係合したままであり、ドラムカートリッジ100はカバー部材200にロックされている。
[第3工程]
次いで、カバー部材200及びドラムカートリッジ100を更に挿入すると、図13(a)に示すように、揺動板210が更に矢印β1方向に回動し、係合部212が突部305の下方を通過する。このとき、カバー部材200の当接部205が装置本体1aの一部である被当接面306に当接し、カバー部材200がそれ以上挿入されないようになる。この状態で、カバー部材200及びドラムカートリッジ100が装置本体1aの挿入位置に位置する。また、図13(b)に示すように、突出部211とロック係合部105との係合が外れ、カバー部材200とドラムカートリッジ100とのロックが解除される。そして、ドラムカートリッジ100がカバー部材200に対して、挿入方向に移動可能となる。
即ち、本実施形態の場合、カバー部材200によりカバーされたドラムカートリッジ100を挿入位置(図13(a)の位置)に配置すると、ドラムカートリッジ100とカバー部材200とのロックが解除される。このように、本実施形態の場合、ドラムカートリッジ100とカバー部材200とのロック及びロック解除を行うユニットロック手段としてのユニットロック機構500を有する。ユニットロック機構500は、係合部212、被係合部としての突部305、移動部材としての揺動板210、突出部211、ロック係合部105を備える。
上述したように、係合部212は、カバー部材200に設けられている。被係合部としての突部305は、装置本体1aに設けられて係合部212と係合自在である。移動部材としての揺動板210は、係合部212が設けられて、カバー部材200に対して移動自在(揺動自在)に配置されている。突出部211は、揺動板210に設けられてカバー部材200にカバーされたドラムカートリッジ100に向けて突出する。ロック係合部105は、突出部211と係合自在で、突出部211と係合した状態でドラムカートリッジ100とカバー部材200とをロックする。一方、ロック係合部105は、カバー部材200にカバーされたドラムカートリッジ100を挿入位置に配置すると、係合部212が突部305と係合することで揺動板210が移動して、突出部211との係合が解除される。
なお、ロック係合部105の上方には、図13(b)に示すように、ロックガイド部104よりも上方に凹んだ解除部105aが形成されている。このため、突出部211がロックガイド部104の位置よりも上方に移動可能となり、その分、揺動板210も矢印β1方向に揺動可能となる。この結果、係合部212の位置を突部305に対してより下げることができ、これらの係合解除をより確実に行える。
上述のように、突出部211とロック係合部105との係合が解除されることで、カバー部材200とのロックが解除されたドラムカートリッジ100は、カバー部材200に案内されつつ、装置本体1a内に挿入可能となる。即ち、図5(b)に示したように、ドラムカートリッジ100のリブ102が、カバー部材200のドラムガイド202aと係合し、ドラムカートリッジ100のガイド103に、カバー部材200の保持リブ203aが係合している。このため、これらの係合により、ドラムカートリッジ100がカバー部材200に案内されつつ、装置本体1a内に挿入可能となる。
[第4工程]
この挿入位置からドラムカートリッジ100のみを、装置本体1aの装着位置に向けて第一の所定量挿入すると、図14(a)に示すように、揺動板210が上述の矢印β1方向とは逆方向の矢印β2方向に回動する。このとき、カバー部材200の当接部205が装置本体1aの一部である被当接面306に当接し、カバー部材200はそれ以上挿入されない。これにより、突部305を通過した係合部212が突部305の後面に係合可能な位置に配置される。
即ち、ドラムカートリッジ100を挿入位置から第一の所定量挿入すると、図14(b)に示すように、揺動板210の突出部211がドラムカートリッジ100に対して相対移動し、突出部211がロックガイド部104と係合する。このとき、解除部105aによりロックガイド部104よりも上方に位置した突出部211が、解除部105aとロックガイド部104の上面との間に形成された傾斜部105bに案内されることで、ロックガイド部104と係合する。この結果、揺動板210は、図14(a)に示したように、矢印β2方向に揺動し、係合部212が突部305と係合可能な位置に移動する。そして、カバー部材200が装置本体1aに対してロックされ、カバー部材200が装置本体1aから取り外せなくなる。
このように、本実施形態の場合、装置本体1aとカバー部材200とのロック及びロック解除を行う本体ロック手段としての本体ロック機構600を有する。本体ロック機構600は、係合部212、被係合部としての突部305を備える。そして、本体ロック機構600は、ドラムカートリッジ100を挿入位置から第一の所定量挿入すると係合部212と突部305とを係合させる。一方、後述するように、本体ロック機構600は、ドラムカートリッジ100を挿入位置から第二の所定量挿入すると係合部212と突部305との係合を解除する。
より具体的には、本体ロック機構600は、移動部材としての揺動板210、突出部211、ロックガイド部104、ロック解除ガイド部106も備える。ロックガイド部104は、ドラムカートリッジ100が第一の所定量から第二の所定量までの間で第二の所定量となる位置を含まない位置まで、カバー部材200に対して移動する範囲に、挿入方向と略平行に形成されている。そして、ロックガイド部104は、ドラムカートリッジ100がこの範囲で移動する際に、係合部212と突部305とが係合する係合位置に揺動板210が保持されるように、突出部211を係合案内する。一方、ロック解除ガイド部106は、ドラムカートリッジ100が第二の所定量となる位置に移動した場合に、係合部212と突部305との係合が解除される係合解除位置に揺動板210を移動させるように、突出部211を係合案内する。この点については後述する。
このように本実施形態では、本体ロック機構600は、上述のユニットロック機構500と、係合部212、被係合部としての突部305、移動部材としての揺動板210、突出部211の構成が共通している。また、ロックガイド部104及びロック解除ガイド部106は、ロック係合部105と連続して形成された溝である。このため、本体ロック機構600とユニットロック機構500とは、機構として共通の構成を有する。
ここで、カバー部材200が装置本体1aに対してロックされた状態でカバー部材200を装置本体1aから引き抜こうとしても、カバー部材200を装置本体1aから引き抜くことはできない。即ち、この状態では、図14(b)に示すように、突出部211とロックガイド部104との係合により揺動板210の揺動が規制されているため、係合部212と突部305の後面との係合状態が維持される。このため、カバー部材200を装置本体1aから引き抜くことはできない。
一方、挿入位置から第一の所定量以上挿入されたドラムカートリッジ100を挿入位置に戻した場合には、装置本体1aとカバー部材200とのロックが解除される。即ち、ドラムカートリッジ100を挿入位置に戻した場合、図13(b)に示したように、突出部211がロックガイド部104よりも挿入方向先端側のロック係合部105の領域まで移動する。この結果、揺動板210が矢印β1方向に揺動可能となり、図13(a)に示したように、係合部212と突部305との係合が外れて、装置本体1aとカバー部材200とのロックが解除される。したがって、ドラムカートリッジ100を挿入位置に戻せば、カバー部材200及びドラムカートリッジ100を装置本体1aから取り外すことができる。
なお、上述の第一の所定量は、図13(a)に示した挿入位置から、ドラムカートリッジ100がカバー部材200に対して少しでも挿入方向に移動できる距離で良い。即ち、操作者がドラムカートリッジ100及びカバー部材200を挿入位置にセットした状態から、ドラムカートリッジ100のみを押し込むことでカバー部材200と装置本体1aとがロックされれば良い。逆に言えば、操作者がドラムカートリッジ100及びカバー部材200を挿入位置にセットしたときの勢いなどで僅かにドラムカートリッジ100のみが挿入方向に移動した場合にカバー部材200と装置本体1aとがロックされない程度とする。このため、第一の所定量は、例えば、ロック状態のドラムカートリッジ100とカバー部材200の挿入方向のがたつきよりも大きくなるように設定する。
[第5工程]
この状態から更にドラムカートリッジ100のみを装置本体1aの装着位置に向けて挿入すると、図15(a)に示すように、揺動板210が矢印β1方向に回動する。そして、揺動板210の係合部212が突部305の下方(係合解除位置)に位置して、これらの係合が解除される。この結果、装置本体1aとカバー部材200とのロックが解除され、カバー部材200を装置本体1aから取り外すことが可能となる。
即ち、ドラムカートリッジ100を挿入位置から第一の所定量よりも多い第二の所定量挿入すると、図15(b)に示すように、揺動板210の突出部211がドラムカートリッジ100に対して相対移動する。そして、突出部211がロック解除ガイド部106と係合する。ロック解除ガイド部106は、上述したように、ロックガイド部104よりも挿入方向後側に向かう程上方に傾斜しているため、突出部211がロック解除ガイド部106に係合しつつ案内されることで、揺動板210が矢印β1方向に回動する。この結果、揺動板210は、図15(a)に示したように、矢印β1方向に揺動し、係合部212が突部305と係合しない位置に移動する。
また、ドラムカートリッジ100のハウジング101の他側面(図2(b)の右側面)に形成されている、ガイド103及びロック解除ガイド部106は、他側面の挿入方向後端に開放している。ここで、ハウジング101の両側面は、図2(a)に示すように、それぞれ挿入方向後端面と傾斜面101aと連続している。1対の傾斜面101aは、挿入方向後端側に向かう程、互いの間隔が狭くなる方向に傾斜している。したがって、図2(a)に示すように、ガイド103及びロック解除ガイド部106は、その深さ分、傾斜面101aまで侵入している。
これにより、ガイド103及びロック解除ガイド部106のそれぞれに係合する保持リブ203a及び突出部211が、ガイド103及びロック解除ガイド部106から挿入方向後側に抜け出ることが可能となっている。また、図4(a)に示すように、カバー部材200に形成されたドラムガイド202aも、カバー部材200の挿入方向前側に開放している。このため、これと係合するドラムカートリッジ100のリブ102が、ドラムガイド202aから挿入方向前側に抜け出ることが可能である。以上より、カバー部材200を装置本体1aから取り外す際に、ドラムカートリッジ100からもカバー部材200を取り外せる。即ち、カバー部材200は、ドラムカートリッジ100を第二の所定量挿入すると、装置本体1a及びドラムカートリッジ100から取り外し可能である。
なお、上述の第二の所定量は、ドラムカートリッジ100が装置本体1aの所定の装着位置まで挿入されるまでとすることが好ましい。挿入位置では、上述の図8及び図9に示したように、ドラムカートリッジ100の係合孔16aに装置本体1aのロック爪411が係合して、ドラムカートリッジ100が装置本体1aに対してロックされる。このため、カバー部材200が装置本体1aから取り外した際に、ドラムカートリッジ100が不用意に引き出されてしまうことを防止できる。
但し、第二の所定量は、ドラムカートリッジ100の重心が装置本体1aに入った位置としても良い。即ち、ドラムカートリッジ100の重心が装置本体1aのガイドレール410上にあれば、カバー部材200を取り外しても、ドラムカートリッジ100が不用意に装置本体1aから脱落することを抑制できる。また、本実施形態のように、内部に感光ドラム11を有するドラムカートリッジ100の場合、第二の所定量は、感光ドラム11が装置本体内に収まる位置であっても良い。即ち、感光ドラム11が装置本体1aの内部に収まっていれば、カバー部材200を取り外しても感光ドラム11が外部に露出しにくくなり、挿入時に感光ドラム11が損傷したり、感光しにくくなる。
何れにしても、ドラムカートリッジ100を挿入位置から第二の所定量挿入して以降に、カバー部材200を装置本体1a及びドラムカートリッジ100から取り外す。本実施形態では、ドラムカートリッジ100を所定の装着位置まで挿入してからカバー部材200を取り外している。この結果、図16(a)に示すように、ドラムカートリッジ100が所定の装着位置に装着され、その後、図16(b)に示すように、前カバー400を閉じることで、ドラムカートリッジ100の交換作業が完了する。
以上のように、本実施形態では、ドラムカートリッジ100はカバー部材200で保護された状態で、装置本体1aの挿入位置に位置決めされ、その後、ドラムカートリッジ100を装置本体1aに挿入される。このため、ドラムカートリッジ100内の感光ドラム11などの各部材を傷つけることなく、装置本体1aの挿入動作を行うことができる。また、装着前の状態では、ユニットロック機構500によりカバー部材200とドラムカートリッジ100とがロックされているため、装着前にカバー部材200が誤ってドラムカートリッジ100から外されることを防止できる。
また、本実施形態の場合、ドラムカートリッジ100を装置本体1aの挿入位置にセットした状態ではドラムカートリッジ100が取り外し可能である。即ち、前述の図13(a)に示したように、挿入位置では、カバー部材200の揺動板210に設けられた係合部212と装置本体1aに設けられた突部305とは係合していない。このため、ドラムカートリッジ100及びカバー部材200を挿入位置にセットした状態では、これらを装置本体1aから容易に取り外すことができる。このため、間違えてドラムカートリッジ100を装置本体1aの挿入位置にセットした場合でも、前述の特許文献2に記載のようにドラムカートリッジ100の挿入動作を伴うことなく、取り外すことができる。
また、本実施形態の場合、ドラムカートリッジ100を挿入位置から第一の所定量挿入すると、装置本体1aとカバー部材200とがロックされる。また、ドラムカートリッジ100が第二の所定量挿入されるまでカバー部材200と装置本体1aとのロックが外れない。このため、ドラムカートリッジ100の挿入作業時に不用意にカバー部材200が装置本体1aから外れることがなく、ドラムカートリッジ100をカバー部材200により挿入案内しつつ、所定の装着位置まで装着できる。
例えば、前述の特許文献3に記載のようにカバー部材200と装置本体1aとのロックをいつでも解除可能とした場合、操作者がドラムカートリッジ100の挿入動作中に誤ってカバー部材200を装置本体1aから外してしまう可能性がある。このように、ドラムカートリッジ100の挿入動作中に、カバー部材200を装置本体1aから外してしまった場合、ドラムカートリッジ100がカバー部材200に案内されないため、挿入動作を円滑に行えなくなる。本実施形態では、少なくとも第二の所定量をドラムカートリッジ100の重心が装置本体1aに入った位置としているため、この状態でカバー部材200と装置本体1aとのロックが解除されてもドラムカートリッジ100が脱落することを抑制できる。そして、その後は、ドラムカートリッジ100を装置本体1aのガイドレール410により案内して、挿入動作を円滑に行える。
また、本実施形態の場合、カバー部材200及びドラムカートリッジ100を挿入位置に配置することで、カバー部材200とドラムカートリッジ100とのロックが解除される。このため、別の動作を行うことなく、カバー部材200とドラムカートリッジ100とのロックを解除できる。
また、カバー部材200とドラムカートリッジ100とのロック及びロック解除を行うユニットロック機構500に故障が発生してこの機構が動作しない場合、カバー部材200及びドラムカートリッジ100を挿入位置に配置することができない。例えば、揺動板210が固着して回動しなくなった場合、カバー部材200を挿入位置にセットする際に係合部212と突部305とが係合しても揺動板210が回動せず、カバー部材200を挿入位置に挿入できない。また、仮に、カバー部材200を挿入位置に配置できたとしても、カバー部材200とドラムカートリッジ100とのロックが解除されていなければ、ドラムカートリッジ100を第一の所定量挿入することができない。このため、カバー部材200と装置本体1aとがロックされない。何れにしても、ユニットロック機構500に故障が発生した場合、カバー部材200が不用意に装置本体1aにロックされることを防止でき、装置本体1aから取り外し可能となる。
また、本実施形態では、本体ロック機構600とユニットロック機構500とは、機構として共通の構成を有する。このため、これらの機構を別の構成とする場合よりも部品点数を少なくできる。また、本体ロック機構600とユニットロック機構500とは、上述のように、カバー部材200及びドラムカートリッジ100の挿入位置へのセット及びドラムカートリッジ100の挿入動作に連動して、それぞれロック及びロック解除を行う。即ち、本実施形態では、ドラムカートリッジ100の装置本体1aへのセット及び挿入動作を行うだけで、各ロック機構のロック及びロック解除が行われる。このため、各ロック機構のロック及びロック解除のためだけの操作を行うことなく、ドラムカートリッジ100の装置本体1aの装着動作を容易に行える。
なお、上述の説明では、本体ロック機構600とユニットロック機構500とを機構として共通の構成としたが、これらを別の構成としても良い。また、各ロック機構のロック及びロック解除を、揺動板210を揺動させることで行ったが、別の構成、例えば、揺動板に代えてスライド移動する移動部材を使用するようにしても良い。即ち、ロック係合部105、ロックガイド部104、ロック解除ガイド部106に沿って、移動部材が上下方向にスライド移動するようにしても良い。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図17ないし図30を用いて説明する。なお、本実施形態の場合、ドラムカートリッジ100をカバーするカバー部材700及び装置本体1bのロック及びロック解除の構成が上述の第1の実施形態と異なる。このため、以下、第1の実施形態と重複する説明及び図示を省略又は簡略にし、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
[カバー部材]
カバー部材700は、図17(a)、(b)に示すように、上部に蓋部710、下部に収容部720を備えており、蓋部710は収容部720に対して開閉可能に設けられている。カバー部材700の挿入方向先端側には、カバー部材700から装置本体1bへとドラムカートリッジ100を受け渡す、受渡し口740が備えられている。受渡し口740の外周は、装置本体1bのドラムカートリッジ100の受入れ口である開口部800(被挿入部、図23(a))にカバー部材700が嵌合する嵌合部750となっている。更に、嵌合部750の上部には、装置本体1bの突起部810(図29(a))と係合する係合部760が設けられている。
本実施形態において、カバー部材700の蓋部710と収容部720は一体の樹脂で成形されており、材料は、例えば、黒のポリプロピレンなどの樹脂製としている。図18(a)に示すように、蓋部710はリビングヒンジ730によって、収容部720に対して開閉可能となっている。また、図18(b)に示すように、蓋部710が収容部720に対して閉じたときに隙間となる近傍には、711を設けることでカバー部材700の内部に直接光が当たらないようにしている。
図19(a)、(b)に示すように、蓋部710にはスナップフィット712とフック713が設けられており、蓋部710が閉じた状態では、収容部720に各々係合している。これによって、蓋部710は収容部720にロックされる。フック713は、図20(a)に示すように、弾性変形しつつ収容部720に形成された開口部721を通じ内部に進入可能である。そして、フック713が開口部721の周囲と係合することで、蓋部710が収容部720に閉じた状態でロックされる。フック713は、蓋部710が収容部720に相対的に奥側(矢印R方向、挿入方向先側、図19(b)の右側)に動かないと外れないようになっている。
また、スナップフィット712は、図20(b)に示すように、弾性変形しつつ収容部720に形成された開口部722を通じ内部に進入可能である。そして、スナップフィット712が開口部722の周囲と係合することで、蓋部710が収容部720に閉じた状態でロックされる。スナップフィット712は、収容部720に対して手前側(矢印F方向、挿入方向後側、図19(b)の左側)に力を受ければ、撓んで開口部722の周囲との係合が解除可能となっている。
本実施形態では、蓋部710が閉じた状態では、スナップフィット712、フック713の全てが収容部220の一部にそれぞれ引っ掛かり、蓋部710が容易に開放しないようになっている。一方、スナップフィット712に矢印F方向の力を加えて撓ませ、収容部220から外れた状態では、蓋部710を開くと奥側のみが開くため蓋部710が傾く。この状態で、フック713も矢印R方向に動き、あおった状態で蓋部710を開放することが可能となる。
[ドラムカートリッジのカバー部材への装着]
上述のように構成されるカバー部材700には、図21及び図22に示すようにドラムカートリッジ100が装着される。具体的には、蓋部710を開放した状態で収容部720内にドラムカートリッジ100を配置し、蓋部710を示す。これにより、カバー部材700内にドラムカートリッジ100が収められた状態となり、ドラムカートリッジ100がカバー部材700によりカバーされる。また、この状態で、端部カバー部材770がカバー部材700の挿入方向先端側(図21の右側)に設けられた嵌合部750に嵌合される。
端部カバー部材770は、例えば、発砲材で形成されており、カバー部材700の係合部760と発砲材の弾性で結合している。これにより、受渡し口740が端部カバー部材770に覆われ、ドラムカートリッジ100の全体がカバー部材700及び端部カバー部材770に覆われる。また、図22に示すように、蓋部710の挿入方向後端側には、ストッパ部714が設けられている。そして、蓋部710が閉じられた状態で、ストッパ部714がドラムカートリッジ100の挿入方向後端部で上方に突出した突出部110の挿入方向先端側の端面に当接するようにしている。これにより、ドラムカートリッジ100がカバー部材700内で挿入方向先端側に移動することを防止できる。このため、仮に、端部カバー部材770が無い状態でもドラムカートリッジ100がカバー部材700の受渡し口740から飛び出ることはない。
なお、後述する図28(a)に示すように、ドラムカートリッジ100の一部は係合部760と接触して係合部760を弾性的に押し広げている。このような状態でドラムカートリッジ100はカバー部材700と端部カバー部材770とで保護されて収納されている。ドラムカートリッジ100の物流梱包形態としては、従来と同等にカバー部材700と共に、発砲材などの緩衝部材、保護袋、段ボール箱などによって梱包されていても良い。
[ドラムカートリッジの交換]
次に、本実施形態のドラムカートリッジ100の交換について説明する。本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、シアン(図23(a)の左から3番目)のドラムカートリッジ100の交換について説明するが、他の色のドラムカートリッジについても同様である。第1の実施形態と同様に、交換するドラムカートリッジ100を装置本体1bから抜き出す(図23(a))。そして、図23(b)に示すように、カバー部材700によりカバーされた新たなドラムカートリッジ100を装置本体1bの挿入位置に挿入する。
この際、図24(a)〜(c)に示すように、カバー部材700から端部カバー部材770を取り外す。ここで、図22で説明したように、カバー部材700のストッパ部714がドラムカートリッジ100の突出部110と当接している。このため、端部カバー部材770を外しても、装置本体1aに位置決めするまでの間にドラムカートリッジ100がカバー部材700から脱落することはない。
そして、カバー部材700によりカバーされたドラムカートリッジ100を装置本体1bの挿入位置に挿入する。この際、図25に示すように、カバー部材700の嵌合部750が装置本体1bの開口部800に嵌合される。なお、端部カバー部材770は開口部800よりも大きいため、端部カバー部材770を取り付けた状態では、カバー部材700を開口部800に挿入できない。
また、支持部としての開口部800は、カバー部材700によりカバーされたドラムカートリッジ100を装置本体1bの挿入位置に向けて所定量挿入された状態で、カバー部材700及びドラムカートリッジ100を装置本体1bに支持する。即ち、図25に示すように、カバー部材700の嵌合部750は、装置本体1bの開口部800にがたつきなく嵌合され、その嵌合幅Yを例えば50mmとしている。これにより、カバー部材700によりカバーされたドラムカートリッジ100が、装置本体1bに対して支持される。即ち、操作者がカバー部材700及びドラムカートリッジ100から手を放しても、これらが装置本体1bから脱落することはない。本実施形態では、この位置をドラムカートリッジ100の装置本体1bに対する挿入位置とする。
また、図26に示すように、装置本体1bの手前側(図26の左側)の面の一部で開口部800の上側には、手前側に突出するように、突起部801が形成されている。一方、カバー部材700の収容部720の一部で、蓋部710のスナップフィット712と対向する部分に開口部723が形成されている。そして、カバー部材700及びドラムカートリッジ100を装置本体1bの挿入位置にセットした状態で、突起部801が開口部723を通じてスナップフィット712を矢印F方向に押し込む。これにより、スナップフィット712の係合が外れる。これにより、上述したように、カバー部材700の蓋部710が開放可能となる。
次いで、図27(a)に示すように、蓋部710を開放する。これにより、操作者がドラムカートリッジ100にアクセス可能となる。このとき、前述の図22で説明した、ストッパ部714と突出部110の係合が外れ、ドラムカートリッジ100をカバー部材700に対して装置本体1bの挿入方向に移動可能となる。この状態で、図27(b)に示すように、ドラムカートリッジ100を装置本体1bの所定の装着位置に向けて挿入する。このとき、ドラムカートリッジ100は、カバー部材700に挿入案内される。具体的には、図21に示すように、ドラムカートリッジ100は、カバー部材700の底部701に載置されており、ガイド部としての底部701に沿ってガイドされる。また、操作者は、ドラムカートリッジ100とカバー部材700の両方を視認できるため、容易にドラムカートリッジ100を挿入できる。また装置本体1bの挿入位置に位置規制してから蓋部710を開放することで、ドラムカートリッジ100を挿入する直前まで感光ドラム11が露光されたり傷つけられたりすることを防ぐことができる。
[本体ロック機構]
次に、本実施形態で、カバー部材700と装置本体1bとのロック及びロック解除を行う本体ロック機構900について、図28及び図29を用いて説明する。本実施形態の本体ロック機構900は、係合部760と、被係合部としての突起部810とを有する。係合部760はカバー部材700に設けられ、突起部810は装置本体1bに設けられて係合部760と係合自在である。突起部810は、装置本体1bの開口部800のカバー部材700の嵌合部750が嵌合する面のうちの上面に、下方に突出するように1対形成されている。そして、ドラムカートリッジ100を挿入位置から第一の所定量挿入すると、係合部760と突起部810とが係合して、装置本体1bとカバー部材700とがロックされる。一方、ドラムカートリッジ100を挿入位置から第二の所定量挿入すると、係合部760と突起部810との係合が解除され、装置本体1bとカバー部材700とのロックが解除される。
より具体的には、本体ロック機構900は、弾性変形部761と、第一係合部としての突出部120と、第二係合部としての突出部110とを更に有する。弾性変形部761は、先端に係合部760が設けられて、弾性変形することで係合部760と突起部810との係合及び解除が可能である。本実施形態では、嵌合部750の上面の2個所にそれぞれ切り欠き762が形成されており、それぞれの切り欠き762の奥から先に向けて突出するように、弾性変形部761が形成されている。弾性変形部761は、カバー部材700と一体に樹脂により形成されており、切り欠き762内で弾性変形可能となっている。そして、1対の弾性変形部761のそれぞれの先端部には、互いに近づくように突出した係合部760が設けられている。したがって、1対の係合部760は、弾性変形部761が弾性変形することで、接近又は離間する。
第一係合部としての突出部120は、ドラムカートリッジ100の挿入方向先端部に上方に突出するように設けられている。そして、図28(a)に示すように、ドラムカートリッジ100がカバー部材700に配置され、カバー部材700に対して挿入方向に移動していない状態で、突出部120が弾性変形部761と係合し、1対の弾性変形部761を弾性変形させて押し広げている。また、突出部120の挿入方向の長さは、ドラムカートリッジ100が挿入位置から第一の所定量までの間で第一の所定量となる位置を含まない位置までカバー部材700に対して移動する際に、弾性変形部761と係合するようにしている。このため、この範囲では、1対の弾性変形部761が突出部120に押し広げられて、図29(a)に示すように、係合部760と突起部810とが係合しない。
第二係合部としての突出部110は、ドラムカートリッジ100の挿入方向後端部に上方に突出するように設けられている。そして、図28(c)に示すように、ドラムカートリッジ100が挿入位置から第二の所定量となる位置にカバー部材700に対して移動した場合に、突出部110が弾性変形部761と係合し、1対の弾性変形部761を弾性変形させて押し広げている。この状態でも、図29(a)に示すように、係合部760と突起部810とが係合しない。
ドラムカートリッジ100の挿入方向に関して、突出部110と突出部120との間には、弾性変形部761と係合するような突出部などは設けていない。したがって、弾性変形部761は、突出部110及び突出部120と係合していない状態では弾性変形せずに、図29(b)に示すように、係合部760を突起部810と係合可能に位置させる。
このような本体ロック機構900を有する本実施形態の場合、前述の図23に示した挿入位置にカバー部材700によりカバーされたドラムカートリッジ100をセットした状態では、カバー部材700が装置本体1bに対してロックされない。即ち、ドラムカートリッジ100を挿入していない状態では、図28(a)に示したように、突出部120が弾性変形部761を押し広げており、カバー部材700の係合部760は装置本体1bの突起部810と係合しない。このため、この状態では、まだ、カバー部材700及びドラムカートリッジ100を装置本体1bから取り外すことができる。
そして、この状態から、ドラムカートリッジ100を挿入位置から第一の所定量挿入すると、図28(b)に示すように、突出部120と弾性変形部761との係合が外れ、弾性変形部761が弾性的に復元する。この結果、図29(b)に示すように、係合部760と突起部810とが係合し、カバー部材700が装置本体1bに対してロックされ、カバー部材700を引き抜くことができない。
なお、挿入位置から第一の所定量以上挿入されたドラムカートリッジ100を挿入位置に戻した場合には、装置本体1bとカバー部材700とのロックが解除される。即ち、ドラムカートリッジ100を挿入位置に戻した場合、図28(a)に示したように、突出部120が弾性変形部761を押し広げて、係合部760と突起部810との係合が外れ、装置本体1bとカバー部材700とのロックが解除される。したがって、ドラムカートリッジ100を挿入位置に戻せば、カバー部材700及びドラムカートリッジ100を装置本体1bから取り外すことができる。
更に、ドラムカートリッジ100を挿入位置から第二の所定量挿入すると、図28(c)に示すように、突出部110と弾性変形部761とが係合し、弾性変形部761が突出部110に押し広げられる。この結果、図29(a)に示すように、係合部760と突起部810との係合が外れ、カバー部材700と装置本体1bとのロックが解除され、カバー部材700を引き抜くことが可能とある。
図30(a)に示すように、ドラムカートリッジ100を所定位置まで押し込んだ状態で、カバー部材700を装置本体1bから取り外し(図30(b))、その後、前カバー400を閉じることで、ドラムカートリッジ100の交換作業が完了する。
本実施形態の場合も、第1の実施形態と同様に、ドラムカートリッジ100を装置本体1bの挿入位置にセットした状態ではドラムカートリッジ100が取り外し可能である。また、ドラムカートリッジ100を挿入位置から第一の所定量挿入すると、装置本体1bとカバー部材700とがロックされる。また、ドラムカートリッジ100が第二の所定量挿入されるまでカバー部材700と装置本体1bとのロックが外れない。このため、ドラムカートリッジ100の挿入作業時に不用意にカバー部材700が装置本体1bから外れることがなく、ドラムカートリッジ100をカバー部材700により挿入案内しつつ、所定の装着位置まで装着できる。
なお、本実施形態の場合、ドラムカートリッジ100とカバー部材700とのロック及びロック解除を行う機構を備えていないが、第1の実施形態と同様に備えるようにしても良い。その他の構成及び作用は、第1の実施形態と同様である。
<他の実施形態>
上述の各実施形態では、装置本体に挿抜可能なユニットとして、ドラムカートリッジ100を適用した場合について説明した。但し、本発明のユニットとしては、他のユニットであっても良い。例えば、帯電の機能のみを有した帯電ユニット、現像のみを有した現像ユニット、クリーナのみの機能を有したクリーナユニット、転写の機能を有した転写ユニット、定着の機能を有した定着ユニットなどでも良い。帯電ユニットの場合、画像形成を行うための画像形成部材は、例えば帯電ローラ12となる。同様に、現像ユニットの場合、画像形成部材は、例えば現像スリーブ14aなどとなる。クリーナユニットの場合、画像形成部材は、例えばクリーニングブレード15となる。転写ユニットの場合、画像形成部材は、例えば中間転写ベルト61などとなる。定着ユニットの場合、画像形成部材は、例えば加熱ローラ41及び加圧ローラ42となる。また、本発明のユニットは、ドラムカートリッジ100と現像器14を組み合わせたプロセスカートリッジとしても良い。
ここで、本発明をこれら各種のユニットは、上述したタンデム型の画像形成装置に適用した場合、複数のユニットが並べて配置される。また、この場合に、各ユニットが互いに共通の構成を有する場合がある。この場合に、現像ユニットやプロセスカートリッジなど、トナーの色が異なるだけで構成が共通であると、ユニットを誤った色の位置に配置してしまう可能性がある。本発明は、このような場合でも、挿入位置にユニットをセットしただけでは、ユニットを装置本体から取り外すことができる。
1・・・画像形成装置/1a、1b・・・装置本体/11・・・感光ドラム(画像形成部材)/100・・・ドラムカートリッジ(ユニット)/102・・・リブ(ガイド部)/103・・・ガイド(ガイド部)/104・・・ロックガイド部/105・・・ロック係合部/106・・・ロック解除ガイド部/110・・・突出部(第二係合部)/120・・・突出部(第一係合部)/200、700・・・カバー部材/202a・・・ドラムガイド(ガイド部)/203a・・・保持リブ(ガイド部)/210・・・揺動板(移動部材)/211・・・突出部/212、760・・・係合部/301・・・支持部/305・・・突部(被係合部)/500・・・ユニットロック機構(ユニットロック手段)/600、900・・・本体ロック機構(本体ロック手段)/701・・・底部(ガイド部)/761・・・弾性変形部/800・・・開口部(支持部)/810・・・突起部(被係合部)

Claims (13)

  1. 装置本体と、
    前記装置本体に挿抜可能で、画像形成を行うための画像形成部材を有するユニットと、
    前記ユニットを前記装置本体に挿入する際に前記ユニットをガイドするガイド部を有し、前記画像形成部材をカバーするカバー部材と、
    前記ユニットを前記装置本体への挿入位置から第一の所定量挿入すると、前記装置本体と前記カバー部材とをロックし、前記ユニットを前記挿入位置から前記第一の所定量よりも多い第二の所定量挿入すると、前記装置本体と前記カバー部材とのロックを解除する本体ロック手段と、を備えた、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記本体ロック手段は、前記挿入位置から前記第一の所定量以上挿入された前記ユニットを前記挿入位置に戻した場合に、前記装置本体と前記カバー部材とのロックを解除する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記本体ロック手段は、
    前記カバー部材に設けられた係合部と、
    前記装置本体に設けられて、前記ユニットを前記挿入位置から前記第一の所定量挿入すると前記係合部と係合し、前記ユニットを前記挿入位置から前記第二の所定量挿入すると前記係合部との係合が解除される被係合部と、を有する、
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記本体ロック手段は、
    前記係合部が設けられて、前記カバー部材に対して移動自在に配置された移動部材と、
    前記移動部材に設けられて、前記カバー部材にカバーされた前記ユニットに向けて突出する突出部と、
    前記ユニットに設けられて、前記ユニットが前記第一の所定量から前記第二の所定量までの間で前記第二の所定量となる位置を含まない位置まで移動する際に、前記係合部と前記被係合部とが係合する係合位置に前記移動部材が保持されるように、前記突出部を係合案内するロックガイド部と、
    前記ユニットに設けられて、前記ユニットが前記第二の所定量となる位置に移動した場合に、前記係合部と前記被係合部との係合が解除される係合解除位置に前記移動部材を移動させるように、前記突出部を係合案内するロック解除ガイド部と、を有する、
    ことを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 本体ロック手段は、
    前記係合部が設けられて、弾性変形することで前記係合部と前記被係合部との係合及び解除が可能な弾性変形部と、
    前記ユニットに設けられて、前記ユニットが前記挿入位置から前記第一の所定量までの間で前記第一の所定量となる位置を含まない位置まで移動する際に、前記弾性変形部と係合して、前記係合部と前記被係合部とが係合しない位置に前記弾性変形部を弾性変形させる第一係合部と、
    前記ユニットに設けられて、前記ユニットが前記第二の所定量となる位置に移動した場合に、前記弾性変形部と係合して、前記係合部と前記被係合部とが係合しない位置に前記弾性変形部を弾性変形させる第二係合部と、を有し、
    前記弾性変形部は、前記第一係合部及び前記第二係合部と係合していない状態では弾性変形せずに前記係合部を前記被係合部と係合可能に位置させる、
    ことを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記第二の所定量となる位置は、前記ユニットの重心が前記装置本体に入った位置である、
    ことを特徴とする、請求項1ないし5のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記ユニットと前記カバー部材とのロック及びロック解除を行うユニットロック手段を備え、
    前記ユニットロック手段は、前記カバー部材によりカバーされた前記ユニットを前記挿入位置に配置すると、前記ユニットと前記カバー部材とのロックを解除する、
    ことを特徴とする、請求項1ないし6のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記ユニットロック手段は、
    前記カバー部材に設けられた係合部と、
    前記装置本体に設けられて前記係合部と係合自在な被係合部と、
    前記係合部が設けられて、前記カバー部材に対して移動自在に配置された移動部材と、
    前記移動部材に設けられて前記カバー部材にカバーされた前記ユニットに向けて突出する突出部と、
    前記突出部と係合自在で、前記突出部と係合した状態で前記ユニットと前記カバー部材とをロックし、前記カバー部材にカバーされた前記ユニットを前記挿入位置に配置すると、前記係合部が前記被係合部と係合することで前記移動部材が移動して、前記突出部との係合が解除されるロック係合部と、を備えた、
    ことを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記本体ロック手段は、
    前記移動部材と、
    前記突出部と、
    前記ユニットに設けられて、前記ユニットが前記第一の所定量から前記第二の所定量までの間で前記第二の所定量となる位置を含まない位置まで移動する際に、前記係合部と前記被係合部とが係合する係合位置に前記移動部材が保持されるように、前記突出部を係合案内するロックガイド部と、
    前記ユニットに設けられて、前記ユニットが前記第二の所定量となる位置に移動した場合に、前記係合部と前記被係合部との係合が解除される係合解除位置に前記移動部材を移動させるように、前記突出部を係合案内するロック解除ガイド部と、を有する、
    ことを特徴とする、請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記ロック係合部と、前記ロックガイド部と、前記ロック解除ガイド部とは、順に連続して前記ユニットに形成されている、
    ことを特徴とする、請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記装置本体は、前記カバー部材によりカバーされた前記ユニットを前記装置本体の前記挿入位置に向けて所定量挿入された状態で、前記カバー部材及び前記ユニットを装置本体に支持する支持部を有する、
    ことを特徴とする、請求項1ないし10のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記ユニットは、内部に前記画像形成部材としての感光ドラムを有し、前記第二の所定量となる位置は、前記感光ドラムが前記装置本体内に収まる位置である、
    ことを特徴とする、請求項1ないし11のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記装置本体は、複数の前記ユニットを並べて配置可能であり、
    前記複数のユニットは、互いに共通の構成を有する、
    ことを特徴とする、請求項1ないし12のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
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