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JP6402461B2 - マルチフェーズ電源装置 - Google Patents

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JP6402461B2
JP6402461B2 JP2014055406A JP2014055406A JP6402461B2 JP 6402461 B2 JP6402461 B2 JP 6402461B2 JP 2014055406 A JP2014055406 A JP 2014055406A JP 2014055406 A JP2014055406 A JP 2014055406A JP 6402461 B2 JP6402461 B2 JP 6402461B2
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Description

この発明は、並列接続された複数のDC/DCコンバータを有するマルチフェーズ電源装置に関する。
携帯端末機器は、その高性能化及び高機能化にともない、より小型化することが求められるとともに、より大きな電力が必要とされている。このため、携帯端末機器に搭載されるDC/DCコンバータは、より小さく、大電力を扱うことができ、高効率であることが求められている。
この課題の解決策の1つとして、複数のDC/DCコンバータを並列に動作させるマルチフェーズ電源装置が既に知られている。複数のコンバータを並列接続し、これらの複数のコンバータの変換(スイッチング)タイミングを等間隔にずらしたうえで、出力を足し合わせることにより、リップルを低減できるため、出力に必要なフィルタを構成する受動素子を小型化することが容易という利点がある。
また、並列化することで損失による熱の発生を各DC/DCコンバータに分散させることが可能となり、個々のDC/DCコンバータに対する放熱性能の要求が緩和され、小型化が容易になるという利点がある。さらに、軽負荷(消費電流が少ない状態の各種回路ニット)を駆動するとき、いくつかのDC/DCコンバータを休止させることで、全体として電力変換効率を向上させることができ、軽負荷から重負荷までの幅広い負荷で高い効率をたもつことができる利点がある。
このマルチフェーズ電源装置の具体例として、例えば特許文献1のものが知られている。
この特許文献1に記載のマルチフェーズ電源装置は、出力端子から出力される総電流を検出する電流検出回路と、この電流検出回路が検出する総電流に応じて動作させるDC/DCコンバータの個数を制御する制御回路とを備えている。
このようなマルチフェーズ電源装置にあっては、制御回路は、総電流に基づいて駆動させるDC/DCコンバータの適正な個数を求めるために演算処理を行ったりする。
このため、負荷が急激に大きく変動したとき、休止しているDC/DCコンバータの全てを起動させる場合、その演算処理のために電流検出回路が大きな変動を検出してから休止中の全てのDC/DCコンバータが駆動するまでに長時間要してしまう。このため出力電圧が低下してしまい、直ぐに元の出力電圧に戻らないという問題がある。
この発明は、出力電圧が大きく変動した際に、休止しているDC/DCコンバータの全てを短時間で起動させることのできるマルチフェーズ電源装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、並列接続された複数のDC/DCコンバータを備え、負荷の大きさに応じて動作するDC/DCコンバータの数を変えて前記負荷に一定の出力電圧を印加するマルチフェーズ電源装置であって、
前記負荷に流れる出力電流を検出する電流検出手段と、
この電流検出手段が検出した検出電流に基づいて、駆動させるDC/DCコンバータ数を判断するとともにこの判断に応じて休止中のDC/DCコンバータを起動させる第1起動信号を出力する第1起動信号出力系統と、
前記出力電圧が設定電圧以下になった際に、休止中のDC/DCコンバータを起動させる第2起動信号を出力する第2起動信号出力系統と、
前記複数のDC/DCコンバータ内において各DC/DCコンバータの間に入力される基準クロックとは非同期で動作する論理回路を有し、
前記論理回路は、前記第2起動信号出力系統が、前記出力電圧が設定電圧以下となった場合、前記検出電流が閾値より大きくなってから第1起動信号が出力されるまでの時間よりも短い時間で第2起動信号を出力することを特徴とする。
この発明によれば、出力電圧が急激に大きく変動した際、この変動の検出とほぼ同時に、休止中のDC/DCコンバータの全てを起動させることができる。
この発明に係るマルチフェーズ電源装置の実施例の構成を示したブロック図である。 図1に示すマルチフェーズ電源装置のDC/DCコンバータの一部の構成を示したブロック図である。 DC/DCコンバータの制御回路の動作を示すフロー図である。 図1に示すマルチフェーズ電源装置のDC/DCコンバータの他の部分の構成を示した制御回路を具体的に示したブロック図である。 図3に示すDC/DCコンバータの制御回路の一部の構成を示した回路図である。 図3に示す制御回路の動作を示したフロー図である。 出力電圧の変動と誤差検出回路の出力信号と動作信号との関係を示したタイムチャートである。 負荷が急に変化した場合のDC/DCコンバータの動作を示したタイムチャートである。 負荷が緩やかに変化した場合のDC/DCコンバータの動作を示したタイムチャートである。 第2実施例のマルチフェーズ電源装置の構成を示したブロック図である。 第2実施例のマルチフェーズ電源装置の構成を示したブロック図である。
以下、この発明に係るマルチフェーズ電源装置の実施の形態である実施例を図面に基づいて説明する。
[第1実施例]
図1に並列接続された複数のDC/DCコンバータ1〜4を備えたマルチフェーズ電源装置10を示す。
このマルチフェーズ電源装置10は、各DC/DCコンバータ1〜4の出力端子1a〜4aに接続されたインダクタL1〜L4と、出力端子10Aに接続されたコンデンサC0とを備えている。6は出力端子10Aに接続された負荷である。
各DC/DCコンバータ1〜4は、端子1b〜1f,2b〜2f,3b〜3f,4b〜4fを有している。そして、DC/DCコンバータ(マスタDC/DCコンバータ)1の端子1bが入力電圧Vinの電圧源Vcに接続されており、DC/DCコンバータ1は常時動作するマスタ用のコンバータとして機能するようになっている。
DC/DCコンバータ4の端子4fは接地され、DC/DCコンバータ1〜3の端子1f〜3fがDC/DCコンバータ(スレーブDC/DCコンバータ)2〜4の端子2b〜4bにそれぞれ接続されている。また、DC/DCコンバータ1〜4の端子1c〜4cは互いに接続され、端子1d〜4dも互いに接続されている。DC/DCコンバータ1〜4の端子1e〜4eは電圧源Vcに接続されている。そして、DC/DCコンバータ2〜4がスレーブ用のコンバータとして機能する。
マスタ用のDC/DCコンバータ1は、基準クロックを生成してスレーブ用のDC/DCコンバータ2〜4に送信する機能と、出力電流Iout(図3参照)を示す電圧信号Vsenseを送信する機能を有する。スレーブ用のDC/DCコンバータ2〜4は、マスタ用のDC/DCコンバータ1からクロックを受信して、そのクロックに基づいてスイッチング動作等の処理を実行する機能を有する。スレーブ用のDC/DCコンバータ2〜4は、マスタ用のDC/DCコンバータ1からの出力電流Iout1(Iout)を示す電圧信号Vsense1(Vsense)と自身の出力電流Iout2〜4を示す電圧信号Vsense2〜4とを比較する。この比較により、マスタ用のDC/DCコンバータ1と同じ出力電流Ioutになるように出力電流Iout2〜4を制御する機能を有する。
マスタ用のDC/DCコンバータ1は、端子1d及び端子1cからそれぞれ、基準クロック及び出力電流Ioutを示す電圧信号Vsenseを他のスレーブ用のDC/DCコンバータ2〜4へ送信する。
マルチフェーズ電源装置10は、動作中において、常に出力電流を発生する1つのマスタ用のDC/DCコンバータ1と、出力電流を発生する動作状態と出力電流を発生しない休止状態とを有するスレーブ用のDC/DCコンバータ2〜4とを含む。
DC/DCコンバータ1〜4は、共通の直流の電圧源Vcから入力電圧Vinを取得し、各出力電流Iout1〜Iout4(図3参照)をインダクタL1〜L4を介してコンデンサC0に送る。インダクタL1〜L4及びコンデンサC0はフィルタを構成し、このフィルタにより平滑化された電圧が、マルチフェーズ電源装置10の出力電圧Voutとして負荷6に供給される。また、DC/DCコンバータ1〜4のそれぞれは、その出力電流Iout1〜Iout4の大きさと、出力電圧Voutとを内部でモニタリングする。
DC/DCコンバータ1は、DC/DCコンバータ1の出力電流の大きさを示す電圧信号Vsense1(Vsense)を他のDC/DCコンバータ2〜4に送る。DC/DCコンバータ2〜4は、その出力電流Iout2〜Iout4がマスタ用のDC/DCコンバータ1の出力電流Iout1と等しくなるように動作し、これにより、全てのDC/DCコンバータ1〜4の出力電流Iout1〜Iout4が等しくなる。
図2はDC/DCンバータ1〜4の一部分を示すものであり、この一部分は動作しているDC/DCコンバータ数の検出及び伝達処理を行うための回路部分を示すブロック図である。図2において、各DC/DCコンバータ1〜4は、制御回路32と、電流/電圧変換器33と、A/D変換器34と、可変電流源35と、マスタ判別回路36と、クロックPWM変調回路37と、クロックPWM復調回路38とを備えて構成される。
電流/電圧変換器33は、端子Isinkから流入する電流を当該電流に対応するアナログ電圧に変換し、A/D変換器34は変換されたアナログ電圧をデジタル値に変換して制御回路32Bに出力する。
制御回路32Bは、マスタ判別回路36がマスタであると判断した場合、動作コンバータ数を検出し、この検出した動作コンバータ数に応じてクロックをPWM変調して他の制御回路32Bへ伝達する。
上記の検出及び伝達処理は、図2Aに示すフロー図に従って行われる。ここでは、その説明は省略する。
スレーブのDC/DCコンバータ2〜4の各制御回路32は、上記処理によって設定された電流値を、電流値の設定信号を用いて可変電流源35に設定する。この設定した当該電流値を有する電流を可変電流源35から端子2b〜4bを介して別のDC/DCコンバータ1〜3に流す。
マスタ判別回路36は、端子1b〜4bに入力電圧Vinの電圧源Vcが接続されているとき、自身がマスタのコンバータであると判断し、接続されていないときにはマスタのコンバータでないと判断する。ここでは、DC/DCコンバータ1の端子1bに電圧源Vcが接続されているので、DC/DCコンバータ1のマスタ判別回路36がマスタであると判断する。
マスタと判断したDC/DCコンバータ1のクロックPWM変調回路37は、制御回路32で検出されたDC/DCコンバータの動作数の情報に基づいてクロックをPWM変調して出力する。
スレーブ用のDC/DCコンバータ2〜4のクロックPWM復調回路38は、クロックを受信してPWM復調することにより動作コンバータ数の情報を得てその情報を制御回路32に出力する。なお、クロックPWM変調回路37はマスタのコンバータのときに動作し、クロックPWM復調回路38はスレーブのコンバータのときに動作する。
図3はDC/DCンバータ1〜4の他の部分の構成を示すブロック図である。図3において、DC/DCコンバータ1〜4は、基準電圧源E1〜E4、誤差検出回路21、三角波発生回路22、比較器23、ドライバ回路24、スイッチ素子SW3,SW4及び電流センサ(電流検出手段)15A〜15Dを有している。電流センサ15A〜15Dは、検出した出力電流(検出電流)に応じた電圧の電圧信号Vsense1〜4として出力するようになっている。
また、DC/DCコンバータ1〜4は、誤差検出回路(変動電圧検出手段)21、目標誤差電圧発生回路26、比較器27,28、加算器29,31、積分器30、比較器11〜13、スイッチ40,41を有している。
誤差検出回路21は、基準電圧Vref2と出力電圧Voutとの差に応じた第1の誤差電圧Verror1を出力する。
[比較器11]
比較器(第2比較手段)11は、誤差検出回路21から出力される第1の誤差電圧Verror1と後述する閾値電圧(設定電圧)Vaim2とを比較して第1の誤差電圧Verror1が閾値電圧Vaim2を越えると、比較信号(第2比較信号)g3を出力する。すなわち、比較器11は、出力電圧Voutが設定電圧以下になった際にHレベルの比較信号g3を出力する。
[比較器12]
比較器12は、電圧信号Vsense(Vsense1)と閾値Vthdとを比較して電圧信号Vsenseが閾値Vthd以下になるとHレベルの比較信号g1を出力するようになっている。
[比較器13]
比較器(第1比較手段)13は、電圧信号Vsenseと閾値Vthu(>Vthd)とを比較して電圧信号Vsenseが閾値Vthu以上になるとHレベルの比較信号(第1比較信号)g2を出力するようになっている。
マスタ用のDC/DCコンバータ1では、スイッチ40がオンし、スイッチ41がオフし、電圧信号Vsenseが電圧信号Vsense1と等しくなり、比較器11〜13,28は動作しないようになる。
スレーブ用のDC/DCコンバータ2〜4は、スイッチ40がオフし、スイッチ41がオンする。このため、比較器28は電圧信号Vsense(DC/DCコンバータ1の電圧信号Vsense1)とDC/DCコンバータ2〜4の内部の電圧信号Vsense2〜Vsense4とを比較し、その差を増幅したVerror3を出力する。
[目標誤差電圧発生回路]
目標誤差電圧発生回路26は、誤差検出回路21の第1の誤差電圧Verror1の目標値(DC/DCコンバータ1〜4が動作状態にあるときの理想値)である目標誤差電圧Vaimと、この目標誤差電圧Vaimより高い閾値電圧Vaim2を発生する。この閾値電圧Vaim2は、後述する設定電圧に対応する。
比較器27は、第1の誤差電圧Verror1と目標誤差電圧Vaimとの誤差を示す第2の誤差電圧Verror2を出力する。
[比較器28]
DC/DCコンバータ2の比較器28は、DC/DCコンバータ1の出力電流Iout1を示す電圧信号Vsense1と、DC/DCコンバータ2の出力電流Iout2を示す電圧信号Vsense2との誤差を示す第3の誤差電圧Verror3を発生する。他のDC/DCコンバータ3,4の比較器28も同様である。
[制御回路]
制御回路32は、図4に示すように、同期回路(第1起動信号出力手段:判断処理回路)50と、非同期回路(第2起動信号出力手段)60と、オア回路70とを有している。
[同期回路]
同期回路50は、デジタル処理を行うデジタル回路で構成され、電圧信号Vsense1を閾値Vthd,Vthuと比較した結果の比較信号g1,g2とに基づいてDC/DCコンバータ2〜4を動作状態または休止状態に切り換える。なお、コンバータ1の比較器11〜13は動作させないように設定される。
DC/DCコンバータ2の同期回路50は、DC/DCコンバータ2が動作状態にあるとき、電圧信号Vsense1が予め決められた閾値Vthd未満になると、負荷6の電力消費量が減少したと判断し、DC/DCコンバータ2を休止状態に切り換える。すなわち、同期回路50は、比較器12からHレベルの比較信号g1が出力されると、DC/DCコンバータ2を休止状態に切り換える。
同期回路50は、DC/DCコンバータ2が休止状態にあるとき、電圧信号Vsense1が予め決められた閾値Vthuを越えて増大すると、負荷6の電力消費量が増大したと判断する。すなわち、同期回路50は、電圧信号Vsense1が閾値Vthuを越えて比較器13からHレベルの比較信号(アップ信号)g2が出力されると、Hレベルの起動信号(第1起動信号)Gaを出力してDC/DCコンバータ2を動作状態に切り換える。また、同期回路50は、起動信号GaがLレベルからHレベルに切り換わってからしばらくの間、Hレベルのホールド信号g4を出力し、しばらく時間が経過すると、ホールド信号g4をLレベルにする。
同期回路50は、DC/DCコンバータ2が動作状態及び休止状態のいずれにあるかに応じて、DC/DCコンバータ2内の各構成要素のオン/オフを制御する。
DC/DCコンバータ2が動作状態にあるとき、比較器27及び目標誤差電圧発生回路26のみが機能を停止し、他の構成要素は動作している。従って、このとき、第3の誤差電圧Verror3が積分器30によって積分されて電圧調整値Vadjustになり、基準電圧Vref1と電圧調整値Vadjustとの和が基準電圧Vref2として誤差検出回路21に入力される。言い換えると、DC/DCコンバータ2が動作状態にあるとき、誤差検出回路21は、基準電圧Vref1と積分された第3の誤差電圧Verror3との和を、誤差検出回路21の基準電圧Vref2として使用する。
一方、DC/DCコンバータ2が休止状態にあるとき、誤差検出回路21、比較器27、目標誤差電圧発生回路26、加算器29,31、積分器30、基準電圧源E2、及び制御回路32のみが動作し、他の構成要素は機能を停止している。従って、このとき、第2の誤差電圧Verror2が積分器30によって積分されて電圧調整値Vadjustになり、基準電圧Vref1と電圧調整値Vadjustとの和が基準電圧Vref2として誤差検出回路21に入力される。言い換えると、DC/DCコンバータ2が休止状態にあるとき、誤差検出回路21は、基準電圧Vref1と積分された第2の誤差電圧Verror2との和を、誤差検出回路21の基準電圧Vref2として使用する。
DC/DCコンバータ2の基準電圧源E2の基準電圧Vref1は、本来は、DC/DCコンバータ1の基準電圧源E1の基準電圧Vref1と一致しているはずであるが、製造ばらつきにより誤差を有する可能性がある。従って、コンバータ2が動作状態にあるとき、基準電圧源E1の基準電圧Vref1は、第3の誤差電圧Verror3に基づき、DC/DCコンバータ2の出力電流Iout2がDC/DCコンバータ1の出力電流Iout1に等しくなるように調整される。DC/DCコンバータ1,2が長時間に亘って動作して定常状態になると、DC/DCコンバータ2の基準電圧源E2の基準電圧Vref1を調整した基準電圧Vref2は、DC/DCコンバータ1の基準電圧源E1の基準電圧Vref1に等しくなる。このとき、DC/DCコンバータ1,2の各電流センサ15A,15Bによって検出される出力電流Iout1,Iout2の大きさは等しくなる。
ただし、このように基準電圧源E2の基準電圧Vref1の誤差を調整する機能は、DC/DCコンバータ2が動作状態にあり、出力電流Iout2を発生していることが前提である。よって、DC/DCコンバータ2が休止状態にあるとき、出力電流Iout2はゼロになるので、第3の誤差電圧Verror3に基づき、基準電圧源E1の基準電圧Vref1の誤差を補正することはできなくなる。このため、DC/DCコンバータ2が休止状態にあるとき、基準電圧源E2の基準電圧Vref1は、第3の誤差電圧Verror3に代えて、第2の誤差電圧Verror2に基づいて調整される。
DC/DCコンバータ2〜4は、動作状態にあるときだけでなく、休止状態にあるときにおいても、コンバータ2の基準電圧源E2の基準電圧Vref1と、コンバータ1の基準電圧源E1の基準電圧Vref1との誤差を調整する。DC/DCコンバータ2が休止状態にあるとき、基準電圧Vref1と積分された第2の誤差電圧Verror2との和を誤差検出回路21の基準電圧Vref2として使用することにより、基準電圧Vref2は、基準電圧源E1の基準電圧Vref1と等しくなる。その理由を以下に述べる。
DC/DCコンバータ2〜4が休止状態にあるときであっても、DC/DCコンバータ1は常に動作状態にあり、マルチフェーズ電源装置10の出力電圧Voutは目標値である基準電圧Vref1になるように制御され、また、誤差検出回路21は動作している。従って、定常状態では、誤差検出回路21から出力される誤差電圧Verror1は、Vref1とVinとの誤差(すなわちほぼゼロ)を積分した値になるはずである。しかし、実際には、DC/DCコンバータ2〜4の基準電圧源E2〜E4の基準電圧Vref1は、コンバータ1の基準電圧源E1の基準電圧Vref1とは異なる。このため、誤差電圧Verror1は、DC/DCコンバータ2〜4が動作状態にあるときの理想値と異なり、次第にずれていく。
実際の誤差電圧Verror1とその理想値との誤差は、誤差検出回路21に含まれる積分回路により、時間の経過とともにどんどん大きくなる。そこで、目標誤差電圧発生回路26により誤差電圧Verror1の目標値である目標誤差電圧Vaimを発生し、比較器27により目標誤差電圧Vaimと実際の誤差電圧Verror1とを比較し、その誤差が0になるようにフィードバックをかける。これにより、基準電圧Vref2は、基準電圧源E1の基準電圧Vref1と等しくなることが期待できる。
なぜなら、誤差電圧Verror1が理想値に等しいということは、DC/DCコンバータ1とDC/DCコンバータ2〜4とが同じ動作をし、DC/DCコンバータ1〜4の誤差検出回路21に入力される基準電圧Vref1,Vref2が互いに等しいことを意味するからである。
[同期回路の処理動作]
制御回路32の同期回路50は、図5に示すフロー図にしたがって処理動作をしていく。図5に示すフロー図を簡単に説明する。
ステップ1では、制御回路32すなわち同期回路50のオア回路70から出力される起動信号Ga(active)=Hレベルに設定する。
ステップ2では、ホールド信号g4がHレベルであるか否かが判断され、ノーであればステップ6へ進み、イエスであれがステップ3へ進む。
ステップ3では、図示しない内部カウンタに設定した数値をクロックごとに減算していく。設定した数値がゼロになるまで、ステップ3,4の処理動作を繰返す。すなわち、所定時間経過するまで待機する。
内部カウンタの数値がゼロになったらステップ5へ進み、ステップ5ではホールド信号g4をLレベルに設定する。
ステップ6では、比較器12の比較信号g1(is down)がHレベルであるか否かが判断され、ステップ7では動作しているDC/DCコンバータ1〜4の数と制御回御32Bで得られた順番数とが等しいか否かが判断される。比較信号g1(is down)がHレベルで、且つ、DC/DCコンバータ1〜4の駆動数と制御回路32で得られた順番数とが等しい場合、起動信号Ga(active)をLレベルに設定する(ステップ8)。そして、ステップ9ではホールド信号g4をHレベルに設定する。
ステップ9では内部カウンタを所定の値にセットする。ステップ10では起動信号Ga(active)をLレベルに設定する。
ステップ11では、ホールド信号g4がHレベルか否かが判断され、ノーであればステップ15へ進み、イエスであればステップ12へ進む。
ステップ12,13では、ホールド信号g4がHレベルである間はクロックごとに内部カウンタの値を減らしていき、その値がゼロになると、すなわち所定時間が経過すると、ホールド信号g4をLレベルに設定する(ステップ14)。
ステップ15では、比較器13の比較信号g2(is up)がHレベルか否かが判断され、ステップ16では動作しているDC/DCコンバータ1〜4の数が制御回路32Bで得られた順番数より1小さいか否かが判断される。比較信号g2(is up)がHレベルで、且つ、DC/DCコンバータ1〜4の駆動数が制御回路32Bで得られた順番数より1小さい場合、起動信号Ga(active)をHレベルに設定する(ステップ17)。そして、ステップ18ではホールド信号g4をHレベルに設定し、内部カウンタに所定の値をセットしてステップ1へ戻る。
この同期回路50は、上記の処理動作を行なうことにより、負荷6の大きさに応じた数のDC/DCコンバータ2〜4を駆動させるまでに長時間(数十μ秒)要することになる。しかし、負荷6の大きさに対応した適正な数のDC/DCコンバータ2〜4を駆動させることができる。
そして、比較器13と同期回路50とで第1起動信号を出力する第1起動信号出力系統が構成される。
[非同期回路]
非同期回路60は、デジタル論理回路から構成されている。この非同期回路60は、同期回路50から出力されるホールド信号g4を反転させるインバータ61と、このインバータ61の出力信号g5と比較器11の比較信号g3との論理積をとるアンド回路62とから構成されている。
非同期回路60は、同期回路50から出力されるホールド信号g4がLレベルのとき、インバータ61の出力信号g5がHレベルとなるので、比較器11からHレベルの比較信号g3が出力されると、Hレベルの起動信号Gbを出力する。この起動信号Gbはオア回路70を介して出力されることになる。このオア回路70から出力される起動信号Gbによって、休止中のDC/DCコンバータ2は起動されてスイッチング動作を開始していくことになる。
非同期回路60は、クロック処理を行っていないので、比較器11からHレベルの比較信号g3が出力されると、短時間(数n秒以内)でHレベルの起動信号Gbを出力することになる。すなわち、非同期回路60は比較器11からHレベルの比較信号g3が出力されるとほぼ同時にHレベルの起動信号Gbを出力する。
そして、誤差検出回路21と比較器11と非同期回路60とで第2起動信号出力系統が構成される。
コンバータ3,4もコンバータ2と同様に構成されるので、その説明は省略する。
[動 作]
次に、上記のように構成されるマルチフェーズ電源装置10の動作を図6〜図8に示すタイムチャートを参照しながら説明する。
マスタ用のDC/DCコンバータ1が動作しており、スレーブのDC/DCコンバータ2〜4が休止しているものとする。休止しているDC/DCコンバータ2の誤差検出回路21は動作しているので、基準電圧源E2の基準電圧Vref1と積分された第2の誤差電圧Verror2との和が誤差検出回路21の基準電圧Vref2となる。
いま、時点t1で負荷6が軽負荷から重負荷へ少し変動したことによりマルチフェーズ電源装置10の出力電圧Voutが変動(低下)する。この変動により、DC/DCコンバータ1の電圧制御系(誤差検出回路21,比較器23,スイッチング素子SW3,SW4、インダクタL1、キャパシタC0)の働きにより、出力電圧Voutはすぐに元の電圧に戻る。
すなわち、出力電圧Voutは一瞬だけ低下するだけであり、この場合、誤差検出回路21の誤差電圧Verror1は、上述のように、比較器27により目標誤差電圧Vaimと比較されて、Vaimと等しくなるように制御されているが、その出力電圧Voutの変動が小さいことにより目標誤差電圧Vaimから少し乖離するが閾値電圧Vaim2を越えない。
同様に、時点t2で負荷6が大きく変動すると、電圧制御系の働きにより、出力電圧Voutはすぐに元の電圧に戻る。すなわち、出力電圧Voutは一瞬だけ低下するだけであり、この場合、誤差検出回路21の誤差電圧Verror1は、その出力電圧Voutの変動が大きいことにより、出力電圧Voutが設定電圧より低下して、閾値電圧Vaim2を越えることになる。
いずれの場合も誤差検出回路21の誤差電圧Verror1は、出力電圧Voutに応じて変化するが、長い時間で見れば、積分器30の電圧調整値Vadjustの補正が効いて目標誤差電圧Vaimに収束する。
[負荷が重負荷に急変動した場合]
次に、負荷6が急に重くなった場合について、図7のタイムチャートを参照しながら説明する。
マスタ用のDC/DCコンバータ1は動作し、スレーブ用のDC/DCコンバータ2〜4は休止しているものとする。
いま、時点t3で負荷6が急激に大きくなったとすると、動作中のDC/DCコンバータ1の電圧制御系では追従しきれず出力電圧Voutが大きく低下して設定電圧以下となる。この出力電圧Voutの低下により、各DC/DCコンバータ2〜4の誤差検出回路21(図3参照)の誤差電圧Verror1が上昇していく。この誤差電圧Verror1は、出力電圧Voutの設定電圧以下の低下により、目標誤差電圧発生回路26の閾値電圧Vaim2を超えることになる。
このため、各DC/DCコンバータ2〜4の比較器11の比較信号g3がHレベルとなり、このHレベルの比較信号g3は図4に示す制御回路32の非同期回路60のアンド回路62に入力する。各DC/DCコンバータ2〜4は休止中のため、DC/DCコンバータ2〜4の各同期回路50からLレベルのホールド信号g4が出力されており、各非同期回路60のインバータ61の出力信号g5がHレベルとなってアンド回路62に入力している。このため、Hレベルの比較信号g3が非同期回路60のアンド回路62に入力すると、それぞれのアンド回路62からHレベルの起動信号Gbが出力され、この起動信号Gbはそれぞれのオア回路70を介して出力される。
ところで、非同期回路60はクロックに非同期である論理回路から構成されているので、比較器11から出力されるHレベルの比較信号g3の入力とほぼ同時に各DC/DCコンバータ2〜4のオア回路70から起動信号Gbがそれぞれ出力される。このため、出力電圧Voutの大きな変動の検出時から短時間で休止中のDC/DCコンバータ2〜4を一斉に起動させることができ、大きく変動した出力電圧Voutは直ぐに元の出力電圧に戻ることになる。
[変化後の負荷が軽負荷の場合]
ここで、負荷6の変化自体は急であったが、変化後の負荷6の消費電力はそれほど多くなく、全てのDC/DCコンバータ1〜4を動作させたのでは多すぎる場合について以下に説明する。
DC/DCコンバータ2〜4が動作を開始すると、DC/DCコンバータ1〜4の1つあたりの出力電流は1/4になる。これに対応する電流センサ15Aが検出する出力電流に応じた電圧、すなわち電圧信号Vsense(=Vsense1)はゆっくり低下していく。これは、制御帯域を広くしすぎると安定性の問題が生じるため、電圧信号Vsense1の変化はゆっくりとなるよう調整されている。
電圧信号Vsense1が低下して比較器12の閾値Vthdを下まわると、DC/DCコンバータ2〜4の比較器12からHレベルの比較信号g1がそれぞれ出力される(時点t4)。
DC/DCコンバータ2〜4は、制御回路32Bで得られた動作順番を認識しており、先ず、最初に休止状態に移行するのはDC/DCコンバータ4である(図5のフローに従えば複数のDC/DCコンバータが一斉に動作状態から休止状態へ移行することはない)。
ところで、DC/DCコンバータ2〜4を休止状態から動作状態へ移行した直後は制御系が安定状態になく、再び休止状態へ移行したりする不安定な状態が継続し、再び誤って動作状態に移行し、状態遷移を繰り返してしまう虞がある。このため、動作状態と休止状態の間の遷移があると、一定時間再び状態が遷移することがないように禁止時間をもうけている。
すなわち、比較信号g1(is down)がHレベルになってからすぐにコンバータ4の同期回路50から出力される起動信号Ga(active)をLレベルにしてコンバータ4を休止状態に移行させるものではない。コンバータ4が動作状態に移行して十分に時間が経過して安定状態になってから、再びコンバータ4を休止状態に移行させる。つまり、比較信号g1がHレベルになった時点t4から所定時間経過後にDC/DCコンバータ4の起動信号GbはLレベルにされ(時点t5)、DC/DCコンバータ4が休止状態に移行される。
DC/DCコンバータ4が休止により、DC/DCコンバータ1〜4の動作数が4から3に変化したため、1つあたりのDC/DCコンバータの出力電流は4/3倍に増加する。それに対応して、電流センサ15Aが検出する電圧信号Vsenseは上昇するものの、依然として比較器12の閾値Vthdを下回っており、DC/DCコンバータ2,3の比較信号g1(is down)はHレベルのままである。
DC/DCコンバータ2,3は制御回路32Bで得られた動作順番を認識しており、次に休止状態に移行するのはDC/DCコンバータ3であることがわかっている。先程と同様、DC/DCコンバータ4が休止状態に移行したのにともない、DC/DCコンバータ1〜4からなる全体の制御系は不安定な状態になっている。この状態でDC/DCコンバータ3が休止状態に移行すると過渡的に不安定な状態が継続してしまう。
DC/DCコンバータ4が休止状態に移行して並列動作数が変化したという情報は別途手段(クロックPWM変調回路37、クロックPWM復調回路38)で各DC/DCコンバータ1〜4が共有しており、並列動作数が変化した直後は各コンバータの状態遷移をおこなわないように禁止時間をもうけている。これにより、比較信号g1(is down)がHレベルであっても、DC/DCコンバータ4が休止状態に移行した後はすぐにDC/DCコンバータ3も休止状態に移行するわけではない。DC/DCコンバータ4が休止状態に移行して十分に時間が経過して安定状態になってから、DC/DCコンバータ3は休止状態に移行する。
すなわち、DC/DCコンバータ4が休止状態に移行した時点t5から所定時間経過後にDC/DCコンバータ3の起動信号GbはLレベルにされ(時点t6)、DC/DCコンバータ3が休止状態に移行される。
DC/DCコンバータ1〜4の動作数は、3から2に変化したため、1つあたりのコンバータの出力電流は3/2倍に増加する。このため、電流センサ15Aが検出する電圧信号Vsense1は上昇し、DC/DCコンバータ2の比較器12の閾値Vthdを上回る(時点t7)。コンバータ2はそのまま継続して動作し続ける。
上記期間中、負荷6の消費電流の変化は急であるので、出力電圧Voutの変化が大きい。これによりコンバータ2〜4の起動信号Gb(f active)が出力されてコンバータ2〜4が一斉に起動する。DC/DCコンバータ1の出力電流Iout1は、負荷6が急激に重くなった時点で急速に増加し、その後、DC/DCコンバータ2〜4の起動を受けて、1/4に急減する。DC/DCコンバータ1が出力する電圧信号Vsense1は、DC/DCコンバータ1の出力電圧に比例した電圧値になるが、制御系の安定化のために帯域制限をしており、上記の急激な変化には追従できない。
これにより、電流センサ15Aが検出する電圧信号Vsense1の電圧が上昇して比較器12の閾値Vthuを上回ることはなく、従ってDC/DCコンバータ2〜4の比較器13からHレベルの比較信号g2(is up)が出力されることはない。これは、電圧信号Vsense1の電圧が上昇する前に、比較器11から比較信号g3(f active)が出力されて、DC/DCコンバータ1の出力電流が低下するからである。
[負荷の変動が緩やかな場合]
次に、負荷6が除々に重くなっていく場合について、図8のタイムチャートを参照しながら説明する。
マスタ用のDC/DCコンバータ1は動作し、スレーブ用のDC/DCコンバータ2〜4は休止しているものとする。
いま、負荷6が徐々に重くなっていき(時点t10)、DC/DCコンバータ1の出力電流Ioutが増加していく。出力電流Ioutの増加とともに、電流センサ15Aが出力する電圧信号Vsense1の電圧が上昇していく。電圧信号Vsense1の電圧がDC/DCコンバータ2〜4の比較器13の閾値Vthuを超えると(時点t11)、DC/DCコンバータ2〜4の比較器13からそれぞれ出力される比較信号g2(is up)がHレベルとなる。
DC/DCコンバータ2〜4は、制御回路32Bで得られた動作順番を認識しており、起動するのはDC/DCコンバータ2であることがわかっているため、DC/DCコンバータ2の同期回路50のみからHレベルの起動信号Ga(active)を出力する。この起動信号Gaにより、DC/DCコンバータ2は、休止状態から動作状態に復帰する。
DC/DCコンバータ2が動作状態に移行すると、DC/DCコンバータ1の出力電流Ioutと等しい電流を出力するように制御がかかるため、DC/DCコンバータ1の1つ当たりの出力電流は半分に落ちる。これにともない、電流センサ15Aが出力する電圧信号Vsense1の電圧も低下する(時点t11)。
さらに、負荷6の消費電流が徐々に重くなると、再び電流センサ15Aが出力する電圧信号Vsenseの電圧がDC/DCコンバータ2〜4の比較器13の閾値Vthuを越える(時点t12)。DC/DCコンバータ2は既に動作状態に移行しているため、DC/DCコンバータ2の比較器13からはHレベルの比較信号g2は出力されず、DC/DCコンバータ3,4の比較器13からHレベルの比較信号g2が出力される。
各DC/DCコンバータ3,4は動作順番を認識しており、次に起動するのはDC/DCコンバータ3であることがわかっているため、DC/DCコンバータ3の同期回路50のみからHレベルの起動信号Ga(active)を出力する。この起動信号Gaにより、DC/DCコンバータ3は、休止状態から動作状態に復帰する。
DC/DCコンバータ3が動作状態に移行すると、DC/DCコンバータ1の出力電流Ioutと等しい電流を出力するように制御がかかるため、コンバータ1つあたりの出力電流は2/3に落ちる。つまり、DC/DCコンバータ1,2の2つで動作していた状態から、3つのDC/DCコンバータ1〜3で動作する状態へ移行するからである。これにともない、電流センサ15Aが出力する電圧信号Vsenseの電圧も低下する(時点12)。
さらに、負荷6の消費電流が徐々に重くなり、上述と同様にしてDC/DCコンバータ4も休止状態から動作状態へ移行する(時点t13)。
上記期間中、負荷6の消費電流の変化は緩やかであるので、マルチフェーズ電源装置10の出力電圧Voutの変化はほとんどない。DC/DCコンバータ2〜4が休止状態から動作状態に復帰した直後に制御系が安定するまで過渡的に電圧が上下することがある。しかし、休止状態にあるDC/DCコンバータ2〜4において、それぞれのDC/DCコンバータ2〜4の誤差検出回路21の誤差電圧Verror1が目標誤差電圧発生回路26の閾値電圧Vaim2を越えることはない。このため、比較器11から比較信号g3(f active)が出力されることはない。
また、電流センサ15Aが出力する電圧信号Vsenseの電圧は、比較器12の閾値Vthdを下回ることがないため、比較器12から休止状態へ移行させる比較信号g1(is down)は出力されない。
[第2実施例]
図9は第2実施例のマルチフェーズ電源装置100の構成を示したブロック図である。
第2実施例のマルチフェーズ電源装置100は、並列接続された4つのDC/DCコンバータ101〜104と、比較器(第2起動信号出力系統:第2起動信号出力手段)111とを備えている。
DC/DCコンバータ101〜104は、図3に示すDC/DCコンバータ1〜4の比較器11と、図4に示す非同期回路60及びオア回路70を省略したものであり、他はDC/DCコンバータ1〜4と同様な構成となっている。
比較器111は、出力電圧Voutと設定電圧Veとを比較して出力電圧Voutが設定電圧Veより低下すると、Hレベルの起動信号Gbを出力する。この起動信号Gbにより、休止中の全てのDC/DCコンバータ102〜104を起動させるようにしたものである。これにより、第1実施例と同様に、大きく変動した出力電圧Voutは直ぐに元の出力電圧に戻ることになる。
[第3実施例]
図10は第3実施例のマルチフェーズ電源装置200の構成を示したブロック図である。
第3実施例のマルチフェーズ電源装置200は、並列接続された4つのDC/DCコンバータ201〜204と、比較器111と、出力電流を検出する電流検出センサ215と、制御装置210とを備えている。
DC/DCコンバータ201〜204は、図3に示すDC/DCコンバータ1〜4の比較器11,12,13と、制御回路32とを省略したものであり、他はDC/DCコンバータ1〜4と同様な構成となっている。
制御装置210は、電流検出センサ215が検出する電流値に基づいて、コンバータの動作数と動作させるDC/DCコンバータ201〜204を判断して、所定のDC/DCコンバータ201〜204を動作させていくものである。
この第3実施例では、各DC/DCコンバータ201〜204が起動するか否かを判断するものではなく、制御装置210が判断していくようにしたものであるが、比較器111を設けていることにより第1実施例と同様な効果を得ることができる。
この発明は、上記実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
1 DC/DCコンバータ(マスタDC/DCコンバータ
2〜4 DC/DCコンバータ(スレーブDC/DCコンバータ)
6 負荷
10 マルチフェーズ電源装置
11 比較器(第2比較手段)
12 比較器
13 比較器(第1比較手段)
15A〜15D 電流センサ(電流検出手段)
21 誤差検出回路(変動電圧検出手段)
32 制御回路
50 同期回路(第1起動信号出力手段:判断処理回路)
60 非同期回路(第2起動信号出力手段)
C0 キャパシタ
特開平11−127573号公報

Claims (6)

  1. 並列接続された複数のDC/DCコンバータを備え、負荷の大きさに応じて動作するDC/DCコンバータの数を変えて前記負荷に一定の出力電圧を印加するマルチフェーズ電源装置であって、
    前記負荷に流れる出力電流を検出する電流検出手段と、
    この電流検出手段が検出した検出電流に基づいて、駆動させるDC/DCコンバータ数を判断するとともにこの判断に応じて休止中のDC/DCコンバータを起動させる第1起動信号を出力する第1起動信号出力系統と、
    前記出力電圧が設定電圧以下になった際に、休止中のDC/DCコンバータを起動させる第2起動信号を出力する第2起動信号出力系統と、
    前記複数のDC/DCコンバータ内において各DC/DCコンバータの間に入力される基準クロックとは非同期で動作する論理回路を有し、
    前記論理回路は、前記第2起動信号出力系統が、前記出力電圧が設定電圧以下となった場合、前記検出電流が閾値より大きくなってから第1起動信号が出力されるまでの時間よりも短い時間で第2起動信号を出力することを特徴とするマルチフェーズ電源装置。
  2. 第1起動信号出力系統は、前記電流検出手段が検出した検出電流と予め設定された閾値とを比較して検出電流が閾値より大きいとき第1比較信号を出力する第1比較手段と、この第1比較手段から第1比較信号が出力されたとき、動作しているDC/DCコンバータ数に基づいて起動するか否かを判断するとともに起動すると判断したとき前記第1起動信号を出力する第1起動信号出力手段とを有し、
    第2起動信号出力系統は、前記出力電圧と設定電圧とを比較して該出力電圧が設定電圧以下となったとき第2起動信号を出力する第2起動信号出力手段を有することを特徴とする請求項1に記載のマルチフェーズ電源装置。
  3. 常時動作するマスタDC/DCコンバータと、このマスタDC/DCコンバータに並列接続されるとともに負荷の大きさに応じて動作したり休止したりする複数のスレーブDC/DCコンバータと、前記マスタDC/DCコンバータの出力電流を検出する電流検出手段とを備え、負荷の大きさに応じて動作するDC/DCコンバータの数を変えて前記負荷に一定の出力電圧を印加するマルチフェーズ電源装置であって、
    前記各スレーブDC/DCコンバータは、前記電流検出手段が検出した検出電流が予め設定された閾値より大きくなったとき、動作しているスレーブDC/DCコンバータ数に基づいて起動するか否かを判断して、起動すると判断したとき休止中のスレーブDC/DCコンバータを起動させる第1起動信号を出力する第1起動信号出力系統と、前記出力電が設定電圧以下になった際に、休止中のスレーブDC/DCコンバータを起動させる第2起動信号を出力する第2起動信号出力系統と、
    前記マスタDC/DCコンバータから前記各スレーブDC/DCコンバータに入力される基準クロックとは非同期で動作する論理回路を有し、 前記論理回路は、第2起動信号出力系統が、前記出力電圧が設定電圧以下になった場合、前記検出電流が閾値より大きくなってから第1起動信号が出力されるまでの時間よりも短い時間で第2起動信号を出力することを特徴とするマルチフェーズ電源装置。
  4. 第1起動信号出力系統は、前記電流検出手段が検出した検出電流と予め設定された閾値とを比較して検出電流が閾値より大きいとき第1比較信号を出力する第1比較手段と、この第1比較手段から第1比較信号が出力されたとき、動作しているスレーブDC/DCコンバータ数に基づいて起動するか否かを判断するとともに起動すると判断したとき前記第1起動信号を出力する第1起動信号出力手段とを有し、
    第2起動信号出力系統は、前記出力電圧の変動を検出する変動電圧検出手段と、この変動電圧検出手段が検出した変動電圧と予め設定した設定電圧とを比較して変動電圧が設定電圧より大きいとき第2比較信号を出力する第2比較手段と、この第2比較手段が第2比較信号を出力したとき休止中のスレーブDC/DCコンバータを起動させる第2起動信号を出力する第2起動信号出力手段とを有することを特徴とする請求項3に記載のマルチフェーズ電源装置。
  5. 第1起動信号出力手段は、他のスレーブDC/DCコンバータの動作数に基づいて第1起動信号を出力するか否かを判断する判断処理回路で構成され、
    第2起動信号出力手段は、非同期論理回路で構成されていることを特徴とする請求項4に記載のマルチフェーズ電源装置。
  6. 前記マスタDC/DCコンバータは、前記スレーブDC/DCコンバータと同一に構成したとを特徴とする請求項4または請求項5に記載のマルチフェーズ電源装置。
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