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JP6494319B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、感光ドラムに形成された潜像をトナーにより現像し、記録媒体にトナー画像を転写及び定着して記録を行う電子写真方式の画像形成装置に関し、特に感光ドラムに駆動力を伝達するギアの噛み合い構造に関する。
電子写真プロセスを適用する画像形成装置において、感光ドラムと一体となって回動するドラムカップリングの下流に現像スリーブや帯電ローラを駆動させるギアがかみ合っている場合は、各々のギアの負荷やバックラッシ等によって回転にムラが生じる。感光ドラムにレーザビームを走査しながら走査方向に対して直角に画像を形成していく画像形成装置では、感光ドラムの回転むらによって形成された画像に、いわゆるバンディングが生じる。カラー画像を形成する画像形成装置においては、バンディングによる色むらの原因となる。
バンディングの対策として、従来から図6に示すブロック図のように、駆動源からドラム駆動ギアへと駆動力を伝達する経路に対して、駆動力を分割する分岐手段を設けたものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。すなわち、分岐手段で分割した駆動力によって独立して現像スリーブや帯電ローラなどを駆動させ、感光ドラムに下流側のギアの負荷やバックラッシの影響を無くしている。
特開平8−334934号公報
しかしながら、このように感光ドラムの回転に下流側のギアの影響が出ないようにしても、記録媒体である用紙挙動などの外乱によって感光ドラムへの負荷変動が生じ、感光ドラムの回転むらが悪化しやすいという問題があった。すなわち、画像形成時に感光ドラム表面と当接しながら搬送されている記録媒体のローラニップ侵入や退出、搬送ガイドへの当接などの際に突発的な搬送速度の変化が生じる。この変化が感光ドラムへ波及し、感光ドラムへの負荷が変化することで回転むらを生じ、形成された画像のバンディングレベルが悪化する。
本発明は上記した従来技術の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、記録媒体の挙動に起因する感光ドラムの回転変動を抑制し得る画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、
潜像が形成される感光ドラムと、該感光ドラムに当接する現像スリーブにより供給されるトナーにより前記潜像をトナー画像として現像する現像装置と、を備えるプロセスカートリッジと
前記プロセスカートリッジが着脱自在に装着される装置本体であって、駆動源からの駆動力を、ドラムカップリングを介して前記感光ドラムへと伝達するドラム駆動ギアと、スリーブカップリングを介して現像スリーブへと伝達するスリーブ駆動ギアと、を有する装置本体と、
を備えた画像形成装置において、
前記装置本体において、前記スリーブ駆動ギアは、前記駆動源に対して前記ドラム駆動ギアよりも下流に配置され、前記ドラム駆動ギアを介し前記ドラムカップリングを経由しない経路で駆動力が伝達される構成とし、
前記プロセスカートリッジにおいて、前記感光ドラムと前記現像スリーブとは、少なくとも画像形成時には互いに当接しており、前記現像スリーブは、前記感光ドラムに対して逆方向へ、前記感光ドラムよりも周速が速く回転するように前記スリーブ駆動ギアから駆動力が伝達される構成となっていることを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体の挙動に起因する感光ドラムの回転変動を抑制することが可能になる。
本発明の実施例1に係る画像形成装置の駆動源からの駆動力の伝達経路を示す断面説明図。 図1の画像形成装置の断面説明図。 図1の駆動源からの駆動力の伝達経路を示すブロック図。 図1のドラム駆動ギアと上流側及び下流側のアイドラギアとの噛み合い状態を示す説明図。 図1のプロセスカートリッジの断面説明図。 従来の画像形成装置の駆動源からの駆動力伝達経路を示すブロック図。 上流側アイドラギア及び下流側アイドラギアからドラム駆動ギアに作用する力の関係を示す図。
以下に本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
まず、図2を参照して、本発明が適用される画像形成装置28の全体構成について説明する。
図示の画像形成装置28は、いわゆるレーザビームプリンタであり、潜像が形成される感光ドラム1と、感光ドラム1に当接する現像スリーブ5により供給されるトナーにより潜像をトナー画像とする現像装置50と、を備えている。
装置下側には、記録用紙等の記録媒体Pがセットされる給紙トレイ9が設けられている。記録媒体Pは、給紙トレイ9内の中板21上に配置されており、中板21は中板ばね22によって矢印z方向へ付勢されている。また、中板21は給紙カム当接部23を備えており、給紙カム当接部23は、給紙カム11と当接した位置で静止している。
駆動源であるモータ33から駆動が伝達されて給紙ローラ10が回動すると、給紙ローラ10と同軸上の給紙カム11も回動をはじめる。給紙カム11の回動につれて、給紙カム当接部23と当接する面の半径が変化するため中板21は矢印z方向に対して上下に昇降する。中板21が矢印z方向へ移動すると、給紙トレイ9に積載した記録媒体Pのうち、最上面に積載されているものから順に、一枚ずつ給紙を行う。
給紙ローラ10によって送り出された記録媒体Pは、搬送駆動ローラ12と、搬送従動ローラ13が圧接することで形成されるニップへ侵入していき、搬送駆動ローラ12、搬送従動ローラ13によって、さらに下流へと搬送される。
光ドラム1及び現像装置50はプロセスカートリッジ4に組み込まれており、このプロセスカートリッジ4が、画像形成装置本体28Aに対して着脱自在に装着される構成となっている。プロセスカートリッジ4には、感光ドラム1及び現像スリーブ5が回転自在
に支持され、現像スリーブ5が、少なくとも画像形成時に感光ドラム1に当接して感光ドラム1にトナーを供給するようになっている。また、プロセスカートリッジ4には、帯電ローラ2(帯電手段)が回転自在に支持されると共に、トナーを収容する現像剤収容部6が設けられている。
画像形成は、帯電ローラ2によって感光ドラム1表面が均一に帯電され、レーザスキャナユニット8から放出されたレーザ光3により、感光ドラム1の表面に潜像が描かれ、この潜像に現像スリーブ5によりトナーが供給されてトナー像が形成される。そこに記録媒体Pが搬送されてくると、感光ドラム1と、転写ローラ14と、からなる転写ニップにて、トナー像は未定着画像として記録媒体P上へ転写される。
転写されたトナー像を加熱定着するために、さらに記録媒体Pは定着加圧ローラ15、定着ヒータ16からなるニップを通過し、未定着画像が加熱定着される。画像定着を終えた記録媒体Pは、搬送ガイド24に沿って、排紙駆動ローラ17と、排紙従動ローラ18と、によって形成される排紙ニップへと向かう。排紙駆動ローラ17及び排紙従動ローラ18は、記録媒体Pを画像形成装置28外部へと排出し、記録媒体Pは排紙トレイ19及び排紙延長トレイ25の上方に積載される。
(駆動力伝達経路の説明)
次に、図1を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置28の駆動力伝達経路の構成について説明する。
駆動力伝達経路はギア列によって構成されるもので、駆動源であるモータ33の駆動力を、モータ駆動軸と一体となって回動するモータピニオン27によって下流のギア列へと伝達する。モータピニオン27から伝達された駆動力は、減速機構である減速ギア34と、複数のアイドラギア、図示例では4つのアイドラギア35c、35d、35e、35aを介してドラム駆動ギア29へと伝達される。ドラム駆動ギア29からさらに下流に、下流側アイドラギア35bを介してスリーブ駆動ギア30へと駆動力が伝達される。スリーブ駆動ギア30は、現像スリーブ5と同軸にあるギアではなく、スリーブ駆動ギア30と、現像スリーブ5と同軸に設けられた不図示ギアとの間に3つのアイドラギアを連結して駆動を伝達しています。要するに、図5に示すように、現像スリーブ5の回転方向と感光ドラム1の回転方向が反対となるようにギア列が決定される。
ドラム駆動ギア29に対して上流、下流各々で噛み合う上流側アイドラギア35aと下流側アイドラギア35bは、合力が小さくなる位置にある。
すなわち、ドラム駆動ギア29にかかる下記2つの力の合力(ベクトル)が小さくなるような位置にギアを配置する。
1)ドラム駆動ギア29の上流側の上流側アイドラギア35aから受ける駆動力Fa
2)ドラム駆動ギア29の下流側の下流側アイドラギア35bから受ける反力Fb
例えば、図7(A)は、図1のギア構成であり、図7(B)は下流アイドラギア35b
の配置を変更したギア構成である。
図7(A)は、ドラム駆動ギア29と下流側アイドラギア35bの中心を結ぶ直線に対して、上流側アイドラギア35aとスリーブ駆動ギア30が反対側に位置している。図7(B)は、ドラム駆動ギア29と下流側アイドラギア35bの中心を結ぶ直線に対して、上流側アイドラギア35aとスリーブ駆動ギア30が同じ側に配置されている。
図7(B)の配置関係では、上流側アイドラギア35a、ドラム駆動ギア29及び下流側アイドラギア35bが直線に近い配置となっており、ドラム駆動ギア29に作用する駆動力Faと反力Fbは、ほぼ平行となり、合力Fは大きい。
これに対して、図7(A)は、ドラム駆動ギア29に作用する駆動力Faと反力Fbのなす角度は、90°以上あり、合力Fは小さい。
ドラム駆動ギア29とスリーブ駆動ギア30の回動軸29a、30aは、画像形成装置本体28Aに対して、その両端が支持され、支持強度が高められている。特に図示しないが、画像形成装置の板金によって支持することが好適である。
また、画像形成装置28はモータピニオン27からドラム駆動ギア29に至るまでの駆動力伝達経路におけるアイドラギア35を介して駆動力を分割する分岐手段を有し、分岐手段によって、給紙手段や定着手段といった、その他システムへの駆動力の伝達を行う。分岐手段は、特に図示しないが、アイドラギア35に、不図示のギアを噛み合わせる構成や、回転軸に別のギアを固定して伝達経路を分岐させる構成等、種々の構成を採用可能である。
本実施の形態では、駆動力の伝達手段として、減速ギア34と、複数のアイドラギア35を用いたが、これらを使用せずにモータピニオン27とドラム駆動ギア29、ドラム駆動ギア29とスリーブ駆動ギア30を直接かみ合わせて駆動力を伝達してもよい。なお、ドラム駆動ギア29に噛みあう上流側アイドラギア35a及び下流側アイドラギア35b以外の、駆動源からの駆動力伝達手段としては、ギアに限定されるものではなく、例えばベルトによって駆動力を伝達してもよい。
図3は、本実施例の駆動力伝達の様子をブロック図で示している。
画像形成装置本体28A内に支持されたドラム駆動ギア29は、ドラムカップリング61を介してプロセスカートリッジ4内に支持された感光ドラム1への駆動力の伝達を行う。同様に、画像形成装置28内に支持されたスリーブ駆動ギア30は、スリーブカップリング62を介してプロセスカートリッジ4内に支持された現像スリーブ5への動力伝達を行う。また、スリーブカップリング62から帯電ローラ2などのその他システムへの動力伝達も行う。
なお、図中、駆動力が伝達される画像形成装置本体28Aの各構成部を、減速手段、給紙手段、紙搬送手段、定着手段、排紙手段と抽象的な機能表現としている。図2に示した具体的な構成に対応させると、駆動源はモータ33、減速手段は減速ギア34、給紙手段は給紙ローラ10、紙搬送手段は搬送駆動ローラ12、定着手段は定着加圧ローラ15、排紙手段は排紙駆動ローラ17である。図3には、それぞれの機能表現されたブロックに、対応する部材の符号を付している。
(ドラムの回転むらを抑制するための技術的な説明)
図4の上部は、ドラム駆動ギア29と、ドラム駆動ギア29に隣接し、矢印K’方向へ回動してドラム駆動ギア29へ駆動力を伝達する上流アイドラギア35aとの噛み合い部を示したものである。感光ドラム1が回転変動を起こさず理想的な回動をしている場合は、ドラム駆動ギア29は、上流側アイドラギア35aから矢印K方向へ回動する駆動力を受け、常に同じ方向へバックラッシは片寄せされる。
しかし図6に示したような従来技術では、感光ドラム1に対して突発的な負荷がかかると、ドラム駆動ギア29と、上流アイドラギア35aとの間のバックラッシの寄り方向が定まらず、感光ドラム1に回転むらを生じてしまう。突発的な負荷とは、例えば画像形成時に記録媒体Pが定着加圧ローラ15と、定着ヒータ16とのニップに侵入する際や、搬送ガイド24へ当接する際に生じる搬送速度の変化である。
本実施の形態では、上述した図4の上部のギアのかみ合いに加えて、図4の下部で示すように、ドラム駆動ギア29と、下流アイドラギア35bとがかみ合っている。下流アイドラギア35bは、ドラム駆動ギア29から矢印K’方向へ回動する駆動力を伝達される。さらに、プロセスカートリッジ4の断面図である図6に示すように、現像スリーブ5は、感光ドラム1と当接しながら、感光ドラム1に対して逆方向、矢印K’方向へ回動する。この現像スリーブ5の周速は、感光ドラム1の周速に対して速く回動するように設定されており、感光ドラム1を矢印K方向へ早回しする。
上記構成をとることで、感光ドラム1に対して突発的な負荷変動が起こったとしても、常に図4の下部で示したようにバックラッシを片寄せし、感光ドラム1の回転むらを抑え
ることが可能になる。
このように、本発明は、感光ドラム1へ駆動力を伝達するドラム駆動ギア29の下流側に、現像スリーブ5へ駆動力を伝達するスリーブ駆動ギア30を配置し、感光ドラム1に当接する現像スリーブ5を感光ドラム1より早回しする。このように回動することによって、ドラム駆動ギア29のバックラッシを常に一方向に片寄せすることができ、感光ドラム1への負荷変動を抑制することができる。
特に、本発明は、感光ドラム1に対して摺動摩擦や回転負荷が小さい構成において有効である。たとえば、本実施の形態のプロセスカートリッジのように、感光ドラム1に対して表面に当接しながら感光ドラム1表面の現像剤を除去するためのクリーニング手段を持たない、いわゆるクリーナレスの構成に有効である。もっとも、クリーナレスに限定されるものではなく、クリーニング手段を有するプロセスカートリッジ4においても効果を発揮する。
<その他の実施の形態>
なお、上記実施の形態では、1個の感光ドラム1を有するロータリー方式のモノクロ画像形成装置に関して説明した。しかし本発明はこれに限定されるものではなく、複数の感光ドラム1を有するタンデム方式のカラー画像形成装置においても適用することができる。また、転写材を坦持搬送する転写材坦持ベルトを用いる画像形成装置28にも応用可能である。
さらに、上記実施の形態では、画像形成装置本体に対して着脱自在のプロセスカートリッジを備えた画像形成装置について説明したが、プロセスカートリッジを有さない画像形成装置についても適用可能である。
また、上記実施の形態では、画像形成装置としてレーザビームプリンタを例にとって説明したが、像担持体として感光ドラムを用い、これに電子写真画像形成プロセスを適用して静電潜像を形成し、記録媒体に画像を形成する各種装置に適用可能である。たとえば、レーザビームプリンタ以外の電子写真プリンタ(たとえば、LEDプリンタ等)、電子写真複写機、電子写真ファクシミリ装置、電子写真ワードプロセッサーが含まれる。さらに、それらの機能を兼ね備える複合機、ワークステーション等の出力機器として用いられる、モノカラー若しくはフルカラーの画像形成装置などが含まれる。記録媒体とは、電子写真画像形成装置によって画像が形成されるものであって、例えば、紙、OHPシート等が含まれる。
P 記録媒体
1 感光ドラム
4 プロセスカートリッジ
5 現像スリーブ
27 モータピニオン
28 画像形成装置
28A 画像形成装置本体
29 ドラム駆動ギア
30 スリーブ駆動ギア
33 モータ(駆動源)
35a 上流アイドラギア
35b 下流アイドラギア

Claims (5)

  1. 潜像が形成される感光ドラムと、該感光ドラムに当接する現像スリーブにより供給されるトナーにより前記潜像をトナー画像として現像する現像装置と、を備えるプロセスカートリッジと
    前記プロセスカートリッジが着脱自在に装着される装置本体であって、駆動源からの駆動力を、ドラムカップリングを介して前記感光ドラムへと伝達するドラム駆動ギアと、スリーブカップリングを介して現像スリーブへと伝達するスリーブ駆動ギアと、を有する装置本体と、
    を備えた画像形成装置において、
    前記装置本体において、前記スリーブ駆動ギアは、前記駆動源に対して前記ドラム駆動ギアよりも下流に配置され、前記ドラム駆動ギアを介し前記ドラムカップリングを経由しない経路で駆動力が伝達される構成とし、
    前記プロセスカートリッジにおいて、前記感光ドラムと前記現像スリーブとは、少なくとも画像形成時には互いに当接しており、前記現像スリーブは、前記感光ドラムに対して逆方向へ、前記感光ドラムよりも周速が速く回転するように前記スリーブ駆動ギアから駆動力が伝達される構成となっていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記現像スリーブは、前記感光ドラムよりも周速が速く回転するようにギア列の速度伝達比が設定されている請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ドラム駆動ギアと前記スリーブ駆動ギアは、画像形成装置本体に対して回動軸の両端が支持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ドラム駆動ギアに対して上流、下流各々でかみ合うギアは、ドラム駆動ギアに掛かる力の合力が小さくなる位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記感光ドラムに対し、前記感光ドラム表面に当接しながら前記感光ドラム表面の現像剤を除去するクリーニング手段を持たないことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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