JP6313941B2 - 眼鏡レンズ - Google Patents
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Description
特定波長域の光を反射する性質を示す被膜をレンズ基材の物体側表面および眼球側表面の両表面上に有し、かつ、
一方または両方の表面上の被膜が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって、または装用時に上方に位置する部分から下方に位置する部分に向かって、前記光に対する反射率が連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する眼鏡レンズ、
により達成される。
眼鏡装用者が眩しさを感じる要因としては、装用者の後方から眼鏡レンズの眼球側表面に入射する光が、眼球側表面で反射し反射光として装用者の眼に入射することや、眼球側表面に入射した光が物体側表面で反射し戻り光として装用者の眼に入射することが挙げられる。一方、上記眼鏡レンズは、レンズ両面の少なくとも一方の反射膜が反射率勾配を有し、面内上方領域または下方領域の反射率は、他方の領域の反射率より低い。このように反射率の低い領域からの反射光や戻り光は少ないため、一様な反射率を有する反射膜と比べて、相対的に装用者の眼に入射する光量を少なくすることができる。こうして本発明によれば、反射膜を両面に有する眼鏡レンズの装用感を向上することができる。
物体側表面に、前記光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を配置する。
眼球側表面に、前記光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって、または装用時に上方に位置する部分から下方に位置する部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を配置し、
物体側表面に、反射率勾配なしの被膜を配置する。
眼球側表面に、前記光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を配置する。
物体側表面に、前記光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって、または装用時に上方に位置する部分から下方に位置する部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を配置し、
眼球側表面に、反射率勾配なしの被膜を配置する。
上記反射率勾配なしの反射膜を有する面の他方の面に設けられた反射膜は、反射率勾配を有するため、上方領域と下方領域で、特定波長の光に対する反射率が異なる。装用者の眼に入射する光の量をより低減する観点からは、反射率勾配なしの反射膜の前記特定波長の光に対する反射率は、他方の面に設けられた反射膜の反射率の低い領域(上方または下方領域)の反射率と同程度であるか、または低いことが好ましい。この点については、後述する。また、態様Aにおいて眼球側に設けられる反射膜、態様Cにおいて物体側に設けられる反射膜についても、後述する。なお本発明では、装用時にフィッティングポイントまたは光学中心よりも上方に位置する領域を上方領域、下方に位置する領域を下方領域という。
特定波長域の光を反射する性質を示す被膜をレンズ基材の物体側表面および眼球側表面の両表面上に有し、かつ、
一方または両方の表面上の被膜が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって、または装用時に上方に位置する部分から下方に位置する部分に向かって、前記光に対する反射率が連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する眼鏡レンズ、
である。先に説明したように、眼鏡レンズの両面に設けられた反射膜の少なくとも一方に、上記のように反射率勾配を持たせることにより、装用者の後方から眼鏡レンズに入射する光が反射光または戻り光となり装用者の眼に入射することで眼鏡レンズの装用感が低下することを低減することができる。
以下、本発明の眼鏡レンズについて、更に詳細に説明する。
レンズの種類は、レンズ基材の両面の面形状により決定される。また、レンズ基材表面は、凸面、凹面、平面のいずれであってもよい。通常のレンズ基材では、物体側表面は凸面、眼球側表面は凹面である。ただし、本発明において使用するレンズ基材は、これに限定されるものではない。
第一層(低屈折率層)/第二層(高屈折率層)/第三層(低屈折率層)/第四層(高屈折率層)/第五層(低屈折率層)/第六層(高屈折率層)/第七層(低屈折率層)の順に積層された構成;
第一層(高屈折率層)/第二層(低屈折率層)/第三層(高屈折率層)/第四層(低屈折率層)/第五層(高屈折率層)/第六層(低屈折率層)の順に積層された構成、
等を挙げることができる。好ましくは、上記の各層は、前述の高屈折率材料または低屈折率材料を主成分として含む蒸着源を用いる蒸着により形成される。ここで主成分とは、蒸着源において最も多くを占める成分であって、通常は全体の50質量%程度〜100質量%、更には90質量%程度〜100質量%を占める成分である。なお蒸着源には、不可避的に混入する微量の不純物が含まれる場合があり、また、主成分の果たす機能を損なわない範囲で他の成分、例えば他の無機物質や蒸着を補助する役割を果たす公知の添加成分が含まれていてもよい。また、本発明における蒸着には、乾式法、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等が含まれる。真空蒸着法では、蒸着中にイオンビームを同時に照射するイオンビームアシスト法を用いてもよい。
なお、多層膜を形成するための複数回の蒸着工程の中間工程において、遮蔽部材の配置および取り外しを行うことは、製造工程が煩雑になる。したがって、工程の簡略化の観点からは、遮蔽部材を配置して行う蒸着工程は、複数回の蒸着工程の最初の工程または最後の工程とすること、即ち多層膜の第一層または最上層を形成する工程とすることが、好ましい。
<態様A−1>
物体側表面に、特定波長域の光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、眼球側表面には、上記光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有する眼鏡レンズ。
<態様A−2>
物体側表面に、特定波長域の光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、眼球側表面には、上記光に対する反射率が、装用時に上方に位置する部分から下方に位置する部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有する眼鏡レンズ。
<態様A−3>
物体側表面に、特定波長域の光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、眼球側表面には、反射率勾配なしの被膜を有する眼鏡レンズ。
<態様B−1>
眼球側表面に、特定波長域の光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、物体側表面には、上記光を反射する性質を有する、反射率勾配なしの被膜を有する眼鏡レンズ。
<態様B−2>
眼球側表面に、特定波長域の光に対する反射率が、装用時に上方に位置する部分から下方に位置する部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、物体側表面には、上記光を反射する性質を有する、反射率勾配なしの被膜を有する眼鏡レンズ。
<態様C−1>
眼球側表面に、特定波長域の光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、物体側表面には、上記光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有する眼鏡レンズ。
<態様C−2>
眼球側表面に、特定波長域の光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、物体側表面には、上記光に対する反射率が、装用時に上方に位置する部分から下方に位置する部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有する眼鏡レンズ。
<態様C−3>
眼球側表面に、特定波長域の光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、物体側表面には、反射率勾配なしの被膜を有する眼鏡レンズ。
<態様D−1>
物体側表面は、特定波長域の光に対する反射率が、装用時に下方に位置する部分から上方に位置する部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、眼球側表面には、上記光を反射する性質を有する、反射率勾配なしの被膜を有する眼鏡レンズ。
<態様D−2>
物体側表面は、特定波長域の光に対する反射率が、装用時に上方に位置する部分から下方に位置する部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、眼球側表面には、上記光を反射する性質を有する、反射率勾配なしの被膜を有する眼鏡レンズ。
1−1.レンズ基材の選択およびハードコート層の成膜
レンズ基材としては、マイナスレンズ(累進屈折力レンズ)である屈折率1.67の眼鏡用のプラスチックレンズ基材(商品名:セイコースーパーソブリン(SSV)(HOYA(株)製))を用いた。
以下において、上記において両面にハードコート層が形成されたレンズ基材を、レンズサンプルとも呼ぶ。
図6に示す蒸着装置を用いて、眼球側表面、物体側表面にそれぞれ多層膜を成膜した。本実施例では、物体側表面(凸面)には反射率勾配のない多層膜を成膜し、眼球側表面(凹面)は、上方領域が低反射率領域となるように多層膜を成膜し、態様B−1にかかる眼鏡レンズを得た。
図6に示す蒸着装置100は、複数の蒸着膜を連続的に成膜(製造)することができる。この蒸着装置100は、電子ビーム蒸着装置であり、真空容器110と、排気装置120と、ガス供給装置130とを備えている。真空容器110は、ハードコート層が成膜されたレンズサンプル10が載置されるサンプル支持台115と、サンプル支持台115にセットされたレンズサンプル10を加熱するための基材加熱用ヒーター116と、熱電子を発生するフィラメント117とを備えている。基材加熱用ヒーター116は、例えば赤外線ランプであり、レンズサンプル10を加熱することによりガス出しまたは水分とばしを行い、レンズサンプル10の表面に形成される層の密着性を確保する。
ハードコート層が形成されたレンズサンプル10をアセトンにて洗浄した。その後、真空容器110の内部にて約70℃の加熱処理を行い、レンズサンプル10に付着した水分を蒸発させた。次に、レンズサンプル10の表面にイオンクリーニングを実施した。具体的には、イオン銃118を用いて酸素イオンビームを数百eVのエネルギーでレンズサンプル10の表面に照射し、レンズサンプル10の表面に付着した有機物の除去を行った。この処理(方法)により、レンズサンプル10の表面に形成する層(膜)の付着力を強固なものとすることができる。なお、酸素イオンの代わりに、不活性ガス、例えばアルゴン(Ar)ガスやキセノン(Xe)ガス、または、窒素(N2)を用いて同様の処理を行ってもよい。また、酸素ラジカルや酸素プラズマを照射してもよい。
ここで形成した多層膜の構成(設計値)を、図8に示す。物体側表面(凸面)はマル1〜マル7、眼球側表面(凹面)はマル1の構成となっている。マル1〜3は装用時に上方領域、マル4は装用時にフィッティングポイントとなる位置、マル5〜7は装用時に下方領域に位置する箇所である。図8に示すように、第一層の高屈折率層は、装用時に上方に位置する部分から下方に位置する部分に向かって徐々に膜厚が増加している。
真空容器110の内部を十分に真空排気した後、電子ビーム真空蒸着法により、レンズサンプル10の物体側表面に高屈折率層および低屈折率層を交互に積層する蒸着工程を繰り返し、合計6層からなる多層膜を成膜した。低屈折率層であるSiO2層は、イオンアシストは行わずに形成した。具体的には電子ビームでの加熱条件は、電圧を6kV、電流を100mAとした。この際、真空容器(チャンバー)110内に、アルゴンガスを5sccmで導入した。一方、高屈折率層であるZrO2層は、イオンアシストを行って形成した(イオンアシスト蒸着)。具体的には電子ビームでの加熱条件は、電圧を6kV、電流を280mAとした。この際、イオンアシストとして、アルゴンガスと酸素ガスとの混合ガスを用い、イオン加速電圧を600V、イオンビーム電流を150mAとして、アルゴンと酸素の混合ビームを照射した。真空容器(チャンバー)110内へのガスの導入は行わなかった。
また、ここで第一層の高屈折率層(ZrO2層)の蒸着工程は、装用時にフィッティングポイントより上方に位置する領域となる遠用部領域の上方に、図1(a)に図示するようにメカニカルマスク(遮蔽部材)を配置して行った。遮蔽部材は、図示しないホルダーを用いて、レンズ上に空間を設けて配置した。このようにレンズ上に空間を設けて遮蔽部材を配置することにより、上方領域と下方領域の境界が目立たなくなり、また、連続的に膜厚が変化する蒸着膜を成膜することも可能となる。ここで使用したメカニカルマスクの概略平面図を、図7に示す。被蒸着面の上方領域と下方領域の境界に対向する部分の形状が直線ではなく櫛形であるため、直線である場合に比べて蒸着膜において上方領域と下方領域の境界は不鮮明になる。この点は、外観良好な眼鏡レンズを得る上で好ましい。同様の作用は、被蒸着面の上方領域と下方領域の境界に対向する部分の形状が、波形等の曲線を含む形状である遮蔽部材によっても得ることができる。
1層目のZrO2は、図8中の膜厚マル7−マル1=45.0nm−16.3nm=28.7nmの厚さ分のみ蒸着した。
その後、蒸着装置を一旦開放し、メカニカルマスクを取り外した。再度、真空引きを行い蒸着を再開する。1層目の残り16.3nmの厚さ分を蒸着し、その上に2層目以降の層を蒸着した。
こうして形成された多層膜の各層のフィッティングポイントを通る直線上の7点における膜厚は、図8のマル1からマル7に示す値となる。
作製した眼鏡レンズの眼球側表面(凹面側)の前記した7点において、オリンパス顕微分光測定器USPMを用いて380〜780nmの波長域における直入射反射分光特性を測定した。前記した7点における400〜500nmの波長域における直入射平均反射率を図8に示し、得られた分光反射スペクトルを、図9に示す。物体側表面のフィッティングポイントにおける400〜500nmにおける直入射平均反射率は、図8中のマル1の位置と同じく1.9%であった。
なお図9に示す分光反射スペクトルは、波長380〜780nmの間で10nm毎に直入射反射率を測定して得たスペクトル(波長ピッチ:10nm)であるが、反射特性および透過特性の測定にあたり、測定波長間隔は任意に設定可能であり、例えば1nmにすることもできる。図9に示すように、装用時上方に位置する領域から下方に位置する領域に向かって、400〜500nmの波長域における直入射反射率が徐々に増加していることが確認できる。
本実施例の眼鏡レンズは、レンズ両面に、波長400〜500nmの光を反射する性質を有する被膜であるが、図11に示すように、上方に位置する箇所ほど、同波長域の光の反射率は低くなっている。かかる眼鏡レンズによれば、装用者の後方の上方から眼鏡レンズ眼球側に入射する光が、特に、眼鏡レンズ上方からの反射光や戻り光として装用者の眼に入射し眼鏡の装用感を低下させることを防ぐことができる。
2−1.物体側表面、眼球側表面への多層膜の成膜
成膜材料および膜厚を、図12に示すように変更した点以外、実施例1と同様に物体側表面および眼球側表面に多層膜を作製し、態様B−1にかかる眼鏡レンズを得た。なお物体側表面の多層膜については、図12中のマル5の構成とした。
作製した眼鏡レンズの眼球側表面(凹面側)の前記した5点において、オリンパス顕微分光測定器USPMを用いて380〜780nmの波長域における直入射反射分光特性を測定した。前記した5点における380〜780nmの波長域における直入射平均反射率を図12に示し、得られた分光反射スペクトルを、図13に示す。物体側表面のフィッティングポイントにおける380〜780nmにおける直入射平均反射率は、図13中のマル5の位置と同じく10.8%であった。
なお図13に示す分光反射スペクトルは、波長380〜780nmの間で10nm毎に直入射反射率を測定して得たスペクトル(波長ピッチ:10nm)であるが、反射特性および透過特性の測定にあたり、測定波長間隔は任意に設定可能であり、例えば1nmにすることもできる。
図15に示すように、本実施例の眼鏡レンズでも、上方に位置する箇所ほど反射率が低くなっている。したがって、装用者の後方の上方から眼鏡レンズ眼球側に入射する光が、特に、眼鏡レンズ上方からの反射光や戻り光として装用者の眼に入射し眼鏡の装用感を低下させることを防ぐことができる。
Claims (6)
- 少なくとも400〜500nmの波長域の光を反射する性質を示す被膜をレンズ基材の物体側表面および眼球側表面の両表面上に有し、
前記レンズ基材は中心部肉厚が周辺部肉厚より薄いマイナスレンズであり、
眼球側表面には、前記光に対する直入射反射率が、光学中心を基準点として、装用時に前記基準点より下方に位置する下方領域のより下方の部分から前記基準点より上方に位置する上方領域のより上方の部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、
物体側表面には、反射率勾配なしの被膜を有する眼鏡レンズ。 - 少なくとも400〜500nmの波長域の光を反射する性質を示す被膜をレンズ基材の物体側表面および眼球側表面の両表面上に有し、
前記レンズ基材は中心部肉厚が周辺部肉厚より薄いマイナスレンズであり、
物体側表面に、前記光に対する直入射反射率が、光学中心を基準点として、装用時に前記基準点より下方に位置する下方領域のより下方の部分から前記基準点より上方に位置する上方領域のより上方の部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、
眼球側表面には、反射率勾配なしの被膜を有する眼鏡レンズ。 - 少なくとも400〜500nmの波長域の光を反射する性質を示す被膜をレンズ基材の物体側表面および眼球側表面の両表面上に有し、
前記レンズ基材は中心部肉厚が周辺部肉厚より薄いマイナスレンズであり、
物体側表面に、前記光に対する直入射反射率が、光学中心を基準点として、装用時に前記基準点より下方に位置する下方領域のより下方の部分から前記基準点より上方に位置する上方領域のより上方の部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、
眼球側表面には、前記光に対する直入射反射率が、光学中心を基準点として、装用時に前記基準点より下方に位置する下方領域のより下方の部分から前記基準点より上方に位置する上方領域のより上方の部分に向かって、または装用時に前記基準点より上方に位置する上方領域のより上方の部分から前記基準点より下方に位置する下方領域のより下方の部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有する眼鏡レンズ。 - 少なくとも400〜500nmの波長域の光を反射する性質を示す被膜をレンズ基材の物体側表面および眼球側表面の両表面上に有し、
前記レンズ基材は中心部肉厚が周辺部肉厚より厚いプラスレンズであり、
眼球側表面に、前記光に対する直入射反射率が、光学中心を基準点として、装用時に前記基準点より下方に位置する下方領域のより下方の部分から前記基準点より上方に位置する上方領域のより上方の部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有し、
物体側表面には、反射率勾配なしの被膜を有する被膜を有する眼鏡レンズ。 - 少なくとも400〜500nmの波長域の光を反射する性質を示す被膜をレンズ基材の物体側表面および眼球側表面の両表面上に有し、
前記レンズ基材は中心部肉厚が周辺部肉厚より厚いプラスレンズであり、
眼球側表面に、前記光に対する直入射反射率が、光学中心を基準点として、装用時に前記基準点より下方に位置する下方領域のより下方の部分から前記基準点より上方に位置する上方領域のより上方の部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有し、
物体側表面には、前記光に対する直入射反射率が、光学中心を基準点として、装用時に前記基準点より下方に位置する下方領域のより下方の部分から前記基準点より上方に位置する上方領域のより上方の部分に向かって、または装用時に前記基準点より上方に位置する上方領域のより上方の部分から前記基準点より下方に位置する下方領域のより下方の部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有する眼鏡レンズ。 - 少なくとも400〜500nmの波長域の光を反射する性質を示す被膜をレンズ基材の物体側表面および眼球側表面の両表面上に有し、
前記レンズ基材は中心部肉厚が周辺部肉厚より厚いプラスレンズであり、
物体側表面には、前記光に対する直入射反射率が、光学中心を基準点として、装用時に前記基準点より下方に位置する下方領域のより下方の部分から前記基準点より上方に位置する上方領域のより上方の部分に向かって、連続的ないし段階的に減少する反射率勾配を有する被膜を有し、
眼球側表面には、反射率勾配なしの被膜を有する眼鏡レンズ。
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