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JP6346753B2 - 包装体検査装置 - Google Patents

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JP6346753B2 JP2014030585A JP2014030585A JP6346753B2 JP 6346753 B2 JP6346753 B2 JP 6346753B2 JP 2014030585 A JP2014030585 A JP 2014030585A JP 2014030585 A JP2014030585 A JP 2014030585A JP 6346753 B2 JP6346753 B2 JP 6346753B2
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Description

本発明は、包装体の物品が収容されるべき領域外に物品が存在するか否かを検査する、包装体検査装置に関する。
従来、包装体の、物品が収容されるべき領域外に物品が存在するか否かを検査する検査装置として、特許文献1(特開2013−7597号公報)の検査装置が知られている。
特許文献1(特開2013−7597号公報)の検査装置では、包装体に対して光線が照射され、包装体を透過した光線が検出され、透過光線の検出結果を用いて包装物全体に対応する包装体画像が生成され、包装体画像から帯状のシール部の領域の画像(シール領域画像)のみが抽出される。そして、帯状のシール領域画像に対し、物品を検出するための処理が行われ、物品の検出結果に基づいて、シール部における物品の噛み込みの有無が判定される。
しかし、一般に、物品の検出処理の対象となる画像の境界では、ノイズ等の影響の除去等を目的としてデータの削除が行われるため、検査の精度が低下する。そのため、例えば、包装体のシール部の、物品が収容される空間との境界付近に物品が存在する場合、特許文献1(特開2013−7597号公報)の検査装置では、物品を検知できず、噛み込みを正しく判定できない可能性がある。
本発明の課題は、包装体の物品が収容されるべき領域外に物品が存在するか否かを検査する包装体検査装置であって、精度の高い検査が可能な装置を提供することにある。
本発明に係る包装体検査装置は、光線照射部と、透過光線検出部と、画像処理部と、検査部と、を備える。光線照射部は、シール部を有する包装体に光線を照射する。透過光線検出部は、包装体を透過した光線を検出する。画像処理部は、透過光線検出部の検出結果に基づいて画像を生成する。検査部は、画像処理部に生成された画像に基づいて検査を行う。画像処理部は、全体画像生成部と、物品検出画像生成部と、物品収容領域決定部と、を有する。全体画像生成部は、透過光線検出部の検出結果に基づいて、包装体の周囲空間に対応する背景画像および包装体に対応する包装体画像を含む、全体画像を生成する。物品検出画像生成部は、全体画像に基づいて、包装体に収容された物品を検出した物品検出画像を生成する。物品収容領域決定部は、物品検出画像における、包装体の物品が収容されるべき物品収容領域を決定する。検査部は、物品検出画像と物品収容領域とに基づき、物品収容領域以外の領域に物品が存在するか否かを判定する。
ここでは、初めに、包装体および包装体の周囲空間の全体についての全体画像(背景画像+包装体画像)を用いて、包装体に収容された物品を検出した物品検出画像が生成される。その後、物品検出画像の、物品収容領域以外の領域に物品が存在するか否かが判定される。
全体画像においては、シール部の境界は画像の境界ではないため、例えば、包装体検査装置によりシール部の噛み込みの検査を行う際に、シール部の境界に物品が存在しても、物品の検出精度が低下することがない。そのため、帯状のシール部の画像(シール領域画像)だけを抽出してシール部の物品を検出する処理を行う場合と異なり、シール部の境界に物品が存在する場合にも、精度よく噛み込みを判定可能である。
また、本発明に係る包装体検査装置では、物品収容領域は、全体画像に基づく画像から、二値化処理により背景画像に対応する画像領域を差し引いた後、シール部の既知のシール幅を画像処理で差し引くことで決定されることが好ましい。
ここでは、予め定められた領域を物品収容領域とするのではなく、全体画像から背景画像に対応する画像領域が差し引かれ、更に、既知のシール幅に関する情報を用いて物品収容領域が決定される。そのため、包装体が傾いている場合や、包装体が変形しているような場合であっても、正確に物品収容領域を把握することができる。
また、本発明に係る包装体検査装置では、光線は近赤外線であることが好ましい。
ここでは、近赤外線が用いられるため、透過力の大きな光線を用いる場合には、包装体と、その周囲の空間とを認識することが困難な、薄くて透明な包装材が包装体に用いられる場合にも、この包装体を検査対象とすることができる。
本発明に係る包装体検査装置では、包装体検査装置によりシール部の噛み込みの検査を行う際に、帯状のシール部の画像(シール領域画像)だけを抽出してシール部の物品を検出する処理を行う場合と異なり、シール部の境界に物品が存在する場合にも、精度よく噛み込みを判定可能である。
本発明の一実施形態に係る包装体検査装置を含む、包装体検査システムの概略図である。 図1の包装体検査装置により検査される包装体の一例である。 図1の包装体検査装置の簡易構成図である。 図1の包装体検査装置のブロック図である。 図1の包装体検査装置のカメラによって検出される透過近赤外線量の例を示すグラフである。 図1の包装体検査装置のコントローラの全体画像生成部が生成する全体画像の一例である。図6は、シール部に物品の噛み込みがある包装体についての全体画像の一例である。 図6の全体画像に基づいて、図1の包装体検査装置のコントローラの物品検出画像生成部が生成する物品検出画像の一例である。 図6の全体画像から、二値化処理により背景画像に対応する画像領域が差し引かれた第1画像である。図8のハッチング部分は、包装体領域に対応している。 図8の第1画像から、包装体のシール部のシール幅を差し引いて得られる第2画像である。図9のハッチング部分は、物品収容領域に対応している。 図7の物品検出画像から、図9の物品収容領域をマスク処理で排除した検査対象画像である。 図1の包装体検査装置を用いて、包装体のシール部の噛み込みを検知する場合の処理の流れを示すフローチャートである。
本発明の一実施形態に係る包装体検査装置10について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)全体概要
図1は、本発明の一実施形態に係る包装体検査装置10が組み込まれた包装体検査システム100の一例である。包装体検査システム100は、包装体Bについての検査を行い、異常のある包装体Bを生産ラインから排除するためのシステムである。
まず、包装体Bについて説明する。包装体Bは、内部に物品Cを収容した袋である(図2参照)。包装体Bの包装材には、無色透明なプラスチックフィルムが使用されている。包装体Bは、互いに平行に延びる2箇所のシール部Sと、シール部Sに直交する方向に延びる背張り部Tとを有する(図2参照)。図2では、ハッチング部分が、シール部Sを表す。シール部Sおよび背張り部Tでは、熱溶着等により、あるいは、接着剤等により、プラスチックフィルム同士が接着されている。包装体Bの物品Cが収容される内部空間は、2箇所のシール部Sおよび背張り部Tにより外部空間と隔てられている。物品Cは、例えばクッキーであるが、これに限定されるものではない。
本実施形態では、包装体検査装置10は、包装体Bのシール部S(図2参照)における物品Cの噛み込みの有無を検査するための装置である。つまり、本実施形態では、包装体検査システム100は、包装体Bのシール部Sにおける噛み込みの検査を行い、シール部Sに噛み込みがある包装体を生産ラインから排除するためのシステムである。なお、シール部Sにおける物品Cの噛み込みとは、物品Cの割れた欠片等が、包装体Bのシール部Sのプラスチックフィルム同士の接着面に挟み込まれた状態を意味する。
本実施形態に係る包装体検査装置10は、連続的に搬送される物品Cの収容された包装体Bに対し、近赤外線を含む光線を照射し、包装体Bを透過した近赤外線を検出し、検出結果に基づいて生成される画像を用いて、包装体Bのシール部Sにおける物品Cの噛み込みの有無を検査する。
包装体検査システム100では、物品Cの収容された包装体Bは、前段コンベア60によって包装体検査装置10まで運ばれてくる。包装体Bは、包装体検査装置10により、シール部Sにおける物品Cの噛み込みの有無が検査される。包装体検査装置10の検査結果は、包装体検査装置10の下流側に配置されている振分機構70に送信される。振分機構70は、包装体検査装置10において噛み込み無し(正常品)と判断された包装体Bを、正常品を排出するラインコンベアユニット80へと送り、包装体検査装置10において噛み込み有り(異常品)と判断された包装体Bを、不良品排出方向90,91へと振り分ける。なお、図1では、振分機構70としてアームを駆動して包装体Bを振り分ける、アーム式の振分機構を示しているが、振分機構70の振り分け方式には各種方式を採用可能である。
(2)詳細構成
包装体検査装置10は、コンベアユニット20(図3参照)と、光線照射器30(図3参照)と、カメラ40(図3参照)と、タッチパネル式ディスプレイ55(図4参照)と、コントローラ50(図4参照)と、を主に有する。
(2−1)コンベアユニット
コンベアユニット20は、上方に配置された光線照射器30と、下方に配置されたカメラ40との間に挟まれた空間において包装体Bを搬送する。コンベアユニット20により搬送される包装体Bには、光線照射器30の下方を通過する際に、光線照射器30から近赤外線を含む光線が照射される。
コンベアユニット20は、コンベア21とコンベア22とを有する(図3参照)。コンベア21は、包装体Bに対して光線が照射される位置に対して、コンベアユニット20の搬送方向Eにおける上流側に配置される(図3参照)。コンベア22は、包装体Bに対して光線が照射される位置に対して、搬送方向Eにおける下流側に配置される(図3参照)。コンベア21とコンベア22との間には隙間Oが形成されている。隙間Oの寸法(コンベア21とコンベア22との距離)は、コンベア21からコンベア22への包装体Bの受け渡しに影響を与えない寸法に設計されている。
コンベア21およびコンベア22は、それぞれ、無端状のベルト21a,22a(図3参照)と、コンベアローラ21b,22b(図3参照)と、インバータ式のコンベアモータ21c,22c(図4参照)と、を有する。コンベアローラ21b,22bは、コンベアモータ21c,22cによって駆動される。コンベアローラ21b,22bが駆動されることで、ベルト21a,22aが回転し、ベルト21a,22a上の包装体Bが搬送方向E(図3参照)に搬送される。
コンベアユニット20による包装体Bの搬送速度は、後述するタッチパネル式ディスプレイ55に入力された設定速度に応じて変動する。後述するコントローラ50は、タッチパネル式ディスプレイ55に入力された設定速度に基づいて、コンベアモータ21c,22cをインバータ制御し、包装体Bの搬送速度を細かく制御する。また、コンベアモータ21c,22cには、コンベアユニット20による搬送速度を検出してコントローラ50に送るエンコーダ21d,22d(図4参照)が装着されている。
(2−2)光線照射器
光線照射器30は、光線照射部の一例である。光線照射器30は、図3に示すように、コンベアユニット20の上方に配置されている。光線照射器30は、近赤外線を照射する複数の図示しないLED(Light Emitting Diode)を有する。なお、光線照射器30の光源の種類は類似であって、これに限定されるものではない。LEDは、コンベアユニット20の搬送方向Eと交差する向き、特にここでは、コンベアユニット20の搬送方向Eと直交する向きに、一直線に水平配置されている。光線照射器30のLEDは、コンベアユニット20の幅方向(コンベアユニット20の搬送方向Eと直交する方向)全体、つまりコンベア21,22のベルト21a,22aの幅方向全体に、光線が照射されるよう設置されている。光線照射器30は、照射する光線が、コンベアユニット20の、コンベア21とコンベア22との隙間Oを通過するように配置されている。光線照射器30のLEDは、具体的には、コンベア21とコンベア22との隙間Oの直上に、光線が下方に照射されるように配置されている。
光線照射器30から照射された光線は、コンベアユニット20を挟んで配置された、カメラ40に検出される。光線照射器30は、コンベアユニット20のコンベア21とコンベア22との隙間Oを介して、カメラ40と対向している。光線照射器30は、コンベアユニット20により搬送される包装体Bに光線を照射する。カメラ40は、包装体Bを透過し、コンベア21とコンベア22との隙間Oを通過した近赤外線を検出する。
(2−3)カメラ
カメラ40は、透過光線検出部の一例である。カメラ40は、包装体Bを透過した光線、特にここでは包装体Bを透過した近赤外線(波長が700〜2500ナノメートル程度の光線)を検出する、ラインセンサカメラである。カメラ40は、図3に示すように、コンベアユニット20の下方に配置されている。また、カメラ40は、包装体Bを透過し、コンベアユニット20のコンベア21とコンベア22との隙間Oを通過した近赤外線を検出可能な位置に配置されている。具体的には、カメラ40は、光線照射器30のLED(図示せず)の下方に、カメラ40の検出部が光線照射器30のLEDと対向するように配置されている。カメラ40は、コンベアユニット20の搬送方向Eに交差する向き、特にここでは、搬送方向Eに直交する向きに、コンベアユニット20のベルト21a,22aの幅全体にわたって近赤外線を検出する。カメラ40は、コンベアユニット20の搬送方向Eに直交する向きに、所定の画素数を割りつけて近赤外線を検出する。つまり、カメラ40は、検出毎に、コンベアユニット20の搬送方向Eに直交する向きに、コンベアユニット20のベルト21a,22aの幅全体にわたって、所定の画素数に分けて近赤外線透過量(近赤外線の透過量)を検出する。
カメラ40は、包装体Bを透過した近赤外線透過量を検出し、近赤外線透過量に基づく透過信号を画素毎に出力する。言い換えると、カメラ40は、透過した近赤外線の強度に応じた透過信号を画素毎に出力する。透過した近赤外線の強度は、近赤外線透過量の大小に依存する。後述するコントローラ50の全体画像生成部53aが生成する全体画像Gaの各画素の明るさ(輝度)は、カメラ40の出力する透過信号に基づいて決定される。
図5は、カメラ40によって検出される透過近赤外線量の例を示すグラフである。図5のグラフの横軸は、コンベアユニット20の搬送方向Eに直交する方向の距離に対応する。図5のグラフの縦軸は、カメラ40で検出される透過近赤外線量(検出量)を示す。
全体画像生成部53aにより生成される全体画像Gaでは、検出量の多いところが明るく(淡く)表示され、検出量が少ないところが暗く(濃く)表示される。すなわち、全体画像生成部53aにより生成される全体画像Gaの明暗(濃淡)は、透過近赤外線量(検出量)に対応する。
なお、カメラ40は、包装体Bがコンベア21とコンベア22との隙間Oの上方を通過するタイミングを検知するためのセンサとしても機能する。具体的には、カメラ40は、コンベアユニット20により搬送される包装体Bが隙間O上に来た時に、いずれかの画素について所定の閾値以下の電圧を示す透過信号(第1信号)を出力する。また、カメラ40は、包装体Bが隙間O上を通過し終わると、全ての画素について所定の閾値を上回る電圧を示す透過信号(第2信号)を出力する。すなわち、カメラ40は、コンベアユニット20で搬送される包装体Bがカメラ40の上方位置(光線照射器30による光線の照射範囲)に来たとき、いずれかの画素について所定の閾値以下の電圧を示す透過信号(第1信号)を出力する。一方、カメラ40は、包装体Bがカメラ40の上方位置(光線照射器30による光線の照射範囲)を通過し終わると、全ての画素について所定の閾値を上回る電圧を示す透過信号(第2信号)を出力する。第1信号および第2信号が後述のコントローラ50に入力されることにより、隙間O上に包装体Bが存在するか否かが検出される。
(2−4)タッチパネル式ディスプレイ
タッチパネル式ディスプレイ55は、タッチパネル機能を有する液晶ディスプレイである。タッチパネル式ディスプレイ55は、コントローラ50と電気的に接続されており、コントローラ50と信号の授受を行う。
タッチパネル式ディスプレイ55は、表示部および入力部として機能する。タッチパネル式ディスプレイ55には、例えば、包装体Bの検査結果、つまり包装体Bのシール部Sにおける物品Cの噛み込みの有無が表示される。また、タッチパネル式ディスプレイ55には、初期設定時等に、各種設定や各種情報の入力を促す画面が表示される。また、タッチパネル式ディスプレイ55は、オペレータによる各種設定や各種情報の入力を受け付ける。
タッチパネル式ディスプレイ55に入力される設定には、コンベアユニット20の搬送速度および搬送方向等を含む。タッチパネル式ディスプレイ55に入力される情報には、包装体Bのシール部Sの幅D(図2参照)の値を含む。
(2−5)コントローラ
コントローラ50は、主として、CPU、ROM、RAM、HDD(ハードディスク)等によって構成されている。
コントローラ50は、図4に示すように、記憶部51および制御部52を有する。また、コントローラ50は、図示しない表示制御回路、キー入力回路、通信ポート等を有する。表示制御回路は、タッチパネル式ディスプレイ55の表示を制御する回路である。キー入力回路は、タッチパネル式ディスプレイ55を介してオペレータにより入力されたキー入力データを取り込む回路である。通信ポートは、プリンタや、振分機構70等の外部機器やLAN等のネットワークとの接続を可能にする。
コントローラ50は、図4に示すように、コンベアモータ21c,22c、エンコーダ21d,22d、光線照射器30、カメラ40、およびタッチパネル式ディスプレイ55に電気的に接続されている。コントローラ50は、エンコーダ21d,22dからコンベアモータ21c,22cの回転数に関するデータを取得し、当該データに基づき、包装体Bの移動距離を把握する。また、コントローラ50は、上述したように、カメラ40から出力された透過信号に基づいて、コンベアユニット20で移送される包装体Bが、コンベア21とコンベア22との隙間O上を通過するタイミングを検出する。
コントローラ50は、包装体検査装置10の各部の動作を制御する、また、コントローラ50は、カメラ40の透過近赤外線の検出結果に基づき、包装体Bのシール部Sにおける物品Cの噛み込みの有無を判定する。
(2−5−1)記憶部
記憶部51は、制御部52により実行される各種プログラムや、包装体検査装置10の各部を制御するための各種設定や各種情報を記憶する。記憶部51は、図4のように、全体画像記憶領域51a、物品検出画像記憶領域51b、物品収容領域記憶領域51c、および、シール幅記憶領域51dを有する。
(2−5−1−1)全体画像記憶領域
全体画像記憶領域51aには、後述する全体画像生成部53aによって生成された、各包装体Bの全体画像Gaのデータが、包装体B別に記憶されている。全体画像Gaは、カメラ40の検出結果に基づいて生成される画像である。各全体画像Gaは、包装体Bの周囲空間に対応する背景画像G0と、包装体Bに対応する包装体画像G1とを含む(図6参照)。全体画像Gaは、後述する物品検出画像生成部53bが、物品検出画像Gbを生成するために用いる画像である。また、全体画像Gaは、後述する物品収容領域決定部53cが、物品収容領域A2を決定するために用いる画像である。
全体画像Gaについては、後ほど詳述する。
(2−5−1−2)物品検出画像記憶領域
物品検出画像記憶領域51bには、後述する物品検出画像生成部53bによって生成された物品検出画像Gbのデータが、包装体B別に記憶されている。物品検出画像Gbは、全体画像Gaに基づいて生成される、包装体Bに収容される物品Cを検出した画像である。物品検出画像Gbは、物品Cの輪郭C0だけが白で表され、その他の部分が黒で表された画像である(図7参照)。
物品検出画像Gbについては、後ほど詳述する。
(2−5−1−3)物品収容領域記憶領域
物品収容領域記憶領域51cには、後述する物品収容領域決定部53cによって決定された物品収容領域A2のデータが、包装体B別に記憶されている。物品収容領域A2は、物品検出画像Gbにおける、包装体Bの物品Cが収容されるべき領域である。言い換えれば、物品収容領域A2は、物品検出画像Gbの、包装体Bの物品Cが収容されるべき空間(包装体Bの内部空間)を透過した光線の検出結果に基づいて画像が生成された領域である。
(2−5−1−4)シール幅記憶領域
シール幅記憶領域51dには、タッチパネル式ディスプレイ55から入力された包装体Bのシール部Sのシール幅D(図2参照)が記憶されている。シール幅Dは、既知の値である。シール部Sのシール幅Dは、後述する物品収容領域決定部53cによって物品収容領域A2が決定される際に使用される。
(2−5−2)制御部
制御部52は、記憶部51に記憶されたプログラムを実行することにより、包装体検査装置10の各部の動作を制御する。また、制御部52は、記憶部51に記憶されたプログラムを実行することにより、包装体Bの検査を実行する。具体的には、制御部52は、包装体Bのシール部Sにおける物品Cの噛み込みを検査する。
制御部52は、包装体Bのシール部Sにおける物品Cの噛み込みの検査に関連する機能部として、カメラ40の検出結果に基づいて画像を生成する画像処理部53と、画像処理部53の生成した画像に基づいて検査を行う検査部54と、を有する。画像処理部53は、全体画像生成部53a、物品検出画像生成部53b、および物品収容領域決定部53cを有する(図4参照)。以下に、全体画像生成部53a、物品検出画像生成部53b、物品収容領域決定部53c、および、検査部54について説明する。
なお、以下では、コンベアユニット20を上方から見て、コンベアユニット20の搬送方向Eを左右方向とした時に、包装体Bのシール部Sが上下に配置され、背張り部Tが搬送方向Eと直交する向きに延びるような姿勢で、包装体Bが搬送される場合を例に説明する。ただし、コンベアユニット20により搬送される包装体Bの姿勢は、このような姿勢に限定されなくてもよい。例えば、包装体Bの背張り部Tの延びる向きが搬送方向Eと直交しない場合には、背張り部Tの延びる向きが搬送方向Eと直交する向きになるように、全体画像生成部53aが生成した全体画像Gaを回転させる画像処理が行われればよい。例えば、全体画像Gaから背景画像G0に対応する領域を差し引いて包装体画像G1を得ることで、包装体Bの背張り部Tの延びる向きが、コンベアユニット20の搬送方向Eと直交する向きに対してどの程度傾いているかを把握可能である。全体画像Gaの回転処理を実行する事で、包装体Bの背張り部Tの延びる向きが搬送方向Eと直交しない場合であっても、全体画像生成部53a、物品検出画像生成部53b、物品収容領域決定部53c、および、検査部54は、以下に説明するような処理をそのまま実行可能である。
(2−5−2−1)全体画像生成部
全体画像生成部53aは、カメラ40によって検出された透過近赤外線量の検出結果に基づいて全体画像Ga(透過画像)を生成する。具体的には、全体画像生成部53aは、カメラ40から出力される画素別の透過信号を細かい時間間隔で取得し、取得した透過信号に基づいて全体画像Gaを生成する。特に、全体画像生成部53aは、光線照射器30から照射される光線の照射範囲を包装体Bが通過する際に、光線を検出したカメラ40から出力される透過信号に基づいて、包装体Bの周囲空間に対応する背景画像G0、および、包装体Bに対応する包装体画像G1を含む、全体画像Gaを生成する。言い換えれば、全体画像生成部53aは、包装体Bがコンベア21とコンベア22との隙間O上を通過する際にカメラ40から出力される透過信号に基づいて、全体画像Gaを生成する。実際には、各包装体Bの全体画像Gaは、その包装体Bが隙間O上を通過し始める直前から、隙間O上をし終わった直後までの間に、カメラ40から出力される透過信号に基づいて生成される。なお、包装体Bが、光線照射器30の照射する光線の照射範囲を通過し始めたか否か、あるいは、光線照射器30の照射する光線の照射範囲を通過し終わったか否かは、前述のように、カメラ40が出力する透過信号により判断される。全体画像生成部53aにより生成された全体画像Gaは、全体画像Gaの生成対象となった包装体B別に全体画像記憶領域51aに記憶される。
なお、カメラ40から送信される画素別の透過信号に基づいて全体画像生成部53aにより生成される全体画像Gaは、検出量の多いところが明るく(淡く)表示され、検出量が少ないところが暗く(濃く)表示される。すなわち、全体画像生成部53aにより生成される全体画像Gaの各画素の明暗(濃淡)は、透過近赤外線量(検出量)に対応する。全体画像Gaは、例えば256階調の画像である。
例えば、全体画像生成部53aは、図6のような全体画像Gaを生成する。なお、図6は、シール部Sに物品Cの噛み込みがある包装体Bの全体画像Gaの一例である。図6の全体画像Gaについて説明する。
包装体Bの周囲空間には光線を遮る物が存在しない。そのため、光線照射器30から照射され包装体Bの周囲空間を通過した近赤外線は、カメラ40に直接到達する。そのため、包装体Bの周囲空間を通過してカメラ40に到達する近赤外線量は、包装体Bを透過してカメラ40に到達する透過近赤外線量よりも大きい。そのため、カメラ40が送信する透過信号に基づいて生成される、包装体Bの周囲空間に対応する背景画像G0(図6参照)は、包装体画像G1に比べて明るく(淡く)、輝度が大きい。
包装体Bの物品Cが存在しない部分では、光線照射器30から照射される光線は、包装体Bのプラスチックフィルムを透過する。そのため、包装体Bの物品Cが存在しない部分を透過して(プラスチックフィルムを透過して)カメラ40に到達する近赤外線量(透過近赤外線量)は、包装体Bの周囲空間を通過してカメラ40に到達する近赤外線量よりも小さい。そのため、カメラ40が送信する透過信号に基づいて生成される、包装体Bの物品Cが存在しない部分に対応する画像G1a(図6参照)は、背景画像G0に比べ暗く(濃く)、輝度が小さい。
なお、特に、包装体Bの物品Cが存在しない部分の中でも、包装体Bの背張り部Tを透過してカメラ40に到達する透過近赤外線量は、包装体Bの物品Cが存在しない部分であって、背張り部T以外を透過してカメラ40に到達する透過近赤外線量よりも小さい。これは、背張り部Tでは、近赤外線がプラスチックフィルムを4回(背張り部T以外では通常2回)透過するためである。そのため、カメラ40が送信する透過信号に基づいて生成される、包装体Bの物品Cが存在しない部分であって、背張り部Tに対応する画像G1aa(図6参照)は、包装体Bの物品Cが存在しない部分であって、背張り部T以外に対応する画像に比べ暗く(濃く)、輝度が小さい。
包装体Bの物品Cが存在する部分では、光線照射器30から照射される光線は、プラスチックフィルムおよび物品Cを透過する。そのため、包装体Bの物品Cが存在する部分を透過してカメラ40に到達する透過近赤外線量は、包装体Bの物品Cが存在しない部分を透過してカメラ40に到達する透過近赤外線量よりも小さい。そのため、カメラ40が送信する透過信号に基づいて生成される、包装体Bの物品Cが存在する部分に対応する画像G1b(図6参照)は、包装体Bの物品Cが存在しない部分に対応する画像G1a(画像G1aaを含む)に比べ暗く(濃く)、輝度が小さい。
(2−5−2−2)物品検出画像生成部
物品検出画像生成部53bは、全体画像記憶領域51aに記憶された、ある包装体Bに関する全体画像Gaに基づいて、その包装体Bに収容された物品Cを検出した物品検出画像Gbを生成する。生成された物品検出画像Gbは、物品検出画像Gbの生成対象の包装体Bと関連付けて、物品検出画像記憶領域51bに記憶される。
物品検出画像生成部53bの物品検出画像Gbの生成処理について説明する。
物品検出画像生成部53bは、まず全体画像Gaの二値化処理を実行する。具体的には、物品検出画像生成部53bは、包装体Bに収容される物品Cと、それ以外の部分とを識別するための所定の閾値に対して、所定の閾値を上回る濃度を有する(暗い)全体画像Gaの画素を「1」にし、所定の閾値以下の濃度の(明るい)全体画像Gaの画素を「0」にする。なお、二値化処理された全体画像Gaでは、「0」に対応する画素は黒で、「1」に対応する画素は白で表される。物品検出画像生成部53bは、二値化された全体画像Gaに対し、更に、ノイズ除去のための平滑化処理とエッジ検出処理とを組み合わせて実行する。これにより、二値化処理された全体画像Gaからノイズが除去され、包装体Bに収容される物品Cの輪郭C0だけが白で表され、その他の部分が黒で表された物品検出画像Gbが生成される(図7参照)。生成される物品検出画像Gbは、2階調の画像である。平滑化処理やエッジ検出処理には、画像処理で一般的に使用されている各種手法を適用可能である。
なお、物品検出画像生成部53bは、二値化処理を実行する前に、全体画像Gaの、包装体Bの背張り部Tに対応する領域の画素の輝度(画像の明るさ)を、包装体Bのプラスチックフィルムだけを透過する部分であって、背張り部T以外を透過する領域の画素の輝度と合わせる処理を実行してもよい。具体的には、物品検出画像生成部53bは、全体画像Gaの、包装体Bのプラスチックフィルムだけを透過する部分であって、背張り部T以外を透過する部分の画素の輝度の最頻値と、背張り部Tを透過する部分の画素の輝度の最頻値とを一致させるよう画像処理を実行してもよい。このような処理が行われることで、背張り部Tの輝度が小さい全体画像Gaに基づいて物品検出を行う場合に、背張り部Tを物品Cと誤認して検出する可能性が低減される。
ここでは、物品検出画像生成部53bは、二値化処理された全体画像Gaに対して、平滑化処理およびエッジ検出処理を実行しているが、処理の内容や順番は、これに限定されるものではない。物品検出画像生成部53bは、包装体Bに収容された物品Cを検出する処理を実行するものであればよい。
(2−5−2−3)物品収容領域決定部
物品収容領域決定部53cは、物品検出画像記憶領域51bに記憶されたある包装体Bに関する物品検出画像Gbにおける、その包装体Bの物品Cが収容されるべき物品収容領域A2を決定する。つまり、物品収容領域決定部53cは、物品検出画像記憶領域51bに記憶されたある包装体Bに関する物品検出画像Gbにおける、物品収容領域A2の位置を決定する。物品収容領域A2は、物品検出画像Gbの中の、包装体Bの物品Cが収容されている空間(包装体Bの内部空間)を透過した光線の検出結果に基づいて画像が生成される領域である。
物品収容領域決定部53cの物品収容領域A2の決定処理について説明する。
物品収容領域決定部53cは、まず全体画像記憶領域51aに記憶されたある包装体Bに関する全体画像Gaから、二値化処理により背景画像G0に対応する画像領域を差し引く。具体的には、物品収容領域決定部53cは、背景画像G0と包装体画像G1とを識別するための所定の閾値に対して、所定の閾値を上回る濃度を有する(暗い)全体画像Gaの画素を「0」にし、所定の閾値以下の濃度の(明るい)全体画像Gaの画素を「1」にする。なお、二値化処理された全体画像Ga(ここでは第1画像H1と呼ぶ)では、「0」に対応する画素(図8中の包装体画像に対応する包装体領域A1)は黒で、「1」に対応する画素は白で表される(図8参照)。第1画像H1は、2階調の画像である。
次に、物品収容領域決定部53cは、生成された第1画像H1(図8参照)から、シール幅記憶領域51dに記憶されたシール幅Dを画像処理で差し引いて第2画像H2(図9参照)を生成する。具体的には、物品収容領域決定部53cは、第1画像H1(図8参照)の黒で表された画素の上端から下方に向かって、シール幅Dに対応する画素列を全て白で表されるように変換する。言い換えれば、物品収容領域決定部53cは、第1画像H1(図8参照)の黒で表された画素の上端から下方に向かって、シール幅Dに対応する画素列に含まれる画素の値を「1」にする。また、物品収容領域決定部53cは、第1画像H1(図8参照)の黒に対応する階調で表された画素の下端から上方に向かって、シール幅Dに対応する画素列を全て白で表されるように変換する。言い換えれば、物品収容領域決定部53cは、第1画像H1(図8参照)の黒で表された画素の下端から上方に向かって、シール幅Dに対応する画素列に含まれる画素の値を全て「1」にする。その結果得られる第2画像H2(図9参照)において、黒で表された画素の存在する領域が、物品収容領域A2である。物品収容領域決定部53cによって決定された物品収容領域A2は、物品収容領域A2の決定対象の包装体Bと関連付けて、物品収容領域記憶領域51cに記憶される。
(2−5−2−4)検査部
検査部54は、物品検出画像記憶領域51bに記憶されたある包装体Bの物品検出画像Gbと、物品収容領域記憶領域51cに記憶されたその包装体Bの物品収容領域A2とに基づき、物品収容領域A2以外の領域に物品Cが存在するか否かを判定する。具体的には、検査部54は、物品検出画像Gbから物品収容領域A2の領域を排除することで、物品収容領域A2以外の領域、言い換えれば包装体Bのシール部Sに物品Cが存在するか否かを判定する。より具体的には、検査部54は、物品検出画像Gbの物品収容領域A2をマスクする処理を行うことで、包装体Bのシール部Sに物品Cが存在するか否かを判定する。検査部54は、物品検出画像Gbと、物品収容領域A2に対応する上記の第2画像H2とで、対応する画素毎に論理積を算出する処理を行い、算出結果に基づいて検査対象画像Gcを生成する。生成される検査対象画像Gcは、2階調の画像である。検査部54は、物品収容領域A2をマスク処理された検査対象画像Gc(図10参照)に、白で表される画素が存在するか(物品Cの輪郭C0の画素の一部が残っているか)否かを判定する。言い換えれば、検査部54は、物品収容領域A2をマスク処理された検査対象画像Gc(図10参照)に、二値化の値が「1」となる画素が存在するか否かを判定する。
この結果に基づいて、検査部54は、包装体Bのシール部Sの物品Cの噛み込みを判定する。検査部54は、検査対象画像Gc(図10参照)に白で表される画素が存在する場合には、包装体Bのシール部Sに物品Cの噛み込みがあると判定する。一方、検査対象画像Gcに白で表される画素が存在しない場合には、検査部54は、包装体Bのシール部Sに物品Cの噛み込みがないと判定する。
(3)噛み込み検査の処理の流れ
包装体検査装置10による噛み込み検査の処理の流れを、図11を参照して説明する。
包装体検査装置10に包装体Bが投入されると、全体画像生成部53aは、カメラ40の検出結果に基づいて、全体画像Gaを生成する(ステップS1)。生成された全体画像Gaは、全体画像Gaの生成の対象となった包装体Bと関連付けられて、全体画像記憶領域51aに記憶される。
次に、ステップS2では、物品検出画像生成部53bは、ステップS1で生成され、全体画像記憶領域51aに記憶された全体画像Gaに基づき、包装体Bに収容された物品Cを検出した物品検出画像Gbを生成する。物品検出画像生成部53bは、上述したように、二値化処理、平滑化処理、およびエッジ検出処理を用いて、物品Cの輪郭C0だけが白で表された物品検出画像Gbを生成する。生成された物品検出画像Gbは、物品検出画像Gbの生成の対象となった包装体Bと関連付けられて、物品検出画像記憶領域51bに記憶される。
次に、ステップS3では、物品収容領域決定部53cが、物品検出画像Gbにおける、包装体Bの物品Cが収容されるべき物品収容領域A2を決定する。物品収容領域決定部53cは、上述したように、全体画像記憶領域51aに記憶された(ステップS1で生成された)全体画像Gaから、二値化処理により背景画像G0に対応する画像領域を差し引いて第1画像H1を生成する。さらに、物品収容領域決定部53cは、第1画像H1から、包装体Bのシール部Sのシール幅Dを画像処理で差し引くことで第2画像H2を生成し、画素が黒で表される領域を物品収容領域A2と決定する。決定された物品収容領域A2は、物品収容領域A2の決定の対象となった包装体Bと関連付けられて、物品収容領域記憶領域51cに記憶される。
次に、ステップS4では、検査部54が、ステップS2で生成され、物品検出画像記憶領域51bに記憶された物品検出画像Gbに対し、ステップS3で生成され、物品収容領域記憶領域51cに記憶された物品収容領域A2のマスク処理を行い、検査対象画像Gcを生成する。より具体的には、物品検出画像Gbと物品収容領域A2に対応する第2画像との対応する画素について論理積を算出する処理を行い、算出結果に基づいて検査対象画像Gcを生成する。
次に、ステップS5では、検査部54が、ステップS4で生成された検査対象画像Gcに、物品Cが存在するか否かを判定する。具体的には、検査部54は、検査対象画像Gcに、物品Cの輪郭C0に対応する白で表される画素(二値化の値が「1」の画素)が存在するか否かを判定する。その結果に基づいて、検査部54は、包装体Bのシール部Sに物品Cの噛み込みがあるか否かを判定する。
なお、ここでは、S1からS5までのステップが、ステップの番号順に実行されるが、これに限定されるものではない。例えば、ステップS2とステップS3とは実行される順番が逆であってもよい。また、ステップS2とステップS3とは並行して実行されてもよい。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態に係る包装体検査装置10は、光線照射部の一例としての光線照射器30と、透過光線検出部の一例としてのカメラ40と、画像処理部53と、検査部54と、を備える。光線照射器30は、シール部Sを有する包装体Bに光線を照射する。カメラ40は、包装体Bを透過した光線を検出する。画像処理部53は、カメラ40の検出結果に基づいて画像を生成する。検査部54は、画像処理部53に生成された画像に基づいて検査を行う。画像処理部53は、全体画像生成部53aと、物品検出画像生成部53bと、物品収容領域決定部53cと、を有する。全体画像生成部53aは、カメラ40の検出結果に基づいて、包装体Bの周囲空間に対応する背景画像G0および包装体Bに対応する包装体画像G1を含む、全体画像Gaを生成する。物品検出画像生成部53bは、全体画像Gaに基づいて、包装体Bに収容された物品Cを検出した物品検出画像Gbを生成する。物品収容領域決定部53cは、物品検出画像Gbにおける、包装体Bの物品Cが収容されるべき物品収容領域A2を決定する。検査部54は、物品検出画像Gbと物品収容領域A2とに基づき、物品収容領域A2以外の領域に物品Cが存在するか否かを判定する。特にここでは、検査部54は、物品収容領域A2以外の領域に物品Cが存在するか否かを判定することで、包装体Bのシール部Sにおける物品Cの噛み込みを検査する。
ここでは、初めに、包装体Bおよび包装体Bの周囲空間の全体についての全体画像Ga(背景画像G0+包装体画像G1)を用いて、包装体Bに収容された物品Cを検出した物品検出画像Gbが生成される。その後、物品検出画像Gbの、物品収容領域A2以外の領域に物品が存在するか否かが判定される。
全体画像Gaにおいては、シール部Sの境界は画像の境界ではないため、包装体検査装置10によりシール部Sの噛み込みの検査を行う際に、シール部Sの境界に物品が存在しても、物品Cの検出精度が低下することがない。
一方で、例えば、特許文献1(特開2013−7597号公報)のように、帯状のシール部の画像(シール領域画像)だけを抽出して、シール領域画像に対してシール部Sの物品を検出する処理を行う場合には、シール領域画像の境界では、ノイズ等の影響の除去等を目的としてデータの削除が行われるため、物品Cの検出精度が低下する。そのため、例えば、物品Cの欠片が、包装体Bの内部空間とシール部Sとの境界に存在し、シール部Sにその一部だけ存在するような場合には、データの削除が行われた時に、物品Cの存在を示す画素のデータが削除されるおそれがある。逆に、画像の境界でデータの削除の処理を行わない場合には、ノイズを誤って物品Cと認識するおそれがある。
つまり、本実施形態の包装体検査装置10では、帯状のシール部の画像(シール領域画像)だけを抽出してシール部Sの物品Cを検出する処理を行う装置を用いる場合と異なり、シール部Sの境界に物品Cが存在する場合にも、精度よく噛み込みを判定可能である。
また、さらに、本実施形態の包装体検査装置10では、カメラ40の撮像素子の一部の画素に異常が発生した場合であって、異常のある画素の位置と、包装体Bのシール部Sの境界とが重なった場合にも、物品Cの噛み込みと、カメラ40の異常とを別個に判定可能である。
(4−2)
本実施形態に係る包装体検査装置10では、物品収容領域A2は、全体画像Gaから、二値化処理により背景画像G0に対応する画像領域を差し引いた後、シール部Sの既知のシール幅Dを画像処理で差し引くことで決定される。
ここでは、予め定められた領域を物品収容領域A2とするのではなく、全体画像Gaから背景画像G0に対応する画像領域を差し引かれ、更に、既知のシール幅Dに関する情報を用いて物品収容領域A2が決定される。そのため、包装体Bの背張り部Tがコンベアユニット20の搬送方向Eと直交する方向に対して傾いている場合や、包装体Bが変形しているような場合であっても、正確に物品収容領域A2を把握することができる。
(4−3)
本実施形態に係る包装体検査装置10では、光線は近赤外線である。
ここでは、近赤外線が用いられるため、透過力の大きな光線(例えばX線)を用いる場合には、包装体Bと、その周囲の空間とを認識することが困難な、薄くて透明なプラスチックフィルムが包装材として包装体Bに用いられる場合にも、この包装体Bを検査対象とすることができる。
(5)変形例
以下に、上記実施形態の変形例を示す。以下の変形例は、互いに矛盾しない範囲で、他の変形例と組み合わされてもよい。
(5−1)変形例A
上記実施形態に係る包装体検査装置10では、包装材として、無色透明のプラスチックフィルムが用いられているが、包装材はこれに限定されるものではない。包装材は、例えば、近赤外線が透過可能な、色の着いたプラスチックフィルム、半透明のプラスチックフィルム等であってもよい。また、包装材は、近赤外線が透過可能な、プラスチックフィルム以外の材料、例えば、紙等であってもよい。
(5−2)変形例B
上記実施形態に係る包装体検査装置10では、検査対象の包装体Bは、2箇所にシール部Sを有し、シール部Sと直交する背張り部Tを有するが、これに限定されるものではない。例えば、包装体Bは、背張り部Tを有さない形状の袋であってもよい。また、包装体Bは、1箇所だけにシール部Sを有する形状の袋であってもよい。また、包装体Bは、シール部Sを3方、又は、4方に有する形状の袋であってもよい。
(5−3)変形例C
上記実施形態に係る包装体検査装置10は、包装体Bのシール部Sにおける噛み込みを検査するものであるが、包装体検査装置10の行う検査は、これに限定されるものではない。例えば、包装体検査装置10は、物品収容領域A2の決定方法を変更することで、包装体Bのシール部Sの存在しない側の包装体Bの側面近傍を検査領域としてもよい。言い換えれば、包装体検査装置10は、平面視において、シール部Sが上下に配置され、背張り部Tが上下方向に延びるような姿勢で包装体Bを置いた時に、左右に位置する側面近傍を検査領域としてもよい。そして、包装体検査装置10は、包装体Bのプラスチックフィルムを突き破って物品Cが飛び出していないか検査する目的で使用されてもよい。
また、包装体検査装置10は、包装体Bの収容されるべき領域外に物品Cが存在するか否かを検査することに加え、例えば包装体Bのシール部Sの包装材に皺が生じ二重になっている場合など、シール不良がある場合に異常を検知することも可能である。
(5−4)変形例D
上記実施形態では、包装体Bを透過した近赤外線をカメラ40で検出した結果を用いて、包装体Bの噛み込みが検査されるが、これに限定されるものではない。
包装体検査装置は、包装体BにX線、赤外線、紫外線等の光線を照射し、包装体Bを透過したこれらの光線の検出結果を用いて、包装体Bの噛み込みを検査してもよい。例えば、X線を用いることで、近赤外線の透過しにくい(あるいは近赤外線の透過しない)包装材を用いる包装体Bについても検査を行うことが可能である。
(5−5)変形例E
上記実施形態における二値化処理の方法は例示であり、二値化により閾値を上回る濃度の画素の二値化の値を「0」とするか、「1」とするかは、適宜決定されればよい。また、値が「0」の画素を黒で表すか、白で表すかも適宜決定されればよい。
(5−6)変形例F
上記実施形態では、光線照射器30がコンベアユニット20の上方に、カメラ40がコンベアユニット20の下方に配置されているが、これに限定されるものではなく、光線照射器30がコンベアユニット20の下方に、カメラ40がコンベアユニット20の上方に配置されてもよい。
本発明の包装体検査装置は、包装体の物品が収容されるべき領域外に物品が存在するか否かを、高い精度で検査可能な装置として有用である。
10 包装体検査装置
30 光線照射器(光線照射部)
40 カメラ(透過光線検出部)
53 画像処理部
53a 全体画像生成部
53b 物品検出画像生成部
53c 物品収容領域決定部
54 検査部
A2 物品収容領域
B 包装体
D シール幅
Ga 全体画像
Gb 物品検出画像
G0 背景画像
G1 包装体画像
S シール部
特開2013−7597号公報

Claims (2)

  1. シール部を有する包装体に光線を照射する光線照射部と、
    前記包装体を透過した光線を検出する透過光線検出部と、
    前記透過光線検出部の検出結果に基づいて画像を生成する画像処理部と、
    前記画像に基づいて検査を行う検査部と、
    を備え、
    前記画像処理部は、
    前記透過光線検出部の検出結果に基づいて、前記包装体の周囲空間に対応する背景画像および前記包装体に対応する包装体画像を含む、全体画像を生成する全体画像生成部と、
    前記全体画像に基づいて、前記包装体に収容された物品を検出した物品検出画像を生成する、物品検出画像生成部と、
    前記物品検出画像における、前記包装体の物品が収容されるべき物品収容領域を決定する物品収容領域決定部と、
    を有し
    前記検査部は、前記物品検出画像と前記物品収容領域とに基づき、前記物品収容領域以外の領域に物品が存在するか否かを判定
    前記物品収容領域は、前記全体画像に基づく画像から、二値化処理により前記背景画像に対応する画像領域を差し引いた後、前記シール部の既知のシール幅を画像処理で差し引くことで決定される、
    包装体検査装置。
  2. 前記光線は近赤外線である、
    請求項1に記載の包装体検査装置。
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