JP6144584B2 - 破損検査装置 - Google Patents
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Description
図1に、本発明の一実施形態に係る破損検査装置10の外観を示す。図2は、破損検査装置10が組み込まれた生産ライン100を示す。本実施形態では、破損検査装置10として、X線検査装置を用いる。図2に示すように、破損検査装置10は、生産ライン100に組み込まれて物品Gの品質検査(破損検査)を行う装置の1つである。破損検査装置10は、連続的に搬送されてくる物品Gに対してX線を照射することにより物品Gの良否判断を行う。検体である物品Gは、前段コンベア60によって破損検査装置10まで運ばれてくる。物品Gは、破損検査装置10において良品または不良品に分類される。破損検査装置10での検査結果は、破損検査装置10の下流側に配置されている振分機構70(図2ではアーム式を示している)に送られる。振分機構70は、破損検査装置10において良品と判断された物品Gを、良品(正常品)を排出するコンベア80へと送り、破損検査装置10において不良品と判断された物品Gを、不良品排出方向90,91へと振分ける。
破損検査装置10は、図1、図3、または図5に示すように、主として、シールドボックス11と、コンベア12と、X線照射器(照射源)13と、X線ラインセンサ(検知部)14と、タッチパネル機能付きのモニタ30と、制御装置20とから構成されている。
シールドボックス11は、破損検査装置10のケーシングである。シールドボックス11は、両側面に、物品Gを搬出入するための開口11aを有する。開口11aは、物品Gをシールドボックス11の内外に搬入および搬出させるために用いられる。開口11aは、図1には図示していないが、遮蔽ノレンにより塞がれている。遮蔽ノレンは、シールドボックス11の外部へのX線の漏洩を抑える。遮蔽ノレンは、鉛を含むゴムから成形される。遮蔽ノレンは、物品Gが搬出入されるときに物品Gによって押しのけられる。
コンベア12は、シールドボックス11内で物品Gを搬送する。コンベア12は、図1に示すように、シールドボックス11の両側面に形成された開口11aを貫通するように配置されている。コンベア12は、主として、無端状のベルトと、コンベアローラと、コンベアモータ12a(図5参照)とから構成されている。コンベアローラは、コンベアモータ12aによって駆動される。コンベアローラの駆動により、ベルトが回転され、ベルト上の物品Gが下流に搬送される。コンベア12による物品Gの搬送速度は、オペレータによって入力された設定速度に応じて変動する。制御装置20は、設定速度に基づいてコンベアモータ12aをインバータ制御し、物品Gの搬送速度を細かく制御する。また、コンベアモータ12aには、コンベア12による搬送速度を検出して制御装置20に送るエンコーダ12b(図5参照)が装着されている。
X線照射器13は、図3に示すように、コンベア12の上方に配置されている。X線照射器13は、物品Gの下方に位置するX線ラインセンサ14に向けて扇状のX線(放射光)を照射する。具体的に、照射範囲Xは、図3に示すように、コンベア12の搬送面に対して垂直に延びる。また、照射範囲Xは、コンベア12の搬送方向に対して交差する方向に広がる。すなわち、X線照射器13から照射されるX線は、ベルトの幅方向に広がる。
X線ラインセンサ14は、物品Gやコンベア12を透過してくるX線を検出する。X線ラインセンサ14は、図3に示すように、コンベア12の下方に配置されている。X線ラインセンサ14は、主として、多数のX線検出素子14aから構成されている。X線検出素子14aは、コンベア12による搬送方向に直交する向きに一直線に水平配置されている。
モニタ30は、表示部および入力部として機能する。具体的に、モニタ30は、フルドット表示の液晶ディスプレイである。モニタ30には、物品Gの検査結果が表示される。また、モニタ30には、初期設定や不良判断に関するパラメータ入力などを促す画面が表示される。さらに、モニタ30は、タッチパネル機能を有する。したがって、モニタ30は、オペレータによる検査パラメータおよび動作設定情報等の入力を受け付ける。
制御装置20は、主として、CPUおよびメモリ等によって構成されている。制御装置20は、図示しない表示制御回路、キー入力回路、通信ポートなども備えている。表示制御回路は、モニタ30でのデータ表示を制御する回路である。キー入力回路は、モニタ30のタッチパネルを介してオペレータにより入力されたキー入力データを取り込む回路である。通信ポートは、プリンタ等の外部機器やLAN等のネットワークとの接続を可能にする。
記憶部21は、破損検査に必要な各種プログラムを記憶する。また、記憶部21は、図5に示すように、主として、基準値記憶領域21a、画像記憶領域21b、および検査結果記憶領域21cを有する。
基準値記憶領域21aには、後述する割れ検査に用いられる基準値が記憶される。基準値は、物品Gの種類に応じて設けられる。基準値は、例えば、基準周囲長や基準面積である。
画像記憶領域21bには、後述する制御部22によって生成された物品Gに関する画像が記憶される。具体的に、画像記憶領域21bでは、物品GのX線画像(検査画像)、二値化画像、およびエッジ画像が、それぞれ対応付けて記憶される。X線画像は、後述のX線画像生成部22aによって生成される画像である。二値化画像は、後述の二値化画像生成部22bによって生成される画像である。また、エッジ画像は、後述のエッジ検出部22dによって生成される画像である。
検査結果記憶領域21cには、後述する第1破損判定部22cおよび第2破損判定部22fによる一時的な判定結果(良/不良の結果)や、良否判定部22gによる物品Gの最終的な良否判定の結果等が記憶される。
制御部22は、図5に示すように、主として、X線画像生成部(検査画像生成部)22a、二値化画像生成部22b、第1破損判定部22c、エッジ検出部22d、切り出し部22e、第2破損判定部(判定部)22f、および良否判定部22gとして機能する。
X線画像生成部22aは、X線ラインセンサ14によって検出された透過X線量に基づいてX線画像(検査画像)を作成する。具体的に、X線画像生成部22aは、X線ラインセンサ14の各X線検出素子14aから出力されるX線透過信号を細かい時間間隔で取得し、取得したX線透過信号の強度(輝度)に基づいてX線画像を生成する。すなわち、X線画像生成部22aは、扇状のX線の照射範囲X(図3参照)を物品Gが通過する際に各X線検出素子14aから出力されるX線透過信号に基づいて、物品Gを含む二次元画像を生成する。X線画像には、物品GおよびカートンBが含まれる(図6参照)。
二値化画像生成部22bは、X線画像の二値化画像を生成する。二値化画像生成部22bは、X線画像に対して二値化処理を行うことによって、背景と背景以外とを識別可能な画像を生成する。さらに、二値化画像生成部22bは、物品Gを識別するための新たな閾値を準備し、物品Gと物品G以外(カートンB)とを識別可能な画像を生成する。
第1破損判定部22cは、二値化画像に基づいて、物品Gに破損があるか否かを判定する(第1判定処理)。具体的に、第1破損判定部22cは、二値化画像に含まれる複数の物品Gの画像をそれぞれ識別し、各物品Gの画像の面積および周囲長に基づいて物品Gに破損があるか否かを判定する。第1判定処理によって判定される破損は、後述する第2判定処理に対して、比較的大きな割れや欠けである。
エッジ検出部22dは、X線画像に基づいて、複数の物品Gそれぞれについてのエッジ検出を行う(図7参照)。すなわち、エッジ検出部22dは、X線画像において、明るさが鋭敏に変化している箇所(エッジ)を検出する。これにより、物品Gと物品G以外(カーボンBおよび背景)との境界部分が検出される。すなわち、エッジ検出部22dは、X線画像に基づいて物品Gの輪郭を検出する。エッジ検出部22dは、エッジを検出すると、検出結果に基づいて、エッジ画像を生成する。
切り出し部22eは、エッジ画像に対して切り出し処理を実行する。切り出し処理とは、エッジ画像に表された複数のエッジe1〜e10から、各エッジを順番に切り出す処理である。上述したように、複数のエッジe1〜e10は、複数の物品Gそれぞれに対応する。すなわち、一のエッジ画像には、複数の物品Gのそれぞれに対応するエッジe1〜e10が含まれる。切り出し部22eは、後述する第2破損判定部22fによる各物品Gの判定処理が可能なように、切り出し処理によって、エッジ画像から一の物品Gに対応するエッジを切り出す。
第2破損判定部22fは、切り出し画像に基づいて、物品Gに破損があるか否かの判定(第2判定処理)を実行する。第2判定処理では、切り出し画像に表されるエッジが閉鎖されているか否かを判定することにより、物品Gの破損の有無を判定する。
良否判定部22gは、検査結果記憶領域21cに記憶されている検査結果に基づき、物品Gの良/不良を判定する。具体的に、良否判定部22gは、第1破損判定部22cによる検査結果および第2破損判定部22fの両方の検査結果で良品と判定されている物品Gを良品と判定する。一方、良否判定部22gは、第1破損判定部22cによる検査結果および第2破損判定部22fのいずれか一方の検査結果で不良品と判定されている物品Gは不良品と判定する。
(3−1)
上記実施形態に係る破損検査装置10は、X線照射器(照射源)13と、X線ラインセンサ(検知部)14と、X線画像生成部(検査画像生成部)22aとを備え、物品Gの破損の有無を検査する。X線照射器13は、物品Gに対してX線(放射光)を照射する。X線ラインセンサ14は、物品Gを透過したX線(放射光)を検知する。X線画像生成部22aは、X線ラインセンサ14によって検知された透過X線に基づいて検査画像を生成する。ここで、破損検査装置10は、エッジ検出部22dと第2破損判定部(判定部)22fとを備えることを特徴とする。エッジ検出部22dは、X線画像(検査画像)に基づいて物品Gのエッジを検出する。第2破損判定部22fは、エッジが閉鎖されている場合には物品Gを正常と判定し、エッジが閉鎖されていない場合には物品Gを不良と判定する。
また、上記実施形態に係る破損検査装置10では、エッジ検出部22dは、検出した物品Gのエッジe1〜e10を示すエッジ画像を生成する。第2破損判定部(判定部)22fは、エッジ画像を構成する複数のエッジ対応画素に、複数のエッジ対応画素に沿って移動する移動点A101の起点を設定する。第2破損判定部22fは、移動点A101が複数のエッジ対応画素を一巡し起点に戻る場合に、エッジが閉鎖されていると判定する。移動点A101が起点から移動して複数のエッジ対応画素を一巡し起点に戻る場合、エッジe1〜e10は連続性を有する。エッジe1〜e10が連続性を有するとは、エッジが途中で途切れておらず、物品Gの輪郭を表す画素(複数のエッジ対応画素)が、連続して隣接配置されていることを意味する。言い換えると、物品Gの輪郭(すなわち、物品Gを詰めた瓶や缶の表面)に破損が無いことを意味する。
また、上記実施形態に係る破損検査装置10は、制御装置20において、切り出し部22eを備える。切り出し部22eは、切り出し処理を実行する。切り出し処理は、複数の物品Gに対応する複数のエッジe1〜e10を示すエッジ画像から、一の物品Gに対応する一のエッジを切り出す。また、第2破損判定部22fは、切り出し処理によって得られた一の物品Gに対応する一のエッジに基づいて、物品Gが正常か否かを判定する。
(4−1)変形例A
上記実施形態では、物品Gがアンプルであり、破損検査装置10には、複数の物品Gが詰められたカートンBが送られた。すなわち、破損検査装置10は、カートンBに詰められた複数の物品Gについて、破損の有無を判定する。
上記実施形態に係る破損検査装置10は、物品Gの破損の有無を検査するが、破損検査装置10は、物品Gの破損検査に加えて、異物混入検査を行ってもよい。すなわち、破損検査装置10は、物品GのX線画像を画像処理し、複数の判断方式によって異物の混入の有無を判断してもよい。
上記実施形態に係る破損検査装置10では、第2破損判定部22fが、対象画素の周囲にある周囲画素に、エッジ対応画素があるかどうかで判定する。このとき、必ずしも周囲画素は、対象画素に隣接する画素でなくてもよい。例えば、周囲画素は、対象画素の近傍の座標の画素であれば、対象画素に隣接する画素でなくてもよい。例えば、一のエッジ対応画素と他のエッジ対応画素との間に黒色の画素があったとしても、黒色の画素の数に基づいて、連続性があるものと判定されるように構成してもよい。
上記実施形態に係る破損検査装置10では、破損検査装置10としてX線検査装置を例に挙げて説明した。X線検査装置では、物品GにX線を照射し、物品Gを透過したX線に基づいて検査画像としてのX線画像を生成する。上記実施形態では、X線画像に基づいて生成されたエッジ画像を生成し、エッジ画像に基づいてエッジの連続性を判定する。破損検査装置10は、エッジの連続性の判定の結果に基づいて、物品Gの破損の有無を判定する。
上記実施形態に係る破損検査装置10は、制御装置20において第1破損判定部22cおよび第2破損判定部22fの両方の機能を有する構成とした。ここで、破損検査装置10は、制御装置20において第2破損判定部22fのみの機能を有する構成としてもよい。
上記実施形態に係る破損検査装置10では、第2破損判定部22fは、指定した対象画素の周囲画素にエッジ対応画素が含まれるかどうかを判定することにより、エッジの連続性の有無を判定する。
上記実施形態に係るエッジ検出部22dは、上記実施形態で説明した処理に代えて、次のような処理を行うことによりエッジ画像(処理後エッジ画像)を生成してもよい。
11 シールドボックス
12 コンベア
13 X線照射器(照射源)
14 X線ラインセンサ(検知部)
20 制御装置
21 記憶部
21a 基準値記憶領域
21b 画像記憶領域
21c 検査結果記憶領域
22 制御部
22a X線画像生成部(検査画像生成部)
22b 二値化画像生成部
22c 第1破損判定部
22d エッジ検出部
22e 切り出し部
22f 第2破損判定部(判定部)
22g 良否判定部
30 モニタ
100 生産ライン
Claims (3)
- 物品に対して放射光を照射する照射源と、
前記放射光を検知する検知部と、
前記検知部によって検知された前記放射光に基づいて検査画像を生成する検査画像生成部と、
を備え、物品の破損の有無を検査する破損検査装置において、
前記検査画像に基づいて前記物品のエッジを検出するエッジ検出部と、
前記エッジが閉鎖されている場合には前記物品を正常と判定し、前記エッジが閉鎖されていない場合には前記物品を不良と判定する判定部と、
を備えることを特徴とする、
破損検査装置。 - 前記エッジ検出部は、検出した前記物品のエッジを示すエッジ画像を生成し、
前記判定部は、
前記エッジ画像を構成する複数のエッジ対応画素に、前記複数のエッジ対応画素に沿って移動する移動点の起点を設定し、前記移動点が前記複数のエッジ対応画素を一巡し前記起点に戻る場合に、前記エッジが閉鎖されていると判定する、
請求項1に記載の破損検査装置。 - 前記複数の前記物品に対応する複数の前記エッジを示す前記エッジ画像から、一の物品に対応する一のエッジを切り出す、切り出し処理を実行する切り出し部をさらに備え、
前記判定部は、
前記切り出し処理によって得られた前記一の物品に対応する前記一のエッジに基づいて、前記物品が正常か否かを判定する、
請求項2に記載の破損検査装置。
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