JP6235869B2 - 燃料タンクにおける波消し板固定構造 - Google Patents

Description

本発明は、燃料の波立ちを抑制するための波消し板を固定する燃料タンクにおける波消し板固定構造に関する。

自動車等に搭載される樹脂製の燃料タンク内に波消し板を固定し、燃料の波立ちを抑制することにより波立ち音を低減する構造が知られている。この構造を実現する技術として、例えば特許文献１に記載のものがある。この技術では、燃料タンクの内壁に波消し板（特許文献１内では内骨格）を複数個所で直接溶着して固定するようになっている。

特開２０１３−５０５１６１号公報

しかし、例えば、燃料タンクの成形時に、波消し板の溶着を行う場合、比較的大きな部品である波消し板を複数個所で精度良く溶着するには高度な技術を要するという問題がある。

本発明はこのような課題を解決するために創作されたものであり、燃料タンク内の所定位置に波消し板を高精度に容易に固定することができる燃料タンクにおける波消し板固定構造を提供することを目的とする。

本発明の燃料タンクにおける波消し板固定構造は、前記課題を解決するため、対向する内壁から延設され当該内壁同士を連結する柱状部を備える樹脂製の燃料タンクと、前記燃料タンクの内部に固定され、燃料の波立ちを抑制する波消し板と、前記燃料タンクの一方の前記内壁に溶着固定される溶着部及び前記波消し板が取り付けられる取付部を有するクリップと、前記波消し板に形成され、前記柱状部に係合可能な係合部と、を備え、前記波消し板は、前記燃料タンクの成形後に当該燃料タンクの内部に取り付けられる部材であって、一端側において一方の前記内壁に溶着固定された前記クリップに取り付けられると共に、他端側において前記柱状部の高さ方向において一方の前記内壁から離間する位置に係合されることで前記燃料タンクの内部に固定されることを特徴とする。

かかる構成によれば、燃料タンクの内壁に予めクリップの溶着部を溶着固定しておき、成形後の燃料タンク内に波消し板を挿入してクリップの取付部に取付固定すればよい。従って、波消し板を燃料タンク内の所定位置に高精度に容易に固定することができる。また、かかる構成によれば、燃料タンク内に立設された柱状部を利用して波消し板を固定することができる。更に、波消し板を燃料タンク内に固定する場合、係合部を柱状部に係合させればよく、また、クリップへの取付固定も、例えば嵌め込むだけよい。このため、波消し板を燃料タンク内の所定位置に簡単に固定することができる。

また、前記波消し板は、当該波消し板に可撓性を有する可撓部を備えることを特徴とする。

かかる構成によれば、波消し板が可撓部で撓み易くなるため、より容易に固定することができる。

また、前記可撓部は、前記取付部への取付部分と前記係合部との間に形成されるとともに、前記波消し板の長手方向に伸縮可能に形成されていることを特徴とする。

かかる構成によれば、取付部分と係合部との間の取付誤差を可撓部で吸収させることができる。

本発明に係る燃料タンクにおける波消し板固定構造によれば、燃料タンク内の所定位置に波消し板を高精度に容易に固定することができる。

本発明の第１実施形態に係る燃料タンクにおける波消し板固定構造を示す燃料タンクの分解斜視図である。 （ａ）はクリップの溶着部を示す斜視図、（ｂ）はクリップの取付部を示す斜視図である。 （ａ）はクリップに固定された波消し板を示す斜視図、（ｂ）は（ａ）に示す波消し板のみを逆側から見た斜視図である。 （ａ）は燃料タンクの内壁に溶着されたクリップに波消し板を合わせた状態を示す斜視図、（ｂ）はクリップに波消し板を固定した状態を示す斜視図である。 第２実施形態に係る燃料タンクにおける波消し板固定構造を示し、燃料タンクを上方から透視した斜視図である。 （ａ）はクリップに固定された波消し板を示す斜視図、（ｂ）は（ａ）に示す波消し板のみを示す斜視図である。 燃料タンク内の柱状部及びクリップに波消し板を固定した状態を示す拡大斜視図である。 第２実施形態の変形例としての１つの可撓部を有する波消し板の構成を示す斜視図である。

以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
＜第１実施形態の構成＞
以下、本発明の第１実施形態を、図面を参照して説明する。図１に示す燃料タンク１は、樹脂製であり内部にガソリン等の燃料を貯留し、自動車やバイク並びに船舶等の移動手段に搭載される。燃料タンク１は、幅広で上下方向の厚みが薄型のタイプである。燃料タンク１はバリア層を含んだ熱可塑性樹脂で形成されている。図１には、燃料タンク１を、厚み方向に上下半分に分割切断した際のアッパー部１ａとロワー部１ｂの構成を示している。

燃料タンク１における波消し板固定構造１０は、アッパー部１ａの内壁の天面に２つのクリップ２０，２０を所定間隔離して溶着固定し、この固定された各クリップ２０に波消し板３０を取り付けて固定した構造となっている。

アッパー部１ａの内壁の天面には、燃料をタンク外へ汲み出すポンプ（図示せず）を取り付けるためのポンプ取付穴２が貫通して形成されている。各クリップ２０は、ポンプ取付穴２の近傍に溶着固定されている。波消し板３０の固定作業を考慮すると、ポンプ取付穴２の近傍に各クリップ２０を固定するのが好ましい。

各クリップ２０は、樹脂材料により形成されている。クリップ２０の樹脂材料は、燃料タンク１と溶着可能であればどのような材料でも良いが、本実施形態では燃料タンク１と同じ材料を用いている。図２（ａ）及び（ｂ）に示すように、各クリップ２０は、薄型で直方体形状の基部２１の一面から突出した溶着部２２と、この溶着部２２が突出した面とは反対の基部２１の他面から突出した取付部２３とを有する構造となっている。

溶着部２２は、２つのカギ型の突出部２２ａ，２２ｂで構成されている。この突出した溶着部２２が加熱されて、アッパー部１ａ（図１参照）の内壁の天面に溶着されるようになっている。

取付部２３は、基部２１の他面から各々独立して円周状に並んで突き出る複数（本例では４つ）の係止爪２３ａ〜２３ｄを有する構成となっている。各係止爪２３ａ〜２３ｄは、各々が弾力性を有する括れ形状を成す。各係止爪２３ａ〜２３ｄは、外周側から内周側に向かって押圧力が加わると、円周中心に向かって縮径する。その押圧力を解除すると、縮径した各係止爪２３ａ〜２３ｄが、弾性力により外周側に拡がって元の状態に戻る。

各クリップ２０は、燃料タンク１を成形する際に、図１に示したように燃料タンク１の内壁の所定位置に溶着させるか、或いは、燃料タンク１の成形後に、ロボット機構（図示せず）でクリップ２０をポンプ取付穴２から入れて所定位置に溶着させる。

図３に示すように波消し板３０は、燃料タンク１内の燃料の波立ちを抑制する板状部材である。但し、図３（ａ）は、クリップ２０に波消し板３０が取付固定されている状態を示している。

波消し板３０は、高さ寸法の大きい第１形状部３１と、高さ寸法の小さい第２形状部３２と、取付固定部３６，３６とで構成されている。波消し板３０は、樹脂製であり、一体成形されている。第１形状部３１は、上部に取付固定部３６，３６を備えて、クリップ２０に取り付けられる部位である。第２形状部３２は、第１形状部３１と同じ板厚で形成されており、一面側に所定角度折れ曲がっている。

第１形状部３１及び第２形状部３２の双方には複数の貫通した丸穴３３が形成されている。複数の丸穴３３は、波消し板３０が配設された燃料タンク１の揺れに伴い燃料が揺動した際に、この燃料を所定量通過させることにより燃料の波立ちを抑制するためのものである。

取付固定部３６は、第１形状部３１の他面に垂直に立設した２つの支持部３６ａ，３６ａに跨る平面部３６ｂを備えている。平面部３６ｂの中央には、貫通した係止穴３７が形成されている。平面部３６は、第１形状部３１の上端よりも上方に位置している。

係止穴３７は、クリップ２０の円周状に配列された係止爪２３ａ〜２３ｄの最大外周径よりも、やや小さい径を成している。この係止穴３７を、各係止爪２３ａ〜２３ｄの先端側に合わせて、波消し板３０をクリップ２０の基部２１の方へ押すことにより、各係止爪２３ａ〜２３ｄが縮径して係止穴３７が係止爪２３ａ〜２３ｄの括れの位置に移動する。この際、各係止爪２３ａ〜２３ｄが弾性力で広がって元の位置に戻り、括れが係止穴３７に嵌合する。つまり、波消し板３０の取付固定部３６がクリップ２０の取付部２３に固定された状態となる。

＜第１実施形態の手順＞
次に、燃料タンク１の内壁に波消し板３０を取り付けて固定する手順を説明する。

まず、図４（ａ）に示すように燃料タンク１の内壁のポンプ取付穴２の近傍所定位置に、２つのクリップ２０を溶着しておく。

次に、ポンプ取付穴２から波消し板３０を燃料タンク１内に挿入して、図４（ａ）に示すように、各クリップ２０の取付部２３の係止爪２３ａ〜２３ｄの先端側に、波消し板３０の各取付固定部３６の係止穴３７を合わせる。

そして、波消し板３０をクリップ２０の基部２１側に押し込むと、図４（ｂ）に示すように、係止穴３７が各係止爪２３ａ〜２３ｄに嵌め込まれて、係止爪２３ａ〜２３ｄの括れが係止穴３７に嵌合する。

これによって、取付固定部３６が取付部２３に固定されるので、波消し板３０が燃料タンク１の内壁に溶着されたクリップ２０に固定される。従って、波消し板３０が燃料タンク１内の所定位置に配設される。

＜第１実施形態の効果＞
以上説明したように、第１実施形態の燃料タンク１における波消し板固定構造１０は、樹脂製の燃料タンク１の内部に固定され、燃料の波立ちを抑制する波消し板３０と、燃料タンク１の内壁に溶着固定される溶着部２２及び波消し板３０が取り付けられる取付部２３を有する樹脂製の少なくとも２つのクリップ２０とを備える構成とした。

この構成によれば、燃料タンク１の内壁の所定位置に予めクリップ２０を溶着固定しておき、波消し板３０を燃料タンク１内に挿入してクリップ２０に取付固定すればよい。これによって、波消し板３０を燃料タンク１内の所定位置に高精度に容易に固定することができる。

＜第２実施形態の構成＞
次に、本発明の第２実施形態を、図面を参照して説明する。図５は燃料タンク１を上方から透視した構成を示す斜視図である。

第２実施形態の波消し板固定構造５０は、燃料タンク１内の底面の所定位置に上述した１つのクリップ２０を溶着固定し、この固定されたクリップ２０と、燃料タンク１内に立設する柱状部４との双方に、波消し板６０を取り付けて固定する構造となっている。

柱状部４は、燃料タンク１の底面及び天面に連結される柱状の部位である。柱状部４の形状は特に限定されないが、本実施形態では平断面が円形になっている。柱状部４により、燃料タンク１の耐変形性及び強度を向上させることができる。なお、特許請求の範囲の「柱状部」は、底面と天面とを必ずしも連結する必要はなく、燃料タンク１の内面から立設する柱状の部位であればよい。

クリップ２０は、第１実施形態と同様に波消し板６０を入れて取り付け易くするため、燃料タンク１の底面においてポンプ取付穴２の近傍に位置させることが好ましい。

波消し板６０は、図６（ａ）及び（ｂ）に示す構成となっている。図６（ａ）は、クリップ２０に波消し板６０が取付固定されている状態を示し、（ｂ）は（ａ）に示す波消し板６０のみを示している。

波消し板６０は、第１形状部６１と、第２形状部６２と、第１可撓部６３と、第２可撓部６４と、取付固定部６６と、係合部６９とを有して構成されている。

第１形状部６１は、板状を呈し、一面側の下端に取付固定部６６が一体に形成されている。第１形状部６１には、複数の貫通した丸穴６５が形成されている。第２形状部６２は、第１形状部６１の上端側から側方に延設されている。第２形状部６２の高さ寸法は、第１形状部６１の高さ寸法よりも小さくなっている。

第１可撓部６３は、第１及び第２形状部６１，６２の境界部分に波状に成形されている。第２可撓部６４は、第２形状部６２の中央付近に波状に形成されている。

取付固定部６６は、燃料タンク１の底面に固定されたクリップ２０の取付部２３に取付固定されるものである。この取付固定部６６は、第１形状部６１の他面に垂直に立設した２つの支持部６６ａ，６６ａに跨る平面部６６ｂを備えている。平面部６６ｂの中央には、貫通した係止穴６８が形成されている。なお、取付固定部６６は、請求項記載の波消し板における取付部への「取付部分」に対応している。

係止穴６８は、波消し板６０の第１形状部６１をクリップ２０に固定するためのものである。即ち、係止穴６８を、各係止爪２３ａ〜２３ｄ（図４（ａ）参照）の先端側に合わせて、波消し板６０をクリップ２０の基部２１の方へ押すことにより、係止穴６８が係止爪２３ａ〜２３ｄの括れの位置に移動し、括れが係止穴６８に嵌合する。これによって、波消し板６０の取付固定部６６がクリップ２０の取付部２３に固定され、波消し板６０の第１形状部６１が、クリップ２０を介して燃料タンク１の底面に立設するようになっている。

係合部６９は、図７に示すように燃料タンク１の柱状部４に係合させる部位である。係合部６９は、平面視略円弧状を呈する第１腕部６９ａ及び第２腕部６９ｂと、第１腕部６９ａ及び第２腕部６９ｂの先端にそれぞれ形成された折返し部６９ｃ，６９ｄとで構成されている。

第１腕部６９ａは、第２形状部６２の基端において、第２形状部６２の他面から平面視円弧状に張り出している。第１腕部６９ａの曲率は、柱状部４の外周面の曲率と略同等になっている。第１腕部６９ａの先端には、内側に湾曲して折り返される折返し部６９ｃが形成されている。

第２腕部６９ｂは、第１腕部６９ａと第２可撓部６４との間において、第２形状部６２の他面から平面視円弧状に張り出している。第２腕部６９ｂの曲率は、柱状部４の外周面の曲率と略同等になっている。第２腕部６９ｂの全長は、第１腕部６９ａの全長よりも短くなっている。第２腕部６９ｂの先端には、内側に湾曲して折り返される折返し部６９ｄが形成されている。なお、係合部６９は、前記した構成に限定されるものではなく、クリップ２０及び柱状部４の位置等に応じて適宜形成すればよい。

折返し部６９ｃと折返し部６９ｄの距離は、柱状部４の外径よりも小さくなっている。よって、折返し部６９ｃ，６９ｄから柱状部４を挿入すると、第１腕部６９ａと第２腕部６９ｂとが離間する方向に広げられるが、第１腕部６９ａ及び第２腕部６９ｂの復元力によって柱状部４を挟持して固定するようになっている。また、折返し部６９ｃ，６９ｄを備えることで、柱状部４の外周面をスムーズに移動させることができるため、柱状部４に係合させやすくなっている。

＜第２実施形態の手順＞
次に、燃料タンク１の内壁に波消し板６０を取り付けて固定する際の手順を説明する。

まず、図５に示すように燃料タンク１内のポンプ取付穴２の近傍の底面所定位置に１つのクリップ２０を溶着しておく。

次に、ポンプ取付穴２から波消し板６０を燃料タンク１内に挿入する。この際、波消し板６０がポンプ取付穴２から入りづらい場合は、第１及び第２可撓部６３，６４で第２形状部６２を曲げながら、波消し板６０をポンプ取付穴２に入れ易い形状にして挿入する。この挿入後、クリップ２０の取付部２３の係止爪２３ａ〜２３ｄ（図４（ａ）参照）の先端側に、波消し板６０の各取付固定部６６の係止穴６８を合わせる。

そして、波消し板６０をクリップ２０の基部２１側に押し込むと、係止穴６８が各係止爪２３ａ〜２３ｄに嵌め込まれて、係止爪２３ａ〜２３ｄ（図２参照）の括れが係止穴６８に嵌合する。これによって、取付固定部６６が取付部２３に取付固定されるので、波消し板６０の一端が、燃料タンク１の内壁にクリップ２０を介して取り付けられる。

次に、波消し板６０の係合部６９を、図７に示すように、燃料タンク１内の柱状部４に係合させる。燃料タンク１内のクリップ２０の取付部２３と柱状部４との第１間隔よりも、波消し板６０の取付固定部６６と係合部６９との第２間隔が短かった場合、波消し板６０の第１可撓部６３を伸ばして第２間隔を第１間隔に合わせれば、係合部６９を柱状部４に適正に係合することができる。

一方、第１間隔よりも第２間隔が長い場合は、第１可撓部６３を縮めて第２間隔を第１間隔に合わせれば、係合部６９を柱状部４に適正に係合させることができる。

なお、波消し板６０を燃料タンク１内に配設する際において、取付固定部６６によるクリップ２０への取付固定と、係合部６９による柱状部４への係合とは、何れから行ってもよい。

＜第２実施形態の効果＞
以上説明したように、第２実施形態の燃料タンク１における波消し板固定構造５０は、樹脂製の燃料タンク１の内部に固定され、燃料の波立ちを抑制する波消し板６０と、燃料タンク１の内壁に溶着固定される溶着部２２及び波消し板６０の一端側の取付固定部６６が取り付けられる取付部２３を有する樹脂製のクリップ２０とを備える。更に、波消し板６０が、燃料タンク１内に立設する柱状部４に係合可能な係合部６９を備える構成とした。

この構成によれば、燃料タンク１の内壁の所定位置にクリップ２０の溶着部２２が溶着されて固定される。この後、燃料タンク１のポンプ取付穴２から波消し板６０を燃料タンク１内に挿入し、波消し板６０の一方の取付固定部６６をクリップ２０の取付部２３に取り付けて固定し、また、他方の係合部６９を柱状部４に嵌合状態に係合させる。

この際、波消し板６０の一端側の取付固定部６６のクリップ２０への取付固定は、嵌め込むだけ行うことができる。また、波消し板６０の係合部６９の柱状部４への係合も、嵌合するだけで行うことができる。従って、波消し板６０を、燃料タンク１内の所定位置に高精度に容易に固定して配設することができる。

第２実施形態によれば、耐変形性及び強度を向上させる目的で設けている柱状部４を利用して係合部６９を嵌合させることができる。また、柱状部４は、燃料タンク１の底面及び天面に連結されているため、係合部６９を安定して固定することができる。

波消し板６０には、第１及び第２可撓部６３，６４が設けられている。このため、第１及び第２可撓部６３，６４で波消し板６０を、入口の狭いポンプ取付穴２から入れ易い形状に曲げることにより、ポンプ取付穴２から入れ易くすることができる。

更に、波消し板６０には、取付固定部６６と係合部６９との間に第１可撓部６３が設けられている。このため、燃料タンク１ｃの内壁に溶着されたクリップ２０の取付部２３と柱状部４との第１間隔と、波消し板６０の取付固定部６６と係合部６９との第２間隔とが合わない場合、第１可撓部６３を伸縮（吸収）させて、波消し板６０側の第２間隔を、燃料タンク１ｃ側の第１間隔に合わせることができる。これによって、波消し板６０を、クリップ２０の取付部２３と柱状部４とに適正な状態で取付固定することができる。

＜第２実施形態の変形例＞
上述の波消し板６０は、図８に示すように、１つの可撓部７１を有する波消し板７０としてもよい。この波消し板７０は、その可撓部７１が途中に設けられた本体部７０ａと、取付固定部７２と、係合部７３とから構成されている。本体部７０ａは、複数の貫通した丸穴７４が形成された細長い長方形状を成す。取付固定部７１は、本体部７０ａの一端側に設けられている。係合部７３は、取付固定部７２及び可撓部７１の間に設けられている。

前記した第２実施形態では、係合部６９の両側に可撓部を設けたが、当該変形例のように係合部７３よりも先端側のみに可撓部７１を設けてもよい。また、具体的な図示は省略するが、係合部７３と取付固定部７２との間のみに可撓部を設けてもよい。

以上本発明の実施形態及び変形例について説明したが本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。

１ 燃料タンク
２ ポンプ取付穴
４ 柱状部
１ａ 燃料タンクのアッパー部
１ｂ 燃料タンクのロワー
１０，５０ 波消し板固定構造
２０ クリップ
２１ 基部
２２ 溶着部
２３ 取付部
２３ａ〜２３ｄ 係止爪
３０，６０，７０ 波消し板
３１，６１ 第１形状部
３２，６２ 第２形状部
３３，６５，７４ 丸穴
３６，６６，７２ 取付固定部
３６ｂ，６６ｂ 平面部
３７，６８ 係止穴
７０ａ 本体部
６３ 第１可撓部
６４ 第２可撓部
６９，７３ 係合部
７１ 可撓部

Claims (3)

1. 対向する内壁から延設され当該内壁同士を連結する柱状部を備える樹脂製の燃料タンクと、
   前記燃料タンクの内部に固定され、燃料の波立ちを抑制する波消し板と、
   前記燃料タンクの一方の前記内壁に溶着固定される溶着部及び前記波消し板が取り付けられる取付部を有するクリップと、
   前記波消し板に形成され、前記柱状部に係合可能な係合部と、を備え、
   前記波消し板は、前記燃料タンクの成形後に当該燃料タンクの内部に取り付けられる部材であって、一端側において一方の前記内壁に溶着固定された前記クリップに取り付けられると共に、他端側において前記柱状部の高さ方向において一方の前記内壁から離間する位置に係合されることで前記燃料タンクの内部に固定されることを特徴とする燃料タンクにおける波消し板固定構造。
2. 前記波消し板は、可撓性を有する可撓部を備えることを特徴とする請求項１に記載の燃料タンクにおける波消し板固定構造。
3. 前記可撓部は、前記取付部への取付部分と前記係合部との間に形成されるとともに、前記波消し板の長手方向に伸縮可能に形成されていることを特徴とする請求項２に記載の燃料タンクにおける波消し板固定構造。

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