JP6136696B2 - 広告配信システム及び情報処理方法 - Google Patents

Description

本発明は、広告配信システム及び情報処理方法に関する。

機器に広告を配信するコンピュータシステムが従来から知られている（例えば特許文献１）。

また、利用者が配信地域を指定して配信依頼を行うと、画像形成装置の配設位置または利用者の所在位置が配信地域に含まれるか否かに基づいて画像形成装置に情報を配信するコンピュータシステムが従来から知られている（例えば特許文献２）。

しかしながら、上記コンピュータシステムにおいては、利用者が配信地域を指定して広告の配信を行う場合、広告効果の高い地域の選定が困難である。

本発明の一実施形態は、上記の点に鑑みてなされたものであり、広告配信を行う地域の選定を支援することのできる広告配信システム及び情報処理方法を提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、本発明の一実施形態において、１以上のコンピュータを含む広告配信システムであって、広告情報を複数の機器に送信する第１送信手段と、前記広告情報に基づいて、所定の処理を実行した機器から前記所定の処理を実行したことを示す情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した情報に基づいて、前記所定の処理の実行状況が所定の第１条件を満たす機器を特定する第１特定手段と、前記第１特定手段で特定した機器を所定台数以上含む機器群であって、当該機器群に含まれる各機器の相互の位置関係が所定の第２条件を満たす機器群を特定する第２特定手段と、を有する広告配信システムが提供される。

本発明の実施の形態によれば、広告配信を行う地域の選定を支援することができる。

本実施形態に係る概要を説明する説明図である。 本実施形態に係る広告配信システムの一例を示す構成図である。 本実施形態に係るコンピュータシステムの一例のハードウェア構成図である。 本実施形態に係る機器の一例のハードウェア構成図である。 本実施形態に係る広告配信管理装置の一例の処理ブロック図である。 本実施形態に係る配信依頼端末の一例の処理ブロック図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例の処理ブロック図である。 本実施形態に係る処理の一例を表したシーケンス図である。 本実施形態に係るデータの一例の説明図である。 本実施形態に係る広告効果蓄積処理の一例を示したフローチャートである。 本実施形態に係る広告配信拡張地域特定処理の一例を示したフローチャートである。 本実施形態に係る処理の一例を表したシーケンス図である。

次に、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
［第１の実施形態］
＜概要＞
まず、本実施形態の概要を説明する。図１は、本実施形態に係る概要を示す説明図である。

図１は、配信依頼端末からの依頼に基づき、広告配信管理装置から複数の画像形成装置に広告を配信する広告配信システム表している。広告配信システムを利用して広告を配信したい者（広告配信依頼者）は、配信依頼端末を用いて広告配信管理装置に広告に関する情報（例えば広告用の画像データ）や広告を配信したい地域（例えば神奈川県海老名市）などを設定する。すると、設定された配信地域における画像形成装置が所定の処理（例えば起動処理やコピー処理）を行っている間、画像形成装置の画面上に広告が表示される。

このとき、画像形成装置の利用者が表示された広告をプリントアウトした場合などの回数をカウントし、このカウント数が予め定められた一定数以上の画像形成装置（広告配信効果がある画像形成装置）を特定する。そして、予め定められた半径ｒ（例えば５ｋｍ）以内に広告配信効果がある画像形成装置が一定数以上（例えば３台以上）ある場合は、この半径ｒの範囲内で現在広告を配信していない地域に対して新たに広告を配信することを広告配信依頼者に提案する。つまり、図１の地域Ｂに対して新たに広告を配信することを広告配信依頼者に提案する。

広告配信効果が高い地域の近隣の地域は、同様に広告配信効果が高いことが期待できる。したがって、このような現在広告を配信していない地域で、かつ、広告配信効果が高いことが期待できる地域に対して新たに広告を配信することを広告配信依頼者に提案することで、新たに広告を配信する地域の選定を容易に行うことができる。

＜システム構成＞
図２は、本実施形態に係る広告配信システムの一例の構成図である。図２の広告配信システム１は、広告配信管理装置１０、配信依頼端末２０、及び複数の画像形成装置３０がネットワークＮで接続されている構成を一例として示している。

広告配信管理装置１０は、コンピュータの一例である。広告配信管理装置１０は、デスクトップＰＣ、ノートＰＣなどを含む。広告配信管理装置１０は、配信依頼端末２０から広告の配信に関する設定を受け付け、各画像形成装置３０に広告の配信を行う。また、広告配信管理装置１０は、配信依頼端末２０に対し広告を配信する地域の拡張を提案する情報を送信する。

配信依頼端末２０は、コンピュータの一例である。配信依頼端末２０は、デスクトップＰＣ、ノートＰＣなどを含む。配信依頼端末２０は、広告配信管理装置１０に対し広告の配信に関する設定や広告を配信する地域の拡張提案に関する条件の設定などを行う。

画像形成装置３０は、機器の一例である。画像形成装置３０は、複合機、コピー機、スキャナ、プリンタ、レーザプリンタなどを含む。なお、機器には、画像形成装置のほか、デジタルサイネージ、タブレットＰＣなども含む。画像形成装置３０は、広告配信管理装置１０から広告に関する情報を受け取り、表示画面などに広告を表示する。

ネットワークＮは、インターネット、ＷＡＮ（Wide Area Network）などである。ネットワークＮは有線であっても無線であってもよい。さらに、有線と無線が混在していてもよい。

なお、広告配信管理装置１０及び配信依頼端末２０は、１以上の任意の台数であってよい。

＜ハードウェア構成図＞
広告配信管理装置１０、配信依頼端末２０は、例えば図３に示すようなハードウェア構成のコンピュータシステム１００により実現される。

図３は本実施形態に係るコンピュータシステムの一例のハードウェア構成図である。図３に示したコンピュータシステム１００は、入力装置１０１、表示装置１０２、外部Ｉ／Ｆ１０３、ＲＡＭ（Random Access Memory）１０４、ＲＯＭ（Read Only Memory）１０５、ＣＰＵ（Central Processing Unit）１０６、通信Ｉ／Ｆ１０７、及びＨＤＤ（Hard Disk Drive）１０８などを備え、それぞれがバスＢで相互に接続されている。

入力装置１０１は、キーボードやマウス、タッチパネルなどを含み、コンピュータシステム１００に各操作信号を入力するのに用いられる。

表示装置１０２は、ＬＣＤ（Liquid Crystal Display）やＣＲＴ（Cathode Ray Tube）などを含み、コンピュータシステム１００による処理結果を表示する。

外部Ｉ／Ｆ１０３は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体１０３ａなどがある。記憶媒体１３０ａには、実施形態を実現するプログラムを格納することができる。コンピュータシステム１００は外部Ｉ／Ｆ１０３を介して、記録媒体１０３ａの読み取り及び／又は書き込みを行うことができる。

記録媒体１０３ａにはＵＳＢメモリ（Universal Serial Bus memory）、ＳＤメモリカード（SD Memory card）、ＤＶＤ（Digital Versatile Disk）、ＣＤ（Compact Disk）、フレキシブルディスクなどの記録媒体を用いることができる。

ＲＡＭ１０４は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ（記憶装置）である。

ＲＯＭ１０５は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ（記憶装置）である。ＲＯＭ１０５には、コンピュータシステム１００の起動時に実行されるＢＩＯＳ（Basic Input/Output System）、ＯＳ（Operating System）設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。

ＣＰＵ１０６は、ＲＯＭ１０５やＨＤＤ１０８などの記憶装置からプログラムやデータをＲＡＭ１０４上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータシステム１００全体の制御や機能を実現する演算装置である。

通信Ｉ／Ｆ１０７は、ネットワークに接続するインタフェースである。これにより、コンピュータシステム１００は通信Ｉ／Ｆ１０７を介してデータ通信を行うことができる。なお、通信Ｉ／Ｆ１０７による通信は有線通信であっても無線通信であってもよい。

ＨＤＤ１０８は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラムやデータには、例えば、コンピュータシステム１００全体を制御する基本ソフトウェアであるＯＳや、ＯＳ上において各種機能を提供するアプリケーションソフトウェアなどがある。ＨＤＤ１０８は格納しているプログラムやデータを所定のファイルシステム及び／又はＤＢ（Data Base）により管理している。

本実施形態に係る広告配信管理装置１０、配信依頼端末２０は、例えば上記のハードウェア構成のコンピュータシステム１００上でプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。

画像形成装置３０は、例えば図４に示すようなハードウェア構成の機器３００により実現される。

図４は本実施形態に係る機器の一例のハードウェア構成図である。図４に示した機器３００は、コントローラ３０１、操作パネル３０２、外部Ｉ／Ｆ３０３、通信Ｉ／Ｆ３０４、及びプリンタ３０５などを備える。

コントローラ３０１はＣＰＵ３１１、ＲＡＭ３１２、ＲＯＭ３１３、ＮＶＲＡＭ３１４及びＨＤＤ３１５などを備える。ＲＯＭ３１３は、各種プログラムやデータが格納されている。ＲＡＭ３１２はプログラムやデータを一時保持する。ＮＶＲＡＭ３１４は、例えば設定情報等が格納されている。また、ＨＤＤ３１５は各種プログラムやデータが格納されている。

ＣＰＵ３１１は、ＲＯＭ３１３やＮＶＲＡＭ３１４、ＨＤＤ３１５などからプログラムやデータ、設定情報等をＲＡＭ３１２上に読み出し、処理を実行することで、機器３００全体の制御や機能を実現する。

操作パネル３０２はユーザからの入力を受け付ける入力部と、表示を行う表示部とを備えている。外部Ｉ／Ｆ３０３は外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体３０３ａなどがある。これにより、機器３００は外部Ｉ／Ｆ３０３を介して記録媒体３０３ａの読み取り及び／又は書き込みを行うことができる。記録媒体３０３ａにはＩＣカード、フレキシブルディスク、ＣＤ、ＤＶＤ、ＳＤメモリカード、ＵＳＢメモリ等がある。

通信Ｉ／Ｆ３０４は機器３００をネットワークＮに接続するインタフェースである。これにより、機器３００は通信Ｉ／Ｆ３０４を介してデータ通信を行うことができる。なお、通信Ｉ／Ｆ３０４による通信は有線通信であっても無線通信であってもよい。

プリンタ３０５は、印刷データを用紙に印刷するための印刷装置である。

本実施形態に係る画像形成装置３０は、例えば上記のハードウェア構成の機器３００上でプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。

＜ソフトウェア構成＞
《広告配信管理装置１０》
本実施形態に係る広告配信管理装置１０は、例えば図５に示すような処理ブロックにより表すことができる。図５は、本実施形態に係る広告配信管理装置１０の一例の処理ブロック図である。

広告配信管理装置１０は、広告配信制御部１１、拡張提案制御部１２、通信制御部１３を有する。これらの各部は、広告配信管理装置１０にインストールされた一以上のプログラムが、ＣＰＵ１０６に実行させる処理によって実現される。

広告配信管理装置１０は、また、機器管理部１４、広告管理情報部１５、拡張条件情報部１６、及び広告効果蓄積部１７を利用する。これらの各部は、ＨＤＤ１０８、又は広告配信管理装置１０にネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現可能である。

広告配信制御部１１は、広告管理情報部１５に基づいて広告の配信制御を行う。すなわち、配信依頼端末２０により設定された地域の画像形成装置３０に対して広告の配信を行うように制御する処理を行う。

拡張提案制御部１２は、拡張条件情報部１６と広告効果蓄積部１７に基づいて新たに広告の配信を提案する地域（拡張提案地域）を特定する処理を行う。

通信制御部１３は、配信依頼端末２０や画像形成装置３０との通信処理を行う。例えば各画像形成装置３０に広告を配信する処理や拡張提案制御部１２で特定した地域に関する情報を配信依頼端末２０に送信する処理を行う。

機器管理部１４は、各画像形成装置３０に関する情報を記憶する。例えば画像形成装置３０の機器ＩＤや設置場所などの情報を記憶する。

広告管理情報部１５は、配信する広告に関する情報を記憶する。例えば配信する広告の画像データのアドレスや広告を配信する画像形成装置３０の機器ＩＤなどを記憶する。

拡張条件情報部１６は、拡張提案地域を特定するための条件を記憶する。

広告効果蓄積部１７は、各画像形成装置３０の広告効果を記憶する。広告効果とは、例えば画像形成装置３０に配信した広告がプリントアウトされた回数などである。

《配信依頼端末２０》
本実施形態に係る配信依頼端末２０は、例えば図６に示すような処理ブロックにより表すことができる。図６は、本実施形態に係る配信依頼端末２０の一例の処理ブロック図である。

配信依頼端末２０は、配信条件設定部２１、拡張条件設定部２２、広告効果確認要求部２３、表示処理部２４、通信処理部２５を有する。これらの各部は、配信依頼端末２０にインストールされた一以上のプログラムが、ＣＰＵ１０６に実行させる処理によって実現される。

配信条件設定部２１は、広告配信管理装置１０の広告管理情報部１５に対して設定処理を行う。すなわち、配信する広告の画像データの設定や広告を配信する地域を設定する処理を行う。

拡張条件設定部２２は、広告配信管理装置１０の拡張条件情報部１６に対して設定処理を行う。すなわち、拡張提案地域を特定するための条件として、例えば半径５ｋｍ以内に広告効果が１０回以上の画像形成装置３０が３台以上ある場合などと設定する。

広告効果確認要求部２３は、広告配信管理装置１０に対して、広告の配信を行っている各画像形成装置３０の広告効果の確認要求を行う。すなわち、各画像形成装置３０で広告がプリントアウトされた回数の一覧などの情報の取得を広告配信管理装置１０に対して要求する。

表示処理部２４は、表示装置１０２に出力処理を行う。例えば、広告効果確認要求部２３に基づき取得した広告効果の一覧情報などを表示する。

通信処理部２５は、広告配信管理装置１０との通信処理を行う。

《画像形成装置３０》
本実施形態に係る画像形成装置３０は、例えば図７に示すような処理ブロックにより表すことができる。図７は、本実施形態に係る画像形成装置３０の一例の処理ブロック図である。

画像形成装置３０は、画像形成部３１、通信処理部３３、表示制御部３４、入力操作制御部３５を有する。これらの各部は、画像形成装置３０にインストールされた一以上のプログラムが、ＣＰＵ３１１に実行させる処理によって実現される。

画像形成装置３０は、また、広告効果蓄積部３２を利用する。広告効果蓄積部３２は、ＨＤＤ３１５、又は画像形成装置３０にネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現可能である。

画像形成部３１は、画像形成処理を行う。例えばコピーやプリントアウトなどの処理を行う。

広告効果蓄積部３２は、広告効果を蓄積する。例えば画像形成装置３０の利用者が、画像形成装置３０の操作パネル３０２上に表示された広告をプリントアウトした回数などを蓄積する。

通信処理部３３は、広告配信管理装置１０との通信処理を行う。

表示制御部３４は、配信された広告などを操作パネル３０２に出力する処理を行う。

入力操作制御部３５は、画像形成装置３０の利用者が操作パネル３０２に対して入力した操作信号に対応する処理を行う。

＜処理の詳細＞
≪処理フロー≫
以下では、本実施形態に係る広告配信システム１の処理の詳細について説明する。

まず、広告配信依頼者が配信依頼端末２０を介して、広告配信管理装置１０が広告の配信を行うための条件の設定や拡張提案地域を特定するための条件などを設定する処理について説明する。図８は、本実施形態に係る処理の一例を表したフローチャートである。

ステップＳ１０１（以降、「ステップ」を省略して記載する。）において、配信依頼端末２０の配信条件設定部２１は広告配信管理装置１０に対して広告配信条件の設定を行う。例えば配信する広告の画像データのアドレスや広告を配信する地域（例えば神奈川県海老名市）を設定する。このとき、拡張提案地域の特定を行うか否かの区分である拡張提案区分の有効／無効の設定や広告を配信する期間を設定してもよい。

なお、広告を配信する地域を設定する他、広告を配信する画像形成装置３０の機器ＩＤを指定してもよい。また、一覧などから広告を配信する画像形成装置３０を任意に選択できるようにしてもよい。

Ｓ１０２において、広告配信管理装置１０は配信依頼端末２０の配信条件設定部２１が設定した情報を広告管理情報部１５に格納する。ここで、広告管理情報部１５に格納された広告管理情報について説明する。

図９（ｂ）は、本実施形態に係る広告管理情報の一例の説明図である。広告管理情報は、広告ＩＤ、広告情報、顧客情報、拡張提案区分、広告配信機器ＩＤ、配信開始日、及び配信終了日などを有する。

広告ＩＤは、広告管理情報を一意に識別する情報である。広告ＩＤは、広告配信管理装置１０が自動的に設定するようにしてもよい。

広告情報は、配信する広告の画像データなどのアドレスである。

顧客情報は、顧客を一意に識別する情報である。例えば顧客ＩＤなどである。顧客情報は、広告配信管理装置１０が自動的に設定するようにしてもよい。

拡張提案区分は、拡張提案地域の特定を行うか否かの区分である。この区分を無効にすることで場合は、後述する広告配信拡張地域特定処理において、拡張提案地域の特定を行わないようにすることができる。

配信開始日及び配信終了日は、広告を配信する期間である。

広告配信機器ＩＤは、広告を配信する画像形成装置３０の機器ＩＤである。この機器ＩＤは例えば機器管理情報部１４に格納された機器管理情報から特定する。ここで、機器管理情報部１４に格納された機器管理情報について説明する。

図９（ａ）は、本実施形態に係る機器管理情報の一例の説明図である。機器管理情報は、広告配信システムに含まれるすべての画像形成装置３０の機器ＩＤと設置場所を有する。

機器ＩＤは、画像形成装置３０を一意に識別する情報である。

設置場所は、画像形成装置３０が設置されている場所に関する情報であり、行政区分単位で区分けして記憶されている。なお、設置場所は、例えばＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）の位置情報などでもよい。

なお、広告管理情報の広告配信機器ＩＤは例えば以下のようにして特定することができる。

広告配信管理装置１０は配信条件設定部２１から入力された地域に含まれる画像形成装置３０の機器ＩＤを機器管理情報部１４の機器管理情報から特定する。すなわち、広告を配信する地域として配信依頼端末２０の配信条件設定部２１が「神奈川県海老名市」と設定した場合、機器管理情報部１４から設置場所の区分１が「神奈川」、区分２が「海老名」である画像形成装置３０の機器ＩＤを特定する。そして、広告配信管理装置１０は、この特定した機器ＩＤを広告管理情報の広告配信機器ＩＤとして格納する。

Ｓ１０３において、配信依頼端末２０の拡張条件設定部２２は広告配信を拡張する地域を特定するための条件を設定する。例えば、半径５ｋｍの範囲内に広告効果が１０回以上の画像形成装置３０が３台以上ある場合、拡張地域の特定を行うように条件を設定することができる。

なお、地域の拡張する条件は、上記のように広告配信依頼者が配信依頼端末２０を介して設定してもよいし、予めシステムで所定の条件が定められていてもよい。

Ｓ１０４において、広告配信管理装置１０は配信依頼端末２０の拡張条件設定部２２が設定した拡張条件情報を拡張条件情報部１６に格納する。ここで、拡張条件情報部１６に格納された拡張条件情報について説明する。

図９（ｃ）は、本実施形態に係る拡張条件情報の一例の説明図である。拡張条件情報は、広告ＩＤ、対象範囲、拡張条件を有する。また、拡張条件は、広告効果数、台数を有する。

広告ＩＤは広告管理情報部１５に格納されている広告管理情報を一意に識別する情報であり、広告管理情報と拡張条件情報を関連付ける情報である。

対象範囲は、後述する拡張条件を満たす画像形成装置３０が存在するか否かの判定を行う範囲である。

拡張条件は、広告を配信する地域の拡張提案を行う条件として広告効果数と台数を設定する。すなわち、対象範囲内に、設定した広告効果数以上の画像形成装置３０が、設定した台数以上存在する場合に、広告の配信を拡張する地域の特定を行う。本実施形態では、拡張提案条件は半径５ｋｍの範囲内に広告効果が１０回以上の画像形成装置３０が３台以上ある場合、である。

次に、各画像形成装置３０に広告を配信した後の処理であるＳ２０１〜Ｓ２０４について説明する。広告配信処理は、広告配信管理装置１０の広告配信制御部１１が広告管理情報部１５の広告管理情報に基づいて広告の配信制御を行う。すなわち、広告配信管理装置１０は、広告管理情報の広告配信機器ＩＤで特定される画像形成装置３０に対して広告配信を行うように制御する。広告配信処理は従来の広告配信処理と同様であるため説明を省略する。

Ｓ２０１において、画像形成装置３０は広告効果蓄積部３２に広告効果を格納する。例えば画像形成装置３０の利用者が操作パネル３０２上に表示された広告のプリントアウトを行った場合、プリントアウトした枚数を広告効果として広告効果蓄積部３２に格納する。広告効果蓄積処理の詳細は後述する。

Ｓ２０２において、画像形成装置３０は広告効果蓄積部３２に格納されている広告効果に関する情報を広告配信管理装置１０に送信する。送信する情報としては、少なくとも画像形成装置３０の機器ＩＤと広告効果に関する情報を含むことが好ましい。

なお、一定間隔又は一定期間ごとに広告効果を広告配信管理装置１０に送信するようにしてもよい。

Ｓ２０３において、広告配信管理装置１０は広告効果蓄積部１７に画像形成装置３０から送信された広告効果を格納する。

Ｓ２０４において、拡張提案地域を特定する。すなわち、Ｓ１０３において配信依頼端末２０の拡張条件設定部２２が設定した条件に基づき、広告配信管理装置１０は広告配信の拡張を提案する地域を特定する。これにより、広告配信管理装置１０は、現在広告の配信を行っていない地域で、かつ広告配信効果が高いと期待できる地域を特定し、このような地域を広告配信依頼者に提案することができる。広告配信拡張地域特定処理の詳細は後述する。

なお、Ｓ２０４は、Ｓ１０１において配信依頼端末２０が配信地域の拡張提案を有効に設定した場合のみ処理が実行される。

次に、各画像形成装置３０に対して配信した広告の広告効果を確認する処理及び広告配信管理装置１０が拡張提案地域を配信依頼端末２０に送信する処理であるＳ３０１〜Ｓ３０２について説明する。

Ｓ３０１において、配信依頼端末２０の広告効果確認要求部２３は広告配信管理装置１０に対し広告効果の確認要求を行う。すると、広告配信管理装置１０は配信依頼端末２０に対し画像形成装置３０の機器ＩＤ毎の広告効果に関する情報を送信する。この処理により、配信依頼端末２０は、広告を配信している地域における広告効果を確認することができる。すなわち、広告配信を設定した地域における各画像形成装置３０の広告効果を確認することができる。広告効果は、配信依頼端末２０の表示装置１０２に広告配信を設定した地域における各画像形成装置３０の機器ＩＤと広告効果を関連付けて一覧表示される。なお、一覧表示のほか、地図による表示やグラフによる表示、広告配信を行っている地域における各画像形成装置３０の広告効果の合計値のみを表示するなどでもよい。

Ｓ３０２において、広告配信管理装置１０はＳ２０４で特定した拡張提案地域に関する情報を配信依頼端末２０に送信する。配信依頼端末２０は広告配信管理装置１０から送信された拡張提案地域に関する情報を表示装置１０２に表示する。なお、広告配信管理装置１０は、配信依頼端末２０に対し拡張提案地域に関する地域名を送信する場合のほか、拡張提案地域に含まれる画像形成装置３０の機器ＩＤなどを送信してもよい。

これにより、広告配信依頼者は広告配信管理装置１０から拡張提案地域に関する情報に基づいて、新たに広告を配信する地域を検討することができる。

なお、Ｓ３０２は、Ｓ１０１において配信依頼端末２０が配信地域の拡張提案を有効に設定した場合のみ処理が実行される。

なお、上記Ｓ１０１〜Ｓ３０２における、広告配信管理装置１０と配信依頼端末２０及び画像形成装置３０の間の通信処理は、広告配信管理装置１０の通信処理部１３、配信依頼端末２０の通信処理部２５、及び画像形成装置３０の通信処理部３３が行っている。

≪広告効果蓄積処理≫
次に、画像形成装置３０における広告効果蓄積処理について説明する。図１０は、本実施形態における広告効果蓄積処理の一例を示すフローチャートである。

画像形成装置３０には、広告配信管理装置１０から広告に関する情報が配信されているものとする。

Ｓ４０１において、画像形成装置３０は、画像形成装置３０の利用者からの「起動」、「省電力状態からの復帰」、「複写」の何れかの指示を検出する。起動とは、例えば画像形成装置３０の電源ボタンを押下して電源を投入することである。省電力状態からの復帰とは、例えばスタンバイ状態やスリープ状態、休止状態などから復帰することである。複写とは、画像形成装置３０の画像形成部３１によるコピーなどの画像形成処理のことである。

Ｓ４０２において、画像形成装置３０はＳ４０１で画像形成装置３０の利用者から指示された動作が終了するまで操作パネル３０２上などに広告を表示する。例えば、電源ボタンを投入後、起動処理が完了して初期画面が操作パネル３０２上に表示されるまでの間、広告を操作パネル３０２上に表示するなどである。また、例えば、コピーなどの画像形成処理が完了するまでの間、広告を操作パネル３０２上に表示するなどである。

操作パネル３０２上に表示されている広告は、例えば広告が表示されている位置を押下することにより広告内容を印刷することができる。また、広告が表示されている位置を押下すると、広告に関するインターネットのホームページにアクセスなどの処理を行ってもよい。

Ｓ４０３において、画像形成装置３０はＳ４０２で表示された広告が印刷された場合はＳ４０４に進む。

Ｓ４０４において、Ｓ４０２で表示された広告が印刷された部数を広告効果蓄積部３２に蓄積する。なお、例えば操作パネル３０２上に表示された広告を押下した回数を広告効果蓄積部３２に蓄積してもよい。

以上により、画像形成装置３０の操作パネル３０２上に表示された広告に興味を示した利用者がどの程度存在したかについて、定量的な情報を得ることができる。

≪広告配信拡張地域特定処理≫
次に、広告配信管理装置１０における広告配信拡張地域特定処理について説明する。図１１は、本実施形態における広告配信拡張地域特定処理の一例を示したフローチャートである。以降で説明するＳ５０１〜Ｓ５０４の処理を、現在広告配信を行っている地域における各画像形成装置３０に対して行う。すなわち、広告管理情報の各広告配信機器ＩＤに対して行う。

以降は一例として、設定された拡張条件情報が図９（ｃ）である場合に、機器ＩＤが「０００１」の画像形成装置３０に対して広告配信拡張地域特定処理を行う場合を説明する。

Ｓ５０１において、広告配信管理装置１０の拡張提案制御部１２は広告管理情報の拡張提案が有効か否かを判定する。拡張提案が有効である場合Ｓ５０２に進む。

Ｓ５０２において、広告配信管理装置１０の拡張提案制御部１２は機器ＩＤ「０００１」の広告効果数が一定数以上（１０回以上）か否かを判定する。すなわち、拡張提案制御部１２は広告効果蓄積部１７から機器ＩＤ「０００１」の広告効果数（機器ＩＤ「０００１」で広告がプリントアウトされた回数など）を取得して一定数以上（１０回以上）か否かを判定する。機器ＩＤ「０００１」の広告効果数が一定数以上である場合Ｓ５０３に進む。

Ｓ５０３において、広告配信管理装置１０の拡張提案制御部１２は各画像形成装置３０の設置場所に関する情報に基づいて、端末ＩＤ「０００１」の半径５ｋｍ以内に広告効果数１０回以上の画像形成装置３０が３台以上あるか否かを判定する。機器ＩＤ「０００１」の半径５ｋｍ以内に広告効果数１０回以上の画像形成装置３０が３台以上ある場合Ｓ５０４に進む。

なお、上記では所定の円において、広告効果数が所定以上の画像形成装置３０が所定台数以上あるか否かの判定を行ったが、円に限らず任意の矩形や多角形などにおいて、同様の判定を行ってもよい。

Ｓ５０４において、広告配信管理装置１０の拡張提案制御部１２は端末ＩＤ「０００１」の半径５ｋｍ以内かつ広告配信地域外の地域の情報を拡張提案地域として特定する。例えば端末ＩＤ「０００１」の設置場所は「神奈川県海老名市」であり、端末ＩＤ「０００１」の半径５ｋｍ以内の地域である「神奈川県厚木市」に設置されている画像形成装置３０には広告を配信していない場合、「神奈川県厚木市」を拡張提案地域と特定する。

拡張提案地域としては、現在広告を配信している地域と同レベルの行政区分か、又は下位レベルの行政区分であることが好ましい。すなわち、新たに広告を配信する地域に関する情報としては、「神奈川県厚木市」か、又は「神奈川県厚木市栄町」とすることが好ましい。

さらに、広告配信管理装置１０の拡張提案制御部１２は拡張条件情報の対象範囲内において、広告効果数が所定値以上の画像形成装置３０の分布の偏りに基づいて拡張提案地域を算出してもよい。例えば拡張提案地域として、「神奈川県厚木市」と「神奈川県座間市」が考えられる場合において、広告効果数が所定値以上の画像形成装置３０が西側に多く分布している場合は「神奈川県海老名市」の西側に位置する「神奈川県厚木市」を拡張提案地域として特定する。これにより、より高い精度で広告効果の高い地域を特定することができる。

なお、上記では拡張提案地域として地域の情報を取得したが、広告配信地域外の画像形成装置３０の情報を取得してもよい。すなわち、上記の場合において、設置場所が「神奈川県厚木市」の画像形成装置３０の機器ＩＤを取得してもよい。これにより、広告配信依頼者は、機器ＩＤ単位で広告配信地域の拡張を行うことができる。

以上により、広告配信効果が高い地域の近隣の地域は同様に広告効果が高いことが期待できることから、広告配信管理装置１０は、現在広告が配信されていない地域であり、かつ高い広告効果が期待できる地域を特定することができる。これにより、広告配信依頼者に対して高い広告配信効果が期待できる地域を新たな広告配信地域として提案することができる。
［第２の実施形態］
広告配信管理装置１０が特定した拡張提案地域について、試験的に広告の配信を行うことができれば便利である。すなわち、特定した拡張提案地域について、一定期間のみ広告の配信を行い、この一定期間における広告効果を鑑みた上で本格的に広告配信を行うか否かを選択できれば便利である。

以下は、特定した拡張提案地域について、試験的に広告の配信を行い、当該試験的に広告を配信した画像形成装置３０における広告効果を取得する実施形態について説明する。

図１２は、本実施形態に係る処理の一例を表したシーケンス図である。

Ｓ６０１〜Ｓ６０４の処理は、それぞれＳ１０１〜Ｓ１０４の処理と同様であるため説明を省略する。Ｓ７０１〜Ｓ７０４の処理は、それぞれＳ２０１〜Ｓ２０４の処理と同様であるため説明を省略する。Ｓ７０６〜Ｓ７０８の処理は、それぞれＳ２０１〜Ｓ２０３の処理と同様であるため説明を省略する。Ｓ８０１の処理は、Ｓ３０１の処理と同様であるため説明を省略する。

Ｓ７０５において、広告配信管理装置１０の広告配信制御部１１は、広告管理情報部１５の広告管理情報に基づいて広告の配信制御を行う。図９（ｂ）に示すように、試験的に広告を配信する地域における画像形成装置３０に対しては配信開始日と配信終了日を設定するようしておくとよい。これにより、例えば機器ＩＤ「０００２」は２０１３年６月１日〜２０１３年６月３０日の期間、試験的に広告を配信することができる。

Ｓ８０２において、広告配信管理装置１０はＳ７０４で特定した地域の情報と併せて試験的に広告を配信した地域における広告効果に関する情報を配信依頼端末２０に送信する。広告配信依頼者は、試験的に広告を配信した地域における広告効果を確認することで、当該に地域において本格的に広告配信を行うか否かを検討することができる。

＜まとめ＞
以上のように本実施形態に係る広告配信システムは、広告の配信を拡張するための条件と各画像形成装置３０における広告効果とに基づいて、現在広告の配信を行っていない地域であって広告効果が高いことが期待できる地域を特定することができる。これにより、広告配信依頼者は、広告の配信を拡張する地域の選定を容易に検討することができる。

また、本実施形態に係る広告配信システムは、上記のように特定した地域に対して試験的に一定期間、広告を配信することができる。これにより、特定した地域について実際に広告効果を確認することが、広告配信依頼者は、広告の配信を拡張する地域の選定をより容易に検討することができる。

なお、上記各実施の形態において、広告配信管理装置１０、配信依頼端末２０は、広告配信システムの一例である。画像形成装置３０は、機器の一例である。通信処理部１３は、第１送信手段、第２送信手段、及び受信手段の一例である。拡張提案制御部１２は、第１特定手段、第２特定手段、第３特定手段、及び第４特定手段の一例である。拡張条件情報は、第１条件及び第２条件の一例である。

なお、本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。

１ 広告配信システム
１０ 広告配信管理装置
２０ 配信依頼端末
３０ 画像形成装置
１００ コンピュータシステム
１０１ 入力装置
１０２ 表示装置
１０３ 外部Ｉ／Ｆ
１０３ａ 記録媒体
１０４ ＲＡＭ
１０５ ＲＯＭ
１０６ ＣＰＵ
１０７ 通信Ｉ／Ｆ
１０８ ＨＤＤ
３００ 機器
３０１ コントローラ
３０２ 操作パネル
３０３ 外部Ｉ／Ｆ
３０３ａ 記録媒体
３０４ 通信Ｉ／Ｆ
３０５ プリンタ
３１１ ＣＰＵ
３１２ ＲＡＭ
３１３ ＲＯＭ
３１４ ＮＶＲＡＭ
３１５ ＨＤＤ
１１ 広告配信制御部
１２ 拡張提案制御部
１３ 通信処理部
１４ 機器管理情報部
１５ 広告管理情報部
１６ 拡張条件情報部
１７ 広告効果蓄積部
２１ 配信条件設定部
２２ 拡張条件設定部
２３ 広告効果確認要求部
２４ 表示処理部
２５ 通信処理部
３１ 画像形成部
３２ 広告効果蓄積部
３３ 通信処理部
３４ 表示制御部
３５ 入力操作制御部
Ｂ バス
Ｎ ネットワーク

特開２０００−５９５５４号公報 特許第３８５１０７９号公報

Claims (7)

1. １以上のコンピュータを含む広告配信システムであって、
   広告情報を複数の機器に送信する第１送信手段と、
   前記広告情報に基づいて、所定の処理を実行した機器から前記所定の処理を実行したことを示す情報を受信する受信手段と、
   前記受信手段で受信した情報に基づいて、前記所定の処理の実行状況が所定の条件を満たす機器を特定する第１特定手段と、
   前記第１特定手段で特定した機器を所定台数以上含む機器群であって、当該機器群に含まれる各機器の相互の位置関係が所定の範囲内である機器群を前記各機器の位置情報に基づいて特定する第２特定手段と、
   を有する広告配信システム。
2. 前記所定の条件は、前記所定の処理の実行回数が所定回数以上であること、
   を特徴とする請求項１記載の広告配信システム。
3. 前記機器群に含まれる機器であって、前記第１送信手段により広告情報が送信されていない機器を特定する第３特定手段と、
   を有することを特徴とする請求項１又は２記載の広告配信システム。
4. 前記広告情報を、前記第３特定手段により特定された機器に所定の期間に限り送信する第２送信手段と、
   を有することを特徴とする請求項３記載の広告配信システム。
5. 前記第３特定手段により特定された機器が配設されている場所の行政区分の名称を特定する第４特定手段と、
   を有する請求項３又は４記載の広告配信システム。
6. 前記機器は、画像形成装置であり、
   前記所定の処理は、画像形成処理であること、
   を特徴する請求項１ないし５いずれか１項に記載の広告配信システム。
7. １以上のコンピュータを含む広告配信システムの情報処理方法であって、
   広告情報を複数の機器に送信する第１送信手順と、
   前記広告情報に基づいて、所定の処理を実行した機器から前記所定の処理を実行したことを示す情報を受信する受信手順と、
   前記受信手順で受信した情報に基づいて、前記所定の処理の実行状況が所定の条件を満たす機器を特定する第１特定手順と、
   前記第１特定手順で特定された機器を所定台数以上含む機器群であって、当該機器群に含まれる各機器の相互の位置関係が所定の範囲内である機器群を前記各機器の位置情報に基づいて特定する第２特定手順と、
   を有する情報処理方法。

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