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JP6183069B2 - 光源ユニット、投影装置、投影方法及びプログラム - Google Patents

光源ユニット、投影装置、投影方法及びプログラム Download PDF

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JP6183069B2 JP2013178269A JP2013178269A JP6183069B2 JP 6183069 B2 JP6183069 B2 JP 6183069B2 JP 2013178269 A JP2013178269 A JP 2013178269A JP 2013178269 A JP2013178269 A JP 2013178269A JP 6183069 B2 JP6183069 B2 JP 6183069B2
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Description

本発明は、光源ユニット、投影装置、投影方法及びプログラムに関する。
投影装置としては、青色の励起光を発する励起光照射装置と、蛍光体層(蛍光発光領域)を有し、励起光照射装置から蛍光体層に向けて青色光が照射されることにより、緑色光に変換する蛍光板と、赤色光を発する赤色光源装置と、青色光を発する青色光源装置と、緑色光、赤色光、青色光を反射させることによりスクリーンに画像を投影する例えばDMDなどの表示素子とを含んだ光源ユニットを有する投影装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2011−095388号公報
しかしながら、蛍光板の蛍光体層にはムラがある場合が有り、そのような蛍光板の蛍光体層に対して青色光を照射し緑色光に変換したとしても、ムラによって緑色光の強度が時間的に変化してしまう。これは投影画像にも影響し、ちらつきなどを発生させる要因となる。
そこで本発明の課題は、蛍光板の蛍光体層にムラがあったとしても、制御にかかる負荷を抑えながら投影画像に対するムラの影響を抑制し、投影画像の安定化を図ることである。
以上の課題を解決するため、本発明の一の態様によれば、
蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する光源ユニットであって、
励起光を出射する励起光源と、
円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有し、前記励起光源からの励起光が前記蛍光発光領域に照射されることにより蛍光光を発する蛍光板と、
前記蛍光板を周方向に回転させる駆動部と、
前記蛍光板の温度を取得する蛍光板温度取得部と、
前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させる同期制御部と、
前記蛍光板温度取得部が取得した温度により前記同期制御部の制御タイミングの間隔を調整するタイミング調整部と、
を備えることを特徴とする光源ユニットが提供される。
本発明によれば、蛍光板の蛍光体層(蛍光発光領域)にムラがあったとしても、制御にかかる負荷を抑えながら投影画像に対するムラの影響を抑制することができ、投影画像を安定化することができる。
本実施形態に係る光源ユニットを備えた投影装置を示す外観斜視図である。 本実施形態に係る光源ユニットを備えた投影装置の機能回路ブロックを示す図である。 本実施形態に係る光源ユニットを備えた投影装置の内部構造を示す平面模式図である。 本実施形態に係る蛍光ホイールの正面模式図及び一部断面を示す平面模式図である。 本実施形態に係る励起光照射装置及び二種類の光源装置の点灯期間を示すタイミングチャートである。 本実施形態に係る励起光照射装置及び二種類の光源装置の点灯期間を示すタイミングチャートである。 本実施形態に係る速度制御処理時における流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る速度制御処理時における流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る蛍光ホイールにおける緑色蛍光体層のムラを示すイメージ図である。 本実施形態に係る励起光の発光タイミングと、蛍光ホイールの回転タイミングとを示すタイミングチャートである。 本実施形態の速度制御処理により決定される表示周波数と目標回転周波数との関係の例を示す表である。 本実施形態に係る投影装置の変形例の機能回路ブロックを示す図である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、投影装置10の外観斜視図である。なお、本実施例において、投影装置10における左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とは投影装置10のスクリーン側方向及び光線束の進行方向に対しての前後方向を示す。
そして、投影装置10は、図1に示すように、略直方体形状であって、プロジェクタ筐体の前方の側板とされる正面パネル12の側方に投影口を覆うレンズカバー19を有するとともに、この正面パネル12には複数の吸気孔18を設けている。さらに、図示しないがリモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を備えている。
また、筐体の上面パネル11にはキー/インジケータ部37が設けられ、このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、投影のオン、オフを切りかえる投影スイッチキー、光源ユニットや表示素子又は制御部等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータが配置されている。
さらに、筐体の背面には、背面パネルにUSB端子や画像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子20が設けられている。また、背面パネルには、複数の吸気孔18が形成されている。なお、図示しない筐体の側板である右側パネル、及び、図1に示した側板である左側パネル15には、各々複数の排気孔17が形成されている。また、左側パネル15の背面パネル近傍の隅部には、吸気孔18も形成されている。さらに、図示しない下面パネルにおける正面、背面、左側及び右側パネルの近傍にも、吸気孔あるいは排気孔が複数形成されている。
次に、投影装置10の制御手段について図2のブロック図を用いて述べる。制御手段は、投影制御部38、入出力インターフェイス22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等から構成され、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェイス22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に出力される。入力された画像信号の周波数は、そのまま表示時に用いられる場合もあれば、ティアリングの防止のため適切に変換される場合もある。画像信号の表示時の周波数を表示周波数とする。
また、表示エンコーダ24は、入力された画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力する。
表示駆動部26は、表示素子制御手段として機能するものである。具体的に、表示駆動部26は、投影制御部38の制御に基づき、表示エンコーダ24から出力された画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動する。表示駆動部26は、光源ユニット60から出射された光線束を、導光光学系を介して表示素子51に照射することにより、表示素子51の反射光で光像を形成し、後述する投影側光学系を介して図示しないスクリーンに画像を投影表示する。なお、この投影側光学系の可動レンズ群235は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われる。
また、画像圧縮伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADCT及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理を行う。さらに、画像圧縮伸長部31は、再生モード時にメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長し、この画像データを画像変換部23を介して表示エンコーダ24に出力し、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とする処理を行なう。
投影制御部38は、投影装置10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPUや各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
筐体の上面パネル11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に投影制御部38に送出され、リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が投影制御部38に出力される。
なお、投影制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部47が接続されている。この音声処理部47は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させる。
また、投影制御部38は、本発明に係る制御部としての制御部41を制御しており、この制御部41は、画像生成時に要求される所定波長帯域の光が光源ユニット60から出射されるように、光源ユニット60の励起光照射装置、赤色光源装置及び青色光源装置の発光を個別に制御する。制御部41は、システムバス(SB)を介してモータドライバ110Aを制御し、ホイールモータ110を同期するように回転させる(詳細は後述する)。
さらに、投影制御部38は、冷却ファン駆動制御部43に光源ユニット60等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせ、この温度検出の結果から冷却ファンの回転速度を制御させている。また、投影制御部38は、冷却ファン駆動制御部43にタイマー等によりプロジェクタ本体の電源OFF後も冷却ファンの回転を持続させる、あるいは、温度センサによる温度検出の結果によってはプロジェクタ本体の電源をOFFにする等の制御も行う。
次に、この投影装置10の内部構造について述べる。図3は、投影装置10の内部構造を示す平面模式図である。投影装置10は、図3に示すように、右側パネル14の近傍に制御部基板241を備えている。この制御部基板241は、電源回路ブロックや光源制御ブロック等を備えてなる。また、投影装置10は、制御部基板241の側方、つまり、プロジェクタ筐体の略中央部分に光源ユニット60を備えている。さらに、投影装置10は、光源ユニット60と左側パネル15との間に光学系ユニット160を備えている。
光源ユニット60は、プロジェクタ筐体の左右方向における略中央部分であって背面パネル13近傍に配置される励起光照射装置70と、この励起光照射装置70から出射される光線束の光軸上であって正面パネル12の近傍に配置される蛍光発光装置100と、この蛍光発光装置100から出射される光線束と平行となるように正面パネル12の近傍に配置される青色光源装置300と、励起光照射装置70と蛍光発光装置100との間に配置される赤色光源装置120と、蛍光発光装置100からの出射光や赤色光源装置120からの出射光、青色光源装置300からの出射光の光軸が夫々同一の光軸となるように変換して各色光を所定の一面であるライトトンネル175の入射口に集光する光源側光学系140と、を備える。
励起光照射装置70は、背面パネル13と光軸が平行になるよう配置され、励起光を出射する励起光源71と、励起光源71からの出射光の光軸を正面パネル12方向に90度変換する反射ミラー群75と、反射ミラー群75で反射した励起光源71からの出射光を集光する集光レンズ78と、励起光源71と右側パネル14との間に配置されたヒートシンク81と、を備える。
励起光源71は、複数の青色レーザーダイオードがマトリクス状に配列されてなり、各青色レーザーダイオードの光軸上には、各青色レーザーダイオードから出射された励起光を平行光に変換するコリメータレンズ73が夫々配置されている。また、反射ミラー群75は、複数の反射ミラーが階段状に配列されてなり、励起光源71から出射される光線束の断面積を一方向に縮小して集光レンズ78に出射する。
ヒートシンク81と背面パネル13との間には冷却ファン261が配置されており、この冷却ファン261とヒートシンク81とによって励起光源71が冷却される。さらに、反射ミラー群75と背面パネル13との間にも冷却ファン261が配置されており、この冷却ファン261によって反射ミラー群75や集光レンズ78が冷却される。
蛍光発光装置100は、正面パネル12と平行となるように、つまり、励起光照射装置70からの出射光の光軸と直交するように配置された蛍光ホイール101と、この蛍光ホイール101を周方向に回転させるホイールモータ(駆動部)110と、蛍光ホイール101から背面パネル13方向に出射される光線束を集光する集光レンズ群111と、を備える。
制御部41は、ホイールモータ110も駆動(制御)回路であるモータドライバ110Aから出力された例えばTACH信号などの回転数パルスに基づいて、ホイールモータ110の回転周波数、つまり蛍光ホイール101の回転周波数を取得するようになっている。また、制御部41は、現在の蛍光ホイール101の回転周波数に基づいて、それ以降の蛍光ホイール101の目標回転周波数を設定するようにもなっている。
蛍光ホイール101は、図4に示すように、円板状の金属基材であって、励起光を受けて蛍光発光する蛍光板として機能する。具体的に蛍光ホイール101には、励起光源71からの励起光を緑色波長帯域の蛍光発光光に変換する環状の蛍光発光領域が凹部として形成されている。また、蛍光発光領域を含む蛍光ホイール101の励起光源71側の表面は、銀蒸着等によってミラー加工されることで光を反射する反射面が形成され、この反射面上に緑色蛍光体の層103が敷設されている。
そして、蛍光ホイール101の緑色蛍光体層103に照射された励起光照射装置70からの出射光は、緑色蛍光体層103における緑色蛍光体を励起し、緑色蛍光体から全方位に蛍光発光された光線束は、直接励起光源71側へ、あるいは、蛍光ホイール101の反射面で反射した後に励起光源71側へ出射される。また、蛍光体の層103の蛍光体に吸収されることなく、金属基材に照射された励起光は、反射面により反射されて再び蛍光体層103に入射し、蛍光体層103を励起することとなる。よって、蛍光ホイール101の凹部の表面を反射面とすることにより、励起光源71から出射される励起光の利用効率を上げることができ、より明るく発光させることができる。
なお、蛍光ホイール101の反射面で蛍光体層103側に反射された励起光において蛍光体に吸収されることなく励起光源71側に出射された励起光は、後述する第一ダイクロイックミラー141を透過し、蛍光光は第一ダイクロイックミラー141により反射されるため、励起光が外部に出射されることはない。そして、図3に示したように、ホイールモータ110と正面パネル12との間には冷却ファン261が配置されており、この冷却ファン261によって蛍光ホイール101が冷却される。
また、図2に示すように、蛍光ホイール101の近傍には、当該蛍光ホイール101の温度を取得するホイール用温度センサ(蛍光板温度取得手段)102が備えられている。制御部41は、ホイール用温度センサ102が取得した温度に基づいて、種々の制御を行う。この制御内容については後述する。
赤色光源装置120は、励起光源71と光軸が平行となるように配置された赤色光源121と、赤色光源121からの出射光を集光する集光レンズ群125と、を備える。そして、この赤色光源装置120は、励起光照射装置70からの出射光及び蛍光ホイール101から出射される緑色波長帯域光と光軸が交差するように配置されている。また、赤色光源121は、赤色の波長帯域光を発する半導体発光素子としての赤色発光ダイオードである。さらに、赤色光源装置120は、赤色光源121の右側パネル14側に配置されるヒートシンク130を備える。そして、ヒートシンク130と正面パネル12との間には冷却ファン261が配置されており、この冷却ファン261によって赤色光源121が冷却される。
青色光源装置300は、蛍光発光装置100からの出射光の光軸と平行となるように配置された青色光源301と、青色光源301からの出射光を集光する集光レンズ群305と、を備える。そして、この青色光源装置300は、赤色光源装置120からの出射光と光軸が交差するように配置されている。また、青色光源301は、青色の波長帯域光を発する半導体発光素子としての青色発光ダイオードである。さらに、青色光源装置300は、青色光源301の正面パネル12側に配置されるヒートシンク310を備える。そして、ヒートシンク310と正面パネル12との間には冷却ファン261が配置されており、この冷却ファン261によって青色光源301が冷却される。
そして、光源側光学系140は、赤色、緑色、青色波長帯域の光線束を集光させる集光レンズや、各色波長帯域の光線束の光軸を変換して同一の光軸とさせるダイクロイックミラー等からなる。具体的には、励起光照射装置70から出射される青色波長帯域光及び蛍光ホイール101から出射される緑色波長帯域光の光軸と、赤色光源装置120から出射される赤色波長帯域光の光軸と、が交差する位置に、青色及び赤色波長帯域光を透過し、緑色波長帯域光を反射してこの緑色光の光軸を左側パネル15方向に90度変換する第一ダイクロイックミラー141が配置されている。
また、青色光源装置300から出射される青色波長帯域光の光軸と、赤色光源装置120から出射される赤色波長帯域光の光軸と、が交差する位置に、青色波長帯域光を透過し、緑色及び赤色波長帯域光を反射してこの緑色及び赤色光の光軸を背面パネル13方向に90度変換する第二ダイクロイックミラー148が配置されている。そして、第一ダイクロイックミラー141と第二ダイクロイックミラー148との間には、集光レンズが配置されている。
光学系ユニット160は、励起光照射装置70の左側方に位置する照明側ブロック161と、背面パネル13と左側パネル15とが交差する位置の近傍に位置する画像生成ブロック165と、光源側光学系140と左側パネル15との間に位置する投影側ブロック168と、の3つのブロックによって略コの字状に構成されている。
この照明側ブロック161は、光源ユニット60から出射された光源光を画像生成ブロック165が備える表示素子51に導光する導光光学系170の一部を備えている。この照明側ブロック161が有する導光光学系170としては、光源ユニット60から出射された光線束を均一な強度分布の光束とするライトトンネル175や、このライトトンネル175の入射面に光源光を集光する集光レンズ173、ライトトンネル175から出射された光を集光する集光レンズ178、ライトトンネル175から出射された光線束の光軸を画像生成ブロック165方向に変換する光軸変換ミラー181等がある。
画像生成ブロック165は、導光光学系170として、光軸変換ミラー181で反射した光源光を表示素子51に集光させる集光レンズ183と、この集光レンズ183を透過した光線束を表示素子51に所定の角度で照射する照射ミラー185と、を有している。さらに、画像生成ブロック165は、表示素子51とするDMDを備え、この表示素子51と背面パネル13との間には表示素子51を冷却するためのヒートシンク190が配置されて、このヒートシンク190によって表示素子51が冷却される。また、表示素子51の正面近傍には、投影側光学系220としての集光レンズ195が配置されている。
投影側ブロック168は、表示素子51で反射されたオン光をスクリーンに放出する投影側光学系220のレンズ群を有している。この投影側光学系220としては、固定鏡筒に内蔵する固定レンズ群225と可動鏡筒に内蔵する可動レンズ群235とを備えてズーム機能を備えた可変焦点型レンズとされ、レンズモータにより可動レンズ群235を移動させることによりズーム調整やフォーカス調整を可能としている。
次に制御部41による励起光照射装置70、赤色光源装置120及び青色光源装置300の制御について述べる。制御部41は、励起光照射装置70、赤色光源装置120及び青色光源装置300の点滅動作を個別に時分割制御する。これにより、光源ユニット60から合成光又は単色光を出射することができる。
具体的には、図5に示すように、制御部41は、赤色、緑色及び青色波長帯域の光を別々に出射させる期間を含むように、赤色光源装置120、励起光照射装置70、青色光源装置300を1フレームにおいて別々に順次点灯させる制御を実行可能に構成される。
これにより、赤色光源装置120のみが点灯しているときには、赤色光が光源側光学系140を介してライトトンネル175に入射される。そして、励起光照射装置70のみが点灯しているときには、励起光が蛍光発光装置100の蛍光ホイール101に照射されることで、蛍光ホイール101から出射される緑色光が光源側光学系140を介してライトトンネル175に入射される。また、青色光源装置300のみが点灯しているときには、青色光が光源側光学系140を介してライトトンネル175に入射される。つまり、この光源ユニット60は、励起光照射装置70及び二種類の光源装置120,300を別々に発光させることで、各色(赤色、緑色、青色)の単色光を順次に出射することができる。そして、投影装置10の表示素子51であるDMDがデータに応じて各色の光を時分割表示することにより、スクリーンにカラー画像を投影することができる。
また、この制御部41は、励起光照射装置70及び二種類の光源装置120,300の発光を個別に制御することができるため、励起光照射装置70及び二種類の光源装置120,300のうち何れか二個若しくは三個を所定期間において全て点灯させる制御を実行できる。つまり、この制御部41は、図6(a)に示すように、赤色、緑色及び青色波長帯域の光が合成されて生成される白色波長帯域の光を出射させる期間を含むように、赤色光源装置120、励起光照射装置70及び青色光源装置300の全てを点灯させる制御を実行可能に構成される。さらに、この制御部41は、図6(b)に示すように、赤色光源装置120の点灯中に励起光照射装置70の点灯を開始することで、赤色光源装置120及び励起光照射装置70の点灯期間をオーバーラップさせるように赤色光源装置120及び励起光照射装置70の点灯制御を実行可能に構成される。
これにより、この光源ユニット60は、赤色、緑色及び青色の単色光のみならず合成光である白色の波長帯域光を生成して出射することができる。即ち、この光源ユニット60は、順次赤色、白色、緑色、青色の波長帯域光を出射することができる。また、この光源ユニット60は、赤色及び緑色の合成光である黄色の波長帯域光を生成して出射することもできる。即ち、この光源ユニット60は、順次赤色、黄色、緑色、青色の波長帯域光を出射することもできる。したがって、投影装置10の表示素子51であるDMDがデータに応じて各色の光を時分割表示することにより、スクリーンに輝度の高いカラー画像を生成することができる。
次に、画像投影時に制御部41によって実行されるホイールモータ110の速度制御について説明する。
制御部41は、ホイールモータ110の速度制御処理時においては所定のプログラムを実行する。
図7及び図8は、速度制御処理時における流れを示すフローチャートである。ここで、ホイールモータ110の速度制御処理時においては、制御部41は、ホイールモータ110の電流を変化させるためのパラメータ値を変動させることによって、ホイールモータ110の回転周波数を変化させるようになっている。パラメータ値としては、例えばパルス信号の周期に対するパルス幅の割合であるデューティに基づいたデューティ値が挙げられる。デューティ値が小さい場合にはホイールモータ110の回転周波数は小さくなり、デューティ値が大きい場合にはホイールモータ110の回転周波数は大きくなる。
なお、デューティ値(デューティ制御値)は、上記派する幅の割合であるデューティ(%の値)そのものではなく、デューティと正の相関を有する性質のものである。
図7のステップS1では、制御部41は、ホイールモータ110を回転させるためにデューティ値を初期値に設定する。
ステップS2では、制御部41は、モータドライバ110AからのTACH信号に基づいて、ホイールモータ110が回転しているか否かを判断し、回転していないと判断した場合には、処理はステップS1に戻り、回転していると判断した場合には、処理はステップS3に移行する。
ステップS3では、制御部41は、励起光照射装置70を点灯することで励起光を蛍光ホイール101に照射する。
ステップS4では、制御部41は、ホイールモータ110の目標回転周波数を初期値(例えば120Hz)に設定する。
ステップS5では、制御部41は、画像変換部23から表示周波数を取得する。
ステップS6では、制御部41は、取得した表示周波数が67Hz以上であるか否かを判断し、判断結果が、67Hz未満である場合には、処理はステップS7に移行し、67Hz以上である場合には、処理はステップS8に移行する。
ステップS7では、制御部41は、表示周波数の2倍の値を目標回転周波数に決定する。
ステップS8では、制御部41は、取得した表示周波数が68Hz以上であるか否かを判断し、判断結果が、68Hz以上である場合には、処理はステップS9に移行し、68Hz未満である場合には、処理はステップS16に移行する。
ステップS9では、制御部41は、表示周波数の1.5倍の値を目標回転周波数に決定する。
ステップS10では、制御部41は、目標回転周波数が135Hz以上であるか否かを判断し、判断結果が、135Hz以上であると、処理はステップS11に移行し、135Hz未満であると、処理はステップS13に移行する。この135Hzは、ホイールモータ110を安定的に動作させることのできる安定回転周波数範囲の上限値である。このため、ホイールモータ110の種類により安定回転周波数範囲の上限値が135Hz以外である場合には、その上限値をステップS10の閾値として用いればよい。
ステップS11では、制御部41は、投影制御部38に対して「現在の表示周波数が上限以上である」旨を表示させるように、投影制御部38に指示を出す。これにより、表示周波数を下げることがユーザに促される。
ステップS12では、表示された内容に基づいてユーザがエラー処理を施す。具体的には、安定回転周波数範囲内に収まるように表示周波数が調整されることになる。このエラー処理時においては、速度制御処理は一時的に終了されている。
ステップS13では、制御部41は、目標回転周波数が95Hz未満であるか否かを判断し、判断結果が、95Hz未満であると、処理はステップS14に移行し、95Hz以上であると、処理はステップS16に移行する。この95Hzは、上述した安定回転周波数範囲の下限値である。このため、ホイールモータ110の種類により安定回転周波数範囲の下限値が95Hz以外である場合には、その下限値をステップS13の閾値として用いればよい。
ステップS14では、制御部41は、投影制御部38に対して「現在の表示周波数が下限未満である」旨を表示させるように、投影制御部38に指示を出す。これにより、表示周波数を上げることがユーザに促される。つまり投影制御部38が本発明に係る通知手段である。
ステップS15では、表示された内容に基づいてユーザがエラー処理を施す。このエラー処理時においても、速度制御処理は一時的に終了されている。
ステップS16では、制御部41は目標回転周波数を記憶(設定保存)する。具体的には、フローにおいてステップS7を通過した場合には、制御部41は表示周波数の2倍の値を目標回転周波数として記憶する。また、ステップS9を通過した場合には制御部41は表示周波数の1.5倍の値を回転周波数として記憶する。また、ステップS8でNOを通過した場合には、制御部41は、直前の目標回転周波数を引き継いで記憶する。
図8のステップS17では、制御部41は、ホイール用温度センサ102が検出した蛍光ホイール101の温度を取得する。
ステップS18では、制御部41は、ステップS17で取得した温度が第一規定温度よりも高いか否かを判断し、温度が第一規定温度よりも高い場合には処理はステップS19に移行し、温度が第一規定温度以下の場合には処理はステップS24に移行する。
ステップS19では、制御部41は、ステップS17で取得した温度が第二規定温度よりも高いか否かを判断し、温度が第二規定温度よりも高い場合には処理はステップS20に移行し、温度が第二規定温度以下の場合には処理はステップS22に移行する。ここで、第二規定温度は、第一規定温度よりも高い温度に設定されている。
ステップS20では、制御部41は、調整間隔値を第一間隔値に設定する。ここで、調整間隔値とは、ホイールモータ110の速度制御を適切に行うために、制御部41による速度制御処理の制御タイミングの間隔を調整するための値である。
緑色蛍光体層103による変換効率は、蛍光ホイール101の温度の上昇に伴って低下する特性がある。このため、蛍光ホイール101の温度が低い場合には、変換効率が高いために、制御部41による速度制御処理を頻繁に行わなくとも、緑色蛍光体層103が励起光源71からの励起光を緑色波長帯域の蛍光発光光に安定して変換することが可能である。他方、蛍光ホイール101の温度が高い場合には、変換効率が低いために、制御部41による速度制御処理を頻繁に行わなければ励起光源71からの励起光を緑色波長帯域の蛍光発光光に安定して変換させることは難しい。
このような関係に基づき、蛍光ホイール101の温度から調整間隔値を設定する必要がある。例えば、本実施形態では、調整間隔値として用いられるパラメータとして第一間隔値、第二間隔値、第三間隔値が準備されている。第一間隔値は蛍光ホイール101の温度が最も高い場合に、第三間隔値は前記温度が最も低い場合に、第二間隔値は前記温度がそのおよそ中間にある場合に用いられるようになっている。したがって、第一間隔値<第二間隔値<第三間隔値という関係となっている。これらの値として例えば第一間隔値は0.5秒、第二間隔値は1秒、第三間隔値は2秒が設定されている。
このように蛍光ホイール101の温度に基づいて調整間隔値を決定することで、制御部41による速度制御処理の制御タイミングが調整されることとなる。つまり、制御部41が本発明に係るタイミング調整部である。
ステップS21では、制御部41は、デューティ調整値を第一調整値に設定し、ステップS26に移行する。
ここで、デューティ調整値とは、現在のデューティ値を調整するためのデューティ値の変化量である。デューティ調整値は、上記のように決められた調整間隔値の調整頻度でホイールモータ110が目標回転周波数に所定の時間内(例えば数秒)で収束できる値とすることが求められる。すなわち、調整間隔値が大きい場合は、調整間隔値が小さい場合に比べてデューティ調整値を発振しない程度で、ある程度大きくすることが好ましい。このため、第一間隔値に対応する第一調整値は最も小さな値とし、第三間隔値に対応する第三調整値は最も大きな値とし、第二間隔値に対応する第二調整値は第一調整値と第三調整値との間の値にすることが好ましい。
ステップS22では、制御部41は、調整間隔値を第二間隔値に設定する。
ステップS23では、制御部41は、デューティ調整値を第二調整値に設定し、ステップS26に移行する。
ステップS24では、制御部41は、調整間隔値を第三間隔値に設定する。
ステップS25では、制御部41は、デューティ調整値を第三調整値に設定し、ステップS26に移行する。
ステップS26では、制御部41は、モータドライバ110AからのTACH信号に基づいて、現在のホイールモータ110の回転周波数を取得する。
ステップS27では、制御部41は、ステップS26で取得した回転周波数が、ステップS16で記憶した目標回転周波数に対して大きいか小さいかの大小関係を判断し、両者が同じ値である場合には、処理はステップS33に移行し、回転周波数の方が目標回転周波数よりも大きい場合には、処理はステップS28に移行し、回転周波数の方が目標回転周波数よりも小さい場合には、処理はステップS29に移行する。
ステップS28では、制御部41は、現在のデューティ値から、先に設定されたデューティ調整値だけ減算した値を算出する。
ステップS29では、制御部41は、現在のデューティ値を、先に設定されたデューティ調整値だけ加算した値を算出する。
ステップS30では、制御部41は、ステップS28又はステップS29で算出した値がデューティ値の許容範囲内か否かを判断し、判断結果が、許容範囲内である場合には、処理はステップS32に移行し、許容範囲外である場合には、処理はステップS31に移行する。
ステップS31では、制御部41は、算出した値が許容範囲を超えている場合には当該値を許容範囲の上限値に修正し、算出した値が許容範囲を下回っている場合には当該値を許容範囲の下限値に修正する。
ステップS32では、制御部41は、算出した値をデューティ値に設定する。これにより、ホイールモータ110がデューティ値に基づく回転周波数で回転するように制御される。
ステップS33では、制御部41は、先に設定された調整間隔値だけ時間が経過したか否かを判断し、経過していない場合は、処理は経過するまでステップS33を繰り返し、経過した場合は、処理はステップS5に移行する。
この速度制御処理が実行されると、表示周波数の2倍或いは1.5倍の目標回転周波数に収束するように蛍光ホイール101の回転周波数も変化する。これにより、表示素子51の表示周波数と、蛍光ホイール101の回転周波数が同期することになる。つまり、制御部41が本発明に係る同期制御部である。
図9は、蛍光ホイール101における緑色蛍光体層103のムラを示すイメージ図である。この図9では緑色蛍光体層103を周方向に8分割し、第一領域H1と第二領域H2の緑色蛍光体層103が最も濃く、次いで第三領域H3、第四領域H4、第五領域H5の緑色蛍光体層103が濃く、最後に第六領域H6、第七領域H7、第八領域H8の緑色蛍光体層103が最も薄くなっている場合を例示している。
図10は、励起光の発光タイミングと、蛍光ホイール101の回転タイミングとを示すタイミングチャートであり、(a)は表示周波数の2倍の回転周波数で蛍光ホイール101が回転した場合を示し、(b)は表示周波数の1.5倍の回転周波数で蛍光ホイール101が回転した場合を示している。
ここで、励起光は、表示周波数に基づく緑色の画像信号(パルス信号)に基づいて励起光照射装置70から出射されている。図10(a)に示すように、表示周波数の2倍の回転周波数で蛍光ホイール101が回転していると、画像信号の1パルス間に蛍光ホイール101が2周することになる。このため、励起光の発光時には、いずれも第一領域H1、第二領域H2、第三領域H3に対して励起光が照射されることになる。つまり、励起光の発光時には蛍光ホイール101の同じ領域部分に対して励起光が照射されるために、緑色蛍光体層103にムラがあったとしても緑色光の強度が時間的に変化せずに、投影画像を視認するユーザにとってはムラがあることが認識されにくい。
他方、図10(b)に示すように、表示周波数の1.5倍の回転周波数で蛍光ホイール101が回転していると、画像信号の2パルス間に蛍光ホイール101が3周することになる。このため、励起光の発光時、蛍光ホイール101の奇数周回では第一領域H1、第二領域H2、第三領域H3に対して励起光が照射されることになる。また、励起光の発光時、蛍光ホイール101の偶数周回では第五領域H5、第六領域H6、第七領域H7に対して励起光が照射されることになる。つまり、励起光の発光時には蛍光ホイール101の奇数周回と偶数周回とでは異なるものの、奇数周回では同じ領域部分に励起光が照射され、偶数周回でも同じ領域部分に励起光が照射されるので、毎周異なる部分に励起光が照射される場合と比べれば緑色光の強度の時間的変化を抑制することができ、投影画像を視認するユーザにとっては、ムラがあることが認識されにくい。
以上のように本実施形態によれば、蛍光ホイール101の温度が速度制御処理を頻繁に行わなくてもよい温度である場合には調整間隔値が長時間となるので、制御部41によるホイールモータ110の速度制御も少なくなる。これにより、制御部41の負荷を抑制することができる。他方、蛍光ホイール101の温度が速度制御処理を頻繁に行わなければならない温度である場合には調整間隔値が短時間となるので、制御部41によるホイールモータ110の速度制御も多くなり、励起光源71からの励起光を緑色波長帯域の蛍光発光光に安定して変換することができる。
このように、蛍光ホイール101の温度に対し適切に速度制御処理の頻度が調整されるので、制御に係る負荷を抑制することが可能となる。
そして、表示素子51の表示周波数と、蛍光ホイール101の回転周波数とが同期されているので、蛍光ホイール101の緑色蛍光体層103にムラがあったとしても、制御にかかる負荷を抑えながら投影画像に対するムラの影響を抑制することができる。
具体的には、表示周波数の1.5倍若しくは2倍の回転周波数で蛍光ホイール101が回転するので、緑色蛍光体層103にムラがあったとしても緑色光の強度の時間的変化を抑制することができる。したがって、投影画像に対するムラの影響を抑制することができ、投影画像を安定化することができる。
ここで、表示周波数と回転周波数とは以下の式(1)の関係を満たしていればよい。
j×表示周波数=k×回転周波数(j,kは整数でj>k)・・・(1)
つまり、回転周波数は、表示周波数に対してj/kを積算した値であればよい。これによって、励起光の点灯タイミングと、蛍光ホイール101の回転タイミングとをj/kの係数で同期させることができ、毎周異なる部分に励起光が照射される場合と比べれば緑色光の強度の時間的変化を抑制することができる。
さらに、j/kの値が整数であれば、図10(a)に例示したようにどの回転時においても同じ領域としての箇所に励起光が照射されることになり、最も緑色光の強度の時間的変化を抑制することができる。
また、j/kの値が1.5であれば、図10(b)に示したように、奇数周回と偶数周回とでは異なるものの、奇数周回では同じ領域部分に励起光が照射され、偶数周回でも同じ領域部分に励起光が照射される。励起光の照射される領域としての箇所が2箇所(励起光の照射のされ方が2通り)となるので極力緑色光の強度の時間的変化を抑制することができる。
そして、例えばj/kの値が1.33…、1.25であれば、図示しないが励起光の照射される箇所がそれぞれ3箇所、4箇所となる。
このように、j,kは、励起光の照射される箇所がなるべく少なくなるように選ばれることが好ましい。
また、ホイールモータ110の安定周波数範囲内に収まるようにj/kの値が決定されているので、緑色光の強度の時間的変化を抑制しつつもホイールモータ110を安定して駆動することができる。
言い換えると、j/kの値は、1.5又は2に適切に切り替えられるので、表示周波数の範囲がある程度広くても、表示周波数にj/kの値を積算して得られる回転周波数の範囲を表示周波数の範囲より上限と下限との割合として狭くすることができ、回転周波数を安定周波数範囲内に収めることができる。
具体的には、現在の表示周波数が所定値未満である場合にはj/kの値が大きい方(j/k=2)が選択され、現在の表示周波数が所定値以上である場合にはj/kの値が小さい方(j/k=1.5)が選択されるので、これらの値を表示周波数に積算して得られる回転周波数を安定周波数範囲内に収めることができ、j/kの値が1.5又は2とすることで、上述のように緑色光の強度の時間的変化を抑制することができる。
また、所定値に幅がない場合、すなわち、一つの閾値との比較でj/kの値を切り替えてしまう場合、入力周波数(表示周波数)にある程度の揺らぎがあるような状況に合っては、その都度、回転周波数も切り替わってしまうことになり、好ましくない。このため、本実施形態では、所定値が所定の範囲(例えば67Hz〜68Hz)を有していて、現在の表示周波数が所定の範囲の下限値未満である場合にはj/kの値の大きい方(j/k=2)を選択し、現在の表示周波数が所定の範囲の上限値以上である場合にはj/kの値の小さい方(j/k=1.5)を選択し、現在の表示周波数が所定の範囲に収まる場合には直前の目標回転周波数を引き継いでいるので、頻繁に回転周波数の変動が起こってしまうことを抑制している。
この所定値の所定の範囲は、入力周波数の規格として、最も使われることの少ない例えば67Hz〜68Hzが選ばれている。
また、入力周波数の変化方向も監視し、適切なヒステリシス特性を持たせて切り替えるようにしてもよい。
具体的には、現在の表示周波数を第一の閾値と第一の閾値よりも大きい第二の閾値と比較し、現在の表示周波数が第一の閾値よりも小さくなる方向に変化した場合に、j/kの値の大きい組のj及び前記kを選択し、現在の表示周波数が第二の閾値よりも大きくなる方向に変化した場合に、j/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択するようにすればよい。
このようなヒステリシス特性を持たせることにより、目標回転周波数が頻繁に変わって回転周波数の変動が起こってしまうことを抑制することができる。
図11は、本実施形態の速度制御処理により決定される表示周波数と目標回転周波数との関係の例を示す表である。ここで、ホイールモータ110の安定周波数範囲は135Hz〜95Hzである。この図11に示すように、表示周波数が85Hz(高周波数範囲)のときにはj/kの値に、より小さい1.5が選択されて目標回転周波数は127.5Hzとなる。同様に、表示周波数が75Hz(高周波数範囲)のときにはj/kの値に1.5が選択されて目標回転周波数は112.5Hzとなる。これにより、回転周波数は、安定周波数範囲の上限を超えないことになる。
また、表示周波数が67Hz以上68Hz未満のときには、直前の目標回転周波数が引き継がれる。
表示周波数が60Hz(低周波数範囲)のときにはj/kの値に、より大きい2が選択されて目標回転周波数は120Hzとなる。表示周波数が50Hz(低周波数範囲)のときにはj/kの値に同様に2が選択されて目標回転周波数は100Hzとなる。これにより、回転周波数は、安定周波数範囲の下限を下回らないことになる。
そして、j/kの値が例えば1.5又は2に限定され、回転周波数が安定回転周波数範囲内に収まるようにj/kの値を決定できないとされる場合、回転周波数が安定回転周波数範囲内に収まらない旨が通知されるので、ユーザはその通知に応じた対処を行うことができる。
そして、本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。
上記実施形態では、励起光源71を時分割に点灯させる単板式の投影装置の例で説明したが、例えば、表示素子を3枚備えるような3板式(多板式)の投影装置に対しても励起光の照射のされ方が限定されるので、本発明に係る構成を好適に用いることができる。
また、制御部41は、投影装置10に設けずに、光源ユニット60に個別に設けることとしてもよい。また、各光学系のレイアウトは上記したものに限定されることなく、様々な構成とすることができる。
また、上記の実施形態では、光軸方向の変換や、透過及び反射を波長に応じて選択するためにダイクロイックミラーを用いることとしたが、これに限らず、例えばダイクロイックプリズムなどの他の代替手段をもって上述のダイクロイックミラーを置換することとしてもよい。
さらに、上記の実施形態では、励起光照射装置70と二種類の光源装置としての赤色光源装置120及び青色光源装置300により光源ユニット60を構成したが、これに限定されることもない。また、例えば黄色やシアンなどの補色波長帯域光を発する光源装置を追設する構成としてもよい。そして、励起光照射装置70の励起光源71は、青色波長帯域光を出射するものに限定されることなく、例えば紫外領域の励起光を照射するレーザーダイオードを励起光源71としてもよい。
また、制御部41は、表示素子51の表示可能周波数範囲内に表示周波数が収まるように、j/kを決定されることが望ましい。これにより、表示素子51の階調表現の分解能を落とすことなく、適切に表示を行うことができる。
また、j/kの値が例えば1.5か2に限定され、表示周波数が表示可能周波数範囲内に収まるようにj/kを決定できないとされる場合に、制御部41は投影制御部38を制御して、表示周波数が表示可能周波数範囲内に収まらない旨を通知するようにしてもよい。ユーザはその通知に応じた対処を行うことができる。
また、上記実施形態では、j/kの値(1.5又は2)を切り替えることで、間接的にj及びkを決定している場合を例示しているが、制御部41が式(1)の関係を満たすのであればj及びkをそれぞれ個別に決定してもよい。j/kの値を1.5とするのであれば例えばjを3に、kを2に決定する。他方、j/kの値を2とするのであれば例えばjを2に、kを1に決定する。
また、j/kの値として2種類用いるだけでなく3種類以上用いることも可能である。この場合も、3種類以上のj/kの値に対応するように制御部41がj及びkをそれぞれ個別に決定してもよい。
また、上記実施形態では、蛍光ホイール101の温度に基づいて調整間隔値を調整する場合を例示したが、励起光源71の温度も加味して調整間隔値を調整することも可能である。
励起光源71は、温度上昇に伴って励起光源71自体の発光効率が低下してしまう特性があり、緑色蛍光体層103により変換された蛍光発光光も励起光源71の温度によって揺らぎを生じてしまう。
このため、励起光源71の温度が低い場合には、発光効率が高いために制御部41による速度制御処理を頻繁に行わなくとも、蛍光発光光に安定して変換することが可能であるが、励起光源71の温度が高い場合には、発光効率が低いために制御部41による速度制御処理を頻繁に行わなければ、安定した蛍光発光光を発生させることは難しい。
このような関係に基づき、励起光源71の温度から調整間隔値を設定する必要がある。実際には、励起光源71の温度と、蛍光ホイール101の温度とを複合的に考慮して、調整間隔値を設定しなければならず、種々の実験やシミュレーション等を行うことによって適切な値を求めることが望まれる。
また、上記実施形態では、TACH信号により回転周波数(速度)を取得する例で説明したが、ホイール上のマーカとそのマーカを検出するフォトセンサを用いて、回転周波数を取得するような構成であってもよい。
さらに、そのような構成にあっては、回転周波数(速度)の他に、回転位置(位相)も取得することができるので、上記実施形態で説明した、全周にわたって蛍光体層が配置される蛍光ホイールに限らず、蛍光体層が特定の角度範囲内に配置されるような構成の蛍光ホイールにも適用が可能となる。
また、上記実施形態では、目標回転周波数がホイールモータ110の安定回転周波数範囲外となる場合には、エラー処理が行われるような例で説明したが、安定回転周波数範囲外となる場合に、目標回転周波数が安定回転周波数範囲の上限あるいは下限に設定され、制御されるようにしてもよい。その場合は、従来と同様にムラは認識されやすい状態にはなるが、表示(投影)自体は行うことができる。
また、上述した光源ユニット60は、リアプロジェクション表示装置に適用してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する光源ユニットであって、
励起光を出射する励起光源と、
円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有し、前記励起光源からの励起光が前記蛍光発光領域に照射されることにより蛍光光を発する蛍光板と、
前記蛍光板を周方向に回転させる駆動部と、
前記蛍光板の温度を取得する蛍光板温度取得部と、
前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させる同期制御部と、
前記蛍光板温度取得部が取得した温度により前記同期制御部の制御タイミングの間隔を調整するタイミング調整部と、
を備えることを特徴とする光源ユニット。
<請求項2>
請求項1記載の光源ユニットにおいて、
前記タイミング調整部は、
前記蛍光板温度取得部が取得した温度が高いほど、前記制御タイミングの間隔が短くなるように調整することを特徴とする光源ユニット。
<請求項3>
請求項1又は2記載の光源ユニットにおいて、
前記光源の温度を取得する光源温度取得部をさらに備え、
前記同期制御部は、前記蛍光板温度取得部が取得した温度と、前記光源温度取得部が取得した温度とにより前記同期制御部の制御タイミングの間隔を調整することを特徴とする光源ユニット。
<請求項4>
請求項3記載の光源ユニットにおいて、
前記タイミング調整部は、
前記光源温度取得部が取得した温度が高いほど、前記制御タイミングの間隔が短くなるように調整することを特徴とする光源ユニット。
<請求項5>
請求項1〜4のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記制御タイミングの間隔により、前記駆動部の回転周波数を変化させるためのパラメータ値を変化させることを特徴とする光源ユニット。
<請求項6>
請求項1〜5のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記表示素子の表示周波数と、前記蛍光板の回転周波数とが式(1)
j×表示周波数=k×回転周波数(j,kは整数でj>k)・・・(1)
の関係を満たすように前記駆動部を制御することを特徴とする光源ユニット。
<請求項7>
請求項6記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記駆動部の安定回転周波数範囲内に前記回転周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。
<請求項8>
請求項6又は7記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記回転周波数の範囲を前記表示素子の表示周波数の範囲よりも上限と下限との割合として狭くするように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。
<請求項9>
請求項6〜8のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記駆動部の安定回転周波数範囲内に前記回転周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定する際、j/kの値が異なる2組以上の前記j及び前記kを決定し、所定の条件で前記j及び前記kの組を切り替えることを特徴とする光源ユニット。
<請求項10>
請求項9記載の光源ユニットにおいて、
前記所定の条件は、現在の前記表示周波数が所定値以上であるか否かであり、
前記同期制御部は、現在の前記表示周波数が所定値未満である場合にはj/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定値以上である場合にはj/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択することを特徴とする光源ユニット。
<請求項11>
請求項9記載の光源ユニットにおいて、
前記所定値は所定の範囲を有しており、
前記同期制御部は、現在の前記表示周波数が所定の範囲の下限値未満である場合にはj/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定の範囲の上限値以上である場合にはj/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定の範囲に収まる場合には直前の目標回転周波数を引き継ぐことを特徴とする光源ユニット。
<請求項12>
請求項9記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、現在の前記表示周波数を第一の閾値と当該第一の閾値よりも大きい第二の閾値と比較し、
前記所定の条件として、現在の前記表示周波数が前記第一の閾値よりも小さくなる方向に変化した場合に、j/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が前記第二の閾値よりも大きくなる方向に変化した場合に、j/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択することを特徴とする光源ユニット。
<請求項13>
請求項6〜12のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
通知手段を備え、
前記同期制御部は、前記回転周波数が前記駆動部の安定回転周波数範囲内に収まるように前記j及び前記kを決定できないとされる場合に、前記通知手段を制御して、前記回転周波数が前記安定回転周波数範囲内に収まらない旨を通知することを特徴とする光源ユニット。
<請求項14>
請求項6〜13のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記j及び前記kは、j/kの値が整数となるように決定されていることを特徴とする光源ユニット。
<請求項15>
請求項6〜13のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記j及び前記kは、j/kの値が1.5となるように決定されていることを特徴とする光源ユニット。
<請求項16>
請求項6〜15のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記励起光源を時分割に点灯させることを特徴とする光源ユニット。
<請求項17>
請求項6〜16のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記表示素子の表示可能周波数範囲内に前記表示周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。
<請求項18>
請求項17に記載の光源ユニットにおいて、
通知手段を備え、
前記同期制御部は、前記表示周波数が前記表示可能周波数範囲内に収まるように前記j及び前記kを決定できないとされる場合に、前記通知手段を制御して、前記表示周波数が前記表示可能周波数範囲内に収まらない旨を通知することを特徴とする光源ユニット。
<請求項19>
請求項1〜17のいずれか一項記載の光源ユニットと、
前記表示素子と、
前記光源ユニットからの光を前記表示素子に導光する導光光学系と、
前記表示素子から出射された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、
前記光源ユニット及び前記表示素子を制御する投影制御部とを備えることを特徴とする投影装置。
<請求項20>
蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する投影方法であって、
円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有する蛍光板を周方向に回転させ、前記蛍光発光領域に励起光を照射して蛍光光を発生させる際に、
前記蛍光板の温度を取得し、当該取得した温度により、前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させるときの制御タイミングの間隔を調整することを特徴とする投影方法。
<請求項21>
蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する光源ユニットに備わるコンピュータで実行されるプログラムであって、
コンピュータを、
円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有する蛍光板を周方向に回転させ、前記蛍光発光領域に励起光を照射して蛍光光を発生させる手段と、
前記蛍光板の温度を取得する手段と、
前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させるときの制御タイミングの間隔を、前記取得した温度により調整する手段として機能させるためのプログラム。
10 投影装置
38 投影制御部(通知手段)
41 制御部(同期制御部、タイミング調整部)
51 表示素子
60 光源ユニット
70 励起光照射装置
71 励起光源
101 蛍光ホイール(蛍光板)
102 ホイール用温度センサ(蛍光板温度取得部)
103 緑色蛍光体層(蛍光発光領域)
110 ホイールモータ(駆動部)
170 導光光学系
220 投影側光学系

Claims (21)

  1. 蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する光源ユニットであって、
    励起光を出射する励起光源と、
    円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有し、前記励起光源からの励起光が前記蛍光発光領域に照射されることにより蛍光光を発する蛍光板と、
    前記蛍光板を周方向に回転させる駆動部と、
    前記蛍光板の温度を取得する蛍光板温度取得部と、
    前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させる同期制御部と、
    前記蛍光板温度取得部が取得した温度により前記同期制御部の制御タイミングの間隔を調整するタイミング調整部と、
    を備えることを特徴とする光源ユニット。
  2. 請求項1記載の光源ユニットにおいて、
    前記タイミング調整部は、
    前記蛍光板温度取得部が取得した温度が高いほど、前記制御タイミングの間隔が短くなるように調整することを特徴とする光源ユニット。
  3. 請求項1又は2記載の光源ユニットにおいて、
    前記光源の温度を取得する光源温度取得部をさらに備え、
    前記同期制御部は、前記蛍光板温度取得部が取得した温度と、前記光源温度取得部が取得した温度とにより前記同期制御部の制御タイミングの間隔を調整することを特徴とする光源ユニット。
  4. 請求項3記載の光源ユニットにおいて、
    前記タイミング調整部は、
    前記光源温度取得部が取得した温度が高いほど、前記制御タイミングの間隔が短くなるように調整することを特徴とする光源ユニット。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
    前記同期制御部は、前記制御タイミングの間隔により、前記駆動部の回転周波数を変化させるためのパラメータ値を変化させることを特徴とする光源ユニット。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
    前記同期制御部は、前記表示素子の表示周波数と、前記蛍光板の回転周波数とが式(1)
    j×表示周波数=k×回転周波数(j,kは整数でj>k)・・・(1)
    の関係を満たすように前記駆動部を制御することを特徴とする光源ユニット。
  7. 請求項6記載の光源ユニットにおいて、
    前記同期制御部は、前記駆動部の安定回転周波数範囲内に前記回転周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。
  8. 請求項6又は7記載の光源ユニットにおいて、
    前記同期制御部は、前記回転周波数の範囲を前記表示素子の表示周波数の範囲よりも上限と下限との割合として狭くするように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
    前記同期制御部は、前記駆動部の安定回転周波数範囲内に前記回転周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定する際、j/kの値が異なる2組以上の前記j及び前記kを決定し、所定の条件で前記j及び前記kの組を切り替えることを特徴とする光源ユニット。
  10. 請求項9記載の光源ユニットにおいて、
    前記所定の条件は、現在の前記表示周波数が所定値以上であるか否かであり、
    前記同期制御部は、現在の前記表示周波数が所定値未満である場合にはj/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定値以上である場合にはj/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択することを特徴とする光源ユニット。
  11. 請求項9記載の光源ユニットにおいて、
    前記所定値は所定の範囲を有しており、
    前記同期制御部は、現在の前記表示周波数が所定の範囲の下限値未満である場合にはj/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定の範囲の上限値以上である場合にはj/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定の範囲に収まる場合には直前の目標回転周波数を引き継ぐことを特徴とする光源ユニット。
  12. 請求項9記載の光源ユニットにおいて、
    前記同期制御部は、現在の前記表示周波数を第一の閾値と当該第一の閾値よりも大きい第二の閾値と比較し、
    前記所定の条件として、現在の前記表示周波数が前記第一の閾値よりも小さくなる方向に変化した場合に、j/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が前記第二の閾値よりも大きくなる方向に変化した場合に、j/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択することを特徴とする光源ユニット。
  13. 請求項6〜12のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
    通知手段を備え、
    前記同期制御部は、前記回転周波数が前記駆動部の安定回転周波数範囲内に収まるように前記j及び前記kを決定できないとされる場合に、前記通知手段を制御して、前記回転周波数が前記安定回転周波数範囲内に収まらない旨を通知することを特徴とする光源ユニット。
  14. 請求項6〜13のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
    前記j及び前記kは、j/kの値が整数となるように決定されていることを特徴とする光源ユニット。
  15. 請求項6〜13のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
    前記j及び前記kは、j/kの値が1.5となるように決定されていることを特徴とする光源ユニット。
  16. 請求項6〜15のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
    前記同期制御部は、前記励起光源を時分割に点灯させることを特徴とする光源ユニット。
  17. 請求項6〜16のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
    前記同期制御部は、前記表示素子の表示可能周波数範囲内に前記表示周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。
  18. 請求項17に記載の光源ユニットにおいて、
    通知手段を備え、
    前記同期制御部は、前記表示周波数が前記表示可能周波数範囲内に収まるように前記j及び前記kを決定できないとされる場合に、前記通知手段を制御して、前記表示周波数が前記表示可能周波数範囲内に収まらない旨を通知することを特徴とする光源ユニット。
  19. 請求項1〜17のいずれか一項記載の光源ユニットと、
    前記表示素子と、
    前記光源ユニットからの光を前記表示素子に導光する導光光学系と、
    前記表示素子から出射された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、
    前記光源ユニット及び前記表示素子を制御する投影制御部とを備えることを特徴とする投影装置。
  20. 蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する投影方法であって、
    円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有する蛍光板を周方向に回転させ、前記蛍光発光領域に励起光を照射して蛍光光を発生させる際に、
    前記蛍光板の温度を取得し、当該取得した温度により、前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させるときの制御タイミングの間隔を調整することを特徴とする投影方法。
  21. 蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する光源ユニットに備わるコンピュータで実行されるプログラムであって、
    コンピュータを、
    円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有する蛍光板を周方向に回転させ、前記蛍光発光領域に励起光を照射して蛍光光を発生させる手段と、
    前記蛍光板の温度を取得する手段と、
    前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させるときの制御タイミングの間隔を、前記取得した温度により調整する手段として機能させるためのプログラム。
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