JP6183069B2 - 光源ユニット、投影装置、投影方法及びプログラム - Google Patents
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Description
そこで本発明の課題は、蛍光板の蛍光体層にムラがあったとしても、制御にかかる負荷を抑えながら投影画像に対するムラの影響を抑制し、投影画像の安定化を図ることである。
蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する光源ユニットであって、
励起光を出射する励起光源と、
円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有し、前記励起光源からの励起光が前記蛍光発光領域に照射されることにより蛍光光を発する蛍光板と、
前記蛍光板を周方向に回転させる駆動部と、
前記蛍光板の温度を取得する蛍光板温度取得部と、
前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させる同期制御部と、
前記蛍光板温度取得部が取得した温度により前記同期制御部の制御タイミングの間隔を調整するタイミング調整部と、
を備えることを特徴とする光源ユニットが提供される。
制御部41は、ホイールモータ110も駆動(制御)回路であるモータドライバ110Aから出力された例えばTACH信号などの回転数パルスに基づいて、ホイールモータ110の回転周波数、つまり蛍光ホイール101の回転周波数を取得するようになっている。また、制御部41は、現在の蛍光ホイール101の回転周波数に基づいて、それ以降の蛍光ホイール101の目標回転周波数を設定するようにもなっている。
制御部41は、ホイールモータ110の速度制御処理時においては所定のプログラムを実行する。
図7及び図8は、速度制御処理時における流れを示すフローチャートである。ここで、ホイールモータ110の速度制御処理時においては、制御部41は、ホイールモータ110の電流を変化させるためのパラメータ値を変動させることによって、ホイールモータ110の回転周波数を変化させるようになっている。パラメータ値としては、例えばパルス信号の周期に対するパルス幅の割合であるデューティに基づいたデューティ値が挙げられる。デューティ値が小さい場合にはホイールモータ110の回転周波数は小さくなり、デューティ値が大きい場合にはホイールモータ110の回転周波数は大きくなる。
なお、デューティ値(デューティ制御値)は、上記派する幅の割合であるデューティ(%の値)そのものではなく、デューティと正の相関を有する性質のものである。
ステップS2では、制御部41は、モータドライバ110AからのTACH信号に基づいて、ホイールモータ110が回転しているか否かを判断し、回転していないと判断した場合には、処理はステップS1に戻り、回転していると判断した場合には、処理はステップS3に移行する。
ステップS4では、制御部41は、ホイールモータ110の目標回転周波数を初期値(例えば120Hz)に設定する。
ステップS5では、制御部41は、画像変換部23から表示周波数を取得する。
ステップS7では、制御部41は、表示周波数の2倍の値を目標回転周波数に決定する。
ステップS9では、制御部41は、表示周波数の1.5倍の値を目標回転周波数に決定する。
ステップS12では、表示された内容に基づいてユーザがエラー処理を施す。具体的には、安定回転周波数範囲内に収まるように表示周波数が調整されることになる。このエラー処理時においては、速度制御処理は一時的に終了されている。
ステップS15では、表示された内容に基づいてユーザがエラー処理を施す。このエラー処理時においても、速度制御処理は一時的に終了されている。
ステップS18では、制御部41は、ステップS17で取得した温度が第一規定温度よりも高いか否かを判断し、温度が第一規定温度よりも高い場合には処理はステップS19に移行し、温度が第一規定温度以下の場合には処理はステップS24に移行する。
緑色蛍光体層103による変換効率は、蛍光ホイール101の温度の上昇に伴って低下する特性がある。このため、蛍光ホイール101の温度が低い場合には、変換効率が高いために、制御部41による速度制御処理を頻繁に行わなくとも、緑色蛍光体層103が励起光源71からの励起光を緑色波長帯域の蛍光発光光に安定して変換することが可能である。他方、蛍光ホイール101の温度が高い場合には、変換効率が低いために、制御部41による速度制御処理を頻繁に行わなければ励起光源71からの励起光を緑色波長帯域の蛍光発光光に安定して変換させることは難しい。
このような関係に基づき、蛍光ホイール101の温度から調整間隔値を設定する必要がある。例えば、本実施形態では、調整間隔値として用いられるパラメータとして第一間隔値、第二間隔値、第三間隔値が準備されている。第一間隔値は蛍光ホイール101の温度が最も高い場合に、第三間隔値は前記温度が最も低い場合に、第二間隔値は前記温度がそのおよそ中間にある場合に用いられるようになっている。したがって、第一間隔値<第二間隔値<第三間隔値という関係となっている。これらの値として例えば第一間隔値は0.5秒、第二間隔値は1秒、第三間隔値は2秒が設定されている。
このように蛍光ホイール101の温度に基づいて調整間隔値を決定することで、制御部41による速度制御処理の制御タイミングが調整されることとなる。つまり、制御部41が本発明に係るタイミング調整部である。
ここで、デューティ調整値とは、現在のデューティ値を調整するためのデューティ値の変化量である。デューティ調整値は、上記のように決められた調整間隔値の調整頻度でホイールモータ110が目標回転周波数に所定の時間内(例えば数秒)で収束できる値とすることが求められる。すなわち、調整間隔値が大きい場合は、調整間隔値が小さい場合に比べてデューティ調整値を発振しない程度で、ある程度大きくすることが好ましい。このため、第一間隔値に対応する第一調整値は最も小さな値とし、第三間隔値に対応する第三調整値は最も大きな値とし、第二間隔値に対応する第二調整値は第一調整値と第三調整値との間の値にすることが好ましい。
ステップS23では、制御部41は、デューティ調整値を第二調整値に設定し、ステップS26に移行する。
ステップS24では、制御部41は、調整間隔値を第三間隔値に設定する。
ステップS25では、制御部41は、デューティ調整値を第三調整値に設定し、ステップS26に移行する。
ステップS29では、制御部41は、現在のデューティ値を、先に設定されたデューティ調整値だけ加算した値を算出する。
ステップS30では、制御部41は、ステップS28又はステップS29で算出した値がデューティ値の許容範囲内か否かを判断し、判断結果が、許容範囲内である場合には、処理はステップS32に移行し、許容範囲外である場合には、処理はステップS31に移行する。
ステップS32では、制御部41は、算出した値をデューティ値に設定する。これにより、ホイールモータ110がデューティ値に基づく回転周波数で回転するように制御される。
ステップS33では、制御部41は、先に設定された調整間隔値だけ時間が経過したか否かを判断し、経過していない場合は、処理は経過するまでステップS33を繰り返し、経過した場合は、処理はステップS5に移行する。
図9は、蛍光ホイール101における緑色蛍光体層103のムラを示すイメージ図である。この図9では緑色蛍光体層103を周方向に8分割し、第一領域H1と第二領域H2の緑色蛍光体層103が最も濃く、次いで第三領域H3、第四領域H4、第五領域H5の緑色蛍光体層103が濃く、最後に第六領域H6、第七領域H7、第八領域H8の緑色蛍光体層103が最も薄くなっている場合を例示している。
ここで、励起光は、表示周波数に基づく緑色の画像信号(パルス信号)に基づいて励起光照射装置70から出射されている。図10(a)に示すように、表示周波数の2倍の回転周波数で蛍光ホイール101が回転していると、画像信号の1パルス間に蛍光ホイール101が2周することになる。このため、励起光の発光時には、いずれも第一領域H1、第二領域H2、第三領域H3に対して励起光が照射されることになる。つまり、励起光の発光時には蛍光ホイール101の同じ領域部分に対して励起光が照射されるために、緑色蛍光体層103にムラがあったとしても緑色光の強度が時間的に変化せずに、投影画像を視認するユーザにとってはムラがあることが認識されにくい。
このように、蛍光ホイール101の温度に対し適切に速度制御処理の頻度が調整されるので、制御に係る負荷を抑制することが可能となる。
そして、表示素子51の表示周波数と、蛍光ホイール101の回転周波数とが同期されているので、蛍光ホイール101の緑色蛍光体層103にムラがあったとしても、制御にかかる負荷を抑えながら投影画像に対するムラの影響を抑制することができる。
ここで、表示周波数と回転周波数とは以下の式(1)の関係を満たしていればよい。
また、j/kの値が1.5であれば、図10(b)に示したように、奇数周回と偶数周回とでは異なるものの、奇数周回では同じ領域部分に励起光が照射され、偶数周回でも同じ領域部分に励起光が照射される。励起光の照射される領域としての箇所が2箇所(励起光の照射のされ方が2通り)となるので極力緑色光の強度の時間的変化を抑制することができる。
そして、例えばj/kの値が1.33…、1.25であれば、図示しないが励起光の照射される箇所がそれぞれ3箇所、4箇所となる。
このように、j,kは、励起光の照射される箇所がなるべく少なくなるように選ばれることが好ましい。
言い換えると、j/kの値は、1.5又は2に適切に切り替えられるので、表示周波数の範囲がある程度広くても、表示周波数にj/kの値を積算して得られる回転周波数の範囲を表示周波数の範囲より上限と下限との割合として狭くすることができ、回転周波数を安定周波数範囲内に収めることができる。
具体的には、現在の表示周波数が所定値未満である場合にはj/kの値が大きい方(j/k=2)が選択され、現在の表示周波数が所定値以上である場合にはj/kの値が小さい方(j/k=1.5)が選択されるので、これらの値を表示周波数に積算して得られる回転周波数を安定周波数範囲内に収めることができ、j/kの値が1.5又は2とすることで、上述のように緑色光の強度の時間的変化を抑制することができる。
この所定値の所定の範囲は、入力周波数の規格として、最も使われることの少ない例えば67Hz〜68Hzが選ばれている。
具体的には、現在の表示周波数を第一の閾値と第一の閾値よりも大きい第二の閾値と比較し、現在の表示周波数が第一の閾値よりも小さくなる方向に変化した場合に、j/kの値の大きい組のj及び前記kを選択し、現在の表示周波数が第二の閾値よりも大きくなる方向に変化した場合に、j/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択するようにすればよい。
このようなヒステリシス特性を持たせることにより、目標回転周波数が頻繁に変わって回転周波数の変動が起こってしまうことを抑制することができる。
また、表示周波数が67Hz以上68Hz未満のときには、直前の目標回転周波数が引き継がれる。
表示周波数が60Hz(低周波数範囲)のときにはj/kの値に、より大きい2が選択されて目標回転周波数は120Hzとなる。表示周波数が50Hz(低周波数範囲)のときにはj/kの値に同様に2が選択されて目標回転周波数は100Hzとなる。これにより、回転周波数は、安定周波数範囲の下限を下回らないことになる。
上記実施形態では、励起光源71を時分割に点灯させる単板式の投影装置の例で説明したが、例えば、表示素子を3枚備えるような3板式(多板式)の投影装置に対しても励起光の照射のされ方が限定されるので、本発明に係る構成を好適に用いることができる。
また、制御部41は、投影装置10に設けずに、光源ユニット60に個別に設けることとしてもよい。また、各光学系のレイアウトは上記したものに限定されることなく、様々な構成とすることができる。
また、j/kの値が例えば1.5か2に限定され、表示周波数が表示可能周波数範囲内に収まるようにj/kを決定できないとされる場合に、制御部41は投影制御部38を制御して、表示周波数が表示可能周波数範囲内に収まらない旨を通知するようにしてもよい。ユーザはその通知に応じた対処を行うことができる。
また、j/kの値として2種類用いるだけでなく3種類以上用いることも可能である。この場合も、3種類以上のj/kの値に対応するように制御部41がj及びkをそれぞれ個別に決定してもよい。
励起光源71は、温度上昇に伴って励起光源71自体の発光効率が低下してしまう特性があり、緑色蛍光体層103により変換された蛍光発光光も励起光源71の温度によって揺らぎを生じてしまう。
このため、励起光源71の温度が低い場合には、発光効率が高いために制御部41による速度制御処理を頻繁に行わなくとも、蛍光発光光に安定して変換することが可能であるが、励起光源71の温度が高い場合には、発光効率が低いために制御部41による速度制御処理を頻繁に行わなければ、安定した蛍光発光光を発生させることは難しい。
このような関係に基づき、励起光源71の温度から調整間隔値を設定する必要がある。実際には、励起光源71の温度と、蛍光ホイール101の温度とを複合的に考慮して、調整間隔値を設定しなければならず、種々の実験やシミュレーション等を行うことによって適切な値を求めることが望まれる。
さらに、そのような構成にあっては、回転周波数(速度)の他に、回転位置(位相)も取得することができるので、上記実施形態で説明した、全周にわたって蛍光体層が配置される蛍光ホイールに限らず、蛍光体層が特定の角度範囲内に配置されるような構成の蛍光ホイールにも適用が可能となる。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
<請求項1>
蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する光源ユニットであって、
励起光を出射する励起光源と、
円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有し、前記励起光源からの励起光が前記蛍光発光領域に照射されることにより蛍光光を発する蛍光板と、
前記蛍光板を周方向に回転させる駆動部と、
前記蛍光板の温度を取得する蛍光板温度取得部と、
前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させる同期制御部と、
前記蛍光板温度取得部が取得した温度により前記同期制御部の制御タイミングの間隔を調整するタイミング調整部と、
を備えることを特徴とする光源ユニット。
<請求項2>
請求項1記載の光源ユニットにおいて、
前記タイミング調整部は、
前記蛍光板温度取得部が取得した温度が高いほど、前記制御タイミングの間隔が短くなるように調整することを特徴とする光源ユニット。
<請求項3>
請求項1又は2記載の光源ユニットにおいて、
前記光源の温度を取得する光源温度取得部をさらに備え、
前記同期制御部は、前記蛍光板温度取得部が取得した温度と、前記光源温度取得部が取得した温度とにより前記同期制御部の制御タイミングの間隔を調整することを特徴とする光源ユニット。
<請求項4>
請求項3記載の光源ユニットにおいて、
前記タイミング調整部は、
前記光源温度取得部が取得した温度が高いほど、前記制御タイミングの間隔が短くなるように調整することを特徴とする光源ユニット。
<請求項5>
請求項1〜4のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記制御タイミングの間隔により、前記駆動部の回転周波数を変化させるためのパラメータ値を変化させることを特徴とする光源ユニット。
<請求項6>
請求項1〜5のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記表示素子の表示周波数と、前記蛍光板の回転周波数とが式(1)
j×表示周波数=k×回転周波数(j,kは整数でj>k)・・・(1)
の関係を満たすように前記駆動部を制御することを特徴とする光源ユニット。
<請求項7>
請求項6記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記駆動部の安定回転周波数範囲内に前記回転周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。
<請求項8>
請求項6又は7記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記回転周波数の範囲を前記表示素子の表示周波数の範囲よりも上限と下限との割合として狭くするように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。
<請求項9>
請求項6〜8のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記駆動部の安定回転周波数範囲内に前記回転周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定する際、j/kの値が異なる2組以上の前記j及び前記kを決定し、所定の条件で前記j及び前記kの組を切り替えることを特徴とする光源ユニット。
<請求項10>
請求項9記載の光源ユニットにおいて、
前記所定の条件は、現在の前記表示周波数が所定値以上であるか否かであり、
前記同期制御部は、現在の前記表示周波数が所定値未満である場合にはj/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定値以上である場合にはj/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択することを特徴とする光源ユニット。
<請求項11>
請求項9記載の光源ユニットにおいて、
前記所定値は所定の範囲を有しており、
前記同期制御部は、現在の前記表示周波数が所定の範囲の下限値未満である場合にはj/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定の範囲の上限値以上である場合にはj/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定の範囲に収まる場合には直前の目標回転周波数を引き継ぐことを特徴とする光源ユニット。
<請求項12>
請求項9記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、現在の前記表示周波数を第一の閾値と当該第一の閾値よりも大きい第二の閾値と比較し、
前記所定の条件として、現在の前記表示周波数が前記第一の閾値よりも小さくなる方向に変化した場合に、j/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が前記第二の閾値よりも大きくなる方向に変化した場合に、j/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択することを特徴とする光源ユニット。
<請求項13>
請求項6〜12のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
通知手段を備え、
前記同期制御部は、前記回転周波数が前記駆動部の安定回転周波数範囲内に収まるように前記j及び前記kを決定できないとされる場合に、前記通知手段を制御して、前記回転周波数が前記安定回転周波数範囲内に収まらない旨を通知することを特徴とする光源ユニット。
<請求項14>
請求項6〜13のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記j及び前記kは、j/kの値が整数となるように決定されていることを特徴とする光源ユニット。
<請求項15>
請求項6〜13のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記j及び前記kは、j/kの値が1.5となるように決定されていることを特徴とする光源ユニット。
<請求項16>
請求項6〜15のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記励起光源を時分割に点灯させることを特徴とする光源ユニット。
<請求項17>
請求項6〜16のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記表示素子の表示可能周波数範囲内に前記表示周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。
<請求項18>
請求項17に記載の光源ユニットにおいて、
通知手段を備え、
前記同期制御部は、前記表示周波数が前記表示可能周波数範囲内に収まるように前記j及び前記kを決定できないとされる場合に、前記通知手段を制御して、前記表示周波数が前記表示可能周波数範囲内に収まらない旨を通知することを特徴とする光源ユニット。
<請求項19>
請求項1〜17のいずれか一項記載の光源ユニットと、
前記表示素子と、
前記光源ユニットからの光を前記表示素子に導光する導光光学系と、
前記表示素子から出射された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、
前記光源ユニット及び前記表示素子を制御する投影制御部とを備えることを特徴とする投影装置。
<請求項20>
蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する投影方法であって、
円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有する蛍光板を周方向に回転させ、前記蛍光発光領域に励起光を照射して蛍光光を発生させる際に、
前記蛍光板の温度を取得し、当該取得した温度により、前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させるときの制御タイミングの間隔を調整することを特徴とする投影方法。
<請求項21>
蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する光源ユニットに備わるコンピュータで実行されるプログラムであって、
コンピュータを、
円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有する蛍光板を周方向に回転させ、前記蛍光発光領域に励起光を照射して蛍光光を発生させる手段と、
前記蛍光板の温度を取得する手段と、
前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させるときの制御タイミングの間隔を、前記取得した温度により調整する手段として機能させるためのプログラム。
38 投影制御部(通知手段)
41 制御部(同期制御部、タイミング調整部)
51 表示素子
60 光源ユニット
70 励起光照射装置
71 励起光源
101 蛍光ホイール(蛍光板)
102 ホイール用温度センサ(蛍光板温度取得部)
103 緑色蛍光体層(蛍光発光領域)
110 ホイールモータ(駆動部)
170 導光光学系
220 投影側光学系
Claims (21)
- 蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する光源ユニットであって、
励起光を出射する励起光源と、
円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有し、前記励起光源からの励起光が前記蛍光発光領域に照射されることにより蛍光光を発する蛍光板と、
前記蛍光板を周方向に回転させる駆動部と、
前記蛍光板の温度を取得する蛍光板温度取得部と、
前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させる同期制御部と、
前記蛍光板温度取得部が取得した温度により前記同期制御部の制御タイミングの間隔を調整するタイミング調整部と、
を備えることを特徴とする光源ユニット。 - 請求項1記載の光源ユニットにおいて、
前記タイミング調整部は、
前記蛍光板温度取得部が取得した温度が高いほど、前記制御タイミングの間隔が短くなるように調整することを特徴とする光源ユニット。 - 請求項1又は2記載の光源ユニットにおいて、
前記光源の温度を取得する光源温度取得部をさらに備え、
前記同期制御部は、前記蛍光板温度取得部が取得した温度と、前記光源温度取得部が取得した温度とにより前記同期制御部の制御タイミングの間隔を調整することを特徴とする光源ユニット。 - 請求項3記載の光源ユニットにおいて、
前記タイミング調整部は、
前記光源温度取得部が取得した温度が高いほど、前記制御タイミングの間隔が短くなるように調整することを特徴とする光源ユニット。 - 請求項1〜4のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記制御タイミングの間隔により、前記駆動部の回転周波数を変化させるためのパラメータ値を変化させることを特徴とする光源ユニット。 - 請求項1〜5のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記表示素子の表示周波数と、前記蛍光板の回転周波数とが式(1)
j×表示周波数=k×回転周波数(j,kは整数でj>k)・・・(1)
の関係を満たすように前記駆動部を制御することを特徴とする光源ユニット。 - 請求項6記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記駆動部の安定回転周波数範囲内に前記回転周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。 - 請求項6又は7記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記回転周波数の範囲を前記表示素子の表示周波数の範囲よりも上限と下限との割合として狭くするように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。 - 請求項6〜8のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記駆動部の安定回転周波数範囲内に前記回転周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定する際、j/kの値が異なる2組以上の前記j及び前記kを決定し、所定の条件で前記j及び前記kの組を切り替えることを特徴とする光源ユニット。 - 請求項9記載の光源ユニットにおいて、
前記所定の条件は、現在の前記表示周波数が所定値以上であるか否かであり、
前記同期制御部は、現在の前記表示周波数が所定値未満である場合にはj/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定値以上である場合にはj/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択することを特徴とする光源ユニット。 - 請求項9記載の光源ユニットにおいて、
前記所定値は所定の範囲を有しており、
前記同期制御部は、現在の前記表示周波数が所定の範囲の下限値未満である場合にはj/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定の範囲の上限値以上である場合にはj/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が所定の範囲に収まる場合には直前の目標回転周波数を引き継ぐことを特徴とする光源ユニット。 - 請求項9記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、現在の前記表示周波数を第一の閾値と当該第一の閾値よりも大きい第二の閾値と比較し、
前記所定の条件として、現在の前記表示周波数が前記第一の閾値よりも小さくなる方向に変化した場合に、j/kの値の大きい組の前記j及び前記kを選択し、現在の前記表示周波数が前記第二の閾値よりも大きくなる方向に変化した場合に、j/kの値の小さい組の前記j及び前記kを選択することを特徴とする光源ユニット。 - 請求項6〜12のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
通知手段を備え、
前記同期制御部は、前記回転周波数が前記駆動部の安定回転周波数範囲内に収まるように前記j及び前記kを決定できないとされる場合に、前記通知手段を制御して、前記回転周波数が前記安定回転周波数範囲内に収まらない旨を通知することを特徴とする光源ユニット。 - 請求項6〜13のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記j及び前記kは、j/kの値が整数となるように決定されていることを特徴とする光源ユニット。 - 請求項6〜13のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記j及び前記kは、j/kの値が1.5となるように決定されていることを特徴とする光源ユニット。 - 請求項6〜15のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記励起光源を時分割に点灯させることを特徴とする光源ユニット。 - 請求項6〜16のいずれか一項記載の光源ユニットにおいて、
前記同期制御部は、前記表示素子の表示可能周波数範囲内に前記表示周波数が収まるように、前記j及び前記kを決定することを特徴とする光源ユニット。 - 請求項17に記載の光源ユニットにおいて、
通知手段を備え、
前記同期制御部は、前記表示周波数が前記表示可能周波数範囲内に収まるように前記j及び前記kを決定できないとされる場合に、前記通知手段を制御して、前記表示周波数が前記表示可能周波数範囲内に収まらない旨を通知することを特徴とする光源ユニット。 - 請求項1〜17のいずれか一項記載の光源ユニットと、
前記表示素子と、
前記光源ユニットからの光を前記表示素子に導光する導光光学系と、
前記表示素子から出射された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、
前記光源ユニット及び前記表示素子を制御する投影制御部とを備えることを特徴とする投影装置。 - 蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する投影方法であって、
円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有する蛍光板を周方向に回転させ、前記蛍光発光領域に励起光を照射して蛍光光を発生させる際に、
前記蛍光板の温度を取得し、当該取得した温度により、前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させるときの制御タイミングの間隔を調整することを特徴とする投影方法。 - 蛍光光を用いて画像を表示する表示素子に対して、蛍光光を照射する光源ユニットに備わるコンピュータで実行されるプログラムであって、
コンピュータを、
円板状の基材の一面に蛍光発光領域を有する蛍光板を周方向に回転させ、前記蛍光発光領域に励起光を照射して蛍光光を発生させる手段と、
前記蛍光板の温度を取得する手段と、
前記表示素子の表示周波数及び前記蛍光板の回転周波数を同期させるときの制御タイミングの間隔を、前記取得した温度により調整する手段として機能させるためのプログラム。
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