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JP6161448B2 - 超音波流量計及び超音波流量計用の超音波吸収体 - Google Patents

超音波流量計及び超音波流量計用の超音波吸収体 Download PDF

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Description

本発明は超音波流量計に関し、特に、配管を流れる流体の流量を計測する超音波流量計に関する。
この種の超音波流量計として配管の上流側の外周と配管の下流側の外周にそれぞれ超音波送受信器を設置し、流体の流れ方向及び逆方向に超音波を伝搬させたときの2つの伝搬時間を計測し、これら伝搬時間に基づいて流体の流速を計算するものが知られている。この種の流量計では、送信器から発せられた超音波は流体中を伝搬して受信器に到達する流体伝搬波と、配管壁を伝搬して受信器に伝搬する配管伝搬波として受信器に到達する。流体伝搬波は計測に必要な信号成分であり、配管伝搬波は信号成分に重畳するノイズ成分である。
このノイズ成分を減衰させるために2つの超音波送受信器間の配管の外壁に配管伝搬波のエネルギーを減衰させるダンピング材(超音波吸収体)を円筒状に形成してSN比(信号対ノイズ比)の向上を図っている。例えば、特許文献1には配管にダンピング材を設けた超音波流量計の例が開示されている。
米国特許6626049号公報
上記配管伝搬波のエネルギーをより減衰させるにはダンピング材の材質を選択し、ダンピング材の膜厚を増すと良い。ダンピング材により配管伝搬波のエネルギーの吸収量が増えると計測におけるSN比が向上する。例えば、流体の圧力が低い場合には流体伝搬波の信号エネルギーが減少してSN比が低下するが、ダンピング材を厚く形成することで配管伝搬波のエネルギーを減少してSN比の低下を抑制することが可能である。
このような、ダンピング材の主材料はゴムであることが多い。ゴムを主材料とする柔らかいダンピング材を配管の外壁に厚く形成すると、長期の時間経過に伴ってダンピング材の自重によってダンピング材が移動し厚みに不均一な部位が発生し得る。ダンピング材が音響インピーダンスを調整するための粒子を含む場合には更に自重が増し、この厚みが変化する傾向は増大する。配管表面を覆うダンピング材の厚みが不均一になるとダンピング性能が阻害され、超音波流量計のSN比が低下する。
よって、本発明は超音波流量計の配管に施されるダンピング材の移動を抑制して、SN比が低下しないようにした超音波流量計を提供することを目的とする。また、超音波流量計に好適なダンピング材を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため本発明の超音波流量計の一態様は、内部を気体が流れる配管における上流側の外周に設けられ、超音波の送信および受信を行う第1の超音波送受信部と、上記配管における下流側の外周に設けられ、超音波の送信および受信を行う第2の超音波送受信部と、上記第1の超音波送受信部から送信された上記超音波が上記第2の超音波送受信部に受信されるまでの時間と、上記第2の超音波送受信部から送信された上記超音波が上記第1の超音波送受信部に受信されるまでの時間とに基づいて、上記気体の流量を測定する本体部と、上記配管の外周に設けられ、上記超音波が上記配管を伝搬する配管伝搬波を吸収する超音波吸収体と、を備え、上記超音波吸収体は上記配管の外周に形成される第1のゴム層と上記第1のゴム層上に形成される第2のゴム層とを含み、上記第1のゴム層は粘弾性が上記第2のゴム層の粘弾性よりも大きく(柔らかい)、上記第2のゴム層は上記第1のゴム層よりも小さい粘弾性(固い)で上記第1のゴム層を一周する。
かかる構成とすることによって、超音波吸収体の相対的に柔らかい第1のゴム層で配管伝搬波が吸収され、相対的に固い第2のゴム層で超音波吸収体の変形が防止される。
上記第1及び第2のゴム層は音響インピーダンスが等しくなるようにゴム層中の粒子が調整されることが望ましい。2つのゴム層の音響インピーダンスを等しくすることによってゴム層界面において配管伝搬波の反射が発生することが防止され、配管伝搬波が第1のゴム層及び第2のゴム層に拡散し、配管伝搬波のエネルギーが吸収される。この調整は、例えば、上記第1及び第2のゴム層の各層に含まれる粒子の総重量が等しくなるようにする。粒子は金属粒子(タングステン、フェライト、硫酸バリウム等)を使用することが可能である。
また、本発明の他の態様は、内部を気体が流れる配管における上流側の外周から送信された超音波が上記配管における下流側の外周で受信されるまでの時間と、上記配管における下流側の外周から送信された超音波が上記配管における上流側の外周で受信されるまでの時間とに基づいて、上記気体の流量を測定する超音波流量計用の超音波吸収体であって、上記配管の外周に形成される第1のゴム層と上記第1のゴム層上に形成される第2のゴム層とを含み、上記第1のゴム層は粘弾性が上記第2のゴム層の粘弾性よりも大きく(柔らかい)、上記第2のゴム層は上記第1のゴム層よりも小さい粘弾性(固い)で上記第1のゴム層を一周する。
かかる構成とすることによって、柔らかい第1のゴム層の外周を固い第2のゴム層で把持する構成として第1のゴム層の変形を防止することが可能となる。
望ましくは、上記第1のゴム層に含まれる粒子の総重量と上記第2のゴム層に含まれる粒子の総重量とを調整することによって上記第1及び第2のゴム層の音響インピーダンスが等しくなるように調整される。それにより、配管伝搬波が第1及び第2のゴム層中に拡散してノイズ成分のエネルギーを減衰させる。
本発明によれば、配管を被覆する超音波吸収体(ダンピング材)の経時的な変形が抑制されるので配管伝搬波に対する超音波吸収体のダンピング性能の低下が抑制される。配管を被覆する超音波吸収体の変形が少ないために超音波流量計におけるSN比の経時的低下が防止される。
本発明に使用される超音波流量計を説明する説明図である。 超音波流量計の超音波送受信部を説明する説明図である。 超音波流量計の動作原理を説明する説明図である。 超音波流量計における超音波信号と配管伝搬波を説明する説明図である。 超音波流量計における受信信号の例を説明する説明図である。 超音波流量計における受信信号の例を説明する説明図である。 超音波流量計における受信信号の例(SN比が低い場合)を説明する説明図である。 超音波吸収体の例を説明する説明図である。 音響インピーダンスを調整するために超音波吸収体に混入する粒子の例を説明する説明図である。 超音波吸収体の粘弾性(針入度)とSN比の関係を説明するグラフである。 超音波吸収体の変形を説明する説明図である。 超音波吸収体を柔らかさの異なる複数の層で形成する例を説明する説明図である。 超音波吸収体を柔らかさの異なる複数の層で形成する他の例を説明する説明図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。なお、以下の説明において、図面の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」という。
図1ないし図13は、本発明に係る超音波流量計および超音波流量計用の超音波吸収体の一実施形態を示すためのものである。図1は、超音波流量計100の概略構成の一例を示す構成図である。図1に示すように、超音波流量計100は、配管Aの内部を流れる気体(ガス)の流量を測定するためのものである。超音波流量計100の測定対象である気体は、図1において白抜き矢印で示す方向(図1における左から右の方向)に流れている。超音波流量計100は、第1超音波送受信部20Aと、第2超音波送受信部20Bと、本体部50と、超音波吸収体10と、を備える。
第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bは、それぞれ配管Aの外周に設けられる。図1に示す例では、第1超音波送受信部20Aが配管Aにおける上流側に、第2超音波送受信部20Bは配管Aにおける下流側に、それぞれ配置される。第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bは、それぞれ超音波の送信および受信を行い、相互に超音波を送受信する。すなわち、第1超音波送受信部20Aが送信した超音波は、第2超音波送受信部20Bによって受信され、第2超音波送受信部20Bが送信した超音波は、第1超音波送受信部20Aによって受信される。
図2は、図1に示した第1超音波送受信部20Aの構成を説明する拡大断面図である。図2に示すように、第1超音波送受信部20Aは、くさび21と、圧電素子22と、を備える。
くさび21は、配管Aの外周面に対して所定の角度で超音波を入射させるためのものであり、樹脂製または金属製の部材である。くさび21は、底面21aが配管Aの外周面に接触するように設置される。また、くさび21は、底面21aに対して所定の角度を有する斜面21bが形成されている。斜面21bには、圧電素子22が設置される。
本実施形態では、底面21aが配管Aの外周面に接触する例を示したが、これに限定されない。底面21aと配管Aの外周面との間に接触媒質(カプラント)を介在させてもよい。
圧電素子22は、超音波を送信するとともに、超音波を受信するためのものである。圧電素子22には、リード線(図示省略)が電気的に接続されている。リード線を介して所定周波数の電気信号が印加されと、圧電素子22は、当該所定周波数で振動して超音波を発する。これにより、超音波が送信される。図2において破線の矢印で示すように、圧電素子22から送信された超音波は、斜面21bの角度でくさび21を伝搬する。くさび21を伝搬する超音波は、くさび21と配管Aの外壁との界面で屈折して入射角が変化し、配管Aの内壁と配管Aの内部を流れる気体との界面でさらに屈折して入射角が変化し、当該気体を伝搬する。界面おける屈折は、スネルの法則に従うので、配管Aを伝搬するときの超音波の速度、気体を伝搬するときの超音波の速度に基づいて、斜面21bの角度をあらかじめ設定することにより、超音波を所望の入射角で気体に入射させ、伝搬させることができる。
一方、圧電素子22に超音波が到達すると、圧電素子22は、当該超音波の周波数で振動して電気信号を発生させる。これにより、超音波が受信される。圧電素子22に発生した電気信号は、リード線を介して後述する本体部50で検出される。
なお、第2超音波送受信部20Bは、第1超音波送受信部20Aと同様の構成を備える。すなわち、第2超音波送受信部20Bも、くさび21と、圧電素子22と、を備える。よって、前述した第1超音波送受信部20Aの説明をもって、第2超音波送受信部20Bの詳細な説明を省略する。
図1に示す本体部50は、超音波が配管Aの内部を流れる気体を伝搬する時間に基づいて当該気体の流量を測定するためのものである。本体部50は、概略、切替部51と、送信回路部52と、受信回路部53と、計時部54と、演算制御部55と、入出力部56と、を備える。
切替部51は、超音波の送信および受信を切り替えるためのものである。切替部51は、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bに接続されている。切替部51は、例えば、切替スイッチなどを含んで構成することが可能である。切替部51は、演算制御部55から入力される制御信号に基づいて切替スイッチを切り替え、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bのうちの一方を送信回路部52に接続させるとともに、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bのうちの他方を受信回路部53と接続させる。これにより、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bのうちの一方が超音波を送信し、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bのうちの他方が当該超音波を受信することができる。
送信回路部52は、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bに超音波を送信させるためのものである。送信回路部52は、例えば、所定周波数の矩形波を生成する発振回路、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bを駆動する駆動回路などを含んで構成することが可能である。送信回路部52は、演算制御部55から入力される制御信号に基づいて、駆動回路が発振回路により生成された矩形波を駆動信号として第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bのうちの一方の圧電素子22に出力する。これにより、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bの一方の圧電素子22が駆動され、当該圧電素子22が超音波を送信する。
受信回路部53は、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが受信した超音波を検出するためのものである。受信回路部53は、例えば、信号を所定の利得(ゲイン)で増幅する増幅回路、所定周波数の電気信号を取り出すためのフィルタ回路などを含んで構成することが可能である。受信回路部53は、演算制御部55から入力される制御信号に基づいて、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bのうちの一方の圧電素子22から出力された電気信号を増幅し、フィルタリングして受信信号に変換する。受信回路部53は、変換した受信信号を演算制御部55に出力する。
計時部54は、所定の期間における時間を計測するためのものである。計時部54は、例えば、発振回路などで構成することが可能である。なお、発振回路は、送信回路部52と共有するようにしてもよい。計時部54は、演算制御部55から入力されるスタート信号およびストップ信号に基づいて、発振回路の基準波の数をカウントして時間を計測する。計時部54は、計測した時間を演算制御部55に出力する。
演算制御部55は、配管Aの内部を流れる気体の流量を演算により算出するためのものである。演算制御部55は、例えば、CPU、ROMやRAMなどのメモリ、入出力インターフェースなどで構成することが可能である。また、演算制御部55は、切替部51、送信回路部52、受信回路部53、計時部54、および、入出力部56などの本体部50の各部を制御する。なお、演算制御部55が気体の流量を算出する方法については、後述する。
入出力部56は、ユーザ(利用者)が情報を入力し、かつ、ユーザに対して情報を出力するためのものである。入出力部56は、例えば、操作ボタンなどの入力手段、表示ディスプレイなどの出力手段などで構成することが可能である。ユーザが操作ボタンなどを操作することにより、設定などの各種の情報が入出力部56を介して演算制御部55に入力される。また、入出力部56は、演算制御部55により算出された気体の流量、気体の速度、所定期間における積算流量などの情報を、表示ディスプレイなどに表示して出力する。
図3は、配管Aの内部を流れる気体の流量の算出方法を説明するための側方断面図である。図3に示すように、配管Aの内部を所定の方向(図3において左側から右側への方向)に流れる気体の速度(以下、流速という)をV[m/s]、当該気体中を超音波が伝搬するときの速度(以下、音速という)をC[m/s]とし、当該気体を伝搬する超音波の伝搬経路長をL[m]とし、配管Aの管軸と超音波の伝搬経路とのなす角度をθとする。
ここで、配管Aの上流側(図3において左側)に設置された第1超音波送受信部20Aが超音波を送信し、配管Aの下流側(図3において右側)に設置された第2超音波送受信部20Bが当該超音波を受信するときに、当該超音波が配管Aの内部の気体を伝搬する伝搬時間t12は、以下の式(1)で表される。
12=L/(C+Vcosθ) …(1)
一方、配管Aの下流側に設置された第2超音波送受信部20Bが超音波を送信し、配管Aの上流側に設置された第1超音波送受信部20Aが当該超音波を受信するときに、当該超音波が配管Aの内部の気体を伝搬する伝搬時間t21は、以下の式(2)で表される。
21=L/(C−Vcosθ) …(2)
式(1)および式(2)から、気体の流速Vは、以下の式(3)で表される。
V=(L/2cosθ)・{(1/t12)−(1/t21)} …(3)
式(3)において、伝搬経路長Lおよび角度θは、流量の測定前に既知の値であるから、流速Vは、伝搬時間t12および伝搬時間t21を計測することで、式(3)から算出することができる。
そして、配管Aの内部を流れる気体の流量Q[m3/s]は、流速V[m/s]と、補数係数Kおよび配管Aの断面積S[m3/s]と、を用いて以下の式(4)で表される。
Q=KVS …(4)
したがって、演算制御部55は、伝搬経路長L、角度θ、補数係数K、および、配管Aの断面積Sを、あらかじめメモリなどに記憶しておく。そして、演算制御部55は、受信回路部53から入力される受信信号に基づいて、計時54により伝搬時間t12および伝搬時間t21を計測することで、式(3)および式(4)から、配管Aの内部を流れる気体の流量Qを算出することができる。
本実施形態では、図3および式(1)ないし式(4)を用いて、伝搬時間逆数差法により気体の流量を算出する例を示したが、これに限定されない。演算制御部55は、他の方法、例えば、周知の伝搬時間差法により気体の流量を算出するようにしてもよい。
また、本実施形態では、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Aの一方が送信した超音波が、配管Aの内部の気体を伝搬し、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Aの他方で直接受信する例を示したが、これに限定されない。例えば、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bを共に配管Aの同一側面側に配置し、配管Aの内壁でV字状に1回反射して気体中を伝搬する超音波を計測することとしても良い。また、配管Aの内壁でn回(nは自然数)反射した超音波を受信するようにしても良い。
図1に示す超音波吸収体10は、配管Aの外周面に設けられる。具体的には、超音波吸収体10は、配管Aの外周面において、少なくとも第1超音波送受信部20Aと第2超音波送受信部20Bとの間の領域を覆うように配置され、配管Aの外周面に密着して固定される。第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが配管Aの外周面に直接接触するように、超音波吸収体10のうちの第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが配置される部分は、超音波吸収体10の一部が枠状に切り取られる。超音波吸収体10は、例えば、主材料として、架橋していないブチルゴム(IIR、イソブチレンとイソプレンとの共重合体)を使用することが可能である。
図4は、第1超音波送受信部20Aから送信された超音波が第2超音波送受信部20Bに受信される様子を説明するための断面図である。同図の例では、説明の便宜上、超音波吸収体10が一層で構成された場合を示しているが、後述の実施例の特徴的な構成では超音波吸収体10は複数層で形成されている。
図4に示すように、例えば、第1超音波送受信部20Aから送信された超音波は、配管Aを通過(透過)して配管Aの内部の気体を伝搬する気体伝搬波W1と、配管A内を伝搬する配管伝搬波W2とに分けられる。気体伝搬波W1は、再び配管Aを通過して第2超音波送受信部20Bに到達する。一方、配管伝搬波W2も、配管Aの内壁および外壁で複数回反射しながら第2超音波送受信部20Bに到達し得る。図示およびその詳細な説明を省略するが、第1超音波送受信部20Aから送信された超音波と同様に、第2超音波送受信部20Aから送信された超音波も、気体伝搬波W1と配管伝搬波W2とに分けられ、気体伝搬波W1は配管Aを通過して第1超音波送受信部20Aに到達するとともに、配管伝搬波W2も配管Aの内壁および外壁を複数回反射しながら第1超音波送受信部20Aに到達し得る。
一般に、一方の媒質を伝搬する音波が、他方の媒質との界面で透過(通過)するか、反射するかは、一方の媒質と他方の媒質との音響インピーダンスの差によって決まる。すなわち、音響インピーダンスの差が小さいほど、一方の媒質を伝搬する音波は他方の媒質に透過し、音響インピーダンスの差が大きいほど、一方の媒質を伝搬する音波は他方の媒質との界面で反射する傾向がある。
配管Aの内部を流れる流体が、例えば、液体である場合、液体の音響インピーダンスと、配管の材料、例えば、ステンレス(SUS)などの金属や合成樹脂などの高分子化合物の音響インピーダンスとの差が相対的に小さいので、超音波は、配管Aを透過(通過)して内部を流れる液体を伝搬する割合(透過率)が多く(大きく)、つまり、配管Aの管壁で反射する割合(反射率)が少なく(小さく)、配管伝搬波W2のエネルギー(の大きさ、または強度)は小さい。これに対し、気体の音響インピーダンスは、液体の音響インピーダンスと比較して小さい。そのため、配管Aの内部を流れる流体が気体である場合、気体の音響インピーダンスと、配管Aの音響インピーダンスとの差が相対的に大きくなるので、超音波は、配管Aを透過(通過)して内部を流れる液体を伝搬する割合(透過率)が少なく(小さく)、つまり、配管Aの管壁で反射する割合(反射率)が多く(大きく)、配管伝搬波W2のエネルギー(の大きさ、または強度)は大きい。
ここで、超音波の気体伝搬波W1を受信して伝搬時間を計測し、当該伝搬時間に基づいて流量を測定する超音波流量計において、気体伝搬波W1は検出すべき信号(信号成分S)であり、配管伝搬波W2は信号に対するノイズ(ノイズ成分N)である。そのため、気体伝搬波W1のエネルギー(の大きさ、または強度)に対して配管伝搬波W2のエネルギー(の大きさ、または強度)が十分に小さくないと、気体伝搬波W1と配管伝搬波W2との識別が困難になる。その結果、気体伝搬波W1と配管伝搬波W2とを取り違えて伝搬時間の計測を誤り、誤った伝搬時間に基づいて気体の流量を測定してしまう可能性がある。
超音波吸収体10は、配管Aの外周に設けられており、配管Aを伝搬する配管伝搬波W2を吸収する。また、超音波吸収体10は、前述したように、未架橋のブチルゴムを含んでいる。ここで、未架橋のブチルゴムは、音響インピーダンスの値が配管Aの材料と近く、かつ、超音波の周波数帯の振動を吸収する能力(吸収性能)が高い。これにより、超音波吸収体10は、配管Aを伝搬する過程で配管伝搬波W2を減衰させることができ、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bに到達する、つまり、受信される配管伝搬波W2のエネルギー(の大きさ、または強度)を気体伝搬波W1のエネルギー(の大きさ、または強度)に対して十分に小さくする、すなわち、SN比(気体伝搬波W1の最大振幅値と配管伝搬波W2の最大振幅値との比)を向上させることができる。
また、未架橋のブチルゴムは、粘着性および弾性を有する粘弾性体でもある。これにより、超音波吸収体10は粘着しやすいので、配管Aの外周に密着して固定することができるとともに、超音波吸収体10は弾性により変形しやすいので、様々な材料、形状、表面状態の配管Aに容易に設けることができる。
さらに、未架橋のブチルゴムは、超音波流量計100の使用環境において、例えば、温度や湿度などについて、十分な耐久性(耐環境性)を有することが実験などで確認された。これにより、超音波吸収体10は、強度や耐環境性を高めるために、硫黄などを用いた架橋(加硫)を行うことなく、未架橋のブチルゴムを利用することができる。
一般に、超音波は、20[kHz]以上の周波数帯の音波を意味する。よって、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが送信する超音波は、20[kHz]以上の周波数帯の音波である。好ましくは、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが送信する超音波は、100[kHz]以上であって2.0[MHz]以下の周波数帯の超音波である。より好ましくは、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが送信する超音波は、0.5[MHz]以上であって1.0[MHz]以下の周波数帯の超音波である。なお、いずれの場合であっても、第1超音波送受信部20Aが送信する超音波と第2超音波送受信部20Bが送信する超音波とは、同一周波数であってもよいし、異なる周波数であってもよい。
図5および図6は、図1に示した受信回路部53が出力する受信信号のグラフである。図5および図6において、横軸は時間であり、縦軸は振幅(電圧)である。また、図5および図6において、上段は配管Aの内部を流れる気体の圧力が0.5[MPa]のグラフであり、下段は配管Aの内部を流れる気体の圧力が0.3[MPa]のグラフである。さらに、図5は第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが送信する超音波の周波数が0.5[MHz]のグラフであり、図6は第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが送信する超音波の周波数が1.0[MHz]のグラフである。
図5の上段のグラフに示すように、気体の圧力が0.5[MPa]であって、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが送信する超音波の周波数が0.5[MHz]である場合に、超音波吸収体10は配管伝搬波W2を減衰させることができ、演算制御部55はグラフの中央付近に発生する相対的に振幅の大きい気体伝搬波W1を識別して検出することができる。また、図6の上段のグラフに示すように、気体の圧力が0.5[MPa]であって第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが送信する超音波の周波数が1.0[MHz]である場合も同様に、超音波吸収体10は配管伝搬波W2を減衰させることができ、演算制御部55はグラフの中央付近に発生する相対的に振幅の大きい気体伝搬波W1を識別して検出することができる。
配管Aの内部を流れる気体の圧力が低い場合、例えば、気体の圧力が0.5[MPa]より低い場合、気体の音響インピーダンスは圧力に比例するので、配管Aの音響インピーダンスとの差はさらに大きくなり、気体伝搬波W1のエネルギー(大きさ、または強度)はさらに小さくなる。しかし、配管Aの内部を流れる気体の圧力が低い場合、例えば、気体の圧力が0.3[MPa]の場合であっても、図5および図6の下段のグラフに示すように、超音波吸収体10は配管伝搬波W2を減衰させることができ、演算制御部55はグラフの中央付近に発生する相対的に振幅の大きい気体伝搬波W1を識別して検出することができる。このように、超音波吸収体10は、気体伝搬波W1のエネルギー(の大きさ、または強度)が小さい場合であっても、配管伝搬波W2を十分に減衰させることができ、SN比を向上させることができる。経験的にSN比は2以上であることが望ましい。
図7は、他の超音波吸収体を備える超音波流量計の受信信号の参考例(超音波の吸収率が低い場合)である。なお、参考例の超音波流量計は、超音波吸収体10とは異なる超音波吸収体を備える点を除き、超音波流量計100と同様とする。図7において、横軸は時間であり、縦軸は振幅(電圧)である。また、図7において、超音波の周波数は0.5[MHz]であり、上段は配管の内部を流れる気体の圧力が0.5[MPa]のグラフであり、下段は配管の内部を流れる気体の圧力が0.3[MPa]のグラフである。主な材料としてアスファルトを含む他の超音波吸収体を備えた仮想的な超音波流量計は、図5に示した本実施形態の超音波流量計100のグラフと比較して、図7に示すように、超音波吸収体が配管伝搬波W2を十分に減衰させることができず、SN比が低下して配管伝搬波W2と気体伝搬波W1とを識別するのが困難になる。
図8は、様々な材料の超音波吸収体のSN比を示す表である。図8において、配管Aの内部を流れる気体の圧力は0.3[MPa]であり、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが送信する超音波の周波数は、0.5[MHz]である。図8に示すように、アスファルトを主材とする超音波吸収体を使用した場合、気体伝搬波W1の最大振幅と配管伝搬波W2の最大振幅との比(SN比)は、3.8である。一方、未架橋のブチルゴムを含む超音波吸収体10を備える場合、SN比は7.4となって約2倍にまで向上する。
一般に、天然ゴムや合成ゴムなどのゴム類(ゴム組成物)は、振動吸収性能が高いが、図8に示すように、未架橋のブチルゴムはその他のゴム類(ゴム組成物)に比べるとSN比が高いので超音波吸収体10の主たる材料として具合が良い。
超音波吸収体10は、未架橋のブチルゴムあるいはゴム類単体のみからなる場合に限定されない。超音波吸収体10は、未架橋のブチルゴムと混合される所定の混合粒子を含んでいてもよい。これにより、所定の混合粒子として、音響インピーダンスの値が配管Aの材料と近くなる、および/または、超音波の周波数帯の振動を吸収する能力(吸収性能)を向上させる混合粒子を未架橋のブチルゴムあるいはゴム類と混合することで、超音波吸収体10はSN比をさらに向上させることができる。
所定の混合粒子としては、例えば、タングステンなどの金属の粒子、フェライトなどの金属化合物の粒子、または、硫酸バリウムなどの無機化合物の粒子などが挙げられる。粒子の形状は球形に限られず、多面体、表面に凹凸があるものなどであっても良い。所望の効果が得られれば良く、特定の形状に限定されるものではない。
図9は、超音波吸収体10のSN比を示す表である。図9において、配管Aの内部を流れる気体の圧力は0.3[MPa]であり、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが送信する超音波の周波数は、0.5[MHz]である。図9に示すように、未架橋のブチルゴムのみを含む超音波吸収体10を備える場合、前述したように、SN比は7.4である。一方、超音波吸収体10が、所定の混合粒子11として、フェライトを含む場合にはSN比は8.9に、タングステンを含む場合にはSN比は11.7に、硫酸バリウムを含む場合にはSN比は34.2である。未架橋のブチルゴムのみを含む超音波吸収体10と比較して、それぞれSN比がさらに向上する。
図10は、超音波吸収体の粘弾性と超音波流量計の受信信号におけるSN比との関係を示すグラフである。縦軸はSN比を、横軸は粘弾性(針入度)を表している。超音波吸収体としては、未架橋ブチルゴムを用い、添加剤の調製によって種々の粘弾性を設定した。配管Aの外周に形成した超音波吸収体の膜厚は2[mm]、配管A内部の気体の圧力は0.3[MPa]であり、第1超音波送受信部20Aおよび第2超音波送受信部20Bが送信する超音波の周波数は、0.5[MHz]である。配管Aはステンレス鋼サニタリー管(JIS G3447、外径101.6[mm]、内径97.6[mm]、厚さ2.0[mm]、通称4S)、気体流量は0[m/秒]である。超音波吸収体の粘弾性は、便宜的にJIS2207による針入度によって計測した。温度25℃、超音波吸収体上に荷重100[g]の試験針を5秒間乗せたときに針入距離を0.1[mm]を針入度1として示している。針入度(粘弾性)の値が大きいとき粘弾性が大きく(相対的に柔らかい)、針入度(粘弾性)の値が小さいとき粘弾性が小さい(相対的に固い)。
図10に示すように、針入度10〜45位までは針入度が大きいほどSN比が良い傾向があることが判る。概略、針入度10ではSN比は4、針入度33でSN比は7.4、針入度42でSN比12、針入度45でSN比は8程度である。なお、針入度60ではSN比は2程度であるが、ブチルゴムはべとべとした状態で実用的ではないので図10中には示していない。
そこで、図11(A)に示すように、粘弾性の大きい未架橋ブチルゴムを超音波吸収体10として配管Aの外周に塗布あるいは被覆することで配管伝搬波W2を効率よく減衰させることができる。また、配管Aの外周に未架橋ブチルゴムを厚く成膜することで配管伝搬波W2をより減衰させることができる。
しかしながら、粘弾性の値が大きいと超音波吸収体10が柔らかいため、また、膜厚が厚いと自重も更に増すため、図11(B)に示すように、時間の経過と共に超音波吸収体10が下方に移動し変形する。超音波吸収体10が音響インピーダンス調整のために金属粒子等を含む場合には自重が増し、より変形が顕著になる傾向がある。このような結果、長時間が経過すると配管Aを覆う超音波吸収体10の膜厚にムラが生じ、膜厚が薄くなった部分では配管伝搬波W2のエネルギー吸収能力が低下し、ノイズ成分の減衰が不十分となる。これは時間の経過と共に受信信号のSN比が低下することを意味する。
図12は、本発明の実施例を示している。実施例では、同図に示すように、超音波吸収体10を2つの層10aおよび10bで形成している。第1の層は自己融着性により配管Aに密着し、第2の層よりも相対的に粘弾性の値が大きい(針入度が大きい)柔らかい層である。例えば、針入度が40のブチルゴムである。自己融着性は、時間が経つにつれ粘着性のブチルゴムが少しずつ流れて配管表面とブチルゴムとの間にほんの少し生じた空間を埋め尽くす性質である。第2の層は自己融着性によって第1の層に密着する、第1の層よりも相対的に粘弾性の値が小さい(針入度が小さい)固い層である。例えば、針入度が5のブチルゴムである。第1の層よりも固い第2の層で第1の層を囲むことによって柔らかい第1の層の変形が防止される。
更に、配管伝搬波W2を超音波吸収体10中に拡散してエネルギーを減少させるために、配管Aと第1の層10Aとの界面、第1の層10Aと第2の層10Bとの界面での配管伝搬波W2の反射の減少を図る。このため、配管A、第1の層10A、第2の層10Bの各音響インピーダンスが等しくなるようにする。音響インピーダンスZは、媒質の密度をρ、媒質の音速をCとすると、Z=ρ・Cとして表される。
実施例では、配管Aと第1の層10Aの音響インピーダンスを等しくするために、第1の層10Aに音響インピーダンス調整の粒子を混入する。例えば、粒子径は伝搬音波長よりも小さい値で、第1の層の膜厚の大小に対応して決める。一例を挙げれば粒子径が15[μm]程度である。また、第2の層10Bの音響インピーダンスが第1の層10Aの音響インピーダンスと同様になるようにするため、粒子総重量が第1の層10Aの粒子総重量と同じによるように調整した粒子を第2の層10Bに混入する。第2の層の粒子は、伝搬音波長よりも小さい粒子径で、第2の層の膜厚の大小に対応して決める。一例を挙げれば粒子径が15[μm]以上の適宜な大きさの粒子である。このように、音響インピーダンスが略同じになるように調整することで第1の層10Aから第2の層10B内に配管伝搬波W2が伝搬し散乱減衰してノイズ成分が吸収される。超音波吸収体10全体としてのノイズ吸収性能が向上する。
図13は、本発明の他の実施例を示しており、超音波吸収体10を3つのゴム層10A〜10Cで構成した例を示している。このような超音波吸収体10を複数層で構成する例において、最外周のゴム層10Cを内側のゴム層よりも固い材質とすることによって超音波吸収体10の変形を防止することが可能となる。また、各層に混入する粒子を調整することによって各層の音響インピーダンスを近似させて配管伝搬波W2の層界面における反射を減少させることが可能である。
以上説明したように、本発明の実施例によれば、ゴム類などのダンピング材のノイズ吸収特性(SN比)の良い領域が材質的に柔らかいために超音波吸収体としての耐変形性に欠けるときに、形状の崩れない固いゴム類でダンピング材を覆うことによってダンピング材に厚み不均一となる部位が発生することを回避可能となる。
また、固いゴムを小径の配管に巻くのはゴムの反発力によって容易ではないが、実施例では、配管の外周に粘着する第1のゴムは柔らかいので小径の配管であっても第1のゴムを超音波吸収体として設けるのは比較的に容易である。第1のゴムの貼着によって外径が増した配管に第2のより固いゴムを貼着するのは比較的に容易である。また、第2のゴムが自己融着性の材質であれば、更に、第2のゴムの貼着は容易である。
また、複数層のゴムの各音響インピーダンスを近似させることによって超音波流速計の受信信号中のノイズ成分となる配管伝搬波W2を超音波吸収体中に拡散させ減衰させることができて具合が良い。
本発明は、空気、冷風、温風、蒸気、温水、冷水、各種ガスなどの流体の超音波流量計測に適用して具合が良い。
10…超音波吸収体
10A…第1のゴム層
10B…第2のゴム層
10C…第3のゴム層
20A…第1超音波送受信部
20B…第2超音波送受信部
21…くさび
21a…底面
21b…斜面
22…圧電素子
50…本体部
51…切替部
52…送信回路部
53…受信回路部
54…計時部
55…演算制御部
56…入出力部
100…超音波流量計
A…配管
1…気体伝搬波
2…配管伝搬波

Claims (6)

  1. 内部を気体が流れる配管における上流側の外周に設けられ、超音波の送信および受信を行う第1の超音波送受信部と、
    前記配管における下流側の外周に設けられ、超音波の送信および受信を行う第2の超音波送受信部と、
    前記第1の超音波送受信部から送信された前記超音波が前記第2の超音波送受信部に受信されるまでの時間と、前記第2の超音波送受信部から送信された前記超音波が前記第1の超音波送受信部に受信されるまでの時間とに基づいて、前記気体の流量を測定する本体部と、
    前記配管の外周に設けられ、前記超音波が前記配管を伝搬する配管伝搬波を吸収する超音波吸収体と、を備え、
    前記超音波吸収体は前記配管の外周に形成される第1のゴム層と前記第1のゴム層上に形成される第2のゴム層とを含み、
    前記第1のゴム層は粘弾性が前記第2のゴム層の粘弾性よりも大きく、前記第2のゴム層は前記第1のゴム層よりも小さい粘弾性で前記第1のゴム層を一周する、超音波流量計。
  2. 前記第1及び第2のゴム層は音響インピーダンスが等しくなるようにゴム層中の粒子が調整される請求項1に記載の超音波流量計。
  3. 前記第1のゴム層に含まれる粒子の総重量と前記第2のゴム層に含まれる粒子の総重量とが同じになるように調整することによって前記第1及び第2のゴム層の音響インピーダンスが等しくなるようにゴム層が調整される請求項2に記載の超音波流量計。
  4. 前記粒子は、タングステン、フェライト、硫酸バリウムのうちのいずれかを含む、請求項2又は3に記載の超音波流量計。
  5. 内部を気体が流れる配管における上流側の外周から送信された超音波が前記配管における下流側の外周で受信されるまでの時間と、前記配管における下流側の外周から送信された超音波が前記配管における上流側の外周で受信されるまでの時間とに基づいて、前記気体の流量を測定する超音波流量計用の超音波吸収体であって、
    前記配管の外周に形成される第1のゴム層と前記第1のゴム層上に形成される第2のゴム層とを含み、
    前記第1のゴム層は粘弾性が前記第2のゴム層の粘弾性よりも大きく、前記第2のゴム層は前記第1のゴム層よりも小さい粘弾性で前記第1のゴム層を一周する、超音波流量計用の超音波吸収体。
  6. 前記第1のゴム層に含まれる粒子の総重量と前記第2のゴム層に含まれる粒子の総重量とを調整することによって前記第1及び第2のゴム層の音響インピーダンスが等しくなるように調整される請求項5に記載の超音波流量計用の超音波吸収体。
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