JP6036479B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents
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Description
このような半導体レーザ装置において、高出力化のために1本の光ファイバーに対して多くのレーザ光を入射させる要求が高まっている。そのために、従来、複数の半導体レーザ素子を用いて、当該複数の半導体レーザ素子からのレーザ光を集光レンズによって集光させることにより、1本の光ファイバーに入射させる方法が用いられている。具体的には、複数の半導体レーザ素子をファスト軸方向(集光レンズの光軸に対して垂直方向)に積層配置(スタック)した半導体レーザ装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この半導体レーザ装置において、複数の半導体レーザ素子11a〜11fの各々には、集光レンズ19との間における当該半導体レーザ素子11a〜11fに接近した位置に、ファスト軸用コリメートレンズ17aおよびスロー軸用コリメートレンズ17bよりなるコリメート部材が配置されている。また、複数の半導体レーザ素子11a〜11fの光出射方向前方(図6における右方)には、集光レンズ19が設けられている。
図6において、50はヒートシンクであり、25は冷却部材であり、15は、光ファイバー14を保持するための光ファイバー保持部材である。また、La0〜Lf0は、各々、半導体レーザ素子11a〜11fからのレーザ光の光軸を示す。
理由(1):半導体レーザ素子から効率良くレーザ光を出射させるために、当該半導体レーザ素子を適正な温度に冷却する必要があるので、隣接して配置される半導体レーザ素子同士の間にある程度の離間距離が必要となること。
理由(2):半導体レーザ素子から出射された光はコリメートされるが、得られたコリメート光は完全な平行光ではなくファスト軸方向にも数mradの発散角度を有するものとなるために、一の半導体レーザ素子からのコリメート光が、これと隣接してスタックされた半導体レーザ素子のコリメート部材に干渉しないように複数の半導体レーザ素子を離間して配置する必要があること。
従って、集光レンズの大きさや光ファイバーとの配置距離とが設定された或る大きさの半導体レーザ装置において、より多くのレーザ光を光ファイバー内へ入射させる目的でスタックする半導体レーザ素子数を増加させても、これらのレーザ光を集光レンズの有効レンズ径の領域内に高い効率で入射させることができず、結局、光ファイバーへの集光率が低下してしまう、という問題がある。
前記コリメート部材は、ファスト軸用コリメートレンズと、その前方に配置された、スロー軸用コリメートレンズとからなり、
前記複数の半導体レーザ素子は、ファスト軸方向に階段状のステップ面に積層配置されており、
前記ステップ面が集光レンズの光軸と平行であり、
前記スロー軸用コリメートレンズの光軸が集光レンズの光軸と平行であって、
前記集光レンズの有効レンズ径の領域における周縁部に入射するレーザ光の光軸が、当該集光レンズの光軸に対して、集光レンズに向かうに従って当該集光レンズの光軸に接近する方向に傾斜するように、前記ファスト軸用コリメートレンズの光軸が前記集光レンズの光軸に対して傾斜していることを特徴とする。
前記集光レンズの有効レンズ径の領域における中心部に入射するレーザ光の光軸が、当該集光レンズの光軸に対して、集光レンズに向かうに従って当該集光レンズの光軸から離間する方向に傾斜する構成とすることができる。
図1は、本発明の半導体レーザ装置の構成の一例の概要を示す説明図である。
この半導体レーザ装置10は、レーザ光源として、直線状に並ぶ複数の発光部を有する、複数の半導体レーザ素子11a〜11fを備えており、当該複数の半導体レーザ素子11a〜11fからのレーザ光が光ファイバー14を介して外部に出射される構成を有するものである。
複数の半導体レーザ素子11a〜11fは、冷却部材25上に設置された、例えば銅およびアルミニウムなどの金属よりなり、半導体レーザ素子11a〜11fの発光部の点灯中に発生する熱を速やかに冷却部材25に伝達するためのヒートシンク20上に配置されている。具体的には、各半導体レーザ素子11a〜11fの光出射面が光ファイバー14の光入射面に対向するよう、略同一方向(図1において右方)を向く状態に配置されている。この複数の半導体レーザ素子11a〜11fの各々と、ヒートシンク20との間には、例えば銅タングステン(CuW)や窒化アルミニウム(AlN)などからなるサブマウント部材(図示省略)が介在している。
また、半導体レーザ装置10には、複数の半導体レーザ素子11a〜11fと、光ファイバー14との間に、当該複数の半導体レーザ素子11a〜11fからのレーザ光を集光する、例えば略円板形状の外観形状を有する集光レンズ19が設けられている。
光ファイバー14は、円形状の一端面14aが光入射面とされ、円形状の他端面14bが光出射面とされており、集光レンズ19によって集光されたレーザ光が光入射面に入射されるように当該集光レンズ19の焦点位置に配置されている。
図1において、La1〜Lf1は、各々、半導体レーザ素子11a〜11fからのレーザ光の光軸示す。
また、これらの複数の半導体レーザ素子11a〜11fは、複数の発光部13が並ぶ方向の長さが同一のものであることが好ましい。
この図の例において、複数の半導体レーザ素子11a〜11fは、同一の規格を有するものである。
また、半導体レーザ素子11a〜11fの各発光部13におけるレーザ光が出射されるレーザ光出射端面の長手方向長さ(w)が40μm、高さ方向長さ(h)が1μmである。
また、発光部13の配設ピッチpは200μmである。
発光部13を構成するエミッタの発振波長は、例えば634〜644nmであり、エミッタの光軸に対するファスト軸方向の発散角度が半値全角で40°(2.3mrad)、スロー軸方向の発散角度が半値全角で7°(0.4mrad)である。
ファスト軸用コリメートレンズ17aおよびスロー軸用コリメートレンズ17bは、各々、半導体レーザ素子11a〜11fにおける複数の発光部の各々に対応するレンズセルを有するアレイ型のもの、すなわち、各々、直線状に並んだ複数のレンズセルを有するものである。
ファスト軸用コリメートレンズ17aおよびスロー軸用コリメートレンズ17bは、各半導体レーザ素子11a〜11fにおける複数の発光部の各々に対応するレンズ素子群によって構成されていてもよい。
コリメート部材を半導体レーザ素子11a〜11fに接近した位置に配置することにより、半導体レーザ素子11a〜11fからのレーザ光を高い効率でコリメート部材に入射させることができる。
ステップ面21a〜21fは、各々、矩形状であって、各々1個の半導体レーザ素子を配置することのできる大きさを有する。また、排熱性の観点から、1個の半導体レーザ素子の下面(図1における下面)の全域を接触させることができる大きさであることが好ましい。
具体的には、各ステップ面21a〜21eに配置された半導体レーザ素子11a〜11eの各々からのレーザ光が、その下段のステップ面21b〜21fに配置された半導体レーザ素子11b〜11fに対応して近接配置されるコリメート部材に干渉しないよう段差設計されている。
ここに、ヒートシンク20のステップの各々における1段の高さとは、隣接するステップ面の位置レベルの差、例えばステップ面21aとステップ面21bとの位置レベルの差をいう。
この図の例において、ヒートシンク20のステップの1段の高さは1.3mmである。
ステップ面21a〜21fの各々において、半導体レーザ素子11a〜11fは、光出射面を構成する一面12がそれぞれステップ面21a〜21fの集光レンズ19に対向する外縁に沿って伸びるように位置されている。
この図の例において、半導体レーザ素子11a〜11fは、各々、光出射面を構成する一面12がそれぞれステップ面21a〜21fの集光レンズ19に対向する外縁上に位置するように配置されている。また、各半導体レーザ素子11a〜11eに対応するコリメート部材は、対応する半導体レーザ素子11a〜11eが配置されているステップ面21a〜21eよりも1段下のステップにおけるステップ面21b〜21fの上方に配置されている。半導体レーザ素子11fに対応するコリメート部材は、対応する半導体レーザ素子11fが配置されているステップ面21fから光出射方向に突出する状態に配置されている。
光ファイバー14としては、例えば石英ファイバーなどが用いられる。
図の例においては、光ファイバー14の光入射面とされる一端面側の端部には、光ファイバー14の外径に適合した内径を有する円筒状の光ファイバー保持部材15が装着されている。
図1の例においては、ヒートシンク20の最上段のステップに配置された半導体レーザ素子11aからのレーザ光、および、最下段のステップに配置された半導体レーザ素子11fからのレーザ光が、それぞれ、それらの光軸La1,Lf1が集光レンズ19の光軸Cに対して傾斜する状態のものとされている。具体的には、半導体レーザ素子11aからのレーザ光の光軸La1と集光レンズ19の光軸Cとの成す角の角度が5mrad、半導体レーザ素子11fからのレーザ光の光軸Lf1と集光レンズ19の光軸Cとの成す角の角度が5mradとなるよう、それぞれ、それらの光軸La1,Lf1が集光レンズ19の光軸Cに対して傾斜している。
この集光レンズ19の有効レンズ径の領域19A内に入射されたレーザ光は、当該集光レンズ19を介して光ファイバー14の一端面14aにおける有効取り込み領域に入射させることができる。
式(1):有効レンズ径φl =2×(tanθ・φf ・fslow)/wtotal
〔上記式(1)において、wtotal は一つの半導体レーザ素子における全発光部(エミッタ)の幅、具体的には一つの半導体レーザ素子における一端の発光部と他端の発光部との中心間距離であり、fslowはスロー軸用コリメートレンズ17bの焦点距離、φf は光ファイバー14のコア部の径、θは光ファイバー14の開口数NAに関する角度であって、NA=sinθと定義される角度である。〕
具体的には、図3に示すように、ヒートシンク20における、集光レンズ19の光軸Cに対して傾斜させるべきレーザ光を出射する半導体レーザ素子11a(11f)が配置されるステップ面21a(21f)を、集光レンズ19の光軸Cに対して傾斜させることにより、半導体レーザ素子11a(11f)自体を傾斜させて配置する方法が挙げられる。このとき、ファスト軸用コリメートレンズ17aおよびスロー軸用コリメートレンズ17bは、それぞれの光軸が半導体レーザ素子11a(11f)からのレーザ光の光軸La1,Lf1に対して平行に配置される。
図5は、本発明の半導体レーザ装置の構成の他の例の概要を示す説明図である。
この半導体レーザ装置30は、レーザ光源として、直線状に並ぶ複数の発光部を有する、複数の半導体レーザ素子11a〜11fを備えており、当該複数の半導体レーザ素子11a〜11fからのレーザ光が光ファイバー14を介して外部に出射される構成を有するものである。
複数の半導体レーザ素子11a〜11fは、冷却部材45上に設置された、例えば銅およびアルミニウムなどの金属よりなり、半導体レーザ素子11a〜11fの発光部の点灯中に発生する熱を速やかに冷却部材45に伝達するためのヒートシンク40上に配置されている。
具体的には、複数の半導体レーザ素子11a〜11fは、略同一方向(図5において右方向)にレーザ光を出射する半導体レーザ素子11a〜11cの群と、当該方向と反対の方向(図5において左方向)における略同一方向にレーザ光を出射する半導体レーザ素子11d〜11fの群とに分けられている。そして、これらの2つの群が対向配置されると共に、当該2つの群から出射されるレーザ光を同方向に向かうよう合成するための直角三角プリズムからなる折り返しミラー38が、これらの2つの群の間に介在して設けられている。
この複数の半導体レーザ素子11a〜11fの各々と、ヒートシンク40との間には、例えば銅タングステン(CuW)や窒化アルミニウム(AlN)などからなるサブマウント部材(図示省略)が介在している。
また、半導体レーザ装置30には、折り返しミラー38と、光ファイバー14との間に、当該複数の半導体レーザ素子11a〜11fからのレーザ光を集光する、例えば略円板形状の外観形状を有する集光レンズ19が設けられている。
光ファイバー14は、円形状の一端面14aが光入射面とされ、円形状の他端面14bが光出射面とされており、集光レンズ19によって集光されたレーザ光が光入射面に入射されるように当該集光レンズ19の焦点位置に配置されている。
図5において、La2〜Lf2は、各々、半導体レーザ素子11a〜11fからのレーザ光の光軸を示す。
コリメート部材を半導体レーザ素子11a〜11fに接近した位置に配置することにより、半導体レーザ素子11a〜11fからのレーザ光を高い効率でコリメート部材に入射させることができる。
ステップ面41a〜41fは、各々、矩形状であって、各々1個の半導体レーザ素子を配置することのできる大きさを有する。また、排熱性の観点から、1個の半導体レーザ素子の下面(図5における下面)の全域を接触させることができる大きさであることが好ましい。
具体的には、各ステップ面41a,41b,41e,41fに配置された半導体レーザ素子11a,11b,11e,11fの各々からのレーザ光が、その下段のステップ面41b,41c,41d,41eに配置された半導体レーザ素子11b,11c,11d,11eに対応して近接配置されるコリメート部材に干渉しないよう段差設計されている。
ここに、ヒートシンク40のブロック構造体40A,40Bのステップの各々における1段の高さとは、隣接するステップ面の位置レベルの差、例えばステップ面41aとステップ面41bとの位置レベルの差をいう。
この図の例において、ヒートシンク40のステップの1段の高さは1.3mmである。
ステップ面41a〜41fの各々において、半導体レーザ素子11a〜11fは、光出射面を構成する一面12がそれぞれステップ面41a〜41fの折り返しミラー38に対向する外縁に沿って伸びるように位置されている。
この図の例において、半導体レーザ素子11a〜11fは、各々、光出射面を構成する一面12がそれぞれステップ面41a〜41fの折り返しミラー38に対向する外縁上に位置するように配置されている。また、各半導体レーザ素子11a,11b,11e,11fに対応するコリメート部材は、対応する半導体レーザ素子11a,11b,11e,11fが配置されているステップ面41a,41b,41e,41fよりも1段下のステップにおけるステップ面41b,41c,41d,41eの上方に配置されている。半導体レーザ素子11c,11dに対応するコリメート部材は、対応する半導体レーザ素子11c,11dが配置されているステップ面41c,41dから光出射方向に突出する状態に配置されている。
折り返しミラー38を構成する直角三角プリズムの一構成例を示すと、2面ある反射面間の角度は直角であり、各反射面の面積は10mm×10mm、反射面は、その表面に金、アルミニウムまたは誘電体多層膜などのコーティングが施されたものとされている。
具体的には、半導体レーザ素子11a〜11fからのレーザ光の光軸La2〜Lf2の各々と、集光レンズ19の光軸Cとの成す角の角度がそれぞれ±10mrad以内であることが好ましい。
ここに、半導体レーザ素子11a〜11fからのレーザ光の光軸La2〜Lf2の各々と、集光レンズ19の光軸Cとの成す角の角度とは、半導体レーザ素子11a〜11fから出射されたレーザ光について、折り返しミラー38によって反射された後のレーザ光の光軸と光軸Cとの角度をいう。
図1の構成に基づいて、6段のステップを有する階段状のブロック構造体におけるステップ面の各々に、同一の規格を有する6個の半導体レーザ素子が配置されてなる構成の半導体レーザ装置(以下、「半導体レーザ装置(1)」ともいう。)を作製した。
半導体レーザ装置(1)において、6個の半導体レーザ素子の配置間隔は、集光レンズの光軸方向の間隔が15mmであって、当該光軸に垂直な方向の間隔(ステップの1段の高さ)が1.3mmである。
各半導体レーザ素子は、長手方向長さ(複数の発光部が並ぶ方向の長さ)が4mm、全発光部の幅wtotal が4mmのものである。集光レンズは、焦点距離が20mmのものである。光ファイバーは、コア径が0.8mmであって開口数(NA)が0.22のものである。スロー軸用コリメートレンズは、焦点距離が25mmのものである。有効レンズ径φl は10mmである。
また、この半導体レーザ装置(1)において、コリメート部材から出射されるレーザ光は、波長640nmである。また、ファスト軸方向の発散角度が半値全角で40°(2.3mrad)であってスロー軸方向の発散角度が半値全角で7°(0.4mrad)である。
そして、最上段の半導体レーザ素子を、出射されるレーザ光の光軸が集光レンズの光軸に対して、集光レンズに向かうに従って当該集光レンズの光軸に接近する方向に、5mrad傾斜するよう配置した。他の5個の半導体レーザ素子は、出射されるレーザ光の光軸が集光レンズの光軸と平行になるよう配置した。
この半導体レーザ装置(1)の最上段の半導体レーザ素子について、光ファイバーの有効取り込み領域における集光率を確認したところ、98%であった。
実験例1に係る半導体レーザ装置(1)において、最上段の半導体レーザ素子も、出射されるレーザ光の光軸が集光レンズの光軸と平行になるよう配置したことの他は同様にして構成した、比較用の半導体レーザ装置を作製した。これを、半導体レーザ装置(1x)という。
この比較用の半導体レーザ装置(1x)の最上段の半導体レーザ素子について、光ファイバーの有効取り込み領域における集光率を確認したところ、91%であった。
実験例1に係る半導体レーザ装置(1)において、各半導体レーザ素子を以下のように配置したことの他は同様にして構成した、半導体レーザ装置を作製した。これを、半導体レーザ装置(2)という。
すなわち、最下段の半導体レーザ素子を、出射されるレーザ光の光軸が集光レンズの光軸に対して、集光レンズに向かうに従って当該集光レンズの光軸に接近する方向に、10mrad傾斜するよう配置した。他の5個の半導体レーザ素子は、出射されるレーザ光の光軸が集光レンズの光軸と平行になるよう配置した。
この半導体レーザ装置(2)の最下段の半導体レーザ素子について、光ファイバーの有効取り込み領域における集光率を確認したところ、90%であった。
実験例1に係る半導体レーザ装置(2)において、最下段の半導体レーザ素子も、出射されるレーザ光の光軸が集光レンズの光軸と平行になるよう配置したことの他は同様にして構成した、比較用の半導体レーザ装置を作製した。これを、半導体レーザ装置(2x)という。
この比較用の半導体レーザ装置(2x)の最下段の半導体レーザ素子について、光ファイバーの有効取り込み領域における集光率を確認したところ、87%であった。
11a〜11f 半導体レーザ素子
12 一面
13 発光部
14 光ファイバー
14a 一端面
14b 他端面
15 光ファイバー保持部材
17a スロー軸用コリメートレンズ
17b ファスト軸用コリメートレンズ
19 集光レンズ
19A 有効レンズ径の領域
20 ヒートシンク
21a〜21f ステップ面
25 冷却部材
30 半導体レーザ装置
38 折り返しミラー
40 ヒートシンク
40A,40B ブロック構造体
41a〜41f ステップ面
45 冷却部材
50 ヒートシンク
Claims (2)
- 階段状のステップ面を有するヒートシンク上に直線状に並ぶ複数の発光部を有する半導体レーザ素子を複数備え、当該複数の半導体レーザ素子からのレーザ光がコリメート部材を介して入射される集光レンズ、および、当該集光レンズからの光が入射される光ファイバーが設けられてなる半導体レーザ装置において、
前記コリメート部材は、ファスト軸用コリメートレンズと、その前方に配置された、スロー軸用コリメートレンズとからなり、
前記複数の半導体レーザ素子は、ファスト軸方向に階段状のステップ面に積層配置されており、
前記ステップ面が集光レンズの光軸と平行であり、
前記スロー軸用コリメートレンズの光軸が集光レンズの光軸と平行であって、
前記集光レンズの有効レンズ径の領域における周縁部に入射するレーザ光の光軸が、当該集光レンズの光軸に対して、集光レンズに向かうに従って当該集光レンズの光軸に接近する方向に傾斜するように、前記ファスト軸用コリメートレンズの光軸が前記集光レンズの光軸に対して傾斜していることを特徴とする半導体レーザ装置。 - 対向配置された2つの階段状のヒートシンクにおける複数のステップ面の各々に、前記複数の半導体レーザ素子が配置されると共に、この2つの階段状のヒートシンクの間に折り返しミラーが配置されており、当該折り返しミラーによって折り返された前記複数の半導体レーザ素子からのレーザ光が前記集光レンズに入射され、
前記集光レンズの有効レンズ径の領域における中心部に入射するレーザ光の光軸が、当該集光レンズの光軸に対して、集光レンズに向かうに従って当該集光レンズの光軸から離間する方向に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
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