JP6008920B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents
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Description
なお、前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれる。
請求項2に記載した発明は、リアクッション(31)の全体は、側面視で前記メインフレーム(12)の長手方向と直交するメインフレーム幅方向の中央を通る線分(12d)よりも下方に配置されることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記車体フレーム(10)は、平面視で、前記左右メインフレーム(12)間の最大幅部(12c)と前記左右シートレール(14)間の最大幅部(14c)との間に、幅狭の絞り部(10c)を備え、前記クロスメンバ(18)は、前記絞り部(10c)において前記左右ピボットフレーム(13)間を連結することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記クロスメンバ(18)は、側面視で前記メインフレーム(12)の長手方向と直交するメインフレーム幅方向の中央を通る線分(12d)よりも上方に配置されることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記クロスメンバ(18)の後方で、前方に傾斜するリアクッション(31)の上方に、補機配置部(28)が設けられることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記メインフレーム連結部(13a)と前記シートレール連結部(13b)とは、少なくとも一部が同じ上下方向位置にあることを特徴とする。
また、左右ピボットフレームを連結しつつリアサスペンション上部支持部を支持するクロスメンバを、シートレール連結部に近接して配置することで、クロスメンバがメインフレーム連結部から離間する。このため、前輪からヘッドパイプに伝わる荷重を、メインフレームと、ピボットフレームにおけるメインフレーム連結部という大きな部位との変形により吸収し、前輪からの荷重による応力を分散するとともに、後輪側への荷重伝達を抑制することができる。
また、シートレールにかかる乗員及び積載物からの荷重を、メインフレーム連結部から離間したクロスメンバで受けることで、シートレールにかかる荷重がメインフレームに伝わり難くし、前輪側への荷重伝達を抑制することができる。
請求項2に記載した発明によれば、ピボットフレームの開口部を通じてリアサスペンション上部支持部に車幅方向外側からアクセス可能となり、リアサスペンションの組み付け性を良好としつつ、開口部近くにクロスメンバを配置することで、ピボットフレームの剛性を確保することができる。
請求項3に記載した発明によれば、幅狭の絞り部において左右ピボットフレーム間をクロスメンバで連結することで、クロスメンバを短くして該クロスメンバの撓みを小さくし、クロスメンバ周辺の剛性を高くすることができる。特に、リアサスペンションからの荷重を撓み難いクロスメンバで受けることで、リアサスペンションからの荷重がメインフレームに伝わり難くすることができる。また、シートレールの前方に車体フレームの絞り部が位置することで、乗員の居住性を良好にすることができる。
請求項4に記載した発明によれば、クロスメンバを側面視におけるメインフレーム幅方向の中央を避けて配置し、メインフレーム及びメインフレーム連結部の変形を良好とすることができる。特に、メインフレーム幅方向の中央よりも高い位置にクロスメンバを配置することで、メインフレームの下部を撓み易くし、メインフレームの下方に支持されるエンジンの荷重を良好に分散することができる。
請求項5に記載した発明によれば、リアクッションの前方への傾斜によりクロスメンバの後方に形成されるスペースを、電装品等の補機を配置する補機配置部として有効利用することができる。
図7を併せて参照し、操向ハンドル2を含む前輪懸架系は、車体フレーム10の前端部のヘッドパイプ11に操向可能に枢支される。スイングアーム4を含む後輪懸架系は、車体フレーム10の前後中間部の左右ピボットフレーム13に揺動可能に枢支される。自動二輪車1は、車輪の上下ストローク量を大としたオフロード車両とされる。
図2、図3に示すように、車体フレーム10は、複数種の鋼材を溶接等で一体に結合して形成される。車体フレーム10は、ヘッドパイプ11と、ヘッドパイプ11の上部から左右に分岐して後下方に延びる左右メインフレーム12と、左右メインフレーム12の後端部から下方に延びる左右ピボットフレーム13と、左右ピボットフレーム13の上端部から後上方に延びる左右シートレール14と、左右シートレール14の下方で左右ピボットフレーム13の下部から後上方に延びて左右シートレール14に連結される左右サブフレーム15と、ヘッドパイプ11の下部から下方に延びる単一のダウンフレーム16と、ダウンフレーム16の下端部から左右に分岐して後方に延びて左右ピボットフレーム13の下端部に連結される左右ロアフレーム17と、を備える。
具体的に、エンジンEは、シリンダ部42の前端部がダウンフレーム16の下部に前上マウントブラケット16aを介して支持され、クランクケース41の前端部が左右ロアフレーム17の前部に前下マウントブラケット17aを介して支持され、クランクケース41の後端部上側がクロスメンバ18に後上マウントブラケット18aを介して支持され、クランクケース41の後端部下側がロアクロスメンバ19に後下マウントブラケット19aを介して支持される。
図12は、左右ガセット部材21の上端近傍で左右メインフレーム12の前部間に渡設されるクロス部材22の周辺を示す。各メインフレーム12は、該メインフレーム12の長手方向と交差する断面において、上下に長い中空楕円状の断面形状を有する。詳細には、メインフレーム12は、前記断面において、車幅方向内側に凸の円弧状の内側壁12aと、内側壁12aに比して平坦状をなして上下に延びる外側壁12bと、を有する。クロス部材22は、左右メインフレーム12の内側壁12aに対して、パッチ部材22aを介して左右端部を連結する。
左右シートレール14は、平面視において、左右ピボットフレーム13の後方で僅かに車幅方向外側に傾斜して延びた後、前後方向に沿うように後方に延びる。以下、左右シートレール14間の距離が最大となる部位をシートレール間最大幅部14cという。
車体フレーム10は、前後方向でメインフレーム間最大幅部12cとシートレール間最大幅部14cとの間(左右ピボットフレーム13の上部間)に、両最大幅部12c,14cよりも幅狭の絞り部10cを形成する。
図1、図7を参照し、ステップ26aの上方には、ピボットフレーム13の外側面を覆うフレームカバー26bが装着される。サブフレーム15には、シート27に着座した乗員(後部同乗者)用のステップ27aがステップブラケット27bを介して支持される。
リンク支持ブラケット19c及びこれに隣接するスタンド支持ブラケット35bには、自動二輪車のメインスタンド35の左右基端部35aが回動可能に支持される。メインスタンド35は、左右基端部35aから下方に延びて車体を直立状態に支持する使用位置と、基端部35aから後方に延びて地面から離間する格納位置との間で回動可能であり、このメインスタンド35の左右基端部35aが、リンクアーム34の前端部と同軸上でリンク支持ブラケット19c及びスタンド支持ブラケット35bに支持される。
図1、図7を参照し、エンジンEは、左右メインフレーム12の下方であって左右ピボットフレーム13の前方に搭載される。エンジンEは、クランク軸及び変速機を一体に収容するクランクケース41と、クランクケース41の上面前側から上前方に起立するシリンダ部42と、を備える。エンジンEは、例えば並列2気筒エンジンであり、シリンダ部42内には、左右方向(車幅方向)に並ぶ2つの気筒が形成される。
図7、図8を参照し、ダウンフレーム16の左右側方には、左右ラジエータ61が配置される。左右ラジエータ61は厚板形状をなし、車両前後方向と交差するように起立して配置される。左右ラジエータ61は、車幅方向外側ほど前側に位置するように傾斜して配置される。左右ラジエータ61は、前面視において、車幅方向内外の辺部を互いに略平行な対辺とし、かつ車幅方向内側の辺部よりも車幅方向外側の辺部を長くした台形状に形成される。左右ラジエータ61は、車幅方向内側の辺部がダウンフレーム16の外側面に支持され、車幅方向外側の辺部がラジエータシュラウド71の内側面に支持される。
図6を参照し、フロントカウル29の下部両側には、左右ラジエータ61及びその後方のシリンダヘッド42a等の車幅方向外側を覆う左右ラジエータシュラウド71が設けられる。ラジエータシュラウド71は、側面視でフロントカウル29の下部外側から後方かつ下方に張り出すように設けられ、全体的に概ね逆三角形状に設けられる。
後枠部74cには、後辺75bに沿う前後二つの縦壁76aと、下辺75d同様に後上がりに傾斜する上下二つの横壁76bとで、後辺75bに沿うスリット状の小開口78が形成される。
また、左右ピボットフレーム13を連結しつつクッション上端連結部18dを支持するクロスメンバ18を、シートレール連結部13bに近接して配置することで、クロスメンバ18がメインフレーム連結部13aから離間する。このため、前輪3からヘッドパイプ11に伝わる荷重を、メインフレーム12と、ピボットフレーム13におけるメインフレーム連結部13aという大きな部位との変形により吸収し、前輪3からの荷重による応力を分散するとともに、後輪5側への荷重伝達を抑制することができる。
また、シートレール14にかかる乗員及び積載物からの荷重を、メインフレーム連結部13aから離間したクロスメンバ18で受けることで、シートレール14にかかる荷重がメインフレーム12に伝わり難くし、前輪3側への荷重伝達を抑制することができる。
この構成によれば、幅狭の絞り部10cにおいて左右ピボットフレーム13間をクロスメンバ18で連結することで、クロスメンバ18を短くして該クロスメンバ18の撓みを小さくし、クロスメンバ18周辺の剛性を高くすることができる。特に、リアクッション31からの荷重を撓み難いクロスメンバ18で受けることで、リアクッション31からの荷重がメインフレーム12に伝わり難くすることができる。また、シートレール14の前方に車体フレーム10の絞り部10cが位置することで、乗員の居住性を良好にすることができる。
この構成によれば、クロスメンバ18を側面視におけるメインフレーム幅方向の中央を避けて配置し、メインフレーム12及びメインフレーム連結部13aの変形を良好とすることができる。特に、メインフレーム幅方向の中央よりも高い位置にクロスメンバ18を配置することで、メインフレーム12の下部を撓み易くし、メインフレーム12の下方に支持されるエンジンEの荷重を良好に分散することができる。
この構成によれば、リアクッション31の前方への傾斜によりクロスメンバ18の後方に形成されるスペースを、電装部品等の補機を配置する補機配置部として有効利用することができる。
側面視において、開口部13cの内側に、クッション上端連結部18dが配置される。
この構成によれば、ピボットフレーム13の開口部13cを通じてクッション上端連結部18dに車幅方向外側からアクセス可能となり、リアクッション31の組み付け性を良好としつつ、開口部13cの近くにクロスメンバ18を配置することで、ピボットフレーム13の剛性を確保することができる。
前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
4 スイングアーム
5 後輪
10 車体フレーム
10c 絞り部
11 ヘッドパイプ
12 メインフレーム
12c メインフレーム間最大幅部(最大幅部)
12d 線分
13 ピボットフレーム
13a メインフレーム連結部
13b シートレール連結部
13c 開口部
14 シートレール
14c シートレール間最大幅部(最大幅部)
18 クロスメンバ
18c クッション支持ブラケット(ブラケット)
18d クッション上端連結部(リアサスペンション上部支持部)
26,27 シート
28 補機収容箱(補機収容部)
31 リアクッション
Claims (6)
- ヘッドパイプ(11)と、
前記ヘッドパイプ(11)から後方に延出する左右メインフレーム(12)と、
前記左右メインフレーム(12)の後端に連結して下方に延出し、後輪(5)を支持するスイングアーム(4)を揺動可能に支持する左右ピボットフレーム(13)と、
前記左右ピボットフレーム(13)の間を連結するクロスメンバ(18)と、
前記左右ピボットフレーム(13)から後方に延出してシート(26,27)を支持する左右シートレール(14)と、を有する車体フレーム(10)を備え、
前記クロスメンバ(18)にリアサスペンション上部支持部(18d)を支持し、前記メインフレーム(12)の下方及び前記ピボットフレーム(13)の前方にエンジン(E)を支持する鞍乗り型車両(1)において、
前記ピボットフレーム(13)は、上前部にメインフレーム連結部(13a)を有するとともに、シートレール連結部(13b)を有し、
前記クロスメンバ(18)は、前記左右ピボットフレーム(13)の間で前記シートレール連結部(13b)に近接して配置され、
前記リアサスペンション上部支持部(18d)は、前記クロスメンバ(18)から前下方に延出するブラケット(18c)の先端部に設けられ、
前記ピボットフレーム(13)は、車幅方向に貫通する開口部(13c)を備え、
側面視において、前記開口部(13c)の内側に、前記リアサスペンション上部支持部(18d)が配置されることを特徴とする鞍乗り型車両。 - リアクッション(31)の全体は、側面視で前記メインフレーム(12)の長手方向と直交するメインフレーム幅方向の中央を通る線分(12d)よりも下方に配置されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
- 前記車体フレーム(10)は、平面視で、前記左右メインフレーム(12)間の最大幅部(12c)と前記左右シートレール(14)間の最大幅部(14c)との間に、幅狭の絞り部(10c)を備え、
前記クロスメンバ(18)は、前記絞り部(10c)において前記左右ピボットフレーム(13)間を連結することを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗り型車両。 - 前記クロスメンバ(18)は、側面視で前記メインフレーム(12)の長手方向と直交するメインフレーム幅方向の中央を通る線分(12d)よりも上方に配置されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。
- 前記クロスメンバ(18)の後方で、前方に傾斜するリアクッション(31)の上方に、補機配置部(28)が設けられることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。
- 前記メインフレーム連結部(13a)と前記シートレール連結部(13b)とは、少なくとも一部が同じ上下方向位置にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両。
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