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JP6098264B2 - 記録装置 - Google Patents

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JP6098264B2
JP6098264B2 JP2013058426A JP2013058426A JP6098264B2 JP 6098264 B2 JP6098264 B2 JP 6098264B2 JP 2013058426 A JP2013058426 A JP 2013058426A JP 2013058426 A JP2013058426 A JP 2013058426A JP 6098264 B2 JP6098264 B2 JP 6098264B2
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Description

本発明は、記録装置に関する。特に、放射線硬化型インクを用いて記録を行う記録装置に関する。
記録媒体にUVインク等の放射線硬化型インクを吐出する吐出ヘッドを有する記録装置は、既によく知られている。かかる記録装置としては、例えば、UVインクを用いたインクジェットプリンターを挙げることができる。
また、当該記録装置の中には、吐出ヘッドに供給する放射線硬化型インクを貯留するインク容器と、インク容器から供給された放射線硬化型インクが再びインク容器へと戻ってくるように形成され、吐出ヘッドと接続されているインク循環流路と、を備えるものがある。
特開2005−59476号公報
放射線硬化型インクに気泡が発生することを抑止するために、前述したインク循環流路の途中に、放射線硬化型インクから空気を除去するための脱気モジュールが設けられる場合があった。そして、かかる場合には、真空ポンプが当該脱気モジュールに接続され、当該真空ポンプが脱気モジュール内を負圧にする役割を果たしていた。
しかしながら、従来例においては、脱気モジュール内の負圧度(真空度)は、真空ポンプの仕様(能力)に基づいた負圧度(真空度)となっていた(つまり、真空度の制御は行っていなかった)。そして、このことに起因して、部品の寿命が短縮する問題が発生していた。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、部品の寿命を向上させることにある。
主たる本発明は、記録媒体に放射線硬化型インクを吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドに供給する前記放射線硬化型インクを貯留するインク容器と、
前記インク容器から供給された前記放射線硬化型インクが再び前記インク容器へと戻ってくるように形成され、前記吐出ヘッドと接続されているインク循環流路と、
前記インク循環流路の途中に設けられた脱気モジュールと、
前記脱気モジュールの真空度を制御する真空度制御部と、を備え、
前記真空度制御部は、前記真空度が−60kPa以上−20kPa以下になるように、前記真空度を制御することを特徴とする記録装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
プリンター1の全体構成のブロック図である。 印刷領域を含む搬送経路の概略図である。 インク補給ユニット45のブロック図である。 脱気モジュール132の模式図である。 真空度と溶存酸素量とポンプ寿命との関係を表した図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
記録媒体に放射線硬化型インクを吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドに供給する前記放射線硬化型インクを貯留するインク容器と、
前記インク容器から供給された前記放射線硬化型インクが再び前記インク容器へと戻ってくるように形成され、前記吐出ヘッドと接続されているインク循環流路と、
前記インク循環流路の途中に設けられた脱気モジュールと、
前記脱気モジュールの真空度を制御する真空度制御部と、を備え、
前記真空度制御部は、前記真空度が−60kPa以上−20kPa以下になるように、前記真空度を制御することを特徴とする記録装置。
かかる記録装置によれば、部品の寿命を向上させることが可能となる。
また、前記脱気モジュールの真空度が−60kPaよりも小さいとき、前記放射線硬化型インク中の溶存酸素量が6ppm未満となることとしてもよい。
かかる場合には、溶存酸素量を6ppmより大きくすることにより、部品の寿命を向上させることが可能となる。
また、前記放射線硬化型インクは、ラジカル重合系のインクであることとしてもよい。
かかる場合には、ラジカル重合系のインクのラジカル重合をコントロールすることにより、部品の寿命を向上させることが可能となる。
また、前記放射線硬化型インクに含まれる重合禁止剤は、500ppm以下であることとしてもよい。
かかる場合には、部品の寿命を向上させる効果がより有効に発揮される。
また、前記重合禁止剤は、ヒンダードアミン化合物であることとしてもよい。
かかる場合には、部品の寿命を向上させる効果がより有効に発揮される。
また、前記放射線硬化型インクは、ブラック色のインク又はイエロー色のインクであることとしてもよい。
かかる場合には、部品の寿命を向上させる効果がより有効に発揮される。
===プリンター1の概略構成例について===
図1は、記録装置の一例としてのインクジェットプリンター(以下、単に、プリンター1と呼ぶ)の全体構成のブロック図である。また、図2は、印刷領域を含む搬送経路の概略図である。
プリンター1は、紙、布、フィルム等の記録媒体に画像を記録する記録装置(画像を印刷する印刷装置)であり、外部装置または内部装置として設けられたコンピューター110と通信可能に接続されている。なお、本実施形態においては、プリンター1が画像を記録する記録媒体の一例として、ロール状に巻かれた用紙(以下、ロール紙S(連続紙)という)を用いて説明する。
コンピューター110にはプリンタードライバーがインストールされている。プリンタードライバーは、表示装置(不図示)にユーザーインターフェイスを表示させ、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換させるためのプログラムである。このプリンタードライバーは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピューター読み取り可能な記録媒体)に記録されている。または、インターネットを介してコンピューター110にプリンタードライバーをダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
そして、コンピューター110は、プリンター1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンター1に出力する。
本実施形態のプリンター1は、放射線硬化型インクの一例として、紫外線(以下、UV)の照射によって硬化する紫外線硬化型インク(以下、UVインク)を吐出することによって媒体に画像を印刷する装置である。なお、本実施形態のプリンター1は、シアン色、マゼンタ色、イエロー色、ブラック色の4色のUVインクを用いて画像を印刷するが、これに限定されるものではなく、例えば、ホワイト色のインクやクリアインクが用いられることとしてもよい。UVインクについては、後に詳述する。
プリンター1は、搬送ユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40、インク補給ユニット45、検出器群50、及び、コントローラー60を有する。外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー60によって各ユニット(搬送ユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40、インク補給ユニット45)を制御して、印刷データに従ってロール紙Sに画像を印刷する。コントローラー60は、コンピューター110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、ロール紙Sに画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、ロール紙Sを、予め設定された搬送経路に沿って搬送するものである。この搬送ユニット20は、図2に示すように、ロール紙Sが巻かれ回転可能に支持される繰り出し軸201と、中継ローラー21と、第一搬送ローラー22と、中継ローラー23と、反転ローラー24と、当接ローラー25と、搬送ドラム26と、テンションローラー27と、第二搬送ローラー28と、テンションローラー29と、テンションローラー29を通過したロール紙Sを巻き取るロール紙巻き取り駆動軸202と、を有している。
搬送ドラム26は、円筒形状の搬送部材であり、ロール紙Sを周面にて支持するとともに搬送方向に搬送する。また、搬送ドラム26はロール紙Sを介して、後述する各ヘッド31や各UV照射部と対向している。また、ロール紙Sは所定の張力(テンション)で搬送ドラム26に密着するように搬送される。
そして、ロール紙Sが各ローラーを順次経由して移動することにより、ロール紙Sを搬送するための搬送経路が形成されることになる。
ヘッドユニット30は、ロール紙SにUVインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット30は、搬送方向に搬送中のロール紙Sに対して各ヘッド31(吐出ヘッドに相当)からUVインクを吐出することによって、ロール紙Sにドットを形成し、画像をロール紙Sに印刷する。
なお、本実施形態のプリンター1のヘッドユニット30の各ヘッド31は媒体であるロール紙Sの紙幅分のドットを一度に形成することができる。すなわち、当該ヘッド31は、所謂ラインヘッドである。したがって、ヘッド31は、搬送方向と交差する交差方向である紙幅方向(図2の紙面を貫く方向)に長尺な形状を有しており、当該紙幅方向において、ノズルが並んでいる。そして、ヘッド31は、搬送ユニット20により搬送されるロール紙Sに、UVインクをノズルから吐出して、ラスタラインを順次(繰り返し)印刷する(このことにより、複数のラスタラインが搬送方向において並ぶこととなる)。
なお、ノズルには、UVインクを吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、UVインクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するUVインクが、インク滴となってノズルから吐出される。
また、前述したように本実施形態では、UVインクとして、画像を形成するための4色のUVインクを用いる。図2に示すように、搬送方向の上流側から順に、シアン色のUVインクを吐出するシアンインクヘッド32、マゼンタ色のUVインクを吐出するマゼンタインクヘッド33、イエロー色のUVインクを吐出するイエローインクヘッド34、ブラック色のUVインクを吐出するブラックインクヘッド35の各ヘッド31が、搬送ドラム26の周面と対向するように設けられている。
インク補給ユニット45は、ヘッド31によるUVインクの吐出に起因してヘッドユニット30内のUVインクの量が減った際に、ヘッドユニット30にUVインクを補給するためのものである。なお、インク補給ユニット45については、後に詳述する。
照射ユニット40は、媒体に着弾したUVインクに向けてUVを照射するものである。媒体上に形成されたドットは、照射ユニット40からのUVの照射を受けることにより、硬化する。本実施形態の照射ユニット40は、照射部41を備えている。なお、照射部41は、UV照射の光源として、ランプ(メタルハライドランプ、水銀ランプなど)又はLEDを備えている。
照射部41は、ブラックインクヘッド35よりも搬送方向下流側に設けられている。言い換えるとヘッドユニット30よりも搬送方向下流側に設けられている。そして、照射部41は、シアンインクヘッド32、マゼンタインクヘッド33、イエローインクヘッド34、ブラックインクヘッド35によってロール紙Sに形成された画像(ドット)にUVを照射してドットを硬化させる。
検出器群50には、後述する圧力センサーなどが含まれる。コントローラー60は、プリンター1の制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェイス部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御部64とを有する。インターフェイス部61は、外部装置であるコンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリー63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御部64を介して各ユニットを制御する。
<<<UVインクについて>>>
UVインクは、紫外線硬化樹脂を含むインクであり、UVの照射を受けると紫外線硬化樹脂において光重合反応が起こることにより硬化する。すなわち、本実施の形態に係るUVインクは、ラジカル重合系インク(光ラジカル硬化型インク)である。
以下に、本実施形態におけるインク組成物に含まれるか、又は含まれ得る添加剤(成分)を説明する。
<チオキサントン系光重合開始剤>
本実施形態のインク組成物は、溶解性、安全性、コスト性に優れるチオキサントン系光重合開始剤を含む。チオキサントン系光重合開始剤は、紫外線の照射による光重合によって、記録媒体の表面に存在するインクを硬化させて印字を形成するために用いられ、チオキサントン系光重合開始剤を含有することで、インク組成物の硬化性を向上させることができる。放射線の中でも紫外線(UV)を用いることにより、安全性に優れ、且つ光源ランプのコストを抑えることができる。
チオキサントン系光重合開始剤としては、特に限定されないが、具体的には、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、及びクロロチオキサントンからなる群より選ばれた1種以上を含むことが好ましい。なお、特に限定されないが、ジエチルチオキサントンとしては2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントンとしては2−イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントンとしては2クロロチオキサントンが好ましい。このようなチオキサントン系光重合開始剤を含むインク組成物であれば、硬化性、保存安定性、及び吐出安定性により優れる傾向にある。このなかでも、ジエチルチオキサントンを含むチオキサントン系光重合開始剤が好ましい。ジエチルチオキサントンを含むことにより、幅広い領域の紫外光(UV光)をより効率良く活性種に変換できる傾向にある。
チオキサントン系光重合開始剤の市販品としては、特に限定されないが、具体的には、Speedcure DETX(2,4−ジエチルチオキサントン)、Speedcure ITX(2−イソプロピルチオキサントン)(以上、Lambson社製)、KAYACURE DETX−S(2,4−ジエチルチオキサントン)(日本化薬社(Nippon Kayaku Co., Ltd.)製)等が挙げられる。
チオキサントン系光重合開始剤の含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、0.5〜4質量%が好ましく、1〜4質量%がより好ましい。含有量が0.5質量%以上であると、インクの硬化性に一層優れる傾向にある。また、含有量が4質量%以下であると、優れた吐出安定性がより効果的に維持される傾向にある。チオキサントン系光重合開始剤を使用するとインク組成物の溶存酸素濃度が高い場合にヘッドからの吐出安定性が顕著に劣る原因は、チオキサントン系光重合開始剤がインク組成物中に微細な粒子として存在することにより、この粒子が気泡核となって、インク組成物中に溶けていた酸素がインク組成物の保存中に気泡となって現れることを促進するためと推測されるが、これは一推測であり、原因はこれに限られない。
<その他の光重合開始剤>
インク組成物はその他の光重合開始剤をさらに含むかチオキサントン系光重合開始剤に代えて用いるようにしてもよい。放射線の中でも紫外線(UV)を用いることにより、安全性に優れ、且つ光源ランプのコストを抑えることができる。その他の光重合開始剤としては、光(紫外線)のエネルギーによって、ラジカルなどの活性種を生成し、重合性化合物の重合を開始させるものであれば制限はないが、中でも光ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
上記の光ラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、芳香族ケトン類、アシルホスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオフェニル基含有化合物など)、α−アミノアルキルフェノン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物が挙げられる。
このなかでも、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤(アシルホスフィンオキサイド化合物)をさらに含むことが好ましい。アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤及びチオキサントン系光重合開始剤の組み合わせにより、UV−LEDによる硬化プロセスにより優れ、インク組成物の硬化性が一層優れる傾向にある。
アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、特に限定されないが、具体的には、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、及びビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、IRGACURE 819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド)、DAROCUR TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド)等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の具体例としては、特に限定されないが、例えば、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オンが挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、IRGACURE 651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、IRGACURE 184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、DAROCUR 1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)、IRGACURE 2959(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン)、IRGACURE 127(2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン}、IRGACURE 907(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)、IRGACURE 369(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1)、IRGACURE 379(2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン)、IRGACURE 784(ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム)、IRGACURE OXE 01(1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)])、IRGACURE OXE 02(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム))、IRGACURE 754(オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物)(以上、BASF社製)、Speedcure TPO(以上、Lambson社製)、Lucirin TPO、LR8893、LR8970(以上、BASF社製)、及びユベクリルP36(UCB社製)などが挙げられる。
上記光重合開始剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤の含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、5〜20質量%が好ましい。含有量が当該範囲内であると、紫外線硬化速度を十分に発揮させ、かつ、光重合開始剤の溶け残りや光重合開始剤に由来する着色を避けることができる。
<重合禁止剤>
本実施形態のインク組成物に含まれる重合禁止剤は、以下に限定されないが、例えば、ヒンダードアミン化合物、p−メトキシフェノール、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)、ヒドロキノン、クレゾール、t−ブチルカテコール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ブチルフェノール)、及び4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)が挙げられる。
ヒンダードアミン化合物としては、例えば、以下に限定されないが、例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル骨格を有する化合物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格を有する化合物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−アルキル骨格を有する化合物、及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−アシル骨格を有する化合物などが挙げられる。
ヒンダードアミン化合物の市販品として、アデカスタブ LA−7RD(2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル)(ADEKA社製商品名)、IRGASTAB UV 10(4,4’−[1,10−ジオキソ−1,10−デカンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,2,6,6−テトラメチル]−1−ピペリジニルオキシ)(CAS.2516−92−9)、TINUVIN 123(4−ヒドロキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン−N−オキシル)(以上、BASF社製商品名)、FA−711HM、FA−712HM(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、日立化成工業社(Hitachi Chemical Company, Ltd.)製商品名)、TINUVIN 111FDL、TINUVIN 144、TINUVIN 152、TINUVIN 292、TINUVIN 765、TINUVIN 770DF、TINUVIN 5100、SANOL LS−2626、CHIMASSORB 119FL、CHIMASSORB 2020 FDL、CHIMASSORB 944 FDL、TINUVIN 622 LD(以上、BASF社製商品名)、LA−52、LA−57、LA−62、LA−63P、LA−68LD、LA−77Y、LA−77G、LA−81、LA−82(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート)、LA−87(以上、ADEKA社製商品名)が挙げられる。
なお、上記の市販品のうち、LA−82は2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−メチル骨格を有する化合物であり、アデカスタブLA−7RD、IRGASTAB UV 10は2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル骨格を有する化合物である。
上記の中でも、優れた硬化性を維持しつつインクの保存安定性を一層優れたものとすることができるため、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル骨格を有する化合物が好ましい。
上記の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル骨格を有する化合物の具体例として、以下に限定されないが、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル、4,4’−[1,10−ジオキソ−1,10−デカンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,2,6,6−テトラメチル]−1−ピペリジニルオキシ、4−ヒドロキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステルが挙げられる。
ヒンダードアミン化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一般的に、重合禁止剤をインク組成物に含有することで溶存酸素量が低い場合でもインク組成物の保存安定性を確保することができる。しかしながら、ブラック顔料やイエロー顔料は、シアン顔料やマゼンタ顔料等の他の顔料に比べて活性放射線(特に紫外領域)の一部を吸収してしまう傾向が強い。そうすると、ブラックインクやイエローインクでは、活性放射線を照射しても記録媒体上に吐出した塗膜を完全に硬化させるのに必要なエネルギーが不足するため、塗膜の表面近傍のみが硬化して、その塗膜の内部の硬化が不完全となったり、硬化に時間を要したりする場合がある。この塗膜の内部に存在する未硬化のインク組成物が硬化する前に不規則に流動するなどすることにより、凝集斑(光沢ムラ)が発生する。このため、ブラックインクやイエローインクに重合禁止剤を含むと、重合禁止剤によってインクがより硬化し難くなり、凝集斑の発生頻度がより高くなってしまうおそれがある。このため、ブラックインクやイエローインクでは、重合禁止剤の含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、0.05質量%(500ppm)以下が好ましく、0.02質量%(200ppm)がより好ましい。
重合禁止剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<重合性化合物>
インク組成物は重合性化合物を含んでもよい。重合性化合物は、単独で、又は光重合開始剤の作用により、光照射時に重合されて、印刷されたインク組成物を硬化させることができる。重合性化合物としては、特に限定されないが、具体的には、従来公知の、単官能、2官能、及び3官能以上の多官能のモノマー及びオリゴマーが使用可能である。重合性化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。以下これら重合性化合物について例示する。
単官能、2官能、及び3官能以上の多官能のモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸及びマレイン酸等の不飽和カルボン酸;該不飽和カルボン酸の塩;前記不飽和カルボン酸のエステル、ウレタン、アミド及び無水物;アクリロニトリル、スチレン、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、並びに不飽和ウレタンが挙げられる。また、単官能、2官能、及び3官能以上の多官能のオリゴマーとしては、例えば、直鎖アクリルオリゴマー等の上記のモノマーから形成されるオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレート、オキセタン(メタ)アクリレート、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、芳香族ウレタン(メタ)アクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、他の単官能モノマーや多官能モノマーとして、N−ビニル化合物を含んでいてもよい。N−ビニル化合物としては、特に限定されないが、例えば、N−ビニルフォルムアミド、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、及びアクリロイルモルホリン、並びにそれらの誘導体などが挙げられる。
重合性化合物のうち、(メタ)アクリル酸のエステル、即ち(メタ)アクリレートが好ましい。
単官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、イソアミル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ラクトン変性可とう性(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、及びジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
単官能(メタ)アクリレートの含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対して、30〜85質量%であることが好ましく、40〜75質量%であることがより好ましい。上記好ましい範囲とすることにより、硬化性、開始剤溶解性、保存安定性、吐出安定性により優れる傾向にある。
単官能(メタ)アクリレートとしては、ビニルエーテル基を含有するものも挙げられる。このような単官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ビニロキシメチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1,1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸m−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸o−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、及び(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらのなかでも、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、が好ましい。
これらの中でも、インクをより低粘度化でき、引火点が高く、かつ、インクの硬化性に優れるため、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、即ち、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル及びメタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルのうち少なくともいずれかが好ましく、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルがより好ましい。アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル及びメタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルは、何れも単純な構造であって分子量が小さいため、インクを顕著に低粘度化することができる。(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルとしては、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル及び(メタ)アクリル酸2−(1−ビニロキシエトキシ)エチルが挙げられ、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルとしては、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル及びアクリル酸2−(1−ビニロキシエトキシ)エチルが挙げられる。なお、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの方が、メタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルに比べて硬化性の面で優れている。
上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類、特に(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対して、10〜70質量%が好ましく、30〜50質量%がより好ましい。含有量が10質量%以上であると、インクを低粘度化でき、かつ、インクの硬化性を一層優れたものとすることができる。一方で、含有量が70質量%以下であると、インクの保存安定性を優れた状態に維持することができる。
上記(メタ)アクリレートのうち、2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO(エチレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO(プロピレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及びペンタエリスリトール骨格若しくはジペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上の (メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましい。そのうち、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール骨格若しくはジペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上の(メタ)アクリレートが好ましい。インク組成物が、多官能(メタ)アクリレートを単官能(メタ)アクリレートに加えて含むことがより好ましい。
2官能以上の多官能(メタ)アクリレートの含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対して、5〜60質量%であることが好ましく、15〜60質量%であることがより好ましく、20〜50質量%であることがさらに好ましい。上記好ましい範囲とすることにより、硬化性、保存安定性、吐出安定性により優れる傾向にある。
上記(メタ)アクリレートのうち、3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、及びカプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも、重合性化合物は単官能(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。
この場合、インク組成物が低粘度となり、光重合開始剤その他の添加剤の溶解性に優れ、かつ、インクジェット記録時の吐出安定性が得られやすい。さらに塗膜の強靭性、耐熱性、及び耐薬品性が増すため、単官能(メタ)アクリレート及び2官能(メタ)アクリレートを併用することがより好ましく、中でもフェノキシエチル(メタ)アクリレート及びジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートを併用することがさらに好ましい。
上記重合性化合物の含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、5〜95質量%が好ましく、15〜90質量%がより好ましい。重合性化合物の含有量が上記範囲内であると、粘度及び臭気をより低下させることができるとともに、光重合開始剤の溶解性及び反応性を更に優れたものとすることができる。
<色材>
インク組成物は、色材をさらに含んでもよい。色材は、顔料を用いることができる。
色材として顔料を用いることにより、インク組成物の耐光性を向上させることができる。顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。
無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
有機顔料としては、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。
更に詳しく言えば、ブラックインクに使用されるカーボンブラックとしては、No.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等(以上、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、Raven 5750、Raven 5250、Raven 5000、Raven 3500、Raven 1255、Raven 700等(以上、コロンビアカーボン(Carbon Columbia)社製)、Rega1 400R、Rega1 330R、Rega1 660R、Mogul L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400等(キャボット社(CABOT JAPAN K.K.)製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW18、Color Black FW200、Color B1ack S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black 4(以上、デグッサ(Degussa)社製)が挙げられる。
ホワイトインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントホワイト 6、18、21が挙げられる。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー 1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、167、172、180が挙げられる。
上記顔料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の顔料を使用する場合、その平均粒子径は300nm以下が好ましく、50〜200nmがより好ましい。平均粒子径が上記の範囲内にあると、インク組成物における吐出安定性や分散安定性などの信頼性に一層優れるとともに、優れた画質の画像を形成することができる。ここで、本明細書における平均粒子径は、動的光散乱法により測定される。
色材の含有量は、優れた隠蔽性及び色再現性が得られるため、インク組成物の総質量(100質量%)に対して、1〜20質量%が好ましい。
<分散剤>
インク組成物が顔料を含む場合、顔料分散性をより良好なものとするため、分散剤をさらに含んでもよい。分散剤として、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。その具体例として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマー及びコポリマー、アクリル系ポリマー及びコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、及びエポキシ樹脂のうち一種以上を主成分とするものが挙げられる。高分子分散剤の市販品として、味の素ファインテクノ社製のアジスパーシリーズ、アベシア(Avecia)社やノベオン(Noveon)社から入手可能なソルスパーズシリーズ(Solsperse 36000等)、BYKChemie社製のディスパービックシリーズ、楠本化成社製のディスパロンシリーズが挙げられる。
<その他の添加剤>
インク組成物は、上記に挙げた添加剤以外の添加剤(成分)を含んでもよい。このような成分としては、特に制限されないが、例えば従来公知の、スリップ剤(界面活性剤)、重合促進剤、浸透促進剤、及び湿潤剤(保湿剤)、並びにその他の添加剤があり得る。上記のその他の添加剤として、例えば従来公知の、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、及び増粘剤が挙げられる。
<本実施の形態における使用原料>
本実施の形態に係るプリンター1において用いられている使用原料は以下の通りである。
〔色材〕
・C.I.ピグメントブラック7(Microlith Black C−K〔商品名〕、BASF社製)
〔分散剤〕
・Solsperse 36000(Noveon社製商品名)
〔ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類〕
・VEEA(アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、日本触媒社製商品名)
〔上記以外の重合性化合物〕
・ビスコート#192(フェノキシエチルアクリレート、大阪有機化学社(OSAKA ORGANIC CHEMICAL INDUSTRY LTD.)製商品名)
・SR508(ジプロピレングリコールジアクリレート、サートマー社製商品名)
〔光重合開始剤〕
・DAROCURE TPO(BASF社製商品名、固形分100%)
・IRGACURE 369(BASF社製商品名、固形分100%)
・Speedcure DETX(Lambson社製商品名、固形分100%)
・Speedcure ITX(Lambson社製商品名、固形分100%)
<<<インク補給ユニット45について>>>
図3は、インク補給ユニット45のブロック図である。図4は、脱気モジュール132の模式図である。
インク補給ユニット45は、前述したとおり、ヘッド31によるUVインクの吐出に起因してヘッドユニット30(ヘッド31)内のUVインクの量が減った際に、ヘッドユニット30(ヘッド31)にUVインクを補給(供給)するためのものである。
このインク補給ユニット45は、UVインクの色毎に設けられている。すなわち、イエロー色のUVインクを補給するためのイエローインク補給ユニット、マゼンタ色のUVインクを補給するためのマゼンタインク補給ユニット、シアン色のUVインクを補給するためのシアンインク補給ユニット、ブラック色のUVインクを補給するためのブラックインク補給ユニット46等が設けられている。
いずれの補給ユニット36も同様の構成を備えているため、以下では、これらの複数のインク補給ユニット45のうち、主としてブラックインク補給ユニット46について説明する。
ブラックインク補給ユニット46は、図3に示すように、インクカートリッジ120と、ヘッドユニット30(ヘッド31)に供給するUVインクを貯留するインク容器の一例としてのサブタンク124と、UVインクの流路(通り道)となる多数のチューブ128と、送液ポンプ130と、脱気モジュール132と、真空ポンプ136と、を有している。
インクカートリッジ120は、ヘッドユニット30に供給するためのUVインクを収容する。このインクカートリッジ120は、プリンター1に対して着脱可能に構成されている。
また、インクカートリッジ120は、インクカートリッジ120とサブタンク124を繋ぐチューブ128を介して、サブタンク124に接続されている。そして、当該チューブ128には、UVインクをインクカートリッジ120からサブタンク124へ送るための送液ポンプ130が取り付けられている。
サブタンク124は、インクカートリッジ120からヘッドユニット30(ヘッド31)へ供給されるUVインクを一時的に貯留するものである。このサブタンク124は、プリンター1に固定されている。すなわち、サブタンク124は、インクカートリッジ120とは異なり、プリンター1に対して着脱することができない構成を有している。
また、サブタンク124は、サブタンク124とヘッドユニット30(ヘッド31)とを繋ぐ往復のチューブ128(便宜上、往路チューブ128a及び復路チューブ128bと呼ぶ)を介して、ヘッドユニット30(ヘッド31)に接続されている。つまり、本実施の形態においては、サブタンク124から供給されたUVインクが再びサブタンク124へと戻ってくるように形成され、ヘッドユニット30(ヘッド31)と接続されているインク循環流路が、往路チューブ128a及び復路チューブ128bにより形成されている。そして、往路チューブ128aには、UVインクをサブタンク124からヘッドユニット30(ヘッド31)へ送り、かつ、循環させるための送液ポンプ130が取り付けられている。
また、インク循環流路(具体的には、往路チューブ128a)の途中には、脱気モジュール132が設けられている。この脱気モジュール132は、UVインクにおいて気泡が発生することを抑止するために、UVインクから空気を除去するためのものである。
脱気モジュール132は、真空チャンバー133とチューブ状の気体透過膜134とを有している。つまり、脱気モジュール132においては、図4に示すように、真空チャンバー133内に複数の気体透過膜134が備えられており、当該気体透過膜134内をUVインクが流れるようになっている。
そして、真空チャンバー133内が、後述する真空ポンプ136が作動することにより負圧になると、気体透過膜134内外の圧力差により、気体透過膜134を流れるUVインクに含まれる空気が気体透過膜134の外に出る。そして、このことにより、UVインクから空気が除去されることとなる。
真空ポンプ136は、真空チャンバー133内を負圧にするためのものである。この真空ポンプ136は、脱気モジュール132に接続されている。また、本実施の形態に係る真空ポンプ136は、真空チャンバー133の負圧度(以下、真空度とも呼ぶ)を、ゲージ圧で−85kPaとする仕様のものである。
しかしながら、本実施の形態においては、当該真空度を−85kPaとするのではなく、真空ポンプ136のオンオフ制御を行うことにより、当該真空度が−60kPa以上−20kPa以下の範囲内となるようにしている。具体的には、真空チャンバー133内の圧力値を取得する圧力センサーが設けられており、当該圧力値が−20kPaより大きいときには、真空ポンプ136をオンし、該圧力値が−60kPaより小さいときには、真空ポンプ136をオフする制御が実行される。
なお、このような制御は、前述したコントローラー60が真空ポンプ136をコントロールすることにより成される。したがって、本実施の形態においては、真空度制御部に相当するコントローラー60及び真空ポンプ136が、真空度が−60kPa以上−20kPa以下になるように真空度を制御する。なお、真空度を−60kPa以上−20kPa以下とする理由については、後述する。
<<<印刷処理について>>>
プリンター1が印刷を開始する際には、予めロール紙Sが搬送ドラム26の周面に沿わされた状態で、搬送経路に配置されている。そして、ロール紙Sには、繰り出し軸201、巻き取り駆動軸202、第二搬送ローラー28の出力トルクによりテンションが与えられている。具体的には、ロール紙Sの繰り出し部分では、ロール紙Sのロール径に応じた繰り出し軸201のブレーキトルクにより所定のテンションを付与する。印刷領域部分では、テンションローラー27でテンションを検出し、所定のテンションとなるように第二搬送ローラー28のモーター(不図示)のトルクを制御する。巻き取り部では、テンションローラー29でテンションを検出し、所定のテンションとなるように巻き取り駆動軸202のモーター(不図示)のトルクを制御する。これらの各テンションは、ロール紙Sのロール径に応じて定められる。
プリンター1がコンピューター110から印刷データを受信すると、コントローラー60は、第一搬送ローラー22のモーター(不図示)を一定速度で回転させる。上述したようにロール紙Sにテンションが与えられた状態で、第一搬送ローラー22が一定速度で回転することにより、ロール紙Sは、一定の速度で搬送方向に搬送される。搬送ドラム26は、ロール紙Sとの摩擦力により、ロール紙Sの搬送に従動して矢印方向(搬送方向)に回転する。
搬送ドラム26の周面上のロール紙Sは、搬送ドラム26の回転に応じて搬送方向に搬送される。なお、搬送中のロール紙Sは、搬送ドラム26に密着されている。本実施形態では、各ヘッド31の位置が固定されているので、ロール紙Sを搬送方向に搬送させることで、各ヘッド31とロール紙Sとが搬送方向に相対的に移動することになる。
コントローラー60は、ロール紙Sが搬送ドラム26の周面上で搬送されている間に、コンピューター110から受信した画像データに基づき、ヘッドユニット30の各ヘッド31のノズルからUVインクを断続的に吐出させる(ドット形成動作)。こうすることによってロール紙Sにドットを形成する。さらにコントローラー60は、照射ユニット40の照射部41からUVを照射させる。
コントローラー60は、ロール紙Sがシアンインクヘッド32の下を通る際に、ロール紙S上にシアンインクヘッド32からシアンインクを吐出させてシアンを印刷する。同様に、コントローラー60は、ロール紙Sがマゼンタインクヘッド33の下を通る際にマゼンタインクヘッド33からマゼンタインクを吐出させてマゼンタを印刷し、ロール紙Sがイエローインクヘッド34の下を通る際にイエローインクヘッド34からイエローインクを吐出させてイエローを印刷し、ロール紙Sがブラックインクヘッド35の下を通る際にブラックインクヘッド35からブラックインクを吐出させてブラックを印刷する。こうして、ロール紙S上にカラー画像を印刷する。
最後に、コントローラー60は、照射部41からUVを照射させてロール紙S上の各ドットを硬化させる。
===本実施の形態に係るプリンター1の有効性について===
上述したとおり、本実施の形態に係るプリンター1は、ロール紙SにUVインクを吐出するヘッド31と、ヘッド31に供給するUVインクを貯留するサブタンク124と、サブタンク124から供給されたUVインクが再びサブタンク124へと戻ってくるように形成され、ヘッド31と接続されているインク循環流路と、インク循環流路の途中に設けられた脱気モジュール132と、脱気モジュール132の真空度を制御する真空度制御部(コントローラー60及び真空ポンプ136)と、を備えることとした。そして、当該真空度制御部(コントローラー60及び真空ポンプ136)は、真空度が−60kPa以上−20kPa以下になるように、当該真空度を制御することとした。そして、このことにより、部品の寿命を向上させることが可能となる。
上述したとおり、従来においても、UVインクに気泡が発生することを抑止するために、インク循環流路の途中に、UVインクから空気を除去するための脱気モジュールが設けられる場合があった。そして、かかる場合には、真空ポンプが当該脱気モジュールに接続され、当該真空ポンプが脱気モジュール内を負圧にする役割を果たしていた。
しかしながら、従来例においては、脱気モジュール内の負圧度(真空度)は、真空ポンプの仕様(能力)に基づいた負圧度(真空度)となっていた(つまり、真空度の制御は行っていなかった)。具体的には、真空ポンプの仕様(能力)に基づいた負圧度(真空度)は、−85kPaであり、脱気モジュール内の負圧度(真空度)はこの値となっていた。そして、このことにより、後述する部品の寿命に係る問題が生じていた。
これに対し、本実施の形態においては、以下の理由から、真空度が−60kPa以上−20kPa以下になるように、真空度を制御することとした。
当該理由について、図5を用いて説明する。図5は、真空度と溶存酸素量とポンプ寿命との関係を表した図であり、実験結果に基づくものである。なお、以下の説明では、便宜上、真空度の数値が小さい(大きい)場合を真空度が高い(低い)と言う(例えば、真空度が−85kPaのときは、真空度が−60kPaのときよりも、真空度が高い)。
脱気モジュール132内の真空度が高ければ高いほど、当然のことながら、UVインクからより多くの空気が除去されることとなる。そして、空気中には一定の割合で酸素が含まれていることから、より多くの空気が除去されるほど、UVインク内の酸素量(つまり、溶存酸素量)が減少する。すなわち、真空度が高ければ高いほど、溶存酸素量は減少することとなる(図5参照)。
一方で、UVインクにおいては、酸素がラジカル重合を阻害することが、知られている。したがって、溶存酸素量が少なすぎると(少なければ少ないほど)、UVインクのラジカル重合が促進され、当該ラジカル重合によりUVインクが異物化されてしまう。そして、当該異物は、前述した送液ポンプ130において詰まりや磨耗の原因となり、送液ポンプ130の寿命を縮めてしまう。
具体的には、脱気モジュール132の真空度が−60kPaよりも小さいときには、UVインク中の溶存酸素量が6ppm未満となる状況が発生する。そして、溶存酸素量が6ppm未満となると、前記異物の発生により送液ポンプ130の寿命が顕著に短くなる。
このように、脱気モジュール132内の真空度が高いほど、送液ポンプ130の寿命が短くなるが、本発明者は、当該真空度を変化させて、送液ポンプ130の寿命時間を取得する実験を行った(実験は、ブラック色のUVインクとイエロー色のUVインクについて行い、同様の結果を得ている。図5に示した実験結果は、ブラック色のものである)。図5に示した実験結果によれば、真空度が−85kPaのときには、送液ポンプ130の寿命が顕著に短くなることが分かる。一方で、真空度が−60kPa以上のときには、溶存酸素量も6ppmを越え、送液ポンプ130の寿命が飛躍的に上がる。したがって、本実施の形態においては、真空度を−60kPa以上としている。なお、真空度が−60kPaの際には、送液ポンプ130の寿命が2000時間となっているが、これは、送液ポンプ130の可動を1年間保証するのに必要な時間であり、妥当な時間と評価される。
なお、図5に示した実験結果によれば、真空度が−10kPaのときの溶存酸素量が、真空度が0kPaのときの(つまり、真空ポンプ136が作動していないときの)溶存酸素量と同じである。そして、このことは、真空度を−10kPaとした場合には、脱気機能が適切に発揮されていないことを意味する。したがって、本実施の形態においては、真空度を−20kPa以下としている。
また、上述したとおり、ブラック色やイエロー色のUVインクにおいては、重合禁止剤を入れすぎると、凝集班が生ずる不都合があるため、UVインクに含有させる重合禁止剤の量に上限が存在する。具体的には、重合禁止剤の含有量は、500ppm以下が望ましい。一方で、他の色のUVインクには、このような事情がないので、重合禁止剤の含有量をより多くすることができる。
そして、実験は、ブラック色やイエロー色のUVインクについて行われ、真空度を−60kPa以上とすることとしたが、他の色については、重合禁止剤を多く入れることができるので、真空度をさらに高くすることができる(ただし、当然のことながら、−60kPa以上としてもよい)。したがって、本発明は、ブラック色やイエローのUVインクにおいて、特に効果的である(送液ポンプ130の寿命を向上させる効果がより有効に発揮されることとなる)。
なお、実験においては、溶存酸素量の測定を、ガスクロマトグラフィー Agilent 6890(アジレント・テクノロジー社製)を用いて、行っている。また、重合禁止剤の含有量を、200ppmとしている。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
上記実施の形態においては、吐出ヘッドとしてラインヘッドを採用したが、吐出ヘッドが記録媒体の搬送方向と交差する方向に走査するシリアルヘッドを用いるようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、記録媒体の一例としてロール紙Sを挙げたが、これに限定されるものではなく、例えば、記録媒体は単票紙であってもよい。また、紙に限定されるものではなく、例えば、フィルムや布であってもよい。
また、上記実施の形態においては、インク容器としてサブタンク124を例に挙げて説明した。すなわち、インクカートリッジ120とヘッド31との間に中間の容器がある例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、当該サブタンク124が存在しない例であってもよい(この場合には、インクカートリッジ120がインク容器に相当することとなる)。
また、上記実施の形態においては、真空度制御部としてコントローラー60及び真空ポンプ136を例に挙げ、コントローラー60が圧力センサーの取得した圧力値に基づいて真空ポンプ136のオンオフ制御を行うこととしたが、これに限定されるものではない。例えば、真空ポンプ136の出力側に真空レギュレーターを設けて、真空レギュレーターの設定を真空度が−60kPa以上−20kPa以下になるようにしてもよい(この場合には、真空レギュレーター及び真空ポンプ136が真空度制御部に相当することとなる)。
1 プリンター、20 搬送ユニット、21 中継ローラー、22 第一搬送ローラー、23 中継ローラー、24 反転ローラー、25 当接ローラー、26 搬送ドラム、27 テンションローラー、28 第二搬送ローラー、29 テンションローラー、30 ヘッドユニット、31 ヘッド、32 シアンインクヘッド、33 マゼンタインクヘッド、34 イエローインクヘッド、35 ブラックインクヘッド、40 照射ユニット、41 照射部、45 インク補給ユニット、46 ブラックインク補給ユニット、50 検出器群、60 コントローラー、61 インターフェイス部、62 CPU、63 メモリー、64 ユニット制御部、110 コンピューター、120 インクカートリッジ、124 サブタンク、128 チューブ、128a 往路チューブ、128b 復路チューブ、130 送液ポンプ、132 脱気モジュール、133 真空チャンバー、134 気体透過膜、136 真空ポンプ、201 繰り出し軸、202 巻き取り駆動軸

Claims (6)

  1. 記録媒体に放射線硬化型インクを吐出する吐出ヘッドと、
    前記吐出ヘッドに供給する前記放射線硬化型インクを貯留するインク容器と、
    前記インク容器から供給された前記放射線硬化型インクが再び前記インク容器へと戻ってくるように形成され、前記吐出ヘッドと接続されているインク循環流路と、
    前記インク循環流路の途中に設けられた脱気モジュールと、
    前記脱気モジュールの真空度を制御する真空度制御部と、を備え、
    前記真空度制御部は、前記放射線硬化型インク中の溶存酸素量が6ppmよりも大きく9.7ppm以下になるように、前記真空度を制御することを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、
    前記真空度制御部は、前記真空度が−85kPaよりも大きく−20kPa以下になるように制御することを特徴とする記録装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の記録装置において、
    前記放射線硬化型インクは、ラジカル重合系のインクであることを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の記録装置において、
    前記放射線硬化型インクに含まれる重合禁止剤は、500ppm以下であることを特徴とする記録装置。
  5. 請求項4に記載の記録装置において、
    前記重合禁止剤は、ヒンダードアミン化合物であることを特徴とする記録装置。
  6. 請求項4及び請求項5に記載の記録装置において、
    前記放射線硬化型インクは、ブラック色のインク又はイエロー色のインクであり、前記真空度制御部は、前記真空度が−60kPa以上−20kPa以下になるように制御することを特徴とする記録装置。
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