JP5935916B1 - セメント組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】硬化後の強度や乾燥収縮度を維持しつつ、流動性の向上のために、水和初期に発生するこわばり及び粘性の両方を改善したセメント組成物を提供する。【解決手段】クリンカ及び石膏を含むセメント組成物であって、前記クリンカは、前記セメント組成物の質量に対して、3CaO・SiO2を55〜70質量%と、3CaO・Al2O3及び4CaO・Al2O3・Fe2O3を合計で14〜18質量%を含み、前記クリンカのSO3換算量及び前記石膏のSO3換算量の合計が、前記セメント組成物の質量に対して2.5〜3.5質量%であり、前記石膏のSO3換算量が、前記セメント組成物の質量に対して1.0〜1.5質量%であり、前記石膏中の半水石膏のSO3換算量が、前記セメント組成物中の3CaO・Al2O31モルに対して0.15〜0.40モルである、セメント組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、流動性が改善されたセメント組成物に関する。
セメント組成物のうち、3CaO・Al2O3(以下、C3Aとも言う。)は、凝結に最も大きな影響を及ぼすクリンカ鉱物である。このC3Aの急激な水和反応をコントロールすることを目的として、セメント組成物中には、石膏が添加されている。セメント粉砕時にクリンカに混合される石膏は、主として二水石膏であるが、粉砕温度の上昇により半水化が促進され、半水石膏の割合が増加する。半水石膏は、水和初期に急速に水和し、二水石膏に戻りながら、凝結して硬化する性質を持っていることから、コンクリートの流動性に大きな影響を与えることが知られている。
工期短縮やコンクリート二次製品向けに使用される早強セメントは、普通ポルトランドセメントに比べて、3CaO・SiO2(以下、C3Sとも言う。)の含有量が多く、2CaO・SiO2(以下、C2Sとも言う。)が少ない。さらに、粉末度が高く、石膏量が多いことから、コンクリートの流動性への影響が顕著に表れると考えられる。
一般的に、流動性改善のためには、石膏量を低減させることが提案されているが、初期強度の発現が要求される早強セメントにおいては、石膏量の低減は、初期強度の低下を招くため好ましくない。
一般的に、流動性改善のためには、石膏量を低減させることが提案されているが、初期強度の発現が要求される早強セメントにおいては、石膏量の低減は、初期強度の低下を招くため好ましくない。
また、流動性の指標としては、こわばり及び粘性があり、水を加えて混練直後に発生するこわばりの抑制には、二水石膏の半水化を抑制し、石膏中の半水石膏の割合を低減することが効果的であると言われている(非特許文献1,2参照)。
例えば、特許文献1には、二水石膏及び半水石膏の合量に占める該半水石膏をSO3換算で70重量%以上、かつ、該半水石膏に占めるα型半水石膏を50重量%以上とすることが記載されている。
例えば、特許文献1には、二水石膏及び半水石膏の合量に占める該半水石膏をSO3換算で70重量%以上、かつ、該半水石膏に占めるα型半水石膏を50重量%以上とすることが記載されている。
また、特許文献2には、C3A及び4CaO・Al2O3・Fe2O3(以下、C4AFとも言う。)が合計で18質量%を超え30質量%以下である高間隙相型セメント組成物において、石膏中の半水石膏のSO3量をC3A1モル当り0.25モル以上0.7モル以下とすることが記載されている。
「第58回セメント技術大会講演要旨」、社団法人セメント協会、2004年、p.16−17
「セメント・コンクリート論文集No.54」、社団法人セメント協会、2001年、p.15−21
上記特許文献1では、半水石膏中のα型半水石膏の割合を規定しており、確かに、α型半水石膏の割合が多ければ、流動性が向上すると考えられる。しかしながら、一般に、α型半水石膏は、オートクレーブ等の湿式法によって製造されるものであり、実際のセメント製造においては、クリンカに二水石膏を混合して粉砕する工程を経るため、α型半水石膏を定量的に得ることは困難である。
一方、上記特許文献2では、原料として産業廃棄物を多く使用した高間隙相型セメント組成物において、半水石膏のSO3量とC3Aのモル比を規定することにより、流動性の経時変化を小さくするとしている。これにより、高間隙相型セメント組成物について、水和初期のこわばりを抑制する効果が得られると考えられるが、流動性のもう一つの指標である、Pロート試験によって評価される粘性を低下させることは困難である。
しかも、実際のコンクリート製造現場では、混練機の能力は一定ではなく、混練能力が比較的低い状況では、半水石膏のSO3量とC3Aのモル比が上記範囲を満たす場合であっても、こわばりが発生することがあった。また、十分な混練を行った場合であっても、Pロート試験において閉塞の発生が見られた。また、石膏量の低減による、強度や乾燥収縮等への影響については、十分に検討されていない。
しかも、実際のコンクリート製造現場では、混練機の能力は一定ではなく、混練能力が比較的低い状況では、半水石膏のSO3量とC3Aのモル比が上記範囲を満たす場合であっても、こわばりが発生することがあった。また、十分な混練を行った場合であっても、Pロート試験において閉塞の発生が見られた。また、石膏量の低減による、強度や乾燥収縮等への影響については、十分に検討されていない。
このような状況の下、グラウトやプレパックドコンクリートで必要とされるような充填性を満足させるためにも、水和初期のこわばり及び粘性の両方が低減され、かつ、硬化後の強度や乾燥収縮が維持されたセメント組成物が求められている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、硬化後の強度や乾燥収縮度を維持しつつ、流動性の向上のために、水和初期に発生するこわばり及び粘性の両方を改善したセメント組成物を提供することを目的とする。
本発明は、半水石膏のSO3換算量のC3Aに対するモル比を低減して所定の範囲内とし、こわばり試験によるこわばり、及びPロート試験による粘性のいずれをも満足する流動性を付与しつつ、クリンカのSO3換算量及び石膏のSO3換算量を所定の範囲内とすることにより、セメント組成物のSO3換算量を増加させて、強度発現や乾燥収縮等への影響を抑制することで、流動性向上と他の物理性状確保とを可能としたものである。
すなわち、本発明は、次の[1],[2]を提供する。
[1]クリンカ及び石膏を含むセメント組成物であって、前記クリンカは、前記セメント組成物の質量に対して、3CaO・SiO2を55〜70質量%と、3CaO・Al2O3及び4CaO・Al2O3・Fe2O3を合計で14〜18質量%を含み、前記クリンカのSO3換算量及び前記石膏のSO3換算量の合計が、前記セメント組成物の質量に対して2.5〜3.5質量%であり、前記石膏のSO3換算量が、前記セメント組成物の質量に対して1.0〜1.5質量%であり、前記石膏中の半水石膏のSO3換算量が、前記セメント組成物中の3CaO・Al2O31モルに対して0.15〜0.40モルである、セメント組成物。
[2]前記クリンカのSO3換算量が、前記セメント組成物の質量に対して0.5〜2.0質量%である、上記[1]に記載のセメント組成物。
[1]クリンカ及び石膏を含むセメント組成物であって、前記クリンカは、前記セメント組成物の質量に対して、3CaO・SiO2を55〜70質量%と、3CaO・Al2O3及び4CaO・Al2O3・Fe2O3を合計で14〜18質量%を含み、前記クリンカのSO3換算量及び前記石膏のSO3換算量の合計が、前記セメント組成物の質量に対して2.5〜3.5質量%であり、前記石膏のSO3換算量が、前記セメント組成物の質量に対して1.0〜1.5質量%であり、前記石膏中の半水石膏のSO3換算量が、前記セメント組成物中の3CaO・Al2O31モルに対して0.15〜0.40モルである、セメント組成物。
[2]前記クリンカのSO3換算量が、前記セメント組成物の質量に対して0.5〜2.0質量%である、上記[1]に記載のセメント組成物。
本発明によれば、硬化後の強度や乾燥収縮度を維持しつつ、流動性の向上のために、水和初期に発生するこわばり及び粘性の低減の両方を改善したセメント組成物を提供することができる。
本発明は、特に、早強セメントに好適であり、優れた充填性が得られることから、グラウトやプレパックドコンクリートに好適に利用することができる。
本発明は、特に、早強セメントに好適であり、優れた充填性が得られることから、グラウトやプレパックドコンクリートに好適に利用することができる。
本発明のセメント組成物は、クリンカ及び石膏を含み、前記クリンカは、前記セメント組成物の質量に対して、C3Sを55〜70質量%と、C3A及びC4AFを合計で14〜18質量%を含み、前記クリンカのSO3換算量及び前記石膏のSO3換算量の合計が、前記セメント組成物の質量に対して2.5〜3.5質量%であり、前記石膏のSO3換算量が、前記セメント組成物の質量に対して1.0〜1.5質量%であり、前記クリンカのSO3換算量及び前記石膏のSO3換算量との合計が2.5〜3.5質量%であり、前記石膏中の半水石膏のSO3換算量が、前記セメント組成物中のC3A1モルに対して0.15〜0.40モルであることを特徴とする。
前記セメント組成物は、C3Aに対する半水石膏のSO3換算量のモル比を低減させ、これに伴う石膏のSO3換算量の減少相当分を、クリンカのSO3換算量を増加させて補うことにより、流動性の向上と、強度及び乾燥収縮物性とを満足させたものである。
前記セメント組成物は、C3Aに対する半水石膏のSO3換算量のモル比を低減させ、これに伴う石膏のSO3換算量の減少相当分を、クリンカのSO3換算量を増加させて補うことにより、流動性の向上と、強度及び乾燥収縮物性とを満足させたものである。
(石膏)
本発明のセメント組成物は、クリンカに石膏を添加混合することにより製造される。クリンカに添加される石膏は、一般のセメント用のものを用いることができ、主として二水石膏であるが、得られたセメント組成物中において、後述するような所定量の半水石膏が含まれるように配合される。
本発明のセメント組成物は、クリンカに石膏を添加混合することにより製造される。クリンカに添加される石膏は、一般のセメント用のものを用いることができ、主として二水石膏であるが、得られたセメント組成物中において、後述するような所定量の半水石膏が含まれるように配合される。
セメント組成物に含まれる石膏中の半水石膏のSO3換算量は、セメント組成物中のC3A1モルに対して0.15〜0.40モルとする。すなわち、石膏中の(半水石膏のSO3換算量)/(C3A量)のモル比を0.15〜0.40とする。セメント組成物の流動性においては、半水石膏のSO3換算量とC3Aとの割合が重要であり、前記モル比が0.15未満であると、C3Aの水和が十分に抑制されず、流動性が低下する。また、前記モル比が0.40を超える場合は、粘性が不十分となり、さらに、こわばり特性も不十分となる場合もあり、流動性の確保が困難となる。
(半水石膏のSO3換算量)/(C3A量)のモル比は、混練時間が短い等、混練条件が厳しい状況でも十分な流動性を確保する観点から、好ましくは0.18〜0.35、より好ましくは0.20〜0.30である。
(半水石膏のSO3換算量)/(C3A量)のモル比は、混練時間が短い等、混練条件が厳しい状況でも十分な流動性を確保する観点から、好ましくは0.18〜0.35、より好ましくは0.20〜0.30である。
石膏のSO3換算量は、セメント組成物の質量に対して1.0〜1.5質量%とする。石膏のSO3換算量が1.0質量%未満では、C3Aと反応する石膏量が不足し、C3Aの水和が抑制されず、カルシウムアルミネート系水和物が生成し、十分な強度が得られない。また、石膏のSO3換算量が1.5質量%を超える場合は、C3Aと反応する石膏量が過多であり、エトリンガイトの生成が促進され、流動性を向上させることができない。
石膏のSO3換算量は、好ましくは1.1〜1.4質量%、より好ましくは1.2〜1.3質量%である。
石膏のSO3換算量は、好ましくは1.1〜1.4質量%、より好ましくは1.2〜1.3質量%である。
石膏のSO3換算量のうち、半水石膏のSO3換算量は、0.1〜1.2質量%であることが好ましい。1.2質量%以下であれば、こわばり特性も十分であり、かつ、Pロート試験により評価される粘性も十分なものとなる。
半水石膏のSO3換算量は、より好ましくは0.3〜1.1質量%、さらに好ましくは0.5〜1.0質量%である。
半水石膏のSO3換算量は、より好ましくは0.3〜1.1質量%、さらに好ましくは0.5〜1.0質量%である。
(クリンカ組成)
本発明は、早強セメントに好適に適用されるものであり、クリンカは、セメント組成物の質量に対して、C3Sを55〜70質量%と、C3A及びC4AFを合計で14〜18質量%とを含む。これらの各含有量は、JIS R 5202:1999「ポルトランドセメントの化学分析方法」により測定した分析値より、ボーグ(Bogue)式により算出した値である。
本発明は、早強セメントに好適に適用されるものであり、クリンカは、セメント組成物の質量に対して、C3Sを55〜70質量%と、C3A及びC4AFを合計で14〜18質量%とを含む。これらの各含有量は、JIS R 5202:1999「ポルトランドセメントの化学分析方法」により測定した分析値より、ボーグ(Bogue)式により算出した値である。
C3Sの含有量は、55〜70質量%である。C3Sの含有量が55質量%未満のものは、普通ポルトランドセメントのクリンカ組成であり、十分な初期強度発現性が得られない。また、C3Sの含有量が70質量%を超える場合も、強度低下を招く。本発明は、特に、C3Sが60質量%以上であり、石膏がSO3換算量で1.0質量%以上と比較的多く配合される、早強セメント等に対して好適に適用される。
C3Sの含有量は、56〜67質量%であることが好ましく、より好ましくは58〜65質量%である。
C3Sの含有量は、56〜67質量%であることが好ましく、より好ましくは58〜65質量%である。
また、C3A及びC4AFの合計含有量は、14〜18質量%である。C3A及びC4AFの合計含有量が14質量%未満であると、間隙相の占める割合が少なく、強度低下を招く。また、C3A及びC4AFの合計含有量が18質量%を超えると、カルシウムシリケートの生成が少なくなり、この場合も強度が低下することとなる。
C3A及びC4AFの合計含有量は、15〜18質量%であることが好ましく、より好ましくは17〜18質量%である。
C3A及びC4AFの合計含有量は、15〜18質量%であることが好ましく、より好ましくは17〜18質量%である。
なお、C3Aは、十分な初期強度発現性を得る観点から、C4AFよりも多いことが好ましい。同様の観点から、C3Aの含有量は、セメント組成物の質量に対して7.5〜11.5質量%であることが好ましい。
C3Aの含有量は、より好ましくは8.0〜11.0質量%であり、さらに好ましくは、9.0〜10.5質量%である。
C3Aの含有量は、より好ましくは8.0〜11.0質量%であり、さらに好ましくは、9.0〜10.5質量%である。
クリンカのSO3換算量及び石膏のSO3換算量の合計量は、前記セメント組成物の質量に対して2.5〜3.5質量%とする。クリンカのSO3換算量及び石膏のSO3換算量の合計量が2.5質量%未満では、強度低下及び乾燥収縮の増大を招く。また、クリンカのSO3換算量及び石膏のSO3換算量の合計量は、流動性向上及び初期強度発現性の観点からは3.5質量%で十分であり、3.5質量%を超える場合は、硬化後に残存する石膏とC3Aによって生成するエトリンガイトによる異常膨張や、クリンカ中の他の成分の相対的な減少により、強度低下を招くおそれがある。
クリンカのSO3換算量及び石膏のSO3換算量の合計量は、好ましくは2.6〜3.4質量%、より好ましくは2.7〜3.3質量%である。
クリンカのSO3換算量及び石膏のSO3換算量の合計量は、好ましくは2.6〜3.4質量%、より好ましくは2.7〜3.3質量%である。
セメント粉砕時の半水化率の制御には限界があり、(半水石膏のSO3換算量)/(C3A)モル比を低減するには、石膏自体の添加量を減らさなければならず、石膏量の減少は、初期強度発現性や乾燥収縮等に影響を及ぼす。
一方、近年、セメント製造において、燃料代替としてオイルコークスの使用量が増加しており、それに伴って、クリンカのSO3換算量が増加する傾向にある。このクリンカ中のSO3は、シリケート相へ固溶したり、硫酸塩等として存在し、石膏と同様の働きをし、石膏の減少分を補うことができると考えられる。
このため、C3Aに対する石膏量を低減しつつ、クリンカのSO3換算量及び石膏のSO3換算量の合計量を上記範囲内とすることにより、強度及び乾燥収縮度を維持することができる。
一方、近年、セメント製造において、燃料代替としてオイルコークスの使用量が増加しており、それに伴って、クリンカのSO3換算量が増加する傾向にある。このクリンカ中のSO3は、シリケート相へ固溶したり、硫酸塩等として存在し、石膏と同様の働きをし、石膏の減少分を補うことができると考えられる。
このため、C3Aに対する石膏量を低減しつつ、クリンカのSO3換算量及び石膏のSO3換算量の合計量を上記範囲内とすることにより、強度及び乾燥収縮度を維持することができる。
前記クリンカのSO3換算量及び石膏のSO3換算量の合計量のうち、クリンカのSO3換算量は、前記セメント組成物の質量に対して0.5〜2.0質量%であることが好ましい。クリンカのSO3換算量が上記範囲内であれば、クリンカ原料由来、特に、燃料代替としてのオイルコークスの使用等により供給され得る量であり、また、過多の石膏量を必要としないため、流動性を向上させやすい。
クリンカのSO3換算量は、より好ましくは1.0〜2.0質量%、さらに好ましくは1.2〜1.9質量%である。
クリンカのSO3換算量は、より好ましくは1.0〜2.0質量%、さらに好ましくは1.2〜1.9質量%である。
(クリンカの製造)
クリンカ原料としては、Ca、Si、Al、Fe、Sn及びSを含むものであれば、元素単体や酸化物、炭酸化物等の形態を問わず、また、それらの混合物も用いることができる。天然原料としては、例えば、石灰石、粘土、珪石及び酸化鉄原料等が挙げられ、工業的な原料としては、例えば、上記元素を含む廃棄物原料、高炉スラグ及びフライアッシュ等が挙げられる。これらのクリンカ原料の混合割合は、特に限定されるものではなく、目的とするクリンカ組成に対応して原料配合を定めることができる。
クリンカのSO3換算量は、硫黄含有化合物に起因するものであり、硫黄含有化合物としては、硫黄を含むものであれば、単体硫黄、硫黄のオキソ酸等の形態を問わず、また、それらの混合物も用いることができる。例えば、硫酸、石油精製過程や非鉄精錬過程、火力発電等において回収された単体硫黄等が挙げられる。また、クリンカの焼成燃料を、石炭から、より硫黄の含有量が高いオイルコークス等に代えることにより、クリンカのSO3換算量をさらに増加させることができる。
クリンカ原料としては、Ca、Si、Al、Fe、Sn及びSを含むものであれば、元素単体や酸化物、炭酸化物等の形態を問わず、また、それらの混合物も用いることができる。天然原料としては、例えば、石灰石、粘土、珪石及び酸化鉄原料等が挙げられ、工業的な原料としては、例えば、上記元素を含む廃棄物原料、高炉スラグ及びフライアッシュ等が挙げられる。これらのクリンカ原料の混合割合は、特に限定されるものではなく、目的とするクリンカ組成に対応して原料配合を定めることができる。
クリンカのSO3換算量は、硫黄含有化合物に起因するものであり、硫黄含有化合物としては、硫黄を含むものであれば、単体硫黄、硫黄のオキソ酸等の形態を問わず、また、それらの混合物も用いることができる。例えば、硫酸、石油精製過程や非鉄精錬過程、火力発電等において回収された単体硫黄等が挙げられる。また、クリンカの焼成燃料を、石炭から、より硫黄の含有量が高いオイルコークス等に代えることにより、クリンカのSO3換算量をさらに増加させることができる。
そして、所望のクリンカ組成に対応する配合量で混合されたクリンカ原料を、焼成し、冷却する。焼成は、通常、電気炉やロータリーキルン等を用いて行われる。
焼成方法としては、例えば、クリンカ原料を、所定の第1焼成温度及び第1焼成時間で加熱して焼成を行う第1焼成工程と、該第1焼成工程後、第1焼成温度から所定の第2焼成温度まで所定の昇温時間をかけて昇温する昇温工程と、該昇温工程後、第2焼成温度及び所定の第2焼成時間で加熱して焼成を行う第2焼成工程と、を含む方法が挙げられる。例えば、電気炉を用いる場合、クリンカ原料を、1000℃の焼成温度(第1焼成温度)で30分間(第1焼成時間)加熱して焼成した後(第1焼成工程)、1450℃(第2焼成温度)まで30分間(昇温時間)かけて昇温し(昇温工程)、さらに1450℃で15分間(第2焼成時間)加熱して焼成した後(第2焼成工程)、焼成物を急冷することにより、クリンカを製造することができる。
焼成方法としては、例えば、クリンカ原料を、所定の第1焼成温度及び第1焼成時間で加熱して焼成を行う第1焼成工程と、該第1焼成工程後、第1焼成温度から所定の第2焼成温度まで所定の昇温時間をかけて昇温する昇温工程と、該昇温工程後、第2焼成温度及び所定の第2焼成時間で加熱して焼成を行う第2焼成工程と、を含む方法が挙げられる。例えば、電気炉を用いる場合、クリンカ原料を、1000℃の焼成温度(第1焼成温度)で30分間(第1焼成時間)加熱して焼成した後(第1焼成工程)、1450℃(第2焼成温度)まで30分間(昇温時間)かけて昇温し(昇温工程)、さらに1450℃で15分間(第2焼成時間)加熱して焼成した後(第2焼成工程)、焼成物を急冷することにより、クリンカを製造することができる。
(セメント組成物)
本発明のセメント組成物は、上記のようにして製造されたクリンカ及び石膏を混合したものであり、ボールミル等で粉砕し、モルタルやコンクリート等への使用に供される。
本発明のセメント組成物は、上記のようにして製造されたクリンカ及び石膏を混合したものであり、ボールミル等で粉砕し、モルタルやコンクリート等への使用に供される。
前記セメント組成物中には、耐久性や耐薬品性等の向上、水和熱の抑制等を目的として、混合材として、高炉水砕スラグ、シリカフューム、フライアッシュ及び石灰石を該セメント組成物に対して5質量%以下添加してもよい。
高炉水砕スラグとしては、塩基度((CaO質量%+MgO質量%+Al2O3質量%)/SiO2質量%)が1.70以上、好ましくは1.80以上のものが使用される。また、フライアッシュは、JIS A 6201:1999「コンクリート用フライアッシュ」に規定のI種〜IV種、好ましくはI種又はII種のものが、セメントの水和促進に有効に作用する。
石灰石としては、CaCO3量をCaO換算で53質量%以上含有しているものが好ましく、初期強度の向上及び流動性改善に有効である。なお、CaO換算量は、JIS M 8850:1994「石灰石分析方法」に準じて測定した値である。
高炉水砕スラグとしては、塩基度((CaO質量%+MgO質量%+Al2O3質量%)/SiO2質量%)が1.70以上、好ましくは1.80以上のものが使用される。また、フライアッシュは、JIS A 6201:1999「コンクリート用フライアッシュ」に規定のI種〜IV種、好ましくはI種又はII種のものが、セメントの水和促進に有効に作用する。
石灰石としては、CaCO3量をCaO換算で53質量%以上含有しているものが好ましく、初期強度の向上及び流動性改善に有効である。なお、CaO換算量は、JIS M 8850:1994「石灰石分析方法」に準じて測定した値である。
前記セメント組成物は、水と混合することにより、セメントペーストを製造することができる。また、水及び砂と混合することにより、モルタルが製造され、また、水と、砂及び砂利等の骨材と混合することにより、コンクリートが製造される。
前記セメント組成物を用いてモルタルやコンクリートを製造する際に、混和材として、高炉スラグやフライアッシュ等を添加することもできる。
また、コンクリート等の流動性や強度をより顕著に向上させるために、混和剤として、AE減水剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を添加することができる。これらの中でも、ポリカルボン酸系、ナフタレンスルホン酸系、アミノスルホン酸系、メラミン系、あるいはこれらのうちの2種以上の複合系のいずれかの高性能AE減水剤を用いることが好ましく、特に、ポリカルボン酸系の高性能AE減水剤が好ましい。
前記セメント組成物を用いてモルタルやコンクリートを製造する際に、混和材として、高炉スラグやフライアッシュ等を添加することもできる。
また、コンクリート等の流動性や強度をより顕著に向上させるために、混和剤として、AE減水剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を添加することができる。これらの中でも、ポリカルボン酸系、ナフタレンスルホン酸系、アミノスルホン酸系、メラミン系、あるいはこれらのうちの2種以上の複合系のいずれかの高性能AE減水剤を用いることが好ましく、特に、ポリカルボン酸系の高性能AE減水剤が好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例及び比較例のセメント組成物を、以下のようにして製造した。
実施例及び比較例のセメント組成物を、以下のようにして製造した。
(セメント組成物の製造)
セメント組成物(試料)製造のためのクリンカ原料として、二酸化珪素(キシダ化学株式会社製、試薬1級、SiO2)、酸化鉄(III)(関東化学株式会社製、試薬特級、Fe2O3)、炭酸カルシウム(キシダ化学株式会社製、試薬1級、CaCO3)、酸化アルミニウム(関東化学株式会社製、試薬1級、Al2O3)、塩基性炭酸マグネシウム(キシダ化学株式会社製、試薬特級、約4MgCO3・Mg(OH)2・5H2O)、炭酸ナトリウム(キシダ化学株式会社製、無水・特級、Na2CO3)、リン酸三カルシウム(キシダ化学株式会社製、試薬1級、Ca3(PO4)2))及び硫酸カルシウム2水和物(キシダ化学株式会社製、試薬1級、CaSO4・2H2O)を用いた。
セメント組成物(試料)製造のためのクリンカ原料として、二酸化珪素(キシダ化学株式会社製、試薬1級、SiO2)、酸化鉄(III)(関東化学株式会社製、試薬特級、Fe2O3)、炭酸カルシウム(キシダ化学株式会社製、試薬1級、CaCO3)、酸化アルミニウム(関東化学株式会社製、試薬1級、Al2O3)、塩基性炭酸マグネシウム(キシダ化学株式会社製、試薬特級、約4MgCO3・Mg(OH)2・5H2O)、炭酸ナトリウム(キシダ化学株式会社製、無水・特級、Na2CO3)、リン酸三カルシウム(キシダ化学株式会社製、試薬1級、Ca3(PO4)2))及び硫酸カルシウム2水和物(キシダ化学株式会社製、試薬1級、CaSO4・2H2O)を用いた。
これらの配合量は、作製するクリンカ中のC3S、C2S、C3A及びC4AFの組成が、下記表1に示すクリンカ組成となるように、ボーグ式を用いて、各原料の配合量を決定した。なお、表1に示す各クリンカ組成は、セメント組成物全量に対する質量割合である。
配合したクリンカ原料を、電気炉に投入して1000℃で30分間焼成した後、1000℃から1450℃まで30分間かけて昇温し、さらに1450℃で15分間焼成した後、焼成物を急冷して、各クリンカを作製した。
配合したクリンカ原料を、電気炉に投入して1000℃で30分間焼成した後、1000℃から1450℃まで30分間かけて昇温し、さらに1450℃で15分間焼成した後、焼成物を急冷して、各クリンカを作製した。
上記で作製したクリンカと石膏とを混合し、ボールミルで粉砕して、それぞれ、下記表1に示すSO3換算量となるように、各セメント組成物を製造した。
なお、表1中、クリンカのSO3換算量は、JIS R 5202:2010「セメントの化学分析方法」の「12.三酸化硫黄の定量方法」に準じて測定された値である。また、石膏中の二水石膏のSO3換算量又は半水石膏のSO3換算量は、それぞれ、セメント組成物全量に対する二水石膏又は半水石膏のSO3換算での質量割合であり、示差走査熱量計を用いて、100℃から200℃までの脱水吸熱ピーク面積から求めた。
粉末度は、JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」に準じて測定したブレーン比表面積で示す。
表1に、各実施例及び比較例のセメント組成物の組成の詳細及び粉末度を示す。
なお、表1中、クリンカのSO3換算量は、JIS R 5202:2010「セメントの化学分析方法」の「12.三酸化硫黄の定量方法」に準じて測定された値である。また、石膏中の二水石膏のSO3換算量又は半水石膏のSO3換算量は、それぞれ、セメント組成物全量に対する二水石膏又は半水石膏のSO3換算での質量割合であり、示差走査熱量計を用いて、100℃から200℃までの脱水吸熱ピーク面積から求めた。
粉末度は、JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」に準じて測定したブレーン比表面積で示す。
表1に、各実施例及び比較例のセメント組成物の組成の詳細及び粉末度を示す。
(セメント組成物の評価及び測定)
表1の各実施例及び比較例に示したセメント組成物について、以下に示すような方法により、各種評価及び測定を行った。表2に、これらの評価及び測定結果を示す。
表1の各実施例及び比較例に示したセメント組成物について、以下に示すような方法により、各種評価及び測定を行った。表2に、これらの評価及び測定結果を示す。
(1)こわばり試験
JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」の「8.凝結試験」に準じて、標準軟度水量を求め、その水量に混和剤として高機能AE減水剤(商品名:15S;MASTER BUILDERS ポゾリス製)を、セメント組成物に対して1質量%加え、セメントペーストを1分間又は3分間混練した。セメントペーストを練り終わってから5分後及び15分後に、標準棒をセメントペースト中に徐々に落下させ、セメントペーストの表面に標準棒の先端が接した時から30秒後の降下距離(ペースト貫入量)を測定した。
評価は、標準棒の降下距離が15mm以上の場合をこわばり発生なしと判断した。一方、5分後の標準棒の降下距離が15mm未満の場合、初期流動性低下の懸念が高く、異常凝結性が認められ、また、15分後の標準棒の降下距離が15mm未満の場合は、流動性の経時変化が大きく、いずれも、こわばり発生ありと判断した。
JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」の「8.凝結試験」に準じて、標準軟度水量を求め、その水量に混和剤として高機能AE減水剤(商品名:15S;MASTER BUILDERS ポゾリス製)を、セメント組成物に対して1質量%加え、セメントペーストを1分間又は3分間混練した。セメントペーストを練り終わってから5分後及び15分後に、標準棒をセメントペースト中に徐々に落下させ、セメントペーストの表面に標準棒の先端が接した時から30秒後の降下距離(ペースト貫入量)を測定した。
評価は、標準棒の降下距離が15mm以上の場合をこわばり発生なしと判断した。一方、5分後の標準棒の降下距離が15mm未満の場合、初期流動性低下の懸念が高く、異常凝結性が認められ、また、15分後の標準棒の降下距離が15mm未満の場合は、流動性の経時変化が大きく、いずれも、こわばり発生ありと判断した。
(2)Pロート試験
コンクリート標準示方書JSCE−F521−1999「プレパックドコンクリートの注入モルタルの流動性試験方法」(P漏斗による方法)に準拠して行った。すなわち、内径13mm、長さ38mmの流出管を先端に有し、上端内径178mm、高さ192mmの円錐状の漏斗(容積1725ml)に、セメント組成物を水セメント比(W/C)50%で練り混ぜて調製したセメントペーストを充填し、直後、3分後及び5分後に、流出管を開いてからセメントペーストの流下が初めて途切れるまでの時間を計測した。
なお、表2において、Pロートの閉塞により、セメントペーストが流下しない場合は、「−」と記した。
コンクリート標準示方書JSCE−F521−1999「プレパックドコンクリートの注入モルタルの流動性試験方法」(P漏斗による方法)に準拠して行った。すなわち、内径13mm、長さ38mmの流出管を先端に有し、上端内径178mm、高さ192mmの円錐状の漏斗(容積1725ml)に、セメント組成物を水セメント比(W/C)50%で練り混ぜて調製したセメントペーストを充填し、直後、3分後及び5分後に、流出管を開いてからセメントペーストの流下が初めて途切れるまでの時間を計測した。
なお、表2において、Pロートの閉塞により、セメントペーストが流下しない場合は、「−」と記した。
(3)圧縮強さ測定
JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」の「10.強さ試験」に準じて行った。セメント組成物を、40mm×40mm×160mmの金属型枠3個に打設し、24時間後に脱型してモルタル供試体を3個作製した。作製したモルタル供試体を、20℃水中で材齢7日まで養生した後、圧縮強さを測定した。
JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」の「10.強さ試験」に準じて行った。セメント組成物を、40mm×40mm×160mmの金属型枠3個に打設し、24時間後に脱型してモルタル供試体を3個作製した。作製したモルタル供試体を、20℃水中で材齢7日まで養生した後、圧縮強さを測定した。
(4)長さ変化率測定
JIS A 1129−3:2010「モルタル及びコンクリートの長さ変化測定方法−第3部:ダイヤルゲージ方法」に準じて行った。セメント組成物を、40mm×40mm×160mmの金属型枠3個に打設し、24時間後に脱型してモルタル供試体を3個作製した。作製したモルタル供試体を20℃で7日間水中養生した後、20℃、相対湿度65%で28日間保存し、28日後(材齢28日)のモルタル供試体について測長し、測定値3点の平均値から長さ変化率を算出した。
JIS A 1129−3:2010「モルタル及びコンクリートの長さ変化測定方法−第3部:ダイヤルゲージ方法」に準じて行った。セメント組成物を、40mm×40mm×160mmの金属型枠3個に打設し、24時間後に脱型してモルタル供試体を3個作製した。作製したモルタル供試体を20℃で7日間水中養生した後、20℃、相対湿度65%で28日間保存し、28日後(材齢28日)のモルタル供試体について測長し、測定値3点の平均値から長さ変化率を算出した。
実施例1〜5は、こわばり試験及びPロート試験ともに、良好な流動性を示すことが認められた。また、石膏のSO3換算量(B)が1.5質量%以下であっても、クリンカのSO3換算量(A)及び石膏のSO3換算量(B)の合計が2.5質量%以上であることにより、強度(圧縮強さ)及び乾燥収縮(長さ変化率)等の物性への影響はなかった。
一方、(半水石膏のSO3換算量)/(C3A)モル比が0.40を超える場合(比較例1〜3)、モル比が大きくなるほど、混練条件が悪い場合(混練1分)でも、こわばりの発生が見られ、また、Pロート試験においては、セメントペーストが充填後3分以内に早く閉塞し、流下しなくなる傾向が認められた。
また、クリンカのSO3換算量(A)及び石膏のSO3換算量(B)の合計量が2.50質量%未満である場合(比較例2,4及び5)、圧縮強さが低下し、乾燥収縮率(長さ変化率の絶対値)が増加する傾向が認められた。
C3Sがセメント組成物中55質量%未満である場合(比較例6)は、普通ポルトランドセメント組成であり、クリンカのSO3換算量(A)、クリンカのSO3換算量(A)及び石膏のSO3換算量(B)の合計量、及び(半水石膏のSO3換算量)/(C3A)モル比が、本発明で規定する範囲内であっても、材齢7日の強度に劣るものとなった。
また、クリンカのSO3換算量(A)及び石膏のSO3換算量(B)の合計量が2.50質量%未満である場合(比較例2,4及び5)、圧縮強さが低下し、乾燥収縮率(長さ変化率の絶対値)が増加する傾向が認められた。
C3Sがセメント組成物中55質量%未満である場合(比較例6)は、普通ポルトランドセメント組成であり、クリンカのSO3換算量(A)、クリンカのSO3換算量(A)及び石膏のSO3換算量(B)の合計量、及び(半水石膏のSO3換算量)/(C3A)モル比が、本発明で規定する範囲内であっても、材齢7日の強度に劣るものとなった。
Claims (2)
- クリンカ及び石膏を含むセメント組成物であって、
前記クリンカは、前記セメント組成物の質量に対して、3CaO・SiO2を55〜70質量%と、3CaO・Al2O3及び4CaO・Al2O3・Fe2O3を合計で14〜18質量%を含み、
前記クリンカのSO3換算量及び前記石膏のSO3換算量の合計が、前記セメント組成物の質量に対して2.5〜3.5質量%であり、
前記石膏のSO3換算量が、前記セメント組成物の質量に対して1.0〜1.5質量%であり、
前記石膏中の半水石膏のSO3換算量が、前記セメント組成物中の3CaO・Al2O31モルに対して0.15〜0.40モルである、セメント組成物。 - 前記クリンカのSO3換算量が、前記セメント組成物の質量に対して0.5〜2.0質量%である、請求項1に記載のセメント組成物。
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