JP5915461B2 - 現像剤収容器および現像装置 - Google Patents

Description

本発明は、回転することにより、容器本体内の現像剤を容器本体外へ搬送する搬送部材を備える現像剤収容器および現像装置に関する。

従来、現像部の下方に現像剤を収容する現像剤収容部（容器本体）が配置され、現像剤収容部の上方に形成された開口部を通して、現像剤収容部内の現像剤が現像部に搬送されるように構成された現像剤収容器が知られている（例えば、特許文献１参照）。

この現像剤収容器は、現像剤収容部に、トナー搬送部材（搬送部材）が設けられている。トナー搬送部材は、現像剤収容部の内壁に摺接しながら撓んだ状態で回転し、現像剤収容部内の現像剤を持ち上げる。そして、トナー搬送部材は、内壁から離間したときに跳ね上がり、持ち上げた現像剤を飛ばして、開口部から現像部へ搬送する。

特開２００８−１７０９５１号公報

ところで、上述した技術では、現像剤を飛ばす勢いを安定させるため、トナー搬送部材（搬送部材）が現像剤収容部（容器本体）の内壁から離れるときの回転中心の位置精度が重要となる。そこで、トナー搬送部材の回転軸を現像剤収容部に設けられる支持部に嵌合させることが考えられるが、この場合、回転軸と支持部の隙間に現像剤が入り込むと、現像剤が凝集してしまうおそれがある。

そこで、本発明は、搬送部材の回転軸と、当該回転軸を支持する支持部の隙間に現像剤が入り込んで凝集するのを低減するとともに、効率よく現像剤を搬送することができる現像剤収容器および現像装置を提供することを目的とする。

前記した目的を達成するため、本発明の現像剤収容器は、上方に開口部を有し、現像剤を収容するように構成される容器本体と、容器本体に設けられ、回転軸を有する回転部材と、回転部材に支持される弾性変形可能な弾性部とを有し、回転することで現像剤を開口部から容器本体の外側へ送り出すように構成される搬送部材と、回転軸の一端部に連結され、回転軸を回転駆動させるように構成される駆動部材と、を備えている。
容器本体は、回転軸の他端部が遊嵌した第１支持部と、回転軸の前記一端部の回転を軸支する第２支持部とを有し、第１支持部は、第１面と、第１面と交差する方向に延びる第２面とを有している。
また、容器本体は、開口部に対し搬送部材の回転方向上流側に隣接して設けられ、搬送部材が回転しているときに、弾性部が弾性変形しながら摺接する摺接部を有している。
そして、第１面および第２面は、回転する弾性部が摺接部から離れる瞬間に、回転軸が第１面および第２面の両方に当接するように配置されている。

このように構成された現像剤収容器は、回転軸の他端部と、当該他端部を支持する第１支持部の間に隙間があり、回転軸が第１支持部内で動くことができるので、回転軸と第１支持部の隙間に現像剤が入り込んだとしても、現像剤が凝集するのを抑制することができる。また、このように回転軸と第１支持部の間に隙間がある場合であっても、回転する弾性部が摺接部から離れる瞬間には、第１面と第２面の両方が、回転軸を支持するので、弾性部が弾性変形するときの反力を第１面と第２面で受け、現像剤を飛ばす瞬間の搬送部材の挙動を安定させることができる。これにより、効率よく現像剤を搬送することができる。

そして、前記した現像剤収容器において、摺接部は、略円筒状に形成される円筒面と、円筒面の前記回転方向下流側の端部から連続して延び、開口部に近づくにつれて、円筒面の中心からの距離が大きくなるよう形成された傾斜面と、を有していてもよい。
この場合、第１面と第２面は、回転する弾性部が、傾斜面に摺接し始めてから離れる瞬間まで、回転軸が第１面および第２面の両方に当接するように配置されていることが望ましい。

このように構成された現像剤収容器は、回転する弾性部が、傾斜面に摺接し始めてから離れる瞬間までの間、撓んだ状態から徐々に復元し始める。このように弾性部が復元している間にかかる反力を第１面と第２面で受けることにより、現像剤を飛ばす瞬間の搬送部材の挙動をより安定させることができる。

また、前記した現像剤収容器においては、回転軸が第１面および第２面の両方に当接しているとき、回転軸の前記他端部における回転中心は、第２支持部と同軸に配置されていることが望ましい。

このように構成された現像剤収容器は、現像剤を飛ばす瞬間には、回転軸の他端部における回転中心は、第２支持部と同軸に配置されるので、搬送部材の現像剤を搬送する力が、軸線方向の位置によらず略均一になる。

そして、前記した目的を達成するため、本発明の現像装置は、上方に開口部を有し、現像剤を収容するように構成される現像剤収容部と、現像ローラが設けられ、開口部を通して現像剤収容部と連通している現像部と、現像剤収容部に設けられ、回転軸を有する回転部材と、回転部材に支持される弾性変形可能な弾性部とを有し、回転することで現像剤を開口部から現像部へ送り出すように構成される搬送部材と、回転軸の一端部に連結され、回転軸を回転駆動させるように構成される駆動部材と、を備えている。
現像剤収容部は、回転軸の他端部が遊嵌した第１支持部と、回転軸の前記一端部の回転を軸支する第２支持部とを有し、第１支持部は、第１面と、第１面と交差する方向に延びる第２面とを有している。
また、現像剤収容部は、開口部に対し搬送部材の回転方向上流側に隣接して設けられ、搬送部材が回転しているときに、弾性部が弾性変形しながら摺接する摺接部を有している。
そして、第１面および第２面は、回転する弾性部が摺接部から離れる瞬間に、回転軸が第１面および第２面の両方に当接するように配置されている。

このように構成された現像装置は、回転軸の他端部と、当該他端部を支持する第１支持部の間に隙間があり、回転軸が第１支持部内で動くことができるので、回転軸と第１支持部の隙間に現像剤が入り込んだとしても、現像剤が凝集するのを抑制することができる。また、このように回転軸と第１支持部の間に隙間がある場合であっても、回転する弾性部が摺接部から離れる瞬間には、第１面と第２面の両方が、回転軸を支持するので、弾性部が弾性変形するときの反力を第１面と第２面で受け、現像剤を飛ばす瞬間の搬送部材の挙動を安定させることができる。これにより、効率よく現像剤を搬送することができる。

そして、前記した現像装置において、摺接部は、略円筒状に形成される円筒面と、円筒面の前記回転方向下流側の端部から連続して延び、開口部に近づくにつれて、円筒面の中心からの距離が大きくなるよう形成された傾斜面と、を有していてもよい。
この場合、第１面と第２面は、回転する弾性部が、傾斜面に摺接し始めてから離れる瞬間まで、回転軸が第１面および第２面の両方に当接するように配置されていることが望ましい。

このように構成された現像装置は、回転する弾性部が、傾斜面に摺接し始めてから離れる瞬間までの間、撓んだ状態から徐々に復元し始める。このように弾性部が復元している間にかかる反力を第１面と第２面で受けることにより、現像剤を飛ばす瞬間の搬送部材の挙動をより安定させることができる。

また、前記した現像装置においては、回転軸が第１面および第２面の両方に当接しているとき、回転軸の前記他端部における回転中心は、第２支持部と同軸に配置されていることが望ましい。

このように構成された現像装置は、現像剤を飛ばす瞬間には、回転軸の他端部における回転中心は、第２支持部と同軸に配置されるので、搬送部材の現像剤を搬送する力が、軸線方向で略均一になる。

本発明によれば、回転軸が第１支持部内で動くことができるので、回転軸と第１支持部の隙間に現像剤が入り込んだときに現像剤が凝集するのを抑制することができる。また、回転する弾性部が摺接部から離れる瞬間には、弾性部が弾性変形するときの反力を第１面と第２面で受け、現像剤を飛ばす瞬間の搬送部材の回転を安定させることができる。これにより、効率よく現像剤を搬送することができる。

本発明の一実施形態に係る現像カートリッジを備えたカラープリンタの概略構成を示す図である。 第１支持部および第２支持部を示す現像カートリッジの断面図（ａ）と、軸線方向における第１支持部と第２支持部の位置関係を示す現像カートリッジの断面図（ｂ）である。 シート部材が、円筒面に摺接している状態を示す図である。 シート部材が、傾斜面に摺接し始めた状態を示す図である。 シート部材が、傾斜面から離れる直前の状態を示す図である。 シート部材が、傾斜面から離れた後、再び円筒面に摺接し始める状態を示す図である。 変形例において、シート部材が、円筒面に摺接している状態を示す図である。 変形例において、シート部材が、傾斜面に摺接し始めた状態を示す図である。 変形例において、シート部材が、傾斜面から離れる直前の状態を示す図である。 変形例において、シート部材が、傾斜面から離れた後、再び円筒面に摺接し始める状態を示す図である。

次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、本実施形態に係る現像装置（現像剤収容器）の一例としての現像カートリッジ１００を備えたカラープリンタ１の概略構成について説明した後、本発明の特徴部分に係る構成について説明する。

また、以下の説明において、方向は、カラープリンタ１を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図１における左側を「前」、右側を「後」とし、手前側を「右」、奥側を「左」とする。また、図１における上下方向を「上下」とする。

＜カラープリンタの概略構成＞
カラープリンタ１は、図１に示すように、本体筐体４０内に、用紙Ｐを供給する給紙部２０と、供給された用紙Ｐに画像を形成する画像形成部３０とを主に備えている。

給紙部２０は、本体筐体４０内の下部に設けられ、用紙Ｐを収容する給紙トレイ２１と、給紙トレイ２１から用紙Ｐを画像形成部３０に搬送する給紙機構２２とを主に備えている。給紙トレイ２１内の用紙Ｐは、給紙機構２２によって１枚ずつ分離されて画像形成部３０に搬送される。

画像形成部３０は、露光部７０と、プロセス部６０と、転写部８０と、定着部９０とから主に構成されている。

露光部７０は、給紙部２０の上方に設けられ、図示しないレーザ光源、ポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。レーザ光源から出射されたレーザ光は、ポリゴンミラーや反射鏡で反射され、レンズを通過して、各感光体ドラム６３の表面で高速走査される。

プロセス部６０は、露光部７０の上方に配置され、前後方向に沿って配列された４つのプロセスカートリッジ６２と、プロセスカートリッジ６２を保持する保持ケース６１とを主に備えている。

プロセスカートリッジ６２は、感光体ドラム６３と、帯電器６４と、現像カートリッジ１００とを主に備えている。

現像カートリッジ１００は、現像ローラ６５と、供給ローラ６６と、層厚規制ブレード６７と、搬送部材の一例としてのトナー搬送部材１３０とを備え、容器本体の一例としてのトナー収容部１１０（現像剤収容部）にトナーＴ（現像剤）を収容している。

図２（ａ）に示すように、トナー搬送部材１３０は、回転部材１３１と、弾性部の一例としてのシート部材１３４とから構成されている。

回転部材１３１は、回転軸の一例としての軸部１３２と、シート取付部１３３とを有している。
軸部１３２は、現像ローラ６５や供給ローラ６６の軸方向に沿って延びる軸であり、トナー収容部１１０に回転可能に支持されている。シート取付部１３３は、軸部１３２から径方向外側に延び、先端部にシート部材１３４が固定されている。

シート部材１３４は、例えば、ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）樹脂からなり、弾性変形可能な部材である。シート部材１３４は、基端部が回転部材１３１のシート取付部１３３に貼着などによって支持されている。

このように構成されたトナー搬送部材１３０は、軸部１３２を中心に図示時計回りに旋回することで、トナー収容部１１０内のトナーＴを持ち上げて、現像ローラ６５等を収容している後述する現像部１２０（図２（ｂ）参照）へ搬送する。
なお、現像カートリッジ１００の構成については、後で詳述する。

図１に戻り、転写部８０は、プロセス部６０の上方に設けられ、駆動ローラ８１と、従動ローラ８２と、駆動ローラ８１および従動ローラ８２の間に張設され、各感光体ドラム６３に対面して配置された無端状の中間転写ベルト８３と、中間転写ベルト８３を挟むように感光体ドラム６３と対向配置された４つの１次転写ローラ８４と、中間転写ベルト８３を挟むように駆動ローラ８１と対向配置された２次転写ローラ８５とを主に備えている。

定着部９０は、転写部８０の後部上方に設けられ、加熱ローラ９１と、加熱ローラ９１と対向配置されて加熱ローラ９１を押圧する加圧ローラ９２とを主に備えている。

画像形成部３０では、感光体ドラム６３の表面が、帯電器６４により一様に帯電された後、露光部７０からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム６３上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、現像カートリッジ１００内のトナーＴは、供給ローラ６６を介して現像ローラ６５に供給され、現像ローラ６５と層厚規制ブレード６７との間に進入して一定の厚さの薄層として現像ローラ６５上に担持される。

現像ローラ６５上に担持されたトナーＴは、現像ローラ６５から感光体ドラム６３上の静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化されて感光体ドラム６３上にトナー像（画像）が形成される。

各感光体ドラム６３上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト８３上に順次重ね合わせて転写される。そして、給紙部２０から搬送された用紙Ｐが、中間転写ベルト８３と２次転写ローラ８５との間を搬送されることで、中間転写ベルト８３上のトナー像が用紙Ｐに転写される。トナー像が転写された用紙Ｐは、加熱ローラ９１と加圧ローラ９２の間を搬送されることでトナー像が熱定着され、排紙ローラ９３によって本体筐体４０の上部に設けられた排紙トレイ４１上に排出される。

＜現像カートリッジの詳細構成＞
次に、本発明の特徴部分である現像カートリッジ１００の詳細構成について説明する。

図２（ｂ）に示すように、現像カートリッジ１００は、トナーＴを収容するトナー収容部１１０と、トナー収容部１１０の上方に配置される現像部１２０とからなる筐体１０１を備えている。

また、現像カートリッジ１００は、トナー収容部１１０内に配置されたトナー搬送部材１３０と、現像部１２０内に配置された現像ローラ６５、供給ローラ６６および層厚規制ブレード６７と、トナー搬送部材１３０の軸部１３２の一端部１３２Ａに固定される駆動部材の一例としてのギヤ１４０（図２（ａ）参照）とを主に備えている。

トナー収容部１１０は、上方に形成された開口部の一例としての連通口１１１を有し、この連通口１１１を通して、内側の空間が、後述する傾斜面１１２Ｂの上に設けられている現像部１２０の内側の空間と連通している。
また、トナー収容部１１０は、摺接部１１２と、衝突部１１３とを有した断面視略雨滴状に形成されている。

摺接部１１２は、連通口１１１に対し、トナー搬送部材１３０の回転方向（以下、単に「回転方向」という。）上流側に隣接して設けられているトナー収容部１１０の内面である。摺接部１１２は、円筒面１１２Ａと、傾斜面１１２Ｂとを有している。

円筒面１１２Ａは、トナー収容部１１０の略下半分の内面を構成しており、上方が開放した略円筒状に形成されている。なお、この円筒面１１２Ａの半径は、トナー搬送部材１３０の軸部１３２の中心から変形していない状態のシート部材１３４の先端までの長さよりも小さくなっている。

傾斜面１１２Ｂは、円筒面１１２Ａの回転方向下流側の端部から連続して延び、連通口１１１の縁まで設けられている面であり、連通口１１１に近づくにつれて、円筒面１１２Ａの中心からの距離が大きくなるように形成されている。

衝突部１１３は、連通口１１１に対し、回転方向下流側に隣接して設けられているトナー収容部１１０の内面である。衝突部１１３は、連通口１１１から円筒面１１２Ａの回転方向上流側の端部まで延びている。

また、トナー収容部１１０は、図２（ａ）に示すように、左右の側壁１０２に、トナー搬送部材１３０の軸部１３２を支持するための第１支持部１１４および第２支持部１１５を有している。

第１支持部１１４は、側壁１０２の内面に形成された凹部であり、軸部１３２の直径よりも大きく、軸部１３２の他端部１３２Ｂが遊嵌している。第１支持部１１４は、図２（ｂ）に示すように、側面視略正方形状に形成され、第１支持部１１４の内周面を構成する第１面１１４Ａと第２面１１４Ｂを有している。第１面１１４Ａは、軸部１３２に対して傾斜面１１２Ｂとは反対側に配置されている。第２面１１４Ｂは、第１面１１４Ａと交差する方向に延び、軸部１３２の下に配置されている。

この第１面１１４Ａおよび第２面１１４Ｂは、回転するシート部材１３４が傾斜面１１２Ｂに摺接し始めてから離れる瞬間までの間、軸部１３２の他端部１３２Ｂが第１面１１４Ａおよび第２面１１４Ｂの両方に当接するような位置および向きで配置されている。

また、第１面１１４Ａおよび第２面１１４Ｂは、軸部１３２の他端部１３２Ｂが第１面１１４Ａおよび第２面１１４Ｂの両方に当接しているとき、軸部１３２の他端部１３２Ｂにおける回転中心が、後述する第２支持部１１５（詳細には、ギヤ支持部１１７）と同軸に配置されるような位置に設けられている。

図２（ａ）に示すように、第２支持部１１５は、軸部１３２の一端部１３２Ａの回転を軸支している。第２支持部１１５は、側壁１０２の第１支持部１１４と対面する位置に形成された孔１１６とギヤ支持部１１７とから構成されている。

孔１１６は、軸部１３２の一端部１３２Ａよりも大きく形成されている。
ギヤ支持部１１７は、側壁１０２から筐体１０１の外側に突出し、円筒面１１２Ａの中心と同軸の円筒形状を有している。ここで、ギヤ１４０は、側壁１０２と対面する面に、側壁１０２に向けて突出する円筒部１４１を有している。この円筒部１４１は、内径が、ギヤ支持部１１７の外径と略同じに設定されている。そして、ギヤ１４０は、回転軸がぶれないように、ギヤ支持部１１７に嵌合している。なお、ギヤ１４０は、本体筐体４０内に設けられている図示しない駆動源から駆動力が入力される。

そして、ギヤ支持部１１７の内側には、ギヤ支持部１１７と軸部１３２の間からトナーが漏れないように、シール部材１５０が密着して設けられている。

次に、以上のように構成された現像カートリッジ１００の動作について説明する。
ギヤ１４０に駆動力が入力され、トナー搬送部材１３０が回転すると、図３に示すように、シート部材１３４が摺接部１１２に弾性変形した状態で摺接しながら旋回し、トナー収容部１１０内のトナーＴを持ち上げる。

シート部材１３４が、円筒面１１２Ａの下部に摺接しているときには、回転部材１３１が受ける反力によって、軸部１３２が第１支持部１１４内を上方へ移動し、第２面１１４Ｂから浮き上がった状態になる。

図４に示すように、シート部材１３４が、傾斜面１１２Ｂに摺接し始めると、回転部材１３１が受ける反力によって、軸部１３２に傾斜面１１２Ｂから離れる方向へ向かう力が加わる。つまり、軸部１３２に、図中における右方および下方に向かって押される。このとき、軸部１３２が、第１面１１４Ａおよび第２面１１４Ｂの両方に当接する。

そして、軸部１３２は、図５に示すように、シート部材１３４が、傾斜面１１２Ｂを離れる瞬間まで、第１面１１４Ａおよび第２面１１４Ｂに当接している。

そして、シート部材１３４が、傾斜面１１２Ｂから離れると、シート部材１３４の弾性力によりシート部材１３４の先端が跳ね上がり、衝突部１１３に衝突する。これにより、シート部材１３４に載っていたトナーＴは、シート部材１３４が発生させる気流にのって、連通口１１１に向けて飛ばされ、現像部１２０（トナー収容部１１０の外側）へ供給される。

衝突部１１３に衝突した後のシート部材１３４は、図６に示すように、再び、撓んだ状態で円筒面１１２Ａに摺接し始める。このとき、回転部材１３１が受ける反力によって、軸部１３２が第１支持部１１４内を第１面１１４Ａから離れる方向へ移動する。

以上のように、トナー搬送部材１３０が回転しているときには、ギヤ１４０が固定されていない軸部１３２の他端部１３２Ｂが、第１支持部１１４内を移動するので、軸部１３２と第１支持部１１４の隙間にトナーＴが入り込んでも、そこで凝集するのを抑制することができる。

また、このように軸部１３２の他端部１３２Ｂが第１支持部１１４内を移動するような構成であっても、回転するシート部材１３４が傾斜面１１２Ｂに摺接し始めてから離れる瞬間まで、つまり、シート部材１３４が撓んだ状態から延びた状態に復帰してトナーＴを飛ばすときには、軸部１３２の他端部１３２Ｂが第１面１１４Ａおよび第２面１１４Ｂに二方向から支持されるので、トナーＴを飛ばす瞬間のトナー搬送部材１３０の挙動を安定させることができる。これにより、トナー搬送部材１３０で効率よくトナーＴを搬送することができる。

そして、軸部１３２の他端部１３２Ｂが第１面１１４Ａおよび第２面１１４Ｂの両方に当接しているときには、軸部１３２の他端部１３２Ｂの回転中心が、第２支持部１１５（軸部１３２の一端部１３２Ａの回転中心）と同軸に配置されるので、トナー搬送部材１３０がトナーＴを飛ばす瞬間には、トナー搬送部材１３０のトナーＴを搬送する力が、軸線方向の位置によらず略均一になる。

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。

前記実施形態では、第１支持部１１４が略正方形状に形成されていたが、本発明はこれに限定されず、回転するシート部材１３４が、傾斜面１１２Ｂに摺接し始めてから離れる瞬間までの間、軸部１３２を二方向から支持する第１面と第２面を有していれば、どのような形状であってもよい。

例えば、図７に示すように、第１支持部２１４は、正三角形状であってもよい。第１支持部２１４は、軸部１３２に対して傾斜面１１２Ｂとは反対側に配置された第１面２１４Ａと、第１面２１４Ａと交差する方向に延び、軸部１３２に下側から当接する第２面２１４Ｂを有している。そして、第１面２１４Ａと第２面２１４Ｂは、傾斜面１１２Ｂに向かって開いており、その間に軸部１３２が配置されている。このように、第１支持部２１４を正三角形状に形成することにより、前記実施形態のように第１支持部１１４を略正方形状に形成する場合よりも、第１面２１４Ａと第２面２１４Ｂの角度を小さくすることができるので、軸部１３２を長い間、第１面２１４Ａおよび第２面２１４Ｂに当接させておくことができる。

このように構成された現像カートリッジ１００では、シート部材１３４が、円筒面１１２Ａの下部に摺接しているときには、回転部材１３１が受ける反力によって、軸部１３２が第１支持部２１４内を上方へ移動し、第２面２１４Ｂから浮き上がった状態になる。

図８に示すように、シート部材１３４が、傾斜面１１２Ｂに摺接し始めると、回転部材１３１が受ける反力によって、軸部１３２に傾斜面１１２Ｂから離れる方向へ向かう力が加わる。このとき、軸部１３２が、第１面２１４Ａおよび第２面２１４Ｂの両方に当接する。

そして、軸部１３２は、図９に示すように、シート部材１３４が、傾斜面１１２Ｂを離れる瞬間まで、第１面２１４Ａおよび第２面２１４Ｂに当接している。

そして、図１０に示すように、シート部材１３４が、傾斜面１１２Ｂから離れた後、再び、撓んだ状態で円筒面１１２Ａに摺接し始めると、回転部材１３１が受ける反力によって、軸部１３２が第１支持部２１４内を第１面２１４Ａから離れる方向へ移動する。

そして、前記実施形態では、第１面１１４Ａおよび第２面１１４Ｂは、回転するシート部材１３４が、傾斜面１１２Ｂに摺接し始めてから離れる瞬間まで、軸部１３２が第１面１１４Ａおよび第２面１１４Ｂの両方に当接するように配置されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第１面および第２面は、少なくとも、回転するシート部材１３４が、傾斜面１１２Ｂを離れる瞬間に、軸部１３２が第１面および第２面の両方に当接するように配置されていればよい。

このような場合であっても、シート部材１３４がトナーＴを飛ばす瞬間には、軸部１３２を第１面と第２面で支持することができるので、効率よくトナーＴを搬送することができる。

また、前記実施形態では、弾性部としてＰＥＴ樹脂からなるシート部材１３４を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、弾性部は、テフロン（登録商標）、ウレタン、ＰＥＥＫ（ポリエーテルエーテルケトン）樹脂、ポリカーボネート樹脂やナイロン等からなるフィルム、ステンレスやリン青銅等からなる薄い金属板またはゴムなどであってもよい。

６５ 現像ローラ
１００ 現像カートリッジ
１１０ トナー収容部
１１１ 連通口
１１２ 摺接部
１１２Ａ 円筒面
１１２Ｂ 傾斜面
１１４ 第１支持部
１１４Ａ 第１面
１１４Ｂ 第２面
１１５ 第２支持部
１２０ 現像部
１３０ トナー搬送部材
１３１ 回転部材
１３２Ａ 一端部
１３２Ｂ 他端部
１３４ シート部材
１４０ ギヤ
Ｔ トナー

Claims (6)

1. 上方に開口部を有し、現像剤を収容するように構成される容器本体と、
   前記容器本体に設けられ、回転軸を有する回転部材と、前記回転部材に支持される弾性変形可能な弾性部とを有し、回転することで現像剤を前記開口部から前記容器本体の外側へ送り出すように構成される搬送部材と、
   前記回転軸の一端部に連結され、前記回転軸を回転駆動させるように構成される駆動部材と、を備え、
   前記容器本体は、前記回転軸の他端部が遊嵌した第１支持部と、前記回転軸の前記一端部の回転を軸支する第２支持部とを有し、
   前記第１支持部は、第１面と、前記第１面と交差する方向に延びる第２面とを有し、
   前記容器本体は、前記開口部に対し前記搬送部材の回転方向上流側に隣接して設けられ、前記搬送部材が回転しているときに、前記弾性部が弾性変形しながら摺接する摺接部を有し、
   前記第１面および前記第２面は、回転する前記弾性部が前記摺接部から離れる瞬間に、前記回転軸の軸線に沿って延びる前記回転軸の側面が前記第１面および前記第２面の両方に当接するように配置されていることを特徴とする現像剤収容器。
2. 前記摺接部は、略円筒状に形成される円筒面と、前記円筒面の前記回転方向下流側の端部から連続して延び、前記開口部に近づくにつれて、前記円筒面の中心からの距離が大きくなるよう形成された傾斜面と、を有し、
   前記第１面と前記第２面は、回転する前記弾性部が、前記傾斜面に摺接し始めてから離れる瞬間まで、前記回転軸が前記第１面および前記第２面の両方に当接するように配置されていることを特徴とする請求項１に記載の現像剤収容器。
3. 前記回転軸が前記第１面および前記第２面の両方に当接しているとき、前記回転軸の前記他端部における回転中心は、前記第２支持部と同軸に配置されていることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の現像剤収容器。
4. 上方に開口部を有し、現像剤を収容するように構成される現像剤収容部と、
   現像ローラが設けられ、前記開口部を通して前記現像剤収容部と連通している現像部と、
   前記現像剤収容部に設けられ、回転軸を有する回転部材と、前記回転部材に支持される弾性変形可能な弾性部とを有し、回転することで現像剤を前記開口部から前記現像部へ送り出すように構成される搬送部材と、
   前記回転軸の一端部に連結され、前記回転軸を回転駆動させるように構成される駆動部材と、を備え、
   前記現像剤収容部は、前記回転軸の他端部が遊嵌した第１支持部と、前記回転軸の前記一端部の回転を軸支する第２支持部とを有し、
   前記第１支持部は、第１面と、前記第１面と交差する方向に延びる第２面とを有し、
   前記現像剤収容部は、前記開口部に対し前記搬送部材の回転方向上流側に隣接して設けられ、前記搬送部材が回転しているときに、前記弾性部が弾性変形しながら摺接する摺接部を有し、
   前記第１面および前記第２面は、回転する前記弾性部が前記摺接部から離れる瞬間に、前記回転軸の軸線に沿って延びる前記回転軸の側面が前記第１面および前記第２面の両方に当接するように配置されていることを特徴とする現像装置。
5. 前記摺接部は、略円筒状に形成される円筒面と、前記円筒面の前記回転方向下流側の端部から連続して延び、前記開口部に近づくにつれて、前記円筒面の中心からの距離が大きくなるよう形成された傾斜面と、を有し、
   前記第１面と前記第２面は、回転する前記弾性部が、前記傾斜面に摺接し始めてから離れる瞬間まで、前記回転軸が前記第１面および前記第２面の両方に当接するように配置されていることを特徴とする請求項４に記載の現像装置。
6. 前記回転軸が前記第１面および前記第２面の両方に当接しているとき、前記回転軸の前記他端部における回転中心は、前記第２支持部と同軸に配置されていることを特徴とする請求項４または請求項５に記載の現像装置。

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