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JP5907249B2 - 不慮予測感度判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、不慮予測感度判定装置に関するものである。
従来、不慮予測感度判定装置としては、例えば、特許文献1に記載の従来技術がある。
この従来技術では、車両が、車速情報を収集する。続いて、車両が、収集した車速情報を基地局に送信する。続いて、基地局が、受信した車速情報を記録する。続いて、基地局が、記録したすべての車速情報に基づき、運転者の不慮予測感度を判定する。不慮予測感度としては、例えば、自車両が他車両等の障害物と接近する不慮の状況(自車線と交差する車線を走行する他車両と接近することに伴うもの等)を予測する度合いの指標がある。
特許第3882541号
しかしながら、上記従来技術では、単に、記録したすべての車速情報に基づき、運転者の不慮予測感度を判定していた。それゆえ、上記従来技術では、例えば、一時停止交差点の見通しや交通量等の交差点状態により、一時停止交差点毎に運転者の運転行動が変化し、一時停止交差点進入時の車速がばらついた場合に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度の判定精度が低下する可能性があった。
本発明は、上記のような点に着目し、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度の判定精度を向上可能とすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様では、複数台の車両から受信した交差点走行情報に基づき、一時停止交差点毎に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。続いて、本発明の一態様では、判定した運転者の標準運転行動レベルが互いに同一である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報に基づき、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。
本発明の一態様では、例えば、一時停止交差点の見通しや交通量等の交差点状態により、一時停止交差点毎に一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが変化し、一時停止交差点進入時の運転者の運転行動が変化して、一時停止交差点毎に一時停止交差点進入時の交差点走行情報が含む走行状態量がばらついた場合にも、運転者の不慮予測感度の判定に用いる走行状態量のばらつきを低減できる。これにより、本発明の一態様では、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度の判定精度を向上できる。
不慮予測感度判定システムSの概略構成を示す図である。 交差点通過特性値を説明するための説明図である。 交差点走行情報送信処理を表すフローチャートである。 不慮予測感度判定処理を表すフローチャートである。 ステップS204で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。 ステップS205で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。 交差点通過特性値平均と運転者の標準運転行動レベルとの関係を示す図である。 ステップS206で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。 ステップS207で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。 車両別交差点通過特性値平均と不慮予測感度との関係を示す図である。 交差点通過特性値のばらつきの低減効果の検証結果を説明するための説明図である。 交差点通過特性値を説明するための説明図である。 交差点通過特性値平均と運転者の標準運転行動レベルとの関係を示す図である。 車両別交差点通過特性値平均と不慮予測感度との関係を示す図である。 不慮予測感度判定処理を表すフローチャートである。 ステップS205で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。 交差点通過特性値標準偏差と運転者の標準運転行動レベルとの関係を示す図である。 車両別交差点通過特性値標準偏差と不慮予測感度との関係を示す図である。 交差点通過特性値標準偏差と運転者の標準運転行動レベルとの関係を示す図である。 車両別交差点通過特性値標準偏差と不慮予測感度との関係を示す図である。
次に、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態は、本発明を、不慮予測感度判定システムSに適用したものである。
(構成)
図1は、不慮予測感度判定システムSの概略構成を示す図である。
図1に示すように、不慮予測感度判定システムSは、複数台の車両Cが搭載する車載装置1、および基地局Bが有する不慮予測感度判定装置2を備える。車載装置1と不慮予測感度判定装置2とは、通信路3を介して情報の送受信を行う。
(車載装置1の構成)
車載装置1は、車速検出部4、車両位置検出部5、地図データベース6、車両側受信部7、コントローラ8、報知部9、および車両側送信部10を備える。
車速検出部4は、自車両Cの現在の車速Vを検出する。そして、車速検出部4は、検出した現在の車速Vを表す情報をコントローラ8に出力する。車速検出部4としては、例えば、自車両Cの車輪の回転数等を基に車速を検出する車速センサを採用する。
車両位置検出部5は、自車両Cの現在の位置を検出する。そして、車両位置検出部5は、検出した現在の位置を表す情報をコントローラ8に出力する。車両位置検出部5としては、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機を採用する。
地図データベース6は、自車両Cが走行する地域の地図情報を記録している。地図情報としては、道路や一時停止交差点の位置、形状、種類等の情報を含むものを採用する。一時停止交差点とは、交差点進入時に一時停止が必要な交差点である。一時停止交差点としては、例えば、法規上一時停止することが義務づけられている交差点、法規上一時停止することが義務づけられていないが予め定めた交差点等を採用できる。また、一時停止交差点は、信号機が存在する交差点と信号機が存在しない交差点とを含む。
車両側受信部7は、不慮予測感度判定装置2が送信する情報を、通信路3を介して受信する。そして、車両側受信部7は、受信した情報をコントローラ8に出力する。
図2は、交差点通過特性値を説明するための説明図である。
コントローラ8は、車速検出部4、車両位置検出部5が出力した情報と地図データベース6が記録している地図情報とに基づき、交差点走行情報送信処理を実行する。交差点走行情報送信処理では、コントローラ8は、自車両Cが一時停止交差点を走行するたびに、交差点走行情報を生成する。交差点走行情報とは、一時停止交差点進入時の交差点通過特性値、当該交差点通過特性値を取得した交差点の交差点ID、および自車両Cの車両IDを含むデータである。交差点IDとは、一時停止交差点毎に設定したユニークな情報であり、一時停止交差点を一意に特定可能とする。交差点IDとしては、例えば、1〜n(nは地図データが登録している一時停止交差点の交差点総数)の数値を採用できる。車両IDとは、車載装置1を搭載した車両C毎に設定したユニークな情報であり、車両Cを一意に特定可能とする。車両IDとしては、例えば、1〜m(mは車載装置1を搭載している車両Cの車両総数)の数値を採用できる。これにより、交差点走行情報には、交差点、および車両Cが対応付けられている。交差点通過特性値とは、一時停止交差点進入時の車両の走行状態を表す走行状態量であり、後述する一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベル、および運転者の不慮予測感度を表す指標値である。本実施形態では、交差点通過特性値として、図2に示すように、一時停止交差点進入時の車速Vの最小値(以下、最低車速Vminとも呼ぶ)を採用する。そして、コントローラ8は、生成した交差点走行情報を車両側送信部10を介して不慮予測感度判定装置2に送信する。
また、コントローラ8は、車両側受信部7が出力した情報に基づき、自車両Cの運転者の不慮予測感度の判定結果を報知させる報知指令を報知部9に出力する。
報知部9は、コントローラ8が出力した報知指令に基づき、車両Cの運転者の不慮予測感度の判定結果を報知する。報知部9としては、例えば、モニタやスピーカを採用する。
車両側送信部10は、コントローラ8が生成した交差点走行情報を、通信路3を介して不慮予測感度判定装置2に送信する。
(不慮予測感度判定装置2の構成)
不慮予測感度判定装置2は、基地局側受信部11、交差点走行情報記録部12、一時停止交差点運転者特性判定部13、不慮予測感度判定部14、および基地局側送信部15を備える。
基地局側受信部11は、車両側送信部10が送信する交差点走行情報を通信路3を介して受信する。そして、車両側受信部7は、受信した交差点走行情報を交差点走行情報記録部12に出力する。
交差点走行情報記録部12は、基地局側受信部11が受信した交差点走行情報に基づき、複数台の車両Cの交差点走行情報を記録する。交差点走行情報記録部12としては、例えば、HDD(Hard Disc Drive)やRAM(Random Access Memory)を採用する。
一時停止交差点運転者特性判定部13は、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13a、および標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bを備える。
一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、交差点走行情報記録部12が記録している交差点走行情報のうち、複数台の車両Cから受信した交差点走行情報に基づき、一時停止交差点毎に、交差点通過特性値Vminの平均値(以下、交差点通過特性値平均とも呼ぶ)VminAveを算出する。複数台の車両Cから受信した交差点走行情報としては、例えば、対象とする一時停止交差点に進入したすべての車両Cから受信した交差点走行情報を採用する。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、算出した交差点通過特性値平均VminAveに基づき、一時停止交差点毎に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルとしては、例えば、一時停止交差点進入時における、標準的な運転者の運転行動のレベルの指標がある。本実施形態では、運転者の標準運転行動レベルが、予め設定した複数段階のうちのいずれの段階にあるかを判定する。予め設定した複数段階としては、例えば、「高」「中」「低」の3段階を採用する。
標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、交差点走行情報記録部12が記録している交差点走行情報のうち、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aで判定した運転者の標準運転行動レベルが互いに同一である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報を選択する。本実施形態では、運転者の標準運転行動レベルが互いに同一である一時停止交差点のうち、運転者の標準運転行動レベルが最も高い段階「高」にある一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報を採用する。続いて、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、選択した交差点走行情報に基づき、車両C毎に、交差点通過特性値Vminの平均値(以下、車両別交差点通過特性値平均とも呼ぶ)VminCAveを算出する。なお、本実施形態では、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aが運転者の標準運転行動レベルが最も高い段階「高」にある交差点に対応づけられている交差点走行情報を採用する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、運転者の標準運転行動レベルが「中」「低」にある交差点に対応づけられている交差点走行情報を採用してもよい。
不慮予測感度判定部14は、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bで算出した車両別交差点通過特性値平均VminCAveに基づき、車両C毎に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。運転者の不慮予測感度とは、一時停止交差点進入時に車両Cが他車両や歩行者と接近する可能性の指標値である。本実施形態では、不慮予測感度が、予め設定した複数段階のうちのいずれの段階にあるかを判定する。予め設定した複数段階としては、例えば、「高」「中」「低」の3段階を採用する。
基地局側送信部15は、不慮予測感度判定部14が判定した運転者の不慮予測感度を、通信路3を介して、複数台の車両Cが備える車両側受信部7へ送信する。
(演算処理)
次に、コントローラ8が実行する交差点走行情報送信処理について説明する。
図3は、交差点走行情報送信処理を表すフローチャートである。
図3に示すように、ステップS101では、コントローラ8は、車両位置検出部5が検出した自車両Cの現在位置、および地図データベース6が記録している地図データに基づき、自車両Cが一時停止交差点に接近したか否かを判定する。具体的には、コントローラ8は、自車両Cが一時停止交差点の予め設定した設定範囲内(例えば、一時停止交差点の中心部から半径30mの範囲内)に入った否かを判定する。そして、コントローラ8は、自車両Cが一時停止交差点の設定範囲内に入ったと判定した場合には(Yes)、自車両Cが一時停止交差点に接近したと判定し、ステップS102に移行する。一方、コントローラ8は、自車両Cが一時停止交差点の設定範囲外にいると判定した場合には(No)自車両Cが一時停止交差点に接近していないと判定し、この判定を再度実行する。
前記ステップS102では、コントローラ8は、前記ステップS101で自車両Cが接近していると判定した一時停止交差点(以下、対象交差点とも呼ぶ)走行時の車速Vの時系列データを記録する。具体的には、コントローラ8は、まず、車速Vの時系列データの記録を開始する。時系列データのサンプリング時間は、例えば、10[msec]とする。続いて、コントローラ8は、自車両Cが対象交差点を通過し終えたか否かを判定する。そして、コントローラ8は、自車両Cが対象交差点を通過し終えたと判定した場合には、車速Vの時系列データの記録を終了する。一方、コントローラ8は、自車両Cが対象交差点を通過し終えていないと判定した場合には、この判定を再度実行する。
続いてステップS103に移行して、コントローラ8は、前記ステップS102で記録した車速Vの時系列データに基づき、交差点通過特性値(最低車速)Vminを算出する。
続いて、コントローラ8は、算出した交差点通過特性値Vminと、対象交差点の交差点IDと、自車両Cの車両IDとを含む交差点走行情報を生成する。
続いてステップS104に移行して、コントローラ8は、前記ステップS103で生成した交差点走行情報を車両側送信部10を介して基地局Bに送信する。
次に、不慮予測感度判定装置2(基地局側受信部11、交差点走行情報記録部12、一時停止交差点運転者特性判定部13、不慮予測感度判定部14、および基地局側送信部15)が実行する不慮予測感度判定処理について説明する。
図4は、不慮予測感度判定処理を表すフローチャートである。
図4に示すように、ステップS201では、基地局側受信部11は、車載装置1が送信した交差点走行情報(交差点通過特性値と、対象一時停止交差点の交差点IDと、車両Cの車両IDとを含むデータ)を受信する。
続いてステップS202に移行して、交差点走行情報記録部12は、前記ステップS201で受信した交差点走行情報を記録する。これにより、交差点走行情報記録部12は、複数の一時停止交差点における複数台の車両の交差点走行情報を記録する。
続いてステップS203に移行して、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、交差点走行情報記録部12が記録している交差点走行情報のうちから、予め設定した設定期間(例えば、現在から30日前までの期間)に記録した交差点走行情報を抽出する。
図5は、ステップS204で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。
続いてステップS204に移行して、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、複数台の車両C(つまり、すべての車両)から受信した交差点走行情報に基づき、一時停止交差点毎に、交差点通過特性値Vminの平均値(交差点通過特性値平均)VminAveを算出する。具体的には、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、図5に示すように、まず、変数iを初期化して0とする(ステップS301)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、変数iに1を加算する(ステップS302)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、抽出した交差点走行情報のうちから、変数iの数値と同一の交差点IDを含む交差点走行情報を選択する(ステップS303)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点走行情報が含む交差点通過特性値Vminの平均値(交差点通過特性値平均)VminAveを、変数iの数値を交差点IDとする一時停止交差点の交差点通過特性値の平均値とする(ステップS304)。そして、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、変数iが交差点総数以上となるまで、上記フロー(ステップS302〜S304)を繰り返し実行する(ステップS305)。これにより、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、すべての一時停止交差点に対し、交差点通過特性値平均VminAveを算出する。
図6は、ステップS205で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。図7は、交差点通過特性値平均と運転者の標準運転行動レベルとの関係を示す図である。
続いてステップS205に移行して、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、前記ステップS204で算出した交差点通過特性値平均VminAveに基づき、一時停止交差点毎に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。具体的には、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、図6に示すように、変数jを初期化して0とする(ステップS401)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、変数jに1を加算する(ステップS402)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、算出した交差点通過特性値平均VminAveのうちから、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点に対応する交差点通過特性値平均VminAveを選択する(ステップS403)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値平均VminAveに基づき、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。具体的には、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、図7に示すように、選択した交差点通過特性値平均VminAveが0[km/h]以上で且つ5[km/h]未満である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「高」であると判定する。一方、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値平均VminAveが5[km/h]以上で且つ10[km/h]未満である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「中」であると判定する。また、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値平均VminAveが10[km/h]以上である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「低」であると判定する(ステップS404)。これにより、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、交差点通過特性値平均VminAveが小さいほど一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが高いと判定する。すなわち、見通しが悪い一時停止交差点では、交差点進入時の車速Vが比較的小さな値となる。それゆえ、交差点通過特性値平均VminAveが小さな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「高」であると判定する。一方、見通しが良い一時停止交差点では、交差点進入時の車速Vが比較的大きな値となる。それゆえ、交差点通過特性値平均VminAveが小さな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「低」であると判定する。そして、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、変数jが交差点総数以上となるまで、上記フロー(ステップS402〜S404)を繰り返し実行する(ステップS405)。これにより、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、すべての一時停止交差点に対し、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。
図8は、ステップS206で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。
続いてステップS206に移行して、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、図8に示すように、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、前記ステップS205で判定した運転者の標準運転行動レベルが「高」である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報を選択する(ステップS501)。続いて、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、選択した交差点走行情報に基づき、車両C毎に、交差点通過特性値Vminの平均値(車両別交差点通過特性値平均)VminCAveを算出する。具体的には、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、変数kを初期化して0とする(ステップS502)。続いて、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、変数kに1を加算する(ステップS503)。続いて、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、前記ステップS501で選択した交差点走行情報のうちから、変数kと同じ数値の車両IDが対応づけられている交差点走行情報を選択する(ステップS504)。続いて、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、選択した交差点走行情報が含む交差点通過特性値Vminの平均値を、変数kの数値を車両IDとする車両の交差点通過特性値の平均値(車両別交差点通過特性値平均)VminCAveとする(ステップS505)。そして、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、変数kが車両総数以上となるまで、上記フロー(ステップS503〜S505)を繰り返し実行する(ステップS506)。これにより、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、すべての車両Cに対し、車両別交差点通過特性値平均VminCAveを算出する。
図9は、ステップS207で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。
続いてステップS207に移行して、不慮予測感度判定部16は、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報、および前記ステップS205で判定した運転者の標準運転行動レベルに基づき、車両C毎に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。具体的には、不慮予測感度判定部14は、図9に示すように、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、前記ステップS205で判定した運転者の標準運転行動レベルが「高」である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報を選択する(ステップS601)。続いて、不慮予測感度判定部14は、選択した交差点走行情報が含む交差点通過特性値Vminの平均値(以下、全車両交差点通過特性値平均とも呼ぶ)Vthおよび標準偏差(以下、不慮予測感度判定用閾値とも呼ぶ)σthを算出する(ステップS602)。交差点通過特性値Vminの標準偏差の算出方法としては、例えば、選択した交差点走行情報が含む交差点通過特性値Vminの頻度分布を設定し、設定した頻度分布を正規分布にフィッティングさせ、フィッティングさせた正規分布の標準偏差を算出する方法がある。続いて、不慮予測感度判定部14は、算出した全車両交差点通過特性値平均Vthと、前記ステップS206で算出した車両別交差点通過特性値平均VminCAveとの差に基づき、車両C毎に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。具体的には、不慮予測感度判定部14は、まず、変数lを初期化して0とする(ステップS603)。続いて、不慮予測感度判定部14は、変数lに1を加算する(ステップS604)。続いて、不慮予測感度判定部14は、算出した車両別交差点通過特性値平均VminCAveのうちから、変数lの数値を車両IDとする車両の車両別交差点通過特性値平均VminCAveを選択する(ステップS605)。
図10は、車両別交差点通過特性値平均と不慮予測感度との関係を示す図である。
続いて、不慮予測感度判定部14は、選択した車両別交差点通過特性値平均VminCAveから全車両交差点通過特性値平均Vthを減算した減算結果に基づき、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度を判定する(ステップS606)。具体的には、不慮予測感度判定部14は、図10に示すように、当該減算結果が不慮予測感度判定用閾値σth以上である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「低」であると判定する。一方、不慮予測感度判定部14は、当該減算結果が不慮予測感度判定用閾値σth未満で且つ符号反転閾値(−σth)以上である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「中」であると判定する。符号反転閾値(−σth)とは、不慮予測感度判定用閾値σthに「−1」を乗算した数値である。また、不慮予測感度判定部14は、当該減算結果が符号反転閾値(−σth)未満である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「高」であると判定する(ステップS606)。これにより、不慮予測感度判定部14は、減算結果(VminCAve−Vth)が小さいほど一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が高いと判定する。すなわち、一時停止交差点進入時の最低車速Vminの平均値が大きい車両は、一時停止交差点進入時に他車両や歩行者と接近する可能性が高くなる。それゆえ、減算結果(VminCAve−Vth)が大きな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「低」であると判定する。一方、一時停止交差点進入時の最低車速Vminの平均値が小さい車両は、一時停止交差点進入時に他車両や歩行者と接近する可能性が低くなる。それゆえ、減算結果(VminCAve−Vth)が小さな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「高」であると判定する。そして、不慮予測感度判定部14は、変数lが車両総数以上となるまで、上記フロー(ステップS604〜S606)を繰り返し実行する(ステップS607)。これにより、不慮予測感度判定部14は、すべての車両Cに対し、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。
続いてステップS208に移行して、不慮予測感度判定部14は、前記ステップS207で行った不慮予測感度の判定結果を、基地局側送信部15を介して前記ステップS201で受信した交差点走行情報の車両IDで特定される車両Cに送信する。
なお、本記実施形態では、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度の判定結果を、車両Cに送信する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度の判定結果を、自動車保険の設定(例えば、等級の設定)に用いる構成としてもよい。この場合、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度の判定結果は、通信路3を介して、自動車保険を取り扱う保険会社等に送信することも可能である。
(動作その他)
次に、不慮予測感度判定システムSの動作について説明する。
図2(a)に示すように、道路を走行中に、車両C(以下、車両C1とも呼ぶ)の前方に一時停止交差点が現れ、車両C1が一時停止交差点に進入し、一時停止交差点を通過したとする。すると、車両C1のコントローラ8が、一時停止交差点進入時の車速Vの時系列データを記録する(図3のステップS101、S102)。続いて、車両C1のコントローラ8が、記録した車速Vの時系列データに基づき、交差点通過特性値(最低車速)Vminを算出し、算出した交差点通過特性値Vminに基づき交差点走行情報を生成する(図3のステップS103)。そして、車両C1のコントローラ8は、生成した交差点走行情報を車両側送信部10を介して基地局Bに送信する(図3のステップS104)。
そして、基地局Bの不慮予測感度判定装置2は、コントローラ8が出力した交差点走行情報を受信し、受信した交差点走行情報を記録する(図1の基地局側受信部11、交差点走行情報記録部12。図4のステップS201、S202)。続いて、不慮予測感度判定装置2が、交差点走行情報記録部12が記録している交差点走行情報のうち、複数台の車両Cから受信した交差点走行情報に基づき、一時停止交差点毎に、交差点通過特性値の平均値(交差点通過特性値平均)VminAveを算出する。(図1の一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13a、図4のステップS203、S204)。ここで、見通しが悪い一時停止交差点では、一般に、一時停止交差点進入時の車速Vが比較的小さい値となる傾向がある。それゆえ、最低車速Vmin、つまり、交差点通過特性値Vminが比較的小さい値となり、交差点通過特性値平均VminAveが比較的小さい値となる。一方、見通しが良い一時停止交差点では、一般に、一時停止交差点進入時の車速Vが比較的大きい値となる傾向がある。それゆえ、最低車速Vmin、つまり、交差点通過特性値Vminが比較的大きい値となり、交差点通過特性値平均VminAveが比較的大きい値となる。そのため、一時停止交差点毎に、一時停止交差点進入時の交差点通過特性値平均VminAveがばらつくことになる。
続いて、不慮予測感度判定装置2が、算出した交差点通過特性値平均VminAveに基づき、一時停止交差点毎に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する(図1の一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13a、図4のステップS205)。その際、不慮予測感度判定装置2は、図7に示すように、交差点通過特性値平均VminAveが0≦VminAve<5である一時停止交差点では、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「高」であると判定する。また、不慮予測感度判定装置2は、交差点通過特性値平均VminAveが5≦VminAve<10である一時停止交差点では、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「中」であると判定する。また、不慮予測感度判定装置2は、交差点通過特性値平均VminAveが10≦VminAveである一時停止交差点では、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「低」であると判定する。
続いて、不慮予測感度判定装置2が、運転者の標準運転行動レベルが「高」である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報を選択する。続いて、不慮予測感度判定装置2が、選択した交差点走行情報に基づき、車両C毎に、交差点通過特性値Vminの平均値(車両別交差点通過特性値平均)VminCAveを算出する(図1の標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13b、図4のステップS206)。それゆえ、交差点通過特性値平均VminAveが5[km/h]以下の一時停止交差点に対応付けられている交差点走行情報のみを用いて車両別交差点通過特性値平均VminCAveを算出する。そのため、一時停止交差点の見通しや交通量等の交差点特性によって一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが変化したために、一時停止交差点進入時の運転者の運転行動が変化して、交差点毎に一時停止交差点進入時の交差点通過特性値平均VminAveがばらついた場合にも、運転者の不慮予測感度の判定に用いる交差点通過特性値平均VminAveのばらつきを低減できる。
続いて、不慮予測感度判定装置2が、算出した車両別交差点通過特性値平均VminCAveに基づき、車両C毎に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する(図1の不慮予測感度判定部14、図4ステップS207)。その際、不慮予測感度判定装置2は、図10に示すように、車両別交差点通過特性値平均VminCAveから全車両交差点通過特性値平均Vthを減算した減算結果(VminCAve−Vth)がσth≦VminCAve−Vthである車両Cでは、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「低」であると判定する。また、不慮予測感度判定装置2は、当該減算結果(VminCAve−Vth)が−σth≦VminCAve−Vth<σthである車両Cでは、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「中」であると判定する。また、不慮予測感度判定装置2は、当該減算結果(VminCAve−Vth)がVminCAve−Vth<−σthである車両Cでは、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「高」であると判定する。
続いて、不慮予測感度判定装置2が、不慮予測感度の判定結果を、基地局側送信部15を介して車両C1に送信する(図1の不慮予測感度判定部14、図4のステップS208)。そして、車両C1のコントローラ8が、不慮予測感度判定装置2が出力した判定結果を車両側受信部7を介して受信し、報知指令を報知部9に出力する。そして、報知部9が、報知指令に従い、一時停止交差点進入時時の運転者の不慮予測感度の判定結果を報知する。
このように、本実施形態の不慮予測感度判定装置2では、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「高」である交差点、つまり、見通しの悪い交差点に対応づけられている交差点走行情報に基づき、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。それゆえ、運転者の不慮予測感度の判定に用いる交差点走行情報のうちから、見通しの良い交差点に対応付けられている交差点走行情報を除去できる。そのため、本実施形態の不慮予測感度判定装置2では、見通しの良い交差点の通行頻度が高い場合にも、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「低」と誤判定されることを抑制できる。
ちなみに、運転者の標準運転行動レベルによらず、すべての交差点に対応付けられている交差点走行情報に基づき、運転者の不慮予測感度を算出する方法では、見通しの良い交差点の通行頻度が高いと、車両別交差点通過特性値平均VminCAveが増大する。それゆえ、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「低」であると誤判定される可能性がある。
ここで、本実施形態の不慮予測感度判定装置2による、交差点通過特性値平均VminAveのばらつきの低減効果の検証を行った。この検証では、本実施形態の方法として、交差点走行情報記録部12が記録している交差点走行情報のうち、運転者の標準運転行動レベルが「高」である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報のみを用いて、車両C毎に、交差点通過特性値Vminの不慮予測感度判定用閾値σthを算出した。また、比較例として、運転者の標準運転行動レベル「高」「中」「低」によらず、交差点走行情報記録部12が記録している全交差点走行情報を用いて、車両C毎に、交差点通過特性値Vminの不慮予測感度判定用閾値σthを算出した。この実験の結果、図11(a)(b)に示すように、本実施形態の方法によれば、比較例の方法に比べ、交差点通過特性値Vminのばらつきが低減していることが確認できた。
本実施形態では、交差点通過特性値Vminが走行状態量を構成する。以下同様に、図1の基地局側受信部11、および図4のステップS201が受信部を構成する。さらに、図1の交差点走行情報記録部12、および図4のステップS202が交差点走行情報記録部を構成する。また、図1の一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13a、および図4のステップS204、S205が標準運転行動レベル判定部を構成する。さらに、図1の標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13b、不慮予測感度判定部14、および図4のステップS206、S207が不慮予測感度判定部を構成する。また、車両別交差点通過特性値平均VminCAveが車両別走行状態平均値を構成する。さらに、図1の一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13a、および図4のステップS204が平均値算出部を構成する。また、図1の一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13a、および図4のステップS205が標準運転行動レベル判定実行部を構成する。さらに、図1の標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13b、図4ステップS206が車両別走行状態平均値算出部を構成する。また、全車両交差点通過特性値平均Vthが複数台走行状態平均値を構成する。さらに、図1の不慮予測感度判定部14、および図4のステップS207が複数台走行状態平均値算出部および不慮予測感度判定実行部を構成する。
(本実施形態の効果)
本実施形態は、次のような効果を奏する。
(1)不慮予測感度判定装置2が、複数台の車両Cから受信した交差点走行情報に基づき、一時停止交差点毎に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。続いて、不慮予測感度判定装置2が、判定した運転者の標準運転行動レベルが互いに同一(例えば、「高」)である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報に基づき、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。
このような構成によれば、例えば、交差点の見通しや交通量等によって交差点毎に一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが変化し、一時停止交差点進入時の運転者の運転行動が変化して、交差点毎に一時停止交差点進入時の交差点走行情報が含む最低車速Vminがばらついた場合にも、運転者の不慮予測感度の判定に用いる最低車速Vminのばらつきを低減できる。これにより、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度の判定精度を向上できる。
(2)不慮予測感度判定装置2が、交差点走行情報記録部12が記録している交差点走行情報のうち、複数台の車両から受信した交差点走行情報が含む最低車速Vminに基づき、一時停止交差点毎に、最低車速Vminの平均値(交差点通過特性値平均)VminAveを算出する。続いて、不慮予測感度判定装置2が、算出した最低車速Vminの平均値(交差点通過特性値平均)VminAveが小さいほど運転者の標準運転行動レベルが高いと判定する。
このような構成によれば、例えば、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが高いために、運転者が一時停止交差点進入時の最低車速Vminを低減している場合に、運転者の標準運転行動レベルが高いと判定することができる。これにより、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルをより精度良く判定できる。
(3)不慮予測感度判定装置2が、車両C毎に、交差点通過特性値Vminの平均値(車両別交差点通過特性値平均)VminCAveを算出する。続いて、不慮予測感度判定装置2が、複数台の車両Cから受信した交差点走行情報に基づき、交差点通過特性値Vminの平均値(全車両交差点通過特性値平均)Vthを算出する。続いて、不慮予測感度判定装置2が、車両C毎に、車両別交差点通過特性値平均VminCAveと全車両交差点通過特性値平均Vthとの差に基づき、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を不慮予測感度として判定する。
このような構成によれば、例えば、一時停止交差点進入時の最低車速Vminが大きく、車両別交差点通過特性値平均VminCAveと全車両交差点通過特性値平均Vthとの差(VminCAve−Vth)が大きい場合に、運転者の不慮予測感度が「低」であると判定できる。また、一時停止交差点進入時の最低車速Vminが小さく、車両別交差点通過特性値平均VminCAveと全車両交差点通過特性値平均Vthとの差(VminCAve−Vth)が小さい場合(負値である場合)に、運転者の不慮予測感度が「高」であると判定できる。これにより、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を容易に判定できる。
(4)不慮予測感度判定装置2が、交差点走行情報のうち、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが最も高い段階「高」にあると判定した一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報に基づき、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。
このような構成によれば、他車両と接触する可能性が最も高い段階「高」である一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。これにより、運転者の不慮予測感度がより重要となる一時停止交差点における、運転者の不慮予測感度を判定できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。
なお、上記各実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用する。
図12は、交差点通過特性値を説明するための説明図である。
本実施形態は、図12に示すように、最低車速Vminに代えて車速評点積算値Pを交差点通過特性値として採用する点が第1実施形態と異なる。車速評点積算値Pとは、予め設定した設定車速Vs(例えば、5[km/h))と自車両Cが一時停止交差点に進入するまでの実際の車速Vとの差と、当該実際の車速Vで自車両Cが進んだ距離との積算値である。これにより、本実施形態は、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルおよび不慮予測感度の判定に、車速評点積算値Pを用いる構成となっている。
具体的には、本実施形態は、第1実施形態とは、図3のステップS102、S103、および図4のステップS204〜S207の処理内容が異なっている。
前記ステップS102では、コントローラ8は、前記ステップS101で自車両Cが接近していると判定した一時停止交差点(対象交差点)走行時の車速Vの時系列データ、および自車両Cから対象交差点までの距離Xの時系列データを記録する。具体的には、コントローラ8は、まず、車速Vの時系列データおよび距離Xの時系列データの記録を開始する。時系列データのサンプリング時間は、例えば、10[msec]とする。続いて、コントローラ8は、自車両Cが対象交差点を通過し終えたか否かを判定する。そして、コントローラ8は、自車両Cが一時停止交差点を通過し終えたと判定した場合には、車速Vの時系列データおよび距離Xの時系列データの記録を終了する。一方、コントローラ8は、自車両Cが一時停止交差点を通過し終えていないと判定した場合には、この判定を再度実行する。
前記ステップS103では、コントローラ8は、前記ステップS102で記録した車速Vの時系列データおよび距離Xの時系列データに基づき、交差点通過特性値(車速評点積算値)Pを算出する。続いて、コントローラ8は、算出した交差点通過特性値Pと、対象交差点の交差点IDと、自車両Cの車両IDとを含む交差点走行情報を生成する。具体的には、コントローラ8は、前記ステップS102で記録した車速Vの時系列データおよび距離Xの時系列データに基づき、下記(1)式に従って車速Vが設定車速Vs以下である区間における、車速評点積算値Pを算出する。これにより、車速評点積算値Pは、設定車速Vs以下の低速で走行する距離が長いほど大きくなる。そのため、車速評点積算値Pは、一時停止交差点進入時の運転者の慎重度を表す評価指標となる。
Figure 0005907249
なお、コントローラ8は、前記ステップS102で記録した車速Vの時系列データのうちに、車速Vが設定車速Vs以下である区間が存在しない場合には、下記(2)式に従って車速評点積算値Pを算出する。これにより、車速評点積算値Pが負値になる。
P=Vs−Vmin ………(2)
一方、前記ステップS204では、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、複数台の車両Cから受信した交差点走行情報に基づき、一時停止交差点毎に、交差点通過特性値Pの平均値(交差点通過特性値平均)PAveを算出する。これにより、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、すべての一時停止交差点に対し、交差点通過特性値平均PAveを算出する。
図13は、交差点通過特性値平均と運転者の標準運転行動レベルとの関係を示す図である。
前記ステップS205では、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、前記ステップS204で算出した交差点通過特性値平均PAveに基づき、一時停止交差点毎に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。具体的には、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、図6に示すように、変数jを初期化して0とする(ステップS401)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、変数jに1を加算する(ステップS402)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、算出した交差点通過特性値平均PAveのうちから、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点に対応する交差点通過特性値平均PAveを選択する(ステップS403)。
続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値平均PAveに基づき、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する(ステップS404)。具体的には、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、図13に示すように、選択した交差点通過特性値平均PAveが0[km/h・m]以下である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「低」であると判定する。一方、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値平均PAveが0[km/h・m]以上で且つ5[km/h・m]未満である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「中」であると判定する。また、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値平均PAveが5[km/h・m]以上である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「高」であると判定する(ステップS404)。これにより、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、交差点通過特性値平均PAveが大きいほど一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが高いと判定する。すなわち、見通しが悪い一時停止交差点では、交差点手前の比較的長い距離で車速Vが低速(設定車速Vs以下)となる。それゆえ、交差点通過特性値平均PminAveが大きな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「高」であると判定する。一方、見通しが良い一時停止交差点では、交差点手前の比較的短い距離でのみ車速Vが低速となる。それゆえ、交差点通過特性値平均PminAveが小さな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「低」であると判定する。そして、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、変数jが交差点総数以上となるまで、上記フロー(ステップS402〜S404)を繰り返し実行する(ステップS405)。これにより、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、すべての一時停止交差点に対し、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。
前記ステップS206では、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、前記ステップS205で判定した運転者の標準運転行動レベルが「高」である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報を選択する。続いて、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、選択した交差点走行情報に基づき、車両C毎に、交差点通過特性値Pの平均値(車両別交差点通過特性値平均)PCAveを算出する。これにより、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、すべての車両Cに対し、車両別交差点通過特性値平均PCAveを算出する。
前記ステップS207では、不慮予測感度判定部16は、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報、および前記ステップS205で判定した運転者の標準運転行動レベルに基づき、車両C毎に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。具体的には、不慮予測感度判定部14は、図9に示すように、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、前記ステップS205で判定した運転者の標準運転行動レベルが「高」である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報を選択する(ステップS601)。続いて、不慮予測感度判定部14は、選択した交差点走行情報が含む交差点通過特性値Pの平均値(全車両交差点通過特性値平均)Pthおよび標準偏差(不慮予測感度判定用閾値)σthを算出する(ステップS602)。続いて、不慮予測感度判定部14は、算出した全車両交差点通過特性値平均Pthと、前記ステップS206で算出した車両別交差点通過特性値平均PCAveとの差に基づき、車両C毎に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。具体的には、まず、不慮予測感度判定部14は、変数lを初期化して0とする(ステップS603)。続いて、不慮予測感度判定部14は、変数lに1を加算する(ステップS604)。
図14は、車両別交差点通過特性値平均と不慮予測感度との関係を示す図である。
続いて、不慮予測感度判定部14は、算出した車両別交差点通過特性値平均PCAveのうちから、変数lの数値を車両IDとする車両の車両別交差点通過特性値平均PCAveを選択する(ステップS605)。続いて、不慮予測感度判定部14は、選択した車両別交差点通過特性値平均PCAveから全車両交差点通過特性値平均Pthを減算した減算結果に基づき、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度を判定する(ステップS606)。具体的には、不慮予測感度判定部14は、図14に示すように、当該減算結果が不慮予測感度判定用閾値σth以上である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「高」であると判定する。一方、不慮予測感度判定部14は、当該減算結果が不慮予測感度判定用閾値σth未満で且つ符号反転閾値(−σth)以上である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「中」であると判定する。符号反転閾値(−σth)とは、不慮予測感度判定用閾値σthに「−1」を乗算した数値である。また、不慮予測感度判定部14は、当該減算結果が符号反転閾値(−σth)未満である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「低」であると判定する(ステップS606)。これにより、不慮予測感度判定部14は、減算結果(PCAve−Pth)が大きいほど一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が高いと判定する。すなわち、車速評点積算値Pの平均値が小さい車両は、低速で走行する距離が短いために、一時停止交差点進入時に他車両や歩行者と接近する可能性が高くなる。それゆえ、減算結果(PCAve−Pth)が小さな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「低」であると判定する。一方、車速評点積算値Pの平均値が大きい車両は、低速で走行する距離が長いために、一時停止交差点進入時に他車両や歩行者と接近する可能性が低くなる。それゆえ、減算結果(PCAve−Pth)が大きな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「高」であると判定する。そして、不慮予測感度判定部14は、変数lが車両総数以上となるまで、上記フロー(ステップS604〜S606)を繰り返し実行する(ステップS607)。これにより、不慮予測感度判定部14は、すべての車両Cに対し、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。
本実施形態では、図1の一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13a、および図4のステップS204が平均値算出部を構成する。以下同様に、図1の一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13a、および図4のステップS205が標準運転行動レベル判定実行部を構成する。また、図1の標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13b、図4ステップS206が車両別走行状態平均値算出部を構成する。また、全車両交差点通過特性値平均Pthが複数台走行状態平均値を構成する。さらに、図1の不慮予測感度判定部14、および図4のステップS207が複数台走行状態平均値算出部および不慮予測感度判定実行部を構成する。
(本実施形態の効果)
本実施形態は、第1実施形態の(1)〜(4)の効果に加え次のような効果を奏する。(1)不慮予測感度判定装置2が、交差点走行情報記録部12が記録している交差点走行情報のうち、複数台の車両から受信した交差点走行情報が含む車速評点積算値Pに基づき、一時停止交差点毎に、車速評点積算値Pの平均値(車速評点積算値平均値)PAveを算出する。不慮予測感度判定装置2が、算出した車速評点積算値Pの平均値(車速評点積算値平均値)PAveが高いほど運転者の標準運転行動レベルが高いと判定する。
このような構成によれば、例えば、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが高いために、運転者が設定車速Vs以下の低速で走行する距離が増大し、車速評点積算値Pが増大している場合に、運転者の標準運転行動レベルが高いと判定することができる。これにより、運転者の標準運転行動レベルをより精度良く判定できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図面を参照して説明する。
なお、上記各実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用する。
本実施形態は、交差点通過特性値として最低車速Vminを採用するとともに、運転者の標準運転行動レベルおよび不慮予測感度の判定に、交差点通過特性値(最低車速)Vminのばらつき度合いを表す統計量を用いる点が第1、第2実施形態と異なる。本実施形態では、ばらつき度合いを表す統計量として、標準偏差を採用する。
図15は、不慮予測感度判定処理を表すフローチャートである。図16は、ステップS205で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。
具体的には、本実施形態では、第1実施形態の図4のステップS204〜S207に代えて図15のステップS701〜S704を用い、図6のステップS403、S404に代えて図16のステップS801、S802を用いる。
前記ステップS701では、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、複数台の車両Cから受信した交差点走行情報に基づき、一時停止交差点毎に、交差点通過特性値の標準偏差(以下、交差点通過特性値標準偏差とも呼ぶ)Vσを算出する。これにより、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、すべての一時停止交差点に対し、交差点通過特性値標準偏差Vσを算出する。
図17は、交差点通過特性値標準偏差と運転者の標準運転行動レベルとの関係を示す図である。
前記ステップS702では、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、前記ステップS701で算出した交差点通過特性値標準偏差Vσに基づき、一時停止交差点毎に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。具体的には、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、図16に示すように、変数jを初期化して0とする(ステップS401)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、変数jに1を加算する(ステップS402)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、算出した交差点通過特性値標準偏差Vσのうちから、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点に対応する交差点通過特性値標準偏差Vσを選択する(ステップS801)。続いて一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値標準偏差Vσに基づき、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。具体的には、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、図17に示すように、選択した交差点通過特性値標準偏差Vσが0[km/h]以上で且つV1[km/h]未満である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「低」であると判定する。一方、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値標準偏差VσがV1[km/h]以上で且つV2(>V1)[km/h]未満である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「中」であると判定する。また、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値標準偏差VσがV2[km/h]以上である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「高」であると判定する(ステップS802)。すなわち、道路状況が頻繁に変化する交差点では、最低車速Vminのばらつきが大きな値となる。それゆえ、交差点通過特性値標準偏差Vσが大きな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「高」であると判定する。一方、道路状況が頻繁に変化しない交差点では、最低車速Vminのばらつきが小さな値となる。それゆえ、交差点通過特性値標準偏差Vσが小さな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「低」であると判定する。そして、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、変数jが交差点総数以上となるまで、上記フロー(ステップS402、S801、S802)を繰り返し実行する(ステップS405)。これにより、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、すべての一時停止交差点に対し、運転者の標準運転行動レベルを判定する。
前記ステップS703では、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、前記ステップS702で判定した運転者の標準運転行動レベルが「高」である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報を選択する。続いて、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、選択した交差点走行情報に基づき、車両C毎に、交差点通過特性値Vminの標準偏差(以下、車両別交差点通過特性値標準偏差とも呼ぶ)VminCσを算出する。これにより、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、すべての車両Cに対し、車両別交差点通過特性値標準偏差VminCσを算出する。
前記ステップS704では、不慮予測感度判定部16は、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報、および前記ステップS702で判定した運転者の標準運転行動レベルに基づき、車両C毎に、一時停止交差点の運転者の不慮予測感度を判定する。具体的には、不慮予測感度判定部14は、図9に示すように、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、前記ステップS702で判定した運転者の標準運転行動レベルが「高」である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報を選択する(ステップS601)。続いて、不慮予測感度判定部14は、選択した交差点走行情報が含む交差点通過特性値Vminの標準偏差(以下、全車両交差点通過特性値標準偏差とも呼ぶ)Vthおよび不慮予測感度判定用閾値σth(例えば、0.2×Vth)を算出する(ステップS602)。続いて、不慮予測感度判定部14は、算出した全車両交差点通過特性値標準偏差Vthと、前記ステップS703で算出した車両別交差点通過特性値標準偏差VminCσとの差に基づき、車両C毎に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。具体的には、不慮予測感度判定部14は、まず、変数lを初期化して0とする(ステップS603)。続いて、不慮予測感度判定部14は、変数lに1を加算する(ステップS604)。
図18は、車両別交差点通過特性値標準偏差と不慮予測感度との関係を示す図である。
続いて、不慮予測感度判定部14は、算出した車両別交差点通過特性値標準偏差VminCσのうちから、変数lの数値を車両IDとする車両の車両別交差点通過特性値標準偏差VminCσを選択する(ステップS605)。続いて、不慮予測感度判定部14は、選択した車両別交差点通過特性値標準偏差VminCσから全車両交差点通過特性値標準偏差Vthを減算した減算結果に基づき、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度を判定する(ステップS606)。具体的には、不慮予測感度判定部14は、図18に示すように、当該減算結果が不慮予測感度判定用閾値σth以上である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「低」であると判定する。一方、不慮予測感度判定部14は、当該減算結果が不慮予測感度判定用閾値σth未満で且つ符号反転閾値(−σth)以上である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「中」であると判定する。符号反転閾値(−σth)とは、不慮予測感度判定用閾値σthに「−1」を乗算した数値である。また、不慮予測感度判定部14は、当該減算結果が符号反転閾値(−σth)未満である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「高」であると判定する(ステップS606)。これにより、不慮予測感度判定部14は、減算結果(VminCσ−Vth)が小さいほど一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が高いと判定する。すなわち、一時停止交差点進入時の最低車速Vminのばらつきが大きい車両は、運転者の技量が低いと判断できる。それゆえ、減算結果(VminCσ−Vth)が大きな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「低」であると判定する。一方、一時停止交差点進入時の最低車速Vminのばらつきが小さい車両は、運転者の技量が高いと判断できる。それゆえ、減算結果(VminCσ−Vth)が小さな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「高」であると判定する。そして、不慮予測感度判定部14は、変数lが車両総数以上となるまで、上記フロー(ステップS604〜S606)を繰り返し実行する(ステップS607)。これにより、不慮予測感度判定部14は、すべての車両Cに対し、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。
本実施形態では、車両別交差点通過特性値標準偏差VminCσが車両別統計量を構成する。以下同様に、図1の標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13b、図15のステップS703が車両別統計量算出部を構成する。また、全車両交差点通過特性値標準偏差Vthが複数台統計量を構成する。さらに、図1の不慮予測感度判定部14、および図15のステップS704が複数台統計量算出部および不慮予測感度判定実行部を構成する。
(本実施形態の効果)
本実施形態は、第1実施形態の(1)〜(4)の効果に加え次のような効果を奏する。(1)不慮予測感度判定装置2が、車両C毎に、交差点通過特性値Vminの標準偏差(車両別交差点通過特性値標準偏差)VminCσを算出する。また、不慮予測感度判定装置2が、複数台の車両Cから受信した交差点走行情報に基づき、交差点通過特性値Vminの標準偏差(全車両交差点通過特性値標準偏差)Vthを算出する。続いて、不慮予測感度判定装置2が、車両別交差点通過特性値標準偏差VminCσと全車両交差点通過特性値標準偏差Vthとの差に基づき、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を不慮予測感度として判定する。
このような構成によれば、例えば、一時停止交差点進入時の最低車速Vminのばらつきが大きく、車両別交差点通過特性値標準偏差VminCσと全車両交差点通過特性値標準偏差Vthとの差(VminCσ−Vth)が大きい場合に、運転者の不慮予測感度が「低」であると判定できる。また、一時停止交差点進入時の最低車速Vminのばらつきが小さく、車両別交差点通過特性値標準偏差VminCσと全車両交差点通過特性値標準偏差Vthとの差(VminCσ−Vth)が小さい場合(負値である場合)に、運転者の不慮予測感度が「高」であると判定できる。これにより、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を容易に判定できる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図面を参照して説明する。
なお、上記各実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用する。
本実施形態は、交差点通過特性値として車速評点積算値Pを採用するとともに、運転者の標準運転行動レベルおよび不慮予測感度の判定に、交差点通過特性値(車速評点積算値)Pのばらつき度合いを表す統計量を用いる点が第3実施形態と異なる。本実施形態では、ばらつき度合いを表す統計量として、標準偏差を採用する。
具体的には、本実施形態は、第3実施形態とは、図15のステップS701〜S704、および図16のステップS801、S802の処理内容が異なっている。
前記ステップS701では、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、複数台の車両Cから受信した交差点走行情報に基づき、一時停止交差点毎に、交差点通過特性値の標準偏差(交差点通過特性値標準偏差)Pσを算出する。これにより、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、すべての一時停止交差点に対し、交差点通過特性値標準偏差Pσを算出する。
図19は、交差点通過特性値標準偏差と運転者の標準運転行動レベルとの関係を示す図である。
前記ステップS702では、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、前記ステップS701で算出した交差点通過特性値標準偏差Pσに基づき、一時停止交差点毎に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。具体的には、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、図16に示すように、変数jを初期化して0とする(ステップS401)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、変数jに1を加算する(ステップS402)。続いて、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、算出した交差点通過特性値標準偏差Pσのうちから、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点に対応する交差点通過特性値標準偏差Pσを選択する(ステップS801)。続いて一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値標準偏差Pσに基づき、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。具体的には、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、図19に示すように、選択した交差点通過特性値標準偏差Pσが0[km/h・m]以上で且つP1[km/h・m]未満である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「高」であると判定する。一方、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値標準偏差PσがP1[km/h・m]以上で且つP2(>P1)[km/h・m]未満である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「中」であると判定する。また、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、選択した交差点通過特性値標準偏差PσがP2[km/h・m]以上である場合には、変数jの数値を交差点IDとする一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「低」であると判定する(ステップS802)。これにより、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、交差点通過特性値標準偏差Pσが大きいほど一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが高いと判定する。すなわち、道路状況が頻繁に変化する交差点では、車速評点積算値Pのばらつきが大きな値となる。それゆえ、交差点通過特性値標準偏差Pσが大きな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「高」であると判定する。一方、道路状況が頻繁に変化しない交差点では、車速評点積算値Pのばらつきが小さな値となる。それゆえ、交差点通過特性値標準偏差Pσが小さな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルが「低」であると判定する。そして、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、変数jが交差点総数以上となるまで、上記フロー(ステップS402、S801、S802)を繰り返し実行する(ステップS405)。これにより、一時停止交差点標準運転行動レベル判定部13aは、すべての一時停止交差点に対し、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する。
前記ステップS703では、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、前記ステップS702で判定した運転者の標準運転行動レベルが「高」である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報を選択する。続いて、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、選択した交差点走行情報に基づき、車両C毎に、交差点通過特性値Pの標準偏差(車両別交差点通過特性値標準偏差)PCσを算出する。これにより、標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13bは、すべての一時停止交差点に対し、車両別交差点通過特性値標準偏差PCσを算出する。
前記ステップS704では、不慮予測感度判定部16は、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報、および前記ステップS702で判定した運転者の標準運転行動レベルに基づき、車両C毎に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。具体的には、不慮予測感度判定部14は、図9に示すように、前記ステップS203で抽出した交差点走行情報のうち、前記ステップS702で判定した運転者の標準運転行動レベルが「高」である一時停止交差点に対応づけられている交差点走行情報を選択する(ステップS601)。続いて、不慮予測感度判定部14は、選択した交差点走行情報が含む交差点通過特性値Pの標準偏差(全車両交差点通過特性値標準偏差)Pthおよび不慮予測感度判定用閾値σth(例えば、0.2×Pth)を算出する(ステップS602)。続いて、不慮予測感度判定部14は、算出した全車両交差点通過特性値標準偏差Pthと、前記ステップS206で算出した車両別交差点通過特性値標準偏差PCσとの差に基づき、車両C毎に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。具体的には、不慮予測感度判定部14は、まず、変数lを初期化して0とする(ステップS603)。続いて、不慮予測感度判定部14は、変数lに1を加算する(ステップS604)。
図20は、車両別交差点通過特性値標準偏差と不慮予測感度との関係を示す図である。
続いて、不慮予測感度判定部14は、算出した車両別交差点通過特性値標準偏差PCσのうちから、変数lの数値を車両IDとする車両の車両別交差点通過特性値標準偏差PCσを選択する(ステップS605)。続いて、不慮予測感度判定部14は、選択した車両別交差点通過特性値標準偏差PCσから全車両交差点通過特性値標準偏差Pthを減算した減算結果に基づき、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度を判定する(ステップS606)。具体的には、不慮予測感度判定部14は、図20に示すように、当該減算結果が不慮予測感度判定用閾値σth以上である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「低」であると判定する。一方、不慮予測感度判定部14は、当該減算結果が不慮予測感度判定用閾値σth未満で且つ符号反転閾値(−σth)以上である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「中」であると判定する。符号反転閾値(−σth)とは、不慮予測感度判定用閾値σthに「−1」を乗算した数値である。また、不慮予測感度判定部14は、当該減算結果が符号反転閾値(−σth)未満である場合には、変数lの数値を車両IDとする車両Cの運転者の一時停止交差点進入時の不慮予測感度が「高」であると判定する(ステップS606)。これにより、不慮予測感度判定部14は、減算結果(PCσ−Pth)が小さいほど一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が高いと判定する。すなわち、車速評点積算値Pのばらつきが大きい車両は、運転者の技量が低いと判断できる。それゆえ、減算結果(PCσ−Pth)が大きな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「低」であると判定する。一方、車速評点積算値Pのばらつきが小さい車両は、運転者の技量が高いと判断できる。それゆえ、減算結果(PCσ−Pth)が小さな値である場合に、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度が「高」であると判定する。そして、不慮予測感度判定部14は、変数lが車両総数以上となるまで、上記フロー(ステップS604〜S606)を繰り返し実行する(ステップS607)。これにより、不慮予測感度判定部14は、すべての車両Cに対し、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する。
本実施形態では、車両別交差点通過特性値標準偏差PCσが車両別統計量を構成する。
以下同様に、図1の標準運転行動レベル別・運転者特性判定部13b、図15ステップS703が車両別統計量算出部を構成する。また、全車両交差点通過特性値標準偏差Pthが複数台統計量を構成する。さらに、図1の不慮予測感度判定部14、および図15のステップS704が複数台統計量算出部および不慮予測感度判定実行部を構成する。
(本実施形態の効果)
(1)不慮予測感度判定装置2が、車両C毎に、交差点通過特性値Pの標準偏差(車両別交差点通過特性値標準偏差)PCσを算出する。また、不慮予測感度判定装置2が、複数台の車両Cから受信した交差点走行情報に基づき、交差点通過特性値Pの標準偏差(全車両交差点通過特性値標準偏差)Pthを算出する。続いて、不慮予測感度判定装置2が、車両別交差点通過特性値標準偏差PCσと全車両交差点通過特性値標準偏差Pthとの差に基づき、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を不慮予測感度として判定する。
このような構成によれば、例えば、一時停止交差点進入時の車速評点積算値Pのばらつきが大きく、車両別交差点通過特性値標準偏差PCσと全車両交差点通過特性値標準偏差Pthとの差(PCσ−Pth)が大きい場合に、運転者の不慮予測感度が「低」であると判定できる。また、一時停止交差点進入時の車速評点積算値Pのばらつきが小さく、車両別交差点通過特性値標準偏差PCσと全車両交差点通過特性値標準偏差Pthとの差(PCσ−Pth)が小さい場合(負値である場合)に、運転者の不慮予測感度が「高」であると判定できる。これにより、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を容易に判定できる。
(変形例)
なお、上記実施形態1〜4では、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルの判定方法と、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度の判定方法との組み合わせの一例を示したが、他の組合せを採用することもできる。例えば、互いに異なる実施形態に記載の、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルの判定方法と、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度の判定方法とを組み合わせる構成としてもよい。
以上、本願が優先権を主張する日本国特許出願2012−60435(2012年3月16日出願)の全内容は、参照により本開示の一部をなす。
ここでは、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく各実施形態の改変は当業者にとって自明なことである。
11 基地局側受信部(受信部)
12 交差点走行情報記録部(交差点走行情報記録部)
13a 一時停止交差点標準運転行動レベル判定部(標準運転行動レベル判定部、平均値算出部、標準運転行動レベル判定実行部)
13b 標準運転行動レベル別・運転者特性判定部(不慮予測感度判定部、車両別走行状態平均値算出部、車両別統計量算出部)
14 不慮予測感度判定部(不慮予測感度判定部、複数台走行状態平均値算出部、不慮予測感度判定実行部、複数台統計量算出部)
ステップS201(受信部)
ステップS202(交差点走行情報記録部)
ステップS204(標準運転行動レベル判定部、平均値算出部)
ステップS205(標準運転行動レベル判定部、標準運転行動レベル判定実行部)
ステップS206(不慮予測感度判定部、車両別走行状態平均値算出部)
ステップS207(不慮予測感度判定部、複数台走行状態平均値算出部、不慮予測感度判定実行部)
ステップS703(車両別統計量算出部)
ステップS704(複数台統計量算出部、不慮予測感度判定実行部)
Vmin、P 交差点通過特性値(走行状態量)
VminCAve、PCAve 車両別交差点通過特性値平均(車両別走行状態平均値)
VminCσ、PCσ 車両別交差点通過特性値標準偏差(車両別統計量)
Vth、Pth 全車両交差点通過特性値平均(複数台走行状態平均値)
Vth、Pth 全車両交差点通過特性値標準偏差(複数台統計量)

Claims (6)

  1. 一時停止交差点進入時の車両の走行状態を表す走行状態量を含み且つその走行状態量を取得した一時停止交差点を対応づけた交差点走行情報を車両から受信する受信部と、
    前記受信部が受信した前記交差点走行情報を記録する交差点走行情報記録部と、
    前記交差点走行情報記録部が記録している前記交差点走行情報のうち、複数台の車両から受信した前記交差点走行情報である複数台交差点走行情報に基づき、一時停止交差点毎に、一時停止交差点進入時の運転者の標準運転行動レベルを判定する標準運転行動レベル判定部と、
    前記交差点走行情報記録部が記録している前記交差点走行情報のうち、前記標準運転行動レベル判定部が判定した前記標準運転行動レベルが互いに同一である一時停止交差点に対応づけられている前記交差点走行情報である対応交差点走行情報に基づき、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する不慮予測感度判定部と、を備えることを特徴とする不慮予測感度判定装置。
  2. 前記交差点走行情報は、一時停止交差点進入時の最低車速を含み、
    前記標準運転行動レベル判定部は、
    前記複数台交差点走行情報が含む前記最低車速に基づき、一時停止交差点毎に、当該最低車速の平均値を算出する平均値算出部と、
    前記平均値算出部が算出した平均値が小さいほど前記標準運転行動レベルが高いと判定する標準運転行動レベル判定実行部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の不慮予測感度判定装置。
  3. 前記交差点走行情報は、予め設定した設定車速と一時停止交差点進入時の実際の車速との差と、当該実際の車速で車両が進んだ距離との積算値を含み、
    前記標準運転行動レベル判定部は、
    前記複数台交差点走行情報が含む前記積算値に基づき、一時停止交差点毎に、当該積算値の平均値を算出する平均値算出部と、
    前記平均値算出部が算出した平均値が高いほど前記標準運転行動レベルが高いと判定する標準運転行動レベル判定実行部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の不慮予測感度判定装置。
  4. 前記不慮予測感度判定部は、
    前記対応交差点走行情報に基づき、車両毎に、前記走行状態量の平均値である車両別走行状態平均値を算出する車両別走行状態平均値算出部と、
    前記対応交差点走行情報のうち、複数台の車両から受信した前記交差点走行情報に基づき、前記走行状態量の平均値である複数台走行状態平均値を算出する複数台走行状態平均値算出部と、
    前記車両別走行状態平均値算出部が算出した前記車両別走行状態平均値と前記複数台走行状態平均値算出部が算出した前記複数台走行状態平均値との差に基づき、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する不慮予測感度判定実行部と、を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の不慮予測感度判定装置。
  5. 前記不慮予測感度判定部は、
    前記対応交差点走行情報に基づき、車両毎に、前記走行状態量のばらつき度合いを表す統計量である車両別統計量を算出する車両別統計量算出部と、
    前記対応交差点走行情報のうち、複数台の車両から受信した前記交差点走行情報に基づき、前記走行状態量のばらつき度合いを表す統計量である複数台統計量を算出する複数台統計量算出部と、
    前記車両別統計量算出部が算出した前記車両別統計量と前記複数台統計量算出部が算出した前記複数台統計量との差に基づき、一時停止交差点進入時の運転者の不慮予測感度を判定する不慮予測感度判定実行部と、を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の不慮予測感度判定装置。
  6. 前記対応交差点走行情報は、前記交差点走行情報記録部が記録している前記交差点走行情報のうち、前記標準運転行動レベル判定部が前記標準運転行動レベルが最も高い段階にあると判定した一時停止交差点に対応づけられている前記交差点走行情報であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の不慮予測感度判定装置。
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