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JP5966843B2 - 光源装置及び画像表示装置 - Google Patents

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Description

本技術は、光源装置及びこの光源装置を利用する画像表示装置に関する。
最近、プレゼンテーション用、もしくはデジタルシネマ用プロジェクタに用いられる光源に、従来の水銀ランプ又はキセノンランプ等ではなく、LED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)といった固体光源を採用する製品が増えてきている。LED等の固定光源は寿命が長く従来のようなランプ交換が不要であり、また電源を入れて即時に点灯するといった利点を有する。
このようなプロジェクタとして、LED等の固体光源が直接光源として用いられるタイプがある。一方で、励起光により励起されて発光する蛍光体等の発光体が光源として用いられるタイプもある。この場合、固体光源は励起光を出射する励起光源として用いられる。
例えば特許文献1では、コリメートされたレーザ光源を凸レンズで蛍光体上に集光する光学系が提案されている(特許文献1の段落[0014]図1等参照)。また特許文献2では、階段状のミラーと凸レンズとを有する光学系が提案されている。この光学系では、階段状のミラーにより複数の光源からの光束同士の間隔が狭まれる。そして凸レンズにより蛍光体に光が集められる(特許文献2の段落[0052]図1等参照)。
また特許文献3では、複数の光源からの光を小さいスペースで集光するために、凸レンズの代わりに集光光学系を用いる光学系が提案されている。この集光光学系は、入射面が平面であり射出面が非球面凸面である複数の小レンズが配置された小レンズ集合体からなる。集光光学系の入射面は連続面であり、集光光学系の射出面は、中心側ほど光源装置の光軸に沿って大きく後退した状態となるように段差が設けられている(特許文献3の段落[0038]図4等参照)。
特開2012−8303号公報 特開2012−37681号公報 特開2012−58638号公報
特許文献1−3に記載の光学系では、高輝度化のために光源の数を増やした場合に、上記した凸レンズ、階段状のミラー、及び集光光学系を大きくしなければならない。この結果、装置の大型化を招いてしまう。
例えば特許文献1に記載の光学系では、レーザ光源からの光束の幅が大きくなると、大型のレンズが必要となる。またレーザ光源から離れた位置にレンズを配置する必要も出てくる。この結果、光軸方向及び径方向において装置が大型化してしまう。
特許文献2に記載の光学系では、階段状のミラーにより凸レンズに入射する光軸同士の間隔は狭めることができる。しかしながら、ミラー自体の面積は大きくしなければならず、装置が大型化してしまう。
特許文献3に記載の集光光学系を用いた場合、特許文献1に記載の凸レンズよりかは小型化が可能であるかも知れない。しかしながら光源の数の増加にともない、入射面の面積が増加してしまうことは避けられず、やはり装置が大型化してしまう。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、装置の大型化を抑えつつ高輝度化を達成することが可能な光源装置及び画像表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る光源装置は、1以上の固体光源と、第1の光学系と、出射部と、第2の光学系とを具備する。
前記1以上の固体光源は、所定波長域の光を出射する。
前記第1の光学系は、前記1以上の固体光源からの光束を略平行光束にする少なくとも1つの非球面を有する。
前記出射部は、前記1以上の固体光源からの光により励起されて前記光の波長よりも長波長域の可視光を発する1以上の発光体を有し、前記所定波長域の光と前記1以上の発光体からの可視光とを含む光を出射光として出射可能である。
前記第2の光学系は、少なくとも1つの凹面反射面を有し、前記第1の光学系により前記略平行光束にされた前記1以上の固体光源からの光を前記凹面反射面により反射することで、前記出射部が有する前記1以上の発光体に集光する。
この光源装置では、少なくとも1つの非球面を有する第1の光学系により1以上の固体光源からの光束が略平行光束にされる。そして略平行光束の光が、第2の光学系が有する少なくとも1つの凹面反射面により反射されて、出射部の1以上の発光体に集光される。出射部からは、固体光源からの所定波長域の光と発光体からの可視光とを含む光が出射される。このように、発光体への集光に凹面反射面が用いられることで、光源装置のコンパクト化が可能になる。例えば高輝度化のために固体光源の数が増加する場合でも、第2の光学系の大きさを抑えることができる。この結果、装置の大型化を抑えつつ高輝度化を達成することが可能となる。
前記第1及び前記第2の光学系は、以下の式を満たす焦点距離をそれぞれ有してもよい。
1<f2/f1<80
f1:第1の光学系の焦点距離
f2:第2の光学系の焦点距離
第1の光学系の焦点距離と第2の光学系の焦点距離とを上記の式を満たすように設定することで、第2の光学系により集光される光の位置にズレが発生してしまうことを抑えることができる。
前記少なくとも1つの凹面反射面は、以下の式を満たす回転対称非球面であってもよい。
−1.5<Km<−0.5
Km:凹面反射面のコーニック定数
回転対称非球面である凹面反射面を、上記の式を満たすように設定することで、第2の光学系による集光の精度を向上させることができる。
前記少なくとも1つの凹面反射面は、回転対称軸を有さない自由曲面であってもよい。
前記第2の光学系は、前記凹面反射面により反射された前記1以上の固体光源からの光を、前記発光体へ導く光学部材を有してもよい。
このような光源部材を設けることで、第2の光学系の設計に関する自由度を増加させることができる。この結果、光源装置の小型化を図ることができる。
前記光学部材は、以下の式を満たす焦点距離を有してもよい。
−200<f2/fm<200
f2:第2の光学系の焦点距離
fm:光学部材の焦点距離
光学部材の焦点距離を、上記の式を満たすように設定することで、第2の光学系による集光の精度を向上させることができる。
前記光学部材は、レンズであり、以下の式を満たす焦点距離を有してもよい。
−100<fM/fm<100
fM:凹面反射面の焦点距離
fm:レンズの焦点距離
光学部材としてのレンズの焦点距離を、上記の式を満たすように設定することで、第2の光学系による集光の精度を向上させることができる。
前記光学部材は、前記第1の光学系が有する凹面反射面を第1の凹面反射面として、前記第1の凹面反射面とは異なる第2の凹面反射面を有し、以下の式を満たす焦点距離を有してもよい。
0.5<fM/fm<50
fM:第1の凹面反射面の焦点距離
fm:光学部材の焦点距離
第2の凹面反射面を有する光学部材の焦点距離を、上記の式を満たすように設定することで、第2の光学系による集光の精度を向上させることができる。
前記光学部材は、凸面反射面を有し、以下の式を満たす焦点距離を有してもよい。
−50<fM/fm<−0.5
fM:凹面反射面の焦点距離
fm:光学部材の焦点距離
凸面反射面を有する光学部材の焦点距離を、上記の式を満たすように設定することで、第2の光学系による集光の精度を向上させることができる。
前記光学部材は、前記凹面反射面により反射された前記1以上の固体光源からの光を、前記発光体へ反射する平面反射面を有してもよい。
前記平面反射面は、前記発光体が配置される配置面に平行な状態を0°として、その状態から所定の回転軸を中心に前記凹面反射面に向かう回転方向を正として、以下の式を満たす回転角度で配置されてもよい。
0°<Am<60°
Am:平面反射面の回転角度
平面反射面を、上記の式を満たすように配置することで、第2の光学系を適切に小型化することが可能となる。
前記第1及び前記第2の光学系を1つの組とした集光光学系が、前記発光体の位置を基準とした所定の基準軸を対称として複数配置されてもよい。
これにより出射部からの出射光の高輝度化を図ることができる。
前記第2の光学系は、前記凹面反射面により反射された前記1以上の固体光源からの光を、前記発光体へ導く光学部材を有してもよい。この場合、前記光源装置は、さらに、前記集光光学系ごとに含まれる前記光学部材の配置を調整する調整機構を具備してもよい。
このような調整機構を具備することにより、複数の集光光学系を容易に配置することが可能となる。
前記出射部は、前記発光体が配置される配置面を含み前記配置面に垂直な方向に延びる所定の回転軸を中心に回転する回転ホイールを有してもよい。この場合、前記第2の光学系は、前記回転ホイールの配置面に配置された前記発光体上の、前記回転軸からの距離が互いに異なる複数の位置に、前記第1の光学系からの光を集光させてもよい。
これにより蛍光体の劣化を抑えることができる。
前記光源装置は、さらに、前記出射部から出射された前記出射光の光束を略平行光束にすることが可能であり、焦点距離が可変である第3の光学系を具備してもよい。
これにより出射部からの出射光を効率的に外部のシステム等へ導くことが可能となる。
本技術の一形態に係る画像表示装置は、光源装置と、画像生成システムと、投射システムとを具備する。
前記光源装置は、1以上の固体光源と、第1の光学系と、出射部と、第2の光学系とを有する。
前記1以上の固体光源は、所定波長域の光を出射する。
前記第1の光学系は、前記1以上の固体光源からの光束を略平行光束にする少なくとも1つの非球面を有する。
前記出射部は、前記1以上の固体光源からの光により励起されて前記光の波長よりも長波長域の可視光を発する1以上の発光体を有し、前記所定波長域の光と前記1以上の発光体からの可視光とを含む光を出射光として出射可能である。
前記第2の光学系は、少なくとも1つの凹面反射面を有し、前記第1の光学系により前記略平行光束にされた前記1以上の固体光源からの光を前記凹面反射面により反射することで、前記出射部が有する前記1以上の発光体に集光する。
前記画像生成システムは、画像生成素子と、照明光学系とを有する。
前記画像生成素子は、照射された光をもとに画像を生成する。
前記照明光学系は、前記画像生成素子に前記光源装置からの出射光を照射する。
前記投射システムは、前記画像生成素子により生成された画像を投射する。
以上のように、本技術によれば、装置の大型化を抑えつつ高輝度化を達成することが可能な光源装置及び画像表示装置を提供することにある。
本技術の第1の実施形態に係る光源装置の概略構成例を示す図である。 図1に示す第1の光源部の構成例及びレーザ光の光路を示す模式的な図である。 本技術に係る反射部材の一例を示す模式的な図である。 本技術に係る反射部材の一例を示す模式的な図である。 第1の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る複数のレーザ光源の数及び配置位置を示す図である。 第1の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 第1の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 集光ポイントのズレについて説明するための模式的な図である。 本技術の第2の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第2の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第2の実施形態に係る複数のレーザ光源の数及び配置位置を示す図である。 第2の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 第2の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 図11に示す第1の光源部を2つ用いた場合の構成例を示す図である。 本技術の第3の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第3の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第3の実施形態に係る複数のレーザ光源の数及び配置位置を示す図である。 第3の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 第3の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 本技術の第4の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第4の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第4の実施形態に係る複数のレーザ光源の数及び配置位置を示す図である。 第4の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 第4の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 図22に示す第1の光源部を2つ用いた場合の構成例を示す図である。 本技術の第5の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第5の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第5の実施形態に係る複数のレーザ光源の数及び配置位置を示す図である。 第5の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 第5の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 本技術の第6の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第6の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第6の実施形態に係る複数のレーザ光源の数及び配置位置を示す図である。 第6の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 第6の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 本技術の第7の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第7の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第7の実施形態に係る複数のレーザ光源の数及び配置位置を示す図である。 第7の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 第7の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 図38に示す第1の光源部を2つ用いた場合の構成例を示す図である。 本技術の第8の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第8の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第8の実施形態に係る複数のレーザ光源の数及び配置位置を示す図である。 第8の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 第8の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 本技術の第9の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第9の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第9の実施形態に係る複数のレーザ光源の数及び配置位置を示す図である。 第9の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 第9の実施形態に係る第1の光源部に関する各データを示す表である。 第1の実施形態から第9の実施形態におけるデータを示す表である。 本技術の第10の実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。 第10の実施形態に係る集光ポイントの位置を説明するための図である。 本技術の第11の実施形態に係る光源装置の構成を示す図である。 本技術に係る画像表示装置としてのプロジェクタの構成例を示す模式的な図である。 本技術に係るプロジェクタの他の構成例を示す模式的な図である。 本技術に係るプロジェクタの他の構成例を示す模式的な図である。
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本技術の第1の実施形態に係る光源装置の概略構成例を示す図である。この光源装置100は、青色波長域のレーザ光、及び、そのレーザ光によって励起される蛍光物質から生じる赤色波長域から緑色波長域の光を合成して白色光を出射するタイプの、プロジェクタ用の光源装置である。
光源装置100は、第1の光源部10と、第2の光源部50とを有する。第1の光源部10は、複数のレーザ光源5と、複数のレーザ光源5から出射された光を、第2の光源部50が有する蛍光体層51に集光させるための第1及び第2の光学系11及び12とを有する。
複数のレーザ光源5は、例えば、400nm−500nmの波長範囲内に発光強度のピーク波長を有する青色レーザ光B1を発振可能な青色レーザ光源である。複数のレーザ光源5は、所定波長域の光を出射する1以上の固体光源に相当する。固体光源として、LED等の他の光源が用いられてもよい。また所定波長域の光も、青色レーザ光B1に限定されない。
第1の光学系11は、複数のレーザ光源5からの出射される青色レーザ光B1の光束を略平行にする少なくとも1つの非球面を有する。第2の光学系12は、少なくとも1つの凹面反射面を有し、第1の光学系11により略平行光束にされた複数のレーザ光源5からの青色レーザ光B1を凹面反射面により反射することで、第2の光源部50が有する1以上の蛍光体51に集光する。第1及び第2の光学系11及び12については後に詳しく説明する。
第2の光源部50は出射部に相当し、蛍光体ホイール52を有する。蛍光体ホイール52は、青色レーザ光B1を透過させる円盤形状の基板53と、その基板53上に設けられた蛍光体層51とを有している。基板53の中心には、蛍光体ホイール52を駆動するモータ54が接続され、蛍光体ホイール52は、基板53の中心を通る法線に回転軸55を有し、回転軸55を中心として回転可能に設けられている。
蛍光体ホイール52は、発光体としての蛍光体層51が配置される配置面56を含みその配置面56に垂直な方向に延びる所定の回転軸を中心に回転する回転ホイール57を有する。図1に示す回転軸55が、配置面56に垂直な方向に延びる所定の回転軸に相当する。回転ホイール57に蛍光体層51が配置されたものが、蛍光体ホイール52となる。
蛍光体層51は、複数のレーザ光源5からの光に励起されてその光の波長よりも長波長域の可視光を発する1以上の発光体に相当する。本実施形態では、蛍光体層51は、約445nmの中心波長を持つ青色レーザ光B1によって励起されて蛍光を発する蛍光物質を含んでいる。そして蛍光体層51は、複数のレーザ光源5が出射する青色レーザ光B1の一部を、赤色波長域か緑色波長域までを含む波長域の光(すなわち黄色光)に変換して出射する。
蛍光体層51に含まれる蛍光物質としては、例えばYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体が用いられる。なお、蛍光物質の種類、励起される光の波長域、及び励起により発生される可視光の波長域は限定されない。
また、蛍光体層51は、励起光の一部を吸収する一方、励起光の一部を透過させることにより、複数のレーザ光源5から出射された青色レーザ光B1も出射することができる。これにより、蛍光体層51から出射される光は、青色の励起光と黄色の蛍光との混色による白色光となる。このように励起光の一部を透過させるため、蛍光体層51は、例えば光透過性を有する粒子状の物質であるフィラー粒子を含んでいてもよい。
図1に示すように、蛍光体ホイール52は、基板53の2つの主面のうち、蛍光体層51が設けられていない側の主面58を第1の光源部10側に向けるようにして配置されている。また、蛍光体ホイール52は、第1の光源部10により集光される青色レーザ光B1の焦点位置が蛍光体層51上の所定の位置に一致するように配置されている。
モータ54によって基板53が回転することにより、レーザ光源5は、蛍光体層51上の照射位置を相対的に移動させながら、蛍光体層51に励起光を照射する。これにより第2の光源部50により、蛍光体層51を透過した青色レーザ光B2と、蛍光体層51からの可視光である緑色光G2及び赤色光R2を含む光が出射光として出射される。蛍光体ホイール52が回転することで、蛍光体層51上の同一の位置に長時間励起光が照射されることによる劣化を避けることができる。
図2は、図1に示す第1の光源部10の構成例、及びレーザ光B1の光路を示す模式的な図である。第1の光源部10は、複数のレーザ光源5と、各レーザ光源5からの光束を略平行光束にする複数のコリメータレンズ15とを有する。また第1の光源部10は、コリメータレンズ15により略平行光束にされた青色レーザ光B1を、蛍光体層51上の所定の集光ポイント60に反射する反射部材20とを有する。反射部材20は凹面反射面21を有し、この凹面反射面21により青色レーザ光B1を反射することで、当該青色レーザ光B1を集光ポイント60へ集光する。反射部材20としては、例えば反射ミラーが用いられる。
各レーザ光源5に設けられるコリメータレンズ15は、回転対称非球面レンズである。複数のコリメータレンズ15の非球面が、第1の光学系11が有する少なくとも1つの非球面に相当する。本実施形態では、各レーザ光源5に1つのコリメータレンズ15が設置されたが、これに限定されない。例えば所定の数のレーザ光源5からの光束が、まとめて1つの非球面レンズにより略平行光束にされてもよい。またレーザ光源5からの光束を略平行光束にできるのであれば、回転対称でない非球面を有するレンズ等が用いられてもよい。
図3及び図4は、反射部材20の一例を示す模式的な図である。反射部材20は、第2の光学系12に含まれるものであり、凹面反射面21を有する。凹面反射面21は、回転対称非球面であってもよいし、回転対称軸を有さない自由曲面であってもよい。複数のレーザ光源5の位置や集光ポイント60の位置、凹面反射面21に入射するレーザ光B1の光束の大きさや入射角度等をもとに、凹面反射面21の形状は適宜設定される。
図4は、反射部材20を凹面反射面21の反対側の背面22側から見た図である。また図4には、反射部材20を互いに略直交する方向での断面図が図示されている。図4に示すように、反射部材20は、背面22側から見ると略矩形状の外形を有している(以下背面側22から見た外形を単に外形と記載する)。また反射部材20は、凹面反射面21の形状に沿った断面形状を有している。
例えば第1の光学系11により略平行光束にされた青色レーザ光B1の照射領域の大きさに合わせて、反射部材20の外形形状は適宜変更することができる。例えば図4に示すように略矩形状の反射部材20が用いられてもよいし、三角形状やその他多角形状の反射部材20等が用いられてもよい。これにより、複数のレーザ光源5らの光を集光するために集光レンズが用いられる場合よりも、反射部材20の外形を適宜調整して小さくすることが可能となる。
例えば図4に示す反射部材20の凹面反射面21の全体にわたって青色レーザ光B1が照射されるとする。この場合、集光レンズを用いて当該青色レーザ光B1を集光させようとすると、少なくとも反射部材20の外形を含むような大きさのレンズ(破線の円G参照)が必要となる。また反射部材20の厚み(断面図参照)も、集光レンズが用いられる場合よりも小さくすることができる。この結果、第2の光学系12をコンパクトにすることが可能となり、光源装置100の大型化を抑えることが可能となる。また一般的にレンズを用いた屈折系よりも、放物面形状を持つ反射面の方が、小型の集光光学系に向いていることは望遠鏡の光学系からも明らかである。
凹面反射面21は、典型的には鏡面となっており、この鏡面により青色レーザ光B1を蛍光体層51へ反射して集光する。反射部材20の材料は限定されず、例えば金属材料やガラス等が用いられる。
以下、第1の光源部10についての詳しい実施例を説明する。図5−図9は、その実施例を説明するための図である。
図5及び図6は、第1の光源部10の構成を示す図である。図6は、図5に示す第1の光源部10を、複数のレーザ光源5の背面側から反射部材20へ向かう方向で見た図である。
図5及び図6に示すように、複数のレーザ光源5からの光束が、各レーザ光源5に設けられたコリメータレンズ15により略平行光束にされる。略平行光束にされた青色レーザ光B1は、反射部材20の凹面反射面21により反射されることで、蛍光体層51上の所定の集光ポイント60に集光される。
図7は、複数のレーザ光源5の数及び配置位置を示す図である。図7に示すxyz座標は、図5に示すxyz座標と対応する座標である。図7に示すように、本実施形態では、複数のレーザ光源5として、x軸方向に沿って4つ並び、y軸方向に沿って7つ並ぶ合計28個のレーザ光源アレイが用いられる。なおレーザ光源5の数は限定されない。
x軸方向及びy軸方向におけるレーザ光源5の間隔は、ともに11mmである。コリメータレンズ15から射出する略平行光束のレーザ光B1の光束径は6mmである。従って、x軸方向で39mm、y軸方向で72mmの範囲において、略平行光束の青色レーザ光B1が凹面反射面21に向けて照射される。なお、x軸及びy軸が交わる原点は、第2の光学系12の光軸となっている。
図8及び図9は、第1の光源部10に関する各データを示す表である。表中の物体側NAは、各レーザ光源5からの青色レーザ光B1に対するコリメータレンズ15の開口数である。第1の光学系の焦点距離f1は、コリメータレンズ15の焦点距離である(単位はmm)。第2の光学系の焦点距離f2は、反射部材20の凹面反射面21の焦点距離である(単位はmm)。
第1の光学系11の第1の光学面は、アレイ開始面に相当し、28個のレーザ光源5の出射面に相当する。面S1は、レーザ光源5を覆うカバーガラス7の光源側の面である(図5参照)。面S2は、カバーガラス7の反対側の面、すなわちレーザ光B1が出射する側の面である。面S3は、コリメータレンズ15のレーザ光源5側の平面である。面S4は、コリメータレンズ15の非球面であり、この面がアレイ最終面となる。この面S4までは、第1の光学系11に含まれる面である。
面S5からは第2の光学系12に含まれる。面S5は、反射部材20の凹面反射面21である。本実施形態では、凹面反射面21は非球面で構成されている。面S6は、蛍光体層51が配置される配置面56の反対側の面58である。面S6は、図5のx軸及びy軸からなるxy平面に対して偏心した偏心面として設定される。この設定は、凹面反射面21により反射された青色レーザ光B1の光束の略中央の光が、略垂直に蛍光体層51に入射するために行われる。第2の光学系12の第2の光源面は、蛍光体層51の青色レーザ光B1が入射する側の面である。
図8の表では、各面の曲率半径(mm)、面間の間隔(mm)、及び波長が445nmの青色レーザ光に対する屈折率nが記載されている。曲率半径及び間隔は、図に示すz軸を基準として正負の符号を付けて記載されている。なお曲率半径が無限大(infinity)であるとはその面が平面であることを意味する。屈折率nは、カバーガラス7、コリメータレンズ15、及び載置面56を有する基板53について記載されている。
図9には、面S4及び面S5の非球面のデータと、面S6の偏心設定のデータとが記載されている。本実施形態では、以下の式にて非球面が表わされる。なお式中のcは曲率、Kはコーニック定数、Aiは補正係数である。
Figure 0005966843
コリメータレンズ15の非球面である面S4は、図9に示すコーニック定数Kと、補正係数Aiとを上記の式に代入することで表わされる。また曲率cは、図8の曲率半径から求められる。凹面反射面であるS5は、コーニック定数Kが−1である放物面となっている。偏心面であるS6は、xy平面に対してy軸時計回り方向に40°、x軸方向に−2.0mm偏心されている。
ここで第1の光学系11の焦点距離f1と、第2の光学系12の焦点距離f2について考察した。この結果、第1及び第2の光学系11及び12の焦点距離が、以下の条件式(1)を満たすことが望ましい。
1<f2/f1<80・・・(1)
f1:第1の光学系の焦点距離
f2:第2の光学系の焦点距離
条件式(1)は、第1の光学系の焦点距離f1に対する第2の光学系の焦点距離f2を適切に規定するものである。ここで条件式(1)において、上限が満たされない場合、すなわちf2/f1<80が満たされない場合を考える。この場合、第1の光学系11の組み立て時等において、レーザ光源5とコリメータレンズ15との相対的な位置にズレが生じたとする。そうすると、第2の光学系12において青色レーザ光B1が集光されるポイント60が、所期のポイントから大きくずれてしまう。
図10は、集光ポイント60のズレについて説明するための模式的な図である。図10では、第1の光学系11が、焦点距離がf1であるレンズF1を有する光学系として模式的に表現されている。同様に、第2の光学系12が、焦点距離がf2であるレンズF2を有する光学系として模式的に表現されている。
図10において、Ycolはレーザ光源5とコリメータレンズ15との相対的なズレを表わす。Yconは、集光ポイント60のズレを表わす。図10に示すように、Ycolが発生すると、レンズF1から出射される光束が角度θだけ傾く。この角度θを用いると、Ycol及びYconは以下の式で表わされる。
Ycol=f1×tanθ
Ycon=f2×tanθ
この2つの式により、Ycol及びYconについて、以下の式(A)が成り立つ。
Ycon=(f2/f1)×Ycol・・・(A)
すなわち、第2の光学系12における集光ポイント60のズレは、焦点距離f1に対する焦点距離f2の比に比例する。従って、f2/f1の値が条件式(1)の上限よりも大きくなってしまうと、集光ポイント60のズレが大きくずれてしまうのである。この結果、例えば複数のレーザ光源5のそれぞれで組み立てバラツキ等が発生すると、各レーザ光源5からの青色レーザ光B1を1箇所に集光させることが困難となる。
一方で、条件式(1)の下限が満たされない場合、第2の光学系12が極端に小型化するため系が成立しなくなってしまう。以上のような考察により、f2/f1が条件式(1)を満たす場合に、集光ポイント60のズレの発生を抑えることができることが見出された。条件式(1)の下限値及び上限値は有効な範囲を規定する値として見出された値であるが、例えば種々の条件等により、f2/f1の有効な範囲は変更し得る。例えば条件式(1)で示す範囲内に含まれるより小さい範囲が、有効な範囲として成立することも考えられる。なお、上記の条件式(1)に関する考察は、集光レンズを用いたい光学系においても同様に当てはまる。
また第2の光学系12の凹面反射面21についても考察した。この結果、凹面反射面21は回転対称非球面で構成され、コーニック定数が以下の条件式(2)を満たすことが望ましい。
−1.5<Km<−0.5・・・(2)
Km:凹面反射面のコーニック定数
回転対称非球面で構成された凹面反射面21が、条件式(2)を満たさない場合、複数のレーザ光源5からの青色レーザ光B1を、1点の集光ポイント60に集光させることが難しくなる可能性が見出された。すなわち条件式(2)を満たす場合に、青色レーザ光B1を所期の集光ポイント60に高い精度で集光できる。
なお、上記したように、凹面反射面21を、回転対称軸を有さない自由曲面で構成することも可能である。
以上本実施形態に係る光源装置100では、少なくとも1つの非球面を有する第1の光学系11により複数のレーザ光源5からの光束が略平行光束にされる。そして略平行光束の青色レーザ光B1が、第2の光学系12が有する少なくとも1つの凹面反射面21により反射されて、第2の光源部50の蛍光体層51に集光される。第2の光源部50からは、レーザ光源5からの青色レーザ光と蛍光体層51の可視光とを含む白色光が出射される。このように、蛍光体層51への集光に凹面反射面21が用いられることで、光源装置100のコンパクト化が可能になる。例えば高輝度化のためにレーザ光源5の数が増加する場合でも、凹面反射面21の形状や配置位置等を適宜設定することで、第2の光学系12の大型化を抑えることができる。この結果、光源装置100の大型化を抑えつつ高輝度化を達成することが可能となる。
<第2の実施形態>
本技術に係る第2の実施形態の光源装置について説明する。これ以降の説明では、上記の実施形態で説明した光源装置100における構成及び作用と同様な部分については、その説明を省略又は簡略化する。
図11−図15は、本実施形態に係る光源装置200を説明するための図である。図11及び図12は、本実施形態に係る第1の光源部210の構成を示す図である。図13は、複数のレーザ光源205の数及び配置位置を示す図である。図14及び図15は、第1の光源部210に関する各データを示す表である。
図11及び図12に示すように、本実施形態では、第2の光学系212が平面反射面224を有する平面反射部材225を含む。この平面反射部材225は、凹面反射面221により反射された複数のレーザ光源205からの光を、蛍光体層251へ導く光学部材に相当する。平面反射部材225の平面反射面224は、凹面反射面221により反射された複数のレーザ光源205からの光を、蛍光体層251へ反射する。これにより複数のレーザ光源205から出射された青色レーザ光B1が蛍光体層251上の所定の集光ポイント260へ集光される。なお図12は、第1の光源部210を複数のレーザ光源205の背面側から斜めに見た図である。
図13に示すように、本実施形態でも、第1の実施形態と同様の28個のレーザ光源アレイが用いられる。複数のレーザ光源205が配置される面の法線方向(z軸方向)に沿って略平行光束の青色レーザ光B1が出射される。青色レーザ光B1は凹面反射面221により平面反射面224に向けて反射される。そして平面反射面224により反射されることで、蛍光体層251へ集光される。複数のレーザ光源205、反射部材220、及び平面反射部材225の配置位置や、各反射面の形状や角度等は、所定の集光ポイント260に青色レーザ光B1が集光される範囲で適宜設定可能である。
図14の表において、第2の光学系212の焦点距離f2は、反射部材220と平面反射部材225とを含む光学系の焦点距離である。しかし平面反射部材225の平面反射面224の焦点距離は無限大(infinity)である。従って第2の光学系212の焦点距離f2は、凹面反射面221の焦点距離となる。
また偏心面として設定されるS6は、平面反射部材225の平面反射面224である。図15に示すように、平面反射面224は、xy平面に対してy軸時計回り方向に40°偏心されている。面S7は、蛍光体層251が配置される配置面256の反対側の面258である(第1の実施形態の面S6に相当)。本実施形態では、S7は回転されずxy平面と平行に配置され、x軸方向に14.97mmシフトされている。
このように第2の光学系212が、反射部材220と異なる光学部材を有してもよい。これにより、第2の光学系212の設計に関する自由度を増加させることができ、光源装置の小型化を図ることができる。
光学部材として平面反射部材225が用いられる場合において、その平面反射面224の配置角度について考察した。その結果、蛍光体層251が配置される配置面256に平行な状態を0°として、その状態から所定の回転軸を中心に凹面反射面221に向かう回転方向を正として、以下の条件式(3)を満たす回転角度で配置されることが望ましい。
0°<Am<60°・・・(3)
Am:平面反射面の回転角度
図11に示すように本実施形態では、xy平面に平行な状態が0°となる。そしてy軸を回転軸として、凹面反射面221に向かう回転方向が正となる。従ってy軸を中心として0°から60°の範囲の角度で平面反射面224を配置することが望ましいことになる。
条件式(3)は、第2の光学系212の小型化を規制したものといえる。条件式(3)の上限が満たされず、y軸を中心として平面反射面224が60°以上傾けられたとする。この場合、凹面反射面221からの反射光束と蛍光体層251とが干渉してしまう可能性が高い。条件式(3)の下限が満たされず、y軸を中心として平面反射面224が0°以下の角度で傾けられたとする。すなわちxy平面に平行な状態から凹面反射面221と反対側に傾けられたとする。この場合、凹面反射面221と蛍光体層251との距離(図11ではx軸方向での距離)が大きくなってしまい系が大型化してしまう。
以上のような考察により、条件式(3)が満たされる場合に、第2の光学系を適切に小型化可能であることが見出された。なお種々の条件により、条件式(3)に示す範囲内に含まれるより小さい範囲が有効な範囲として成立することも考えられる。
図16は、図11に示す第1の光源部を2つ用いた場合の構成例を示す図である。図16に示す例では、第1及び第2の光学系211及び212を1つの組とした集光光学系217が、蛍光体層251を通る軸Aを対称にした2つの位置にそれぞれ配置されている。このような構成により、レーザ光源205の数が倍の56個となり、蛍光体層251に集光される光束も増加する。この結果、蛍光体層251から出射される白色光の高輝度化を図ることができる。
56個ものレーザ光源205からの光を集光レンズにて集光させようとすると、非常に大きなレンズが必要となる。しかしながら本実施形態では、凹面反射面221を有する反射部材220を2つ用いることで、装置の大型化を抑えることができる。
複数の集光光学系217の配置位置を規定するための基準となる軸Aの位置は、適宜設定されてよい。すなわち蛍光体層251の位置を基準とした所定の基準軸を対称として、複数の集光光学系217が配置されればよい。蛍光体層251の位置を基準とした所定の基準軸として、図16に示すような集光ポイント260を通る軸Aが設定されてもよいし、例えば図1に示す蛍光体ホイール52の中心を通る回転軸55が設定されてもよい。
なお複数配置される集光光学系217としては、第2の実施形態に係る第1及び第2の光学系211及び212の組に限定されない。第1の実施形態で説明した第1及び第2の光学系11及び12の組が複数配置されてもよい。またこの後に説明する他の実施形態に係る第1及び第2の光学系の組が集光光学系として複数配置されてもよい。
なお図16に示す構成を、1つの第1の光源部として見ることも可能である。すなわち56個のレーザ光源205を複数のレーザ光源とする。各レーザ光源205に設けられたコリメータレンズ215により1つの第1の光学系が構成されている。そして複数の反射部材と複数の平面反射部材とにより1つの第2の光学系が構成されていると考えることも可能である。
<第3の実施形態>
本技術に係る第3の実施形態の光源装置について説明する。図17及び図18は、本実施形態に係る第1の光源部310の構成を示す図である。図19は、複数のレーザ光源305の数及び配置位置を示す図である。図20及び図21は、第1の光源部310に関する各データを示す表である。
図17及び図18に示すように、本実施形態では、第2の光学系312が、凹面レンズ325を含む。この凹面レンズ325は、凹面反射面321により反射された複数のレーザ光源305からの光を、蛍光体層351へ導く光学部材に相当する。この凹面レンズ325により、凹面反射面321により反射された青色レーザ光B1が、蛍光体層351上の所定の集光ポイント360へ集光される。なお図18は、第1の光源部310を、複数のレーザ光源305の背面側から反射部材320へ向かう方向で見た図である。
図19に示すように、本実施形態でも、上記の実施形態と同様の28個のレーザ光源アレイが用いられる。複数のレーザ光源305が配置される面の法線方向(z軸方向)に沿って略平行光束の青色レーザ光B1が出射される。青色レーザ光B1は凹面反射面321により凹面レンズ325に向けて反射される。そして凹面レンズ325により青色レーザ光B1が蛍光体層351へ集光される。
凹面レンズ325は、凹面反射面321と蛍光体層351の間に、凹面反射面321からの光束の略中央に沿って(矢印Mの方向に沿って)、蛍光体層351と並んで配置されている。この凹面レンズ325を配置することで、凹面反射面321からの反射光の集光ポイント360を、矢印Mの方向で調節することが可能となる。この結果、第2の光学系312の設計に関する自由度を増加させることができ、光源装置の小型化を図ることができる。なお、複数のレーザ光源305、反射部材320、及び凹面レンズ325の配置位置等は、適宜設定可能である。
図20の表において、第2の光学系312の焦点距離f2は、反射部材320と凹面レンズ325とを含む光学系の焦点距離である。本実施形態では、凹面反射面321の焦点距離fMは57.000であり、凹面レンズ325の焦点距離fmは、−5.814である。これらの部品を図11に示すように配置することで、第2の光学系312の焦点距離f2は、76.685となっている。
また偏心面として設定されるS6は、凹面レンズ325の背面側の平面である。面S6は、xy平面に対してy軸時計回り方向に40°、x軸方向に−1.8mm偏心されている。面S7は、凹面レンズ325の凹面324であり、曲率半径が−2.800となっている。本実施形態では、凹面レンズ325の凹面324は球面となっている。
光学部材として、パワーを持った部材、換言すれば所定の焦点距離を持つ部材が用いられる場合において、その焦点距離について考察した。その結果、光学部材の焦点距離が以下の条件式(4)を満たすことが望ましい。
−200<f2/fm<200・・・(4)
f2:第2の光学系の焦点距離
fm:光学部材の焦点距離
条件式(4)は、第2の光学系312の焦点距離と光学部材の焦点距離とを適切に規定するものである。光学部材として正のパワーを有するもの、及び負のパワーを有するもののいずれが用いられても第2の光学系312は成立する。従って光学部材の焦点距離は、正の値であっても負の値であってもよい。しかしながら条件式(4)の上下限が満たされない場合、パワーの絶対値(光学部材の焦点距離の絶対値)が大きすぎて、青色レーザ光B1を所期の集光ポイント360に集光させることが難しくなる可能性が見出された。すなわち条件式(4)を満たす場合に、青色レーザ光B1を所期の集光ポイントに高い精度で集光できる。
また光学部材がレンズで構成される場合に、レンズの焦点距離が以下の条件式(5)を満たすことが望ましい。
−100<fM/fm<100・・・(5)
fM:凹面反射面の焦点距離
fm:レンズの焦点距離
条件式(5)は、凹面反射面321の焦点距離とレンズの焦点距離とを適切に規定するものである。本実施形態では、焦点距離が負となる凹面レンズ325が用いられたが、焦点距離が正となるレンズが用いられてもよい。条件式(4)について説明したことと同様に、レンズの焦点距離の絶対値が大きすぎると、集光の精度が低下してしまう可能性がある。従って条件式(5)を満たすことで、青色レーザ光B1を所期の集光ポイントに高い精度で集光させることができる。
なお種々の条件により、条件式(4)及び(5)に示す範囲内に含まれる、より小さい範囲が有効な範囲として成立することも考えられる。
<第4の実施形態>
本技術に係る第4の実施形態の光源装置について説明する。図22及び図23は、本実施形態に係る第1の光源部410の構成を示す図である。図24は、複数のレーザ光源405の数及び配置位置を示す図である。図25及び図26は、第1の光源部410に関する各データを示す表である。
図22及び図23に示すように、本実施形態に係る第2の光学系412は、第3の実施形態と同様に、光学部材として凹面レンズ425を有する。図25の表に示すように、凹面レンズ425の凹面424である面S7は非球面で形成されている。図26には、面S7の非球面のデータが記載されている。
このように光源部材として非球面の凹面424を有する凹面レンズ425が用いられてもよい。この場合でも、上記した条件式(4)及び(5)が満たされることで、第2の光学系412による集光の精度を向上させることができる。なお本実施形態では、凹面反射面421の焦点距離fMは107.681であり、凹面レンズ425の焦点距離fmは、−2.655である。
図27は、図22に示す第1の光源部410を2つ用いた場合の構成例を示す図である。図27に示すように、第1及び第2の光学系411及び412を1つの組とした集光光学系417が、蛍光体層451を通る軸Aを対称にした2つの位置にそれぞれ配置されている。これによりレーザ光源405の数を増加させることが可能となり、出射される白色光の高輝度化を図ることができる。
図17に示す第3の実施形態に係る第1の光源部310と、本実施形態に係る第1の光源部410とを比較する。そうすると本実施形態に係る第1の光源部410の方が、複数のレーザ光源405と反射部材420との距離が大きい。これは光源部材として非球面を有する凹面レンズ425が用いられているからである。この結果、軸Aに対称となる位置に複数の集光光学系417を配置することが容易となっている。このように、複数の集光光学系417を配置させることを目的として、第2の光学系412に含まれる光学部材が適宜選択されてもよい。
<第5の実施形態>
本技術に係る第5の実施形態の光源装置について説明する。図28及び図29は、本実施形態に係る第1の光源部510の構成を示す図である。図30は、複数のレーザ光源505の数及び配置位置を示す図である。図31及び図32は、第1の光源部510に関する各データを示す表である。
図30に示すように、本実施形態では、複数のレーザ光源505として、x軸及びy軸方向のそれぞれに3つ並び中心が空いている合計8個のレーザ光源アレイが用いられる。図28に示すように、この複数のレーザ光源505の対向する位置に凹面反射面521を有する反射部材520が配置される。反射部材520は、複数のレーザ光源505に比較的近い位置に、複数のレーザ光源505を覆うようにして配置される。
図29に示すように、8個のレーザ光源505の略中心の空いている位置には、光学部材として凹面反射面524を有する反射部材525が配置される。以下、反射部材520を、第1の凹面反射面521を有する第1の反射部材520と記載する。一方、光学部材としての反射部材525を、第2の凹面反射面524を有する第2の反射部材525と記載する。
第2の反射部材525は、第2の凹面反射面524が第1の凹面反射面521と対向するように配置される。第1の凹面反射面521の略中央には開口527が形成されており、その開口527の向こう側(第1の凹面反射面521の反対側)に、蛍光体層551上の所定の集光ポイント560が設定されている。
複数のレーザ光源505が配置される面の法線方向(z軸方向)に沿って略平行光束の青色レーザ光B1が出射される。青色レーザ光B1は第1の凹面反射面521により第2の反射部材525に向けて反射される。そして第2の凹面反射面524により青色レーザ光B1は反射され、開口527を通って集光ポイント560に集光される。
図31の表において、第2の光学系512の焦点距離f2は、第1及び第2の反射部材520及び525を含む光学系の焦点距離である。本実施形態では、第1の凹面反射面521の焦点距離fMは11.480であり、第2の反射部材525の焦点距離fmは、1.400である。これらの部品を図28に示すように配置することで、第2の光学系512の焦点距離f2は、133.933となっている。
面S6は、第2の凹面反射面524であり、曲率半径が2.800となっている。本実施形態では、第2の凹面反射面524は球面となっている。このように光学部材として凹面反射面524を適宜用いることで第1の光源部510を小型にすることが可能となる。この結果、光源装置の大型化を抑えることができる。また第1の光源部510を複数配置することにも有利である。
光学部材が凹面反射面524を有する場合に、その光学部材の焦点距離が以下の条件式(6)を満たすことが望ましい。
0.5<fM/fm<50・・・(6)
fM:第1の凹面反射面の焦点距離
fm:光学部材の焦点距離(第2の凹面反射面の焦点距離)
条件式(6)は、第1及び第2の凹面反射面521及び524の各焦点距離を適切に規定するものである。条件式(6)の上下限が満たされない場合、第2の凹面反射面524のパワーが大きくなりすぎて、集光の精度が低下してしまう可能性がある。従って条件式(6)を満たすように焦点距離を適宜設定することで、青色レーザ光B1を所期の集光ポイントに高い精度で集光させることができる。
なお種々の条件により、条件式(6)に示す範囲内に含まれる、より小さい範囲が有効な範囲として成立することも考えられる。
<第6の実施形態>
本技術に係る第6の実施形態の光源装置について説明する。図33及び図34は、本実施形態に係る第1の光源部610の構成を示す図である。図35は、複数のレーザ光源605の数及び配置位置を示す図である。図36及び図37は、第1の光源部610に関する各データを示す表である。
本実施形態に係る第1の光源部610は、第5の実施形態の第1の光源部510と略同様の構成となっている。第1の光源部510との主な差異は、複数のレーザ光源605の数、及び第2の反射部材625の位置である。それにともない図36及び図37に示すデータ値も異なるものとなっている。
図35に示すように、本実施形態では、複数のレーザ光源605として、x軸方向に沿って4つ並び、y軸方向に沿って3つ並ぶ合計12個のレーザ光源アレイが用いられる。そして図33及び図34に示すように、12個のレーザ光源605の略中心の位置であって、複数のレーザ光源605よりも第1の凹面反射面621に近い位置に、第2の反射部材625が配置される。
複数のレーザ光源605が配置される面の法線方向(z軸方向)に沿って略平行光束の青色レーザ光B1が出射される。青色レーザ光B1は第1の凹面反射面621により第2の反射部材625に向けて反射される。そして第2の凹面反射面624により青色レーザ光B1は反射され、開口627を通って集光ポイント660に集光される。
このような構成である場合でも、上記した条件式(6)が満たされることで、第2の光学系612による集光の精度を向上させることができる。なお本実施形態では、焦点距離fMは15.680であり、焦点距離fmは1.670である。
<第7の実施形態>
本技術に係る第7の実施形態の光源装置について説明する。図38及び図39は、本実施形態に係る第1の光源部710の構成を示す図である。図40は、複数のレーザ光源705の数及び配置位置を示す図である。図41及び図42は、第1の光源部710に関する各データを示す表である。
本実施形態に係る第1の光源部710でも、第2の光学系712が光学部材として、第2の凹面反射面724を有する第2の反射部材725を有する。図38及び図39に示すように、本実施形態では、複数のレーザ光源705及び第1の反射部材720の位置からx軸方向で比較的遠い位置に、蛍光体層751上の集光ポイント760が設定されている。この集光ポイント760に青色レーザ光B1を集光させるために、第2の反射部材725も第1の反射部材720等から離れた位置に配置されている。なお図40に示すように、複数のレーザ光源705として、28個のレーザ光源アレイが用いられている。
このような構成である場合でも、上記した条件式(6)が満たされることで、第2の光学系712による集光の精度を向上させることができる。なお本実施形態では、焦点距離fMは55.620であり、焦点距離fmは8.378である。
図43は、図38に示す第1の光源部710を2つ用いた場合の構成例を示す図である。図43に示すように、第1及び第2の光学系711及び712を1つの組とした集光光学系717が、蛍光体層751を通る軸Aを対称にした2つの位置にそれぞれ配置されている。これによりレーザ光源705の数を増加させることが可能となり、出射される白色光の高輝度化を図ることができる。
例えば第2の反射部材725の位置等を適宜設定することで、複数の集光光学系717を配置するための最適な構成を実現することができる。なお、図43に示す2つの第2の凹面反射面724A及び724Bはともに球面である。例えば1つの球面からなる凹面反射面726が、2つの第2の凹面反射面724A及び724Bの代わりに用いられてもよい。
本実施形態のように、1つの集光光学系に1つの第2の凹面反射面724が用いられる場合、集光光学系717ごとの調整が容易に可能となる。なお、複数の第2の凹面反射面724のそれぞれの位置や配置角度等を適宜調整可能な調整機構が用いられてもよい。これは第2の光学系712に含まれる光学部材が第2の反射部材725である場合に限られない。
すなわち、第1の光学系と、反射部材(第1の反射部材)と光学部材(第2の反射部材)とを含む第2の光学系とが組みになった集光光学系が複数配置されるとする。この場合に、複数の光学部材の位置や配置角度等を調整できる調整機構が用いられてよい。これにより複数の集光光学系を容易に配置することが可能となる。
調整機構の構成は限定されない。例えば光学部材を保持する保持機構や当該保持機構を回転させたり移動させたりするガイド機構等が適宜用いられてよい。調整機構により光学部材が適正な位置に調整されて固定されてもよい。またアクチュエータ等を用いて、光源装置の動作中に光学部材の位置を調整可能な構成が採用されてもよい。
<第8の実施形態>
本技術に係る第8の実施形態の光源装置について説明する。図44及び図45は、本実施形態に係る第1の光源部810の構成を示す図である。図46は、複数のレーザ光源805の数及び配置位置を示す図である。図47及び図48は、第1の光源部810に関する各データを示す表である。
図46に示すように、本実施形態では、複数のレーザ光源805として、x軸方向に4つ並び、y軸方向に3つ並び、中心の2つ分が空いている合計10個のレーザ光源アレイが用いられる。図44に示すように、この複数のレーザ光源805の対向する位置に凹面反射面821を有する反射部材820が配置される。反射部材820は、複数のレーザ光源805に比較的近い位置に、複数のレーザ光源805を覆うようにして配置される。
図45に示すように、10個のレーザ光源805の略中心の空いている位置には、光学部材として凸面反射面824を有する凸面反射部材825が配置される。凸面反射部材825は、複数のレーザ光源805よりも凹面反射面821に近い位置に配置される。
凸面反射部材825は、凸面反射面824が凹面反射面821と対向するように配置される。凹面反射面821の略中央には開口827が形成されており、その開口827の向こう側(凹面反射面821の反対側)に、蛍光体層851上の所定の集光ポイント860が設定されている。
複数のレーザ光源805が配置される面の法線方向(z軸方向)に沿って略平行光束の青色レーザ光B1が出射される。青色レーザ光B1は凹面反射面821により凸面反射部材825に向けて反射される。そして凸面反射面824により青色レーザ光B1は反射され、開口827を通って集光ポイント860に集光される。
図47の表において、第2の光学系812の焦点距離f2は、反射部材820及び凸面反射部材825を含む光学系の焦点距離である。本実施形態では、凹面反射面821の焦点距離fMは11.025であり、凸面反射部材825の焦点距離fmは−4.285である。これらの部品を図44に示すように配置することで、第2の光学系812の焦点距離f2は、37.494となっている。
面S6は、非球面で形成された凸面反射面824である。図48の表には、面S6の非球面のデータが記載されている。このように光学部材として凸面反射部材825を適宜用いることでも、第1の光源部810を小型にすることが可能となる。この結果、光源装置の大型化を抑えることができる。また第1の光源部810を複数配置することにも有利である。
光学部材が凸面反射面824を有する場合に、その光学部材の焦点距離が以下の条件式(7)を満たすことが望ましい。
−50<fM/fm<−0.5・・・(7)
fM:凹面反射面の焦点距離
fm:光学部材の焦点距離(凸面反射面の焦点距離)
条件式(7)は、凹面反射面821の焦点距離と凸面反射面824の焦点距離とを適切に規定するものである。条件式(7)の上下限が満たされない場合、凸面反射面824のパワーが大きくなりすぎて、集光の精度が低下してしまう可能性がある。従って条件式(7)を満たすように焦点距離を適宜設定することで、青色レーザ光B1を所期の集光ポイントに高い精度で集光させることができる。
なお種々の条件により、条件式(7)に示す範囲内に含まれる、より小さい範囲が有効な範囲として成立することも考えられる。
<第9の実施形態>
本技術に係る第9の実施形態の光源装置について説明する。図49及び図50は、本実施形態に係る第1の光源部910の構成を示す図である。図51は、複数のレーザ光源905の数及び配置位置を示す図である。図52及び図53は、第1の光源部910に関する各データを示す表である。
本実施形態に係る第1の光源部910は、第8の実施形態の第1の光源部810と略同様の構成となっている。第1の光源部810との主な差異は、複数のレーザ光源905の数である。それに伴い図52及び図53に示すデータ値も異なるものとなっている。
図51に示すように、本実施形態では、複数のレーザ光源905として、x軸及びy軸方向のそれぞれに3つ並び中心が空いている合計8個のレーザ光源アレイが用いられる。そして図49及び図50に示すように、8個のレーザ光源905の略中心の位置に凸面反射部材925が配置される。
複数のレーザ光源905が配置される面の法線方向(z軸方向)に沿って略平行光束の青色レーザ光B1が出射される。青色レーザ光B1は第1の凹面反射面921により凸面反射部材925に向けて反射される。そして凸面反射面924により青色レーザ光B1は反射され、開口を通って集光ポイント960に集光される。
このような構成である場合でも、上記した条件式(7)が満たされることで、第2の光学系912による集光の精度を向上させることができる。なお本実施形態では、焦点距離fMは7.670であり、焦点距離fmは−8.278である。
図54は、第1の実施形態から第9の実施形態におけるデータを示す表である。図54の表に示すように、各実施形態において、条件式(1)−(7)が満たされていることが分る。
<第10の実施形態>
本技術に係る第10の実施形態の光源装置について説明する。図55は、本実施形態に係る第1の光源部の構成を示す図である。図55に示すように、本実施形態では、第1の光源部1010が4つ配置される。第1の光源部1010は、第1及び第2の光学系を1011及び1012つの組とした集光光学系1017を含む。なお第1の光源部1010は、第9の実施形態で説明した第1の光源部910と略同様の構成を有している。
4つの第1の光源部1010は、図55に示すxy座標の原点Oを中心として対称に配置されている。従って本実子形態では、原点Oの位置で紙面に対して垂直方向に延びる軸が所定の基準軸に相当する。第1の光源部1010は、略中心の開口1027から青色レーザ光B1を出射して集光する。各第1の光源部1010による集光ポイントA−Dは、xy座標の原点Oを中心として対称の位置となる。
図55に示すように、第1の光源部材1010A−Dの集光ポイントA−Dの位置は、xy座標系を用いて、長さmmを座標値とすると以下のように表わされる。
集光ポイントA (−17mm,17mm)
集光ポイントB (17mm,17mm)
集光ポイントC (−17mm,−17mm)
集光ポイントD (17mm,−17mm)
各集光ポイントから原点Oからの距離は互いに等しい。従って集光ポイントA−Dは、原点Oを中心とした直径Φが約48mmの円の周上に位置している。これら4つの集光ポイントA−Dが、蛍光体ホイール1052に設けられた蛍光体層の所定の位置に合わせられる。
複数の集光ポイントA−Dが設定される場合、その複数のポイントで青色レーザ光B1が集光されるため蛍光体層は高温になる。集光ポイントの数が多くなると、蛍光体層の発光効率が飽和したり、蛍光体層が燃えてしまう場合もある。このような事態を避けるために、蛍光体ホイール1052が用いられ、これを高速で回転させることで同じ位置に連続して青色レーザ光B1が照射されないようにしている。
ここで図55に示す蛍光体ホイール1052の中心軸であるx’y’座標の原点O’を原点Oの位置に合わせた場合を考える。そうすると、蛍光体ホイール1052に配置された蛍光体層のうち原点O’を中心とした直径約48mmの円周上に4つの集光ポイントA−Dが配置されてしまう。この場合、蛍光体ホイール1052を高速で回転させたとしても、その円周上の4つの集光ポイントに青色レーザ光B1が集光される。すなわち蛍光体層上の1つの円周上に青色レーザ光B1が集中的に照射されるので、蛍光体の飽和や燃焼が発生してしまう可能性がある。
従って本実施形態では、原点O’が原点Oの位置からずらされて設定される。これにより、蛍光体ホイール1052の配置面に配置された蛍光体層上の、回転軸の位置である原点O’からの距離が互いに異なる4つの位置に、集光ポイントA−Dが設定される。
例えば、図55に示すように、原点O’が原点Oよりもxy座標上で(2.5mm,−1.5mm)だけずらされたとする。そうすると、図56に示すように、集光ポイントA−Dの位置が、原点O’から互いに異なる距離に設定される。この状態で蛍光体ホイール1052が回転すると、各集光ポイントは原点O’を中心とした下記に示す円の周上にそれぞれ設定される。
集光ポイントA 直径54mmの円C1
集光ポイントB 直径47mmの円C2
集光ポイントC 直径49mmの円C3
集光ポイントA 直径42.5mmの円C4
これにより、蛍光体層上の4つの円周上に、4つの集光ポイントA−Dを分散して設定することができる。従って、1つの円周上に集中的に青色レーザ光B1が照射されてしまうこと防ぐことができる。この結果、蛍光体の飽和や燃焼を防止することができる。なお、蛍光体ホイール1052上には、上記4つの円C1−C4を含む範囲で蛍光体層が配置されているとする。
蛍光体ホイール1052の回転軸O’から互いに異なる複数の位置に集光ポイントを設定する方法は限定されない。典型的には、本実施形態で説明したように、複数の集光ポイントA−Dが円周に配置される円の中心Oと、蛍光体ホイール1052の中心O’とが一致しないように設定される。かつ中心Oを含むxy座標系と、O'を含むx'y'座標系考えたとき、x軸とx’軸との変位量と、y軸とy’軸との変位量とが一致しないように設定される。
なお蛍光体層は、蛍光体ホイール1052の配置面上の全体に塗布されてもよいし、各集光ポイントA−Dがなす円C1−C4に対応する位置にそれぞれ独立して塗布されてもよい。
<第11の実施形態>
本技術に係る第11の実施形態の光源装置について説明する。図57は、本実施形態に係る光源装置の構成を示す図である。本実施形態に係る光源装置1100は、第2の光源部1120から出射された出射光である白色光W1の光束を略平行光束にすることが可能な、焦点距離が可変である第3の光学系1130を有する。
図57では、第1及び第2の光源部1110及び1120の構成を、図16に示す第2の実施形態に係る構成と略同様とした。しかしながらこの構成に限定されるわけではなく、他の実施形態で説明した構成等が適宜用いられてよい。
第3の光学系1030は、第2の光源部1120から発光する光束を照明システム1500(図58参照)に取り込むための光学系である。図57に示す例では、集光ポイント1160を通る軸Aが第3の光学系1030の光軸に合わせられている。蛍光体層の集光ポイント1160からは略ランバーシアンで光が発せられ、その発光光束が第3の光学系1130で略平行光束にされた後に、照明システム1500に出射される。
上記したように第3の光学系1130の焦点距離は可変である。例えば第3の光学系1130を光軸方向に移動させるフォーカス機構が設けられる。これにより第2の光源部1120からの発光源から発光する光束を劣化なく効率的に照明システム1500に取り込むことが可能となる。
本実施形態では、2つのレンズ1131及び1132により第3の光学系1130が構成されている。しかしながら第3の光学系1130及びフォーカス機構の構成は限定されない。
なお、上記の各実施形態で例示した各部の具体的形状や図54の表に示す数値は、本技術を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本技術の技術的範囲が限定されるわけではない。
<画像表示装置>
本実施形態に係る画像表示装置について説明する。ここでは、上記の実施形態で説明した光源装置を搭載可能なプロジェクタを例に挙げて説明する。図58は、そのプロジェクタの構成例を示す模式的な図である。
プロジェクタ2000は、本技術に係る光源装置1200と、照明システム1500と、投射システム1700とを有する。照明システム1500は、照射された光をもとに画像を生成する画像生成素子1510と、画像生成素子1510に光源装置1200からの出射光を照射する照明光学系1520とを有する。投射システム1700は、画像生成素子1510により生成された画像を投射する。
図58に示すように、照明システム1500は、インテグレータ素子1530と、偏光変換素子1540と、集光レンズ1550とを有する。インテグレータ素子1530は、二次元に配列された複数のマイクロレンズを有する第1のフライアイレンズ1531、及び、その各マイクロレンズに1つずつ対応するように配列された複数のマイクロレンズを有する第2のフライアイレンズ1532を含んでいる。
光源装置1200からインテグレータ素子1530に入射する平行光は、第1のフライアイレンズ1531のマイクロレンズによって複数の光束に分割され、第2のフライアイレンズ1532における対応するマイクロレンズにそれぞれ結像される。第2のフライアイレンズ1532のマイクロレンズのそれぞれが、二次光源として機能し、輝度が揃った複数の平行光を、偏光変換素子1540に入射光として照射する。
インテグレータ素子1530は、全体として、光源装置1200から偏光変換素子1540に照射される入射光を、均一な輝度分布に整える機能を有する。
偏光変換素子1540は、インテグレータ素子1530等を介して入射する入射光の、偏光状態を揃える機能を有する。この偏光変換素子1540は、例えば光源装置1200の出射側に配置された集光レンズ1550等を介して、青色レーザ光B3、緑色光G3及び赤色光R3を含む出射光を出射する。
照明光学系1520は、ダイクロイックミラー1560及び1570、ミラー1580、1590及び1600、リレーレンズ1610及び1620、フィールドレンズ1630R、1630G及び1630B、画像生成素子としての液晶ライトバルブ1510R、1510G及び1510B、ダイクロイックプリズム1640を含んでいる。
ダイクロイックミラー1560及び1570は、所定の波長域の色光を選択的に反射し、それ以外の波長域の光を透過させる性質を有する。図58を参照して、例えば、ダイクロイックミラー1560が、赤色光R3を選択的に反射する。ダイクロイックミラー1570は、ダイクロイックミラー1560を透過した緑色光G3及び青色光B3のうち、緑色光G3を選択的に反射する。残る青色光B3が、ダイクロイックミラー1570を透過する。これにより、光源装置1200から出射された光が、異なる色の複数の色光に分離される。
分離された赤色光R3は、ミラー1580により反射され、フィールドレンズ1630Rを通ることによって平行化された後、赤色光の変調用の液晶ライトバルブ1510Rに入射する。緑色光G3は、フィールドレンズ1630Gを通ることによって平行化された後、緑色光の変調用の液晶ライトバルブ1510Gに入射する。青色光B3は、リレーレンズ1610を通ってミラー1590により反射され、さらにリレーレンズ1620を通ってミラー1600により反射される。ミラー1600により反射された青色光B3は、フィールドレンズ1630Bを通ることによって平行化された後、青色光の変調用の液晶ライトバルブ1510Bに入射する。
液晶ライトバルブ1510R、1510G及び1510Bは、画像情報を含んだ画像信号を供給する図示しない信号源(例えばPC等)と電気的に接続されている。液晶ライトバルブ1510R、1510G及び1510Bは、供給される各色の画像信号に基づき、入射光を画素毎に変調し、それぞれ赤色画像、緑色画像及び青色画像を生成する。変調された各色の光(形成された画像)は、ダイクロイックプリズム1640に入射して合成される。ダイクロイックプリズム1640は、3つの方向から入射した各色の光を重ね合わせて合成し、投射システム1700に向けて出射する。
投射システム1700は、複数のレンズ1710等を有し、ダイクロイックプリズム1640によって合成された光を図示しないスクリーンに照射する。これにより、フルカラーの画像が表示される。
上記の各実施形態でも説明したように、本技術に係る光源装置1200は、複数のレーザ光源からのレーザ光を集光させるために凹面反射面が用いられる。これにより光源装置の小型化を図ることができる。また第2の光学系に凹面反射面とは別の光学部材を適宜配置させることで、光源部材の構成にバリエーションをもたせることが可能である。
その結果、例えば図59及び図60に示すように、限られたスペースに収納可能なように、本実施形態に係る光源装置1200を適宜構成することが可能である。図59に示すプロジェクタ2100では、出射光の出射方向(長さ方向)に対してサイズが小さい光源装置1200(図16の第2の実施形態)が用いられている。図60に示すプロジェクタ2200では、出射方向に直交する方向(幅方向)に対してサイズが小さい光源装置1200(図27の第4の実施形態)が用いられている。このように光源装置の構成を適宜設定ことができるので、プロジェクタの小型化や、プロジェクタの外形のデザイン性の向上等を図ることが可能となる。
<その他の実施形態>
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
例えば蛍光体層と第1の光源部との間、典型的には、蛍光体ホイールの載置面又はその反対側の面に、ダイクロイックフィルム等の光学素子が配置されてもよい。所定の値よりも小さい入射角で入射する青色レーザ光は透過させ、所定の値よりも大きい入射角で入射する青色レーザ光は反射する。このような光学素子が用いられることで、蛍光体層で反射した青色レーザ光の少なくとも一部(入射角が大きい光)を再び蛍光体層に照射することが可能となる。この結果、青色レーザ光の利用効率を向上させることができる。
このような光学素子が用いられる場合に、最初に照射される青色レーザ光の入射角度を小さくするために、図17に示すような凹面レンズが適宜用いられてもよい。これにより最初に照射される青色レーザ光が光学素子により反射されてしまうことを防止することできる。このように、第2の光学系に用いられるレンズ等の光学部材を適宜選択することで、種々の目的を達成することが可能となる。
図58に示すプロジェクタでは、透過型液晶パネルを用いて構成された照明システム1500が記載されている。しかしながら反射型液晶パネルを用いても照明システムを構成することは可能である。画像生成素子として、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)等が用いられてもよい。さらには、ダイクロイックプリズム1640に代わり、偏光ビームスプリッター(PBS)やRGB各色の映像信号を合成する色合成プリズム、TIR(Total Internal Reflection)プリズム等が用いられてもよい。
また上記では、本技術に係る画像表示装置として、プロジェクタ以外の装置が構成されてもよい。また画像表示装置ではない装置に本技術に係る光源装置が用いられてもよい。
以上説明した各形態の特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)所定波長域の光を出射する1以上の固体光源と、
前記1以上の固体光源からの光束を略平行光束にする少なくとも1つの非球面を有する第1の光学系と、
前記1以上の固体光源からの光により励起されて前記光の波長よりも長波長域の可視光を発する1以上の発光体を有し、前記所定波長域の光と前記1以上の発光体からの可視光とを含む光を出射光として出射可能な出射部と、
少なくとも1つの凹面反射面を有し、前記第1の光学系により前記略平行光束にされた前記1以上の固体光源からの光を前記凹面反射面により反射することで、前記出射部が有する前記1以上の発光体に集光する第2の光学系と
を具備する光源装置。
(2)(1)に記載の光源装置であって、
前記第1及び前記第2の光学系は、以下の式を満たす焦点距離をそれぞれ有する
光源装置。
1<f2/f1<80
f1:第1の光学系の焦点距離
f2:第2の光学系の焦点距離
(3)(1)又は(2)に記載の光源装置であって、
前記少なくとも1つの凹面反射面は、以下の式を満たす回転対称非球面である
光源装置。
−1.5<Km<−0.5
Km:凹面反射面のコーニック定数
(4)(1)又は(2)に記載の光源装置であって、
前記少なくとも1つの凹面反射面は、回転対称軸を有さない自由曲面である
光源装置。
(5)前記(1)から(4)のうちいずれか1つに記載の光源装置であって、
前記第2の光学系は、前記凹面反射面により反射された前記1以上の固体光源からの光を、前記発光体へ導く光学部材を有する
光学装置。
(6)(5)に記載の光学装置であって、
前記光学部材は、以下の式を満たす焦点距離を有する
光源装置。
−200<f2/fm<200
f2:第2の光学系の焦点距離
fm:光学部材の焦点距離
(7)(5)又は(6)に記載の光源装置であって、
前記光学部材は、レンズであり、以下の式を満たす焦点距離を有する
光学部材。
−100<fM/fm<100
fM:凹面反射面の焦点距離
fm:レンズの焦点距離
(8)(5)又は(6)に記載の光源装置であって、
前記光学部材は、前記第1の光学系が有する凹面反射面を第1の凹面反射面として、前記第1の凹面反射面とは異なる第2の凹面反射面を有し、以下の式を満たす焦点距離を有する
光学部材。
0.5<fM/fm<50
fM:第1の凹面反射面の焦点距離
fm:光学部材の焦点距離
(9)(5)又は(6)に記載の光源装置であって、
前記光学部材は、凸面反射面を有し、以下の式を満たす焦点距離を有する
光学部材。
−50<fM/fm<−0.5
fM:凹面反射面の焦点距離
fm:光学部材の焦点距離
(10)(5)に記載の光源装置であって、
前記光学部材は、前記凹面反射面により反射された前記1以上の固体光源からの光を、前記発光体へ反射する平面反射面を有する
光学装置。
(11)(10)に記載の光源装置であって、
前記平面反射面は、前記発光体が配置される配置面に平行な状態を0°として、その状態から所定の回転軸を中心に前記凹面反射面に向かう回転方向を正として、以下の式を満たす回転角度で配置される
光源装置。
0°<Am<60°
Am:平面反射面の回転角度
(12)前記(1)から(11)のうちいずれか1つに記載の光源装置であって、
前記第1及び前記第2の光学系を1つの組とした集光光学系が、前記発光体の位置を基準とした所定の基準軸を対称として複数配置される
光源装置。
(13)(12)に記載の光源装置であって、
前記第2の光学系は、前記凹面反射面により反射された前記1以上の固体光源からの光を、前記発光体へ導く光学部材を有し、
前記光源装置は、さらに、前記集光光学系ごとに含まれる前記光学部材の配置を調整する調整機構を
具備する光源装置。
(14)前記(1)から(13)のうちいずれか1つに記載の光源装置であって、
前記出射部は、前記発光体が配置される配置面を含み前記配置面に垂直な方向に延びる所定の回転軸を中心に回転する回転ホイールを有し、
前記第2の光学系は、前記回転ホイールの配置面に配置された前記発光体上の、前記回転軸からの距離が互いに異なる複数の位置に、前記第1の光学系からの光を集光させる
光学装置。
(15)前記(1)から(14)のうちいずれか1つに記載の光源装置であって、さらに、
前記出射部から出射された前記出射光の光束を略平行光束にすることが可能であり、焦点距離が可変である第3の光学系を
具備する光源装置。
B1…青色レーザ光
G2…緑色光
R2…赤色光
f1…第1の光学系の焦点距離
f2…第2の光学系の焦点距離
fM…凹面反射面の焦点距離
fm…光学部材の焦点距離
Km…凹面反射面のコーニック定数
Am…平面反射面の回転角度
W1…白色光
5、205、305、405、505、605、705、805、905…レーザ光源
10、210、310、410、510、610、710、810、910、1110…第1の光源部
11、211、411、711…第1の光学系
12、212、312、412、512、612、712、812、912…第2の光学系
15、215…コリメータレンズ
20、220、320、420、520、720、820…反射部材
21、221、321、421、521、621、821、921…凹面反射面
50、1120…第2の光源部
51、251、351、451、551、751、851…蛍光体層
52、1052…蛍光体ホイール
100、1100、1200…光源装置
217、417、1017…集光光学系
224…平面反射面
225…平面反射部材
325…凹面レンズ
425…凹面レンズ
524、624、724…第2の凹面反射面
525、625、725…第2の反射部材
824、924…凸面反射面
825、925…凸面反射部材
1130…第3の光学系
1500…照明システム
1510…画像生成素子
1520…照明光学系
1700…投射システム
2000、2100、2200…プロジェクタ

Claims (19)

  1. 画像生成システムが有する画像生成素子に照射される光を出射する光源装置であって、
    所定波長域の光を出射する1以上の固体光源と、
    前記1以上の固体光源からの光束を略平行光束にする少なくとも1つの非球面を有する第1の光学系と、
    前記1以上の固体光源からの光により励起されて前記光の波長よりも長波長域の可視光を発する1以上の発光体を有し、前記所定波長域の光と前記1以上の発光体からの可視光とを含む光を出射光として出射可能な出射部と、
    少なくとも1つの凹面反射面を有し、前記第1の光学系により前記略平行光束にされた前記1以上の固体光源からの光を前記凹面反射面により反射することで、前記出射部が有する前記1以上の発光体に集光する第2の光学系と
    を具備し、
    前記第1及び前記第2の光学系は、以下の式を満たす焦点距離をそれぞれ有する
    光源装置。
    4.721<f2/f1<80
    f1:第1の光学系の焦点距離
    f2:第2の光学系の焦点距離
  2. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記少なくとも1つの凹面反射面は、以下の式を満たす回転対称非球面である
    光源装置。
    −1.5<Km<−0.5
    Km:凹面反射面のコーニック定数
  3. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記少なくとも1つの凹面反射面は、回転対称軸を有さない自由曲面である
    光源装置。
  4. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記第2の光学系は、前記凹面反射面により反射された前記1以上の固体光源からの光を、前記発光体へ導く光学部材を有する
    光源装置。
  5. 請求項4に記載の光源装置であって、
    前記光学部材は、以下の式を満たす焦点距離を有する
    光源装置。
    −200<f2/fm<200
    f2:第2の光学系の焦点距離
    fm:光学部材の焦点距離
  6. 請求項4に記載の光源装置であって、
    前記光学部材は、レンズであり、以下の式を満たす焦点距離を有する
    光源装置。
    −100<fM/fm<100
    fM:凹面反射面の焦点距離
    fm:レンズの焦点距離
  7. 請求項4に記載の光源装置であって、
    前記光学部材は、前記第1の光学系が有する凹面反射面を第1の凹面反射面として、前記第1の凹面反射面とは異なる第2の凹面反射面を有し、以下の式を満たす焦点距離を有する
    光源装置。
    0.5<fM/fm<50
    fM:第1の凹面反射面の焦点距離
    fm:光学部材の焦点距離
  8. 請求項4に記載の光源装置であって、
    前記光学部材は、凸面反射面を有し、以下の式を満たす焦点距離を有する
    光源装置。
    −50<fM/fm<−0.5
    fM:凹面反射面の焦点距離
    fm:光学部材の焦点距離
  9. 請求項4に記載の光源装置であって、
    前記光学部材は、前記凹面反射面により反射された前記1以上の固体光源からの光を、前記発光体へ反射する平面反射面を有する
    光源装置。
  10. 請求項9に記載の光源装置であって、
    前記平面反射面は、前記発光体が配置される配置面に平行な状態を0°として、その状態から所定の回転軸を中心に前記凹面反射面に向かう回転方向を正として、以下の式を満たす回転角度で配置される
    光源装置。
    0°<Am<60°
    Am:平面反射面の回転角度
  11. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記第1及び前記第2の光学系を1つの組とした集光光学系が、前記発光体の位置を基準とした所定の基準軸を対称として複数配置される
    光源装置。
  12. 請求項11に記載の光源装置であって、
    前記第2の光学系は、前記凹面反射面により反射された前記1以上の固体光源からの光を、前記発光体へ導く光学部材を有し、
    前記光源装置は、さらに、前記集光光学系ごとに含まれる前記光学部材の配置を調整する調整機構を
    具備する光源装置。
  13. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記出射部は、前記発光体が配置される配置面を含み前記配置面に垂直な方向に延びる所定の回転軸を中心に回転する回転ホイールを有し、
    前記第2の光学系は、前記回転ホイールの配置面に配置された前記発光体上の、前記回転軸からの距離が互いに異なる複数の位置に、前記第1の光学系からの光を集光させる
    光源装置。
  14. 請求項1に記載の光源装置であって、さらに、
    前記出射部から出射された前記出射光の光束を略平行光束にすることが可能であり、焦点距離が可変である第3の光学系を
    具備する光源装置。
  15. 画像生成システムが有する画像生成素子に照射される光を出射する光源装置であって、
    所定波長域の光を出射する1以上の固体光源と、
    前記1以上の固体光源からの光束を略平行光束にする少なくとも1つの非球面を有する第1の光学系と、
    前記1以上の固体光源からの光により励起されて前記光の波長よりも長波長域の可視光を発する1以上の発光体を有し、前記所定波長域の光と前記1以上の発光体からの可視光とを含む光を出射光として出射可能な出射部と、
    少なくとも1つの凹面反射面を有し、前記第1の光学系により前記略平行光束にされた前記1以上の固体光源からの光を前記凹面反射面により反射することで、前記出射部が有する前記1以上の発光体に集光する第2の光学系と
    を具備し、
    前記第2の光学系は、以下の式を満たす焦点距離を有し前記凹面反射面により反射された前記1以上の固体光源からの光を前記発光体へ導く光学部材を有する
    光源装置。
    −200<f2/fm<200
    f2:第2の光学系の焦点距離
    fm:光学部材の焦点距離
  16. 画像生成システムが有する画像生成素子に照射される光を出射する光源装置であって、
    各々の光源部が、
    所定波長域の光を出射する複数の固体光源と、
    前記複数の固体光源からの光束を略平行光束にする少なくとも1つの非球面を有する第1の光学系と、
    少なくとも1つの凹面反射面を有し、前記第1の光学系により前記略平行光束にされた前記複数の固体光源からの光を前記凹面反射面により反射することで集光する第2の光学系と
    を有する複数の光源部と、
    前記複数の光源部の各々が有する前記複数の固体光源からの光により励起されて前記光の波長よりも長波長域の可視光を発する発光体と、前記発光体が配置される配置面を含み前記配置面に垂直な方向に延びる所定の回転軸を中心に回転する回転ホイールとを有し、前記所定波長域の光と前記発光体からの可視光とを含む光を出射光として出射可能な出射部と
    を具備し、
    前記複数の光源部は、前記複数の光源部の各々が有する前記第2の光学系の前記凹面反射面により反射された光が、前記回転ホイールの配置面に配置された前記発光体上の前記回転軸からの距離が互いに異なる複数の位置にそれぞれ集光するように配置される
    光源装置。
  17. 所定波長域の光を出射する1以上の固体光源と、
    前記1以上の固体光源からの光束を略平行光束にする少なくとも1つの非球面を有する第1の光学系と、
    前記1以上の固体光源からの光により励起されて前記光の波長よりも長波長域の可視光を発する1以上の発光体を有し、前記所定波長域の光と前記1以上の発光体からの可視光とを含む光を出射光として出射可能な出射部と、
    少なくとも1つの凹面反射面を有し、前記第1の光学系により前記略平行光束にされた前記1以上の固体光源からの光を前記凹面反射面により反射することで、前記出射部が有する前記1以上の発光体に集光する第2の光学系と
    を有し、前記第1及び前記第2の光学系は、以下の式を満たす焦点距離をそれぞれ有する光源装置と、
    照射された光をもとに画像を生成する画像生成素子と、前記画像生成素子に前記光源装置からの出射光を照射する照明光学系とを有する画像生成システムと、
    前記画像生成素子により生成された画像を投射する投射システムと
    を具備する画像表示装置。
    4.721<f2/f1<80
    f1:第1の光学系の焦点距離
    f2:第2の光学系の焦点距離
  18. 所定波長域の光を出射する1以上の固体光源と、
    前記1以上の固体光源からの光束を略平行光束にする少なくとも1つの非球面を有する第1の光学系と、
    前記1以上の固体光源からの光により励起されて前記光の波長よりも長波長域の可視光を発する1以上の発光体を有し、前記所定波長域の光と前記1以上の発光体からの可視光とを含む光を出射光として出射可能な出射部と、
    少なくとも1つの凹面反射面を有し、前記第1の光学系により前記略平行光束にされた前記1以上の固体光源からの光を前記凹面反射面により反射することで、前記出射部が有する前記1以上の発光体に集光する第2の光学系と
    を有し、前記第2の光学系は、以下の式を満たす焦点距離を有し前記凹面反射面により反射された前記1以上の固体光源からの光を前記発光体へ導く光学部材を有する光源装置と、
    照射された光をもとに画像を生成する画像生成素子と、前記画像生成素子に前記光源装置からの出射光を照射する照明光学系とを有する画像生成システムと、
    前記画像生成素子により生成された画像を投射する投射システムと
    を具備する画像表示装置。
    −200<f2/fm<200
    f2:第2の光学系の焦点距離
    fm:光学部材の焦点距離
  19. (a)各々の光源部が、
    所定波長域の光を出射する複数の固体光源と、
    前記複数の固体光源からの光束を略平行光束にする少なくとも1つの非球面を有する第1の光学系と、
    少なくとも1つの凹面反射面を有し、前記第1の光学系により前記略平行光束にされた前記複数の固体光源からの光を前記凹面反射面により反射することで集光する第2の光学系と
    を有する複数の光源部と、
    前記複数の光源部の各々が有する前記複数の固体光源からの光により励起されて前記光の波長よりも長波長域の可視光を発する発光体と、前記発光体が配置される配置面を含み前記配置面に垂直な方向に延びる所定の回転軸を中心に回転する回転ホイールとを有し、前記所定波長域の光と前記発光体からの可視光とを含む光を出射光として出射可能な出射部と
    を有し、前記複数の光源部は、前記複数の光源部の各々が有する前記第2の光学系の前記凹面反射面により反射された光が、前記回転ホイールの配置面に配置された前記発光体上の前記回転軸からの距離が互いに異なる複数の位置にそれぞれ集光するように配置される光源装置と、
    (b)照射された光をもとに画像を生成する画像生成素子と、前記画像生成素子に前記光源装置からの出射光を照射する照明光学系とを有する画像生成システムと、
    (c)前記画像生成素子により生成された画像を投射する投射システムと
    を具備する画像表示装置。
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