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JP2017146552A - 照明装置及びプロジェクター - Google Patents

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JP2017146552A JP2016030219A JP2016030219A JP2017146552A JP 2017146552 A JP2017146552 A JP 2017146552A JP 2016030219 A JP2016030219 A JP 2016030219A JP 2016030219 A JP2016030219 A JP 2016030219A JP 2017146552 A JP2017146552 A JP 2017146552A
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Abstract

【課題】高い光利用効率が得られる、照明装置及びプロジェクターを提供する。
【解決手段】第1の光ビームと第2の光ビームとを含む光線束を射出する光源装置と、光線束が入射するコリメート光学系と、コリメート光学系を通過した光線束が入射する拡散素子と、拡散素子によって拡散された光線束が入射する第1の集光光学系と、第1の集光光学系を通過した光線束が入射する第1のレンズアレイと、第1のレンズアレイの後段に設けられた第2のレンズアレイと、第2のレンズアレイの後段に設けられた第2の集光光学系と、を備え、第1の光ビームと第2の光ビームとは、拡散素子上の互いに異なる領域に入射し、第1の光ビームの主光線と第2の光ビームの主光線とは、互いに近づくように第1のレンズアレイに向かって進行し、拡散素子は第1の集光光学系の焦点位置の近傍に設けられている照明装置に関する。
【選択図】図2

Description

本発明は、照明装置及びプロジェクターに関するものである。
近年、プロジェクター用の光源としてレーザー光源が注目されている。しかしながら、レーザー光はコヒーレント光であるため、スクリーン上には、干渉によって生じたスペックルと呼ばれる斑点模様が表示され、表示品質を低下させる原因となる。そのため、下記特許文献1の表示装置では、レーザー光が入射するプリズムアレイを動かすことでスペックルを低減させるようにしている。
しかしながら、この表示装置においては、プリズムアレイを動かすための駆動機構が必要となるため、構造が複雑化してしまう。
そこで、透明無機材料からなるマトリクス中に屈折率が異なる粒子を分散させた、下記特許文献2の光散乱体を拡散部材として用いることで、安価にスペックルを低減させることが考えられる。
特開2012−226292号公報 特開平7−198949号公報
光を拡散素子の一点に集中させ、その点で拡散させることでスペックルを低減させるには、十分な大きさの拡散角が必要となる。しかしながら、拡散角が大きい拡散部材では後方散乱が生じるため、光の利用効率が低下してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、スペックルが低減され、かつ、光利用効率が高い、照明装置及びプロジェクターを提供することを目的とする。
本発明の第1態様に従えば、第1の光ビームと第2の光ビームとを含む光線束を射出する光源装置と、前記光線束が入射するコリメート光学系と、前記コリメート光学系を通過した前記光線束が入射する拡散素子と、前記拡散素子によって拡散された前記光線束が入射する第1の集光光学系と、前記第1の集光光学系を通過した前記光線束が入射する第1のレンズアレイと、前記第1のレンズアレイの後段に設けられた第2のレンズアレイと、前記第2のレンズアレイの後段に設けられた第2の集光光学系と、を備え、前記第1の光ビームと前記第2の光ビームとは、前記拡散素子上の互いに異なる領域に入射し、前記第1の光ビームの主光線と前記第2の光ビームの主光線とは、互いに近づくように前記第1のレンズアレイに向かって進行し、前記拡散素子は前記第1の集光光学系の焦点位置の近傍に設けられている照明装置が提供される。
第1態様に係る照明装置によれば、第1の光ビーム及び第2の光ビームは拡散素子上の互いに異なる領域に入射する。そのため、拡散素子上に形成されるスポットサイズは、第1の光ビーム及び第2の光ビームを拡散素子上の同じ領域に入射させた場合に拡散素子上に形成されるスポットサイズよりも大きくなる。そのため、スペックル低減効果を確保しつつ、拡散角を小さくできる。
よって、拡散素子における後方散乱を低減することができる。また、第1の集光光学系に対する入射角が大きい光成分が少なくなるので、該第1の集光光学系を構成するレンズ表面での反射が低減される。
したがって、拡散素子での後方散乱によるロス及びレンズ表面での反射が低減されることで、高い光利用効率が得られる。
上記第1態様において、前記第1の光ビームの主光線と前記第2の光ビームの主光線とは、互いに平行な状態で前記拡散素子に入射するのが好ましい。
この構成によれば、拡散素子上において励起光が形成するスポットサイズを大きくすることができる。
上記第1態様において、前記第1の集光光学系は、前記拡散素子側から順に、正のパワーを持つ第1のレンズ群と、負のパワーを持つ第2のレンズ群と、正のパワーを持つ第3のレンズ群と、からなるのが好ましい。
この構成によれば、第1の集光光学系における光学長を短くできる。
上記第1態様において、前記第1の光ビームの主光線と前記第2の光ビームの主光線とは、集光するように前記拡散素子に入射するのが好ましい。
この構成によれば、第1の集光光学系を構成するレンズの枚数を減らすことができる。
本発明の第2態様に従えば、上記第1態様に係る照明装置と、前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を投射する投射光学系と、を備えるプロジェクターが提供される。
第2態様に係るプロジェクターは上記第1態様に係る照明装置を備えるので、光利用効率が高く、明るい画像を表示することができる。
第1実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す上面図である。 青色光の光線図である。 図2について光線の主光線のみを示した図である。 拡散素子の要部構成を示す図である。 第2実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す上面図である。 第1照明装置の要部における光線図である。 図6について光線の主光線のみを示した図である。 第2実施形態の変形例に係る青色光の光線図である。 拡散素子から射出される青色光を示した要部拡大図である。 図8について光線の主光線のみを示した図である。 第3実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す上面図である。 青色照明装置の要部における光線図である。 図12について光線の主光線のみを示した図である。 第3実施形態の変形例に係る青色光の光線図である。 拡散素子から射出される青色光を示した要部拡大図である。 第4実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す上面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(第1実施形態)
本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明する。本実施形態のプロジェクターは、スクリーン(被投射面)SCR上にカラー映像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクターは、赤色光、緑色光、青色光の各色光に対応した3つの液晶光変調装置を備えている。プロジェクターは、照明装置の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザーを備えている。
図1は、本実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す上面図である。
プロジェクター1は、図1に示すように、照明装置100、色分離導光光学系200、液晶光変調装置400R,400G,400B、クロスダイクロイックプリズム500及び投写光学系600を備える。
本実施形態において、照明装置100は白色光Wを色分離導光光学系200に向けて射出する。
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210,220、反射ミラー230,240,250及びリレーレンズ260,270を備える。色分離導光光学系200は、照明装置100からの白色光Wを赤色光LR、緑色光LG及び青色光LBに分離し、赤色光LR、緑色光LG及び青色光LBをそれぞれが対応する液晶光変調装置400R,400G,400Bに導光する。
色分離導光光学系200と、液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、フィールドレンズ300R,300G,300Bが配置されている。
ダイクロイックミラー210は、青色光成分を通過させ、緑色光成分及び赤色光成分を反射するダイクロイックミラーである。
ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射して、赤色光成分を通過させるダイクロイックミラーである。
反射ミラー230は、青色光成分を反射する反射ミラーである。
反射ミラー240,250は赤色光成分を反射する反射ミラーである。
ダイクロイックミラー210を通過した青色光LBは、反射ミラー230で反射され、フィールドレンズ300Bを通過して青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー210で反射された緑色光LGは、ダイクロイックミラー220でさらに反射され、フィールドレンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー220を通過した赤色光LRは、リレーレンズ260、反射ミラー240、リレーレンズ270、反射ミラー250、フィールドレンズ300Rを経て赤色光用の液晶光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。
液晶光変調装置400R,400G,400Bは、入射された色光を画像情報に応じて変調して各色光に対応するカラー画像を形成するものである。なお、図示を省略したが、各フィールドレンズ300R,300G,300Bと各液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、それぞれ入射側偏光板が配置され、各液晶光変調装置400R,400G,400Bとクロスダイクロイックプリズム500との間には、それぞれ射出側偏光板が配置される。
クロスダイクロイックプリズム500は、各液晶光変調装置400R,400G,400Bから射出された各画像光を合成してカラー画像を形成する光学素子である。
このクロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投写光学系600によって拡大投写され、スクリーンSCR上で画像を形成する。
照明装置100は、第1光源装置10、第1コリメート光学系15、第1アフォーカル光学系20、拡散素子30、反射ミラー35、ピックアップ光学系40、ダイクロイックミラー80、第2光源装置110、第2コリメート光学系115、第2アフォーカル光学系120、ピックアップ光学系130、回転蛍光板50、第1レンズアレイ140、第2レンズアレイ150、偏光変換素子160及び重畳レンズ170を備える。本実施形態において、第1コリメート光学系15は特許請求の範囲の「コリメート光学系」に相当する。
第1光源装置10は、レーザー光からなる青色の光ビーム(発光強度のピーク:約445nm)を射出する半導体レーザーからなる。第1光源装置10は、複数の半導体レーザーからなる。第1コリメート光学系15は、各半導体レーザーに対応して設けられた複数のコリメートレンズ15aからなる。第1光源装置10から射出された青色光Bは、図2に示したように、各半導体レーザーから射出された複数の光線B1を含んだ光線束からなる。半導体レーザーから射出された光線B1は、対応するコリメートレンズ15aによって平行化される。なお、第1光源装置10は、445nm以外の波長(例えば、460nm)の青色光を射出する半導体レーザーを用いることもできる。
第1アフォーカル光学系20は、第1レンズ21、第2レンズ22及び第3レンズ23を含む。第1レンズ21及び第2レンズ22は、それぞれ光入射面側に曲面を有する平凸レンズから形成されている。第3レンズ23は、両凹レンズから形成されている。第1アフォーカル光学系20は、青色光Bの光束径を調整する。
拡散素子30は、例えば、スリガラス、ホログラフィックディフューザー、及びマイクロレンズアレイ等から構成される。本実施形態の拡散素子30は、例えば、マイクロレンズアレイから構成される。なお、拡散素子30の詳細な構成については、後述する。
ピックアップ光学系40は、第1ピックアップレンズ41及び第2ピックアップレンズ42を含む。第1ピックアップレンズ41及び第2ピックアップレンズ42(以下、これらを総称してレンズ41,42と呼ぶ場合がある)は、それぞれ光射出面側に球面を有する平凸レンズから形成されている。本実施形態において、ピックアップ光学系40は特許請求の範囲の「第1の集光光学系」に相当する。
第2光源装置110は、複数の半導体レーザーから構成され、励起光としてレーザー光からなる青色光E(発光強度のピーク:約445nm)を射出する。
第2アフォーカル光学系120は、第1レンズ121及び第2レンズ122を含む。第1レンズ121は光入射面側に曲面を有する平凸レンズから形成されている。第2レンズ122は両凹レンズから形成されている。第2アフォーカル光学系120は、青色光Eの光束径を調整する。第2アフォーカル光学系120により光束径が調整された青色光Eはダイクロイックミラー80に入射する。
ダイクロイックミラー80は、第2アフォーカル光学系120からピックアップ光学系130までの光路中に配置されている。ダイクロイックミラー80は、青色光Eを反射し、赤色光及び緑色光を含む黄色の蛍光光Yを通過させる。
ピックアップ光学系130は、ダイクロイックミラー80からの青色光Eを略集光した状態で回転蛍光板50の蛍光体層52に入射させる機能と、回転蛍光板50から射出された蛍光光Yを略平行化する機能とを有する。ピックアップ光学系130は、第1レンズ131及び第2レンズ132を備える。第1レンズ131及び第2レンズ132は、凸レンズからなる。
回転蛍光板50は、モーター55と、モーター55により回転する円板51と、該円板51上にリング状に設けられた蛍光体層52と、蛍光体層52と円板51との間に設けられた反射膜53とを有する。円板51は、例えば、アルミや銅といった放熱性に優れた金属製部材から構成されている。
蛍光体層52は、青色光Eを吸収して黄色の蛍光光Yに変換して射出する蛍光体粒子を含む。蛍光体粒子としては、例えばYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体を用いることができる。なお、蛍光体粒子の形成材料は、1種であってもよく、2種以上の材料を用いて形成されている粒子を混合したものを蛍光体粒子として用いてもよい。
第1レンズアレイ140は、ダイクロイックミラー80からの光を複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズ142を有する。複数の第1小レンズ142は、照明光軸と直交する面内にマトリクス状に配列されている。
第2レンズアレイ150は、第1レンズアレイ140の複数の第1小レンズ142に対応する複数の第2小レンズ152を有する。第2レンズアレイ150は、重畳レンズ170とともに、第1レンズアレイ140の各第1小レンズ142の像を液晶光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域近傍に結像させる。複数の第2小レンズ152は照明光軸に直交する面内にマトリクス状に配列されている。
偏光変換素子160は、第1レンズアレイ140により分割された各部分光束を、直線偏光光に変換する。偏光変換素子160は、回転蛍光板50からの光に含まれる偏光成分のうち一方の直線偏光成分をそのまま透過させるとともに他方の直線偏光成分を照明光軸に垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸に平行な方向に反射する反射層と、反射層で反射された他方の直線偏光成分を一方の直線偏光成分に変換する位相差板とを有している。
重畳レンズ170は、偏光変換素子160からの各部分光束を集光して液晶光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域近傍で互いに重畳させる。第1レンズアレイ140、第2レンズアレイ150及び重畳レンズ170は、回転蛍光板50からの光の面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。本実施形態において、重畳レンズ170は特許請求の範囲の「第2の集光光学系」に相当する。
図2は照明装置100の要部における光線図である。具体的に、図2は、第1コリメート光学系15から射出された青色光Bの光線図を示したものである。なお、図2では、図を見易くするため、反射ミラー35及びダイクロイックミラー80の図示を省略している。
本実施形態において、第1アフォーカル光学系20を透過した各光線B1は、図2に示すように、互いに平行な状態で拡散素子30に入射する。つまり、各光線B1は拡散素子30上の互いに異なる領域に入射している。各光線B1が拡散素子30上の互いに異なる領域に入射するように、第1アフォーカル光学系20が構成されている。具体的には、第1アフォーカル光学系20は、互いに平行な状態で入射した複数の光線B1を互いに平行な状態で射出する。
拡散素子30によって拡散された光線B1は、拡がった状態でピックアップ光学系40に入射する。拡散素子30は、ピックアップ光学系40の焦点位置に設けられている。具体的に、拡散素子30の光射出面30aがピックアップ光学系40の焦点位置(焦点面上)に設けられている。そのため、拡散素子30により拡散された光線B1はピックアップ光学系40を透過することで平行光となり、所定位置Sにおいて重畳される。本実施形態において、所定位置Sは、第1レンズアレイ140を配置する位置に相当する。
本実施形態によれば、拡散素子30により拡散した複数の光線B1を第1レンズアレイ140上で重畳させた場合、例えば、第1光源装置10において何らかの異常が生じて一つの光線B1が射出されなかったとしても、第1レンズアレイ140上に形成される照度分布に影響が生じ難くなる。つまり、照明装置100は、液晶光変調装置400R,400B,400Gの各画像形成領域に生じる色ムラを低減できる。
図3は各光線B1の主光線を示したものである。なお、複数の光線B1のうち一つの光線B1を光線B1aと称し、他の光線B1を光線B1bと称する。図3では、光線B1aと光線B1bの主光線をそれぞれ符号B1a’,B1b’で示す。本実施形態において、光線B1aは特許請求の範囲の「第1の光ビーム」に相当し、光線B1bは特許請求の範囲の「第2の光ビーム」に相当する。
主光線B1a’及び主光線B1b’は、図3に示すように、ピックアップ光学系40によって屈折し、互いに近づくように第1レンズアレイ140に向かって進行する。そして、主光線B1a’及び主光線B1b’は第1レンズアレイ140が配置された位置にて1点で集光する。なお、図3に示すように、主光線B1a’及び主光線B1b’以外の他の主光線も、互いに近づくように第1レンズアレイ140に向かって進行し、所定位置S(第1レンズアレイ140の配置位置)において1点で集光する。
本実施形態においては、各光線B1が拡散素子30上の互いに異なる領域に入射している。そのため、拡散素子30上に形成されるスポットサイズは、各光線B1を拡散素子30上の同じ領域に入射させる従来技術において拡散素子30上に形成されるスポットサイズよりも大きい。そのため、本実施形態の拡散素子30の拡散角を、従来技術における拡散素子の拡散角よりも小さくすることができる。
なお、本実施形態では、拡散素子30上に形成されるスポットサイズが大きくなるものの、拡散角を小さくしているため、発光面積と発散立体角度との積で規定されるエテンデューはそれほど増加しない。これにより、偏光変換素子160によって光が蹴られないため、青色光Bを効率良く利用できる。
ところで、大きい角度で拡散された光をピックアップするピックアップ光学系は、その焦点距離が非常に短くなる。焦点距離の短いピックアップ光学系はレンズパワーが必要となることからレンズが3枚必要であり、そのうちの1枚は非球面レンズとなる。そのため、拡散角が大きな拡散素子を用いた場合、ピックアップ光学系のコストが高くなる。
これに対し、本実施形態のように拡散素子30による拡散角を小さくすると、ピックアップ光学系40の焦点距離を延ばすことが可能となる。焦点距離が延びるとレンズパワーを下げられることができるため、レンズの枚数を減らすことが可能となる。本実施形態のピックアップ光学系40は上述のように球面を有する2枚の平凸レンズからなるレンズ41,42を有するため、低コスト化が図られている。
また、一般的に、半導体レーザーから射出された光は拡がり角度に異方性があることが知られている。そのため、第1光源装置10から射出された青色光Bの各光線B1が拡散素子30上に入射するとき、入射角度の幅はY方向とX方向とで異なる。
図4は本実施形態の拡散素子30の要部構成を示す図である。光線B1の拡がり角が小さい方向をX方向とし、光線B1の拡がり角が大きい方向をY方向とする。
図4に示すように、本実施形態の拡散素子30は、平面形状が六角形のマイクロレンズ30bを複数有したレンズアレイから構成されている。拡散素子30は、六方配置するマイクロレンズ30bのX方向のピッチP1をY方向のピッチP2よりも大きくしている。
この構成に基づき、拡散素子30は、拡がり角の小さいX方向において光線B1を相対的に大きく拡散し、拡がり角の大きいY方向において光線B1を相対的に小さく拡散することができる。これにより、拡散素子30により拡散された光線B1のX方向の拡散角度がY方向の拡散角度とほぼ等しくなる。よって、青色光Bで照射される第1レンズアレイ140の領域は、X方向とY方向とで略同じ大きさとなる。つまり、アスペクト比が略1となる。
なお、本実施形態のマイクロレンズ30bの平面形状は六角形であるが、平面形状や配置はこれに限定されない。平面形状は四角形でもよい。配置はランダム配置でもよい。
以上述べたように、本実施形態の照明装置100は拡散素子30を備えているため、スペックルを低減することができる。さらに、拡散素子30の拡散角が比較的小さいため、拡散素子30による後方散乱が低減されている。また、拡散素子30による拡散角が比較的小さいため、ピックアップ光学系40に対する入射角が大きい光成分が少ない。これにより、第1ピックアップレンズ41の光入射面での反射を低減することができる。
したがって、拡散素子30での後方散乱によるロス及び第1ピックアップレンズ41の光入射面での反射が低減されるため、第1光源装置10から射出した青色光Bを効率良く利用することができる。
また、拡散素子30上に形成される青色光Bのスポットサイズが大きくなるため、拡散素子30の拡散角が比較的小さくても、十分なスペックル低減効果が得られる。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態に係るプロジェクターについて説明する。なお、上記実施形態と共通の構成及び部材については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略する。
図5は本実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す上面図である。
本実施形態のプロジェクター1Aは、図5に示すように、第1照明装置101、第2照明装置102、色分離導光光学系200A、液晶光変調装置400R,400G,400B、クロスダイクロイックプリズム500及び投写光学系600を備える。本実施形態において、第1照明装置101が特許請求の範囲に記載の「照明装置」に相当する。
本実施形態において、第1照明装置101は青色光Bを色分離導光光学系200Aに向けて射出し、第2照明装置102は赤色光及び緑色光を含む黄色の蛍光光Yを色分離導光光学系200Aに向けて射出する。
色分離導光光学系200Aは、ダイクロイックミラー211、反射ミラー231,232を備える。色分離導光光学系200Aは、第2照明装置102からの黄色光を赤色光及び緑色光に分離し、赤色光及び緑色光をそれぞれが対応する液晶光変調装置400R,400Gに導光する。
ダイクロイックミラー211は、赤色光成分を通過させ、緑色光成分を反射するダイクロイックミラーである。
反射ミラー231は、緑色光成分を反射する反射ミラーであり、反射ミラー232は、赤色光成分を反射する反射ミラーである。
ダイクロイックミラー211で反射された緑色光LGは、反射ミラー231でさらに反射され、フィールドレンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー211を通過した赤色光LRは、反射ミラー232で反射され、フィールドレンズ300Rを通過して赤色光用の液晶光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。
第1照明装置101から射出された青色光Bは、反射ミラー233で反射され、フィールドレンズ300Bを通過して青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
第1照明装置101は、光源装置10A、第1コリメート光学系15、第1アフォーカル光学系20、拡散素子30、反射ミラー35A、ピックアップ光学系40A、第1レンズアレイ140、第2レンズアレイ150、偏光変換素子160及び重畳レンズ170を備える。
光源装置10Aは、第1実施形態の第1光源装置10と同一の構成を有している。そのため、光源装置10Aから射出される青色光Bは、複数の光線B1を含んだ光線束からなる。
ピックアップ光学系40Aは、第1ピックアップレンズ41A及び第2ピックアップレンズ42Aを含む。
第1ピックアップレンズ41A及び第2ピックアップレンズ42Aは、それぞれ光射出面側に球面を有する平凸レンズから形成されている。本実施形態において、第1ピックアップレンズ41Aと第2ピックアップレンズ42Aとの間には反射ミラー35Aが配置されている。
第2照明装置102は、光源装置10B、第2アフォーカル光学系120、ダイクロイックミラー80、ピックアップ光学系130、回転蛍光板50、第1レンズアレイ140、第2レンズアレイ150、偏光変換素子160及び重畳レンズ170を備える。
光源装置10Bは、第1実施形態の第2光源装置110と同一の構成を有している。そのため、光源装置10Bから射出される青色光Eは、複数の光線を含んだ光線束からなる。
第2照明装置102において、重畳レンズ170は、偏光変換素子160からの各部分光束を集光して液晶光変調装置400R,400Gの画像形成領域近傍で互いに重畳させる。
図6は第1照明装置101の要部における光線図である。具体的に、図6は、第1コリメート光学系15から射出された青色光Bの光線図を示したものである。なお、図6では、図を見易くするため、反射ミラー35Aの図示を省略している。
図6に示すように、拡散素子30によって拡散された光線B1は、拡がった状態でピックアップ光学系40Aに入射する。
拡散素子30は、ピックアップ光学系40Aの焦点位置に設けられている。具体的に、拡散素子30の光射出面30aがピックアップ光学系40Aの焦点位置(焦点面上)に設けられている。そのため、拡散素子30により拡散された光線B1はピックアップ光学系40A(第2ピックアップレンズ42A)を透過することで平行光となり、所定位置Sに配置された第1レンズアレイ140上に重畳される。
本実施形態において、ピックアップ光学系40Aを構成する第1ピックアップレンズ41A及び第2ピックアップレンズ42Aは、互いが離間した状態に配置されている。具体的に、第1実施形態と比較すると、第1ピックアップレンズ41Aは拡散素子30の近傍に配置されている。
図7は図6について光線B1を主光線のみで表示したものである。なお、複数の光線B1のうち一つの光線B1を光線B1aと称し、他の光線B1を光線B1bと称する。図7では、光線B1aと光線B1bの主光線をそれぞれ符号B1a’,B1b’で示す。
主光線B1a’及び主光線B1b’は、第1ピックアップレンズ41Aによって屈折し、互いに近づくように第1レンズアレイ140に向かって進行する。そして、主光線B1a’及び主光線B1b’は第1レンズアレイ140が配置された位置にて1点で集光する。
主光線B1a’及び主光線B1b’が第1ピックアップレンズ41Aを透過した直後から互いに近づき始めるため、第1ピックアップレンズ41Aに離間して配置される第2ピックアップレンズ42Aの後方側の近傍において1点に集光する。なお、図7に示すように、主光線B1a’及び主光線B1b’以外の他の主光線も、互いに近づくように第1レンズアレイ140に向かって進行し、上述のように第2ピックアップレンズ42Aの後方側の近傍にて1点で集光する。
ここで、光線B1の主光線の集光位置に第1レンズアレイ140を配置すれば、該第1レンズアレイ140上の照度分布の広がりを抑えることができる。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様、第1照明装置101から射出した青色光Bを効率良く利用することができる。
また、本実施形態によれば、第2ピックアップレンズ42Aの後方側の近傍に第1レンズアレイ140を配置することができる。すなわち、第1実施形態の構成に比べて、第1照明装置101を小型化することができる。つまり、第1照明装置101を有するプロジェクター1A自体も小型なものとなる。
(第2実施形態の変形例)
続いて、第2実施形態の変形例について説明する。具体的に本変形例と第2実施形態との違いは、第1アフォーカル光学系20Aから射出された青色光Bの主光線が集光するように拡散素子30に入射する点である。
図8は本変形例における青色光Bの光線図である。図9は拡散素子30から射出された青色光Bを示した要部拡大図である。図10は各光線B1の主光線を示したものである。複数の光線B1のうち一つの光線B1を光線B1aと称し、他の光線B1を光線B1bと称する。図10では、光線B1aと光線B1bの主光線をそれぞれ符号B1a’,B1b’で示す。なお、図8は第2実施形態の図6に対応する図であり、図10は第2実施形態の図7に対応する図である。
図8に示すように、第1アフォーカル光学系20Aは、第1レンズ21A、第2レンズ22A及び第3レンズ23Aを含み、互いに平行な状態で入射した複数の光線B1を互いに集光する状態で射出するように構成されている。そのため、主光線B1a’及び主光線B1b’は、図10に示すように、集光するように拡散素子30に入射し、拡散素子30から射出された後も、互いに近づくように第1レンズアレイ140に向かって進行する。これは、第2実施形態において、第1ピックアップレンズ41Aを透過した後の青色光Bの光線図とほぼ等価である。つまり、本変形例では、第1アフォーカル光学系20Aから青色光Bを少し集光させた状態で拡散素子30に入射させているので、第2実施形態の第1ピックアップレンズ41Aを省略している。なお、第1アフォーカル光学系20Aによる青色光Bの集光度合いは、第2ピックアップレンズ42Aによる主光線B1a’及び主光線B1b’の集光位置に基づいて設計される。
本変形例によれば、第2実施形態のピックアップ光学系40Aの構成要素から第1ピックアップレンズ41Aを削除することができるので、コストを低減することができる。
(第3実施形態)
続いて、第3実施形態に係るプロジェクターについて説明する。なお、上記実施形態と共通の構成及び部材については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略する。
図11は本実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す上面図である。
本実施形態のプロジェクター1Bは、図11に示すように、赤色照明装置105、緑色照明装置104、青色照明装置103、反射ミラー234,235、液晶光変調装置400R,400G,400B、クロスダイクロイックプリズム500及び投写光学系600を備える。本実施形態において、赤色照明装置105、緑色照明装置104、青色照明装置103の各々は特許請求の範囲に記載の「照明装置」に相当する。
本実施形態において、赤色照明装置105は赤色光LRを射出し、緑色照明装置104は緑色光LGを射出し、青色照明装置103は青色光Bを射出する。
赤色照明装置105から射出された赤色光LRは、反射ミラー235で反射され、フィールドレンズ300Rを通過して赤色光用の液晶光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。
緑色照明装置104から射出された緑色光LGは、直接フィールドレンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
青色照明装置103から射出された青色光Bは、反射ミラー234で反射され、フィールドレンズ300Bを通過して青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
赤色照明装置105、緑色照明装置104及び青色照明装置103は、射出する光の色が異なる以外、同一の構成を有している。以下では、青色照明装置103の構成についてのみ説明する。
青色照明装置103は、光源装置11、第1コリメート光学系15,第1アフォーカル光学系20、拡散素子30、ピックアップ光学系45、第1レンズアレイ140、第2レンズアレイ150、偏光変換素子160及び重畳レンズ170を備える。
光源装置11は、第1実施形態の第1光源装置10と同一の構成を有している。そのため、光源装置11から射出される青色光Bは、複数の光線B1を含んだ光線束からなる。なお、赤色照明装置105においては、光源装置11から赤色光LRが射出され、緑色照明装置104においては、光源装置11から緑色光LGが射出される。
本実施形態において、ピックアップ光学系45は、拡散素子30側から順に配置された、第1レンズ群46、第2レンズ群47及び第3レンズ群48を含む。第1レンズ群46は正のパワーを有し、第2レンズ群47は負のパワーを有し、第3レンズ群48は正のパワーを有する。本実施形態において、第1レンズ群46は特許請求の範囲の「第1のレンズ群」に相当し、第2レンズ群47は特許請求の範囲の「第2のレンズ群」に相当し、第3レンズ群48は特許請求の範囲の「第3のレンズ群」に相当する。
本実施形態において、第1レンズ群46は1つの平凸レンズ(球面レンズ)から形成されている。第2レンズ群47は1つの両凹レンズから形成されている。第3レンズ群48はメニスカスレンズ48aと平凸レンズ48bとから形成されている。なお、第1レンズ群46及び第2レンズ群47が複数のレンズから構成されていても良い。
図12は青色照明装置103の要部における光線図である。具体的に、図12は、第1コリメート光学系15から射出された青色光Bの光線図を示したものである。
図12に示すように、拡散素子30によって拡散された光線B1は、拡がった状態でピックアップ光学系45に入射する。
拡散素子30は、ピックアップ光学系45の焦点位置に設けられている。具体的に、拡散素子30の光射出面30aがピックアップ光学系45の焦点位置(焦点面上)に設けられている。そのため、拡散素子30により拡散された光線B1はピックアップ光学系45を透過することで平行光となり、所定位置Sに配置された第1レンズアレイ140上に重畳される。
図13は各光線B1の主光線を示した図である。なお、複数の光線B1のうち一つの光線B1を光線B1aと称し、他の光線B1を光線B1bと称する。図13では、光線B1aと光線B1bの主光線をそれぞれ符号B1a’,B1b’で示す。
本実施形態において、光線B1aの主光線B1a’及び光線B1bの主光線B1b’は、互いに近づくように第1レンズアレイ140に向かって進行している。
具体的に、互いに平行な状態で拡散素子30を透過した主光線B1a’及び主光線B1b’は、図13に示すように、第1レンズ群46により屈折されて互いに近づくように(集光するように)第2レンズ群47に入射し、第2レンズ群47により屈折されることで集光度が低下した後、第3レンズ群48を透過し所定位置Sで集光する。主光線B1a’及び主光線B1b’以外の他の主光線も同様に進行し、所定位置Sで集光する。
ここで、光線B1の主光線の集光位置に第1レンズアレイ140を配置すれば、該第1レンズアレイ140上の照度分布の広がりを抑えることができる。
以上述べたように、本実施形態によれば、赤色照明装置105、緑色照明装置104及び青色照明装置103各々から射出した赤色光LR、緑色光LG及び青色光Bを効率良く利用することができる。
また、本実施形態によれば、第1実施形態および第2実施形態と比較して、照明装置を小型化することができる。
したがって、これら赤色照明装置105、緑色照明装置104及び青色照明装置103を有するプロジェクター1Bも小型なものとなる。
(第3実施形態の変形例)
続いて、第3実施形態の変形例について説明する。具体的に本変形例と第3実施形態との違いは、第1アフォーカル光学系20Aから射出された光の主光線が集光するように拡散素子30に入射する点である。
図14は本変形例における青色光Bの光線図である。図15は各光線B1の主光線を示したものである。複数の光線B1のうち一つの光線B1を光線B1aと称し、他の光線B1を光線B1bと称する。図15では、光線B1aと光線B1bの主光線をそれぞれ符号B1a’,B1b’で示す。なお、図14は第3実施形態の図12に対応する図であり、図15は第3実施形態の図13に対応する図である。
主光線B1a’及び主光線B1b’は、図15に示すように、集光するように拡散素子30に入射し、拡散素子30から射出された後も、互いに近づくように第1レンズアレイ140に向かって進行する。これは、第3実施形態において、第1レンズ群46を透過した後の青色光Bの光線図と略等価である。つまり、本変形例では、第1アフォーカル光学系20から青色光Bを少し集光させた状態で拡散素子30に入射させているので、第3実施形態の第1レンズ群46を省略している。なお、第1アフォーカル光学系20Aによる青色光Bの集光度合いは、第2レンズ群47および第3レンズ群48から構成されるピックアップ光学系45による主光線B1a’及び主光線B1b’の集光位置に基づいて設計される。
本変形例によれば、第3実施形態のピックアップ光学系45の構成要素からピックアップ光学系45を削除することができるので、コストを低減することができる。
(第4実施形態)
続いて、第4実施形態に係るプロジェクターについて説明する。なお、上記実施形態と共通の構成及び部材については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略する。
図16は本実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す上面図である。
本実施形態のプロジェクター1Cは、図16に示すように、照明装置106、色分離導光光学系200、液晶光変調装置400R,400G,400B、クロスダイクロイックプリズム500及び投写光学系600を備える。
本実施形態において、照明装置106は白色光を色分離導光光学系200に向けて射出する。
照明装置106は、第1光源装置16、第1コリメート光学系16a、第2光源装置17、第2コリメート光学系17a、第1偏光分離素子18、第2偏光分離素子19、第1アフォーカル光学系20B、第4レンズ24、位相差板38、拡散素子30,31、ピックアップ光学系40、反射ミラー36、反射ミラー37、第3偏光分離素子81、ピックアップ光学系130、回転蛍光板50、第1レンズアレイ140、第2レンズアレイ150、偏光変換素子160及び重畳レンズ170を備える。
第1光源装置16は上記実施形態と同様、複数のレーザー光線を含む青色光Bpを射出する。第2光源装置17は複数のレーザー光を含む青色光Bsを射出する。本実施形態において、第1光源装置16から射出される青色光Bpは、第1偏光分離素子18、第2偏光分離素子19および第3偏光分離素子81に対してP偏光として入射し、第2光源装置17から射出される青色光Bsは第1偏光分離素子18及び第2偏光分離素子19に対してS偏光として入射する。
第2偏光分離素子19は、第1アフォーカル光学系20Bを構成する第1レンズ21B及び第2レンズ22Bの間に位置する。反射ミラー36は、拡散素子30及びピックアップ光学系40間に位置する。
第1偏光分離素子18、第2偏光分離素子19及び第3偏光分離素子81は、例えばダイクロイックミラーから構成されている。これらは、入射光のうちのS偏光成分を反射させ、入射光のうちのP偏光成分を透過させる。なお、第3偏光分離素子81は青色光とは波長帯が異なる後述の蛍光光を、その偏光状態にかかわらず反射させる色分離機能を有している。
本実施形態において、第1光源装置16から射出された青色光Bpは第1偏光分離素子18、第2偏光分離素子19および第1アフォーカル光学系20Bを透過して拡散素子30に入射する。第1アフォーカル光学系20Bは、互いに平行な状態で入射した複数の光線B1を互いに平行な状態で射出するように構成されている。拡散素子30によって拡散された光線B1は、拡がった状態でピックアップ光学系40に入射する。ピックアップ光学系40を透過した複数の光線B1は反射ミラー37で反射された後、第3偏光分離素子81を透過し、第1レンズアレイ140上に互いに重畳される。
本実施形態において、第1アフォーカル光学系20B、拡散素子30、ピックアップ光学系40及び第1レンズアレイ140を透過する青色光Bpの光線図は、第1実施形態の図2,3と等価である。
一方、第2光源装置17から射出された青色光Bsは第1偏光分離素子18及び第2偏光分離素子19で反射され、第4レンズ24に入射する。本実施形態において、第4レンズ24は、両凹レンズから形成されている。第4レンズ24は、第1レンズ21とともにアフォーカル光学系を構成する。
第4レンズ24を透過した青色光Bsは位相差板38に入射する。位相差板38は、例えば、λ/2板である。位相差板38は、入射したS偏光の青色光BsをP偏光の青色光Bp’として射出する。
青色光Bp’は第3偏光分離素子81を透過してピックアップ光学系130に入射する。ピックアップ光学系130は、第3偏光分離素子81からの青色光Bp’を略集光した状態で回転蛍光板50の蛍光体層52に入射させる機能と、回転蛍光板50から射出される蛍光光Yを略平行化する機能とを有する。
蛍光体層52から射出された蛍光光Yは第3偏光分離素子81により反射され、該第3偏光分離素子81を透過してきた青色光Bpと合成される。これにより、白色光が生成される。
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様、拡散素子30での後方散乱によるロス及び第1ピックアップレンズ41の光入射面での反射が低減されるので、第1光源装置16から射出した青色光Bpは効率良く利用される。
また、青色光Bpの光路長を長くする必要がある場合、比較的焦点距離が長いピックアップ光学系40を用いるとよい。
なお、本発明は上記実施形態の内容に限定されることはなく、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、拡散素子30がピックアップ光学系の焦点位置に設けられる場合を説明したが、拡散素子30はピックアップ光学系の焦点位置から僅かにずれた位置に配置されていてもよい。つまり、拡散素子30はピックアップ光学系の焦点位置近傍の近傍に設けられていればよい。
ピックアップ光学系の焦点位置からずれた位置に拡散素子30を配置すると、第2レンズアレイ150上に形成される複数の2次光源像がぼけるため、スペックル低減効果を高めることができる。なお、焦点位置からのずらし量は、第2レンズアレイ150の第2小レンズ152上に2次光源像が収まる範囲に設定すればよい。
また、上記実施形態では、拡散素子30により拡散された光が集光する所定位置Sに第1レンズアレイ140を配置する場合を例に挙げたが、第1レンズアレイ140を配置する位置をピックアップ光学系側に近づけても良い。この場合において、第1レンズアレイ140上の照度分布に生じたぼけを考慮して、拡散素子30の拡散角度を小さくするようにしてもよい。
また、上記実施形態では、液晶光変調装置を備えたプロジェクターに本発明による照明装置を搭載した例を示したが、これに限られない。光変調装置としては、例えばデジタルマイクロミラーデバイスを用いてもよい。また、本発明による照明装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
1,1A,1B,1C…プロジェクター、10,10A,11…光源装置、16…第1光源装置、20…第1アフォーカル光学系、30…拡散素子、40,40A,45…ピックアップ光学系、46…第1レンズ群、47…第2レンズ群、48…第3レンズ群、100,106…照明装置、101…第1照明装置、103…青色照明装置、104…緑色照明装置、105…赤色照明装置、140…第1レンズアレイ、150…第2レンズアレイ、170…重畳レンズ、400R,400G,400B…液晶光変調装置、600…投写光学系、B1…光線、B1a’,B1b’…主光線。

Claims (5)

  1. 第1の光ビームと第2の光ビームとを含む光線束を射出する光源装置と、
    前記光線束が入射するコリメート光学系と、
    前記コリメート光学系を通過した前記光線束が入射する拡散素子と、
    前記拡散素子によって拡散された前記光線束が入射する第1の集光光学系と、
    前記第1の集光光学系を通過した前記光線束が入射する第1のレンズアレイと、
    前記第1のレンズアレイの後段に設けられた第2のレンズアレイと、
    前記第2のレンズアレイの後段に設けられた第2の集光光学系と、
    を備え、
    前記第1の光ビームと前記第2の光ビームとは、前記拡散素子上の互いに異なる領域に入射し、
    前記第1の光ビームの主光線と前記第2の光ビームの主光線とは、互いに近づくように前記第1のレンズアレイに向かって進行し、
    前記拡散素子は前記第1の集光光学系の焦点位置の近傍に設けられている
    照明装置。
  2. 前記第1の光ビームの主光線と前記第2の光ビームの主光線とは、互いに平行な状態で前記拡散素子に入射する
    請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記第1の集光光学系は、前記拡散素子側から順に、正のパワーを持つ第1のレンズ群と、負のパワーを持つ第2のレンズ群と、正のパワーを持つ第3のレンズ群と、からなる
    請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記第1の光ビームの主光線と前記第2の光ビームの主光線とは、集光するように前記拡散素子に入射する
    請求項1に記載の照明装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明装置と、
    前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、
    前記画像光を投射する投射光学系と、を備える
    プロジェクター。
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