JP5962121B2 - 変性ジエン系ゴム及びその製造方法並びにそれを用いたゴム組成物 - Google Patents
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Description
加硫剤としては、硫黄、加熱により硫黄を生成させる化合物、有機過酸化物、酸化マグネシウム等の金属酸化物、多官能性モノマー、シラノール化合物等が挙げられる。加熱により硫黄を生成させる化合物としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド等が挙げられる。
加硫促進剤としては、例えばアルデヒド類、アンモニア類、アミン類、グアニジン類、チオウレア類、チアゾール類、チウラム類、ジチオカーバメイト類、キサンテート類等が挙げられ、より具体的には、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(OBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジンクジ−n−ブチルジチオカーバイト(ZnBDC)、ジンクジメチルジチオカーバイト(ZnMDC)等が挙げられる。
老化防止剤としては、アミン・ケトン系、イミダゾール系、アミン系、フェノール系、硫黄系及び燐系等の老化防止剤が挙げられる。より具体的には、老化防止剤としてはフェノール系の2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、リン系のトリノニルフェニルフォスファイト(TNP)、硫黄系の4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート(TPL)等が挙げられる。
充填剤としては、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、クレー、リサージュ、珪藻土等の無機充填剤、再生ゴム、粉末ゴム等の有磯充填剤が挙げられ、プロセスオイルとしては、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系のプロセスオイルが挙げられる。
エポキシ化率は、試料を作製してから3時間以上貯蔵した後、JIS K7236に準じて測定した。なお、JIS K7236と異なる点は、エポキシ化ゴムの量を0.6g〜0.9gとしたこと、エポキシ化ゴムの溶解時に用いるクロロホルムをシクロへキサンに変更したことである。また、JIS K7236では測定直前に20mlの酢酸を加えることとなっているが、臭化テトラエチルアンモニウム酢酸溶液に含まれる酢酸以外に加えなかったことである。エポキシ化率の低いゴムは規格量の酢酸を加えると塊状に析出し、滴定できなかった。酢酸量を減じた場合、当量点が分かりにくくなるが、析出した試料が油膜状に測定液上に広がり時間をかければ滴定可能となった。その他の試薬調整等はJIS K7236に述べられている通りである。
JIS K6251に準拠して測定し、引張強度(TB)、破壊伸度(EB)、(TB×EB)/2を下記計算式数2で指数表示した。(TB×EB)/2は破断までに費やされたエネルギーのおおよその大きさを示す。TB、EB、(TB×EB)/2は一般的に指数が大きい程、ゴム組成物として有利である。
反発弾性は、JIS K6251に規定されている測定法に従って、トリプソ式で測定し、下記計算式(2)で指数表示した。一般的に指数が大きい程、ゴム組成物として有利である。
EPLEXOR 100N(GABO社製)を用いて、初期歪み10%、動歪み0.3%、周波数16Hz、温度50℃の測定条件で各配合物のtanδを測定し、比較例1のtanδを100とし、下記計算式(3)で指数表示した。指数が大きい程、転がり抵抗特性が優れることを示す。
EPLEXOR 100N(GABO社製)を用いて、初期歪み10%、動歪み0.3%、周波数16Hz、温度−20℃の測定条件で各配合物のE’を測定し、比較例1のE’を100とし、下記計算式(4)で指数表示した。指数が大きい程、低温で柔らかくなり、氷上スキッド性に優れることを示す。
先ず、参考例1として、実施例1及び2並びに比較例2に用いるエポキシ化ポリブタジエンゴムを作製した。具体的には、ポリブタジエン(宇部興産(株)製:UBEPOL BR150L)を100g取り、セパラブルフラスコのシクロへキサン1000ml中に投入して攪拌し、室温(25℃)で、1晩(約8時間)をかけて溶解した。その後、ウォーターバスでセパラブルフラスコの温度を40℃とし、非イオン性界面活性剤テリック320(HUNTSMAN社製)1phrおよび蟻酸1.744ml投入して攪拌、続いてセパラブルフラスコの温度を50℃まで上昇させ、過酸化水素水(30%)5.242gを滴下ロートで投入して2時間攪拌を続けた。その後に加熱を止め、酸化防止剤(イルガノックス1520L)を2000ppm投入し、ウォーターバス中に氷を投入して温度を室温まで下げた。次に、エタノール500mlを投入し5分間攪拌することで、エポキシ化ポリブタジエンゴムを溶液から析出させた。そして、水500mlを投入して10分間攪拌し、洗浄液を除去後、1.0%炭酸ナトリウムを500ml投入して10分間攪拌し、洗浄液を除去した。さらに、再び水500mlを投入し、pH=7.0になるまで洗浄した。その後、反応液をテフロン(登録商標)コーティングしたバットに取り出し、90℃の真空乾燥機中に2〜3時間置いて、乾燥させることで、エポキシ化ポリブタジエンゴムを得た。
得られたエポキシ化ポリブタジエンゴムのエポキシ化率を測定したところ、2.5%であった。
次に、表1に示すとおり、参考例1において作製したエポキシ化ポリブタジエンゴムを100g取り、セパラブルフラスコのシクロへキサン1000ml中に投入して攪拌し、室温(25℃)で、1晩(約8時間)をかけて溶解した。その後、ウォーターバスでセパラブルフラスコの温度を60℃まで上昇させ、2.5phrのトリメチルアミンを加え15分攪拌し、さらに、MTMS(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)を2.5phr加え、30分反応させた。その後に加熱を止め、酸化防止剤(イルガノックス1520L)を0.2g投入し、ウォーターバス中に氷を投入して温度を室温まで下げた。次に、エタノール500mlを投入し、変性ポリブタジエンゴムを溶液から析出させた。さらに、水500mlを投入し、10分間攪拌後、洗浄液を除去した。この水洗作業を2度行った。その後、反応液をテフロン(登録商標)コーティングしたバットに取り出し、90℃の真空乾燥機中に3時間置いて、乾燥させることで、実施例1に係る変性ポリブタジエンゴムを得た。得られた試料を再び90℃、1時間乾燥させ、ICP分析によりSiの含量を測定した。結果を表3に示す。
実施例1において、MTMS2.5phrの代わりにSi363(エボニック社製シランカップリング剤)2.5phrを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2に係る変性ポリブタジエンゴムを得た。得られた試料について、実施例1と同様にICP分析によりSiの含量を測定した。結果を表3に示す。
ポリブタジエン(宇部興産(株)製:UBEPOL BR150L)を24時間静置した後、約5gを取りシクロヘキサン100mlに溶解し、エタノールで析出させる操作を2回行った。
参考例1において作製したエポキシ化ポリブタジエンゴムを24時間静置した後、約5gを取りシクロヘキサン100mlに溶解し、エタノールで析出させる操作を2回行った。
Claims (3)
- エポキシ化率が0.1%以上15%未満のエポキシ化ジエン系ゴムと、メルカプト基を有するアルコキシシラン及びアミン化合物とを溶液状態で40℃〜120℃の条件下で反応させたことを特徴とする変性ジエン系ゴム。
- エポキシ化率が0.1%以上15%未満のエポキシ化ジエン系ゴムと、メルカプト基を有するアルコキシシラン及びアミン化合物とを溶液状態で40℃〜120℃の条件下で反応させることを特徴とする変性ジエン系ゴムの製造方法。
- 請求項1記載の変性ジエン系ゴムとシリカとを含有することを特徴とする変性ジエン系ゴム組成物。
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